JP2012106514A - ハイブリッド車両のエンジン始動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン始動時にエンジンがフリクションに対してトルクを十分に出力させることのできるハイブリッド車両のエンジン始動制御装置を提供する。
【解決手段】ハイブリッド駆動系の第1,第2クラッチ4,5とモータジェネレータ2とエンジン1とを制御する統合コントローラ20と、バッテリ温度センサ402と、エンジン水温センサ401と、を備えたハイブリッド車両のエンジン始動制御装置600であって、統合コントローラ20は、バッテリ温度センサ402またはエンジン水温センサ401が検出する温度が所定の低温以下のとき、モータジェネレータ2の目標回転数を所定の低回転数に設定して前記エンジンを低回転で回転させた後に、その目標回転数を所定の高回転数に設定して前記エンジンを高回転させる際、前記エンジンの目標回転数をその高回転数より高い回転数に設定する。
【選択図】図2

Description

この発明は、エンジンとモータジェネレータの間に介装され且つトルク容量を連続的に変更可能な第1クラッチと、前記モータジェネレータと変速機との間に介装され且つトルク容量を連続的に変更可能な第2クラッチ等とでハイブリッド駆動系を構成したハイブリッド車両のエンジン始動制御装置に関する。
従来から、エンジン始動制御手段を備えたハイブリッド車両のエンジン始動制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
かかるハイブリッド車両のエンジン始動制御装置は、ハイブリッド駆動系の第1,第2クラッチとモータジェネレータとエンジンとを制御するエンジン始動制御手段を有している。
ハイブリッド駆動系は、エンジンと、モータジェネレータと、前記エンジンとモータジェネレータの間に介装され且つトルク容量を連続的に変更可能な第1クラッチと、前記モータジェネレータと駆動輪との間に介装され且つ有段または無段階に変速比を変更する変速機と、前記モータジェネレータと変速機との間に介装され且つトルク容量を連続的に変更可能な第2クラッチとを有する。
エンジン始動制御手段は、エンジン始動時にモータ回転数をアイドル相当に上げた状態で第1クラッチを締結してエンジンを始動させている。
特開2007−69789号公報
しかしながら、従来のハイブリッド車両のエンジン始動制御装置にあっては、エンジン水温やバッテリ温度が低い場合、バッテリ出力やエンジン出力が低下したりするが、エンジンおよびモータジェネレータがアイドル相当で回転しているため、その回転数からではエンジン始動時にエンジンがフリクションに対して十分にトルクが出ているかどうかが分からなかった。このため、始動完了してから発電トルクと駆動力を入れるタイミングに、エンジントルクが十分出ていることを補償する安全マージンを考慮する必要があった。
この発明は、上記問題に着目してなされたもので、エンジン始動時にエンジンがフリクションに対してトルクが十分に出ていることを判定することのできるハイブリッド車両のエンジン始動制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、エンジンとモータジェネレータとを有するハイブリッド駆動系において、前記モータジェネレータとエンジンとを制御する制御手段と、前記モータジェネレータに電力を供給するバッテリの温度を検出するバッテリ温度センサと、前記エンジンの水温を検出するエンジン水温センサと、を備えたハイブリッド車両のエンジン始動制御装置である。
前記制御手段は、エンジンを始動させる際、前記バッテリ温度センサまたはエンジン水温センサが検出する温度が所定の低温以下のとき、前記モータジェネレータの目標回転数を所定の低回転数に設定して前記エンジンを低回転で回転させ、この後にその目標回転数を所定の高回転数に設定して前記エンジンを高回転させる際、前記エンジンの目標回転数をその高回転数より高い高回転数に設定する。
この発明によれば、エンジン始動時にエンジンがフリクションに対してトルクを十分に出力することができ、エンジン始動完了後に速やかに発電を行ったり駆動力を入力したりすることができる。
