JP2012110452A - 放射線画像撮影システム - Google Patents

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裕孝 原
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厚司 鈴木
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Abstract

【課題】FPDカセッテやブッキー装置に改造等を加えずに、ブッキー装置に装填されたFPDカセッテの上下方向の向きに係らず、プレビュー画像をできるだけ被写体である患者の身体の上下方向と同じ上下方向で表示することが可能な放射線画像撮影システムを提供する。
【解決手段】放射線画像撮影システム50は、FPDカセッテ1と、FPDカセッテ1を装填可能なブッキー装置51と、FPDカセッテ1から送信されてきた間引きデータDt等に基づいて、表示部58a上に少なくともプレビュー画像p_preを表示させるコンソール58とを備え、コンソール58の表示部58a上にプレビュー画像p_preを表示させる際に、当該間引きデータDt等を送信したFPDカセッテ1が装填されたブッキー装置51ごとに、プレビュー画像p_preを、180°回転させて表示するか、または180°回転させないで表示するかが予め設定される。
【選択図】図2

Description

本発明は、放射線画像撮影システムに関する。
病気診断等を目的として、X線画像に代表される放射線を用いて撮影された放射線画像が広く用いられている。こうした医療用の放射線画像は、従来からスクリーンフィルムを用いて撮影されていたが、放射線画像のデジタル化を図るために輝尽性蛍光体シートを用いたCR(Computed Radiography)カセッテが開発され、最近では、照射された放射線を、2次元状に配置された放射線検出素子で検出して、デジタル画像データとして取得する放射線画像撮影装置が開発されている。
このタイプの放射線画像撮影装置はFPD(Flat Panel Detector)として知られており、従来は支持台と一体的に形成された、いわゆる専用機型の放射線画像撮影装置として形成されていた(例えば特許文献1参照)。しかし、近年、放射線検出素子等をハウジングに収納して可搬とされた可搬型放射線画像撮影装置が開発され、実用化されている(例えば特許文献2、3参照)。
また、このような可搬型放射線画像撮影装置では、バッテリを内蔵し、アンテナ等を備えた通信手段を介した電波のやりとりで信号やデータ等の送受信を行う放射線画像撮影装置が開発されている(例えば特許文献4等参照)。なお、以下、可搬型放射線画像撮影装置を、FPDカセッテという。
また、FPDカセッテとしては、照射されたX線等の放射線の線量に応じて検出素子で電荷を発生させて電気信号に変換するいわゆる直接型のFPDカセッテや、照射された放射線をシンチレータ等で可視光等の他の波長の電磁波に変換した後、変換され照射された電磁波のエネルギに応じてフォトダイオード等の光電変換素子で電荷を発生させて電気信号に変換するいわゆる間接型のFPDカセッテが種々開発されている。
なお、本発明では、直接型のFPDカセッテにおける検出素子や、間接型のFPDカセッテにおける光電変換素子を、あわせて放射線検出素子という。
ところで、FPDカセッテFの内部には、図29に示すように、複数の走査線5が平行に配設されたセンサパネルSPが内蔵されている。なお、FPDカセッテFの内部構造等については、後で詳しく説明する。また、図29では、FPDカセッテFの大きさに対して走査線5の間隔が非常に広く表現されているが、実際には、走査線5同士の間隔は数十〜数百[μm]程度の間隔である。
各走査線5にはそれぞれ、図29では図示しない放射線検出素子がそれぞれ多数接続されている。そして、FPDカセッテFに図示しない被写体を介して放射線が照射されて放射線画像撮影が行われた後に、各走査線5に信号読み出し用の電圧(すなわちいわゆるオン電圧)が順次印加されて、各放射線検出素子から画像データDが順次読み出される。
その際、各放射線検出素子からの画像データDの読み出し処理の際に、各走査線5にオン電圧を印加する順序は、通常、FPDカセッテFごとに予め決まっている。例えば、図29に示したFPDカセッテFでは、インジケータ40が設けられた側から順にオン電圧を印加する走査線5を順次シフトさせながら(すなわち図29中の矢印Aの方向(後述する読み出し方向A)にシフトさせながら)、画像データDの読み出し処理が行われる。
そして、FPDカセッテFは、読み出した画像データDを、一旦FPDカセッテF内の記憶手段に保存する。そして、その後、画像データDや、画像データDから所定の割合でデータを間引いてデータ量を減少させた間引きデータDtを、読み出した順にコンソール等の外部装置に送信する。
そして、コンソールは、特に間引きデータDtに基づいてプレビュー画像p_preを表示する際には、放射線技師等の撮影者がプレビュー画像p_preを見て撮影ポジション等を確認して再撮影の要否を判断するためにプレビュー画像p_preを速やかに表示することが求められる。
そのため、コンソールは、間引きデータDtをそのまま、或いは間引きデータDtに簡単な画像処理を施して、送信されてきた順にプレビュー画像p_preとして、例えば図30に示すように、表示部の上側から順に表示する(図30中の矢印B参照)。そして、この場合は、プレビュー画像p_preが、被写体である患者の身体の上下方向と同じ上下方向で表示される。
しかし、FPDカセッテFがブッキー装置に逆向きに装填された場合、すなわち例えば図29に示したFPDカセッテFの例で言えば、図31に示すように、FPDカセッテFの上下方向が逆向きの状態でブッキー装置に装填されて撮影が行われた場合には、問題が生じる。
すなわち、図31に示すように、FPDカセッテFは、この場合も上記と同様にして、インジケータ40が設けられた側から順に(すなわち矢印Aで示される読み出し方向に)オン電圧を印加する走査線5を順次シフトさせながら画像データDを読み出す。そして、FPDカセッテFは、画像データDや間引きデータDtを、読み出した順にコンソール等の外部装置に送信する。
一方、コンソールでは、上記と同様に、送信されてきた間引きデータDtに基づいて作成したプレビュー画像p_preを、表示部の上側から順に表示する。そのため、図32に示すように、プレビュー画像p_preが、被写体である患者の身体の上下方向に対して上下が逆さまに表示されてしまうという問題が生じる。そして、このようにプレビュー画像p_preが上下が逆さまに表示されると、撮影者がプレビュー画像p_preを見て撮影ポジション等を確認しづらくなってしまう。
例えば、特許文献5、6では、FPDカセッテF内に、FPDカセッテFの姿勢や傾き等を検出するセンサ等を設けることが記載されている。また、特許文献7には、ブッキー装置側に、装填されたFPDカセッテFの姿勢等を検出する手段を設けることが記載されている。
そこで、それらの技術を応用して、ブッキー装置に装填されたFPDカセッテFの姿勢等を、コンソールが認識して、それに応じて、プレビュー画像p_preや放射線画像を表示させる際に、プレビュー画像p_preを180°回転させずにそのまま表示するか、或いは180°回転させて表示するかを設定することができる。
なお、図29や図30に示した場合が、プレビュー画像p_preを180°回転させずにそのまま表示する場合であり、図31や図32に示した場合が、プレビュー画像p_preを180°回転させて表示すべき場合である。
特許第3639750号公報 特開2006−058124号公報 特開平6−342099号公報 特開平7−140255号公報 特開2003−014848号公報 特開2008−246102号公報 特開2003−052677号公報
しかしながら、FPDカセッテに、カセッテの姿勢や傾き等を検出するセンサ等を設けると、センサ等を設ける分、FPDカセッテが大型化してしまい、また、コストも上昇してしまうといった問題がある。
また、ブッキー装置側に、装填されたFPDカセッテの姿勢等を検出する手段を新たに設けるためには、ブッキー装置の改造や新たなブッキー装置の導入が必要になり、手間や費用がかかるため、必ずしも容易にブッキー装置の改造や導入を行えるわけではない。
そのため、できるだけ撮影室等のブッキー装置を既設の状態のまま用い、また、FPDカセッテにセンサ等を取り付けなくても、プレビュー画像p_preの表示方向を、ブッキー装置に装填されたFPDカセッテFの上下方向に係らず、被写体である患者の身体の上下方向と同じ上下方向で表示することができるものであることが望ましい。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、FPDカセッテやブッキー装置に改造等を加えずに、ブッキー装置に装填されたFPDカセッテの上下方向の向きに係らず、プレビュー画像p_preをできるだけ被写体である患者の身体の上下方向と同じ上下方向で表示することが可能な放射線画像撮影システムを提供することを目的とする。
