JP2012107674A - 玉軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】滑材の剪断抵抗を起因とするトルクを容易に低減させ得る玉軸受を提供する。
【解決手段】外径面に転走面22aが形成された内輪22と、内径面に転走面23aが形成された外輪23と、内輪22と外輪23の転走面間に配列されるボール24と、ボール24を保持する保持器25とを備える。保持器25は、軸方向一端面36に周方向に沿って所定ピッチで配設される凹部37が形成される環状の保持器本体35と、保持器本体35の凹部37の周方向に対向する開口端から突設される一対の爪部38,38とを有し、凹部37と一対の爪部38とでボール24を収納するポケット39が形成される。軸受軸方向外方へグリースを排出するための排出構造部50を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、玉を転動自在に保持する合成樹脂製の玉軸受用保持器、およびその保持器を外輪および内輪間に組み込んだ玉軸受に関する。
自動車の電装部品や補機部品、例えばファンカップリング装置、オルタネータ、アイドラプーリ、カーエアコン用電磁クラッチ、電動ファンモータ等に組み込まれる転がり軸受としては、エンジン出力で回転駆動する回転軸を静止部材に回転自在に支持するために、深溝玉軸受やアンギュラ玉軸受などの玉軸受が広く使用されている。
一般に、玉軸受は、図16に示すように、内輪1と、外輪2と、この内輪1と外輪2との間に介装されるボール3と、このボール3を保持する保持器4とを備える。そして、保持器には樹脂冠型保持器を使用する場合がある。この樹脂冠型保持器4は、耐摩耗性や潤滑性等に優れた樹脂からなり、図17に示すように、環状の保持器本体5の軸方向一端面6に周方向に沿って所定ピッチで配設される凹部7を形成するとともに、この凹部7の周方向に対向する開口端から突出する一対の爪部8、8を設けて、凹部7と一対の爪部8、8とでボール3が収納されるポケット9を形成したものである。
ところで、転がり軸受においては、低トルク化が要求される。低トルク化仕様のものが種々提案されている(特許文献1及び特許文献2)。特許文献1および特許文献2では、保持器が一対のプレス形成板を締結手段にて締結されてなるものであり、各プレス形成板の内面にポケット用凹部が設けられ、この相対向するポケット用凹部で、転動体としてのボールが嵌合するポケットが形成される。そして、ポケット用凹部の内面に、潤滑剤(グリース)溜りとしての凹部等を設けたものである。
特開2003−13962号公報 特開平9−317775号公報
近年では、自動車用途の玉軸受において、燃費向上などの環境問題からも低トルク化が求められている。この種の玉軸受におけるトルクの中で、保持器と玉との間で発生するトルクは、保持器によるグリース等の潤滑材の剪断抵抗が多くの割合を占めている。
ところで、前述の特許文献1,2に開示された保持器では、ポケットに凹部を形成し、その凹部を潤滑材溜まりとして機能させる構造を備えている。このように、凹部を潤滑材溜まりとして機能させることにより、保持器と玉との間の潤滑状態の向上を図り、軸受性能を向上させると共に軸受の長寿命化を図るようにしている。
しかしながら、これら特許文献1,2に開示された保持器では、前述したようにポケットの凹部を潤滑材溜まりとして機能させることから、玉軸受への潤滑材の封入量が多くなると、ポケットの凹部に潤滑材が溜まり易くなる。その結果、潤滑材の剪断抵抗が大きくなり、この潤滑材の剪断抵抗により保持器と玉との間に発生するトルクを低減させることが困難となる。すなわち、潤滑材(グリース)が転動体(ボール)上に過度に侵入する場合があり、このような場合にトルクが上がることになる。
そこで、本発明は斯かる実情に鑑み、潤滑材の剪断抵抗を起因とするトルクを容易に低減させ得る玉軸受を提供することにある。