実施例1の制御装置が適用されたハイブリッド車両のパワートレインを示すパワートレイン構成図である。 実施例1の制御装置が適用されたハイブリッド車両の制御システムを示す制御システム構成図である。 実施例1の統合コントローラを示す演算ブロック図である。 実施例1の制御装置で用いられる定常目標トルクマップ(a)とMGアシストトルクマップ(b)を示すマップ図である。 実施例1の制御装置で用いられるエンジン始動停止線マップを示すマップ図である。 実施例1の制御装置で用いられるバッテリSOCに対する走行中要求発電出力を示す特性図である。 実施例1の制御装置で用いられるエンジンの最良燃費線を示す特性図である。 実施例1の自動変速機における変速線の一例を示す変速マップ図である。 実施例1の統合コントローラにて実行されるモード遷移制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の統合コントローラにて実行されるモード遷移制御処理のタイムチャートである。
以下、この発明に係るハイブリッド車両のエンジン始動制御装置の実施の形態である実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、実施例のエンジン始動制御装置が適用されたハイブリッド車両のハイブリッド駆動系を示す構成図である。
ハイブリッド駆動系は、エンジン1と、モータジェネレータ2と、自動変速機3と、第1クラッチ4(モード切り替え手段)と、第2クラッチ5と、ディファレンシャルギア6と、タイヤ7,7(駆動輪)と、を備えている。
実施例のハイブリッド車両は、エンジンと1モータ・2クラッチを備えたパワートレイン構成であり、走行モードとして、第1クラッチ4の締結によるHEVモードと、第1クラッチ4の解放によるEVモードと、を有する。
前記エンジン1は、その出力軸とモータジェネレータ2(略称MG)の入力軸とが、トルク容量可変の第1クラッチ4(略称CL1)を介して連結される。
前記モータジェネレータ2は、その出力軸と自動変速機3(略称AT)の入力軸とが連結される。
前記自動変速機3は、その出力軸にディファレンシャルギア6を介してタイヤ7,7が連結される。
前記第2クラッチ4(略称CL2)は、自動変速機3のシフト状態に応じて異なる変速機内の動力伝達を担っているトルク容量可変のクラッチ・ブレーキによる締結要素のうち、1つを用いている。これにより自動変速機3は、第1クラッチ4を介して入力されるエンジン1の動力と、モータジェネレータ2から入力される動力を合成してタイヤ7,7へ出力する。
前記第1クラッチ4と前記第2クラッチ4とには、例えば、比例ソレノイドで油流量および油圧を連続的に制御できる湿式多板クラッチ等を用いればよい。このパワートレイン系には、第1クラッチ4の接続状態に応じて2つの運転モードがあり、第1クラッチ4の切断状態では、モータジェネレータ2の動力のみで走行するEVモードであり、第1クラッチ4の接続状態では、エンジン1とモータジェネレータ2の動力で走行するHEVモードである。
そして、パワートレインには、エンジン1の回転数を検出するエンジン回転センサ10と、モータジェネレータ2の回転数を検出するMG回転センサ11と、自動変速機3の入力軸回転数を検出するAT入力回転センサ12と、自動変速機3の出力軸回転数を検出するAT出力回転センサ13と、が設けられる。
図2は、実施例1の制御装置が適用されたハイブリッド車両の制御システムを示す制御システム構成図である。以下、図2に基づいて制御システム構成を説明する。
実施例1の制御システムは、図2に示すように、統合コントローラ(制御手段)20と、エンジンコントローラ21と、モータコントローラ22と、インバータ8と、バッテリ9と、ソレノイドバルブ14と、ソレノイドバルブ15と、アクセル開度センサ17と、ブレーキ油圧センサ23と、SOCセンサ16と、エンジン1の水温を検出するエンジン水温センサ401と、バッテリ9の温度を検出するバッテリ温度センサ402と、を備えている。そして、統合コントローラ20とエンジン水温センサ401とバッテリ温度センサ402とでエンジン始動制御装置が構成されている。
