JP2012113141A - レンズ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮影時でのレンズの傾き角度を小さくすること。
【解決手段】レンズホルダ(14)の光軸(O)方向前側および後側に設けられる前側スプリング(22)および後側スプリング(24)の各々は、レンズホルダ(14)に取り付けられた内周側端部(222;242)と、固定部(12,18,20,28)に取り付けられた外周側端部(224;244)と、内周側端部と外周側端部とを連結する2本のアーム部(226;246)と、から構成される。前側スプリング(22)の光軸(O)と直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、後側スプリング(24)の光軸(O)と直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、の間の夾角が、45度の角度以内にある。
【選択図】 図1

Description

本発明はレンズ駆動装置に関し、特に、レンズアセンブリ(レンズバレル)を保持するレンズホルダ(可動部)を、レンズの光軸方向に移動可能なレンズ駆動装置に関する。
カメラ付携帯電話機には携帯型小型カメラが搭載されている。この携帯型小型カメラには、オートフォーカス用レンズ駆動装置が用いられる。従来から、種々のオートフォーカス用レンズ駆動装置が提案されている。このようなレンズ駆動装置に使用される駆動源(駆動方法)として、ボイス・コイル・モータ(VCM)を使用したVCM方式が知られている。VCM方式のレンズ駆動装置では、駆動源として、駆動コイルと、ヨークおよび永久磁石から構成される磁気回路とを備えている。レンズ駆動装置は、アクチュエータとも呼ばれる。
レンズ駆動装置(アクチュエータ)は、レンズアセンブリを保持するための筒状部を有するレンズホルダを備えている。駆動コイルは、レンズホルダに筒状部の周囲に位置するように固定されている。永久磁石は駆動コイルと対向して配置される。ヨークは、永久磁石を保持する。ヨークは、内壁面に永久磁石を配置する筒状のシールドヨークと、駆動コイルを間に挟んで永久磁石と対向する複数個のバックヨークとを含む。ヨークと永久磁石とから成る磁気回路は、ベースと共に固定部として働く。レンズホルダの筒状部の光軸方向両側に一対の板バネが設けられる。一対の板バネは、レンズホルダを径方向に位置決めした状態で光軸方向に変位可能に支持する。したがって、レンズホルダ(可動部)は、磁気回路(固定部)との間でクリアランスを持って、光軸方向に変位可能に配置される。
上記一対の板バネのうち、一方は上側板バネと呼ばれ、他方は下側板バネと呼ばれる。しかしながら、実際の使用状況においては、光軸方向が前後方向となるので、上側板バネは前側スプリングとも呼ばれ、下側板バネは後側スプリングとも呼ばれる。上側板バネ(前側スプリング)と下側板バネ(後側スプリング)とは、一般的に、互いに略同一形状をしている。
従来から、先行技術文献(特許文献)として、種々のレンズ駆動装置が提案されている。
例えば、特許文献1(特開2006−58662号公報)は、上記前側スプリングおよび上記後側スプリングの各々として、可動部に取り付けられた内周側端部と、固定部に取り付けられた外周側端部と、内周側端部と外周側端部とを連結する3本の腕部(アーム部)と、からなる板バネを使用した、レンズ駆動装置を開示している。この特許文献1では、前側スプリングの各腕部(アーム部)と、後側スプリングの各腕部(アーム部)とを、周方向で同じ位置に配置している。
また、特許文献2(特開2008−26619号公報)は、前側スプリング及び後側スプリングが各々2つの腕部(アーム部)を有し、各腕部(アーム部)は互いに直交する位置に設けてある、レンズ駆動装置を開示している。
さらに、特許文献3(特開2008−139811号公報)は、支持体(固定部)に接続された外側連結部と、移動レンズ体(可動部)に接続された内側連結部と、内側連結部と外側連結部とを連結する複数のアーム部と、を備えるバネ部材を有する、レンズ駆動装置を開示している。そして、特許文献3に開示されたレンズ駆動装置において、アーム部が2本からなり、バネ部材が、光軸方向で離間する2箇所に、アーム部の形状が略同一の第1のバネ部材と第2のバネ部材として配置され、第1のバネ部材と第2のバネ部材が、角度位置が90°ずれた向きに配置された例を開示している。
特開2006−58662号公報(図2) 特開2008−26619号公報([請求項3]、図1、図2) 特開2008−139811号公報([請求項15]、図1、図8)
このような構成のオートフォーカス用レンズ駆動装置では、携帯型小型カメラの小型化に伴って、小型化が要求されている。そのため、オートフォーカス用レンズ駆動装置を構成する構成部品を小型化する必要がある。そのような小型化の要求により、構成部品としての永久磁石が小型化されるので、永久磁石から発生する磁力(磁界)も弱く(小さく)なってしまう。板バネ(バネ部材)も同様に小型化されるが、そのアーム部(腕部)の個数が3以上であると、そのばね定数が強く(大きく)なりすぎる。ばね定数を弱く(小さく)するために、板バネ(バネ部材)の板厚を薄くすることも考えられるが、それには限度がある。その結果、上記特許文献2や上記特許文献3に開示されているように、ばね定数を弱める(小さくする)ために、小型のレンズ駆動装置では、アーム部が2本からなる板バネ(バネ部材)が使用される。
