JP5661410B2 - 玉軸受用保持器および玉軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、玉を転動自在に保持する合成樹脂製の玉軸受用保持器、およびその保持器を外輪および内輪間に組み込んだ玉軸受に関する。
自動車の電装部品や補機部品、例えばファンカップリング装置、オルタネータ、アイドラプーリ、カーエアコン用電磁クラッチ、電動ファンモータ等に組み込まれる転がり軸受としては、エンジン出力で回転駆動する回転軸を静止部材に回転自在に支持するために、深溝玉軸受やアンギュラ玉軸受などの密封型玉軸受が広く使用されている。
この種の玉軸受は、外周面に内側転走面が形成された内輪と、その内輪の外側に配置され、内周面に外側転走面が形成された外輪と、内輪の内側転走面と外輪の外側転走面との間に転動自在に介在された複数の玉と、内輪と外輪との間に配され、各玉を円周方向等間隔に保持する保持器と、内輪と外輪間に形成された環状空間に配され、その環状空間を密封するシール部とで主要部が構成されている。
この玉軸受では、外輪あるいは内輪のいずれか一方がハウジングなどの静止部材に装着され、他方がエンジン出力で回転駆動する回転軸に装着される。また、内外輪間の環状空間にグリース等の潤滑材を封入することにより、保持器のポケット内で玉がスムーズに転動するようにしている。
この玉軸受に組み込まれる保持器としては、冠形状のものがある(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に開示された保持器5は、図8(A)(B)に示すように、円環状をなす主部5aと、その主部5aの軸方向端面に互いに間隔をあけて円周方向等配で一体的に突設された一対ずつの爪部5bとで構成され、これら一対ずつの爪部5bの間に凹設されて外径側と内径側とに開口したポケット5cを備え、そのポケット5cで玉4を転動自在に保持する。
この玉軸受に組み込まれる他の保持器としては、その形状を軸方向で対称としたものもある(例えば、特許文献2,3参照)。これら特許文献2,3に開示された保持器は、軸方向に向き合う二枚の環状体の対向面に玉を収容する半球状のポケットを周方向の複数箇所に形成し、環状体のそれぞれの対向面を衝合させて二枚の環状体を、隣り合うポケット間でリベットにより結合させた構造を備えている。
特開2001−241448号公報 特開2003−13962号公報 特開平9−317775号公報
近年では、自動車用途の玉軸受において、燃費向上などの環境問題からも低トルク化が求められている。この種の玉軸受におけるトルクの中で、保持器と玉との間で発生するトルクは、保持器によるグリース等の潤滑材の剪断抵抗が多くの割合を占めている。
ところで、前述の特許文献1に開示された冠形状の保持器5では、図9に示すように、ポケット5cの内球面の曲率中心O1と玉4の外球面の曲率中心O2とを一致させ、かつ、ポケット5cの内球面の曲率半径R1を玉4の外球面の曲率半径R2よりも大きく設定している。
このようにポケット5cの内球面の曲率半径R1を玉4の外球面の曲率半径R2よりも大きくしていることから、図10に示すように、白抜き矢印方向に転動する玉4に対してポケット5cの外径側エッジ部5dとの間に隙間gが生じ(図中X部分参照)、玉4に付着した潤滑材をポケット5cの外径側エッジ部5dで掻き取ることが困難となる。その結果、玉4とポケット5cの内球面との間に潤滑材が介在し易くなり、潤滑材の剪断抵抗により保持器5と玉4との間に発生するトルクを低減させることが困難となる。
また、前述の特許文献2,3に開示された保持器では、ポケットに凹部を形成し、その凹部を潤滑材溜まりとして機能させる構造を備えている。このように、凹部を潤滑材溜まりとして機能させることにより、保持器と玉との間の潤滑状態の向上を図り、軸受性能を向上させると共に軸受の長寿命化を図るようにしている。
しかしながら、これら特許文献2,3に開示された保持器では、前述したようにポケットの凹部を潤滑材溜まりとして機能させることから、玉軸受への潤滑材の封入量が多くなると、ポケットの凹部に潤滑材が溜まり易くなる。その結果、潤滑材が常に玉に付着する状態となるために潤滑材の剪断抵抗が大きくなり、この潤滑材の剪断抵抗により保持器と玉との間に発生するトルクを低減させることが困難となる。
そこで、本発明は前述の問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、潤滑材の剪断抵抗を起因とするトルクを容易に低減させ得る玉軸受用保持器および玉軸受を提供することにある。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、円環状をなす主部と、その主部の軸方向端面の円周方向に互いに間隔をあけて軸方向に突設された複数対の爪部とからなり、各対の爪部間に凹設されて外径側と内径側とに開口した凹状のポケットを備え、そのポケットで玉を転動自在に保持する冠形状の玉軸受用保持器であって、ポケットの内球面の曲率半径と玉の外球面の曲率半径とを同一とし、かつ、ポケットの内球面の曲率中心を玉の外球面の曲率中心に対して円周方向にずらすことにより、ポケット内で転動する玉をポケットの内球面に面接触させたことを特徴とする。