前記統合コントローラ20は、パワートレイン系の動作点を統合制御する。この統合コントローラ20では、アクセル開度APOとバッテリ充電状態SOCと、車速VSP(自動変速機出力軸回転数に比例)と、に応じて、運転者が望む駆動力を実現できる運転モードを選択する。そして、モータコントローラ22に目標MGトルクや目標MG回転数を指令し、エンジンコントローラ21に目標エンジントルクを指令し、ソレノイドバルブ14,15に駆動信号を指令する。
前記エンジンコントローラ21は、エンジン1を制御する。前記モータコントローラ22は、モータジェネレータ2を制御する。前記インバータ8は、モータジェネレータ2を駆動する。前記バッテリ9は、電気エネルギーを蓄える。前記ソレノイドバルブ14は、第1クラッチ4の油圧を制御する。前記ソレノイドバルブ15は、第2クラッチ5の油圧を制御する。前記アクセル開度センサ17は、アクセル開度(APO)を検出する。前記ブレーキ油圧センサ23は、ブレーキ油圧(BPS)を検出する。前記SOCセンサ16は、バッテリ9の充電状態を検出する。
図3は、実施例1の統合コントローラ20を示す演算ブロック図である。以下、図3に基づいて統合コントローラ20の構成を説明する。
前記統合コントローラ20は、図3に示すように、目標駆動トルク演算部100と、モード選択部200と、目標発電出力演算部300と、動作点指令部400と、変速制御部500と、を備えている。
前記目標駆動トルク演算部100は、図4(a)に示す目標定常駆動トルクマップと、図4(b)に示すMGアシストトルクマップを用いて、アクセル開度APOと車速VSPから、目標定常駆動トルクとMGアシストトルクを算出する。
前記モード選択部200は、図5に示す車速毎のアクセル開度で設定されているエンジン始動停止線マップを用いて、運転モード(HEVモード、EVモード)を演算する。エンジン始動線とエンジン停止線は、エンジン始動線(SOC高、SOC低)とエンジン停止線(SOC高、SOC低)の特性に代表されるように、バッテリSOCが低くなるにつれて、アクセル開度APOが小さくなる方向に低下する特性として設定されている。
ここで、エンジン始動処理は、EVモード状態で図5に示すエンジン始動線をアクセル開度APOが越えた時点で、第2クラッチ5を半クラッチ状態にスリップさせるように、第2クラッチ5のトルク容量を制御する。そして、第2クラッチ5がスリップ開始したと判断した後に第1クラッチ4の締結を開始してエンジン回転を上昇させる。エンジン回転が初爆可能な回転数に達成したらエンジン1を燃焼作動させ、モータ回転数とエンジン回転数が近くなったところで第1クラッチ4を完全に締結する。その後、第2クラッチ5をロックアップさせてHEVモードに遷移させることをいう。
前記目標発電出力演算部300は、図6に示す走行中発電要求出力マップを用いて、バッテリSOCから目標発電出力を演算する。また、現在の動作点から図7で示す最良燃費線までエンジントルクを上げるために必要な出力を演算し、前記目標発電出力と比較して少ない出力を要求出力として、エンジン出力に加算する。
前記動作点指令部400では、アクセル開度APOと目標定常トルク,MGアシストトルクと目標モードと車速VSPと要求発電出力とを入力する。そして、これらの入力情報を動作点到達目標として、過渡的な目標エンジントルクと目標MGトルクと目標CL2トルク容量と目標変速比とCL1ソレノイド電流指令を演算する。
また、動作点指令部400は、第1クラッチ4によりモータジェネレータ2とエンジン1とを直結してこのエンジン1を始動させる際、エンジン水温センサ401またはバッテリ温度センサ402が検出する温度が低温のとき、最初に目標モータ回転数を低回転のクランキング回転数に設定し、この後、その目標モータ回転数を漸増させて高回転のクランキング回転数に設定し、この設定の際に目標エンジン回転数をその高回転より高い値に設定するようになっている。
前記変速制御部500は、目標CL2トルク容量と目標変速比とから、これらを達成するように自動変速機3内のソレノイドバルブを駆動制御する。図8に変速制御で用いられる変速線マップの一例を示す。車速VSPとアクセル開度APOから現在の変速段から次変速段をいくつにするか判定し、変速要求があれば変速クラッチを制御して変速させる。
