JP2012108077A - 摩耗試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤの負荷転動時における接地面での周方向、幅方向剪断応力および接地圧の発生状況を忠実に再現することができ、それにより、高い精度下での、タイヤの摩耗の予測を可能とする摩耗試験装置を提供する。
【解決手段】無端環状の研磨体2と、該研磨体2を巻き掛けられて、少なくとも一方が回転駆動される一対の研磨体ローラ3とを具えてなり、サンプル供試体20を、前記研磨体2の外周面に押圧して、サンプル供試体20の摩耗量を測定する摩耗試験装置1であって、無端環状に形成したサンプル供試体20を、直接的もしくは間接的に巻き掛けられて、少なくとも一方が回転駆動される一対の供試体ローラ4を、巻き掛けられたサンプル供試体20および前記研磨体2のそれぞれの外周側の平坦面部分が相互に対向する姿勢で設けるとともに、該一対の供試体ローラ4を、前記研磨体2に対し離隔および接近させる押圧手段5を配設してなる。
【選択図】図3

Description

この発明は、タイヤを構成するゴム材料等の弾性材料からなるサンプル供試体を、その供試体に対し相対変位する研磨体の平坦面上に押圧して、サンプル供試体の摩耗量を、実際のタイヤと高い相関をもって測定する摩耗試験装置に関するものであり、具体的には、摩耗試験において、実際のタイヤの負荷転動に際する、接地面内での周方向、幅方向剪断応力状態および接地圧状態の忠実なる再現を可能として、タイヤの摩耗を、高い精度の下で予測することのできる技術を提案するものである。
従来、この種の摩耗試験装置としては特許文献1、2に記載されたものがある。
特許文献1には、「少なくとも一方に駆動源を連結した一対のローラー間にベルト状の研摩体を装架し、該研摩体の平面に対して試料を押圧する試料支持機構を設置した摩耗試験装置」が開示されており、この摩耗試験装置によれば、「試料としてタイヤトレッドを構成するゴム試料を使用した場合にタイヤ走行時の摩耗を正確にシミュレーションすることができる。」としている。
また、特許文献2には、「砥石または擬似路面にゴム試験片を押し付けて、該ゴム試験片の試験を行うゴム試験機であって、前記ゴム試験片を前記砥石または擬似路面に対し変位させて、前記ゴム試験片に、前記砥石または擬似路面に対する粘着および/またはすべりを与えることを特徴とする」ものが記載されており、この装置によれば、「タイヤなどの実際の製品が摩耗する際のゴムの挙動を精度良く再現することができ、これにより、測定されるゴム摩耗度を、実際の摩耗結果に精度よく対応させることの可能なゴム試験機を実現することが可能となった。」とする。
特開平6−34506号公報 特開2009−198276号公報
しかるに、特許文献1、2に記載されたいずれの装置においても、たとえば水平方向に移動する「研摩体」ないしは「砥石または擬似路面」に対して、「ゴム試験片」等を、上下方向にのみ変位させて押圧することから、実際に路面上を負荷転動するタイヤにおけるトレッド接地面の摩耗を、十分に高い精度で予測することはできなかった。
この発明は、従来技術の抱えるこのような問題を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、タイヤの負荷転動時における接地面での周方向、幅方向剪断応力および接地圧発生状況を忠実に再現することができ、それにより、高い精度下での、タイヤの摩耗の予測を可能とする摩耗試験装置を提供するにある。
発明者は、タイヤの負荷転動時の、トレッド接地面内の微小要素への力および滑りの作用に着目し、その微小要素には、接地圧とともに、路面に対するゴム材料の粘着および滑りによる剪断力が作用するとの前提の下で、タイヤの陸部の踏込みから蹴出しまでの間で、接地面内の微小要素に作用する剪断力が、時間の経過に伴って、図1にグラフで示す如く変化することを見出した。