上述したように、携帯型小型カメラの実際の使用状況(撮影状況)においては、一般的に、光軸方向(レンズフォーカス方向)を前後方向(水平方向)とした状態で、撮影が行われる。したがって、撮影時、上側板バネ(前側スプリング)はレンズホルダ(可動部)の前に配置され、下側板バネ(後側スプリング)はレンズホルダ(可動部)の前に配置されることになる。
アーム部を2本とした場合、特許文献2および3では、各アーム部が互いに直交する位置になるように、前側スプリングおよび後側スプリングを配置している。換言すれば、第1のバネ部材(後側スプリング)と第2のバネ部材(前側スプリング)とを、角度位置が90°ずれた向きに配置している。
ところが、アーム部の本数を2本にすると、板バネ(バネ部材)は、周方向(光軸と直交する面における回転方向)位置で、そのばね定数が変化してしまう。そのため、特許文献2および3に開示された板バネ(バネ部材)の配置では、前側スプリング(第2のバネ部材)の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、後側スプリング(第1のバネ部材)の周方向におけるばね定数の最大値の方向とは、互いに直交する(90°ずれる)ことになる。ばね定数が大きいと板バネの変位が小さくなり、ばね定数が小さいと板バネの変位が大きくなるので、特許文献2および3に開示された板バネ(バネ部材)の配置では、上記撮影時に、レンズホルダ(可動部)の傾き角度が大きくなってしまう。換言すれば、光軸方向(フォーカス方向)を軸に任意の回転方向(周方向)の姿勢でのレンズの傾き角度が大きく変化してしまう。
したがって、本発明の課題は、撮影時でのレンズの傾き角度を小さくすることができる、レンズ駆動装置を提供することにある。
本発明の他の課題は、撮影時でのレンズの傾き角度を、広い角度範囲において小さくすることができる、レンズ駆動装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、説明が進むにつれて明らかになるだろう。
本発明の態様によるレンズ駆動装置(10)は、レンズアセンブリを光軸(O)方向に位置調整可能なレンズ駆動装置であって、前記レンズアセンブリを保持するレンズホルダ(14)と;該レンズホルダの外周囲に位置するように固定されたリング状の駆動コイル(16)と;該駆動コイルと対向する永久磁石(18)と該永久磁石を保持するヨーク(20)とを含む固定部と;前記レンズホルダの光軸(O)方向前側に設けられる前側スプリング(22)と;前記レンズホルダの光軸(O)方向後側に設けられる後側スプリング(24)と;を備えるレンズ駆動装置において、前記前側スプリング(22)および前記後側スプリング(24)の各々は、前記レンズホルダに取り付けられた内周側端部(222;242)と、前記固定部に取り付けられた外周側端部(224;244)と、前記内周側端部と前記外周側端部とを連結する2本のアーム部(226;246)と、から構成され、前記前側スプリング(22)の前記光軸(O)と直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、前記後側スプリング(24)の前記光軸(O)と直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、の間の夾角が、45度の角度以内にあることを特徴とする。
上記本発明のレンズ駆動装置(10)において、前記夾角が30度の角度以内にあることが好ましい。前記夾角が実質的に0度であることがより好ましい。前記2本のアーム部(226;246)が、周方向に沿って設けられていてよい。
尚、上記括弧内の参照符号は、理解を容易にするために付したものであり、一例に過ぎず、これらに限定されないのは勿論である。
本発明では、前側スプリングの光軸と直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、後側スプリングの光軸と直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、の間の夾角を、45度の角度以内に設定したので、撮影時でのレンズの傾き角度を小さくすることができる。
本発明の一実施の形態に係るレンズ駆動装置の分解斜視図である。 図1に示したレンズ駆動装置に使用される、上側板バネ(前側スプリング)および下側板バネ(後側スプリング)の配置関係(「0度の配置」)を示す平面図である。 図2に示した前側スプリングに対して、その2本のアーム部の取付け位置を、光軸の周りに時計回りに90度回転した、前側スプリングと後側スプリングとの配置関係(「90度の配置」)を示す平面図である。 図1に示したレンズ駆動装置における可動部の重量配分が、前側スプリングが50%で、後側スプリングが50%である、第1の場合において、前側スプリングおよび後側スプリングの配置関係が「0度の配置」のときの、前側スプリングおよび後側スプリングの周方向のばね定数と、横向き姿勢において光軸方向(フォーカス方向)を軸に任意の回転方向(周方向)に回転した場合のレンズの傾き角度(チルト)の変化を示すシミュレーション結果を示す図である。 図1に示したレンズ駆動装置における可動部の重量配分が、前側スプリングが50%で、後側スプリングが50%である、第1の場合において、前側スプリングおよび後側スプリングの配置関係が「15度の配置」のときの、前側スプリングおよび後側スプリングの周方向のばね定数と、横向き姿勢において光軸方向(フォーカス方向)を軸に任意の回転方向(周方向)に回転した場合のレンズの傾き角度(チルト)の変化を示すシミュレーション結果を示す図である。 