本発明の玉軸受は、外径面に転走面が形成された内輪と、内径面に転走面が形成された外輪と、内輪と外輪の転走面間に配列されるボールと、このボールを保持する保持器とを備え、前記保持器は、軸方向一端面に周方向に沿って所定ピッチで配設される凹部が形成される環状の保持器本体と、この保持器本体の凹部の周方向に対向する開口端から突設される一対の爪部とを有し、凹部と一対の爪部とでボールを収納するポケットが形成された玉軸受において、外輪又は保持器に、軸受軸方向外方へグリースを排出するための排出構造部を設けたものである。
本発明の玉軸受によれば、排出構造部を設けたことによって、グリースが軸受軸方向外方へ排出され、ボール上への過度のグリースの侵入を防止できる。
前記排出構造部は、外輪の内径面に、転走面から軸受軸方向端部側に向かって拡径するテーパ部を設けることによって構成したり、保持器の外径側端面を、爪部側から反爪部側に向かって縮径するテーパ部とすることによって構成したりできる。また、前記外輪の内径面に、転走面から軸受軸方向端部側に向かって拡径するテーパ部を設けるとともに、前記保持器の外径側端面を、爪部側から反爪部側に向かって縮径するテーパ部とすることによって構成することができる。
前記排出構造部は、保持器の外径側端面の反爪部側に、爪部側から反爪部側に向かって縮径するテーパ部を設けることによって構成したり、保持器の外径側端面の反爪部側に、爪部側から反爪部側に向かって縮径するテーパ部を設けるとともに、前記外輪の内径面に、転走面から軸受軸方向端部側に向かって拡径するテーパ部を設けることによって構成したりできる。また、前記排出構造部は、保持器の内径側端面を、爪部側から反爪部側に向かって拡径するテーパ部とすることによっても構成できる。
前記保持器に、ボールとの線接触によりグリースを掻き取る掻き取り構造を設けるようにしてもよい。このように掻き取り構造を設けることによって、ポケットとボールとの間に存在する余剰の潤滑材を除去することができる。
保持器がPA66(ポリアミド66)、PA46(ポリアミド46)、PA9T(ポリアミド9T)、PA11(ポリアミド11)、PA6(ポリアミド6)のいずれかの材料にて形成することができる。このように、保持器材料としては、引張伸び,引張強さ,耐衝撃性,耐摩耗性,潤滑性等に優れたポリアミド樹脂等が好ましい。
自動車のオルタネータ、アイドラプーリ、テンショナープーリ、カーエアコン用コンプレッサ、カーエアコン用コンプレッサの電磁クラッチ付プーリのいずれかに用いることができる。
本発明の玉軸受は、ボール上への過度のグリースの侵入を防止でき、グリースのせん断抵抗を低減し、低トルク化を図ることが可能となる。排出構造部としては、保持器や外輪等にテーパ部を設けたりすることによって構成でき、排出構造部の形成を容易に行うことができる。
掻き取り構造を設けたものでは、ポケットとボールとの間に存在する余剰の潤滑材(グリース)を速やかに除去することができる。その結果、潤滑材の剪断抵抗を小さくすることができ、その潤滑材の剪断抵抗により保持器とボールとの間に発生するトルクを低減させることが容易となる。これにより、近年における燃費向上などの環境問題に適合した自動車用途の玉軸受を容易に提供できる。
保持器材料としては、引張伸び,引張強さ,耐衝撃性,耐摩耗性,潤滑性等に優れたポリアミド樹脂を用いることができ、高品質な保持器を提供できる。
本発明の玉軸受では、低トルク化を図ることが可能な玉軸受を提供することができる。このため、自動車のオルタネータ、アイドラプーリ、テンショナープーリ、カーエアコン用コンプレッサ、カーエアコン用コンプレッサの電磁クラッチ付プーリ等に組み込まれる玉軸受として最適となる。