すなわち、図2に模式図で示すように、たとえば、図に矢印で示す向きに自由転動するタイヤ100のトレッドブロックは、踏込み位置101aに達した際に、主として、路面110との粘着に基く大きな剪断応力を受けるが、その後、かかる剪断応力は、荷重直下の位置101bまで減少し、蹴出し位置101cに向かうに従い逆方向に増加していき、そして、蹴出し位置101cに達したところで、トレッドブロックには、路面110との間で滑りが生じて、瞬間的に大きな剪断応力が作用する一方で、トレッドブロックの接地面からの解放によって、周方向剪断応力は急激に低下することになる。
なおここで、とくに空気入りタイヤにおいては、接地圧の作用に伴い、トレッド接地面が押込み変形させられることから、踏込み位置101aと蹴出し位置101cとの間では、トレッドブロックは路面に対して実質的に平行な面で接触することになる。
従って、トレッドゴム材料のサンプル供試体を用いた摩耗試験に当っては、図1に示す剪断応力状態を忠実に再現することで、路面を負荷転動するタイヤのトレッド接地面の摩耗度を、実際のタイヤと高い相関をもって、精度良く予測することができると考えた。
このような知見に基き、この発明の摩耗試験装置は、無端環状の研磨体と、該研磨体を巻き掛けられて、少なくとも一方が回転駆動される一対の研磨体ローラとを具えてなり、弾性材料からなるサンプル供試体を、前記研磨体の外周面に押圧して、サンプル供試体の摩耗量を測定するものであって、無端環状に形成したサンプル供試体を、直接的もしくは間接的に巻き掛けられて、少なくとも一方が回転駆動される一対の供試体ローラを、巻き掛けられたサンプル供試体および前記研磨体のそれぞれの外周側の平坦面部分が相互に対向する姿勢で設けるとともに、該一対の供試体ローラを、前記研磨体に対し離隔および接近させる押圧手段を配設してなるものである。
ここで、前記研磨体の周方向の複数個所には、該研磨体の周方向および幅方向、ならびに、研磨体の外周面に直交する方向の3方向の分力を測定する3分力センサを取り付けることが好ましい。
なお好ましくは、一対の供試体ローラの相互の離隔および近接変位をもたらすローラ変位手段を設ける。
この発明の摩耗試験装置によれば、一対の研磨体ローラに巻き掛けられて、周方向に走行駆動される無端状の研磨体の外周面に、前記押圧手段により、一対の供試体ローラに巻き掛けた無端環状のサンプル供試体を、該供試体ローラの回転駆動に基く周方向への走行状態で、たとえば、前記研磨体に対する一定の相対回転速度を付与しつつ押し付けることができ、この場合、サンプル供試体と研磨体との接触が、それぞれの外周側の平坦面部分どうしでなされることになるので、先述したような、実際に路面を負荷転動するタイヤの接地面に生じる、時間の経過に伴って変化する、路面との粘着および滑りのそれぞれに起因する周方向剪断応力を、サンプル供試体の、研磨体への押圧力および、サンプル供試体の、研磨体に対する相対速度のそれぞれを制御することによって忠実に再現することができ、この結果として、タイヤの摩耗を高い精度で予測することができる。
なお、この摩耗試験装置によれば、研磨体を、走行駆動される無端環状としたことにより、サンプル供試体が、研磨体の外周面で摩耗されることによって生じる摩耗粉は、サンプル供試体が押圧される、研磨体の走行方向の前方に運ばれて研磨体からブラシにより除去することになるので、前記摩耗粉が、サンプル供試体の摩耗状況に及ぼす影響を確実に取り除くことができる。
ここにおいて、研磨体の周方向の複数個所に3分力センサを取り付けたときは、サンプル供試体が研磨体から受ける各方向の応力を、リアルタイムで測定することができ、そして、かかる測定値を用いて、サンプル供試体の、研磨体への押圧力および、サンプル供試体の、研磨体に対する相対速度のそれぞれをフィードバック制御することで、タイヤの負荷転動時における、接地面での周方向剪断応力の発生状況のより忠実なる再現および、試験条件の所要に応じた変更が可能となる。
なおここで、一対の供試体ローラの相互の離隔および近接変位をもたらすローラ変位手段を設けたときは、供試体ローラの相互の離隔距離を調整することにより、サイズ、種類等の異なる様々なタイヤに対応させて、トレッド接地面の摩耗度を、精度良く予測することができる。
