JP2012112301A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の制御装置に関し、排気ガスの空燃比の時間変化が大きい場合であっても、精度の良い酸素濃度センサの出力値を得る。
【解決手段】内燃機関の排気通路に配置され、排気通路を流れる排気ガス中の酸素濃度に応じた出力を発するサブO2センサを備える。サブO2センサの出力値の変化速度に応じて、サブO2センサの出力値を補正する。これにより排気ガスの空燃比の時間変化が大きくなることで定常特性に対する酸素濃度センサの出力値のばらつき(ヒステリシス)が生ずるような場合であっても、精度の良い酸素濃度センサの出力値が得られるように補正することが可能となる。
【選択図】図6

Description

この発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に、排気通路に配置される酸素濃度センサを用いた制御または処理を行う内燃機関に適用するうえで好適な内燃機関の制御装置に関する。
従来、例えば特許文献1には、理論空燃比を含む所定空燃比範囲において起電力が空燃比に対して線形性を有する酸素濃淡電池型の酸素センサを用いて、空燃比フィードバック制御を実行するエンジンの空燃比制御装置が開示されている。この従来の制御装置では、酸素センサの起電力が線形領域外にあるとき、または、上記起電力の変化速度が高く線形領域から飛び出す可能性が高いときには、空燃比フィードバック補正係数の設定範囲を、上記起電力が線形領域にあるときと比べて狭くするようにしている。
特開2003−148209号公報
上記特許文献1に記載の酸素センサのように排気ガスの空燃比を検出するために内燃機関の排気通路に配置される酸素濃度センサの出力は、検出対象である排気ガスの空燃比の時間変化に対してばらつき(ヒステリシス)を有している。従って、そのようなばらつきを有する酸素濃度センサの出力を基礎としている限り、上述したように空燃比フィードバック補正係数の設定範囲の変更を行ったとしても、精度の良い空燃比のフィードバック制御を行うことが難しい場合がある。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、排気ガスの空燃比の時間変化が大きい場合であっても、精度の良い酸素濃度センサの出力値を得ることのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、内燃機関の制御装置であって、
内燃機関の排気通路に配置され、当該排気通路を流れる排気ガス中の酸素濃度に応じた出力を発する酸素濃度センサと、
前記酸素濃度センサの出力値を取得する出力値取得手段と、
前記出力値の変化速度に応じて、前記出力値を補正する出力値補正手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記酸素濃度センサよりも上流側の前記排気通路に配置され、排気ガスを浄化するための触媒と、
前記触媒の入口における排気ガスの空燃比を、所定の空燃比基準値を基準とする所定の振幅でリッチ側およびリーン側に切り替える制御を行う触媒入口空燃比制御手段と、
を備え、
前記出力値補正手段は、前記触媒の入口における排気ガスの空燃比の前記振幅に応じて、前記出力値を補正するための補正係数を設定する補正係数設定手段を含むことを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、
前記内燃機関の吸入空気量を取得する吸入空気量取得手段を更に備え、
前記出力値補正手段は、前記内燃機関の吸入空気量に応じて、前記出力値を補正するための補正係数を設定する補正係数設定手段を含むことを特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明の何れかにおいて、
前記出力値補正手段は、リッチ側からリーン側に前記出力値が変化する場合には、前記出力値をリーン側の値に補正することを特徴とする。
また、第5の発明は、第1乃至第4の発明の何れかにおいて、
前記出力値補正手段は、リーン側からリッチ側に前記出力値が変化する場合には、前記出力値をリッチ側の値に補正することを特徴とする。
また、第6の発明は、第1乃至第5の発明の何れかにおいて、
前記出力値補正手段は、前記出力値の前記変化速度が高いほど、前記出力値を大きく補正することを特徴とする。
第1の発明によれば、排気ガスの空燃比の時間変化が大きくなることで定常特性に対する酸素濃度センサの出力値のばらつき(ヒステリシス)が生ずるような場合であっても、精度の良い酸素濃度センサの出力値が得られるように補正することが可能となる。