本発明の第1の実施形態を示す玉軸受の断面図である。 前記玉軸受の保持器の要部斜視図である。 本発明の第2の実施形態を示す玉軸受の断面図である。 本発明の第3の実施形態を示す玉軸受の断面図である。 本発明の第4の実施形態を示す玉軸受の断面図である。 本発明の第5の実施形態を示す玉軸受の断面図である。 本発明の第6の実施形態を示す玉軸受の断面図である。 保持器の第1の変形例を示し、(a)はポケットにボールが装着された状態の側面図であり、(b)は(a)のA−A線断面図である。 前記保持器の第1の変形例の要部拡大斜視図である。 前記保持器の第2の変形例の要部拡大斜視図である。 前記保持器の第3の変形例の要部拡大斜視図である。 前記保持器の第4の変形例の要部拡大斜視図である。 前記保持器の第5の変形例の要部拡大斜視図である。 前記保持器の第6の変形例の要部拡大斜視図である。 前記保持器の第7の変形例の要部拡大斜視図である。 従来の玉軸受の断面図である。 従来の玉軸受用保持器の要部斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。
図1は本発明にかかる玉軸受を示し、この図例の玉軸受は、自動車の電装部品や補機部品、例えば自動車のオルタネータ、アイドラプーリ、テンショナープーリ、カーエアコン用コンプレッサ、カーエアコン用コンプレッサの電磁クラッチ付プーリ等に組み込まれる。
この玉軸受は、外周面に内側転走面22aが形成された内輪22と、その内輪22の外側に配置され、内周面に外側転走面23aが形成された外輪23と、内輪22の内側転走面22aと外輪23の外側転走面23aとの間に転動自在に介在された複数のボール(玉)24と、内輪22と外輪23との間に配され、各ボール24を円周方向等間隔に保持する保持器25と、内輪22と外輪23間の軸方向両側に配され、その内輪22と外輪23間に形成された環状空間27を密封するシール部材26とで主要部が構成されている。このシール部材26により密封された環状空間27にグリース等の潤滑材を封入することにより、保持器25のポケット内でボール24がスムーズに転動するようにしている。
この実施形態では、例えば、外輪23がハウジングなどの静止部材に装着され、内輪22がエンジン出力で回転駆動する回転軸に装着される。シール部材26は、環状の芯金26aとこの芯金26aに一体に固着されるゴム状部材26bとで構成され、外輪23の内周面に形成されたシール取付溝29に外周部が嵌合状態に固定される。内輪22はシール部材26の内周部に対応する位置に、円周溝からなるシール溝30が形成され、シール部材26の内周側端に形成されたシールリップ31が内輪1のシール溝30に摺接する。なお、この実施形態では内輪回転タイプを例示しているが、内輪22がシャフトなどの静止部材に装着され、外輪23が回転軸に装着された外輪回転タイプにも適用可能である。
この玉軸受の運転中、シール部材26の先端のシールリップ31が内輪22の外周端部に摺接した状態を維持しながら、内輪22が回転する。これにより、水やダスト等の異物が軸受内部に侵入したり、あるいは、軸受内部から潤滑材が外部へ漏れたりすることを未然に防止するようにしている。
この保持器25は、図2に示すように、軸方向一端面36に周方向に沿って所定ピッチで配設される凹部37を形成した環状の保持器本体35と、この保持器本体35の凹部37の周方向に対向する開口端から突出する爪部38とを備える。そして、凹部37と、この開口端から突出する一対の爪部38、38とで、前記ボール24が保持されるポケット39が構成される。
保持器25は、この種の一般的に使用される耐摩耗性や潤滑性等に優れた樹脂、例えばポリエチレン、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性ポリイミド、熱硬化性ポリイミド、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の合成樹脂で形成することができる。さらには、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、あるいはポリエーテルエーテルケトン等の熱可塑性樹脂をベースとして、強度向上と寸法安定性のために、ガラス繊維を添加したものも採用することができる。
