JP2012106343A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷キャリッジにて発熱する部材の放熱効率を高めることが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】案内部材と、前記案内部材に沿って移動しながら記録媒体にドットを形成する印刷キャリッジと、前記印刷キャリッジに備えられ、前記案内部材に向かって放熱する放熱部とを備えさせることにより、印刷キャリッジにて発熱する部材の放熱効率を高めることが可能な画像形成装置を提供することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、印刷キャリッジにて発熱する部材の熱を放熱する技術に関する。
従来、記録媒体が排出される副走査方向の下流側に向かって印刷キャリッジの熱を放出する放熱フィンを印刷キャリッジに備えさせることにより、印刷キャリッジの熱を記録媒体の排出口から筐体の外部へ排出する技術が提案されている(特許文献、1参照。)
特開平7−178932号公報
しかしながら、通常、プリンタの筐体は大気に対して十分開放されていないため、熱がこもりやすく、放熱フィンから雰囲気に対して熱を効率よく放出できないという問題があった。
本発明は、前記課題にかんがみてなされたもので、印刷キャリッジにて発熱する部材の放熱効率を高めることを目的とする。
前記目的を達成するため本発明の画像形成装置は、案内部材と印刷キャリッジと放熱部とを備える。印刷キャリッジは、案内部材に沿って移動する。放熱部は、印刷キャリッジと一体となって移動し、案内部材に向かって放熱する。すなわち、放熱部は案内部材に向かって放熱しながら、印刷キャリッジとともに案内部材に沿って移動する。放熱部が案内部材に沿って移動することにより、案内部材において放熱部から吸熱する領域(以下、本明細書において吸熱領域と表記する。)を遷移させることができる。すなわち、案内部材における一定の吸熱領域において放熱部から吸熱するのではなく、案内部材において吸熱領域を遷移させながら放熱部から吸熱することができる。これにより、ある時点での吸熱領域の温度が放熱部から吸熱した熱によって上昇したとしても、次の時点では別の吸熱領域にて放熱部から熱を吸熱することができる。従って、案内部材における吸熱領域と放熱部との温度勾配を大きく維持することができ、効率よく放熱部から吸熱領域へと熱を放出でき、印刷キャリッジにて発熱する部材の放熱効率を高めることができる。また、案内部材に対して放熱し、画像形成装置の筐体外へと放熱することを要しないため、閉塞された筐体を有する画像形成装置においても高い放熱効率が実現できる。
本発明において、放熱部と案内部材とを接触させることにより放熱部の熱を案内部材に向かって放出してもよいし、放熱部と案内部材との間に空気が介在する間隔を設けてもよい。放熱部と案内部材との間に間隔を設けることにより、放熱部と案内部材との間の摩擦抵抗を生じさせないようにすることができる。この場合、案内部材に対向する面状の傾斜面を放熱部に備えさせ、当該傾斜面と案内部材との間隔を印刷キャリッジの移動方向の後方ほど狭くするのが望ましい。これにより、案内部材と傾斜面とが対向する間隔を、印刷キャリッジが進行するほど狭くすることができる。すなわち、案内部材と傾斜面との間にて空気が存在可能な空間の体積を、印刷キャリッジが進行するほど小さくすることができ、印刷キャリッジが進行するほど当該空気を圧縮することができる。従って、印刷キャリッジの進行にともなって、案内部材と傾斜面との間に介在する空気に圧縮仕事を与えることができる。従って、圧縮仕事を受けた空気の温度が上昇し、当該空気と案内部材における吸熱領域との温度勾配を大きくすることができ、放熱効率を高めることができる。