路面を負荷転動するタイヤの接地面の、踏込み位置から蹴出し位置に到るまでに、トレッド陸部に発生する周方向剪断応力の経時的な変化を示すグラフである。 路面に接触するトレッドブロックの変形態様を模式的に示す側面図である。 この発明の摩耗試験装置の一の実施形態を示す略線側面図である。 図3の装置の要部を拡大して示す概略断面図である。 図3の装置の使用状態を示す図3と同様の図である。 試験の途中で、押圧力等を変化させた場合の剪断応力を示すグラフである。 図3の装置を用いて行う摩耗試験での制御方法の一例を示すフローチャートである。 図3の装置を用いて行う摩耗試験での制御方法の他の例を示すフローチャートである。
以下に図面を参照しつつ、この発明の実施の形態について説明する。
図3に例示する摩耗試験装置1は、無端環状の研磨体2と、研磨体2を巻き掛けられて、少なくとも一方を、たとえば、図示しないモータに連結すること等によって回転駆動される一対の研磨体ローラ3と、研磨体2から、図では上方に所定の間隔をおいて設けられて、たとえば、タイヤのトレッド部を形成するゴム材料等の、無端環状のサンプル供試体20を直接的に巻き掛けた一対の供試体ローラ4と、一対の供試体ローラ4に巻き掛けたサンプル供試体20と前記研磨体2とのそれぞれの外周側の平坦面部分が相互に対向する姿勢に維持しつつ、一対の供試体ローラ4を、サンプル供試体20とともに、研磨体2に対して離隔および接近させる押圧手段5とを具える。
そして、研磨体ローラ3と同様に、供試体ローラ4の少なくとも一方にも、回転駆動力を付与するべく、図示しないモータ等が連結されている。
ここで、研磨体2は、たとえば、無端環状のゴム部材2aの外周面の全周にわたって、研磨布2bもしくは研磨紙その他の研磨部材を貼着させることにより形成することができる他、ゴム部材2aの外表面に、粉砕石等の研磨材を均一に塗布すること等によっても形成することができる。この研磨部材は、たとえばステンレス製とすることも可能であり、ゴム部材2aの外周面に貼り付けることができるものであれば、様々な材料にて形成することができる。
なお、ここでいう「研磨布」等は、JIS K6264に示されるものとする。
ここにおいて、後述する摩耗試験を行うに際し、サンプル供試体20の、研磨体2への押圧力等をフィードバック制御するため、研磨体2の周方向の複数個所には、研磨体2の周方向および幅方向、ならびに、研磨体2の外周面に直交する方向の3方向の分力を測定する、図示しない3分力センサを設けることが好ましい。
かかる3分力センサは、たとえば、研磨体2もしくは研磨布2b等の内周面に貼り付けるか、または、研磨体2の内部に埋め込んで配置することができ、そして、これらのセンサは、たとえば、スリップリング等を用いて有線で、または無線で、図示しない計測器に連結する。
またここで、研磨体2を研磨体ローラ3に巻き掛けた後に、その研磨体2に所要の張力を付与することを目的として、一対の研磨体ローラ3間には、それらの相互間の距離を調整する、図示しないピストン、ラックアンドピニオン、ボールねじ等を設けることができる。
そしてまた、一対の供試体ローラ4間にも、ピストン等の、ローラ相互間の距離を調整するローラ変位手段を設けることが好ましく、この場合は、後述する摩耗試験に際し、供試体ローラ4に巻き掛けたサンプル供試体20に所要の張力を作用させることができる他、再現するタイヤのサイズ、種類等に応じて、一対の供試体ローラ4の相互間距離を適宜変更して、サンプル供試体20と研磨体2との接触長さを調整することで、想定したタイヤと高い相関をもって、トレッド接地面の摩耗を予測することができる。
なお、図示は省略するが、サンプル供試体20を研磨体2に押し付けた際に、研磨体2の曲げ変形を抑制するべく、一対の研磨体ローラ2間に、研磨体2の内周面に当接する一個もしくは複数個の支持ローラを設けることができる。
そして、このような支持ローラは、一対の供試体ローラ4の間に設けることも可能である。
図示の装置1では、無端状サンプル供試体20を、一対の供試体ローラ4間に直接的に巻き掛けているが、無端環状のサンプル供試体は、たとえば、金属ベルト、接着材もしくは両面テープ等を介して間接的に、供試体ローラ間に巻き掛けることもできる。
このように、サンプル供試体と供試体ローラ4との間に、好ましくは、サンプル供試体を構成するゴム材料よりも硬質の金属ベルト等を介装させることにより、トレッドゴムの内周側に補強層等を埋設配置してなるタイヤの実際の負荷転動挙動を、より一層忠実に再現することができる。