前記の問題を解決するために、本発明の放射線画像撮影システムは、
放射線源から被写体を介して照射された放射線に担持されている情報を画像データとして読み出す、コネクタを備えたFPDカセッテと、
FPDカセッテを装填可能なブッキー装置と、
前記FPDカセッテから送信されてきた前記画像データまたは前記画像データから所定の割合でデータを間引いてデータ量を減少させた間引きデータに基づいて、表示部上に少なくともプレビュー画像を表示させるコンソールと、
を備え、
前記コンソールの前記表示部上に前記プレビュー画像を表示させる際に、当該プレビュー画像の基になった前記画像データまたは前記間引きデータを送信した前記FPDカセッテが装填された前記ブッキー装置ごとに、前記プレビュー画像を、180°回転させて表示するか、または180°回転させないで表示するかが予め設定されることを特徴とする。
本発明のような方式の放射線画像撮影システムによれば、コンソールは、表示部上にプレビュー画像p_preを表示させる際に、当該プレビュー画像p_preの基になった画像データ等を送信してきたFPDカセッテが装填されているブッキー装置ごとに、プレビュー画像p_preを、180°回転させて表示すべきか否かを割り出し、180°回転させて表示させてはならない場合には、的確にプレビュー画像p_preを180°回転させないでそのまま表示し、180°回転させて表示させる必要がある場合には、的確にプレビュー画像p_preを180°回転させて表示する。
そのため、FPDカセッテをブッキー装置に装填する際に、ブッキー装置に装填されたFPDカセッテFの上下方向に係らず、すなわち装填するFPDカセッテの画像データの読み出し方向Aの向き(図29、図31参照)がブッキー装置ごとに異なっても、それに応じてプレビュー画像p_preの表示方向B(図30や後述する図19等参照)が適切な方向に設定されるため、コンソールの表示部上に表示されるプレビュー画像p_preを、被写体である患者の身体の上下方向と同じ上下方向で表示することができる可能性が高くなる。
そのため、放射線技師等の撮影者にとってプレビュー画像p_preが見易い状態で表示される可能性が高くなる。特に、プレビュー画像p_preを表示する際には、撮影者がそれを見て撮影ポジション等を確認し、再撮影の要否を速やかに判断することが必要となるが、プレビュー画像p_preを被写体である患者の身体の上下方向と同じ上下方向で表示することができる可能性を高くすることで、撮影者が容易かつ速やかに上記の判断を行うことが可能となる。
また、上記のように、FPDカセッテにカセッテの姿勢や傾き等を検出するセンサ等を設ける必要はなく、ブッキー装置の改造や新たなブッキー装置の導入も必要なく、撮影室に既設のブッキー装置を用いることが可能となる。そのため、FPDカセッテが大型化したりコスト増になったり、或いは、ブッキー装置の改造や導入のための費用をかけることも不要になる。
本実施形態に係る放射線画像撮影システムが適用される撮影室等のシステムの例を示す図である。 各撮影室内の構成を示す図である。 本実施形態に係る放射線画像撮影システムが適用される撮影室等のシステムの別の例を示す図である。 FPDカセッテの外観斜視図である。 図4のFPDカセッテを反対側から見た外観斜視図である。 図4におけるX−X線に沿う断面図である。 FPDカセッテの基板の構成を示す平面図である。 図7の基板上の小領域に形成された放射線検出素子とTFT等の構成を示す拡大図である。 フレキシブル回路基板やPCB基板等が取り付けられた基板を説明する側面図である。 FPDカセッテの等価回路を表すブロック図である。 FPDカセッテのコネクタとブッキー装置のコネクタとが接続された状態を表す外観斜視図である。 カセッテ保持部の内部にコネクタが設けられたブッキー装置を説明する図である。 撮影オーダ情報の例を示す図である。 撮影オーダ情報を表示する選択画面の例を示す図である。 選択された各撮影オーダ情報に対応する各アイコン等が表示された画面の例を示す図である。 アイコンの位置にプレビュー画像が表示された状態を示す図である。 図16の画面上に拡大されて表示されたプレビュー画像の例を示す図である。 アイコンの位置に放射線画像が表示された状態を示す図である。 (A)、(B)180°回転させたプレビュー画像を下側から上側に向かって表示する状態を説明する図である。 左装填タイプのブッキー装置を表す図であり、(A)は背面昇降台タイプ、(B)は側面昇降台タイプを表す。 右装填タイプのブッキー装置を表す図であり、(A)は背面昇降台タイプ、(B)は側面昇降台タイプを表す。 左装填タイプのブッキー装置にFPDカセッテを装填した状態を表す図であり、(A)は画像データの読み出し方向が下側から上側、(B)は上側から下側に向かう方向になるように装填した場合を表す。 右装填タイプのブッキー装置にFPDカセッテを装填した状態を表す図であり、(A)は画像データの読み出し方向が上側から下側、(B)は下側から上側に向かう方向になるように装填した場合を表す。 コンソールが備えるテーブルの例を表す図である。 管理装置が備えるテーブルの例を表す図である。 カセッテ保持部の内部にコネクタが設けられた左装填タイプのブッキー装置を表す図である。 変形例におけるFPDカセッテの構成および画像データの読み出し方向を表す図である。 図27のFPDカセッテを右装填タイプのブッキー装置に装填すると、画像データの読み出し方向が逆になることを表す図である。 FPDカセッテの構成および画像データの読み出し方向の例を表す図である。 図29に示した画像データの読み出し方向ではプレビュー画像の上下方向が被写体である患者の身体の上下方向と同じ上下方向で表示されることを表す図である。 図29のFPDカセッテの上下方向を逆向きにしてブッキー装置に装填した状態を表す図である。 図31の状態のFPDカセッテから送信された間引きデータに基づいて作成されたプレビュー画像は上下が逆さまに表示されることを表す図である。
以下、本発明に係る放射線画像撮影システムの実施の形態について、図面を参照して説明する。ただし、本発明は以下の図示例のものに限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る放射線画像撮影システムが適用される撮影室等のシステムの例を示す図である。このシステムでは、患者の身体の一部である被写体(すなわち患者の撮影部位)に放射線を照射して放射線画像撮影を行う部屋である複数の撮影室Raにそれぞれコンソール58が設けられており、それらのコンソール58と管理装置S等とがLAN(Local Area Network)等のネットワークNを介して互いに接続されている。
なお、本実施形態に係る放射線画像撮影システム50は、このように複数の撮影室RaがネットワークN等で接続されている場合だけでなく、例えば図4に示すように、1つの撮影室Raに1つのコンソール58が対応付けられている場合にも適用することができる。また、図3に示すように、複数の撮影室Raと、単数または複数のコンソール58とが互いにネットワークN等を介して接続されているような場合にも適用可能である。
以下、本実施形態に係る放射線画像撮影システム50が適用される撮影室RaやFPDカセッテ1等に関する一般的な構成等について説明する。図2は、本実施形態に係る放射線画像撮影システムが適用される撮影室の構成例を示す図である。
撮影室Raには、FPDカセッテ1を装填可能なブッキー装置51や、被写体に放射線を照射するための放射線源52がそれぞれ配置されている。また、撮影室Raには、ブッキー装置51やブッキー装置51に装填されたFPDカセッテ1とコンソール58との信号等のやり取りを中継する中継器54がそれぞれ設けられている。
ここで、撮影室Raにおける他の装置等の説明の前に、まず、FPDカセッテ1について説明する。
なお、以下では、FPDカセッテ1として、シンチレータ等を備え、放射された放射線を可視光等の他の波長の電磁波に変換して電気信号を得るいわゆる間接型のFPDカセッテについて説明するが、本発明は、シンチレータ等を介さずに放射線を放射線検出素子で直接検出する、いわゆる直接型のFPDカセッテに対しても適用することができる。
図4は、FPDカセッテの外観斜視図であり、図5は、FPDカセッテを反対側から見た外観斜視図である。また、図6は、図4のX−X線に沿う断面図である。FPDカセッテ1は、図4〜図6に示すように、筐体状のハウジング2内にシンチレータ3や基板4等で構成されるセンサパネルSPが収納されている。
図4や図5に示すように、FPDカセッテ1の筐体2のうち、放射線入射面Rを有する中空の角筒状のハウジング本体部2Aは、放射線を透過するカーボン板やプラスチック等の材料で形成されており、ハウジング本体部2Aの両側の開口部を蓋部材2B、2Cで閉塞することで筐体2が形成されている。
なお、筐体2をこのようないわゆるモノコック型として形成する代わりに、例えば、フレーム板とバック板とで形成された、いわゆる弁当箱型とすることも可能である。
図4に示すように、筐体2の一方側の蓋部材2Bには、電源スイッチ37や選択スイッチ38、コネクタ39、バッテリ状態やFPDカセッテ1の稼働状態等を表示するLED等で構成されたインジケータ40等が配置されている。
