JP2012106923A - 防眩フィルムを有する合わせガラス用中間膜、それを用いた合わせガラス、及び合わせガラスの製造方法 - Google Patents

防眩フィルムを有する合わせガラス用中間膜、それを用いた合わせガラス、及び合わせガラスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高透明性かつ高い防眩機能性のフィルム、高透明性かつ高い防眩機能性のガラス用中間膜、ポリビニルブチラールシート等との接着力が高く、合わせガラスとしたときに保存性および耐衝撃性の高い機能性フィルムを提供し、また、このような高機能性フィルムの高生産性の製造方法を提供する。
【解決手段】可撓性支持体上に不連続なドットからなる凹凸微細パターンが形成されている防眩フィルムを基体上に少なくとも有する合わせガラス用中間膜。
【選択図】なし

Description

本発明は、高い可視光線透過率(高透明性)を有し、かつ、目に眩しいと感ずる光を遮蔽する(防眩性)機能性フィルムに関し、特に、自動車、電車、飛行機、建築物等の窓に使用する合わせガラスに有用な透明の防眩フィルム、及び、この防眩フィルムをガラスと共に積層した合わせガラスに関する。
安全性が要求される透明な開口部、例えば、自動車、電車、飛行機等の窓、あるいは建物窓の一部には、合わせガラスが用いられている。この種の合わせガラスの代表的な基本構成は、ガラス板等の透明板間に熱可塑性樹脂、例えばポリビニルブチラールシート等を有する中間膜を挟み込んだものが一般的であり、特許文献1〜4などで開示されている。
この種の中間膜は、種々の機能性を付与する目的で、様々な機能性フィルムを介在/積層させたものが提案されている。例えば、安全性を高めるために機械的強度に優れたフィルムを介在させたもの、結露防止効果のため透明な導電膜付フィルムを介在させたもの、或いは、可視光線は通すが近赤外線は通しにくいという光選択透過性機能を持ったフィルムを介在させもの、等が挙げられる。その他、光選択透過性機能に関しては、ガラス自体に蒸着や表面コーティングを行い、該機能を付与した後に合わせガラスとする試みも提案されている。
また、他の例として、熱可塑性樹脂層の中間に機能性フィルムを設けず、粘着性を有する層でその機能性フィルムを直接、透明なガラス板の一方に貼りつけ、その機能性フィルムの他の面に熱可塑性樹脂層を設ける方法等も提案されている。
上記のように、安全性を高めるための合わせガラスに対する提案は益々増加しているが、新たな課題として、近年、特に車のヘッドライトの高輝度化、ファミリーバンやRV車等の車高の高い車の増加により、夜間の対向車や後続車のヘッドライトの眩しさについて安全性上の問題が急増している。
従来、この眩しさ低減については、サングラスで見られるような着色や偏光を合わせガラスに付与することで、実質的に目に届く透過光量を下げることができ、これをもって容易に解決できるかのように考えられる。ところが、特に眩しさ低減が求められる車のフロントガラスに対しては、走行安全性上、法的に70%以上の可視光透過率が義務付けられている。そして、車に使用している一般的なフロントガラスには、UVカットや赤外線カット等の機能を付与することが一般的であり、その結果として得られる合わせガラスは、既に70%の可視光透過率に近いところまで達しているのが実情である。
従って、さらに透過光量を低下するという従来の方法では、防眩性を付与する余地がなく、高い可視光透過率(高透明性)を有し、且つ、優れた防眩性を両立することが重要な新課題でありこの技術課題を達成する要望に応えることが急務となっている。
一方、上述の機能性フィルムを介在せしめた合わせガラスの製造にあたっては、機能性フィルムと熱可塑性樹脂層とを前もって積層しておく方法がとられており、その際、その積層体を保存するのに、ロール状あるいは平板状で行っている。
しかし、従来の積層体においては一般に熱可塑性樹脂層の吸湿性や熱伸縮性のため、或いは、前記の如く保存中、又は取扱い中に機能性フィルムと熱可塑性樹脂層との間で剥離が生じたりする場合があり、保存方法、取扱い方法等に注意を必要とする。
特に、当業界で熱可塑性樹脂として一般的なポリビニルブチラールシートを使用して積層体を作った場合は、以下のような問題があるため、保存方法或いは取扱い方法に微細な注意を要する。合わせガラス窓用に使われるポリビニルブチラールシートは熱軟化温度が低く、雰囲気温度に応じて伸び縮みし、更には、非常に高い吸湿性を有する為に湿度に応じて膨潤したりする。そのため、機能性フィルムとポリビニルブチラールシートとの積層体を保存しておくと、フィルムとシートとの界面で剥離現象が生じ、この積層体を用いて合わせガラスを作製する際に剥離部分を再接着させるための多大の労力を要する上に、フィルムとポリビニルブチラールシートとの間の部分的な剥離現象のために、得られる合わせガラスには、消失しがたい光学的に凹凸斑が生じる。加えて、合わせガラス製造工程では、上述の機能性フィルムとポリビニルブチラールシートとの積層体である中間膜を2枚のガラスに挟み込み加熱と加圧により接着するのが一般的であるが、上述のように機能性フィルムとポリビニルブチラールシートの剥離現象は、合わせガラスの安全性向上に関する別の観点である耐衝撃性の点で好ましくない影響を与えることから、接着力強化に関し、より一層の改善が望まれている。さらに、工業的に機能性フィルムとポリビニルブチラールシートを積層し保存する場合、ロール形状にすることが多いが、その際に、雰囲気の温湿度によって形状がくずれる場合もある。
特開2002−97041号公報 特開平5−220884号公報 特開平5−310039号公報 特開平5−310450号公報
本発明はかかる現状に鑑みなされたもので、第1に高透明性かつ高い防眩機能性のフィルムを提供すること、第2に高透明性かつ高い防眩機能性のガラス用中間膜を提供すること、また第3にポリビニルブチラールシート等との接着力が高く、合わせガラスとしたときに保存性および耐衝撃性の高い機能性フィルムを提供すること、第4にこのような高機能性フィルムの高生産性の製造方法を提供すること、を目的としたものである。
鋭意検討した結果、上述の課題は、以下の本発明の手段により達成される。
〔1〕
可撓性支持体上に不連続なドットからなる凹凸微細パターンが形成されている防眩フィルムを基体上に少なくとも有することを特徴とする合わせガラス用中間膜。
〔2〕
前記防眩フィルムにおける前記ドットが、金属または金属含有化合物の粒子を含有する、〔1〕に記載の合わせガラス用中間膜。
〔3〕
前記粒子の粒子径が1〜10nmである、〔2〕に記載の合わせガラス用中間膜。
〔4〕
前記粒子の屈折率が1.4〜2.1である、〔2〕又は〔3〕に記載の合わせガラス用中間膜。
〔5〕
前記粒子のモル吸光係数が1千〜20万である、〔2〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
〔6〕
前記凹凸微細パターンが、面積率0.5〜20%の凸状または凹状のドットパターンから形成されている、〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
〔7〕
前記凹凸微細パターンが、ドット径2〜300μmで厚さ0.01〜100μmの凸状または凹状のドットパターンから形成されていることを特徴とする〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
〔8〕
前記凹凸微細パターンが、感光性画像形成材料成分からなる、〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
〔9〕
垂直入射光の可視光透過率が70%以上であることを特徴とする〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
〔10〕
少なくとも、第1ガラスと、〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜と、第2ガラスとが積層されたことを特徴とする合わせガラス。
〔11〕
前記第1ガラス又は第2ガラスと、前記合わせガラス用中間膜との間に、耐衝撃性樹脂が導入されたことを特徴とする〔10〕に記載の合わせガラス。
〔12〕
少なくとも〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜を第1ガラスと第2ガラスとの間に配置し、光、熱および/又は圧力により前記ガラス用中間膜、第1ガラスおよび第2ガラスを接合することを特徴とする合わせガラスの製造方法。
本発明は、上記〔1〕〜〔12〕に係る発明であるが、以下、それ以外の事項(例えば、下記(1)〜(13))についても記載している。
(1)可撓性支持体上に、凹凸微細パターンが形成されていることを特徴とする防眩フィルム。
(2)前記凹凸微細パターンが、感光性画像形成材料成分からなることを特徴とする上記(1)に記載の防眩フィルム。
(3)前記凹凸微細パターンが、面積率0.5〜20%の凸状または凹状のドットパターンから形成されていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の防眩フィルム。
(4)前記凹凸微細パターンが、ドット径2〜300μmで厚さ0.01〜100μmの凸状または凹状のドットパターンから形成されていることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の防眩フィルム。
(5)基体上に、少なくとも上記(1)〜(4)のいずれかに記載の防眩フィルムを有することを特徴とする合わせガラス用中間膜。
(6)垂直入射光の可視光透過率が70%以上であることを特徴とする合わせガラス用中間膜。
(7)少なくとも、第1ガラスと、上記(5)又は(6)に記載の合わせガラス用中間膜と、第2ガラスとが積層されたことを特徴とする合わせガラス。
(8)前記第1ガラス又は第2ガラスと、合わせガラス用中間膜との間に、耐衝撃性樹脂が導入されたことを特徴とする上記(7)に記載の合わせガラス。
(9)少なくとも上記(5)又は(6)に記載の合わせガラス用中間膜を第1ガラスと第2ガラスとの間に配置し、光、熱および/又は圧力により前記ガラス用中間膜、第1ガラスおよび第2ガラスを接合することを特徴とする合わせガラスの製造方法。
(10)可撓性支持体上に、感光性画像形成材料を供給して感光層を形成する工程と、前記感光層を活性光線で露光して凹凸微細パターンを形成する工程と、を少なくとも有することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の防眩フィルム製造方法。
(11)前記感光層を活性レーザ光線で面積率0.5〜20%のパターン状に直接像用露光することを特徴とする上記(10)に記載の防眩フィルムの製造方法。
(12)前記感光層上に、面積率80〜99.5%のパターン状マスク処理を行った後、非マスク領域を活性光線で露光することによって、面積率0.5〜20%のパターン状に像用露光することを特徴とする上記(10)に記載の防眩フィルムの製造方法。