第2の発明によれば、酸素濃度センサの出力値の補正を行う際に、触媒の入口における排気ガスの空燃比の上記振幅に応じて補正係数を設定することにより、第1の発明に比して、過補正および補正不足を低減することができ、より正確な出力補正が可能となる。
第3の発明によれば、酸素濃度センサの出力値の補正を行う際に、吸入空気量に応じて補正係数を設定することにより、第1の発明に比して、過補正および補正不足を低減することができ、より正確な出力補正が可能となる。
第4の発明によれば、リッチ側からリーン側に出力値が変化する場合に、酸素濃度センサの出力値の上記ばらつき(ヒステリシス)が解消されるように、酸素濃度センサの出力値を補正することが可能となる。
第5の発明によれば、リーン側からリッチ側に出力値が変化する場合に、酸素濃度センサの出力値の上記ばらつき(ヒステリシス)が解消されるように、酸素濃度センサの出力値を補正することが可能となる。
酸素濃度センサの出力値の上記ばらつき(ヒステリシス)は、排気ガスの空燃比の時間変化が大きくなることで酸素濃度センサの出力値の変化速度が高くなるほど、大きくなる。このため、第6の発明によれば、出力値の変化速度の高低に応じて、出力値を適切に補正することができる。
本発明の実施の形態1における内燃機関のシステム構成を説明するための図である。 空燃比A/F(空気過剰率λ)に対するサブO2センサの出力(起電力)特性を表した図である。 空燃比A/F(空気過剰率λ)に対する触媒の浄化特性を表した図である。 理論空燃比付近におけるサブO2センサの出力(起電力)のばらつきを表した図である。 リッチ側からリーン側へのサブO2センサの出力電圧の時間変化(A)、およびサブO2センサの出力と空燃比との関係(B)をそれぞれ示す図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 図6に示すルーチンによる補正後のサブO2センサの出力値Vと空燃比との関係を表した図である。 サブO2センサの雰囲気の空燃比変化とサブO2センサ出力の変化との関係を、本発明の実施の形態1のサブO2出力補正の有無によって比較するための図である。 触媒の入口における排気ガスの空燃比の振幅の変化に応じたサブO2センサ出力の空燃比(λ)特性の変化を表した図である。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1における内燃機関10のシステム構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、内燃機関10を備えている。内燃機関10の筒内には、ピストン12が設けられている。筒内におけるピストン12の頂部側には、燃焼室14が形成されている。燃焼室14には、吸気通路16および排気通路18が連通している。
吸気通路16の入口近傍には、吸気通路16に吸入される空気の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ20が設けられている。エアフローメータ20の下流には、スロットルバルブ22が設けられている。また、スロットルバルブ22の下流には、内燃機関10の吸気ポートに燃料を噴射するための燃料噴射弁24が配置されている。また、内燃機関10が備えるシリンダヘッドには、燃焼室14の頂部から燃焼室14内に突出するように点火プラグ26が取り付けられている。
また、排気通路18には、排気ガスを浄化するための触媒(三元触媒)28が配置されている。更に、触媒28よりも上流側の排気通路18には、その位置で排気ガスの空燃比を検出するためのメインA/Fセンサ30が取り付けられている。メインA/Fセンサ30は、広範囲にわたって排気ガスの空燃比に対してほぼリニアな出力を発するセンサである。また、触媒28の下流には、サブO2センサ32が配置されている。図2は、空燃比A/F(空気過剰率λ)に対するサブO2センサ32の出力(起電力)特性を表した図である。サブO2センサ32は、図2に示すように、排気ガスの空燃比(空気過剰率λ)の変化に対して理論空燃比(空気過剰率λ=1)の付近で出力(起電力)が急変するという、いわゆるZ特性を有している。尚、ここでは、触媒28の上流に配置されるセンサが上記メインA/Fセンサ30である例について説明しているが、触媒の上流に配置される酸素濃度センサは、上記のものに限らず、例えば、サブO2センサ32のようなO2センサであってもよい。
本実施形態のシステムは、ECU(Electronic Control Unit)34を備えている。ECU34には、上述したエアフローメータ20、メインA/Fセンサ30およびサブO2センサ32に加え、エンジン冷却水温度を検出するための水温センサ36、およびエンジン回転数を検出するためのクランク角センサ38等の内燃機関10の運転状態を検出するための各種センサが接続されている。また、ECU34には、上述したスロットルバルブ22、燃料噴射弁24および点火プラグ26等の各種のアクチュエータが接続されている。ECU34は、それらのセンサ出力に基づいて、所定のプログラムに従って上記各種のアクチュエータを駆動することにより、内燃機関10の運転状態を制御する。