また、図5に示すように、筐体2の反対側の蓋部材2Cには、後述するようにFPDカセッテ1がブッキー装置51に装填されない単独の状態で用いられる場合に、画像データD等をコンソール58に無線方式で送信する際の通信手段として機能するアンテナ装置41が埋め込まれている。なお、アンテナ装置41を設ける場合には、アンテナ装置41の筐体2上の配置場所や配置する個数は適宜決められる。
また、本実施形態では、後述するように、FPDカセッテ1がブッキー装置51に装填される場合には、FPDカセッテ1は、通信手段であるコネクタ39に接続されたブッキー装置51側のコネクタ51b(後述する図11、図12参照)やケーブルを介して画像データD等をコンソール58に有線方式で転送するように構成するようになっている。
筐体2の内部には、図6に示すように、センサパネルSPの基板4の下方側に図示しない鉛の薄板等を介して基台31が配置され、基台31には、電子部品32等が配設されたPCB基板33や緩衝部材34等が取り付けられている。
なお、基板4やシンチレータ3の放射線入射面R側には、それらを保護するためのガラス基板35が配設されている。また、センサパネルSPと筐体2の側面との間に、それらがぶつかり合うことを防止するための緩衝材36が設けられている。
シンチレータ3は、基板4の後述する検出部Pに貼り合わされるようになっている。シンチレータ3は、例えば、蛍光体を主成分とし、放射線の入射を受けると300〜800nmの波長の電磁波、すなわち可視光を中心とした電磁波に変換して出力するものが用いられる。
基板4は、ガラス基板で構成されており、図7に示すように、基板4のシンチレータ3に対向する側の面4a上には、複数の走査線5と複数の信号線6とが互いに交差するように配設されている。基板4の面4a上の複数の走査線5と複数の信号線6により区画された各小領域rには、放射線検出素子7がそれぞれ設けられている。
このように、走査線5と信号線6で区画された各小領域rに二次元状(マトリクス状ともいう。)に配列された複数の放射線検出素子7が設けられた領域r全体、すなわち図7に一点鎖線で示される領域が検出部Pとされている。
放射線検出素子7としては、フォトダイオードが用いられているが、この他にも例えばフォトトランジスタ等を用いることも可能である。各放射線検出素子7は、図7の拡大図である図8に示すように、スイッチ手段であるTFT8のソース電極8sに接続されている。また、TFT8のドレイン電極8dは信号線6に接続されている。
そして、TFT8は、後述する走査駆動手段15から走査線5を介してゲート電極8gにオン電圧が印加されるとオン状態となり、ソース電極8sやドレイン電極8dを介して放射線検出素子7内に蓄積されている電荷を信号線6に放出させるようになっている。また、TFT8は、接続された走査線5を介してゲート電極8gにオフ電圧が印加されるとオフ状態となり、放射線検出素子7から信号線6への電荷の放出を停止して、放射線検出素子7内に電荷を保持するようになっている。
図8に示すように、列状に配置された複数の放射線検出素子7にそれぞれバイアス線9が接続されており、図7に示すように、各バイアス線9は、基板4の検出部Pの外側の位置で1本の結線10に結束されている。
また、各走査線5や各信号線6、バイアス線9の結線10は、それぞれ基板4の端縁部付近に設けられた入出力端子(パッドともいう)11に接続されている。各入出力端子11には、図9に示すように、IC12a等のチップがフィルム上に組み込まれたフレキシブル回路基板(Chip On Filmともいう。)12が異方性導電接着フィルム(Anisotropic Conductive Film)や異方性導電ペースト(Anisotropic Conductive Paste)等の異方性導電性接着材料13を介して接続されている。
また、フレキシブル回路基板12は、基板4の裏面4b側に引き回され、裏面4b側で前述したPCB基板33に接続されるようになっている。このようにして、FPDカセッテ1のセンサパネルSPの基板4部分が形成されている。なお、図9では、電子部品32等の図示が省略されている。
ここで、図10を用いてFPDカセッテ1の回路構成について説明する。
各放射線検出素子7の一方の電極にはそれぞれバイアス線9が接続されており、各バイアス線9は結線10に結束されてバイアス電源14に接続されている。バイアス電源14は、結線10および各バイアス線9を介して各放射線検出素子7の電極にそれぞれバイアス電圧(厳密に言えば逆バイアス電圧)を印加するようになっている。
また、各放射線検出素子7の他方の電極はTFT8のソース電極8s(図10中ではSと表記されている。)に接続されており、各TFT8のゲート電極8g(図10中ではGと表記されている。)は、走査駆動手段15のゲートドライバ15bから延びる走査線5の各ラインL1〜Lxにそれぞれ接続されている。また、各TFT8のドレイン電極8d(図10中ではDと表記されている。)は各信号線6にそれぞれ接続されている。
走査駆動手段15は、ゲートドライバ15bにオン電圧やオフ電圧を供給する電源回路15aと、走査線5の各ラインL1〜Lxに印加する電圧をオン電圧とオフ電圧の間で切り替えるゲートドライバ15bとを備えている。ゲートドライバ15bは、前述したように、走査線5の各ラインL1〜Lxを介してTFT8のゲート電極8gに印加する電圧をオン電圧とオフ電圧との間で切り替えて、各TFT8のオン状態とオフ状態とを制御するようになっている。
また、各信号線6は、読み出しIC16内に形成された各読み出し回路17にそれぞれ接続されている。読み出し回路17は、増幅回路18と、相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling)回路19と、アナログマルチプレクサ21と、A/D変換器20とで構成されている。
例えば、放射線画像撮影の際に、被写体を介してFPDカセッテ1に放射線が照射されると、シンチレータ3で放射線が他の波長の電磁波に変換され、変換された電磁波がその直下の放射線検出素子7に照射される。そして、照射された放射線の線量(すなわち電磁波の光量)に応じて放射線検出素子7内で電荷が発生する。
各放射線検出素子7からの画像データDの読み出し処理においては、走査駆動手段15のゲートドライバ15bから走査線5の所定のラインLnにオン電圧が印加されると、走査線5の当該ラインLnを介してそれに接続されている各TFT8のゲート電極8gにオン電圧が印加されて各TFT8がオン状態となり、オン状態となった各TFT8と接続されている放射線検出素子7から各TFT8を介して信号線6に電荷が放出される。
そして、放射線検出素子7から放出された電荷量に応じて増幅回路18から電圧値が出力され、それを相関二重サンプリング回路19で相関二重サンプリングしてアナログ値の画像データDがマルチプレクサ21に出力される。マルチプレクサ21から順次出力された画像データDは、A/D変換器20で順次デジタル値の画像データDに変換され、記憶手段23に出力されて順次保存されるようになっている。
そして、本実施形態では、前述した図29に示したように、各放射線検出素子7からの画像データDの読み出し処理の際に、ゲートドライバ15bから各走査線5にオン電圧を順次印加する際の順番は予め決まっており、例えば、走査線5のラインL1からオン電圧の印加を開始し、ラインL2、L3、…、Lxの順にオン電圧を順次印加するようになっている。
なお、この順番は、例えば図29や図31に示したように、FPDカセッテ1の上下方向の向きに関わらず、各走査線5に同じ順番でオン電圧が順次印加されて、画像データDの読み出し処理が行われる。
FPDカセッテ1は、このようにして、後述する放射線発生装置57の放射線源52から図示しない被写体を介して照射された放射線に担持されている情報を、画像データDとして読み出すようになっている。
制御手段22は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェース等がバスに接続されたコンピュータや、FPGA(Field Programmable Gate Array)等により構成されている。専用の制御回路で構成されていてもよい。
制御手段22は、FPDカセッテ1の走査駆動手段15や読み出し回路17等の各機能部の動作等を制御するようになっている。制御手段22には、DRAM(Dynamic RAM)等で構成される記憶手段23や、FPDカセッテ1の各機能部に電力を供給するバッテリ24が接続されている。また、制御手段22には、前述したアンテナ装置41やコネクタ39(図10では図示省略)が接続されている。
制御手段22は、上記のように走査駆動手段15や読み出し回路17等を制御して、各放射線検出素子7からの画像データDの読み出し処理等を行わせたり、バイアス電源14を制御してバイアス電源14から各放射線検出素子7に印加するバイアス電圧を設定、可変させる等、FPDカセッテ1の各機能部に対して種々の制御を行うようになっている。