(13)パターン形成された印刷版上に液状感光性画像形成材料を供給し、該液状感光性画像形成材料にて可撓性支持体上にパターンを印刷する工程と、
前記可撓性支持体上の液状感光性画像形成材料に活性光線を照射して凹凸微細パターンを形成する工程と、
を少なくとも有することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の防眩フィルムの製造方法。
すなわち、本発明は、可撓性支持体上に微細パターンを形成することにより、第1の課題である高透明性かつ高い防眩機能性フィルムを成し得た。また、微細パターンを有する該機能性フィルムを用いることで高透明性かつ高い防眩機能性のガラス用中間膜を提供することができた。
上述の本発明によれば、それ自体粘着性がなく取扱性が良く、高透明性かつ防眩機能を有する機能性フィルムが得られ、ガラス用中間膜とした際にポリビニルブチラール等との接着性が非常に良好な機能性フィルムを得ることができる。
従って、合わせガラスに用いるポリビニルブチラール等との積層体を形成しても、前述の問題のない保存性の良い積層体が得られ、更に合わせガラス窓を作製しても光学的に凹凸斑の発生がなく、層間接着力が大きく安全性、耐久性に優れた合わせガラス窓が得られる。
本発明の高透明の防眩フィルムとは、可撓性支持体(好ましくは、透明の樹脂フィルム)上に、微細パターンを形成したものである。
可撓性支持体としては、特に限定されるものではなく、一般的に用いられている高分子樹脂フィルム又はシートなどを適宜用いることができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリケトン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポルスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、ポリスチレンなどや、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、セロファン、セルローストリアセテートなどのセルロース樹脂等が挙げられる。
これらの中で二軸延伸されたポリエチレンテレフタレートフイルム(PET)、及び、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)は、その優れた寸法安定性、透明性、平滑性、機械的特性のため特に好適に用いることができる。
尚、これらの可撓性支持体は、形成する微細パターンとの接着性を強化するために、公知のコロナ放電処理、プライマー処理、光重合性組成物コーティング処理を必要に応じて行ってもよい。
微細パターン形成に関しては、幾つかの方法があるが、パターンの高画質化および量産性の観点から、(i)印刷によるインク転写の方法、(ii)感光性画像形成材料による光パターン形成が好適である。
<(i)印刷によるインク転写の方法>:
印刷には、フレキソ印刷(凸版)、平版印刷、スクリーン印刷、凹版印刷、インクジェットによるダイレクト印刷等があるが、量産性と柔軟な支持体への高画質な印刷ということから、特にフレキソ印刷、平版印刷がより好ましい。また使用するインクはUV硬化性のUVインクが好ましい。
<(ii)感光性画像形成材料による光パターン形成>
画像形成材料には、光硬化性材料(ネガ型パターン形成の場合)と光分解性材料(ポジ型パターン形成の場合)が挙げられ、光硬化性材料としては、特開2001−92127、特開2002−107927、特開2002−311569等に記載の好ましくは、光ラジカル重合性組成物、光カチオン重合性組成物、その他の光架橋性組成物(ジアゾ架橋、アジド架橋、マレイミド架橋、アリル架橋、エン−チオール架橋、ゾルーゲル架橋等)、およびその混合系が挙げられる。また、光分解性材料としては、特開2002−214785、特開2002−309057記載のフェノール樹脂/光酸発生剤の組み合わせ、アセタール保護樹脂/光酸発生剤の組み合わせが挙げられる。
これらの中で、PVB等のガラス用中間膜に常用される素材との相性および高画質な画像形成の観点からすると、光ラジカル重合性組成物、光カチオン重合性組成物がより好ましい。
感光性画像形成材料として、光重合性組成物を用いて感光層を形成し、露光により重合、硬化させ、パターンを形成するができる。
以下、光重合性組成物に関して具体例を挙げて詳述する。
光重合性組成物は、基本成分として、ラジカル重合性化合物及びラジカル重合開始剤を含有している。
<ラジカル重合性化合物>
本発明に用いることができるラジカル重合性化合物(以下では単に重合性化合物ともいう)は、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物であり、エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物群は当該産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定無く用いることができる。これらは、例えばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物ならびにそれらの共重合体などの化学的形態をもつ。モノマー及びその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能イソシアネート類或いはエポキシ類との付加反応物、及び単官能若しくは、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアネート基や、エポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、更にハロゲン基や、トシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー、イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート等がある。
メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−(メタクリルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等がある。
イタコン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等がある。クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等がある。イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等がある。
その他のエステルの例として、例えば、特公昭51−47334、特開昭57−196231記載の脂肪族アルコール系エステル類や、特開昭59−5240、特開昭59−5241、特開平2−226149記載の芳香族系骨格を有するもの、特開平1−165613記載のアミノ基を含有するもの等も好適に用いられる。更に、前述のエステルモノマーは混合物としても使用することができる。
また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド等がある。その他の好ましいアミド系モノマーの例としては、特公昭54−21726記載のシクロへキシレン構造を有すものを挙げることができる。
また、イソシアネートと水酸基の付加反応を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合物も好適であり、そのような具体例としては、例えば、特公昭48−41708号公報中に記載されている1分子に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下記一般式(a)で示される水酸基を含有するビニルモノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
CH=C(R)COOCHCH(R)OH (a)
(ただし、R及びRは、H又はCHを示す。)
また、特開昭51−37193号、特公平2−32293号、特公平2−16765号に記載されているようなウレタンアクリレート類や、特公昭58−49860号、特公昭56−17654号、特公昭62−39417号、特公昭62−39418号記載のエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類も好適である。更に、特開昭63−277653号、特開昭63−260909号、特開平1−105238号に記載される、分子内にアミノ構造やスルフィド構造を有する付加重合性化合物類を用いることによっては、非常に感光スピードに優れた光重合性組成物を得ることができる。
その他の例としては、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号、各公報に記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレートを挙げることができる。また、特公昭46−43946号、特公平1−40337号、特公平1−40336号記載の特定の不飽和化合物や、特開平2−25493号記載のビニルホスホン酸系化合物等も挙げることができる。また、ある場合には、特開昭61−22048号記載のペルフルオロアルキル基を含有する構造が好適に使用される。更に日本接着協会誌vol.20、No.7、300〜308ページ(1984年)に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されているものも使用することができる。
これらの付加重合性化合物について、その構造、単独使用か併用か、添加量等の使用方法の詳細は、最終的な防眩フィルムの性能設計にあわせて任意に設定できる。例えば、次のような観点から選択される。
感度の点では1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が好ましく、多くの場合、2官能以上が好ましい。また、画像部すなわち硬化膜の強度を高くするためには、3官能以上のものがよく、更に、異なる官能数・異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。
また、感光層中の他の成分(例えばバインダーポリマー、開始剤、着色剤等)との相溶性、分散性に対しても、付加重合化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や、2種以上の併用により相溶性を向上させうることがある。また、基板や後述の保護層等の密着性を向上せしめる目的で特定の構造を選択することもあり得る。
重合性化合物は、感光層中の不揮発性成分に対して、好ましくは5〜80質量%、更に好ましくは25〜75質量%の範囲で使用される。また、これらは単独で用いても2種以上併用してもよい。そのほか、付加重合性化合物の使用法は、酸素に対する重合阻害の大小、解像度、かぶり性、屈折率変化、表面粘着性等の観点から適切な構造、配合、添加量を任意に選択でき、更に場合によっては下塗り、上塗りといった層構成・塗布方法も実施しうる。
<ラジカル開始剤>