図1に示したレンズ駆動装置における可動部の重量配分が、前側スプリングが50%で、後側スプリングが50%である、第1の場合において、前側スプリングおよび後側スプリングの配置関係が「30度の配置」のときの、前側スプリングおよび後側スプリングの周方向のばね定数と、横向き姿勢において光軸方向(フォーカス方向)を軸に任意の回転方向(周方向)に回転した場合のレンズの傾き角度(チルト)の変化を示すシミュレーション結果を示す図である。 図1に示したレンズ駆動装置における可動部の重量配分が、前側スプリングが50%で、後側スプリングが50%である、第1の場合において、前側スプリングおよび後側スプリングの配置関係が「−15度の配置」のときの、前側スプリングおよび後側スプリングの周方向のばね定数と、横向き姿勢において光軸方向(フォーカス方向)を軸に任意の回転方向(周方向)に回転した場合のレンズの傾き角度(チルト)の変化を示すシミュレーション結果を示す図である。 図1に示したレンズ駆動装置における可動部の重量配分が、前側スプリングが50%で、後側スプリングが50%である、第1の場合において、前側スプリングおよび後側スプリングの配置関係が「−30度の配置」のときの、前側スプリングおよび後側スプリングの周方向のばね定数と、横向き姿勢において光軸方向(フォーカス方向)を軸に任意の回転方向(周方向)に回転した場合のレンズの傾き角度(チルト)の変化を示すシミュレーション結果を示す図である。 図1に示したレンズ駆動装置における可動部の重量配分が、前側スプリングが70%で、後側スプリングが30%である、第2の場合において、前側スプリングおよび後側スプリングの配置関係が「0度の配置」のときの、前側スプリングおよび後側スプリングの周方向のばね定数と、横向き姿勢において光軸方向(フォーカス方向)を軸に任意の回転方向(周方向)に回転した場合のレンズの傾き角度(チルト)の変化を示すシミュレーション結果を示す図である。 図1に示したレンズ駆動装置における可動部の重量配分が、前側スプリングが70%で、後側スプリングが30%である、第2の場合において、前側スプリングおよび後側スプリングの配置関係が「15度の配置」のときの、前側スプリングおよび後側スプリングの周方向のばね定数と、横向き姿勢において光軸方向(フォーカス方向)を軸に任意の回転方向(周方向)に回転した場合のレンズの傾き角度(チルト)の変化を示すシミュレーション結果を示す図である。 図1に示したレンズ駆動装置における可動部の重量配分が、前側スプリングが70%で、後側スプリングが30%である、第2の場合において、前側スプリングおよび後側スプリングの配置関係が「30度の配置」のときの、前側スプリングおよび後側スプリングの周方向のばね定数と、横向き姿勢において光軸方向(フォーカス方向)を軸に任意の回転方向(周方向)に回転した場合のレンズの傾き角度(チルト)の変化を示すシミュレーション結果を示す図である。 図1に示したレンズ駆動装置における可動部の重量配分が、前側スプリングが70%で、後側スプリングが30%である、第2の場合において、前側スプリングおよび後側スプリングの配置関係が「−15度の配置」のときの、前側スプリングおよび後側スプリングの周方向のばね定数と、横向き姿勢において光軸方向(フォーカス方向)を軸に任意の回転方向(周方向)に回転した場合のレンズの傾き角度(チルト)の変化を示すシミュレーション結果を示す図である。 図1に示したレンズ駆動装置における可動部の重量配分が、前側スプリングが70%で、後側スプリングが30%である、第2の場合において、前側スプリングおよび後側スプリングの配置関係が「−30度の配置」のときの、前側スプリングおよび後側スプリングの周方向のばね定数と、横向き姿勢において光軸方向(フォーカス方向)を軸に任意の回転方向(周方向)に回転した場合のレンズの傾き角度(チルト)の変化を示すシミュレーション結果を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1を参照して、本発明の一実施の形態によるレンズ駆動装置10について説明する。図1はレンズ駆動装置10の分解斜視図である。
ここでは、図1に示されるように、直交座標系(X,Y,Z)を使用している。図1に図示した状態では、直交座標系(X,Y,Z)において、X軸方向は前後方向(奥行方向)であり、Y軸方向は左右方向(幅方向)であり、Z軸方向は上下方向(高さ方向)である。そして、図1に示す例においては、上下方向Zがレンズの光軸O方向(フォーカス方向)である。
但し、実際の使用状況においては、光軸O方向(フォーカス方向)、すなわち、Z軸方向が前後方向となる。換言すれば、Z軸の上方向が前方向となり、Z軸の下方向が後方向となる。
図示のレンズ駆動装置10は、オートフォーカス可能なカメラ付き携帯電話機に備えられる。レンズ駆動装置10は、レンズアセンブリ(レンズバレル)(図示せず)を光軸O方向(フォーカス方向)に移動させるためのものである。したがって、光軸Oは駆動軸である。レンズ駆動装置10はアクチュエータと呼ばれる。レンズ駆動装置10は、Z軸方向(光軸O方向)の下側(後側)に配置されたアクチュエータ・ベース12を有する。このアクチュエータ・ベース12の下部(後部)には、図示はしないが、センサ基板に配置された撮像素子が搭載される。この撮像素子は、レンズアセンブリにより結像された被写体像を撮像して電気信号に変換する。撮像素子は、例えば、CCD(charge coupled device)型イメージセンサ、CMOS(complementary metal oxide semiconductor)型イメージセンサ等により構成される。したがって、レンズ駆動装置10と、センサ基板と、撮像素子との組み合わせによって、カメラモジュールが構成される。