本発明では、ポケットの内球面の曲率半径と玉の外球面の曲率半径とを同一とし、かつ、ポケットの内球面の曲率中心を玉の外球面の曲率中心に対して円周方向にずらしたことにより、ポケット内で転動する玉はポケットの内球面に面接触することになる。これにより、転動する玉とポケットのエッジ部との間に隙間が生じることなく、玉に付着した潤滑材をポケットのエッジ部で掻き取ることが容易となる。
その結果、ポケットと玉との間に存在する余剰の潤滑材を速やかに除去することができ、潤滑材の剪断抵抗を小さくすることができてその潤滑材の剪断抵抗により保持器と玉との間に発生するトルクを低減させることが容易となる。
なお、ポケットの「エッジ部」とは、主部および爪部の外径面あるいは内径面とそれに隣接するポケットの内球面との境界部分を意味する。
本発明では、主部の一方の軸方向端面で隣接するポケットの爪部間に位置する部位、あるいは、主部の他方の軸方向端面で隣接するポケット間に位置する部位に、潤滑材溜まりとなる凹部を形成することが望ましい。この凹部は、外径側あるいは内径側の少なくとも一方に配設することが可能である。このようにすれば、掻き取られた潤滑材を凹部に保持することができ、軸受内部で玉と保持器によって攪拌される潤滑材の攪拌抵抗を低減させることができる。
本発明における凹部は、切削加工あるいは射出成形により形成することが望ましい。このように切削加工あるいは射出成形により凹部を形成すれば、潤滑材溜まりを容易に形成することができてコスト低減が図れる。
なお、本発明における主部および爪部は、保持器の軽量化が図れる点で合成樹脂製であることが有効である。これら主部および爪部を構成する合成樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂あるいはポリフェニレンサルファイド樹脂から選択されたいずれか一つが好適である。
以上の構成を具備した保持器に、互いに相対回転する外輪および内輪と、外輪と内輪との間に介在する玉とを付加すれば、玉軸受を構成することができる。さらに、外輪と内輪間に形成された環状空間に配され、その環状空間を密封するシール部を付加すれば、密封型玉軸受を構成することができる。
本発明によれば、ポケットの内球面の曲率半径と玉の外球面の曲率半径とを同一とし、かつ、ポケットの内球面の曲率中心を玉の外球面の曲率中心に対して円周方向にずらしたことにより、ポケット内で転動する玉はポケットの内球面に面接触することになる。これにより、転動する玉とポケットのエッジ部との間に隙間が生じることなく、玉に付着した潤滑材をポケットのエッジ部で掻き取ることが容易となる。
その結果、ポケットと玉との間に存在する余剰の潤滑材を速やかに除去することができ、潤滑材の剪断抵抗を小さくすることができてその潤滑材の剪断抵抗により保持器と玉との間に発生するトルクを低減させることが容易となる。これにより、近年における燃費向上などの環境問題に適合した自動車用途の玉軸受を容易に提供できる。
本発明の実施形態で、ポケットに玉を収容した冠形状の保持器を示す部分正面図である。 本発明の実施形態で、ポケットに玉を収容した保持器の全体を示す正面図である。 本発明の実施形態で、(A)は保持器のポケットを示す部分斜視図、(B)はポケットに玉を収容した保持器を示す部分断面図である。 本発明の実施形態で、転動する玉がポケットの内球面に当接した状態を示す部分正面図である。 本発明の他の実施形態で、(A)は主部の一方の軸方向端面に凹部を形成した保持器を示す部分断面図、(B)は外径側に凹部を形成した保持器を示す部分正面図、(C)は内径側に凹部を形成した保持器を示す部分正面図である。 本発明の他の実施形態で、(A)は主部の他方の軸方向端面に凹部を形成した保持器を示す部分断面図、(B)は外径側に凹部を形成した保持器を示す部分正面図、(C)は内径側に凹部を形成した保持器を示す部分正面図である。 本発明の実施形態で、保持器を組み込んだ密封型玉軸受を示す部分断面図である。 従来の保持器で、(A)は保持器のポケットを示す部分斜視図、(B)はポケットに玉を収容した保持器を示す部分断面図である。 従来の保持器で、ポケットに玉を収容した状態を示す部分正面図である。 従来の保持器で、転動する玉がポケットの内球面に当接した状態を示す部分正面図である。
