JP2012103662A - 現像装置、並びに、これを備えたプロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】供給搬送路37中を搬送されている現像剤を現像スリーブ34aの表面に担持させて現像領域へ搬送するとともに、現像領域を通過した現像剤を現像スリーブから回収搬送路38に回収する現像装置において、回収スクリュー40の駆動が停止した後に、回収搬送路38の下流側端部に存在する現像剤を回収搬送路38の上流側へ後退させる現像剤後退手段としての圧縮バネ50を備えている。
【選択図】図5
Description
また、このように詰まり具合が高い状態の現像剤を現像剤搬送の再開時に搬送部材によって強引に動かす際には、大きな駆動負荷トルクが発生する。そのため、その搬送部材の駆動源に過大な負荷がかかり、現像装置の動作が停止して画像形成が中断してしまうという事態が起こり得るという問題もあった。
また、請求項2の発明は、請求項1の現像装置において、上記搬送部材は、回転軸周りに螺旋状の羽部が設けられ、その回転軸が駆動することでその回転軸方向に沿って二成分現像剤を現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側へ搬送する搬送スクリューであり、上記現像剤後退手段は、上記搬送部材を上記現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向上流側へ変位させることにより、該現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部に存在する二成分現像剤を後退させるものであることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の現像装置において、上記現像剤後退手段は、上記搬送部材を上記現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向上流側へ変位させる方向に付勢する付勢手段を備え、該搬送部材の駆動中は該搬送部材の駆動力を利用して該付勢手段の付勢力に抗して該搬送部材が該現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側へ変位させるものであることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項2の現像装置において、上記現像剤後退手段は、ソレノイドが発生させる磁力によって上記搬送部材を変位させるものであることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1の現像装置において、上記搬送部材は、回転軸周りに螺旋状の羽部が設けられ、その回転軸が駆動することでその回転軸方向に沿って二成分現像剤を現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側へ搬送する搬送スクリューであり、上記現像剤後退手段は、上記搬送部材の回転軸を逆回転させることにより、該現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部に存在する二成分現像剤を後退させるものであることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の現像装置において、上記現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部に存在する二成分現像剤の搬送先である上記他の搬送路若しくは上記現像剤供給搬送路は、該現像剤回収搬送路の上方に配置されていることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、現像剤担持体に沿って現像剤担持体回転軸方向に延びる現像剤供給搬送路中を搬送されているトナーとキャリアとを含んだ二成分現像剤を、回転している該現像剤担持体の表面に担持させることにより、該現像剤担持体の表面に担持された二成分現像剤を現像領域へ搬送し、現像領域にて二成分現像剤中のトナーを潜像担持体表面上の潜像に付着させて該潜像を現像するとともに、現像領域を通過した二成分現像剤を該現像剤担持体から該現像剤供給搬送路とは別の搬送路である現像剤回収搬送路に回収する現像装置において、上記現像剤回収搬送路内を搬送部材によって現像剤搬送方向下流側端部まで搬送された二成分現像剤を、該現像剤回収搬送路とは異なる他の搬送路を介して又は該他の搬送路を介さずに、上記現像剤供給搬送路の現像剤搬送方向上流側端部へ搬送することで、二成分現像剤を循環搬送する循環搬送機構を有しており、上記現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部に存在する二成分現像剤の搬送先である上記他の搬送路若しくは上記現像剤供給搬送路は、該現像剤回収搬送路の上方に配置されており、上記搬送部材の駆動が停止した後に、上記現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部領域の容積を拡大し、該搬送部材の駆動が開始した後に、拡大した容積を元に戻す容積可変手