レンズ駆動装置10は、レンズアセンブリ(レンズバレル)を保持するための筒状部140を有する樹脂製のレンズホルダ14と、このレンズホルダ14に筒状部140の周囲に位置するように固定された駆動コイル16と、この駆動コイル16と対向して配置された永久磁石18と、この永久磁石18を保持するヨーク20と、レンズホルダ14の筒状部140の光軸O方向両側に設けられた一対の板バネ22、24とを備える。永久磁石18とヨーク20とによって磁気回路が構成される。一対の板バネ22、24は、レンズホルダ14を径方向に位置決めした状態で光軸O方向に変位可能に支持する。一対の板バネ22、24のうち、一方の板バネ22は上側板バネと呼ばれ、他方の板バネ24は下側板バネと呼ばれる。
また、前述したように、カメラ付き携帯電話機の実際の使用状況においては、Z軸方向(光軸O方向)の上方向が前方向、Z軸方向(光軸O方向)の下方向が後方向となる。したがって、上側板バネ22は前側スプリングとも呼ばれ、下側板バネ24は後側スプリングとも呼ばれる。
上側板バネ(前側スプリング)22および下側板バネ(後側スプリング)24は、例えば、ステンレス鋼やベリリウム銅などの金属製からなる。そして、上側板バネ(前側スプリング)22および下側板バネ(後側スプリング)24は、所定の薄板に対するプレス加工、あるいはフォトリソグラフィ技術を用いたエッチング加工により製造される。尚、プレス加工よりもエッチング加工の方が好ましい。その理由は、エッチング加工では、板バネに残留応力が残らないからである。
ヨーク20は四角筒状をしている。すなわち、ヨーク20は、四角筒形状の外筒部202と、この外筒部202の上端で、外筒部の内側へ延出する四角形のリング状端部204と、このリング状端部204の内側の四隅で光軸Oと平行に垂直下方へ延在する4個の内側垂直延在部206と、から構成される。外筒部202はシールドヨークと呼ばれ、4個の内側垂直延在部206の各々はバックヨークと呼ばれる。
一方、駆動コイル16は、実質的に八角筒状をしている。すなわち、駆動コイル16は、4つの長辺部162と、これら4つの長辺部間に配置された4つの短辺部164とから成る。レンズホルダ14の筒状部140は、90°の角度間隔で、半径方向外側へ突出する4つの接触面140−1を持つ。これら4つの接触面140−1に、駆動コイル16の4つの長辺部162が接着される。すなわち、駆動コイル16は、4つの接触面140−1で接着されている。
これに対して、永久磁石18は、駆動コイル16の4つの長辺部162に対向する4個の矩形状(平板状)永久磁石片182から構成される。4個の矩形状永久磁石片182は、ヨーク20の外筒部(シールドヨーク)202の4辺の内壁面に配置されている。とにかく、永久磁石18は、ヨーク20の四角筒形状の外筒部(シールドヨーク)202の各側辺に配置された、4個の矩形状(平板状)の永久磁石片182から成る。
ヨーク20の外筒部(シールドヨーク)202の内周面に、駆動コイル16と間隔を置いて、永久磁石18が配置されている。
上側板バネ(前側スプリング)22はレンズホルダ14における光軸O方向の上端側(前端側)に配置され、下側板バネ(後側スプリング)24はレンズホルダ14における光軸O方向の下端側(後端側)に配置される。
上側板バネ(前側スプリング)22は、レンズホルダ14の上端(前端)に取り付けられる内周側端部222と、ヨーク20のリング状端部204に後述のようにして取り付けられる外周側端部224とを有する。内周側端部222と外周側端部224との間には、2本のアーム226が設けられている。各アーム部226は、周方向に沿って設けられ、内周側端部222と外周側端部224とを繋いでいる。
上側板バネ22の外周側端部224は、カバー28にヨーク20のリング状端部204を介して固定されている。詳述すると、カバー28は、中央部に円形開口部28aを持つ、四角リング形状をしている。カバー28は、その四隅で下方へ突出する4つの突起282を持つ。ヨーク20のリング状端部204は、その四隅に、4つの突起282が挿入される4つの挿入孔204aを持つ。上側板バネ22の外周側端部224は、これら4つの突起282が嵌入される4つの嵌入孔224aを持つ。したがって、カバー28の4つの突起282は、ヨーク20のリング状上端部204の4つの貫通孔204aを介して、上側板バネ(前側スプリング)22の外周側端部224の4つの嵌入孔224aに嵌入される。
下側板バネ(後側スプリング)24は、レンズホルダ14の下端(後端)に後述のように取り付けられる内周側端部242と、アクチュエータ・ベース12に後述のようにして取り付けられる外周側端部244とを有する。内周側端部242と外周側端部244とに間には、2本のアーム部246が設けられている。各アーム部246は、周方向に沿って設けられ、内周側端部242と外周側端部244とを繋いでいる。
レンズホルダ14は、その下端(後端)に、下側板バネ(後側スプリング)24の内周側端部242を固定するための2つの固定用凸部(図示せず)を持つ。そして、下側板バネ(後側スプリング)24の内周側端部242は、これら2つの固定用凸部が嵌入される2つの嵌入孔242aを持つ。これら2つの固定用凸部を熱溶着することによって、内周側端部242はレンズホルダ14の下端(後端)に固定される。