本発明に用いられるラジカル開始剤は、光、熱又はその両方のエネルギーによりラジカルを発生する化合物である。このラジカル開始剤は、ラジカル重合性化合物の重合を開始、促進する機能を有する。
本発明に使用できるラジカル開始剤としては、公知の熱重合開始剤や結合解離エネルギーの小さな結合を有する化合物、光重合開始剤、さらに光酸化剤又は焼き出し剤などと呼ばれている公知のラジカル発生剤などを挙げることができる。中でも、本発明において好適に用いられるラジカル開始剤は、熱エネルギーによりラジカルを発生する化合物である。
以下、本発明で用いるラジカル開始剤についてより具体的に説明するが、かかるラジカル開始剤は、単独又は2種以上を併用して用いることができる。
このようなラジカル開始剤としては、例えば、有機ハロゲン化合物、カルボニル化合物、有機過酸化物、アゾ系化合物、アジド化合物、メタロセン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、有機ホウ素化合物、ジスルホン化合物、オキシムエステル化合物、オニウム塩化合物、が挙げられる。
上記有機ハロゲン化合物としては、具体的には、若林等、「Bull Chem.Soc Japan」42、2924(1969)、米国特許第3,905,815号明細書、特公昭46−4605号、特開昭48−36281号、特開昭53−133428号、特開昭55−32070号、特開昭60−239736号、特開昭61−169835号、特開昭61−169837号、特開昭62−58241号、特開昭62−212401号、特開昭63−70243号、特開昭63−298339号の各公報、M.P.Hutt“Jurnal of Heterocyclic Chemistry”1(No3),(1970)」に記載の化合物が挙げられる。中でも、トリハロメチル基が置換したオキサゾール化合物及びS−トリアジン化合物が好適である。
より好適には、すくなくとも一つのモノ、ジ、又はトリハロゲン置換メチル基がs−トリアジン環に結合したs−トリアジン誘導体、具体的には、例えば、2,4,6−トリス
(モノクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(ジクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2―n−プロピル−4,6−ビス
(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(α,α,β−トリクロロエチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4−エポキシフェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔1−(p−メトキシフェニル)−2,4−ブタジエニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−i−プロピルオキシスチリル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−ナトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニルチオ−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ベンジルチオ−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(ジブロモメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロモメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジン、2−メトキシ−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジン等が挙げられる。
上記カルボニル化合物としては、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、α−ヒドトキシ−2−メチルフェニルプロパノン、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル−(p−イソプロピルフェニル)ケトン、1−ヒドロキシ−1−(p−ドデシルフェニル)ケトン、2−メチルー(4’−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノ−1−プロパノン、1,1,1−トリクロロメチル−(p−ブチルフェニル)ケトン等のアセトフェノン誘導体、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジエチルアミノ安息香酸エチル等の安息香酸エステル誘導体等を挙げることができる。
上記アゾ系化合物としては例えば、特開平8−108621号公報に記載のアゾ化合物等を使用することができる。
上記有機過酸化物としては、例えば、トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブタン、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−オキサノイルパーオキサイド、過酸化こはく酸、過酸化ベンゾイル、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシオクタノエート、tert−ブチルパーオキシラウレート、ターシルカーボネート、3,3’,4,4’−テトラ−(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ−(t−ヘキシルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ−(p−イソプロピルクミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、カルボニルジ(t−ブチルパーオキシ二水素二フタレート)、カルボニルジ(t−ヘキシルパーオキシ二水素二フタレート)等が挙げられる。
上記メタロセン化合物としては、特開昭59−152396号公報、特開昭61−151197号公報、特開昭63−41484号公報、特開平2−249号公報、特開平2−4705号公報、特開平5−83588号公報記載の種々のチタノセン化合物、例えば、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、特開平1−304453号公報、特開平1−152109号公報記載の鉄−アレーン錯体等が挙げられる。
上記ヘキサアリールビイミダゾール化合物としては、例えば、特公平6−29285号公報、米国特許第3,479,185号、同第4,311,783号、同第4,622,286号の各明細書等に記載の種々の化合物、具体的には、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ブロモフェニル))4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(m−メトキシフェニル)ビイジダゾール、2,2’−ビス(o,o’−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ニトロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール等が挙げられる。
上記有機ホウ素化合物としては、例えば、特開昭62−143044号、特開昭62−150242号、特開平9−188685号、特開平9−188686号、特開平9−188710号、特開2000−131837号、特開2002−107916号の各公報、特許第2764769号明細書、特開2002−116539号公報、及び、Kunz,Martin“Rad Tech’98.Proceeding April 19−22,1998,Chicago”等に記載される有機ホウ酸塩、特開平6−157623号公報、特開平6−175564号公報、特開平6−175561号公報に記載の有機ホウ素スルホニウム錯体或いは有機ホウ素オキソスルホニウム錯体、特開平6−175554号公報、特開平6−175553号公報に記載の有機ホウ素ヨードニウム錯体、特開平9−188710号公報に記載の有機ホウ素ホスホニウム錯体、特開平6−348011号公報、特開平7−128785号公報、特開平7−140589号公報、特開平7−306527号公報、特開平7−292014号公報等の有機ホウ素遷移金属配位錯体等が挙げられる。
上記ジスルホン化合物としては、特開昭61−166544号公報、特開2002−328465号公報等記載される化合物が挙げられる。
上記オキシムエステル化合物としては、J.C.S. Perkin II (1979 )1653−1660)、J.C.S.Perkin II (1979)156−162、Journal of Photopolymer Science and Technology(1995)202−232、特開2000−66385号公報記載の化合物、特開2000−80068号公報記載の化合物、具体的には、下記の構造式で示される化合物が挙げられる。
Figure 2012106923
上記オニウム塩化合物としては、例えば、S.I.Schlesinger,Photogr.Sci.Eng.,18,387(1974)、T.S.Bal et al,Polymer,21,423(1980)に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055号明細書、特開平4−365049号公報等に記載のアンモニウム塩、米国特許第4,069,055号、同第4,069,056号の各明細書に記載のホスホニウム塩、欧州特許第104、143号、米国特許第339,049号、同第410,201号の各明細書、特開平2−150848号、特開平2−296514号の各公報に記載のヨードニウム塩、欧州特許第370,693号、同第390,214号、同第233,567号、同第297,443号、同第297,442号、米国特許第4,933,377号、同第161,811号、同第410,201号、同第339,049号、同第4,760,013号、同第4,734,444号、同第2,833,827号、独国特許第2,904,626号、同第3,604,580号、同第3,604,581号の各明細書に記載のスルホニウム塩、J.V.Crivello et al,Macromolecules,10(6),1307(1977)、J.V.Crivello et al,J.Polymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,17,1047(1979)に記載のセレノニウム塩、C.S.Wen et al,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988)に記載のアルソニウム塩等のオニウム塩等が挙げられる。
