JP2012109075A - 高周波誘導加熱方法およびその装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
螺旋状の高周波誘導加熱コイル1の一部を固定する2個以上のテーブル2a、2bと、
高周波誘導加熱コイルの中央位置においてワークを載置するワーク載置手段4と、
テーブル2a、2bを高周波誘導加熱コイル1の長手方向に移動させる駆動手段5a、5bと、を有し、
高周波誘導加熱コイル1の形状を、下部から上部にかけて巻き密度が密から粗となる形状とする。
【選択図】 図1
Description
しかしながら、加熱対象ワークが縦長形状の場合には、ワーク下部で加熱された熱量がワーク上部に溜まるため、ワークの下部とワークの上部とに温度差ができ(図中、a2、b2、c2)、a2に示すようにワーク上部の温度が過度に上昇し上限目標温度θmaxを越えてしまう場合があるという問題点があった。
また、温度上昇曲線を緩やかに上昇させた場合には(図中、a3、b3、c3)、ワーク温度が上限目標温度θmax、下限目標温度θminの範囲内に収束するまでに時間がかかり、一連の作業工程において設定される許容時間を越えてしまうという問題点もあった。
螺旋状の高周波誘導加熱コイルと、
この高周波誘導加熱コイルの一部を固定する2個以上のテーブルと、
前記高周波誘導加熱コイルの中央位置においてワークを載置するワーク載置手段と、
前記2個以上のテーブルを高周波誘導加熱コイルの長手方向に移動させる駆動手段と、
を有し、前記高周波誘導加熱コイルの形状を、下部から上部にかけて巻き密度が密から粗となる形状としたものである。
図1は実施の形態1に係る高周波誘導加熱装置の構成を示す図である。図において、1は螺旋状の高周波誘導加熱コイル、2a、2bは高周波誘導加熱コイル1の一部を固定するテーブル、3は加熱対象となる縦長のワーク、4は高周波誘導加熱コイル1の中央位置にワーク3を載置するワーク載置手段としてのワーク台、5a、5bはテーブル2a、2bを上下移動するサーボモータなどの駆動手段、6a1はワーク台4に設置されワーク3の温度を検出する温度検出手段である。また、7は複数のワーク対応のプロファイルデータを記憶する記憶手段(図示せず)と、複数のプロファイルデータから使用するプロファイルデータを選択する選択手段(図示せず)と、を有し、選択されたプロファイルデータに基づき、高周波誘導加熱コイル1に高周波電力を供給する高周波電源(図示せず)の高周波出力(電流、電圧、周波数)をPID制御するとともに、駆動手段5a、5bを駆動する制御手段である。
予め選択しておいた温度検出手段の温度(通常はワーク上部の温度)が下限目標温度θminを越えた後、移動開始時ta、tbにおいて、移動速度va、vbでテーブル2a、2bをテーブル高さha、hbまで移動させることにより、モデルワークの温度を均一に加熱するようにする。
また、12は、検出データであり、ワーク温度データθ1n〜θmnはモデルワークに取り付けた温度検出手段(6b1〜6bm)で検出された温度データ、ワーク温度データθw0〜θwnは温度検出手段6a1で検出された温度データである。
また、ta,tbはテーブル2a、2bを移動する移動開始時、ha,hbはテーブル高さであり、va,vbは移動速度である。
(1)モデルワークを対応するワーク台4に載置する。(このとき、モデルワークは高周波誘導加熱コイル1の中央位置に載置される。)
(2)ワークの材質、形状(長さ、外径、厚さ)から、高周波電源の高周波出力(電流、電圧、周波数)を決定し、温度検出手段6a1で検出したワーク下部の温度を目安として、PID制御により高周波出力(電流、電圧、周波数)を制御して誘導加熱する。
(3)モデルワークに取り付けた温度検出手段6b1〜6bmの内、予め選択しておいた温度検出手段の温度が下限目標温度θminを越えた後、移動開始時時点taで、駆動手段5a、5bを制御してテーブル2a、2bを移動する(テーブル高さha,hb、移動速度va,vb)。これにより、モデルワークのワーク上下の加熱量を制御して、モデルワークの温度を均一に加熱するようにする。
図において、21は、データNO、ワーク(モデルワーク)の材質、形状(長さ、外径、厚さ)、加熱条件(目標温度、目標温度範囲内に収束するまでの許容時間)、高周波出力(電流、電圧、周波数)など基本データ、テーブル2a、2bを移動するテーブル高さha,hb、移動速度va,vbなどの運転状況データである。
また、22は、検出データであり、ワーク温度データθw0〜θwnは温度検出手段6a1で検出された温度データである。
この発明の高周波誘導加熱方法について説明する。
(1)図1の構成の高周波誘導加熱装置で加熱する加熱対象となるワークのモデルワークを複数準備する。(加熱条件の異なるデータを検出するため)
(2)電流、テーブル移動変更時点、テーブル高さ、テーブル移動時間など変化させ、複数の温度データを検出する。
(3)上記データから、ワークの材質、形状(長さ、外径、厚さ)、加熱条件に適したプロファイルデータを作成する。
(4)加熱対象となるワークの加熱に際して、ワークの材質、形状(長さ、外径、厚さ)、加熱条件に適したプロファイルデータを選択する。
(5)加熱対象となるワークをワーク載置手段に載置し、選択したプロファイルデータに基づき加熱する。