一方、下側板バネ(後側スプリング)24の外周側端部244は、スペーサ30によってアクチュエータ・ベース12に固定されている。詳述すると、アクチュエータ・ベース12は、中央部に円形開口部12aを持つ、四角リング形状をしている。アクチュエータ・ベース12は、その四隅に、上方へ突出する4つの突起122を持つ。下側板バネ(後側スプリング)24の外周側端部244は、これら4つの突起122が貫通される4つの貫通孔244aを持つ。スペーサ30は、これら4つの突起122が嵌入される4つの嵌入孔30aを持つ。したがって、アクチュエータ・ベース12の4つの突起122は、下側板バネ(後側スプリング)24の外周側端部244の4つの貫通孔244aを介して、スペーサ30の4つの嵌入孔30aに嵌入される。
レンズホルダ14の下端部(後端部)は、アクチュエータ・ベース12の円形開口部12aに遊嵌される。換言すれば、レンズホルダ14の下端部(後端部)は、アクチュエータ・ベース12の円形開口部12aとクリアランスを持って対向する。
レンズホルダ14の筒状部140の内周壁には雌ネジ142が切られている。一方、図示しないが、レンズアセンブリ(レンズバレル)の外周壁には、上記雌ネジ142に螺合される雄ネジが切られている。従って、レンズアセンブリ(レンズバレル)をレンズホルダ14に装着するには、レンズアセンブリ(レンズバレル)をレンズホルダ14の筒状部140に対して光軸O周りに回転して光軸O方向に沿って螺合することにより、レンズアセンブリ(レンズバレル)をレンズホルダ14内に収容し、接着剤なとによって互いに接合する。
レンズ駆動装置10は、駆動コイル16に電力を供給するための一対の電極36を備えている。アクチュエータ・ベース12は、この一対の電極36を挿設するための一対の挿入溝12bを持つ。
一対の電極36を介して駆動コイル16に通電することで、永久磁石18の磁界と駆動コイル16に流れる電流による磁界との相互作用によって、レンズホルダ14(レンズアセンブリ)を光軸O方向に位置調整することが可能である。
上記レンズ駆動装置10において、レンズアセンブリを保持するレンズホルダ14と駆動コイル16との組み合わせは、中央部に配置された柱状の可動部(14,16)として働く。また、アクチュエータ・ベース12、永久磁石18、ヨーク20、およびカバー28の組み合わせは、可動部(14,16)の外周囲に配置された固定部(12,18,20、28)として働く。
図2に、図1に示したレンズ駆動装置10に使用される、上側板バネ(前側スプリング)22および下側板バネ(後側スプリング)24の配置関係を示す。
前述したように、カメラ付き携帯電話機の実際の使用状況(撮影状況)においては、Z軸方向(光軸O方向)の上方向が前方向、Z軸方向(光軸O方向)の下方向が後方向となる。したがって、X軸方向の後方向が上方向となり、X軸方向の前方向が下方向となる。尚、Y軸方向の右方向は右方向に等しく、Y軸方向の左方向は左方向に等しい。以下の説明では、実際の使用状況(撮影状況)における方向を使用して、方向を説明する。また、実際の使用状況(撮影状況)におけるカメラ付き携帯電話機の姿勢を「横向き姿勢」と呼ぶことにする。
図2に示した、前側スプリング22および後側スプリング24の配置関係を、ここでは「0度の配置」と呼ぶことにする。
この「0度の配置」において、後側スプリング24は、上下方向Xに対して反時計回りに約30度だけ回転した位置で、その内周側端部242がレンズホルダ14の後端に固定されている。換言すれば、後側スプリング24は、上下方向Xに対して反時計回りに約30度だけ回転した位置から、その2本のアーム部246が周方向に延在している。一方、前側スプリング22は、その内周側端部242の略上端および略下端から、2本のアーム部246が周方向に延在している。すなわち、前側スプリング22は、上下方向Xに対して0度の位置から、その2本のアーム部225が周方向に延在している。したがって、前側スプリング22の各アーム部226と、後側スプリング24の各アーム部246とは、周方向で約30度ずれた位置で配置されている。
図3は、図2に示した前側スプリング22に対して、その2本のアーム部226の取付け位置を、光軸Oの周りに時計回りに90度回転した、前側スプリング22と後側スプリング24との配置関係を示している。後側スプリング24の配置は、図2に示した後側スプリング24と同じである。この図3に示した、前側スプリング22および後側スプリング24の配置関係を、ここでは「90度の配置」と呼ぶことにする。
この「90度の配置」において、後側スプリング24は、図2の場合と同様に、上下方向Xに対して反時計回りに約30度だけ回転した位置で、その内周側端部242がレンズホルダ14の後端に固定されている。換言すれば、後側スプリング24は、上下方向Xに対して反時計回りに約30度だけ回転した位置から、その2本のアーム部246が周方向に延在している。これに対して、前側スプリング22は、上下方向Xに対して時計回りに90度だけ回転した、その内周側端部242の略右端および略左端から2本のアーム部246が周方向に延在している。すなわち、前側スプリング22は、上下方向Xに対して時計回りに90度だけ回転した位置から、その2本のアーム部225が周方向に延在している。したがって、前側スプリング22の各アーム部226と、後側スプリング24の各アーム部246とは、周方向で約120度ずれた位置で配置されている。