しかしながら、本発明においては、保持器25の保持器材料として、引張伸び,引張強さ,耐衝撃性,耐摩耗性,潤滑性等に優れたポリアミド樹脂を用いるのが好ましい。ポリアミド樹脂としては、PA66(ポリアミド66)であったり、PA46(ポリアミド46)であったり、PA9T(ポリアミド9T)であったり、PA11(ポリアミド11)であったり、PA6(ポリアミド6)であったりする。このように、本発明では、保持器材料として、引張伸び,引張強さ,耐衝撃性,耐摩耗性,潤滑性等に優れたポリアミド樹脂を用いることができ、高品質な保持器を提供できる。なお、外輪23、内輪22、ボール24は、例えば軸受鋼、浸炭鋼等の金属で形成される。
また、この玉軸受に充填されるグリースは、基油、増ちょう剤及び添加剤から成る半固体状の潤滑剤である。潤滑グリースを構成する基油としては、例えば、パラフィン系鉱油、ナフテン系鉱油などの鉱油、ポリブデン、ポリ-α-オレフィン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、脂環式化合物等の炭化水素系合成油、または、天然油脂やポリオールエステル油、リン酸エステル、ジエステル油、ポリグリコール油、シリコーン油、ポリフェニルエーテル油、アルキルジフェニルエーテル油、フッ素化油等の非炭化水素系合成油等、一般に潤滑グリースの基油として使用されている油であれば特に限定することなく使用できる。
また、増ちょう剤としては、アルミニウム石けん、リチウム石けん、ナトリウム石けん、複合リチウム石けん、複合カルシウム石けん、複合アルミニウム石けんなどの金属石けん系増ちょう剤、ジウレア化合物、ポリウレア化合物等のウレア系化合物が挙げられる。これらの増ちょう剤は、単独または2種類以上組み合せて用いてもよい。
潤滑グリース用の公知の添加剤としては、例えば極圧剤、アミン系、フェノール系等の酸化防止剤、ベンゾトリアゾールなどの金属不活性剤、ポリメタクリレート、ポリスチレン等の粘度指数向上剤、二硫化モリブデン、グラファイト等の固体潤滑剤等が挙げられる。これらを単独または2種類以上組み合せて添加できる。
ところで、この玉軸受は、軸受軸方向外方へグリースを排出するための排出構造部50を設けている。この場合、外輪23の内径面において、転走面から軸受軸方向端部側に向かって拡径するテーパ部51a、51bを設けている。このため、保持器背面側に軸受軸方向外方へ広がるスペースSを形成することができ、このスペースSによって、軸受内部に充填される潤滑材(グリース)が軸受軸方向外方へ配設される構造となる。すなわち、テーパ部51aを形成することによって、排出構造部50が構成される。
このため、排出構造部50を設けたことによって、グリースが軸受軸方向外方へ排出され、ボール24上への過度のグリースの侵入を防止できる。これによって、グリースのせん断抵抗を低減し、低トルク化を図ることが可能となる。
図3に示す玉軸受では、外輪23の内径面にテーパ部を設けることなく、保持器25の保持器の外径側端面(外輪側の端面)を、爪部側から反爪部側に向かって縮径するテーパ部52としている。これによって、保持器背面側(反爪部側)に軸受軸方向外方へ広がるスペースSを形成することができ、このスペースSによって、軸受内部に充填される潤滑材(グリース)が軸受軸方向外方へ配設される構造となる。すなわち、テーパ部52を形成することによって、排出構造部50が構成される。
次に図4に示す玉軸受では、図1に示す玉軸受と図3に示す玉軸受とを組み合わせたものである。すなわち、外輪23の内径面において、転走面から軸受軸方向端部側に向かって拡径するテーパ部51a、51bを設けるとともに、保持器25の外径側端面(外輪側の端面)を、爪部側から反爪部側に向かって縮径するテーパ部52としている。
これによって、保持器背面側(反爪部側)に軸受軸方向外方へ広がるスペースSを形成することができ、このスペースSによって、軸受内部に充填される潤滑材(グリース)が軸受軸方向外方へ配設される構造となる。すなわち、テーパ部51aとテーパ部52とを形成することによって、排出構造部50が構成される。この場合、排出できるグリース量が増える利点がある。