さらに、傾斜面から案内部材に向かって突出し、傾斜面と案内部材との間の空間を印刷キャリッジの移動方向側方から囲む隔壁面を放熱部に備えさせてもよい。隔壁面によって傾斜面と案内部材との間の空気が印刷キャリッジの移動方向側方へ移動することが防止でき、傾斜面と案内部材との間の空気を効率よく圧縮することができる。従って、放熱部による放熱効率を高めることができる。
なお、傾斜面と案内部材との間の空気が印刷キャリッジの移動方向側方へ移動することを防止する仕切面を放熱部以外の部材に備えさせてもよい。例えば、印刷キャリッジに備えられた放熱部以外の部材や案内部材に仕切面を備えさせてもよい。
さらに、放熱部は、印刷キャリッジに備えられたドット形成素子がドットに形成させるための駆動信号を生成する駆動信号生成素子から吸熱するのが望ましい。印刷キャリッジの移動方向に関して同一のドット密度でドットを形成する場合、印刷キャリッジの移動速度が速いほど駆動信号生成素子による駆動信号の生成周波数が高くなり、駆動信号生成素子が大きく発熱することとなる。すなわち、印刷キャリッジの移動速度が速いほど、放熱部による高い放熱効率が要求される。本発明では、印刷キャリッジの移動速度が速いほど、案内部材における単位時間あたりの吸熱領域の遷移距離を長くすることができ、過去の吸熱領域からの熱伝導の影響が及びにくい吸熱領域にて放熱部から吸熱することができる。従って、駆動信号生成素子による駆動信号の生成周波数が高くなっても、駆動信号生成素子の熱暴走等の不具合が防止できる。
一般的に、印刷キャリッジは画像を形成するために案内部材に沿って往復移動するが、当該往復移動における往動方向と復動方向の双方の移動において傾斜面による放熱効果を得るように構成するのが望ましい。すなわち、放熱部は、往動方向の移動にて放熱効果を得るための傾斜面と、復動方向の移動にて放熱効果を得るための傾斜面とからなる少なくとも一対の傾斜面を備えるのが望ましい。さらに、往動方向と復動方向の双方に移動しながらドットを形成する場合、往動方向と復動方向の移動において放熱効果に差が生じないように2個の傾斜面を対称形状とするのが望ましい。すなわち、放熱部は、それぞれ印刷キャリッジの移動方向中央に近づくほど案内部材との間隔が狭くなる互いに対称形状の一対の傾斜面を備えるのが望ましい。
画像形成装置のブロック図である。 キャリッジの平面図および側面図である。 放熱効果を説明する模式図である。 変形例にかかる放熱部の平面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら以下の順に説明する。なお、各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
(1)画像形成装置の構成:
(2)放熱効果:
(3)変形例:
(1)画像形成装置の構成:
図1は本発明の一実施形態にかかる画像形成装置1のブロック図である。画像形成装置1は、印刷キャリッジを主走査方向に往復動させることによりの記録媒体上に印刷画像を形成するシリアルインクジェットプリンターである。画像形成装置1は、主基板10と印刷キャリッジ20とキャリッジ駆動部30と記録媒体搬送部40と筐体50とを備える。筐体50は給紙口や排紙口等の開口部を除き閉塞した内部空間を形成し、当該内部空間にて主基板10と印刷キャリッジ20とキャリッジ駆動部30と記録媒体搬送部40とが備えられる。主基板10は、CPUやROMやRAMやASIC等が実装された基板であり、記録媒体搬送制御回路10aとキャリッジ駆動制御回路10bと駆動データ生成回路10cとを備える。
印刷キャリッジ20は、印刷ヘッド21と駆動信号生成回路22とインクカートリッジ23と放熱部24とを備える。印刷キャリッジ20は主走査方向に移動し、印刷キャリッジ20に備えられた印刷ヘッド21と駆動信号生成回路22とインクカートリッジ23と放熱部24も印刷キャリッジ20と一体となって移動する。印刷ヘッド21は、ドット形成素子DEを備える。ドット形成素子DEは、一対の電極間に圧電材料を挟み込んだ圧電素子と、当該圧電素子の駆動により振動する振動板と、当該振動板を壁面として有するインク室と、当該インク室と連通するノズルとを備える。ドット形成素子DEの圧電素子に、駆動電圧パルスを印加することにより、インク室内に満たされたインクが加減圧される。これにより、インク室に連通するノズルからインク滴が吐出され、当該インク滴が記録媒体に着弾することによりドットが形成される。なお、印刷キャリッジ20に備えられたインクカートリッジ23からノズルにインクが供給される。