特に反応性、安定性の面から好適なものとして、上記オキシムエステル化合物又はオニウム塩(ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩もしくはスルホニウム塩)が挙げられる。
本発明において好適に用いられるオニウム塩は、下記一般式(RI−I)〜(RI−III)で表されるオニウム塩である。
Figure 2012106923
式(RI−I)中、Ar11は置換基を1〜6個有していても良い炭素数20以下のアリール基を表し、好ましい置換基としては炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルケニル基、炭素数1〜12のアルキニル基、炭素数1〜12のアリール基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアリーロキシ基、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキルアミノ基、炭素数1〜12のジアルキルアミノ基、炭素数1〜12のアルキルアミド基又はアリールアミド基、カルボニル基、カルボキシル基、シアノ基、スルホニル基、炭素数1〜12のチオアルキル基、炭素数1〜12のチオアリール基が挙げられる。Z11 は1価の陰イオンを表し、具体的には、ハロゲンイオン、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、テトラフルオロボレートイオン、スルホン酸イオン、スルフィン酸イオン、チオスルホン酸イオン、硫酸イオンが挙げられる。中でも安定性の面から、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、テトラフルオロボレートイオン、スルホン酸イオン及びスルフィン酸イオンが好ましい。
式(RI−II)中、Ar21及びAr22は、各々独立に置換基を1〜6個有していても良い炭素数20以下のアリール基を表し、好ましい置換基としては炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルケニル基、炭素数1〜12のアルキニル基、炭素数1〜12のアリール基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアリーロキシ基、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキルアミノ基、炭素数1〜12のジアルキルアミノ基、炭素数1〜12のアルキルアミド基又はアリールアミド基、カルボニル基、カルボキシル基、シアノ基、スルホニル基、炭素数1〜12のチオアルキル基、炭素数1〜12のチオアリール基が挙げられる。Z21 は1価の陰イオンを表し、ハロゲンイオン、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、テトラフルオロボレートイオン、スルホン酸イオン、スルフィン酸イオン、チオスルホン酸イオン、硫酸イオンであり、安定性、反応性の面から過塩素酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、テトラフルオロボレートイオン、スルホン酸イオン、スルフィン酸イオン、カルボン酸イオンが好ましい。
式(RI−III)中、R31、R32及びR33は、各々独立に置換基を1〜6個有していても良い炭素数20以下のアリール基又はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基を表す。中でも反応性、安定性の面から好ましいのは、アリール基である。置換基としては、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルケニル基、炭素数1〜12のアルキニル基、炭素数1〜12のアリール基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアリーロキシ基、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキルアミノ基、炭素数1〜12のジアルキルアミノ基、炭素数1〜12のアルキルアミド基又はアリールアミド基、カルボニル基、カルボキシル基、シアノ基、スルホニル基、炭素数1〜12のチオアルキル基、炭素数1〜12のチオアリール基が挙げられる。Z31 は1価の陰イオンを表す。具体例としては、ハロゲンイオン、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、テトラフルオロボレートイオン、スルホン酸イオン、スルフィン酸イオン、チオスルホン酸イオン、硫酸イオンが挙げられる。中でも安定性、反応性の面から、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、テトラフルオロボレートイオン、スルホン酸イオン、スルフィン酸イオン、カルボン酸イオンが好ましい。より好ましいものとして特開2001−343742号公報記載のカルボン酸イオン、特に好ましいものとして特開2002−148790号公報記載のカルボン酸イオンが挙げられる。
上記式(RI−I)〜(RI−III)で表されるオニウム塩の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2012106923
Figure 2012106923
Figure 2012106923
Figure 2012106923
Figure 2012106923
好ましいラジカル重合開始剤は、前記一般式(RI−I)〜(RI−III)で表されるオニウム塩、有機ハロゲン化合物、ヘキサアリールビイミダゾールおよびメタロセン化合物である。
これらのラジカル開始剤は、添加される層を構成する全固形分に対し0.1〜50質量%、好ましくは0.5〜30質量%、特に好ましくは1〜20質量%の割合で添加することができる。この範囲内で、良好な視認性の焼き出し画像が得られる。
<その他の感光層成分>
本発明のラジカル重合系感光層には、さらに、バインダーポリマー、界面活性剤、着色剤、重合禁止剤、高級脂肪酸誘導体、可塑剤、無機微粒子、低分子親水性化合物などの添加剤、赤外線吸収剤、増感色素などを、必要に応じて含有させることができる。以下、これらの成分について説明する。
<バインダーポリマー>
本発明の感光層には、バインダーポリマーを含有させることができる。本発明に用いることができるバインダーポリマーは、従来公知のものを制限なく使用でき、皮膜性を有する線状有機ポリマーが好ましい。このようなバインダーポリマーの例としては、アクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、メタクリル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ノボラック型フェノール系樹脂、ポリエステル樹脂、合成ゴム、天然ゴムが挙げられる。
バインダーポリマーは、画像部の皮膜強度を向上するために、架橋性を有していることが好ましい。バインダーポリマーに架橋性を持たせるためには、エチレン性不飽和結合等の架橋性官能基を高分子の主鎖中又は側鎖中に導入すればよい。架橋性官能基は、共重合により導入してもよい。
分子の主鎖中にエチレン性不飽和結合を有するポリマーの例としては、ポリ−1,4−ブタジエン、ポリ−1,4−イソプレン等が挙げられる。
分子の側鎖中にエチレン性不飽和結合を有するポリマーの例としては、アクリル酸又はメタクリル酸のエステル又はアミドのポリマーであって、エステル又はアミドの残基(−COOR又はCONHR)のRがエチレン性不飽和結合を有するポリマーを挙げることができる。
エチレン性不飽和結合を有する残基(上記R)の例としては、−(CHCR=CR、−(CHO)CHCR=CR、−(CHCHO)CHCR=CR、−(CHNH−CO−O−CHCR=CR、−(CH−O−CO−CR=CR及び(CHCHO)−X(式中、R〜Rはそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アルコキシ基もしくはアリールオキシ基を表し、RとR又はRとは互いに結合して環を形成してもよい。nは、1〜10の整数を表す。Xは、ジシクロペンタジエニル残基を表す。)を挙げることができる。
エステル残基の具体例としては、−CHCH=CH(特公平7−21633号公報に記載されている。)、−CHCHO−CHCH=CH、−CHC(CH)=CH、−CHCH=CH−C、−CHCHOCOCH=CH−C、−CHCH−NHCOO−CHCH=CH及びCHCHO−X(式中、Xはジシクロペンタジエニル残基を表す。)が挙げられる。
アミド残基の具体例としては、−CHCH=CH、−CHCH−Y(式中、Yはシクロヘキセン残基を表す。)、−CHCH−OCO−CH=CHが挙げられる。
架橋性を有するバインダーポリマーは、例えば、その架橋性官能基にフリーラジカル(重合開始ラジカル又は重合性化合物の重合過程の生長ラジカル)が付加し、ポリマー間で直接に又は重合性化合物の重合連鎖を介して付加重合して、ポリマー分子間に架橋が形成されて硬化する。又は、ポリマー中の原子(例えば、官能性架橋基に隣接する炭素原子上の水素原子)がフリーラジカルにより引き抜かれてポリマーラジカルが生成し、それが互いに結合することによって、ポリマー分子間に架橋が形成されて硬化する。
バインダーポリマー中の架橋性基の含有量(ヨウ素滴定によるラジカル重合可能な不飽和二重結合の含有量)は、バインダーポリマー1g当たり、好ましくは0.1〜10.0mmol、より好ましくは1.0〜7.0mmol、最も好ましくは2.0〜5.5mmolである。この範囲で、良好な感度と良好な保存安定性が得られる。
親油的なバインダーポリマーと親水的なバインダーポリマーを併用することも有効である。
親水的なバインダーポリマーとしては、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシル基、カルボキシレート基、ヒドロキシエチル基、ポリオキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ポリオキシプロピル基、アミノ基、アミノエチル基、アミノプロピル基、アンモニウム基、アミド基、カルボキシメチル基、スルホン酸基、リン酸基等の親水性基を有するものが好適に挙げられる。
具体例として、アラビアゴム、カゼイン、ゼラチン、デンプン誘導体、カルボキシメチルセルロース及びそのナトリウム塩、セルロースアセテート、アルギン酸ナトリウム、酢酸ビニル−マレイン酸コポリマー類、スチレン−マレイン酸コポリマー類、ポリアクリル酸類及びそれらの塩、ポリメタクリル酸類及びそれらの塩、ヒドロキシエチルメタクリレートのホモポリマー及びコポリマー、ヒドロキシエチルアクリレートのホモポリマー及びコポリマー、ヒドロキシピロピルメタクリレートのホモポリマー及びコポリマー、ヒドロキシプロピルアクリレートのホモポリマー及びコポリマー、ヒドロキシブチルメタクリレートのホモポリマー及びコポリマー、ヒドロキシブチルアクリレートのホモポリマー及びコポリマー、ポリエチレングリコール類、ヒドロキシプロピレンポリマー類、ポリビニルアルコール類、加水分解度が60モル%以上、好ましくは80モル%以上である加水分解ポリビニルアセテート、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、アクリルアミドのホモポリマー及びコポリマー、メタクリルアミドのホモポリマー及びポリマー、N−メチロールアクリルアミドのホモポリマー及びコポリマー、ポリビニルピロリドン、アルコール可溶性ナイロン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンとのポリエーテル等が挙げられる。