したがって、本明細書中において「A度の配置」とは、図2に示した後側スプリング24の配置はそのままで変えずに、図2に示した前側スプリング22の配置を、その2本のアーム部226の取付け位置を光軸Oの周りに時計回りにA度回転した、配置関係のことを意味する。また、本明細書中において「−A度の配置」とは、図2に示した後側スプリング24の配置はそのままで変えずに、図2に示した前側スプリング22の配置を、その2本のアーム部226の取付け位置を光軸Oの周りに反時計回りにA度回転した、配置関係のことを意味する。
次に、図4乃至図13を参照して、前側スプリング22および後側スプリング24の配置関係に対する、前側スプリング22および後側スプリング24の周方向のばね定数と、横向き姿勢において光軸O方向(フォーカス方向)を軸に任意の回転方向(周方向)に回転した場合のレンズの傾き角度(チルト)の変化について説明する。
以下では、可動部(14,16)を支持する前側スプリング22および後側スプリング24の可動部(14,16)の重量配分を、次のように2つの場合に設定したシミュレーション結果を示す。第1の場合とは、可動部(14,16)の重量配分が、前側スプリング22が50%で、後側スプリング24が50%である場合である。第2の場合とは、可動部(14,16)の重量配分が、前側スプリング22が70%で、後側スプリング24が30%である場合である。
最初に、可動部(14,16)の重量配分が、前側スプリング22が50%で、後側スプリング24が50%である、第1の場合のシミュレーション結果について説明する。
図4乃至図8は、可動部(14,16)の重量配分が第1の場合において、前側スプリング22および後側スプリング24の配置関係が、それぞれ、「0度の配置」、「15度の配置」、「30度の配置」、「−15度の配置」、および「−30度の配置」のときの、前側スプリング22および後側スプリング24の周方向のばね定数と、横向き姿勢において光軸O方向(フォーカス方向)を軸に任意の回転方向(周方向)に回転した場合のレンズの傾き角度(チルト)の変化を示すシミュレーション結果を示す図である。
図4乃至図8の各々において、(A)は後側スプリング24および前側スプリング22の周方向のばね定数(N/mm)を、それぞれ、実線(BTM)および一点鎖線(TOP)で示した図であり、(B)および(C)は、それぞれ、横向き姿勢において光軸O方向(フォーカス方向)を軸に、図2のような配置関係を基準(0度)として、レンズ駆動装置10(携帯型小型カメラ)を時計回りに周方向に回転した場合のレンズアセンブリの傾き角度(チルト)の変化を示す円グラフ及び特性図である。(C)において、横軸は角度(度)を示し、縦軸はチルト(分)を示す。尚、レンズアセンブリが傾いていない状態では、チルトは0(分)であり、前に傾いた状態では、チルトは正の値を持ち、後に傾いた状態では、チルトは負の値を持つ。
図4(A)に示されるように、「0度の配置」においては、前側スプリング22の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、後側スプリング24の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、の間の夾角は、約30度となっている。これは、前述したように、「0度の配置」(図2参照)では、前側スプリング22の各アーム部226と、後側スプリング24の各アーム部246とが、周方向で約30度ずれた位置で配置されているからある。この場合、図4(C)から、回転角度が0度〜約70度、約120度〜約250度、約300度〜360度の広い角度範囲において、チルトが±1(分)以内で緩やかに変化していることが分かる。
図5(A)に示されるように、「15度の配置」においては、前側スプリング22の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、後側スプリング24の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、の間の夾角は、約45度となっている。これは、「15度の配置」では、前側スプリング22の各アーム部226と、後側スプリング24の各アーム部246とが、周方向で約45度ずれた位置で配置されることになるからである。この場合、図5(C)から、回転角度が0度〜約60度、約150度〜約250度、約340度〜360度の角度範囲において、チルトが±1(分)以内で緩やかに変化していることが分かる。
図6(A)に示されるように、「30度の配置」においては、前側スプリング22の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、後側スプリング24の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、の間の夾角は、約60度となっている。これは、「30度の配置」では、前側スプリング22の各アーム部226と、後側スプリング24の各アーム部246とが、周方向で約60度ずれた位置で配置されることになるからである。この場合、図6(C)から、回転角度が0度〜約60度、約175度〜約250度、約350度〜360度の狭い角度範囲においてのみ、チルトが±1(分)以内で緩やかに変化していることが分かる。