図5に示す玉軸受では、保持器25の外径側端面の反爪部側に、爪部側から反爪部側に向かって縮径するテーパ部53を形成している。これによって、保持器背面側(反爪部側)に軸受軸方向外方へ広がるスペースSを形成することができ、このスペースSによって、軸受内部に充填される潤滑材(グリース)が軸受軸方向外方へ配設される構造となる。すなわち、テーパ部53を形成することによって、排出構造部50が構成される。この場合、テーパ部53が外輪23の転走面肩部対応部位から設けられることになって、グリースが排出しやすく侵入し難い構造となる。
次に図6に示す玉軸受は、図1に示す玉軸受と図5に示す玉軸受とを組み合わせたものである。すなわち、外輪23の内径面において、転走面から軸受軸方向端部側に向かって拡径するテーパ部51a、51bを設けるとともに、保持器25の外径側端面の反爪部側に、爪部側から反爪部側に向かって縮径するテーパ部53を形成している。
これによって、保持器背面側(反爪部側)に軸受軸方向外方へ広がるスペースSを形成することができ、このスペースSによって、軸受内部に充填される潤滑材(グリース)が軸受軸方向外方へ配設される構造となる。すなわち、テーパ部51aとテーパ部53とを形成することによって、排出構造部50が構成される。この場合、排出できるグリース量が増える利点がある。
次に図7に示す玉軸受は、保持器25の内径側端面を、爪部側から反爪部側に向かって拡径するテーパ部55を設けている。これによって、保持器背面側(反爪部側)に軸受軸方向外方へ広がるスペースSを形成することができ、このスペースSによって、軸受内部に充填される潤滑材(グリース)が軸受軸方向外方へ配設される構造となる。すなわち、テーパ部55を形成することによって、排出構造部50が構成される。
このように、排出構造部50としては、保持器25や外輪23等にテーパ部52,51a、53,55を設けたりすることによって構成でき、排出構造部50の形成を容易に行うことができる。
前記各保持器25において、図8と図9に示すように、ボール24との線接触によりグリースを掻き取る掻き取り構造60を設けてもよい。すなわち、ポケット39のエッジ部39a,39b、つまり、保持器25の外径面25aあるいは内径面25bとそれに隣接するポケット39の内面39cとの境界部分を、ボール24との線接触により潤滑材を掻き取る掻き取り構造60としている。
図8(A)(B)および図9に示す実施形態では、ポケット39の外径側エッジ部39aおよび内径側エッジ部39bの両方を掻き取り機構とした場合を例示する。この掻き取り機構では、ポケット39の内面39cの外径側および内径側の曲率半径をボール24の外球面の曲率半径よりも小さくすることにより、外径側エッジ部39aおよび内径側エッジ部39bをボール24に線接触で当接させるようにしている。
なお、この実施形態では、ポケット39の外径側エッジ部39aおよび内径側エッジ部39bの両方を掻き取り機構とした場合を例示しているが、図10に示すように、ポケット39の外径側エッジ部39aのみを掻き取り機構としてもよい。この場合、ポケット39の内面39cの外径側の曲率半径をボール24の外球面の曲率半径よりも小さくすることにより、外径側エッジ部39aのみをボール24に線接触で当接させ、ポケット39の内面39cの外径側以外の曲率半径についてはボール24の外球面の曲率半径と同等にすればよい。
また、図11に示すように、ポケット39の内径側エッジ部39bのみを掻き取り機構としてもよい。この場合、ポケット39の内面39cの内径側の曲率半径をボール24の外球面の曲率半径よりも小さくすることにより、内径側エッジ部39bのみをボール24に線接触で当接させ、ポケット39の内面39cの内径側以外の曲率半径についてはボール24の外球面の曲率半径と同等にすればよい。