図6は実施の形態3に係る高周波誘導加熱装置の構成を示す図である。図において、1、2a、2b、3、4、5a、5b、7は、図1と同様であり、その説明を省略する。
6a2、6a3はワーク3の温度を検出する温度検出手段で、テーブル2a、2b近傍のワーク温度を検出するようにしたものである。
2a、2b 高周波誘導加熱コイル1の一部を固定するテーブル
3 加熱対象となる縦長のワーク
4 高周波誘導加熱コイル1の中央位置にワーク3を載置するワーク載置手段としてのワーク台
5a、5b テーブル2a、2bを上下移動する駆動手段
6a1、6a2、6a3 ワーク3の温度を検出する温度検出手段
6b1〜6bm モデルワークの複数個所に取り付け温度を検出する温度検出手段
7 制御手段
a1、a2、a3 ワーク上部の温度変化
b1、b2、b3 ワーク中央部の温度変化
c1、c2、c3 ワーク下部の温度変化
θmax 上限目標温度
θmin 下限目標温度
ta,tb 移動開始時
ha,hb テーブル高さ
va,vb 移動速度
Claims (7)
- 螺旋状の高周波誘導加熱コイルと、
この高周波誘導加熱コイルの一部を固定する2個以上のテーブルと、
前記高周波誘導加熱コイルの中央位置においてワークを載置するワーク載置手段と、
前記2個以上のテーブルを高周波誘導加熱コイルの長手方向に移動させる駆動手段と、
を有し、
前記高周波誘導加熱コイルの形状を、下部から上部にかけて巻き密度が密から粗となる形状としたことを特徴とする高周波誘導加熱装置。 - 螺旋状の高周波誘導加熱コイルと、
この高周波誘導加熱コイルの一部を固定する2個以上のテーブルと、
前記高周波誘導加熱コイルの中央位置においてワークを載置するワーク載置手段と、
前記2個以上のテーブルを高周波誘導加熱コイルの長手方向に移動させる駆動手段と、
前記ワークの温度を検出する温度検出手段と、
時間を計測する時間計測手段と、
ワーク対応の複数のプロファイルデータを記憶する記憶手段と、
複数のプロファイルデータから使用するプロファイルデータを選択する選択手段と、
この選択されたプロファイルデータに基づき、高周波電源および前記移動手段を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする高周波誘導加熱装置。 - 前記駆動手段により、2個以上の前記テーブルを前記高周波誘導加熱コイルの長手方向に移動させることにより、
前記高周波誘導加熱コイルの巻き密度を可変させることを特徴とする請求項2に記載の高周波誘導加熱装置。 - 螺旋状の高周波誘導加熱コイルと、
この高周波誘導加熱コイルの一部を固定するとともにワークの温度を検出する温度検出手段2個以上のテーブルと、
前記高周波誘導加熱コイルの中央位置において前記ワークを載置するワーク載置手段と、
前記2個以上のテーブルを高周波誘導加熱コイルの長手方向に移動させる駆動手段と、
を備えたことを特徴とする高周波誘導加熱装置。 - 時間を計測する時間計測手段と、
ワーク対応の複数のプロファイルデータを記憶する記憶手段と、
複数のプロファイルデータから使用するプロファイルデータを選択する選択手段と、
この選択されたプロファイルデータに基づき、高周波電源および前記移動手段を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項4に記載の高周波誘導加熱装置。 - 前記記憶手段に記憶するワーク対応の複数のプロファイルデータは、
データNO、ワークの材質、形状(長さ、外径、厚さ)、加熱条件(目標温度、目標温度範囲内に収束するまでの許容時間)、高周波出力(電流、電圧、周波数)など基本データと、
前記テーブルを移動させる移動速度、テーブル高さなどの運転状況データと、
前記テーブルを移動させる移動開始時間を含む温度データと、
を含むものであることを特徴とする請求項2、請求項3および請求項5のいずれかに記載の高周波誘導加熱装置。 - 高周波誘導加熱コイルの中央位置に加熱対象ワークを載置する段階、
予めモデルワークによる温度上昇状態を測定し作成したワーク対応の複数のプロファイルデータから、ワークの材質、形状(長さ、外径、厚さ)、加熱条件(目標温度、目標温度範囲内に収束するまでの許容時間)、高周波出力(電流、電圧、周波数)などが加熱対象ワークに該当するプロファイルデータを選択する段階、
選択されたプロファイルデータの温度データに基づき、前記高周波誘導加熱コイルの一部を固定する2個以上のテーブルのテーブル高さを調整する段階、
により所定のサイクルタイム内にワーク全体温度を目標温度内に入れるように加熱する高周波誘導加熱方法。
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JP2020161493A (ja) * | 2020-06-16 | 2020-10-01 | 株式会社神戸製鋼所 | 温度異常判定装置および温度異常判定方法 |
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CN118106672A (zh) * | 2024-04-30 | 2024-05-31 | 徐州鹏程钢结构工程有限公司 | 大型钢结构焊接预热装置 |
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