図7(A)に示されるように、「−15度の配置」においては、前側スプリング22の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、後側スプリング24の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、の間の夾角は、約15度となっている。これは、「−15度の配置」では、前側スプリング22の各アーム部226と、後側スプリング24の各アーム部246とが、周方向で約15度ずれた位置で配置されることになるからである。この場合、図7(C)から、回転角度が0度〜約75度、約125度〜約260度、約300〜360度の広い角度範囲において、チルトが±1(分)以内で緩やかに変化していることが分かる。
図8(A)に示されるように、「−30度の配置」においては、前側スプリング22の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、後側スプリング24の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、の間の夾角は、約0度となっている。これは、「−30度の配置」では、前側スプリング22の各アーム部226と、後側スプリング24の各アーム部246とが、周方向で略一致した位置で配置されることになるからである。この場合、図8(C)から、回転角度が全ての角度範囲において、チルトが±1(分)以内で緩やかに変化していることが分かる。
引き続いて、可動部(14,16)の重量配分が、前側スプリング22が70%で、後側スプリング24が30%である、第2の場合のシミュレーション結果について説明する。
図9乃至図13は、可動部(14,16)の重量配分が第2の場合において、前側スプリング22および後側スプリング24の配置関係が、それぞれ、「0度の配置」、「15度の配置」、「30度の配置」、「−15度の配置」、および「−30度の配置」のときの、前側スプリング22および後側スプリング24の周方向のばね定数と、横向き姿勢において光軸O方向(フォーカス方向)を軸に任意の回転方向(周方向)に回転した場合のレンズの傾き角度(チルト)の変化を示すシミュレーション結果を示す図である。
図9乃至図13の各々において、(A)は後側スプリング24および前側スプリング22の周方向のばね定数(N/mm)を、それぞれ、実線(BTM)および一点鎖線(TOP)で示した図であり、(B)および(C)は、それぞれ、横向き姿勢において光軸O方向(フォーカス方向)を軸に、図2のような配置関係を基準(0度)として、レンズ駆動装置10(携帯型小型カメラ)を時計回りに周方向に回転した場合のレンズアセンブリの傾き角度(チルト)の変化を示す円グラフ及び特性図である。(C)において、横軸は角度(度)を示し、縦軸はチルト(分)を示す。尚、レンズアセンブリが傾いていない状態では、チルトは0(分)であり、前に傾いた状態では、チルトは正の値を持ち、後に傾いた状態では、チルトは負の値を持つ。
図9(A)に示されるように、「0度の配置」においては、前側スプリング22の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、後側スプリング24の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、の間の夾角は、約30度となっている。これは、前述したように、「0度の配置」(図2参照)では、前側スプリング22の各アーム部226と、後側スプリング24の各アーム部246とが、周方向で約30度ずれた位置で配置されているからある。この場合、図9(C)から、回転角度が0度〜約75度、約150度〜約260度、約340度〜360度の広い角度範囲において、チルトが±1(分)以内で緩やかに変化していることが分かる。
図10(A)に示されるように、「15度の配置」においては、前側スプリング22の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、後側スプリング24の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、の間の夾角は、約45度となっている。これは、「15度の配置」では、前側スプリング22の各アーム部226と、後側スプリング24の各アーム部246とが、周方向で約45度ずれた位置で配置されることになるからである。この場合、図10(C)から、回転角度が0度〜約75度、約170度〜約260度、約350度〜360度の角度範囲において、チルトが±1(分)以内で緩やかに変化していることが分かる。
図11(A)に示されるように、「30度の配置」においては、前側スプリング22の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、後側スプリング24の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、の間の夾角は、約60度となっている。これは、「30度の配置」では、前側スプリング22の各アーム部226と、後側スプリング24の各アーム部246とが、周方向で約60度ずれた位置で配置されることになるからである。この場合、図11(C)から、回転角度が0度〜約75度、約175度〜約260度の狭い角度範囲においてのみ、チルトが±1(分)以内で緩やかに変化していることが分かる。
図12(A)に示されるように、「−15度の配置」においては、前側スプリング22の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、後側スプリング24の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、の間の夾角は、約15度となっている。これは、「−15度の配置」では、前側スプリング22の各アーム部226と、後側スプリング24の各アーム部246とが、周方向で約15度ずれた位置で配置されることになるからである。この場合、図12(C)から、回転角度が0度〜約90度、約130度〜約270度、約320〜360度の広い角度範囲において、チルトが±1(分)以内で緩やかに変化していることが分かる。