本発明に係る玉軸受用保持器および玉軸受の実施形態を以下に詳述する。なお、以下の実施形態では、自動車の電装部品や補機部品、例えばファンカップリング装置、オルタネータ、アイドラプーリ、カーエアコン用電磁クラッチ、電動ファンモータ等に組み込まれ、エンジン出力で回転駆動する回転軸を静止部材に回転自在に支持する深溝玉軸受やアンギュラ玉軸受などの密封型玉軸受を例示する。
この実施形態の玉軸受11は、図7に示すように、外周面に内側転走面12aが形成された内輪12と、その内輪12の外側に配置され、内周面に外側転走面13aが形成された外輪13と、内輪12の内側転走面12aと外輪13の外側転走面13aとの間に転動自在に介在された複数の玉14と、内輪12と外輪13との間に配され、各玉14を円周方向等間隔に保持する保持器15と、内輪12と外輪13間の軸方向両側に配され、その内輪12と外輪13間に形成された環状空間17を密封するシール部16とで主要部が構成されている。このシール部16により密封された環状空間17にグリース等の潤滑材を封入することにより、保持器15のポケット内で玉14がスムーズに転動するようにしている。
この実施形態では、外輪13がハウジングなどの静止部材に装着され、内輪12がエンジン出力で回転駆動する回転軸に装着される。シール部16は、固定側である外輪13の内径端部に装着された芯金16aと、その芯金16aに一体的に加硫接着されたシール部材16bとからなり、そのシール部材16bはゴム等の弾性部材で構成され、その先端部に内輪12の外径端部に接触するシールリップ16cを有する。なお、この実施形態では内輪回転タイプを例示しているが、内輪12がハウジングなどの静止部材に装着され、外輪13が回転軸に装着された外輪回転タイプにも適用可能である。
この玉軸受11の運転中、シール部材16bの先端のシールリップ16cが内輪12の外周端部に摺接した状態を維持しながら、内輪12が回転する。これにより、水やダスト等の異物が軸受内部に侵入したり、あるいは、軸受内部から潤滑材が外部へ漏れたりすることを未然に防止するようにしている。
以上の構成からなる玉軸受11の内輪12と外輪13との間に配された冠形状の保持器15は、図2および図3(A)(B)に示すように、円環状をなす主部15aと、その主部15aの軸方向端面に円周方向等配で互いに間隔をあけて軸方向に一体的に突設された複数対の爪部15bとで構成され、各対の爪部15b間に凹設されて外径側と内径側とに開口した凹状のポケット15cを備え、そのポケット15cで玉14を転動自在に保持する。
以上の構成からなる保持器15において、図1に示すように、ポケット15cの内球面の曲率半径R11と玉14の外球面の曲率半径R12とを同一とし、かつ、ポケット15cの内球面の曲率中心O11を玉14の外球面の曲率中心O12に対して円周方向にずらしている。ここで、ポケット15cの内球面の曲率中心O11を玉14の外球面の曲率中心O12に対して円周方向にずらすとは、玉14のPCD(ピッチ円径)と一致するポケット15cのPCD(ピッチ円径)上で(図2参照)、ポケット15cの内球面の曲率中心O11を玉14の外球面の曲率中心O12に対してずらすことを意味する(図1参照)。
つまり、ポケット15cを構成する一方の爪部15b側では、ポケット15cの内球面の曲率中心O11を玉14の外球面の曲率中心O12から一方の爪部15b側(図1の右側)にずらすと共に、ポケット15cを構成する他方の爪部15b側では、ポケット15cの内球面の曲率中心O11を玉14の外球面の曲率中心O12から他方の爪部15b側(図1の左側)にずらすことになる。そのずれ量としては、片側で0.125mmが好ましい。従って、両側でのずれ量(ポケット隙間)としては、0.25mmが好ましい。
このように、ポケット15cの内球面の曲率半径R11と玉14の外球面の曲率半径R12とを同一とし、かつ、ポケット15cの内球面の曲率中心O11を玉14の外球面の曲率中心O12に対して円周方向にずらしたことにより、図4に示すように、ポケット15c内で白抜き矢印方向に転動する玉14はポケット15cの内球面に面接触することになる。これにより、転動する玉14とポケット15cの外径側エッジ部15dとの間に隙間が生じることなく(図中Y部分参照)、玉14に付着した潤滑材をポケット15cの外径側エッジ部15dで掻き取ることが容易となる。
その結果、ポケット15cと玉14との間に存在する余剰の潤滑材を速やかに除去することができ、潤滑材の剪断抵抗を小さくすることができてその潤滑材の剪断抵抗により保持器15と玉14との間に発生するトルクを低減させることが容易となる。なお、ポケット15cの外径側エッジ部15dとは、主部15aおよび爪部15bの外径面とそれに隣接するポケット15cの内球面との境界部分を意味する。