駆動信号生成回路22は、ドット形成素子DEに印加するための駆動電圧パルスを生成する回路であり、主基板10が備える駆動データ生成回路10cから入力した駆動データに基づいて駆動電圧パルスを生成する。駆動データ生成回路10cは、印刷対象の画像データに基づいて解像度変換処理や色変換処理やハーフトーン処理や並べ替え処理等を順次実行することにより、デジタルデータである駆動データと切替信号とを駆動信号生成回路22に出力する。
駆動信号生成回路22は、切替回路22aと2個の増幅回路22b,22cと駆動状態値取得回路22dとを備える。切替回路22aは、駆動データ生成回路10cから切替信号を入力し、増幅回路22b,22cがそれぞれ生成した駆動電圧パルスのうちドット形成素子DEに印加させる駆動電圧パルスを択一的に切り替えるトランスミッションゲートをなす。本実施形態において、切替回路22aは、増幅回路22b,22cがそれぞれ生成した駆動電圧パルスを交互にドット形成素子DEに印加させる。増幅回路22b,22cは互いに同一の回路構成を有しており、それぞれデジタル積分器DIとアナログ変換器ACとプリアンプPAと抵抗器RR1,RR2と駆動信号生成素子としての増幅トランジスターTR1,TR2と平滑化コンデンサCLとを備える。デジタル積分器DIは駆動データ生成回路10cから入力した駆動データを所定の微少時間周期ごとに積算した積算値を示すデータを生成し、当該データを順次アナログ変換器ACに出力する。アナログ変換器ACは、積算値を示すデータをアナログ信号である電流パルスに変換し、プリアンプPAに出力する。
プリアンプPAは、電流パルスのうち所定電流値よりも大きい成分を抽出した正電流パルスと、所定電流値以下の成分を抽出した負電流パルスとを生成する。そして、プリアンプPAは、正電流パルスを抵抗器RR1を介して増幅トランジスターTR1のベースに出力し、負電流パルスを抵抗器RR2を介して増幅トランジスターTR2のベースに出力する。増幅トランジスターTR1はNPN型のバイポーラトランジスターであり、増幅トランジスターTR1のコレクターは直流電源VCCに接続されている。一方、増幅トランジスターTR2はPNP型のバイポーラトランジスターであり、増幅トランジスターTR2のコレクターはグランドGNDに接続されている。増幅トランジスターTR1と増幅トランジスターTR2のエミッター同士が出力点Yにて接続されており、当該出力点Yから切替回路22aを介してドット形成素子DEへ駆動電圧パルスが出力される。
ここで、正電流パルスにより増幅トランジスターTR1のベースに正の電流が供給される場合、増幅トランジスターTR1のコレクター・エミッター間の抵抗が低下して、直流電源VCCによってエミッターの電圧が引き上げられる。一方、負電流パルスにより増幅トランジスターTR2のベースに負の電流が供給される場合、増幅トランジスターTR2のコレクター・エミッター間の抵抗が低下してグランドGNDによってエミッターの電圧が引き下げられる。以上のように増幅回路22b,22cは、いわゆるプッシュプル増幅回路を構成し、増幅した駆動電圧パルスを出力点Yから出力する。出力点Yは、切替回路22aと接続されており、2個の増幅回路22b,22cがそれぞれ生成した駆動電圧パルスが切替回路22aによって択一的にドット形成素子DEに印加される。また、平滑化コンデンサCLは、ドット形成素子DEに流れる電流を平滑化する。
記録媒体搬送部40は、図示しない搬送モーター制御回路や搬送モーターや搬送ローラーを備える。記録媒体搬送部40は、主基板10の記録媒体搬送制御回路10aから入力した搬送制御データに基づいて搬送モーター制御回路が搬送モーターを駆動させることにより、主走査方向に直交する副走査方向に記録媒体を搬送させる。