図13(A)に示されるように、「−30度の配置」においては、前側スプリング22の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、後側スプリング24の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、の間の夾角は、約0度となっている。これは、「−30度の配置」では、前側スプリング22の各アーム部226と、後側スプリング24の各アーム部246とが、周方向で略一致した位置で配置されることになるからである。この場合、図13(C)から、回転角度が、0度〜約60度、約110度〜約250度、約290度〜360度の非常に広い角度範囲において、チルトが±1(分)以内で緩やかに変化していることが分かる。
以上のことから、可動部(14,16)の重量配分が第1の場合および第2の場合において、前側スプリング22の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、後側スプリング24の光軸Oと直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、の間の夾角が、45度以内の範囲にあれば、回転角度の広い角度範囲において、チルトを小さくすることができることが分かる。上記夾角が30度以内の範囲にあれば、回転角度のより広い角度範囲において、チルトを小さくすることができる。さらに、上記夾角が実質的に0度であれば、回転角度の非常に広い角度範囲において、チルトを小さくすることができる。
以上、本発明についてその好ましい実施の形態によって説明してきたが、本発明の精神を逸脱しない範囲内で、種々の変形が当業者によって可能であるのは明らかである。例えば、上記実施の形態では、各々の板バネにおいて、2本のアーム部が周方向に沿って設けられているが、それに限定されないのは勿論である。
10 レンズ駆動装置(アクチュエータ)
12 アクチュエータ・ベース
12a 円形開口部
12b 挿入溝
122 突起
14 レンズホルダ
140 筒状部
140−1 接触面
142 雌ネジ
16 駆動コイル
162 長辺部
164 短辺部
18 永久磁石
182 平板状永久磁石片
20 ヨーク
202 シールドヨーク(外筒部)
204 リング状端部
204a 挿入孔
206 バックヨーク(内側垂直延在部)
22 上側板バネ(前側スプリング)
222 内周側端部
224 外周側端部
224a 貫通孔
226 アーム部
24 下側板バネ(後側スプリング)
242 内周側端部
244 外周側端部
244a 嵌入孔
246 アーム部
28 カバー
28a 円形開口部
282 突起
30 スペーサ
30a 嵌入孔
36 電極
O 光軸(駆動軸)
上記レンズ駆動装置10において、レンズアセンブリを保持するレンズホルダ14と駆動コイル16との組み合わせは、中央部に配置された柱状の可動部(14,16)として働く。また、アクチュエータ・ベース12、永久磁石18、ヨーク20、およびカバー28の組み合わせは、可動部(14,16)の外周囲に配置された固定部(12,18,20、28)として働く。また、レンズホルダ14の筒状部140は、その上端に、当接部140−2が4ヶ所設けられている。これら4つの当接部140−2は、カバー28の円形開口部28aを形成する4つの延在部284の下面の対応する位置に当接することで、レンズホルダ14の過度の移動を規制するストッパとしての役割を果たす。

Claims (4)

  1. レンズアセンブリを光軸方向に位置調整可能なレンズ駆動装置であって、
    前記レンズアセンブリを保持するレンズホルダと、
    該レンズホルダの外周囲に位置するように固定されたリング状の駆動コイルと、
    該駆動コイルと対向する永久磁石と、該永久磁石を保持するヨークと、を含む固定部と、
    前記レンズホルダの光軸方向前側に設けられる前側スプリングと、
    前記レンズホルダの光軸方向後側に設けられる後側スプリングと、
    を備えるレンズ駆動装置において、
    前記前側スプリングおよび前記後側スプリングの各々は、前記レンズホルダに取り付けられた内周側端部と、前記固定部に取り付けられた外周側端部と、前記内周側端部と前記外周側端部とを連結する2本のアーム部と、から構成され、
    前記前側スプリングの前記光軸と直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、前記後側スプリングの前記光軸と直交する平面の周方向におけるばね定数の最大値の方向と、の間の夾角が、45度の角度以内にあることを特徴とする、レンズ駆動装置。
  2. 前記夾角が30度の角度以内にある、請求項1に記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記夾角が実質的に0度である、請求項1又は2に記載のレンズ駆動装置。
  4. 前記2本のアーム部が、周方向に沿って設けられている、請求項1乃至3のいずれか1つに記載のレンズ駆動装置。
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