[動 作]
次に、FRハイブリッド車両の統合コントローラ10にて実行される制御処理の処理動作を図9に示すフローチャートおよび図10に示すタイムチャートに基づいて説明する。
車両のアクセサリスイッチACCが図10の時間t0でオンされると、統合コントローラ20は図9に示したフローチャートに基づいてエンジン始動の制御動作を開始する。 ここで、図10において、Mndはモータジェネレータ2の目標モータ回転数設定線を示し、EMnはモータジェネレータ2の実際の回転数(実モータ回転数)およびエンジン1の実際の回転数(実エンジン回転数)の実回転特性線を示す。この目標モータ回転数設定線Mndにおいて、N1はモータジェネレータ2の目標低回転数を示し、Nxはモータジェネレータ2の回転数を目標低回転数N1から徐々に傾斜上昇させる目標上昇回転数を示し、N2はモータジェネレータ2の目標高回転数を示す(N1<Nx<N2)。また、Mtはモータジェネレータ2の実際のモータトルク線(実モータトルク線)を示し、Mt0はモータトルク線Mtの下限トルク「0Nm」であり、Mt1はモータトルク線Mtのphase(フェイス)1における上モータトルクで下限トルクMt0より大きい値である。
Etdはエンジン1の目標エンジントルク設定線を示し、Etxはエンジン1の実際のトルク変化線を示す。この目標エンジントルク設定線Etdにおいて、Etd1は目標エンジン低回転トルクを示し、Etd2は目標エンジン高回転トルクを示す。KTは第2クラッチ5の締結トルクを示す締結トルク線である。
統合コントローラ20は、車両のアクセサリスイッチACCがオンされると、ステップS1においてイグニッションIGNがオンしているか否かを判断する。この判断において、イグニッションIGNがオンしていなければ終了し、イグニッションIGNが図10の時点t1でオンしていればステップS2に進む。
ステップ2では、バッテリ温度センサ402からの温度検出信号によりバッテリ温度が低温(極低温)か否かが判断されノーであればステップ12へ進みイエスであればステップ3へ進む。
ステップ12では、エンジン水温センサ401からの水温検出信号によりエンジン水温が低温(極低温)か否かが判断され、ノーであれば終了し、イエスであればステップ3へ進む。
すなわち、バッテリ温度またはエンジン水温が低温のときステップ3へ進み、それ以外は終了することになる。各ステップ1,2,12での判断は統合コントローラ20が行い、エンジン水温やバッテリ温度は車両のCANシステムを介して得られる。
ステップ3では、モータジェネレータ2の目標回転数を低回転のクランキング回転数N1に設定し、第1クラッチ4を締結してモータジェネレータ2をその目標回転数N1で回転させていく(図10の時点t1)。このとき、第2クラッチ5を開放させる。そして、モータジェネレータ2の回転によってエンジン1を低回転のクランキング回転数N1で回転させていく。
すなわち、図7のフェイス1の期間では、停止状態のエンジン1を低回転のクランキング回転させていき、エンジン1を初爆させるものである。
ここで、クランキングとはエンジン1のクランクシャフトを回転させることを言い、クランキング回転数とはエンジン1のクランクシャフト回転数を言う。また、実際のモータトルク(実モータトルク)は、フェイス1ではMt1になる。
このフェイス1の期間では、6kwのバッテリ出力を補償する。また、エンジン1の回転数を検知するために2.5秒でエンジン1を3回転(72rpm)させる必要があり、このため、この実施例では目標回転数N1を150rpmとする。さらに、モータジェネレータ2の下限トルクを0Nmに設定し、エンジン1の回転数を押さえ込まないようにする。なお、フェイス1の期間(時点t1〜時点t2)は約2.5秒である。
そして、エンジン1が初爆し始めるとエンジン1およびモータジェネレータ2の実回転数が上昇していく(図10の時点t2)。
ステップ4では、エンジン回転数が閾値以上か否かがすなわちフェイス1が終了したか否かが判断され、ノーであればステップ3へ戻り、エンジン回転数が閾値以上となるまでステップ3,4の処理動作が繰り返し行われる。ここでは閾値は例えば500rpmである。そして、エンジン回転数が閾値以上になるとステップ4でイエスと判断されてステップ5へ進む。