ところで、一対の供試体ローラ4を、それに巻き掛けたサンプル供試体20とともに、研磨体2に対して離隔および接近させる押圧手段5としては、たとえば、図4に拡大断面図で例示するカム機構を用いることができる。
すなわち、図示の押圧手段5は、一対の供試体ローラ4を支持するフレーム6に取り付けられて、一方の端部(図では上端部)を頂壁7aで密閉した筒体7と、その筒体7の内側で筒体7の内周面に対して摺動変位する軸部材8と、軸部材8の先端(図では上端)に取り付けられて、筒体7の頂壁7aの内面を、軸部材8に対し弾性支持するコイルスプリング9と、筒体7の頂壁7aの外面に当接させて設けられ、回転駆動されるカム10とからなる。
この押圧手段5によれば、偏芯軸周りで回転駆動されるカム10の回動に基く、軸部材8に対してばね付勢された筒体7の、図に矢印で示す上下変位に伴って、筒体7に取り付けたフレーム6および、そのフレーム6に支持された一対の供試体ローラ4が、サンプル供試体20とともに、研磨体2に対して離隔および接近変位することになる。
なお、かかる押圧手段5のカム機構に変えて、図示は省略するが、ボールねじもしくは、ラックアンドピニオン等を押圧手段5として用いることもでき、この場合は、より大きな離隔および接近変位をも十分高い精度の下で行わせることができる。
そして、この摩耗試験装置1を、図示しない恒温槽内に設置することで、実際のタイヤの使用状態での気温を再現することができ、また、研磨体2に、これも図示しないヒータを取り付けることによって、実際の路面の温度状況を再現することができる。
以上に述べた摩耗試験装置1を用いて試験を行うに当っては、はじめに、図3に示すように、無端環状に形成したサンプル供試体20を、一対の供試体ローラ4間に巻き掛けて装着するとともに、サンプル供試体20および研磨体2のそれぞれを、供試体ローラ4および研磨体ローラ3の各々への、モータ等による回転駆動力の付与に基き、周方向へ、たとえば図に矢印で示すように走行させる。
ここにおいて、この試験では、実際の負荷転動時のタイヤと高い相関をもって、サンプル供試体20の摩耗を測定するため、たとえば、サンプル供試体20の走行速度V1を、研磨体2の、反時計回りの走行速度V2に対して相対的に相違させることで、後述する、サンプル供試体20と研磨体2との相互の接触姿勢で、それらの間に滑りを生じさせる。
なお、摩耗試験装置1を用いて、サンプル供試体20の、研磨体2に対する相対速度が0、つまり、サンプル供試体20と研磨体2とを等速で走行させた状態で、摩耗試験を行うことも可能である。
しかる後、一対の供試体ローラ4を、サンプル供試体20とともに、図に白抜き矢印で示す如く下降させて研磨体2に接近させ、図5に示すように、サンプル供試体20の外周側の平坦面部分を、研磨体2の外周側の平坦面部分に、所定の長さにわたって接触させるとともに、前記押圧手段5の作用下で、所要の力で押圧する。
このとき、サンプル供試体20の、図では右側に位置する一方の供試体ローラ4a側の、研磨体2への接触部分では、実際の、タイヤ接地面の踏込み領域での周方向の剪断応力状態を、また、一対の供試体ローラ4a、4b間の平坦面状の接触部分では、タイヤ接地面の、接地圧の作用により押込み変形される荷重直下の領域での剪断応力状態を、そして、図では左側に位置する他方の供試体ローラ4b側の接触部分では、蹴出し領域での剪断応力を、それぞれ高い相関の下に再現することができる。
なおここで、試験の途中、たとえば、試験開始から5分が経過した時点で、サンプル供試体20の、研磨体2への押圧力や、サンプル供試体20の走行速度V1を変化させることで、図6に破線で示すような剪断応力を再現することも可能である。
そして、研磨体2の周方向に複数の3分力センサを設けた場合は、それらのセンサからの、サンプル供試体20の、研磨体2への押圧力、ならびに、研磨体2の周方向および幅方向の剪断力のそれぞれの測定値に基き、図では右側の供試体ローラ4a側から左側の供試体ローラ4b側に到るまでの、サンプル供試体20の、研磨体2との接触部分への周方向剪断応力が、図1に示す、実際のタイヤの接地面が路面から受ける周方向剪断応力と対応する波形となるように、サンプル供試体20の、研磨体2への押圧力および、サンプル供試体20および研磨体2のそれぞれの走行速度を制御することにより、タイヤの摩耗を、より一層高い精度の下で予測することができる。