また、制御手段22は、上記のようにして、各放射線検出素子7からの画像データDの読み出し処理を行って、読み出した画像データD等を記憶手段23に記憶させると、続いて、各画像データDから所定の割合でデータを間引いてデータ量を減少させた間引きデータDtを作成し、間引きデータDtを作成するごとに、コンソール58に送信するようになっている。
そして、本実施形態では、制御手段22は、間引きデータDtを送信した後、画像データDを自動的に送信するようになっている。
また、制御手段22は、各画像データDに重畳されている暗電荷に起因するオフセット分を取得するためのダーク読取処理を所定のタイミングで行うようになっており、ダーク読取処理で読み出したダーク読取値dに基づいて算出したオフセット補正値Oをコンソール58に自動的に送信するようになっている。
本実施形態では、FPDカセッテ1は、後述するように、CRカセッテと互換サイズを有しており、施設に既存の後述するブッキー装置51に装填して使用することができるようになっている。
また、FPDカセッテ1は、後述するように、ブッキー装置51に装填されている場合には、ブッキー装置51から電力の供給を受けるが、ブッキー装置51に装填されていない単独の状態では、バッテリ24(図10参照)から制御手段22やバイアス電源14、走査駆動手段15、読み出し回路17(読み出しIC16)等の各機能部に電力を供給するようになっている。
なお、放射線画像撮影や画像データDの読み出し処理等を行わない場合に、各機能部に電力を供給すると、バッテリ24が消耗してしまうため、FPDカセッテ1の制御手段22は、前述したように、各機能部に電力を供給して放射線画像撮影を行うことができる状態、すなわち撮影可能な状態とする撮影可能モードと、電力消費を抑制するために必要な機能部にのみ電力を供給して少なくとも放射線検出素子には電力の供給を停止して放射線画像撮影ができないスリープモードとの間で、各機能部に対する電力供給モードを切り替えることができるようになっている。
また、制御手段22は、電力供給モードを切り替える際に、コンソール58に、撮影可能モードになったことを表す信号、或いはスリープモードになったことを表す信号を、それぞれ自らのカセッテIDとともに送信するようになっている。
次に、撮影室Raにおける他の各装置等について説明する。
図1〜図3に示すように、各撮影室Raには、FPDカセッテ1を装填可能なカセッテ保持部51aを備えたブッキー装置51が設けられている。
なお、ブッキー装置51の詳しい構成や、ブッキー装置51へのFPDカセッテ1の装填の仕方等については後で説明し、ここでは、一般的なブッキー装置51の構成等について説明する。
また、図2では、撮影室Raに、ブッキー装置51として立位撮影用のブッキー装置51Aと臥位撮影用のブッキー装置51Bが設置されている場合が示されているが、例えば、立位撮影用のブッキー装置51Aのみ、或いは臥位撮影用のブッキー装置51Bのみが設けられているような場合にも本発明は適用される。
本実施形態では、ブッキー装置51は、カセッテ保持部51aに従来のCRカセッテを装填して用いることもできるように構成されており、撮影室RaにCRカセッテ用に設置されている既存のブッキー装置が用いられる。
そのため、上記のFPDカセッテ1は、CRカセッテと同様の寸法になるように形成されている。すなわち、CRカセッテは、従来のスクリーンフィルム用のカセッテにおけるJIS規格サイズ(対応する国際規格はIEC 60406)に準拠して、14インチ×17インチ(半切サイズ)等の寸法で形成される。また、放射線入射方向の厚さは15mm+1mm〜15mm−2mmの範囲内になるように形成される。
そして、このJIS規格サイズのCRカセッテを装填することができるブッキー装置51への装填使用を可能とするため、FPDカセッテ1も、CRカセッテが準拠するスクリーンフィルム用のカセッテにおけるJIS規格に準拠した寸法で形成されている。
なお、スクリーン/フィルムカセッテやCRカセッテ用の既存のブッキー装置を用いない場合には、FPDカセッテ1を上記の寸法で形成する必要はなく、FPDカセッテ1を任意の大きさや形状に形成することが可能である。しかし、その際には、ブッキー装置51として、任意に設定された形状のFPDカセッテ1を装填することができるブッキー装置を新たに撮影室Ra内に設置することが必要となる。
図11に示すように、FPDカセッテ1をブッキー装置51に装填する前に、ブッキー装置51から延びるケーブル51cの先端に設けられたコネクタ51bをFPDカセッテ1のコネクタ39に接続し、その状態でFPDカセッテ1をブッキー装置51のカセッテ保持部51aに装填するように構成することが可能である。
また、図12に示すように、ブッキー装置51のカセッテ保持部51aの内部に、装填されたFPDカセッテ1のコネクタ39(図4参照)と自動的に接続されるコネクタ51bを設けるように構成することも可能である。
図11や図12の場合、図12に示した立位撮影用のブッキー装置51Aの場合だけでなく、臥位撮影用のブッキー装置51Bにも同様にコネクタ51bが設けられる。このようにして、FPDカセッテ1は、ブッキー装置51に装填される際、FPDカセッテ1のコネクタ39と、ブッキー装置51のコネクタ51bとが接続された状態で装填されるようになっている。
ブッキー装置51は、コネクタ51bとFPDカセッテ1のコネクタ39とが接続されると、FPDカセッテ1からその識別情報であるカセッテIDを読み出し、FPDカセッテ1のカセッテIDと自らの識別情報であるブッキーIDとを対応付けて、コンソール58に通知するようになっている。
なお、本実施形態では、このように、ブッキー装置51がFPDカセッテ1の識別情報を読み出すように構成されている場合について説明するが、ブッキー装置51は、例えばFPDカセッテをカセッテ保持部51aに装填して単にFPDカセッテ1を保持するだけのものであり、ブッキー装置51のコネクタ51bに接続された際に、FPDカセッテ1自体が、自己の識別情報すなわちカセッテIDをブッキーIDとともにケーブル51c(図2や図11参照)を介してコンソール58に通知するように構成することも可能である。
また、ブッキー装置51は、FPDカセッテ1がカセッテ保持部51aに装填されて用いられている場合には、FPDカセッテ1から間引きデータDtや画像データD等を送信する際に、自らの識別情報であるブッキーIDを付帯させて後述する中継器54に有線方式で伝送し、中継器54を介してコンソール58に送信するようになっている。
さらに、ブッキー装置51のコネクタ51bとFPDカセッテ1のコネクタ39とが接続されることにより、ブッキー装置51からFPDカセッテ1に電力を供給するようになっている。そのため、FPDカセッテ1の制御手段22は、コネクタ39、51b同士が接続されると、バッテリ24(図10参照)からの各機能部への電力の供給を停止し、コネクタ39を介してブッキー装置51から供給される電力を各機能部に供給するように切り替えるようになっている。
図1〜図3に示すように、撮影室Raには、被写体に放射線を照射する放射線源52が少なくとも1つ設けられている。
そして、放射線源52のうち、1つの放射線源52A(図2参照)は、例えば撮影室Raの天井からつり下げられて配置されるようになっており、撮影時にはコンソール58からの指示に基づいて起動され、図示しない移動手段により所定の位置にまで移動されるようになっている。そして、図2に示すように、放射線の照射方向を変えることで、立位撮影用のブッキー装置51Aや臥位撮影用のブッキー装置51Bに装填されたFPDカセッテ1に対して放射線を照射することができるようになっている。
また、図2に示すように、撮影室Raに、立位撮影用や臥位撮影用のブッキー装置51A、51Bには対応付けられていないポータブルの放射線源52Bが設けられていてもよい。
FPDカセッテ1は、ブッキー装置51に装填されていない単独の状態で、被写体である患者の身体の部分にあてがったり、臥位撮影用のブッキー装置51Bのテーブルや図示しないベッドと患者の身体との間に差し込んだりした状態で用いることができ、FPDカセッテ1をこのようにして用いる場合に、ポータブルの放射線源52Bから適切な距離や方向で放射線を照射することができる。
放射線源52は、X線管球を備えており、X線管球は、後述する放射線発生装置57から所定の管電圧や管電流が供給されると、指定された照射時間だけ管電圧等に応じた線量の放射線を照射するようになっている。
撮影室Raは放射線が撮影室外に漏洩しないように鉛などでシールドされているため、撮影室Ra内には、撮影室Ra内の各装置と撮影室Ra外の各装置との間の通信を中継する無線アンテナ53を備えた中継器54が設けられている。
図2に示すように、中継器54は、前述したようにブッキー装置51とケーブル51c等で接続されており、撮影室Ra外の後述するコンソール58や、コンソール58を介して管理装置S等と接続されている。また、図3に示したように、撮影室Raの中継器54がネットワークNに直接接続される場合もある。