バインダーポリマーは、重量平均分子量が5000以上であるのが好ましく、1万〜30万であるのがより好ましく、また、数平均分子量が1000以上であるのが好ましく、2000〜25万であるのがより好ましい。多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は、1.1〜10であるのが好ましい。
バインダーポリマーは、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマーのいずれでもよいが、ランダムポリマーがより好ましい。また、バインダーポリマーは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
バインダーポリマーは、従来公知の方法により合成することができる。合成する際に用いられる溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、エチレンジクロリド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、メタノール、エタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、ジメチルスルホキシド、水が挙げられる。これらは単独で又は2種以上混合して用いられる。
バインダーポリマーを合成する際に用いられるラジカル重合開始剤としては、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤等の公知の化合物を用いることができる。
バインダーポリマーの含有量は、感光層の全固形分に対して、10〜90質量%であるのが好ましく、20〜80質量%であるのがより好ましく、30〜70質量%であるのがさらに好ましい。この範囲で、良好な画像部の強度と画像形成性が得られる。
また、重合性化合物とバインダーポリマーは、質量比で1/9〜7/3となる量で用いるのが好ましい。
<界面活性剤>
本発明において、感光層には、印刷開始時の現像除去性を促進させるため、及び、塗布面状を向上させるために界面活性剤を用いるのが好ましい。界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。界面活性剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に用いられるノニオン界面活性剤は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、グリセリン脂肪酸部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールの共重合体が挙げられる。
本発明に用いられるアニオン界面活性剤は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム塩、N−アルキルスルホコハク酸モノアミド二ナトリウム塩、石油スルホン酸塩類、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキルリン酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル塩類、スチレン/無水マレイン酸共重合物の部分けん化物類、オレフィン/無水マレイン酸共重合物の部分けん化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類が挙げられる。
本発明に用いられるカチオン界面活性剤は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類、ポリオキシエチレンアルキルアミン塩類、ポリエチレンポリアミン誘導体が挙げられる。
本発明に用いられる両性界面活性剤は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、カルボキシベタイン類、アミノカルボン酸類、スルホベタイン類、アミノ硫酸エステル類、イミタゾリン類が挙げられる。
なお、上記界面活性剤の中で、「ポリオキシエチレン」とあるものは、ポリオキシメチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン等の「ポリオキシアルキレン」に読み替えることもでき、本発明においては、それらの界面活性剤も用いることができる。
更に好ましい界面活性剤としては、分子内にパーフルオロアルキル基を含有するフッ素系界面活性剤が挙げられる。このようなフッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル等のアニオン型;パーフルオロアルキルベタイン等の両性型;パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩等のカチオン型;パーフルオロアルキルアミンオキサイド、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキル基及び親水性基を含有するオリゴマー、パーフルオロアルキル基及び親油性基を含有するオリゴマー、パーフルオロアルキル基、親水性基及び親油性基を含有するオリゴマー、パーフルオロアルキル基及び親油性基を含有するウレタン等のノニオン型が挙げられる。また、特開昭62−170950号、同62−226143号及び同60−168144号の各公報に記載されているフッ素系界面活性剤も好適に挙げられる。
界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
界面活性剤の含有量は、感光層の全固形分に対して、0.001〜10質量%であるのが好ましく、0.01〜7質量%であるのがより好ましい。
<着色剤>
本発明では、更に必要に応じてこれら以外に種々の化合物を添加してもよい。例えば、可視光域に大きな吸収を持つ染料を画像の着色剤として使用することができる。具体的には、オイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業(株)製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット
(CI42535)、エチルバイオレット、ローダミンB(CI145170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等、及び特開昭62−293247号に記載されている染料を挙げることができる。また、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタン等の顔料も好適に用いることができる。
これらの着色剤は、画像形成後、画像部と非画像部の区別がつきやすいので、添加する方が好ましい。なお、添加量は、画像記録材料全固形分に対し、0.01〜10質量%の割合が好ましい。
<重合禁止剤>
本発明の感光層には、感光層の製造中又は保存中においてラジカル重合性化合物の不要な熱重合を防止するために、少量の熱重合防止剤を添加するのが好ましい。
熱重合防止剤としては、例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩が好適に挙げられる。
熱重合防止剤の添加量は、感光層の全固形分に対して、約0.01〜約5質量%であるのが好ましい。
<高級脂肪酸誘導体等>
本発明の感光層には、酸素による重合阻害を防止するために、ベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程で感光層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、感光層の全固形分に対して、約0.1〜約10質量%であるのが好ましい。
<可塑剤>
本発明の感光層は、可塑剤を含有してもよい。
可塑剤としては、例えば、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジオクチルフタレート、オクチルカプリルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジアリルフタレート等のフタル酸エステル類;ジメチルグリコールフタレート、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、トリエチレングリコールジカプリル酸エステル等のグリコールエステル類;トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;ジイソブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルマレエート等の脂肪族二塩基酸エステル類;ポリグリシジルメタクリレート、クエン酸トリエチル、グリセリントリアセチルエステル、ラウリン酸ブチル等が好適に挙げられる。
可塑剤の含有量は、感光層の全固形分に対して、約30質量%以下であるのが好ましい。
<赤外線吸収剤>
760〜1200nmの赤外線を発するレーザー光源により画像形成する場合には、赤外線吸収剤を光重合層中に含有させることが好ましい。赤外線吸収剤は、吸収した赤外線を熱に変換する機能を有している。この際発生した熱により、後述する重合開始剤(ラジカル発生剤)が熱分解し、ラジカルを発生する。本発明において使用される赤外線吸収剤としては、波長760〜1200nmに吸収極大を有する染料又は顔料が挙げられる。
赤外線吸収剤として用いられる染料としては、市販の染料及び例えば「染料便覧」(有機合成化学協会編集、昭和45年刊)等の文献に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、ナフトキノン染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料、スクワリリウム色素、ピリリウム塩、金属チオレート錯体等の染料が挙げられる。
好ましい染料としては、例えば、特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭60−78787号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−181690号、特開昭58−194595号等に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58−224793号、特開昭59−48187号、特開昭59−73996号、特開昭60−52940号、特開昭60−63744号等に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号等に記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
