JP2012105566A - 粒状ゼリー入りドリンクヨーグルトの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発酵セルロースを含有し、粘度を10〜1000mPa・sに調整したヨーグルトベースに対して、カチオン反応性のゲル化剤含有溶液を添加する。
【選択図】 なし
Description
項1.発酵セルロースを含有し、粘度を10〜1000mPa・sに調整したヨーグルトベースに対して、カチオン反応性のゲル化剤含有溶液を添加することを特徴とする、粒状ゼリー入りドリンクヨーグルトの製造方法。
項2.カチオン反応性ゲル化剤含有溶液の粘度が10〜3000mPa・sである、項1に記載の粒状ゼリー入りドリンクヨーグルトの製造方法。
10℃における粘度とは、ヨーグルトベースを10℃に調整し、BL型回転粘度計を用いて、回転数60rpmで1分間測定することにより求められる。例えば、添加時の温度が40℃である場合の「粘度」とは、ヨーグルトベースを40℃に調整し、40℃条件下で、BL型回転粘度計を用いて、回転数60rpmで1分間測定した値を指す。以下、本明細書中でいう「粘度」とは、本方法によって測定された値を示す。
粘度を当該範囲に調整したカチオン反応性ゲル化剤含有溶液を用いることにより、ヨーグルトベースを撹拌することなくカチオン反応性ゲル化剤含有溶液を滴下した場合に、より綺麗な「球状」の粒状ゼリーが得られる。
一方、カチオン反応性ゲル化剤含有溶液の粘度が3000mPa・sを超えると、ゲル化剤溶液がヨーグルト中で塊状となり、撹拌を行っても粒状ゼリーを得ることが困難となる。
本発明ではまた、カチオン反応性ゲル化剤以外の増粘多糖類、例えば、ローカストビーンガム、グアーガム、キサンタンガム、タラガム等を併用することにより、カチオン反応性ゲル化剤含有溶液の粘度を調整することも可能である。
(1)ヨーグルトベースの調製
表1の処方に従い、ヨーグルトベースを調製した。具体的には、水を撹拌しながら、砂糖、安定剤、各種多糖類を加え、80℃で10分間加熱撹拌溶解後、冷却した。次いで、濃縮発酵乳を加え、均質化(14,700kPa=150kgf/cm2)することにより、ヨーグルトベース(10℃、無脂乳固形分10%)を調製した
ヨーグルトベースに用いた濃縮発酵乳は、表2の処方に従って調製した。具体的には、水を撹拌しながら、脱脂粉乳を加え、90℃にて10分間加熱撹拌・殺菌後、40℃まで冷却させ、乳酸菌を加えて40℃にてpH4.5まで発酵させた。発酵後、カードを破砕し10℃以下に冷却したものを、濃縮発酵乳とした。
得られたヨーグルトベースの10℃における粘度を表3に示す。粘度は、ヨーグルトベースを10℃に調整し、10℃条件下で、BL型回転粘度計(ローターNo.2、3)を用いて回転数60rpmで1分間測定した値である。以下、本文中にて「粘度」とは、本条件で測定した値を示す。)
表4の処方に従って、カチオン反応性ゲル化剤含有溶液を調製した。具体的には、水に砂糖、甘味料、各種ゲル化剤を添加し、80℃にて10分間撹拌溶解した。色素、香料を添加して更に1分間撹拌溶解後、容器へ充填し、10℃まで冷却した。
(1)及び(2)で調製したヨーグルトベース及びカチオン反応性ゲル化剤含有溶液を用いて粒状ゼリー入りヨーグルトを調製した。具体的には、250rpmの撹拌条件下で、ヨーグルトベース1200質量部に、カチオン反応性ゲル化剤含有溶液300質量部をゆっくり加えた後に、容器に充填し、粒状ゼリー入りドリンクヨーグルト(無脂乳固形分8%)を調製した。
得られたドリンクヨーグルトについて、製造後のヨーグルトの荒れ、ゼリーの分散状態及び食感について評価した。結果を表5に示す。
荒れ:荒れがないものから順に−>±>+>++>+++(荒れが発生)の5段階評価を行った。
ゼリーの分散状態:分散効果が高いものから順に−>±>+>++>+++(沈殿している)の5段階評価を行った。
一方、脱アシル型ジェランガムをヨーグルトベースに使用した比較例1や、発酵セルロースを含有しつつも、ヨーグルトベースの粘度が1212mPa・sである比較例2は、同じカチオン反応性ゲル化剤含有溶液(表4)を用いた場合であっても、荒れが顕著に発生する上、ゼリーが糸状に絡まりあって塊となり、目的とする粒状ゼリー入りドリンクヨーグルトを調製することができなかった。
また、通常は多糖類を添加することにより、ドリンクヨーグルトの離水を促進してしまう場合が多く、比較例1及び2は、2週間後にドリンクヨーグルトの離水を生じてしまった。一方、実施例1及び2のドリンクヨーグルトは、2週間静置後も離水の発生が抑制されていた。
Claims (2)
- 発酵セルロースを含有し、粘度を10〜1000mPa・sに調整したヨーグルトベースに対して、カチオン反応性のゲル化剤含有溶液を添加することを特徴とする、粒状ゼリー入りドリンクヨーグルトの製造方法。
- カチオン反応性ゲル化剤含有溶液の粘度が10〜3000mPa・sである、請求項1に記載の粒状ゼリー入りドリンクヨーグルトの製造方法。
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2010
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