[空燃比フィードバック制御について]
図3は、空燃比A/F(空気過剰率λ)に対する触媒28の浄化特性を表した図である。
図3に示すように、三元触媒である触媒28は、排気ガスの空燃比が理論空燃比付近の所定範囲(最適浄化ウィンドウ)内にある時に、排気ガス中の所定成分(HC、CO、NOx)を最適な浄化率で浄化できるという特性を有している。このため、本実施形態のシステムでは、メインA/Fセンサ30およびサブO2センサ32の出力を利用した以下のような空燃比のフィードバック制御を実行することによって、触媒28を流通する排気ガスの空燃比を理論空燃比近傍の上記最適ウィンドウ内の値に制御するようにしている。
具体的には、本実施形態のシステムでは、上流側のメインA/Fセンサ30の出力に基づいてメインのフィードバック制御が実行される。そして、下流側のサブO2センサ32の出力に基づいてサブのフィードバック制御が実行される。メインフィードバック制御では、触媒28に流入する排気ガスの空燃比が制御目標空燃比(理論空燃比)と一致するように燃料噴射量の制御が行われる。より詳細に説明すると、本実施形態のメインフィードバック制御では、メインA/Fセンサ30により検出される触媒28の上流(入口)における排気ガスの空燃比が、理論空燃比を基準とする所定の振幅でリッチ側およびリーン側に交互に振られるように、上記制御目標空燃比が理論空燃比近傍の値で調整される。また、サブフィードバック制御では、触媒28の下流に流出してくる排気ガスの空燃比が理論空燃比となるようにするために、サブO2センサ32の出力に基づいてメインフィードバック制御の内容を修正するための燃料噴射量の補正が行われる。
[実施の形態1における課題]
排気エミッション規制の強化や触媒貴金属量の低減への対応のために、より緻密な排気ガスの制御が求められるようになってきている。その中で、触媒28の後方に配置されるサブO2センサ32は、触媒状態を早期に検出し、上記最適浄化ウィンドウ内に排気ガスの空燃比を制御するために、理論空燃比付近での空燃比の微小変化に対して正確に反応した出力を発することが要求される。例えば、上述したサブフィードバック制御を行う本実施形態のシステムのように、空燃比の変化に対するサブO2センサ32の出力の急変範囲(図2参照)を用いて、触媒最適状態(上記最適浄化ウィンドウ)が得られるように空燃比制御を行っているシステムでは、サブO2センサの出力にばらつきが生ずると、排気エミッションの悪化の要因となる。
図4は、理論空燃比付近におけるサブO2センサ32の出力(起電力)のばらつきを表した図である。
既述したように、サブO2センサ32は、理論空燃比(空気過剰率λ=1)付近で出力が急変するZ特性を有している。しかしながら、このZ特性は、定常的なガスに対する特性であって、検出対象のガスの空燃比が時間変化する環境では、図4に示すように、そのZ特性に定常特性に対するばらつき(ヒステリシス)が生ずることとなる。
サブO2センサ32が検出するガスの空燃比の時間変化によって出力がばらつく理由は、センサカバー内やセンサ素子内部でのガス拡散やガスの化学反応(電極でのガス反応時間(の遅れ)など)によるものである。そして、図4に示すように、空燃比の時間変化ΔA/F(図4に示す例では、理論空燃比付近におけるリッチ側からリーン側への空燃比の時間変化)が急であるほど、定常特性からの出力の乖離(図4に示すリッチ側からリーン側への変化時には、同一空燃比下において定常特性に対してリッチ側(出力値が大きい側)への出力の乖離)が大きくなる。尚、図4に示す例とは逆に、理論空燃比付近におけるリーン側からリッチ側への空燃比の時間変化が急である場合には、定常特性に対するリーン側(出力値が小さい側)への出力の乖離が大きくなる。
[実施の形態1における特徴部分]
図5は、リッチ側からリーン側へのサブO2センサ32の出力電圧の時間変化(A)、およびサブO2センサ32の出力と空燃比との関係(B)をそれぞれ示す図である。
図5(A)中に示す出力波形Aは、3つの出力波形A〜Cのうちで、リッチ側からリーン側への空燃比の時間変化が最も大きい場合のものであり、出力波形Cは、当該空燃比の時間変化が最も小さい場合のものであり、出力波形Bは、それらの中間の場合のものである。
空燃比の時間変化が小さい場合には、図5(A)に示すように、サブO2センサ32の出力の時間変化も小さくなる。従って、空燃比の時間変化と、サブO2センサ32の出力の時間変化(変化速度)とは、ほぼ等しいとみなすことができる。そして、図5(B)に示すように、サブO2センサ32の出力の変化速度(時間変化)が大きいほど、空燃比に対するサブO2センサ32の出力特性のばらつき(ヒステリシス)が大きくなる。