また、米国特許第5,156,938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特許第3,881,924号記載の置換されたアリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同58−220143号、同59−41363号、同59−84248号、同59−84249号、同59−146063号、同59−146061号に記載されているピリリウム系化合物、特開昭59−216146号記載のシアニン色素、米国特許第4,283,475号に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13514号、同5−19702号に開示されているピリリウム化合物も好ましく用いられる。また、染料として好ましい別の例として米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外吸収染料を挙げることができる。
また、本発明の赤外線吸収色素の好ましい他の例としては、以下に例示するような特開2002−278057号公報記載の特定インドレニンシアニン色素が挙げられる。
Figure 2012106923
これらの染料のうち特に好ましいものとしては、シアニン色素、スクワリリウム色素、ピリリウム塩、ニッケルチオレート錯体、インドレニンシアニン色素が挙げられる。さらに、シアニン色素やインドレニンシアニン色素が好ましく、特に好ましい一つの例として下記一般式(i)で示されるシアニン色素が挙げられる。
Figure 2012106923
一般式(i)中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、−NPh、X−L又は以下に示す基を表す。
Figure 2012106923
は酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子を示し、Lは、炭素原子数1〜12の炭化水素基、ヘテロ原子を有する芳香族環、ヘテロ原子を含む炭素原子数1〜12の炭化水素基を示す。なお、ここでヘテロ原子とは、N、S、O、ハロゲン原子、Seを示す。
は後述するZ と同様に定義され、Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、置換又は無置換のアミノ基、ハロゲン原子より選択される置換基を表す。
一般式(i)におけるR及びRは、それぞれ独立に、炭素原子数1〜12の炭化水素基を示す。記録層塗布液の保存安定性から、R及びRは、炭素原子数2個以上の炭化水素基であることが好ましく、更に、RとRとは互いに結合し、5員環又は6員環を形成していることが特に好ましい。
Ar、Arは、それぞれ同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を示す。好ましい芳香族炭化水素基としては、ベンゼン環及びナフタレン環が挙げられる。また、好ましい置換基としては、炭素原子数12個以下の炭化水素基、ハロゲン原子、炭素原子数12個以下のアルコキシ基が挙げられる。Y、Yは、それぞれ同じでも異なっていてもよく、硫黄原子又は炭素原子数12個以下のジアルキルメチレン基を示す。R、Rは、それぞれ同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい炭素原子数20個以下の炭化水素基を示す。好ましい置換基としては、炭素原子数12個以下のアルコキシ基、カルボキシル基、スルホ基が挙げられる。R、R、R及びRは、それぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子又は炭素原子数12個以下の炭化水素基を示す。原料の入手性から、好ましくは水素原子である。また、Z は、対アニオンを示す。ただし、一般式(i)で示されるシアニン色素が、その構造内にアニオン性の置換基を有し、電荷の中和が必要ない場合にはZ は必要ない。好ましいZ は、記録層塗布液の保存安定性から、ハロゲンイオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロボレートイオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、及びスルホン酸イオンであり、特に好ましくは、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロフォスフェートイオン、及びアリールスルホン酸イオンである。
本発明において、好適に用いることのできる一般式(i)で示されるシアニン色素の具体例としては、特開2001−133969号公報の段落番号[0017]から[0019]に記載されたものを挙げることができる。
また、特に好ましい他の例としてさらに、前記した特開2002−278057号公報に記載の特定インドレニンシアニン色素が挙げられる。
本発明において使用される顔料としては、市販の顔料及びカラーインデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)に記載されている顔料が利用できる。
顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブラック等が使用できる。これらの顔料のうち好ましいものはカーボンブラックである。
これらの顔料は表面処理をせずに用いてもよく、表面処理を施して用いてもよい。表面処理の方法には、樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカップリング剤、エポキシ化合物、ポリイソシアネート等)を顔料表面に結合させる方法等が考えられる。上記の表面処理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)及び「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されている。
顔料の粒径は0.01μm〜10μmの範囲にあることが好ましく、0.05μm〜1μmの範囲にあることがさらに好ましく、特に0.1μm〜1μmの範囲にあることが好ましい。この範囲で、顔料分散物の光重合層塗布液中での良好な安定性と光重合層の良好な均一性が得られる。
顔料を分散する方法としては、インク製造やトナー製造等に用いられる公知の分散技術が使用できる。分散機としては、超音波分散器、サンドミル、アトライター、パールミル、スーパーミル、ボールミル、インペラー、デスパーザー、KDミル、コロイドミル、ダイナトロン、3本ロールミル、加圧ニーダー等が挙げられる。詳細は、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されている。
これらの赤外線吸収剤は、他の成分と同一の層に添加してもよいし、別の層を設けそこへ添加してもよいが、光重合層の波長760nm〜1200nmの範囲における極大吸収波長での吸光度が、反射測定法で0.3〜1.2の範囲にあるように添加する。好ましくは、0.4〜1.1の範囲である。この範囲で、光重合層の深さ方向での均一な重合反応が進行し、良好な画像部の膜強度と支持体に対する密着性が得られる。
光重合層の吸光度は、光重合層に添加する赤外線吸収剤の量と光重合層の厚みにより調整することができる。吸光度の測定は常法により行うことができる。測定方法としては、例えば、アルミニウム等の反射性の支持体上に、適宜決定された厚みの光重合層を形成し、反射濃度を光学濃度計で測定する方法、積分球を用いた反射法により分光光度計で測定する方法等が挙げられる。
〔重合開始剤〕
重合開始剤については前述したが、使用する光源の波長により、特許、文献等で公知である種々の光重合開始剤、または2種以上の光重合開始剤の併用系(光重合開始系)を適宜選択して使用することができる。
青色半導体レーザー、Arレーザー、赤外半導体レーザーの第2高調波、SHG−YAGレーザーを光源とする場合には、種々の光重合開始剤(系)が提案されており、例えば米国特許第2,850,445号明細書に記載のある種の光還元性染料、例えばローズべンガル、エオシン、エリスロシンなど、あるいは染料と開始剤との組み合わせによる系、例えば染料とアミンの複合開始系(特公昭44−20189号公報)、ヘキサアリールビイミダゾールとラジカル発生剤と染料との併用系(特公昭45−37377号公報)、ヘキサアリールビイミダゾールとp−ジアルキルアミノベンジリデンケトンの系(特公昭47−2528号公報、特開昭54−155292号公報)、環状シス−α−ジカルボニル化合物と染料の系(特開昭48−84183号公報)、環状トリアジンとメロシアニン色素の系(特開昭54−151024号公報)、3−ケトクマリンと活性剤の系(特開昭52−112681号公報、特開昭58−15503号公報)、ビイミダゾール、スチレン誘導体、チオールの系(特開昭59−140203号公報)、有機過酸化物と色素の系(特開昭59−1504号公報、特開昭59−140203号公報、特開昭59−189340号公報、特開昭62−174203号公報、特公昭62−1641号公報、米国特許第4766055号明細書)、染料と活性ハロゲン化合物の系(特開昭63−1718105号公報、特開昭63−258903号公報、特開平3−264771号公報など)、染料とボレート化合物の系(特開昭62−143044号公報、特開昭62−150242号公報、特開昭64−13140号公報、特開昭64−13141号公報、特開昭64−13142号公報、特開昭64−13143号公報、特開昭64−13144号公報、特開昭64−17048号公報、特開平1−229003号公報、特開平1−298348号公報、特開平1−138204号公報など)、ローダニン環を有する色素とラジカル発生剤の系(特開平2−179643号公報、特開平2−244050号公報)、チタノセンと3−ケトクマリン色素の系(特開昭63−221110号公報)、チタノセンとキサンテン色素さらにアミノ基あるいはウレタン基を含む付加重合可能なエチレン性不飽和化合物を組み合わせた系(特開平4−221958号公報、特開平4−219756号公報)、チタノセンと特定のメロシアニン色素の系(特開平6−295061号公報)、チタノセンとベンゾピラン環を有する色素の系(特開平8−334897号公報)等を挙げることができる。
<増感色素>
光重合層は増感色素を含有することができる。該増感色素としては、350〜850nmに吸収ピークを有するものが好ましい。このような増感色素としては、分光増感色素、光源の光を吸収して光重合開始剤と相互作用する以下に示す染料あるいは顔料が挙げられる。