本実施形態では、撮影室Ra内には、撮影室Ra内に持ち込まれたFPDカセッテ1を保管するためのクレードル55が設けられており、本実施形態では、クレードル55は、FPDカセッテ1が挿入されると、FPDカセッテ1のバッテリ24(図10参照)を充電するようになっている。
また、クレードル55は、撮影室Raと前室Rbのいずれに設置されてもよく、撮影室Raに設置される場合には、放射線源52から照射される放射線が到達しない位置、すなわち、例えば撮影室Raのコーナーの位置等に設置される。
一方、前室Rbには、図2に示すように、放射線源52に対して放射線の照射開始等を指示するために撮影者が操作する曝射スイッチ56等を備えた放射線発生装置57が設けられている。そして、放射線発生装置57は、コンソール58からの指示に基づいて、放射線源52に所定の管電圧や管電流等を供給したり、放射線源52を所定の位置に移動させたり、放射線源52の照射方向を変える等して、放射線源52を起動させるようになっている。
また、前室Rbには、コンソール58が設けられている。なお、コンソール58は、前室Rb外に設けられていてもよい。また、本実施形態では、図1に示すように、コンソール58は、各撮影室Raに1つずつ対応するように設けられているが、各撮影室Raにコンソール58が必ずしも1対1に対応付けられている必要はなく、例えば図3に示したように、単数または複数の撮影室Raと単数または複数のコンソール58とがネットワーク等を介して接続されるように構成されていてもよいことは前述した通りである。
コンソール58には、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等からなる表示部58aが設けられており、その他、キーボードやマウス等の図示しない入力手段等が接続されている。
また、図示を省略するが、コンソール58には、ネットワークN(図1や図3参照)を介して、他のコンピュータや、放射線画像をフィルム等の画像記録媒体に記録して出力するイメージャ等の外部機器、HIS(Hospital Information System;病院情報システム)、RIS(Radiology Information System;放射線科情報システム)等の必要な装置が接続されている。
また、コンソール58には、ハードディスク等で構成された記憶手段59が接続されており、記憶手段59には、FPDカセッテ1から送信されてきた画像データD等が保存されるようになっている。なお、コンソール58における画像処理等については、後で説明する。
管理装置S(図1や図3参照)は、本実施形態では、ブッキー装置51を用いた撮影で得られた画像データDや間引きデータDtに基づく、後述するプレビュー画像p_preや放射線画像pを表示させる際の情報を、各ブッキー装置51ごとに管理しているが、この点についても、後で説明する。
なお、この情報を、コンソール58で管理するように構成する場合には、管理装置Sを必ずしも設ける必要はないことは前述した通りである。
次に、本発明に関する説明の前に、コンソール58における画像処理等について簡単に説明する。
図1や図2に示したように、撮影室Raとコンソール58とが予め1対1に対応付けられている場合には必要ないが、例えば図3に示したように、複数の撮影室Raとコンソール58とがネットワークN等を介して接続されているような場合には、まず、コンソール58で、放射線技師等の撮影者により、撮影に用いられる撮影室Raを指定する。
この指定により、コンソール58と撮影室Raとが対応付けられて、撮影室Ra内のFPDカセッテ1から送信された間引きデータDtや画像データD等が当該コンソール58に送信されるようになる。
また、図1〜図3のいずれの場合も同様であるが、コンソール58は、撮影者の操作により、ネットワークNに接続された図示しないHISやRISから、撮影オーダ情報等の必要な情報を入手する。
撮影オーダ情報は、少なくとも撮影部位と撮影条件を指定して設定されるようになっている。具体的には、撮影オーダ情報は、図13に例示するように、患者情報としての「患者ID」P2、「患者氏名」P3、「性別」P4、「年齢」P5、「診療科」P6、および「撮影部位」P7、および撮影条件としての「撮影方向」P8や使用するブッキー装置51を表す「ブッキーID」P9等で構成される。そして、撮影オーダが登録された順に、各撮影オーダ情報に対して「撮影オーダID」P1が自動的に割り当てられる。
コンソール58は、撮影オーダ情報を入手すると、図14に示すように、表示部上に各撮影オーダ情報の一覧を選択画面H1として表示する。本実施形態では、選択画面H1には、撮影オーダ情報表示欄h11や選択ボタンh12、決定ボタンh13、戻るボタンh14が表示される。
そして、例えば、撮影者が選択ボタンh12をクリックして、各撮影オーダ情報を選択して、決定ボタンh13をクリックすると、コンソール58は、表示部上に図15に示すような画面H2を表示する。
画面H2には、図15に示すように、各撮影オーダ情報に対応する各アイコンIが表示され、各アイコンIの下部には、後述するように、アイコンIの位置に表示されるプレビュー画像p_preを撮影者が見て再撮影が不要と判断したり、アイコンIの位置に表示される放射線画像pが正常であると判断して放射線画像pを確定させる際にクリックする「OK」ボタンと、再撮影が必要であったり、放射線画像pに対する画像処理等をやり直す際にクリックする「NG」ボタンがそれぞれ表示される。
また、画面H2の右側に表示されている照射条件の設定用の表示Ia上の各項目の「+」ボタンや「−」ボタンをクリックすることで、放射線発生装置57の放射線源52の管電圧や管電流、照射時間等の照射条件を変更して設定することができるようになっている。
一方、本実施形態では、各アイコンI1〜I4は、いずれか1つのアイコンI(図15の場合はアイコンI2)が目立つようにフォーカスされて表示されるようになっており、フォーカスされているアイコンIに対応する撮影オーダ情報に基づく撮影が行われる。なお、撮影者が、別の撮影オーダ情報に基づく撮影を行いたい場合には、その撮影オーダ情報に対応する他のアイコンIをクリックする等して操作することにより、フォーカスを遷移させることができるようになっている。
また、本実施形態では、コンソール58は、フォーカスされているアイコンIに対応する撮影オーダ情報に基づく撮影が行われるように、前室Rb内の放射線発生装置57を制御して、撮影室Ra内の放射線源52に所定の管電圧や管電流、照射時間等の照射条件で起動させたり、放射線源52を移動させたり、その照射方向を変えさせる。
なお、画面H2の左側には、フォーカスして表示されているアイコンIに対応する撮影オーダ情報で指定された撮影部位が、撮影者が一目で分かるように表した人体モデルIb上に表示されている。
一方、フォーカスして表示されたアイコンIに対応する撮影オーダ情報に基づく放射線画像撮影が行われると、前述したように、FPDカセッテ1からは、各放射線検出素子7の画像データDから作成された間引きデータDtが送信されてくる。コンソール58は、FPDカセッテ1から間引きデータDtが送信されてくると、図16に示すように、送信されてきた間引きデータDtに基づくプレビュー画像p_preを、フォーカスされていた元のアイコンI2の位置に表示するようになっている。
なお、このプレビュー画像p_preの表示の際に、送信される間引きデータDtに対する180°回転処理の要否が判断されるが、この処理については後述する。
また、撮影者がプレビュー画像p_preを見易いように、例えば図17に示すように、プレビュー画像p_preを画面H2上に拡大して表示するように構成することも可能である。また、その後、当該FPDカセッテ1から画像データDが送信されてくると、コンソール58は、画像データDを、当該アイコンIに対応する撮影オーダ情報に対応付ける。
そして、コンソール58は、プレビュー画像p_preを所定時間表示する間に、プレビュー画像p_preを見た撮影者が「NG」ボタンをクリックしなければ、図18に示すように、フォーカスして表示するアイコンIを例えばアイコンI3に遷移させるとともに、元のアイコンI2に対応する撮影でFPDカセッテ1から送信されてきた画像データD等に基づく放射線画像pの生成処理を開始する。
なお、プレビュー画像p_preを見た撮影者が上記の所定時間の間に「NG」ボタンをクリックした場合には、撮影オーダ情報に対する画像データDの対応付けを解除するとともに、間引きデータDtや画像データDを抹消する。また、画像データD等に基づく放射線画像pの生成処理も行わない。
コンソール58は、画像データDに対してオフセット補正やゲイン補正、欠陥画素補正、撮影部位に応じた諧調処理等の処理を行う。また、撮影の際に、FPDカセッテ1にグリッドを取り付けて撮影が行われている場合があるため、グリッドによるモアレ除去のためのフィルタリング処理をさらに行う。
グリッドを用いた撮影を行う場合、グリッドピッチとFPDカセッテ1の画素サイズとの関係で、画像データDにモアレを生じる場合がある。このモアレ対策として、例えば特開2000−316126号公報に記載されているように、使用するグリッドを適正に選択すれば、モアレ発生を避けることができる。また、特開平8−88765号公報に記載されているように、一旦、身近のグリッドを使用して撮影を行い、画像データD中に含まれるモアレ成分を、次工程でフィルタリング処理して除去することも知られている。