これら図8〜図11に示す実施形態では、外径側エッジ部39aあるいは内径側エッジ部39bを外径面25aあるいは内径面25bの全周に亘って掻き取り機構60として機能させた場合を例示しているが、図12に示すように、ポケット39の外径側エッジ部39aおよび内径側エッジ部39bの爪部38のみを掻き取り機構として機能させるようにしてもよい。この場合、ポケット39の内面39cの爪部38の外径側および内径側の曲率半径をボール24の外球面の曲率半径よりも小さくすることにより、外径側エッジ部39aおよび内径側エッジ部39bの爪部38をボール24に線接触で当接させ、ポケット39の内面39cの爪部38の外径側および内径側以外の曲率半径についてはボール24の外球面の曲率半径と同等にすればよい。
なお、図12に示す実施形態では、ポケット39の外径側エッジ部39aおよび内径側エッジ部39bの両方の爪部38を掻き取り機構として機能させた場合を例示しているが、図10に示す実施形態と同様、ポケット39の外径側エッジ部39aの爪部38のみを掻き取り機構として機能させるようにしてもよい。この場合、ポケット39の内面39cの爪部38の外径側の曲率半径をボール24の外球面の曲率半径よりも小さくすることにより、外径側エッジ部39aの爪部38をボール24に線接触で当接させ、ポケット39の内面39cの爪部38の外径側以外の曲率半径についてはボール24の外球面の曲率半径と同等にすればよい。
また、図11に示す実施形態と同様、ポケット39の内径側エッジ部39bの爪部38のみを掻き取り機構として機能させるようにしてもよい。この場合、ポケット39の内面39cの爪部38の内径側の曲率半径をボール24の外球面の曲率半径よりも小さくすることにより、内径側エッジ部39bの爪部38をボール24に線接触で当接させ、ポケット39の内面39cの爪部38の内径側以外の曲率半径についてはボール24の外球面の曲率半径と同等にすればよい。
以上の各実施形態では、掻き取り機構60としたポケット39のエッジ部39a,39bが、ポケット39内で転動するボール24との線接触により潤滑材を掻き取る機能を発揮する。これにより、ポケット39とボール24との間に存在する余剰の潤滑材を速やかに除去することができる。その結果、潤滑材の剪断抵抗を小さくすることができ、その潤滑材の剪断抵抗により保持器25とボール24との間に発生するトルクを低減させることが容易となる。
特に、ポケット39の外径側エッジ部39aおよび内径側エッジ部39bの両方を掻き取り機構とした場合は、潤滑材を掻き取る機能を十分に発揮する。また、ポケット39のエッジ部39a,39bの爪部38のみを掻き取り機構とした場合は、潤滑材を過剰に掻き取って潤滑材不足となることを未然に防止できる。
図13〜図15に示す実施形態は、保持器25の保持器本体35に、潤滑材溜まりとなる減肉部35a,35bを設けた構造を例示する。この減肉部35a,35bは、保持器25を射出成形により製作した後に切削加工により形成することが可能であり、また、保持器25を射出成形により製作すると同時に形成することも可能である。このように切削加工あるいは射出成形で減肉部35a,35bを形成することにより、減肉部35a,35bを容易に形成することができてコスト低減が図れる。
図13に示す実施形態では、保持器本体35の外径側および内径側の両方に減肉部35a,35bを形成した場合を例示する。また、図14に示す実施形態では、保持器本体35の外径側のみに減肉部35aを形成した場合を例示する。さらに、図15に示す実施形態では、保持器本体35の内径側のみに減肉部35bを形成した場合を例示する。
このように、保持器25の保持器本体35に、潤滑材溜まりとなる減肉部35a,35bを設けたことにより、玉軸受の内輪22と外輪23間に形成された環状空間27の容積を増加させることができ、玉軸受の内圧上昇によりシール部材26から潤滑材が漏れ出すことを抑制できる。特に、図13の実施形態のように、保持器本体35の外径側および内径側の両方に減肉部35a,35bを設けた構造とした場合、環状空間27の容積を大幅に増加させることができ、潤滑材の漏れを確実に抑制することができる。