好ましい分光増感色素または染料としては、多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えば、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、フタロシアニン類(例えば、フタロシアニン、メタルフタロシアニン)、ポルフィリン類(例えば、テトラフェニルポルフィリン、中心金属置換ポルフィリン)、クロロフィル類(例えば、クロロフィル、クロロフィリン、中心金属置換クロロフィル)、金属錯体、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)等が挙げられる。
より好ましい分光増感色素又は染料の例としては、特公昭37−13034号公報記載のスチリル系色素、特開昭62−143044号公報記載の陽イオン染料、特公昭59−24147号公報記載のキノキサリニウム塩、特開昭64−33104号公報記載の新メチレンブルー化合物、特開昭64−56767号公報記載のアントラキノン類、特開平2−1714号公報記載のベンゾキサンテン染料、特開平2−226148号及び特開平2−226149号各公報記載のアクリジン類、時公昭40−28499号公報記載のピリリウム塩類、特公昭46−42363号公報記載のシアニン類、特開平2−63053号公報記載のベンゾフラン色素、特開平2−85858号、特開平2−216154号各公報記載の共役ケトン色素、特開昭57−10605号公報記載の色素。特公平2−30321号公報記載のアゾシンナミリデン誘導体、特開平1−287105号公報記載のシアニン系色素、特開昭62−31844号、特開昭62−31848号、特開昭62−143043号各公報記載のキサンテン系色素、特公昭59−28325号公報記載のアミノスチリルケトン、特公昭61−962l号公報記載のメロシアニン色素、特開平2−179643号公報記載の色素。特開平2−244050号公報記載のメロシアニン色素、特公昭59−28326号公報記載のメロシアニン色素、特開昭59−89803号公報記載のメロシアニン色素、特開平8−129257号記載のメロシアニン色素、特開平8−334897号記載のベンゾピラン系色素、等を挙げることができる。
増感色素の含有量としては、光重合層を構成する全固形分に対して好ましくは0.1〜50質量%、より好ましくは0.5〜30質量%、特に好ましくは1〜20質量%である。
〔防眩フィルムの製造方法〕
可撓性支持体上の凹凸微細パターンの形成は、可撓性支持体上の感光性画像形成材料を塗設し、直描やマスクを介しての全面露光により、パターン露光を行い、現像し、硬化したパターンを得る、または、印刷などによりパターン状に感光性画像形成材料を塗設し、露光により、硬化したパターンを得ることにより行うことができる。
すなわち、防眩フィルムの製造方法としては、例えば、可撓性支持体上に、感光性画像形成材料を供給して感光層を形成し、感光層を活性光線で露光して凹凸微細パターンを形成する方法、また、パターン形成された印刷版上に液状感光性画像形成材料を供給し、該液状感光性画像形成材料にて可撓性支持体上にパターンを印刷し、前記可撓性支持体上の液状感光性画像形成材料に活性光線を照射して凹凸微細パターンを形成する方法がある。
露光時の液状感光性画像形成材料は、乾燥せずに液状のままであっても、乾燥してもよい。乾燥する場合は、好ましくは50〜150℃、より好ましくは70〜120℃、10秒〜10分、10秒〜3分である。
画像形成に関しては、レーザによる直描露光方式、および、マスクを介しての全面露光方式が挙げられる。
マスクとしては、露光に使用する波長の光を吸収または反射し、マスク部では露光時に光を遮蔽し、実質的に感光性画像形成材料を反応させないものであれば、いずれの材料でも構わない。好ましいマスク材としては、PET等の透明可撓性支持体上に、銀、カーボンブラック、クロムなどをパターン蒸着もしくは、レーザーアブレーション露光もしくは銀塩写真法によりパターン化したものが挙げられる。
露光方法としては、前記感光層を活性レーザ光線で面積率0.5〜20%のパターン状に直接像用露光する方法、面積率80〜99.5%のパターン状マスク処理を行った後、非マスク領域を活性光線で露光することによって、面積率0.5〜20%のパターン状に像用露光する方法などが好ましい。なお、光分解性材料を使用してポジ型にてパターンを形成する場合、マスクの面積率は0.5〜20%が好ましい。
高透明でかつ防眩効果のある微細パターンを形成するためには、特にハロゲンヘッドライト、高輝度蛍光灯(HID)、白色LED等の光源波長に対し、高屈折率または高吸収率を示す化合物から構成される25線〜300線の面積率0.5〜20%のドットパターンを形成することが好ましい。より好ましくは面積率0.5〜5%のドットパターンであり、最も好ましくは、面積率0.5〜2%のドットパターンである。また、ドットパターンは、AMスクリーン、FMスクリーン、AM&FMの混合系等が挙げられる。防眩効果の点からAMスクリーンが好ましい。
ドットの形状は円形、四角形、六角形、八角形、楕円形、くさび型等の変形ドット等も挙げられるが、防眩効果の点から円形または六角形が好ましい。また、ドット径は、接着性強化と防眩性の観点から、2〜300μmが好ましく、10〜100μmがより好ましく、10〜50μmが最も好ましい。さらに、ドットの膜厚(凹凸)は、接着性強化と防眩性の観点から0.01〜100μmが好ましく、0.05〜20μmがより好ましく、0.1〜5μmが最も好ましい。
また、該パターンに好適に使用される高屈折率または高吸収率を示す化合物としては、金属または金属含有化合物および有機化合物が挙げられる。コストや耐久性等の観点から、好ましくは、金属または金属含有化合物であり、特に金属含有化合物としては、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属イオンの塩、有機金属錯体があげられる。また、該金属または該金属含有化合物の好ましい金属としては、Ag等の貴金属膜、化学周期律表第4A族の、化学的に安定なチタニウム、ジルコニウム、ハフニウム、第6A族のクロム、その他、銅、ニッケル、バナジウム、タンタル、セリウムなどが挙げられる。
これらのパターン形成材料は、光重合性組成物(感光性画像形成材料)に添加しておけばよい。また、印刷によるインク転写では、インクに添加する。
高屈折率としては、好ましくは屈折率が1.4〜2.1、より好ましくは、屈折率が1.8〜2.1のものを挙げることができる。高吸収率とは、モル吸光係数が好ましくは、1千〜20万、好ましくは、1万〜20万のものが挙げられる。
ガラス用中間膜は、ガラス板などの基体に上記防眩フィルムを積層することにより形成できる。
そして、上記防眩フィルムを有するガラス用中間膜は、ガラス板の間に配置し積層することで、合わせガラスを作製できる。ガラス板とガラス用中間膜とは、光、熱および/または圧力を適用することで接合することができる。
なお、合わせガラスにおけるガラス板と防眩フィルムの間には、さらに、紫外線吸収材料、紫外線反射材料、赤外線吸収材料、赤外線反射材料等の光選択透過性材料、及び、遮音材料、防曇材料、導電性材料、誘電性材料、耐衝撃性材料(ガラス−樹脂フィルム間の接着強化材料)などの合わせガラスにさらなる機能を付与するための材料をガラス間に導入することができる。
また、上記材料の形態は、化合物単体でも各種ポリマーとの混合物でもよい。好ましい導入の方法は、(a)機能性化合物もしくは混合物を含有するフィルムを形成し積層化、
(b)該機能性化合物をガラスへ蒸着、(c)該機能性化合物もしくは混合物を含有する液状ペーストを導入し、光/熱/圧力により固定化することがあげられる。
特に耐衝撃性材料(ガラス−樹脂フィルム間の接着強化材料)の選択は重要であり、ポリビニルアセタール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリ(メタ)クリレート等の樹脂が挙げられる。接着強度の点で、特に好ましいのはポリビニルアセタールであり、より好ましいのは、その中のポリビニルブチラールである。
さらに、導電性、光選択透過性材料による機能性付与の具体例を以下にあげる。
導電性機能付与の例としては、ガラスへの酸化インジウムと酸化錫とからなる薄膜、酸化錫薄膜、金、銀、銅、アルミニウム等の金属等の薄膜等が挙げられる。また太陽エネルギーのうち、目に見えない赤外線を通しにくくした光選択透過性の機能性付与の例としては、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、パラジウム、錫及びこれらの合金、あるいは混合物の金属の薄膜、又はこれら金属の薄膜の片面、又は両面に誘電体を積層したものや、これらの構成を繰返し積層したものが挙げられる。誘電体の例としては、例えば、チタンの酸化物、ビスマスの酸化物、硫化亜鉛、タングステンの酸化物、インジウムの酸化物、ジルコニウムの酸化物、珪素の酸化物等が挙げられる。
また、本発明では、上述の機能性フィルムにおいて、そのポリビニルブチラール等との中間膜用の他の素材と積層する面に金属アルコレートの加水分解法により得られる金属酸化物からなる接着層を設けても良い。
この金属酸化物としては、前述の光選択透過性機能付与に用いる誘電体すなわち、チタン、ビスマス、タングステン、インジウム、ジルコニウム、珪素の各酸化物が挙げられる。接着層としては、透明性、耐久性(熱、光、水等)、加工性等の特性の外に、ポリビニルブチラールシート等との優れた接着力が要求されるが、上述の金属酸化物は充分満足する。その上前記金属酸化物はそれ自体粘着性がなく、機能性フィルムの面に施工するうえでも、施工された機能性フィルムにおいても取扱性に優れている。
上述の金属酸化物は、前述の通り金属アルコレートの加水分解法で形成されるが、この金属アルコレートとしては、例えばアルキルチタネート、アルキルジルコネート、アルキルシリケート等が挙げられ、それらの化合物としては例えば、アルキルチタネートとしてはテトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナト)チタン、ジヒドロキシ・ビス(ラクタト)チタン等が挙げられる。アルキルジルコネート及びアルキルシリケート等もアルキルチタネートと同様な化合物が挙げられ、これらアルキルチタネート、アルキルジルコネート、アルキルシリケート等は上記単量体以外に、二量体、四量体等の多量体も好ましい。これらのなかで、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ−n−ブトキシジルコネートの単量体または二量体、四量体等の加水分解方法により得られるチタンの酸化物及びジルコネートの酸化物の膜はポリビニルブチラールシートとの接着力が高く、特に好ましいものである。
また機能性フィルムと積層するポリビニルブチラールシートとしては、原則として、熱可塑的に加工される可塑剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、着色剤等か混入された任意のポリビニルブチラールが適している。熱可塑的に成膜しなければならないポリビニルブチラールは、通常多量の可塑剤が含まれている。合わせガラス用として用いられるポリビニルブチラールシートは、通常10〜60重量%、好ましくは20〜40重量%の量で可塑剤が含まれている。可塑剤としては、フタル酸系エステル(例、ジオクチルフタレート)、ジエチレングリコール系エステル及びトリエチレングリコール系エステル(例、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート)等が使用され得る。