キャリッジ駆動部30は、キャリッジモーター制御回路30aとキャリッジモーター30bとを備える。キャリッジモーター制御回路30aはキャリッジ駆動制御回路10bから入力した移動制御データに基づいてキャリッジモーター30bの駆動信号を生成する。これにより、キャリッジモーター30bが駆動し、印刷キャリッジ20が筐体50に備えられる案内部材としてのガイドレール50aに沿って主走査方向に移動させられる。なお、ガイドレール50aは筐体50に対して伝熱可能に取り付けられている。
図2A,図2Bは印刷キャリッジ20とガイドレール50aの平面図および側面図である。図2A,図2Bにおいて、印刷キャリッジ20の外形を破線で示す。ガイドレール50aは鉄系合金やアルミニウム合金等の金属によって矩形板状に形成されており、主走査方向に長さ、副走査方向に厚み、副走査方向および記録媒体の直交方向に幅を有している。印刷キャリッジ20は、ガイドレール50aを厚み方向と幅方向に挟み込むアーム部20aを有しており、当該アーム部20aに備えられた図示しないベアリングを介してガイドレール50aに支持される。このベアリングが主走査方向に回転することにより、ガイドレール50aに沿って印刷キャリッジ20が主走査方向に移動する。なお、印刷キャリッジ20とキャリッジモーター30bとはキャリッジベルト50b(図1)によって接続されており、キャリッジベルト50bを駆動させることにより印刷キャリッジ20が移動させられる。本実施形態では、ガイドレール50aの長さは1mとされており、印刷キャリッジ20は最大1mの距離だけ主走査方向に移動できる。
本実施形態では、印刷キャリッジ20が主走査方向の一方(往動方向:紙面左方向)とその反対方向(復動方向:紙面右方向)とに移動する間に、駆動信号生成回路22がドット形成素子DEに駆動電圧パルスを印加することにより、記録媒体上において主走査方向にドット列を形成する双方向印刷が可能である。さらに、記録媒体搬送部40が副走査方向に記録媒体を搬送することにより、副走査方向にドット列を配列することができ、記録媒体上に2次元画像が形成できる。また、主走査方向に同一の密度でドットを形成する場合、印刷キャリッジ20の移動速度が速いほど、駆動信号生成回路22がドット形成素子DEに印加される駆動電圧パルスの生成周波数が高くなる。
実線で示すように印刷キャリッジ20には放熱部24が備えられている。放熱部24は、全体がAl系合金で形成されており、一対の傾斜面部24a1,24a2と4個の隔壁面部24b1〜24d4と1個の取付面部24cとを備える。放熱部24はガイドレール50aに対して厚み方向に対向するように備えられており、傾斜面部24a1,24a2がそれぞれガイドレール50aに対向する。傾斜面部24a1,24a2とは、印刷キャリッジ20の主走査方向中央を通過する厚み方向の直線Lに関して線対称の形状となっている。また、傾斜面部24a1,24a2とは、印刷キャリッジ20の主走査方向中央において互いに接続している。本実施形態において、傾斜面部24a1,24a2は印刷キャリッジ20の主走査方向中央を頂点とし、ガイドレール50a側を凸とする放物線状に形成されている。主走査方向中央よりも紙面左側の傾斜面部24a1は、往動方向に移動する場合における印刷キャリッジ20の移動方向の後方ほどガイドレール50aとの間隔が狭くなるように傾斜する。一方、主走査方向中央よりも紙面右側の傾斜面部24a2は、復動方向に移動する場合における印刷キャリッジ20の移動方向の後方ほどガイドレール50aとの間隔が狭くなるように傾斜する。すなわち、傾斜面部24a1,24a2とガイドレール50aとの間隔は印刷キャリッジ20の主走査方向中央においてを最も狭くなる。