そこで、本実施形態では、サブO2センサ32の出力値に対して、サブO2センサ32の出力変化速度に応じた補正を行うようにした。具体的には、サブO2センサ32の出力がリッチ側の値からリーン側の値に変化する場合には、サブO2センサ32の出力値をリーン側の値に補正するようにした。逆に、サブO2センサ32の出力がリーン側の値からリッチ側の値に変化する場合には、サブO2センサ32の出力値をリッチ側の値に補正するようにした。更に、サブO2センサ32の出力変化速度が高いほど、サブO2センサ32の出力値の補正量を大きくするようにした。
図6は、本発明の実施の形態1におけるサブO2センサ32の出力補正を実現するために、ECU34が実行するルーチンを示すフローチャートである。尚、本ルーチンは、所定の制御周期毎に繰り返し実行されるものである。
図6に示すルーチンでは、先ず、本ルーチンの制御を行う上での前提条件が成立しているか否かが判定される(ステップ100)。ここでいう前提条件とは、エンジン冷却水温度が所定値以上であるか否か(すなわち、内燃機関10の暖機が完了しているか否か)、および、上述した空燃比フィードバック制御の実行条件が成立しているか否か等である。
上記ステップ100において上記前提条件が成立していると判定された場合には、サブO2センサ32の出力の単位時間変化(出力変化速度)(V−Vt−1)が算出される(ステップ102)。すなわち、所定時間毎に検出されるサブO2センサ出力の現在値Vと前回値Vt−1との差が算出される。
次に、上記のように所定時間毎に算出されるサブO2出力の単位時間変化(V−Vt−1)を平滑化するためのフィルター処理(なまし処理)が実行され、当該フィルター処理後のサブO2センサ出力の単位時間変化(以下、単に「フィルター後の出力変化」と称する)Vが算出される(ステップ104)。ここで用いられるフィルター処理としては、N回分のデータの移動平均やローパスフィルタなどが有効である。このようなフィルター処理によれば、サブO2センサ出力のばらつき(ヒステリシス)の影響が最も生ずる期間である理論空燃比付近でのサブO2センサ出力の急変期間において、サブO2センサ出力の単位時間変化(V−Vt−1)が停滞するのを解消することができる。これにより、本実施形態におけるサブO2センサ出力の補正の効果を増すことができる。
次に、上記のように算出されたフィルター後の出力変化Vに基づいて、サブO2センサ32の現在の出力値Vに対する補正後の出力値Vが次の(1)式に従って算出される(ステップ106)。
= V+α×V ・・・(1)
ただし、上記(1)式において、補正係数αは、予め実験等により適合された正の値である。
また、本実施形態のシステムでは、上記図6に示すルーチンによって算出された補正後の出力値Vに基づいて、既述したサブフィードバック制御を含む空燃比フィードバック制御が実行されるようになっている。
以上説明した図6に示すルーチンによれば、サブO2センサ32の出力変化速度に応じて、サブO2センサ32の出力値V自体が補正されることになる。具体的には、上記(1)式における補正項であるα×Vは、サブO2センサ32の出力の単位時間変化(出力変化速度)(V−Vt−1)が大きくなるほど、大きくなる。つまり、上記(1)式に基づく補正によれば、サブO2センサ32の出力変化速度が大きいほど、サブO2センサ32の出力値Vが大きく補正されることになる。
例えば、サブO2センサ32の出力がリッチ側の値からリーン側の値に変化する場合であれば、上記出力変化速度(V−Vt−1)は、マイナスの値として算出されることになる。このため、この場合には、サブO2センサ32の出力値Vは、出力電圧が低くなる方向に、すなわち、リーン側の値に補正されることになる。そして、この場合には、サブO2センサ32の出力変化速度が大きいほど、サブO2センサ32の出力値Vがリーン側に大きく補正されることになる。逆に、サブO2センサ32の出力がリーン側の値からリッチ側の値に変化する場合であれば、上記出力変化速度(V−Vt−1)は、プラスの値として算出されることになる。このため、この場合には、サブO2センサ32の出力値Vは、出力電圧が高くなる方向に、すなわち、リッチ側の値に補正されることになる。そして、この場合には、サブO2センサ32の出力変化速度が大きいほど、サブO2センサ32の出力値Vがリッチ側に大きく補正されることになる。
図7は、図6に示すルーチンによる補正後のサブO2センサ32の出力値Vと空燃比との関係を表した図である。