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、現像剤担持体に沿って現像剤担持体回転軸方向に延びる現像剤供給搬送路中を搬送されているトナーとキャリアとを含んだ二成分現像剤を、回転している該現像剤担持体の表面に担持させることにより、該現像剤担持体の表面に担持された二成分現像剤を現像領域へ搬送し、現像領域にて二成分現像剤中のトナーを潜像担持体表面上の潜像に付着させて該潜像を現像するとともに、現像領域を通過した二成分現像剤を該現像剤担持体から該現像剤供給搬送路とは別の搬送路である現像剤回収搬送路に回収する現像装置において、上記現像剤回収搬送路内を搬送部材によって現像剤搬送方向下流側端部まで搬送された二成分現像剤を、該現像剤回収搬送路とは異なる他の搬送路を介して又は該他の搬送路を介さずに、上記現像剤供給搬送路の現像剤搬送方向上流側端部へ搬送することで、二成分現像剤を循環搬送する循環搬送機構を有しており、上記現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部に存在する二成分現像剤の搬送先である上記他の搬送路若しくは上記現像剤供給搬送路は、該現像剤回収搬送路の上方に配置されており、上記現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部領域における搬送路壁部の一部分を可撓性部材で形成し、該現像剤搬送方向下流側端部領域に存在する現像剤の内圧上昇によって該可撓性部材が撓むことにより、該現像剤搬送方向下流側端部領域の容積を拡大可能に構成したことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項8の現像装置において、上記可撓性部材の撓みを規制する撓み規制部材と、上記搬送部材の駆動開始時を含む所定期間は、上記撓み規制部材による規制を解除し、該所定期間を除いた該搬送部材の駆動期間中は、該撓み規制部材により上記可撓性部材の撓みを規制する規制制御手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項8又は9の現像装置において、上記現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部領域に存在する現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段が該現像剤回収搬送路の外部に設けられており、上記トナー濃度検知手段は、上記可撓性部材を介してトナー濃度を検知することを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10の現像装置において、上記トナー濃度検知手段は上記可撓性部材上に取り付けられていることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、潜像担持体と該潜像担持体上の潜像を現像する現像装置とを一体的に支持し、画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されたプロセスカートリッジにおいて、上記現像装置として、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、トナー及びキャリアを含む二成分現像剤により該潜像担持体上の潜像を現像する現像装置とを有し、該現像装置により該潜像担持体上に形成されたトナー像を最終的に記録材へ転移させて、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、上記現像装置として、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とするものである。
ここで、拡大した容積は、搬送部材の駆動が開始した後に容積可変手段によって元に戻される。駆動停止期間に締まった状態の現像剤は、搬送部材の駆動開始時における僅かな搬送によってすぐにほぐされるので、搬送部材の駆動開始後であれば、現像剤の詰まり具合は低減された状態になっている。したがって、拡大した容積を搬送部材の駆動開始後に元に戻しても、現像剤に過大なストレスを加えることはなく、また、駆動源に過大な負荷が加わることもない。
プリンタ100は、タンデム方式を採用するフルカラー画像を形成可能なカラー画像形成装置であり、ブラック、マゼンタ、イエロー、シアン(以下、それぞれ、K、M、Y、Cという。)の各色トナー像を形成する作像装置17K,M,Y,Cを備えている。これらの作像装置17K,M,Y,Cの下方には、下流側張架ローラ18及び上流側張架ローラ19に掛け回されて記録紙Pを表面に担持して搬送し、各作像装置17K,M,Y,Cの対向しながら表面移動する転写搬送ベルト15が配設されている。転写搬送ベルト15を挟んで各作像装置17K,M,Y,Cと対向する転写バイアスローラ5K,M,Y,Cを備えている。
図3は、現像装置3を図2の矢印F方向からみた各搬送スクリューの回転軸近傍の断面説明図である。
図4は、現像装置3を図2の矢印F方向から見た、現像装置3のケーシングである現像容器33内の現像剤の流れを説明する模式図である。
なお、図3及び図4中の矢印が現像容器33中の現像剤の流れを示している。