また、ポケット15cの外径側エッジ部15dで掻き取られた潤滑材が溜まる凹部をポケット15cの内球面以外の部位に設ける。この潤滑材溜まりとなる凹部15eは、図5(A)に示すように、主部15aの一方の軸方向端面で隣接するポケット15cの爪部15b間に位置する部位に設けることが可能である。この凹部15eは、主部15aの外径側に設けたり〔図5(B)参照〕、あるいは主部15aの内径側に設けたりすることが可能である〔図5(C)参照〕。また、潤滑材溜まりとなる凹部15fは、図6(A)に示すように、主部15aの他方の軸方向端面で隣接するポケット15c間に位置する部位に設けるようにしてもよい。この場合も、凹部15fは、主部15aの外径側に設けたり〔図6(B)参照〕、あるいは主部15aの内径側に設けたりすることが可能である〔図6(C)参照〕。なお、凹部15e,15fは、主部15aの外径側および内径側の両方に設けるようにしてもよい。
このように、ポケット15cの外径側エッジ部15dで掻き取られた潤滑材が溜まる凹部15e,15fをポケット15cの内球面以外の部位に設けたことにより、掻き取られた潤滑材を凹部15e,15fに保持することができ、軸受内部で玉14と保持器15によって攪拌される潤滑材の攪拌抵抗を低減させることができる。また、玉軸受11の内輪12と外輪13間に形成された環状空間17の容積を増加させることができ(図7参照)、玉軸受11の内圧上昇によりシール部16から潤滑材が漏れ出すことを抑制できる。
前述した凹部15e,15fは、保持器15を射出成形により製作した後に切削加工により形成することが可能であり、また、保持器15を射出成形により製作すると同時に形成することも可能である。このように切削加工あるいは射出成形で凹部15e,15fを形成することにより、潤滑剤溜まりを容易に形成することができてコスト低減が図れる。
なお、以上で説明した主部15aおよび爪部15bは、保持器15の軽量化を図るために合成樹脂製としている。これら主部15aおよび爪部15bを構成する合成樹脂としては、コスト面や耐油性の点を考慮すれば、ポリアミド樹脂(PA46、PA66、PA9T、PA11、PA6等)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)あるいはポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)から選択されたいずれか一つが好適である。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
11 玉軸受
12 内輪
13 外輪
14 玉
15 保持器
15a 主部
15b 爪部
15c ポケット
15e,15f 凹部
16 シール部
17 環状空間
11 ポケットの曲率半径
12 玉の曲率半径
11 ポケットの曲率中心
12 玉の曲率中心

Claims (10)

  1. 円環状をなす主部と、前記主部の軸方向端面の円周方向に互いに間隔をあけて軸方向に突設された複数対の爪部とからなり、各対の爪部間に凹設されて外径側と内径側とに開口した凹状のポケットを備え、前記ポケットで玉を転動自在に保持する冠形状の玉軸受用保持器であって、前記ポケットの内球面の曲率半径と前記玉の外球面の曲率半径とを同一とし、かつ、前記ポケットの内球面の曲率中心を前記玉の外球面の曲率中心に対して円周方向にずらすことにより、ポケット内で転動する玉をポケットの内球面に面接触させたことを特徴とする玉軸受用保持器。
  2. 前記主部の一方の軸方向端面で隣接するポケットの爪部間に位置する部位に、潤滑材溜まりとなる凹部が形成されている請求項1に記載の玉軸受用保持器。
  3. 前記主部の他方の軸方向端面で隣接するポケット間に位置する部位に、潤滑材溜まりとなる凹部が形成されている請求項1に記載の玉軸受用保持器。
  4. 前記凹部は、外径側あるいは内径側の少なくとも一方に配設されている請求項2又は3に記載の玉軸受用保持器。
  5. 前記凹部は、切削加工により形成されている請求項2〜4のいずれか一項に記載の玉軸受用保持器。
  6. 前記凹部は、射出成形により形成されている請求項2〜4のいずれか一項に記載の玉軸受用保持器。
  7. 前記主部および爪部は合成樹脂製である請求項1〜6のいずれか一項に記載の玉軸受用保持器。
  8. 前記合成樹脂は、ポリアミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂あるいはポリフェニレンサルファイド樹脂から選択されたいずれか一つである請求項7に記載の玉軸受用保持器。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の保持器と、互いに相対回転する外輪および内輪と、前記外輪と内輪との間に介在する玉とを備えた玉軸受。
  10. 前記外輪と内輪間に形成された環状空間に配され、その環状空間を密封するシール部を有する請求項9に記載の玉軸受。
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