ステップ5では、モータジェネレータ2の目標回転数を高回転のクランキング回転数N2まで増加させていく(図10の時点t3〜時点t4)。つまり、図7に示すフェイス2の状態である。このフェイス2の期間では、2.8kwのバッテリ出力を補償し、電力の無駄遣いをしないように目標回転数Nxを徐々に上昇させていくものであり、いわゆるランプ増加させるものである。また、この際モータジェネレータ2の下限トルクを0Nmに設定し、エンジン1の回転数を押さえ込まないようにする。
ステップ6では、モータジェネレータ2の目標回転数が高回転のクランキング回転数に到達したか否かが判断され、イエスであればステップ7へ進み、ノーであればステップ5へ戻る。すなわち、目標回転数Nxが高回転のクランキング回転数N2になるまでステップ5,6の処理動作が繰り返し行われる。
ここで、エンジン1の回転が目標低回転数N1を越えてエンジン1が稼働すると、モータトルク線Mtで示した実際のモータトルクMt1が時間t2から減少し始めるので、モータジェネレータ2への負トルクすなわちモータジェネレータ2の回転方向とは逆方向のトルク量(FB量)が減少し(制限され)、速やかに高回転側にエンジン1のクランキング回転数を上昇させることができ、エンジントルクがエンジン1の可動部のフリクション(摩擦抵抗)に打ち勝って始動が完了するまでの時間を短縮できる。
ステップ7では、モータジェネレータ2の目標回転数を高回転のクランキング回転数N2に設定する(図10の時点t4)。
ステップ8では、エンジン1の目標回転数をモータジェネレータ2の目標回転数N2にプラスαした値EN3(EN3=N2+α)に設定する。
ステップ9では、モータジェネレータ2のトルク(実モータトルク)が所定値以下(負以下)となっている時間が所定時間以上継続したか否かが判断され、イエスであればステップ10へ進み、ノーであればステップ7へ戻り、実モータトルクが負以下となっている時間が所定時間以上継続するまでステップ7〜9の処理動作が繰り返し行われる。
ここで、エンジン1がトルクを出し始めると、モータジェネレータ2のトルク(実モータトルク)は減少していく。そして、エンジン1がフリクションに対して十分にトルクを出すと、実モータトルクは負となる(図10の時点t5)。
なお、実モータトルクは、モータジェネレータ2の電流や電圧などから統合コントローラ20が求めるものである。
ステップ7〜9の処理期間は、図7に示すフェイス3の期間に相当するものであり、このフェイス3の期間は、エンジン1を完爆させるとともにエンジン回転数1000rpmでエンジン1がトルクを出すまで待つための期間である。また、この期間では例えば2.8kwのバッテリ出力を補償する。
そして、実モータトルクが負となっている時間(時点t5〜時点t6)が所定時間を越えるとステップ10へ進むことになる。
ステップ10では、発電を許可する。つまり、モータジェネレータ2の実モータトルクが所定時間以上継続して負以下となっていることにより、エンジン1がフリクションに対して十分にトルクを出力している。このため、モータジェネレータ2で発電を行ってもエンストを起こしてしまうことがなく、従来のように安全マージンを考慮することなく速やかにモータジェネレータ2で発電を行うことができる。
ステップ11では、第2クラッチ5の締結トルクの上昇を許可し、クラッチ5を締結させる。ステップ10と同様に、エンジン1がフリクションに対して十分にトルクを出力しているので、エンジン1に負荷がかかることによるエンストを防止することができる。
次に、上記のように構成されるハイブリッド車両のエンジン始動制御装置の効果を下記にまとめる。
(1)ステップ8でエンジン1の目標回転数を、モータジェネレータ2の目標回転数にプラスαした値に設定したので、エンジン1はアイドル回転より高い回転数で回転する。このため、エンジン始動時にエンジン1がフリクションに対して十分にトルクを出力することができ、速やかにモータジェネレータ2で発電を行わせたり、エンジン1の駆動力を変速器3に入力したりすることができる。