かかる制御方法の一例を、図7にフローチャートで示す。
図7に示す制御方法では、はじめに、サンプル供試体20の押圧力の測定値が、予め設定した範囲内に入るか否かを検討して、押圧力の測定値がこの範囲から外れる場合は、押圧手段5による押圧力を調整する。
一方、前記押圧力の測定値が、設定範囲内である場合は、次いで、研磨体2の周方向の剪断力の測定値が、予め設定した範囲内に入るか否かを検討して、周方向の剪断力の測定値がこの範囲内から外れる場合は、サンプル供試体20の走行速度V1の、研磨体2の走行速度V2に対する相対値を調整する。
このことにより、サンプル供試体20の、研磨体2への押圧力、ならびに、研磨体2の周方向の剪断力を、所期したとおりに制御できるので、装置1によって、図1に示すような、実際のタイヤの負荷転動に際する、接地面内での周方向剪断応力状態を忠実に再現することができる。
ところで、図3に示す摩耗試験装置1に、一対の供試体ローラ4を、研磨体2の外周側の平坦面に対する垂直軸の周りに回転可能とする角度付与手段、より詳細には、たとえば、一対の供試体ローラ4を支持するフレーム6を取り付けた筒体7を、筒体7の内側の軸部材8の周りで回転させる角度付与手段(図示せず)を設けることが好ましく、この角度付与手段により、研磨体2の走行方向に対して、サンプル供試体20の走行方向に所定の角度を付与した状態で、摩耗試験を実施することができるので、摩耗試験装置1によって、スリップアングルが付与された状態で負荷転動する実際のタイヤの摩耗を、高い精度の下で予測することが可能となる。
この場合、研磨体2の周方向に複数個設けた3分力センサで、サンプル供試体20の、研磨体2への押圧力、サンプル供試体20および研磨体2のそれぞれの走行速度、ならびに、サンプル供試体20の走行方向の、研磨体2の走行方向に対する角度のそれぞれを制御するには、たとえば、図8に例示するように、はじめに、図7に示す方法と同様に、押圧力の測定値および、研磨体2の周方向の剪断力の測定値のそれぞれが、予め設定した範囲内に入るか否かを検討し、これらの測定値がいずれも設定範囲内である場合は、次いで、研磨体2の幅方向の剪断力の測定値が設定範囲内であるか否かを検討する。
この幅方向剪断力の測定値が設定範囲から外れる場合は、研磨体2に対する、サンプル供試体20の角度を調整する。
かかる制御方法を用いることにより、実際のタイヤで、スリップアングルを付与して横力が作用した際の、接地面内での周方向および幅方向剪断応力状態ならびに、接地圧状態を忠実に再現することができる。
1 摩耗試験装置
2 研磨体
2a ゴム部材
2b 研磨布
3 研磨体ローラ
4 供試体ローラ
5 押圧手段
6 フレーム
7 筒体
7a 頂壁
8 軸部材
9 コイルスプリング
10 カム
20 サンプル供試体
V1 サンプル供試体の走行速度
V2 研磨体の走行速度

Claims (3)

  1. 無端環状の研磨体と、該研磨体を巻き掛けられて、少なくとも一方が回転駆動される一対の研磨体ローラとを具えてなり、弾性材料からなるサンプル供試体を、前記研磨体の外周面に押圧して、サンプル供試体の摩耗量を測定する摩耗試験装置であって、
    無端環状に形成したサンプル供試体を、直接的もしくは間接的に巻き掛けられて、少なくとも一方が回転駆動される一対の供試体ローラを、巻き掛けられたサンプル供試体および前記研磨体のそれぞれの外周側の平坦面部分が相互に対向する姿勢で設けるとともに、該一対の供試体ローラを、前記研磨体に対し離隔および接近させる押圧手段を配設してなる摩耗試験装置。
  2. 前記研磨体の周方向の複数個所に、該研磨体の周方向および幅方向、ならびに、研磨体の外周面に直交する方向の3方向の分力を測定する3分力センサを取り付けてなる請求項1に記載の摩耗試験装置。
  3. 前記一対の供試体ローラの相互の離隔および近接変位をもたらすローラ変位手段を設けてなる請求項1もしくは2に記載の摩耗試験装置。
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