FPDカセッテ1の場合、本実施形態で説明するように複数の撮影室Rで使用されたり、後述する実施形態で説明するように回診先で使用されるので、使用するグリッド種を制限することは得策ではない。すなわち、CRカセッテを用いて撮影を行っていた際に使用されていたグリッドをそのまま使用することが好ましい。また、撮影の都度、各撮影に使用したグリッドピッチ情報を読取り画像に対応付けて保存とすることも可能であるが、
専用機型の放射線画像撮影装置の場合とは異なり、FPDカセッテ1の場合、グリッドピッチ情報を対応付けるには、大がかりな既存の撮影設備改造が必要になり、しかも、各撮影における放射線技師等の撮影者の操作も増えるため、現実的ではない。
従って、使用するグリッドを限定せず、使用可能性のあるグリッドピッチに対応したモアレ除去フィルタを予め数種準備しておき、画像データDに対して、予め準備しておいた全てのフィルタを順次適用することで、モアレのない放射線画像pを得る方法が、FPDカセッテ1にとっては好ましい。
なお、この放射線画像pの生成処理においては、プレビュー画像p_preに基づき、撮影対象となっている被写体部位の自動認識が行われ、認識結果に基づき、各部位毎に予め定められた診断提供時の表示方向に合致するように、必要に応じてプレビュー画像の表示方向に対して回転処理が行われる。
本実施例では、胸部正面画像であるので、プレビュー画像p_preの表示方向に対し、更なる回転処理は施されず、同一方向のままとなっている。
コンソール58は、放射線画像pを生成すると、図18に示すように、元のアイコンI2の位置に表示する。そして、放射線画像pを見た撮影者が、生成された放射線画像pが正常であると判断して「OK」ボタンをクリックすると、放射線画像pを確定させて、放射線画像pを撮影オーダ情報に対応付ける。
以上のようにして、コンソール58では、画像データDに基づく放射線画像pの生成処理等の他の処理が行われる。
以下、ブッキー装置51の構成や本発明に特徴的なコンソール58における処理等について説明する。また、それとともに、本実施形態に係る放射線画像撮影システム50の作用について説明する。
前述したように、FPDカセッテ1では、各放射線検出素子7からの画像データDの読み出し処理の際に、走査駆動手段15のゲートドライバ15b(図10参照)から各走査線5にオン電圧を順次印加する際の順番が予め決まっており、例えば、走査線5のラインL1からオン電圧の印加を開始し、ラインL2、L3、…、Lxの順に、オン電圧を印加する走査線5を順次シフトさせながら、画像データDを読み出すようになっている。
以下では、オン電圧を印加する走査線5を順次シフトさせていく方向を、画像データDの読み出し方向という。画像データDの読み出し方向は、前述した図29中に矢印Aで示した方向であり、走査線5の延在方向に直交する。なお、以下、読み出し方向Aという。
前述した図29〜図32で説明したような問題、特に図32に示したように、コンソール58の表示部58a上に、プレビュー画像p_preが上下逆さまの状態で表示されてしまう問題の原因は、結局、FPDカセッテ1における画像データDの読み出し方向Aと、表示部58aにおける表示方向が逆になることにある。
すなわち、図29と図30に示したように、FPDカセッテ1における画像データDの読み出し方向Aが上側から下側に向かう方向(図29参照)であり、表示部58aにおける表示方向Bも上側から下側に向かう方向(図30参照)である場合には、プレビュー画像p_preは、その上下方向被写体である患者の身体の上下方向と同じ上下方向で表示される。
しかし、FPDカセッテ1における画像データDの読み出し方向Aが下側から上側に向かう方向(図31参照)であるが、表示部58aにおける表示方向Bが上側から下側に向かう方向(図32参照)である場合には、プレビュー画像p_preは、その上下方向が被写体である患者の身体の上下方向とは逆さまに表示される。
そこで、本実施形態では、FPDカセッテ1における画像データDの読み出し方向Aが下側から上側に向かう方向(図31参照)である場合には、プレビュー画像p_preを180°回転させて表示するようになっており、図19(A)、(B)に示すように、180°回転させたプレビュー画像p_preを下側から上側に向かって(図中の矢印B参照)表示するようになっている。
このように、FPDカセッテ1における画像データDの読み出し方向Aが下側から上側に向かう方向(図31参照)である場合に、プレビュー画像p_preを180°回転させて表示するように構成することで、このような場合に通常の表示方向B(すなわち上側から下側に向かう方向)に画像を表示すると180°回転してしまう画像を、その上下方向が被写体である患者の身体の上下方向と同じ上下方向で表示することが可能となる。
次に、どのような場合にFPDカセッテ1における画像データDの読み出し方向Aが下側から上側に向かう方向(図31参照)になるかについて本発明者らが研究したところ、FPDカセッテ1を装填するブッキー装置51の構造に依存することが分かった。
以下、このことについて説明する。なお、以下において「左(側)」や「右(側)」という場合、ブッキー装置51を正面側から見た場合の、向かって左(側)や向かって右(側)をいう。
ブッキー装置51は、図20(A)、(B)に示すように、左側からFPDカセッテ1をカセッテ保持部51aに装填するタイプ(以下、左装填タイプという。)と、図21(A)、(B)に示すように、右側からFPDカセッテ1をカセッテ保持部51aに装填するタイプ(以下、右装填タイプという。)に大別される。
なお、図20(A)、(B)や図21(A)、(B)では、ブッキー装置51が立位撮影用のブッキー装置51Aである場合を示したが、臥位撮影用のブッキー装置51B(図2参照)においても左装填タイプと右装填タイプの区別があり、臥位撮影用のブッキー装置51B上にうつ伏せに横臥した患者の左手側からFPDカセッテ1を装填するタイプが左装填タイプであり、患者の右手側からFPDカセッテ1を装填するタイプが右装填タイプである。なお、本明細書で「被写体である患者の身体の上下方向」という場合、患者の頭部側と脚部側との位置関係における上下方向をいい、患者が横臥している場合であっても、「被写体である患者の身体の上下方向」における「上」は患者の頭部に向かう方向をいい、「下」は患者の脚部に向かう方向をいう。
また、図20(A)や図21(A)では、カセッテ保持部51aを昇降可能に支持する支柱51dがカセッテ保持部51aの背面側に設けられた、いわゆる背面昇降台タイプが示されており、図20(B)や図21(B)では、支柱51dがカセッテ保持部51aの側面側に設けられた、いわゆる側面昇降台タイプが示されている。
さらに、立位撮影用のブッキー装置51Aや臥位撮影用のブッキー装置51Bが、左装填タイプであるか右装填タイプであるかは、ブッキー装置51を撮影室Ra内に設置する際に各ブッキー装置51ごとに決められる。従って、ブッキー装置51が左装填タイプか右装填タイプかは、各ブッキー装置51ごとに予め分かっている。
いま、図11に示したように、ブッキー装置51から延びるケーブル51cのコネクタ51bをFPDカセッテ1のコネクタ39に接続してカセッテ保持部51aに装填する場合を考える。
例えば、ブッキー装置51が図20(A)、(B)に示したような左装填タイプである場合、図22(A)に示すように、FPDカセッテ1を、画像データDの読み出し方向Aが下側から上側に向かう方向になるように装填すると、装填の際に、ケーブル51cがFPDカセッテ1の前側を通過する状態になる場合が生じ得る。しかし、これでは、ケーブルが画像中に写り込んでしまう。
それに対し、ブッキー装置51が左装填タイプの場合には、図22(B)に示すように、FPDカセッテ1を、画像データDの読み出し方向Aが上側から下側に向かう方向になるように装填すれば、ケーブル51cがFPDカセッテ1の前方を通過する状態にはならずに、ケーブル51cを例えばカセッテ保持部51aの扉部51eの下方に設けた開口51fから外側に出すことができる。
そのため、ブッキー装置51が左装填タイプの場合には、FPDカセッテ1は、図22(B)に示したように、画像データDの読み出し方向Aが上側から下側に向かう方向になるように装填される。
また、例えば、ブッキー装置51が図21(A)、(B)に示したような右装填タイプである場合、図23(A)に示すように、FPDカセッテ1を、画像データDの読み出し方向Aが上側から下側に向かう方向になるように装填すると、装填の際に、やはりケーブル51cがFPDカセッテ1の前側を通過する状態になる場合が生じ得る。
それに対し、ブッキー装置51が右装填タイプの場合には、図23(B)に示すように、FPDカセッテ1を、画像データDの読み出し方向Aが下側から上側に向かう方向になるように装填すれば、ケーブル51cがFPDカセッテ1の前方を通過する状態にはならずに、ケーブル51cを例えばカセッテ保持部51aの扉部51eの下方に設けた開口51fから外側に出すことができる。