(2)図7に示すフェイス1,2では、モータジェネレータ2の下限トルクを0Nmに設定するので、エンジン1の回転上昇を阻害することがなく、エンジン1のフリクションの低減を早期化できる。
(3)ステップ9,10に示すように、モータジェネレータ2のトルクが負以下となっている時間が所定時間以上継続したとき発電を許可するので、エンジン始動時にエンジン1がフリクションに対して十分にトルクを確実に出力させてから、発電を許可することになり、このため、発電によってエンジン1に負荷がかかることによるエンストを確実に防止することができる。
(4)同様に、モータジェネレータ2のトルクが負以下となっている時間が所定時間以上継続したとき第2クラッチ5のトルク上昇を許可するので、エンジン始動時にエンジン1がフリクションに対して十分にトルクを確実に出力させてから、トルク上昇を許可することになり、このため、第2クラッチ5の締結によってエンジン1に負荷がかかることによるエンストを確実に防止することができる。
以上、本発明のハイブリッド車両のエンジン始動制御装置を実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、ステップ4では、フェイス1の終了をエンジン回転数が閾値以上か否かで判断しているが、時間で判断してもよい。例えばクランキング開始から2.5秒経過したか否かで判断してもよい。
また、上記実施例では、第2クラッチ5は自動変速機3内に設けられているが、これに限らず、例えばモータジェネレータ2と自動変速機3との間や自動変速機3とディファレンシャルギア6との間に設けてもよい。
1・・・エンジン
2・・・モータジェネレータ
4・・・第1クラッチ(モード切り替え手段)
5・・・第2クラッチ(クラッチ要素)
7・・・タイヤ(駆動輪)
9・・・バッテリ
10・・・エンジン回転センサ(エンジン動作検出手段)
11・・・MG回転センサ(モータ回転センサ)
20・・・統合コントローラ(エンジン始動制御手段)
401・・・エンジン水温センサ
402・・・バッテリ温度センサ
600・・・エンジン始動制御装置

Claims (4)

  1. エンジンとモータジェネレータとを有するハイブリッド駆動系において、前記モータジェネレータとエンジンとを制御する制御手段と、
    前記モータジェネレータに電力を供給するバッテリの温度を検出するバッテリ温度センサと、
    前記エンジンの水温を検出するエンジン水温センサと、を備えたハイブリッド車両のエンジン始動制御装置であって、
    前記制御手段は、エンジンを始動させる際、前記バッテリ温度センサまたはエンジン水温センサが検出する温度が所定の低温以下のとき、前記モータジェネレータの目標回転数を所定の低回転数に設定して前記エンジンを低回転で回転させ、この後にその目標回転数を所定の高回転数に設定して前記エンジンを高回転させる際、前記エンジンの目標回転数をその高回転数より高い高回転数に設定することを特徴とするハイブリッド車両のエンジン始動制御装置。
  2. 前記エンジンの回転数を低回転から高回転に引き上げる際、前記モータジェネレータの下限トルクをゼロに設定することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両のエンジン始動制御装置。
  3. 前記エンジンの回転数を高回転に引き上げた後、前記モータジェネレータのトルクが所定値以下を所定時間以上継続したとき、前記モータジェネレータによる発電を許可することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハイブリッド車両のエンジン始動制御装置。
  4. 前記モータジェネレータと駆動輪との間に介在されたクラッチを備え、
    前記エンジンの回転数を高回転に引き上げた後、前記モータジェネレータのトルクが所定値以下を所定時間以上継続したとき、前記クラッチの締結力を上昇させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハイブリッド車両のエンジン始動制御装置。
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