上記ルーチンの処理によれば、サブO2センサ32の出力変化速度に応じたサブO2センサ32の出力値Vの補正をすることにより、図7に示すように、空燃比の時間変化(変化速度)に対するサブO2センサ32の出力のばらつき(ヒステリシス)を低減することができる。このため、空燃比の時間変化(変化速度)にかかわらず、サブO2センサ32の出力が、定常特性に対するばらつきが抑えられたほぼ一定の(精度の良い)空燃比(λ)出力特性を示すようにすることができる。
図8は、サブO2センサ32の雰囲気の空燃比変化とサブO2センサ出力の変化との関係を、本発明の実施の形態1のサブO2出力補正の有無によって比較するための図である。
図8(B)に示すように、当該出力がリッチ側からリーン側に変化する場合、および当該出力がリーン側からリッチ側に変化する場合には、既述したように、サブO2センサ出力の空燃比(λ)特性に定常特性に対するヒステリシス(ばらつき)が存在する。その結果、本実施形態のサブO2出力補正が行われない場合には、図8(A)に示すように、サブO2センサ32の雰囲気の空燃比の変化が生じているにもかかわらず、サブO2センサ出力がほとんど変化しなかったり、当該空燃比の変化に対してサブO2センサ出力の変化に遅れが生じたりする。これに対し、本実施形態のサブO2出力補正が行われている場合には、図8(C)に示すように、出力変化速度に応じた補正によって空燃比の変化により正確に追従したサブO2センサ出力が得られるようになる。これにより、上記空燃比フィードバック制御のようにサブO2センサ32の出力を利用した排気エミッション制御を行う場合に、ロバスト性の向上によって正確な制御を行えるようになる。また、サブO2センサ32の出力を利用したOBD(異常検出)処理の実行時の判定ばらつきを低減することが可能となる。
尚、上述した実施の形態1においては、サブO2センサ32が前記第1の発明における「酸素濃度センサ」に相当しているとともに、ECU34が、サブO2センサ32の出力値Vを取得することにより前記第1の発明における「出力値取得手段」が、上記ステップ102〜106の処理を実行することにより前記第1の発明における「出力値補正手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態2.
次に、図9および図10を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU34に図6に示すルーチンに代えて後述の図10に示すルーチンを実行させることにより実現することができるものである。
図9は、触媒28の入口における排気ガスの空燃比の振幅の変化に応じたサブO2センサ出力の空燃比(λ)特性の変化を表した図である。
実施の形態1において既述したように、理論空燃比を基準とする所定の振幅でリッチ側およびリーン側に交互に振られるように、触媒28の上流の制御目標空燃比を調整するシステムがある。
図9(A)は、触媒28の入口における排気ガスの制御目標空燃比の振幅が小さい場合のものであり、図9(B)は、図9(A)に対して、触媒28の入口における排気ガスの制御目標空燃比の振幅が大きい場合のものである。実施の形態1において上述したサブO2センサ出力の変化速度だけでなく、このように、触媒28の入口における排気ガスの制御目標空燃比の振幅によっても、触媒28の出口における排気ガスの空燃比の変化に対するサブO2センサ出力の定常特性に対するヒステリシス(ばらつき)が変化する。より具体的には、当該制御目標空燃比の振幅が大きくなるほど、サブO2センサ出力のヒステリシス(ばらつき)が大きくなる。
更に、吸入空気量の変化によっても、サブO2センサ出力のヒステリシス(ばらつき)が変化する。より具体的には、吸入空気量が多くなるほど、サブO2センサ出力のヒステリシス(ばらつき)が大きくなる。
そこで、本実施形態では、サブO2センサ32の出力値Vを補正するための上記(1)式中の補正係数(ここでは、実施の形態1と区別するため「a」を用いる)を、吸入空気量と、触媒28の入口における排気ガスの制御目標空燃比の振幅に応じて変更するようにした。
図10は、本発明の実施の形態2におけるサブO2センサ32の出力補正を実現するために、ECU34が実行するルーチンを示すフローチャートである。尚、図10において、実施の形態1における図6に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図10に示すルーチンでは、ステップ104においてフィルター後の出力変化Vが算出された後には、次いで、吸入空気量と、触媒28の入口における排気ガスの制御目標空燃比の振幅とに基づいて、補正係数aが算出される(ステップ200)。ECU34は、吸入空気量と上記振幅との関係で補正係数aを設定したマップ(図示省略)を記憶しており、本ステップ200では、そのようなマップを参照して、補正係数aが算出される。尚、本マップでは、エアフローメータ20により検出される吸入空気量が多いほど、また、上記振幅が大きいほど、補正係数aが大きくなるように設定されているものとする。