前記保持器25を用いた本発明の玉軸受では、グリース潤滑でトルク低減効果を得ることができる玉軸受を提供することができる。このため、ファンカップリング装置、オルタネータ、アイドラプーリ、カーエアコン用電磁クラッチ、電動ファンモータ等に組み込まれる玉軸受として最適となる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、ボール24を保持するためのポケット39の数として、任意に増減できる。また、各テーパ部51a、52、53、55の傾斜角度としては、グリースが軸方向外方へ排出される範囲で種々変更できる。
保持器25として、炭素鋼、ばね鋼、ステンレス鋼等の金属製であってもよい。金属製の保持器4では切削加工等によって成形される。前記実施形態のように、樹脂製の保持器4では射出成形等にて成形される。
22 内輪
22a 内側転走面
23 外輪
23a 外側転走面
24 ボール
25 保持器
35 保持器本体
36 軸方向一端面
37 凹部
38 爪部
39 ポケット
50 排出構造部
51a、52、53、55 テーパ部
60 掻き取り構造

Claims (10)

  1. 外径面に転走面が形成された内輪と、内径面に転走面が形成された外輪と、内輪と外輪の転走面間に配列されるボールと、このボールを保持する保持器とを備え、前記保持器は、軸方向一端面に周方向に沿って所定ピッチで配設される凹部が形成される環状の保持器本体と、この保持器本体の凹部の周方向に対向する開口端から突設される一対の爪部とを有し、凹部と一対の爪部とでボールを収納するポケットが形成された玉軸受において、
    外輪又は保持器に、軸受軸方向外方へグリースを排出するための排出構造部を設けたことを特徴とする玉軸受。
  2. 前記排出構造部は、外輪の内径面に、転走面から軸受軸方向端部側に向かって拡径するテーパ部を設けることによって構成したことを特徴とする請求項1に記載の玉軸受。
  3. 前記排出構造部は、保持器の外径側端面を、爪部側から反爪部側に向かって縮径するテーパ部とすることによって構成したことを特徴とする請求項1に記載の玉軸受。
  4. 前記排出構造部は、前記外輪の内径面に、転走面から軸受軸方向端部側に向かって拡径するテーパ部を設けるとともに、前記保持器の外径側端面を、爪部側から反爪部側に向かって縮径するテーパ部とすることによって構成したことを特徴とする請求項1に記載の玉軸受。
  5. 前記排出構造部は、保持器の外径側端面の反爪部側に、爪部側から反爪部側に向かって縮径するテーパ部を設けることによって構成したことを特徴とする請求項1に記載の玉軸受。
  6. 前記排出構造部は、保持器の外径側端面の反爪部側に、爪部側から反爪部側に向かって縮径するテーパ部を設けるとともに、前記外輪の内径面に、転走面から軸受軸方向端部側に向かって拡径するテーパ部を設けることによって構成したことを特徴とする請求項1に記載の玉軸受。
  7. 前記排出構造部は、保持器の内径側端面を、爪部側から反爪部側に向かって拡径するテーパ部とすることによって構成したことを特徴とする請求項1に記載の玉軸受。
  8. 前記保持器に、ボールとの線接触によりグリースを掻き取る掻き取り構造を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の玉軸受。
  9. 保持器がPA66、PA46、PA9T、PA11、PA6のいずれかの材料にて形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の玉軸受。
  10. 自動車のオルタネータ、アイドラプーリ、テンショナープーリ、カーエアコン用コンプレッサ、カーエアコン用コンプレッサの電磁クラッチ付プーリのいずれかに用いられることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の玉軸受。
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