図5(b)は、現像剤搬送停止中における現像容器33の内部構成及び動作を示す説明図である。
本実施形態の現像装置3は、図示しない駆動源からの駆動力が駆動入力ギヤ52に入力されると、これにより2つのはす歯ギヤ53,54が回転する。本実施形態では、第1はす歯ギヤ53は右ねじれ、第2はす歯ギヤ54は左ねじれである。第1はす歯ギヤ53は、供給スクリュー39の回転軸39bの一端部に取り付けられ、この回転軸39bと一体回転する。第2はす歯ギヤ54は、回収スクリュー40の回転軸40bの一端部に取り付けられ、この回転軸40bと一体回転する。また、これらの回転軸39b,40bの他端部には、それぞれ、互いに噛み合った補助ギヤ46,47が取り付けられている。
第1はす歯ギヤ53が回転駆動すると、第1はす歯ギヤ53と第2はす歯ギヤ54との噛み合い箇所において第1はす歯ギヤ53の歯面から第2はす歯ギヤ54の歯面に伝達される力は、第2はす歯ギヤ54を回転軸40bを中心に回転させる回転方向成分のほか、図中矢印で示す回転軸40bの軸方向成分Fを含む。そのため、この力成分(以下「軸変位力」という。)Fを受ける第2はす歯ギヤ54は、回転軸40bに沿って軸方向内側(図5(a)及び(b)中左側)へ変位する。これにより、第2はす歯ギヤ54の端面は、図6に示すように、カット面40cの形成によって形成された回転軸40bの切り欠き面40dに当接し、その軸変位力Fを回転軸40bに伝達する。その結果、第2はす歯ギヤ54に駆動力が入力されると、第2はす歯ギヤ54が軸方向内側へ変位するとともに、これと一体になって回転軸40bが回収搬送路38の下流側へ変位する。
次に、本実施形態の現像装置3の一変形例(以下、本変形例を「変形例1」という。)について説明する。
図9(a)は、本変形例1における現像剤搬送中の現像容器33の内部構成及び動作を示す説明図である。
図9(b)は、現像剤搬送停止中における現像容器33の内部構成及び動作を示す説明図である。
本変形例1は、上記実施形態の構成と同様、回収スクリュー40を軸方向に変位させることにより、回収搬送路38の下流端に詰まった現像剤を、駆動停止後に回収搬送路上流側へ変位させるものであるが、回収スクリュー40を変位させる機構が異なっている。具体的には、本変形例1の回収スクリュー40における回転軸40bは、金属製であり、その一端部が内部に収容されるように巻回したコイル57が配置されたソレノイドを用いて回収スクリュー40を軸方向に変位させる。コイル57には電源58が接続されており、この電源58は図示しない制御部により制御される。電源58からコイル57に電流が流れると、これにより発生した磁界の作用により、金属製の回転軸40bには軸方向外側へ変位する力が生じる。これにより、回収スクリュー40を回収搬送路38の上流側へ変位させることができる。
本変形例1において、現像装置3の駆動停止命令を受けた制御部は、駆動源に駆動停止指示を出して駆動を停止させるとともに(S1)、電源58を制御してコイル57に電流を流す(S2)。その結果、供給スクリュー39の回転が停止し、かつ、回収スクリュー40が回転を停止させた状態でコイル57が発生させた磁界により回収搬送路38の上流側へ変位し、図9(b)に示す状態となる。このとき、回収搬送路38内の現像剤32は、上記実施形態と同様、回収搬送路38の上流側へ変位する回収スクリュー40の羽部40aの面によって回収搬送路38の上流側へ押される。よって、回収搬送路38の下流端に詰まった現像剤が、回収スクリュー40の停止後に回収搬送路38の上流側へ後退することになる。したがって、駆動停止後に回収スクリュー40が回収搬送路38の上流側へ変位しない従来の構成と比較して、回収搬送路38の下流側端部の現像剤量を減らすことができる。また、供給搬送路37の上流側端部に溜まっていた現像剤が回収搬送路の下流側端部に落下して流れ込んでくることになるが、これにより回収搬送路38の下流側端部の現像剤に加重される供給搬送路上流側端部の現像剤の量が減るので、回収搬送路下流側端部の現像剤の詰まり具合が軽減される。そして、このように回収搬送路下流側端部の現像剤の詰まり具合が軽減されるので、回収スクリュー40の駆動開始時に現像剤32へ加えられるストレスが小さくなり、現像剤の劣化進行を遅らせることができる。また、回収搬送路下流側端部の現像剤の詰まり具合が軽減される結果、駆動源の駆動開始時における駆動負荷トルクが小さくなり、駆動源に加わる負荷が軽減される。
本実施形態(上記変形例1を含む。)のように、駆動停止後に回収スクリュー40が回収搬送路38の上流側へ変位する場合、このように変位しない従来の構成と比較して、最大駆動トルクを減らすことができることが確認された。本実験によれば、従来構成では最大駆動トルクが1.5[N・m]であったところ、本実施形態の構成では0.7[N・m]まで下げることができた。
次に、本実施形態の現像装置3の他の変形例(以下、本変形例を「変形例2」という。)について説明する。
図12(a)は、本変形例2における現像剤搬送中の現像容器33の内部構成及び動作を示す説明図である。
図12(b)は、現像剤搬送停止中における現像容器33の内部構成及び動作を示す説明図である。
本変形例2は、回収スクリュー40が軸方向に変位しない代わりに、駆動停止後に回収搬送路38の下流側端部領域の容積を拡大する構成を採用している。