シート厚みは0.10〜1.50mm、好ましくは0.30〜0.80mmである。また機能性フィルムと接する面の平滑性は、5μm以内、好ましくは2μm以内の表面平滑性を持つものである。この平滑性の度合は、後述の表面形状測定機により測定するものである。この表面の平滑性は本発明の目的である合わせガラス窓用の積層体の保存性に必要であるばかりか凹凸斑のない合わせガラス窓をつくる場合においても重要な役割を果す。
即ち、機能性フィルムとポリビニルブチラールシートが完全に全面で密着していることにより、熱及び加圧による合わせ化の段階でも、その界面での平滑性は損なわれることなく、均質な凹凸斑のない合わせガラス窓になり得る。
ポリビニルブチラールシートの機能性フィルムと接しない面は、ガラス或いは剛直なプラスチック板に接し、合わせ化する際完全に密着接合させるが、この工程の際、所謂、空気抜きの為、一般には30〜100μmのエンボス形状の凹凸がある。
以上述べた本発明のフィルムとポリビニルブチラールにより造られた積層体においては接着力が非常に大きく、再度分離しようと思っても困難であり、保存中、取扱い中、あるいは合わせガラス窓として使用される合わせガラスを作成した場合に、その破壊時に剥離を生ぜず、非常に良好なものを得ることができる。
この合わせガラスは、例えば2枚の透明板の間にポリビニルブチラールシート、機能性フィルム、ポリビニルブチラールシートよりなる積層体を入れて、全体を真空袋に収納して、光及びまたは熱及びまたは圧力を加えて合わせ窓とするものであって、自動車、建物等の安全ガラス窓として使われる。また、自動車の風防窓としての利用例は、ガラスの如き透明板にポリビニルブチラールシート、機能性フィルムよりなる積層体を合わせて、やはり真空袋に納めて光及びまたは熱及びまたは圧力を加えることによる。
この場合、ポリビニルブチラールシートは、ガラスの如き透明板と機能性フィルムとの間に挾みこまれている。
また、上述の積層体の機能性フィルムと接していないポリビニルブチラールシート面は、一般に30〜100μmの凹凸のある形状を持つがこの面に離型フイルムをコートして、ポリビニルブチラールシート間の密着を防いだり、ごみ等の付着を防いだりする。
接着力の測定は、以下の方法にて行うものである。20℃、20%RHの雰囲気に2日以上置かれた機能性フィルムとポリビニルブチラールシートとの積層体を巾10mmの短冊に切り、万有引張試験(インストロン社製)に於いて、2cm/毎分の引張速度により、機能性フィルムとポリビニルブチラールシートとの間の接着破壊力を測定するものである。そしてポリビニルブチラールシート面の平滑度合並びに凹凸は万有表面形状測定機サーフコム30B(東京精密(株)製)により測定できる。
尚、平滑度の目安は、長さ200μm当りの凹凸量を用いた。表面の粗さは一般には表面の傾き、真直度、うねり及び所謂微少長さ当りの粗さ等よりなるが、本発明における平滑度並びにエンボス形状の凹凸の量は、微少長さ(200μm)当りの粗さで規定した。
以下実施例によって本発明を更に詳しく説明するが、これらに限定されるものではない。
〔実施例1〜7〕
支持体、パターン形成材料、パターンの種類、パターン形成方法を表1に示したとおりとし、以下のようにして防眩フィルムを作製した。
また機能性フィルムとしては二軸延伸PET(厚さ100μm)または二軸延伸PEN(厚さ100μm)をコロナ放電処理したものに対し、
i)厚さ1μmの表1中の金属化合物(パターン形成材料)を含有する下記光重合性組成物をバー塗布後、405nmの青色LDにより、真空下でレーザーパターン露光(0.5mJ/cm)し、露光後にpH11.5のアルカリ現像液により未露光部を除去し、パターンを形成するという「光重合性組成物&レーザ露光法」、
ii)厚さ1μmの表1中の金属化合物(パターン形成材料)を含有する下記光重合性組成物をバー塗布後、ネガ用のクロム蒸着マスク(網点98%)を介して、高圧水銀ランプにより、真空下で全面露光(10mJ/cm)し、露光後にpH11.5のアルカリ現像液により未露光部を除去し、パターンを形成するという「光重合性組成物&マスク全面露光法」、もしくは、
iii)パターン形成した平版印刷版を用意し、印刷機に装着、市販のUV硬化インクに表1中の金属化合物(パターン形成材料)15質量%を混合し、印刷により該PET上へインクを転写後、キセノンランプで全面露光(500mJ/cm)するという「平版印刷&UV露光法」により凹凸微細パターンを形成した。
<光重合性組成物> (質量%は固形分に対する濃度)
パターン形成材料(表1に記載の金属化合物1〜10nm粒子):10質量%
モノマーM(以下に構造記載) :50質量%
ポリマーP(以下に構造記載) :30質量%
増感色素S(以下に構造記載) :5質量%
開始剤X (チバガイギー社製CGI−784) :5質量%
溶剤 :メチルエチルケトン/メタノール=1/1
Figure 2012106923
<機能性評価>
〔透明性〕
昼間、上記で得られたフィルムを通して、100m前方の青信号を目視し、三段階で官能評価した。
フィルムなしの場合と変化ないものを○、フィルムなしに対し、やや見えにくいものを△、フィルムなしに対し、明らかに見えにくいものを×とした。
〔防眩性〕
夜間、市販の車に採用されている高輝度蛍光灯(HID)のヘッドランプに対し、10mの距離から、上記で得られたフィルムを通して、ヘッドランプを直視し眩しさを三段階で官能評価した。
フィルム有無により眩しさの変化のないものを×、眩しさが低減されるが、かなり眩しいものを△、眩しさがかなり抑制され、改善されるものを○とした。
〔接着性〕
得られたフィルムの両面にPVBフィルムの平滑面を合わせ常温下0.8kg/cmの圧力でローラーにより積層して積層体を得た。得られた積層体のフィルムとPVBとの間の接着力を測定した。
接着力が、250g/cm以下で×、250〜300g/cmで△、300g/cm以上で○とした。
PVBフィルムは以下のようして調製した。
ポリビニルブチラールシート(積水化学工業(株)製STタイプ、以下“PVB”と略す)の厚さ0.38mmのものを用意し、そのPVBの一方の面、即ち機能性フィルムと接する面を平滑化した。平滑化の方法は、シリコン樹脂の塗布してある離形フィルム(基材はPET、厚さ38μm)をPVBの一方の面に当て120℃、30分間50g/cmの圧力で成型する要領で行った。
その際の平滑面の凹凸は1.5μm以内で、他の面は50μmでエンボス形状であった。
〔経時安定性〕
上記で作製した積層体を25℃、RH10%下で2週間保存した後、25℃、RH80%下に5hr放置した後屈曲を加え剥離試験を行った。
剥離が生じたものを×、剥離が生じなかったが手で剥離できるものを△、手で剥離しようとしても容易に剥離できなかったものを○とした。
〔耐衝撃性〕
合わせガラス板にするため、該積層体を厚さ3mmのガラス板で挾み、ローラーでラミネート後、真空袋の中に入れ、真空ポンプで減圧にして、合わせガラスに大気圧がかかる様にし、加熱90℃、30分間加熱処理後、キセノンランプにて500mJ/cm露光し、オートクレーブ中に入れ120℃、10kg/cmの圧力を40分間、外観上全く凹凸斑のないクリアなものを作成。
該合わせガラスをJIS R 3212に準拠し、30cm×30cmの支持枠によって水平に保持し、23℃の温度下、該合わせガラスの上方から重さ2.26kgの鋼球を供試体の中央部に自由落下させた。
鋼球の落下高さを漸次増しながら試験を繰り返し行い、試験数の50%の合わせガラスが鋼球の貫通を防止できる時の鋼球のガラス面からの距離を持って落球高さ(m)を測定し、合わせガラスの耐衝撃性(耐貫通性)をとした。
落球高さが、2m未満を×、2〜5mを△、5m以上を○とした。
〔比較例1及び2〕
機能性フィルムの代わりに、処理およびパターンを形成していない支持体のPETまたはPENを用いた。
〔比較例3〜5〕
実施例と同様のコロナ放電処理を施したPETまたはPEN支持体上に凹凸の微細パターンではなく、全面ベタの層、各パターン形成方法に準拠し形成した。
Figure 2012106923
表1より本発明の防眩フィルムは、透明性が高くかつ防眩効果が高い。
また、本発明の防眩フィルムを用いた場合、PVBフィルムを貼り合わせた後のフィルム経時安定性も高く、さらに本発明の防眩フィルムを用いた合わせガラスの耐衝撃性も良好である。

Claims (12)

  1. 可撓性支持体上に不連続なドットからなる凹凸微細パターンが形成されている防眩フィルムを基体上に少なくとも有することを特徴とする合わせガラス用中間膜。
  2. 前記防眩フィルムにおける前記ドットが、金属または金属含有化合物の粒子を含有する、請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
  3. 前記粒子の粒子径が1〜10nmである、請求項2に記載の合わせガラス用中間膜。
  4. 前記粒子の屈折率が1.4〜2.1である、請求項2又は3に記載の合わせガラス用中間膜。
  5. 前記粒子のモル吸光係数が1千〜20万である、請求項2〜4のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
  6. 前記凹凸微細パターンが、面積率0.5〜20%の凸状または凹状のドットパターンから形成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
  7. 前記凹凸微細パターンが、ドット径2〜300μmで厚さ0.01〜100μmの凸状または凹状のドットパターンから形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
  8. 前記凹凸微細パターンが、感光性画像形成材料成分からなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
  9. 垂直入射光の可視光透過率が70%以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
  10. 少なくとも、第1ガラスと、請求項1〜9のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜と、第2ガラスとが積層されたことを特徴とする合わせガラス。
  11. 前記第1ガラス又は第2ガラスと、前記合わせガラス用中間膜との間に、耐衝撃性樹脂が導入されたことを特徴とする請求項10に記載の合わせガラス。
  12. 少なくとも請求項1〜9のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜を第1ガラスと第2ガラスとの間に配置し、光、熱および/又は圧力により前記ガラス用中間膜、第1ガラスおよび第2ガラスを接合することを特徴とする合わせガラスの製造方法。
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