隔壁面部24b1〜24d4は、それぞれ傾斜面部24a1,24a2からガイドレール50aに向かって垂直に突出する板状に形成されている。隔壁面部24b1〜24d4は互いに平行であり、かつ、それぞれ主走査方向と平行となっている。従って、隔壁面部24b1〜24d4は、ガイドレール50aの幅方向と垂直となる。傾斜面部24a1,24a2とガイドレール50aとの間の空間は、両端の隔壁面部24b1,24d4によって主走査方向側方から囲まれることとなる。隔壁面部24b1〜24d4の端面とガイドレール50aとの間隔は一定であり、印刷キャリッジ20の主走査方向中央における傾斜面部24a1,24a2とガイドレール50aとの間隔と同等とされている。
取付面部24cは、ガイドレール50aの幅方向および長さ方向と平行な平面板状に形成されており、傾斜面部24a1,24a2のそれぞれに対して接続する。取付面部24cには、増幅回路22b,22cにそれぞれ備えられた駆動信号生成素子としての増幅トランジスターTR1,TR2(計4個)を内包するパッケージPK1〜PK4が取り付けられている。以上のように構成した放熱部24による放熱効果について以下説明する。
(2)放熱効果:
図3A〜3Cは、放熱部24(隔壁面部24b1〜24d4の図示は省略)およびガイドレール50aにおける熱の移動を示す模式図である。図3Bは図3Aの時点よりも印刷キャリッジ20が往動方向下流に移動した状態を示し、図3Cは図3Aの時点よりも印刷キャリッジ20が復動方向下流に移動した状態を示す。まず、増幅トランジスターTR1,TR2が駆動電圧パルスを生成することにより生じた熱は、パッケージPK1〜PK4を介して取付面部24cにて吸熱される。放熱部24は、熱伝導性の高いAl系合金で形成されているため、取付面部24cが吸熱した熱は効率よく傾斜面部24a1,24a2および隔壁面部24b1〜24d4に伝導される。さらに、傾斜面部24a1,24a2および隔壁面部24b1〜24d4に伝導した熱は、傾斜面部24a1,24a2、隔壁面部24b1〜24d4およびガイドレール50aによって囲まれた空間に存在する空気に放熱される。なお、隔壁面部24b1〜24d4は、放熱部24と空気との接触面積を増大させて放熱効率を向上させる放熱フィンを構成する。空気に放熱された熱は、ガイドレール50aに伝導する。ガイドレール50aは熱伝導性の高い金属で形成され、放熱部24よりもはるかに体積が大きく、さらに体積の大きい筐体50に対して伝熱可能に取り付けられるため、放熱部24から放熱された熱を吸収したとしても、ガイドレール50aと放熱部24との温度勾配を大きく維持できる。従って、放熱部24からガイドレール50aに対して効率よく放熱することができ、効率よく増幅トランジスターTR1,TR2を冷却できる。
さらに、印刷キャリッジ20が主走査方向に移動することにより、より高い放熱部24の放熱効果を得ることができる。まず、印刷キャリッジ20が主走査方向に移動することにより、ガイドレール50aにおいて放熱部24と対向する領域(吸熱領域AR)も移動することとなる。ある時点において吸熱領域ARにて熱が吸収されると当該吸熱領域ARの温度が上昇するが、印刷キャリッジ20が主走査方向に移動することにより、次の時点において別の位置が吸熱領域ARとなることとなる。図3Bと図3A、および、図3Cと図3Aを比較すると、ガイドレール50aにおける吸熱領域ARがずれている。従って、過去における吸熱による温度上昇の影響が少ない吸熱領域ARに対して常に放熱部24の熱を放熱でき、放熱部24と吸熱領域ARとの温度勾配を大きく維持できる。