そのため、ブッキー装置51が右装填タイプの場合には、FPDカセッテ1は、図23(B)に示したように、画像データDの読み出し方向Aが下側から上側に向かう方向になるように装填される。
すなわち、ブッキー装置51が左装填タイプか右装填タイプか(すなわちFPDカセッテ1を向かって左側から装填するタイプか、向かって右側から装填するタイプか)に応じて、装填されるFPDカセッテ1の画像データDの読み出し方向Aの向きが変わる(図22(B)と図23(B)参照)。
逆の言い方をすれば、ブッキー装置51が左装填タイプか右装填タイプかで、装填されているFPDカセッテ1の画像データDの読み出し方向Aが上向きか下向きかが自動的に決まる。
そこで、本実施形態では、これを利用して、図1や図2に示したように、撮影室Raとコンソール58とが1対1に対応付けられている場合には、予めコンソール58のCPUのメモリ等に、例えば図24に示すように、撮影室Ra内の各ブッキー装置51の識別情報(すなわちブッキーID)と、FPDカセッテ1の装填方向(すなわち左装填または右装填)とを対応付けるテーブルを保存しておく。
そして、前述したように、上記の例では、FPDカセッテ1における画像データDの読み出し方向Aが上側から下側に向かう方向(図29参照)である場合には、プレビュー画像p_preを180°回転させて表示してはならないが、FPDカセッテ1における画像データDの読み出し方向Aが下側から上側に向かう方向(図31参照)である場合には、プレビュー画像p_preを180°回転させて表示する必要がある(図19(A)、(B)参照)。
そこで、上記の例では、ブッキー装置51が右装填タイプの場合(図22(B)参照)に、FPDカセッテ1における画像データDの読み出し方向Aが下側から上側に向かう方向に装填されるため、図24に示すように、テーブル上で、右装填タイプであるブッキー装置51(この場合は臥位撮影用のブッキー装置51B)の識別情報に、さらに180°回転させて表示することを表す「180°」を対応付けておく。
このようにして、本実施形態では、コンソール58の表示部58a上にプレビュー画像p_preを表示させる際に、当該プレビュー画像p_preの基になった間引きデータDtや画像データDを送信したPDカセッテ1が装填されているブッキー装置51が左装填タイプか右装填タイプかに基づいて、プレビュー画像p_preを180°回転させて表示するか、または180°回転させないで表示するかが、予めテーブルの形で設定されている。
そして、コンソール58は、ブッキー装置51に装填されたFPDカセッテ1から間引きデータDtや画像データD等が送信されてくると、それらのデータに付帯されている当該ブッキー装置のブッキーIDを参照し、図24に示したテーブルを参照して、プレビュー画像p_preを180°回転させて表示するか、180°回転させないでそのまま表示するかを決定するようになっている。
すなわち、付帯されているブッキーIDに対応するブッキー装置51が左装填タイプであれば、プレビュー画像p_preを180°回転させないでそのまま表示し、付帯されているブッキーIDに対応するブッキー装置51が右装填タイプであれば、プレビュー画像p_preを180°回転させて表示する(図19参照)。
また、図3に示したように、複数の撮影室Raと複数のコンソール58等がネットワークN等を介して接続されている場合には、図25に示すように、管理装置Sが、各撮影室Raの各ブッキー装置51ごとのテーブルを保存しておき、コンソール58は、上記のようにして撮影室Raと対応付けられた時点で、管理装置Sから当該撮影室Raの各ブッキー装置51に関するテーブルを入手する。
そして、コンソール58は、当該撮影室Raのブッキー装置51に装填されたFPDカセッテ1から間引きデータDtや画像データD等が送信されてくると、それらのデータに付帯されている当該ブッキー装置のブッキーIDを参照し、入手したテーブルを参照して、プレビュー画像p_preを180°回転させて表示するか、180°回転させないでそのまま表示するかを決定するように構成される。
ところで、FPDカセッテ1が、ブッキー装置51が左装填タイプの場合には必ず図22(B)のように画像データDの読み出し方向Aが下向きになるように装填され、ブッキー装置51が右装填タイプの場合には必ず図23(B)のように画像データDの読み出し方向Aが上向きになるように装填されるとは限らない。
しかし、FPDカセッテ1が、ブッキー装置51が左装填タイプの場合には、FPDカセッテ1が図22(B)のように画像データDの読み出し方向Aが下向きになるように装填される可能性が高くなり、ブッキー装置51が右装填タイプの場合には、FPDカセッテ1が図23(B)のように画像データDの読み出し方向Aが上向きになるように装填される可能性が高くなると言える。
そのため、上記のように構成することで、少なくともコンソール58の表示部58a上にプレビュー画像p_preを表示する場合には、プレビュー画像p_preを被写体である患者の身体の上下方向と同じ上下方向で表示することができる可能性を高くすることが可能となる。
なお、放射線画像pでは、プレビュー画像p_preに基づき、撮影対象となっている被写体部位の自動認識が行われ、認識結果に基づき、各部位毎に予め定められた診断提供時の表示方向に合致するように、必要に応じてプレビュー画像の表示方向に対して回転処理が行われることは前述した通りである。
以上のように、本実施形態に係る放射線画像撮影システム50によれば、コンソール58は、表示部58a上にプレビュー画像p_preを表示させる際に、当該プレビュー画像p_preの基になった間引きデータDtや画像データDを送信してきたFPDカセッテ1が装填されているブッキー装置51が左装填タイプか右装填タイプかに基づいて、プレビュー画像p_preを180°回転させて表示すべきか否かを割り出す。
そして、180°回転させて表示させてはならない場合には、的確にプレビュー画像p_preを180°回転させないでそのまま表示し、180°回転させて表示させる必要がある場合には、的確にプレビュー画像p_preを180°回転させて表示する。
そのため、FPDカセッテ1をブッキー装置51に装填する際に、装填するFPDカセッテ1の上下方向の向き(すなわち画像データDの読み出し方向Aの向き)がブッキー装置51ごとに異なっても、それに応じてプレビュー画像p_preの表示方向B(図19や図30等参照)が適切な方向に設定されるため、コンソール58の表示部58a上に表示されるプレビュー画像p_preを、被写体である患者の身体の上下方向と同じ上下方向で表示することができる可能性を高くすることが可能となる。
そのため、放射線技師等の撮影者にとってプレビュー画像p_preが見易い状態で表示される可能性が高くなる。特に、プレビュー画像p_preを表示する際には、撮影者がそれを見て撮影ポジション等を確認し、再撮影の要否を速やかに判断することが必要となるが、プレビュー画像p_preを被写体である患者の身体の上下方向と同じ上下方向で表示することができる可能性を高くすることで、撮影者が容易かつ速やかに上記の判断を行うことが可能となる。
また、上記のように、本実施形態では、FPDカセッテ1にカセッテの姿勢や傾き等を検出するセンサ等を設ける必要はない。また、ブッキー装置51の改造や新たなブッキー装置51の導入も必要なく、撮影室Raに既設のブッキー装置51を用いることが可能となる。そのため、FPDカセッテ1が大型化したりコスト増になったり、或いは、ブッキー装置51の改造や導入のための費用をかけることも不要になる。
なお、上記の実施形態では、FPDカセッテ1のコネクタ39にブッキー装置51のコネクタ51bを接続して装填する場合(図11参照)について説明した。しかし、図12に示したように、ブッキー装置51のカセッテ保持部51aの内部に、装填されたFPDカセッテ1のコネクタ39と自動的に接続されるコネクタ51bが設けられているブッキー装置51(図12参照)の場合も、上記と同様の問題が生じるが、上記と同様にして問題を解決することができる。
すなわち、ブッキー装置51のカセッテ保持部51aの内部にコネクタ51bが設けられている場合にも、本発明を適用することができる。
図12では、右装填タイプのブッキー装置51が示されているが、図26に示すように、左装填タイプのブッキー装置51も存在する。また、図12や図26に示した立位撮影用のブッキー装置51Aだけでなく、臥位撮影用のブッキー装置51Bでも、カセッテ保持部51aの内部にコネクタ51bが設けられている場合がある。
そして、この場合、FPDカセッテ1は、図27に示すように構成され、画像データDの読み出し処理の際に、オン電圧を印加する走査線5を順次シフトさせる読み出し方向Aが、例えばコネクタ39側からインジケータ40側に向かう方向になるように構成されているものとする。
そして、このFPDカセッテ1を、例えば図27に示した状態で、図26に示したブッキー装置51に左側から装填すると、FPDカセッテ1のコネクタ39とブッキー装置51のコネクタ51bとが的確に接続される。