次に、上記(1)式中における補正係数αに代え、上記ステップ200において算出された補正係数aが代入されたうえで、補正後の出力値Vが算出される(ステップ202)。そして、本実施形態では、本ステップ202において算出された補正後の出力値Vに基づいて、既述したサブフィードバック制御を含む空燃比フィードバック制御が実行されるようになっている。
以上説明した図10に示すルーチンによれば、サブO2センサ32の出力変化速度に加え、吸入空気量と、触媒28の入口における排気ガスの制御目標空燃比の振幅とに基づいて、サブO2センサ32の出力値Vが補正されることになる。これにより、サブO2センサ出力の補正を行う際に、上述した実施の形態1と比べて、過補正および補正不足を低減することができ、より正確な出力補正が可能となる。
尚、上述した実施の形態2においては、理論空燃比が前記第2の発明における「空燃比基準値」に相当しているとともに、ECU34が、上述したメインフィードバック制御を実行することにより前記第2の発明における「触媒入口空燃比制御手段」が、上記ステップ200の処理を実行することにより前記第2の発明における「補正係数設定手段」が、それぞれ実現されている。
また、上述した実施の形態2においては、ECU34が、エアフローメータ20を用いて吸入空気量を取得することにより前記第3の発明における「吸入空気量取得手段」が、上記ステップ200の処理を実行することにより前記第3の発明における「補正係数設定手段」が、それぞれ実現されている。
ところで、上述した実施の形態1および2においては、サブO2センサ32を対象とした出力補正手法について説明を行った。しかしながら、本発明におけるセンサ出力の補正の対象となるセンサは、酸素濃度に応じた出力(起電力)を発する酸素濃度センサであればよい。すなわち、上記サブO2センサ32に限らず、例えば、上記メインA/Fセンサ30のように、広範囲にわたって排気ガスの空燃比に対してほぼリニアな出力を発するリニアA/Fセンサであってもよい。
10 内燃機関
16 吸気通路
18 排気通路
20 エアフローメータ
22 スロットルバルブ
24 燃料噴射弁
26 点火プラグ
28 触媒
30 メインA/Fセンサ
32 サブO2センサ
34 ECU(Electronic Control Unit)
36 水温センサ
38 クランク角センサ

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気通路に配置され、当該排気通路を流れる排気ガス中の酸素濃度に応じた出力を発する酸素濃度センサと、
    前記酸素濃度センサの出力値を取得する出力値取得手段と、
    前記出力値の変化速度に応じて、前記出力値を補正する出力値補正手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記酸素濃度センサよりも上流側の前記排気通路に配置され、排気ガスを浄化するための触媒と、
    前記触媒の入口における排気ガスの空燃比を、所定の空燃比基準値を基準とする所定の振幅でリッチ側およびリーン側に切り替える制御を行う触媒入口空燃比制御手段と、
    を備え、
    前記出力値補正手段は、前記触媒の入口における排気ガスの空燃比の前記振幅に応じて、前記出力値を補正するための補正係数を設定する補正係数設定手段を含むことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記内燃機関の吸入空気量を取得する吸入空気量取得手段を更に備え、
    前記出力値補正手段は、前記内燃機関の吸入空気量に応じて、前記出力値を補正するための補正係数を設定する補正係数設定手段を含むことを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記出力値補正手段は、リッチ側からリーン側に前記出力値が変化する場合には、前記出力値をリーン側の値に補正することを特徴とする請求項1乃至3に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記出力値補正手段は、リーン側からリッチ側に前記出力値が変化する場合には、前記出力値をリッチ側の値に補正することを特徴とする請求項1乃至4に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記出力値補正手段は、前記出力値の前記変化速度が高いほど、前記出力値を大きく補正することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の内燃機関の制御装置。
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