また、図3Aの状態にて吸熱領域ARにおける印刷キャリッジ20の移動方向先頭側の位置X1、すなわちガイドレール50aにおいて傾斜面部24a1の主走査方向外側端部と体移行する位置X1における傾斜面部24a1とガイドレール50aとの間隔がh1となっているが、図3Bの状態において位置X1における傾斜面部24a1とガイドレール50aとの間隔はh1よりも小さいh2となる。傾斜面部24a1は印刷キャリッジ20の往動方向後方になるほどガイドレール50aとの間隔が狭くなるように形成されているからである。ここで、図3Aの状態から印刷キャリッジ20の往動方向に移動して図3Bの状態となる期間において、位置X1において傾斜面部24a1とガイドレール50aとの間に存在する空気は圧縮仕事を受けることとなる。この圧縮仕事により当該空気の内部エネルギーが増大し、当該空気の温度が上昇する。従って、図3Bの時点において、傾斜面部24a1とガイドレール50aとの間に存在する空気と、ガイドレール50aとの温度勾配が大きくなり、効率よくガイドレール50aへと熱を伝導させることができる。また、隔壁面部24b1〜24d4は、ガイドレール50aの幅方向と垂直となるため、ガイドレール50aの幅方向において空気が拘束される。従って、傾斜面部24a1とガイドレール50aとの間に存在する空気に対して効率よく圧縮仕事を与えることができる。
同様に、図3Cの時点において位置X2における傾斜面部24a2とガイドレール50aとの間隔はh3よりも小さいh4となる。傾斜面部24a2は印刷キャリッジ20の復動方向後方になるほどガイドレール50aとの間隔が狭くなるように形成されているからである。ここで、図3Aの状態から印刷キャリッジ20の復動方向に移動して図3Cの状態となる期間においても、位置X2において傾斜面部24a2とガイドレール50aとの間に存在する空気は圧縮仕事を受けることとなる。従って、図3Cの時点において、傾斜面部24a2とガイドレール50aとの間に存在する空気と、ガイドレール50aとの温度勾配が大きくなり、効率よくガイドレール50aへと熱を伝導させることができる。
以上説明したように、本実施形態では印刷キャリッジ20が往動方向に移動する場合と、復動方向に移動する場合のいずれにおいても放熱部24により高い放熱効率を得ることができる。また、傾斜面部24a1,24a2は対称形状であるため、往動方向に移動する場合と、復動方向に移動する場合とで同等の放熱効率を得ることができる。従って、双方向印刷をする場合に、往動方向に移動する場合と、復動方向に移動する場合の一方において放熱量が不足し、増幅トランジスターTR1,TR2の熱暴走等を防止できる。主走査方向に関して同一のドット密度でドットを形成する場合を比較すると、印刷キャリッジ20の移動速度が速い場合ほど増幅トランジスターTR1,TR2による駆動電圧パルス信号の生成周波数が高くなり、増幅トランジスターTR1,TR2が大きく発熱することとなるが、印刷キャリッジ20の移動速度が速いほど、単位時間あたりの吸熱領域ARの遷移距離を長くすることができ、過去の吸熱領域ARからの熱伝導の影響が及びにくい吸熱領域ARに対して放熱することができる。すなわち、増幅トランジスターTR1,TR2による駆動電圧パルス信号の生成周波数が高くなるほど放熱効率を高めることができ、増幅トランジスターTR1,TR2の熱暴走等が防止できる。また、本実施形態では、放熱部24によって印刷キャリッジ20の放熱効率を高めることにより、増幅トランジスターTR1,TR2を印刷キャリッジ20に備えさせることが可能となっている。増幅トランジスターTR1,TR2を印刷キャリッジ20に備えさせることにより、増幅トランジスターTR1,TR2を主基板10に備えさせる場合よりも印刷キャリッジ20に備えられたドット形成素子DEに対する配線長を短くすることができ、ドット形成素子DEに印加する駆動電圧パルスの波形劣化が軽減できる。また、主基板10と印刷キャリッジ20とを接続するフレキシブル基板は、デジタル信号である駆動データを伝送すればよく、フレキシブル基板の配線パターンを簡素化できる。また、筐体50の内部に備えられたガイドレール50aに対して放熱を行えばよいため、閉塞した筐体50外へ放熱するよりも高い放熱効率が実現できる。
(3)変形例:
以上においては増幅トランジスターTR1,TR2を取付面部24cに伝熱可能に取り付けた例を示したが、駆動信号生成回路22を構成するいずれの素子を取付面部24cに伝熱可能に取り付けてもよい。また、傾斜面部は1個のみ備えられてもよい。例えば、主走査方向の一方に移動する場合にのみドットを形成する画像形成装置においては、1個の傾斜面部によってドット形成時における増幅トランジスターTR1,TR2を効率よく冷却できる。また、例えば単方向印刷と双方向印刷とが実行可能な場合に、単方向印刷での放熱効果を重視するように傾斜面部24a1,24a2を非対称形状としてもよい。例えば、傾斜面部24a1を傾斜面部24a2よりも大きくすることにより、往動方向への移動する期間においてのみドットを形成する単方向印刷での放熱効果を重視してもよい。さらに、隔壁面部24b1〜24d4を省略して、放熱部24の空気抵抗を軽減してもよい。なお、印刷キャリッジ20は高速に移動するため、隔壁面部24b1〜24d4を省略しても、傾斜面部24a1,24a2とガイドレール50aとの間に存在する空気に圧縮仕事を与えることができる。
図4は、変形例にかかる放熱部124を示す平面図である。本変形例では、傾斜面部124a1,124a2は平面状に形成されており、キャリッジ120の主走査方向中央において傾斜面部124a1,124a2が所定の交差角をもって接続している。このようにすることにより、キャリッジ120が主走査方向に移動する際に、主走査方向中央付近にて空気の乱流を生じさせることができる。当該乱流により、傾斜面部124a1,124a2近傍の空気をガイドレール150aに衝突させることができ、放熱効率を高めることができる。
1…画像形成装置、10…主基板、10a…記録媒体搬送制御回路、10b…キャリッジ駆動制御回路、10c…駆動データ生成回路、20,120…印刷キャリッジ、20a…アーム部、21…印刷ヘッド、22…駆動信号生成回路、22a…切替回路、22b,22c…増幅回路、23…インクカートリッジ、24,124…放熱部、24a1,24a2,124a1,124a2…傾斜面部、24c…取付面部、30…キャリッジ駆動部、30a…キャリッジモーター制御回路、30b…キャリッジモーター、40…記録媒体搬送部、50…筐体、50a,150a…ガイドレール、120…キャリッジ、124a1,124a2…傾斜面部、AC…アナログ変換器、AR…吸熱領域、CL…平滑化コンデンサ、DI…デジタル積分器、PA…プリアンプ、DE…ドット形成素子、PK1〜PK4…パッケージ、RR1,RR2…抵抗器、TR1,TR2…増幅トランジスター。

Claims (5)

  1. 案内部材と、
    前記案内部材に沿って移動しながら記録媒体にドットを形成する印刷キャリッジと、
    前記印刷キャリッジに備えられ、前記案内部材に向かって放熱する放熱部と、
    を備える画像形成装置。
  2. 前記放熱部は、前記案内部材に対向する面状に形成され、前記印刷キャリッジの移動方向の後方ほど前記案内部材との間隔が狭くなる傾斜面を備える、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記放熱部は、前記傾斜面から前記案内部材に向かって突出し、前記傾斜面と前記案内部材との間の空間を前記印刷キャリッジの移動方向側方から囲む隔壁面を備える、
    請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記放熱部は、前記印刷キャリッジに備えられたドット形成素子にドットを形成させるための駆動信号を生成する駆動信号生成素子から吸熱する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記印刷キャリッジは、前記案内部材に沿って往動方向および当該往動方向と反対の復動方向に移動しながらドットを形成するとともに、
    前記放熱部は、それぞれ前記印刷キャリッジの移動方向中央に近づくほど前記案内部材との間隔が狭くなる互いに対称形状の一対の前記傾斜面を備える、
    請求項4に記載の画像形成装置。
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