一方、このFPDカセッテ1を、例えば図12に示したブッキー装置51に右側から装填する場合、図28に示すように、FPDカセッテ1を180°回転させないと、FPDカセッテ1のコネクタ39とブッキー装置51のコネクタ51bとが接続されない。
そして、図27と図28とを見比べれば分かるように、この場合も、ブッキー装置51が左装填タイプ(図26参照)か右装填タイプか(図12参照)に応じて、FPDカセッテ1における画像データDの読み出し方向Aが、上側から下側に向かう方向になったり(図27参照)、下側から上側に向かう方向になったりする(図28参照)。
従って、この場合も、コンソール58や管理装置Sは、コンソール58の表示部58a上にプレビュー画像p_preを表示させる際に、当該プレビュー画像p_preの基になった間引きデータDt等を送信したFPDカセッテ1が装填されているブッキー装置51が、左装填タイプか、右装填タイプかに基づいて、プレビュー画像p_preを180°回転させて表示するか、または180°回転させないで表示するかが予め設定されたテーブル(図24、図25参照)を備えるように構成される。
そして、コンソール58は、このテーブルを参照して、プレビュー画像p_preを180°回転させて表示するか、180°回転させないでそのまま表示するかを決定する。このように構成すれば、上記の実施形態と全く同様に、プレビュー画像p_preの表示方向Bが適切な方向に設定されるため、コンソール58の表示部58a上に、プレビュー画像p_preをその上下方向が被写体である患者の身体の上下方向と同じ上下方向で的確に表示する可能性を高くすることが可能となる。
一方、上記の実施形態でや上記の変形例において、FPDカセッテ1における画像データDの読み出し方向A(図22(B)や図29、図27等参照)が逆の場合、すなわち、FPDカセッテ1におけるコネクタ39の設置位置等を変えないで、読み出し方向のみを図22(B)や図27の図中の下側から上側に向かう方向としたFPDカセッテ1である場合には、図24や図25に示したテーブルにおいて表示を180°回転させるブッキー装置51が変わる。
すなわち、図24や図25では、ブッキー装置51が右装填タイプである場合に、プレビュー画像p_preを180°回転させて表示するが、上記のようにFPDカセッテ1における画像データDの読み出し方向が逆になると、ブッキー装置51が左装填タイプである場合にプレビュー画像p_preを180°回転させて表示し、ブッキー装置51が右装填タイプである場合には180°回転させずにそのまま表示することになる。
また、図22(B)や図27において、例えばFPDカセッテ1のコネクタ39とインジケータ40の位置が逆の場合には、ブッキー装置51にFPDカセッテ1を装填する際のFPDカセッテ1の上下方向が逆になる。
上記の実施形態や上記の変形例では、撮影に用いられるFPDカセッテ1が1種類、すなわちFPDカセッテ1のコネクタ39の設置位置と画像データの読み出し方向Aが、ある決まった関係にあるようなFPDカセッテ1だけが用いられる場合について説明した。
しかし、上記のように、FPDカセッテ1のコネクタ39の設置位置と画像データの読み出し方向Aが種々に異なるFPDカセッテ1が混在する場合には、ブッキー装置51が左装填タイプか右装填タイプかだけでなく、FPDカセッテ1におけるコネクタ39の設置位置や画像データDの読み出し方向A等にも依存して、プレビュー画像p_preを180°回転させて表示するか、或いは180°回転させないでそのまま表示するかを設定することが望ましい。
なお、本発明が上記の実施形態に限定されず、適宜変更可能であることはいうまでもない。
1 FPDカセッテ
39 コネクタ
50 放射線画像撮影システム
51、51A、51B ブッキー装置
51b コネクタ
51c ケーブル
52 放射線源
58 コンソール
58a 表示部
A 画像データの読み出し方向
D 画像データ
Dt 間引きデータ
p 放射線画像
p_pre プレビュー画像
S 管理装置

Claims (9)

  1. 放射線源から被写体を介して照射された放射線に担持されている情報を画像データとして読み出す、コネクタを備えたFPDカセッテと、
    FPDカセッテを装填可能なブッキー装置と、
    前記FPDカセッテから送信されてきた前記画像データまたは前記画像データから所定の割合でデータを間引いてデータ量を減少させた間引きデータに基づいて、表示部上に少なくともプレビュー画像を表示させるコンソールと、
    を備え、
    前記コンソールの前記表示部上に前記プレビュー画像を表示させる際に、当該プレビュー画像の基になった前記画像データまたは前記間引きデータを送信した前記FPDカセッテが装填された前記ブッキー装置ごとに、前記プレビュー画像を、180°回転させて表示するか、または180°回転させないで表示するかが予め設定されることを特徴とする放射線画像撮影システム。
  2. 前記ブッキー装置は、前記FPDカセッテを左右いずれかの方向から装填可能とされており、
    前記ブッキー装置が、前記FPDカセッテを向かって左側から装填するタイプか、向かって右側から装填するタイプかに基づいて、前記プレビュー画像を、180°回転させて表示するか、または180°回転させないで表示するかが予め設定されることを特徴とする請求項1に記載の放射線画像撮影システム。
  3. 前記コンソールは、前記プレビュー画像を、180°回転させて表示するか、または180°回転させないで表示するかを、前記ブッキー装置が前記FPDカセッテを左側から装填するか右側から装填するかのみならず、前記FPDカセッテの前記コネクタの設置位置および前記FPDカセッテにおける前記画像データの読み出し方向に基づいて予め設定することを特徴とする請求項2に記載の放射線画像撮影システム。
  4. 前記ブッキー装置を用いた撮影で得られた前記画像データまたは前記間引きデータに基づく前記プレビュー画像を表示させる際に、前記プレビュー画像を、180°回転させて表示するか、または180°回転させないで表示するかの情報を、前記各ブッキー装置ごとに管理する管理装置を備え、
    前記コンソールは、前記管理装置から、撮影に用いられた前記ブッキー装置に関する前記情報を入手し、入手した前記情報に基づいて、前記プレビュー画像を表示することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の放射線画像撮影システム。
  5. 前記コンソールは、前記プレビュー画像を、180°回転させて表示する場合には、前記表示部上で、前記プレビュー画像を下側から上向きに表示させていくことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の放射線画像撮影システム。
  6. 前記ブッキー装置または前記FPDカセッテは、当該ブッキー装置に装填された当該FPDカセッテから前記コンソールに前記画像データまたは前記間引きデータを送信する際に、前記画像データまたは前記間引きデータに当該ブッキー装置の識別情報を付帯させて送信し、
    前記コンソールは、前記画像データまたは前記間引きデータに付帯されている前記ブッキー装置の識別情報に基づいて、前記プレビュー画像を、180°回転させて表示するか、または180°回転させないで表示するかを決定することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の放射線画像撮影システム。
  7. 前記ブッキー装置は、当該ブッキー装置に対応して設けられたケーブルに取り付けられたコネクタを備えており、
    前記コネクタに、前記FPDカセッテの前記コネクタが接続されると、前記ブッキー装置から前記FPDカセッテに電力が供給されるとともに、前記ケーブルを介して前記FPDカセッテからの前記画像データまたは前記間引きデータの送信が行われることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の放射線画像撮影システム。
  8. 前記ブッキー装置には、前記FPDカセッテが装填されると自動的に当該FPDカセッテの前記コネクタと接続されるコネクタが設けられており、
    前記ブッキー装置のコネクタに、前記FPDカセッテの前記コネクタが接続されると、前記ブッキー装置から前記FPDカセッテに電力が供給されるとともに、前記ブッキー装置のコネクタを介して前記FPDカセッテからの前記画像データまたは前記間引きデータの送信が行われることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の放射線画像撮影システム。
  9. 前記コンソールは、前記プレビュー画像の表示後に放射線画像を表示し、放射線画像表示に際し、前記プレビュー画像に基づく自動部位認識を行い、当該部位認識結果に基づき、放射線画像の表示方向処理を行うことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の放射線画像撮影システム。
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