具体的には、現像装置3の駆動停止命令を受けた制御部は、駆動源に駆動停止指示を出して駆動を停止させるとともに、偏心カム62を半周だけ回転させ、偏心カム62の短軸部分を扉部材60に当接させる。これにより、扉部材60が開き、図13(b)に示すように回収搬送路38の下流側端部の容積が拡大する。また、現像装置3の駆動命令を受けた制御部は、駆動源に駆動指示を出して駆動を開始させた後の所定のタイミングで、偏心カム62を半周だけ回転させ、偏心カム62の長軸部分を扉部材60に当接させる。これにより、扉部材60が閉じ、拡大された回収搬送路の下流側端部領域の容積は図13(a)に示すように元に戻る。
本変形例2のように、駆動停止後に回収搬送路38の下流側端部の容積を拡大する場合、このように拡大しない従来の構成と比較して、最大駆動トルクを減らすことができることが確認された。本実験によれば、従来構成では最大駆動トルクが1.5[N・m]であったところ、本変形例2の構成では0.8[N・m]まで下げることができた。
次に、本実施形態の現像装置3の更に他の変形例(以下、本変形例を「変形例3」という。)について説明する。
図15(a)は、本変形例3における現像剤搬送中の現像剤の流れを示す説明図である。
図15(b)は、現像剤搬送停止中に行われる現像剤戻し制御中の現像剤の流れを示す説明図である。
本変形例3は、回収スクリュー40が軸方向に変位せず、また、回収搬送路38の下流側端部領域の容積も拡大しない代わりに、回収スクリュー40の逆転させる構成を採用している。
また、回収スクリュー40を供給スクリュー39とは別個に逆回転駆動させる構成とすれば、供給スクリュー39を逆回転させることなく回収スクリュー40だけを逆回転させることができ、回収搬送路下流側端部の現像剤の詰まり具合をより効果的に軽減できる。
本変形例3のように、駆動を停止してから駆動を開始するまでの期間内に回収スクリュー40を逆回転させる場合、このように逆回転させない従来の構成と比較して、最大駆動トルクを減らすことができることが確認された。本実験によれば、従来構成では最大駆動トルクが1.5[N・m]であったところ、本変形例3の構成では0.6[N・m]まで下げることができた。
次に、本実施形態の現像装置3の更に他の変形例(以下、本変形例を「変形例4」という。)について説明する。
図17(a)は、本変形例4における現像剤搬送中の現像容器33の構成を示す説明図である。
図17(b)は、現像剤搬送開始直後における現像容器33の構成を示す説明図である。
本変形例4は、回収スクリュー40が軸方向に変位しない代わりに、駆動開始直後に回収搬送路38の下流側端部領域の容積が拡大する構成を採用している。
次に、本実施形態の現像装置3の更に他の変形例(以下、本変形例を「変形例5」という。)について説明する。
図18(a)は、本変形例5における現像剤搬送中の現像容器33の構成を示す説明図である。
図18(b)は、現像剤搬送開始直後における現像容器33の構成を示す説明図である。
本変形例5は、上記変形例4の構成に対し、その可撓性部材70の撓みを規制する撓み規制部材71を設けたものである。
次に、本実施形態の現像装置3の更に他の変形例(以下、本変形例を「変形例6」という。)について説明する。
図19(a)は、本変形例6における現像剤搬送中の現像容器33の構成を示す説明図である。
図19(b)は、現像剤搬送開始直後における現像容器33の構成を示す説明図である。
本変形例6は、上記変形例4の構成に対し、その可撓性部材70の外壁面にトナー濃度検知手段としてのトナー濃度センサ72を設けたものである。
特に、上記実施形態や上記変形例1では、回収スクリュー40が、回転軸40bの周りに螺旋状の羽部40aが設けられ、その回転軸40bが駆動することでその回転軸方向に沿って現像剤を搬送する搬送スクリューであり、この回収スクリュー40を回収搬送路38の上流側へ変位させることにより、回収搬送路38の下流側端部に存在する現像剤を後退させる。これにより、回収スクリュー40を逆回転駆動させないで、現像剤を後退させることができ、回収スクリュー40を逆回転駆動させて現像剤を後退させる構成よりも安価に実現できる。
特に、上記実施形態では、回収スクリュー40を回収搬送路38の上流側へ変位させる方向に付勢する付勢手段としての圧縮バネ50を設け、回収スクリュー40の駆動中ははす歯ギヤ53,54を用いて回収スクリュー40の駆動力により圧縮バネ50の付勢力に抗して回収スクリュー40が回収搬送路38の流側へ変位させる構成を採用している。この構成によれば、回収スクリュー40の駆動を停止させるだけで、圧縮バネ50の付勢力により回収スクリュー40を回収搬送路38の上流側へ変位させることができるので、現像剤を後退させるための構成が簡素である。
また、上記変形例1のように、ソレノイドが発生させる磁力によって回収スクリュー40を変位させる構成であっても、安価に実現できる。
また、上記変形例3のように、回収スクリュー40の回転軸を逆回転させることにより、回収搬送路38の下流側端部に存在する現像剤を後退させる構成としてもよい。
また、上記実施形態や上記変形例1及び3における現像装置は、回収搬送路38の下流側端部に存在する現像剤の搬送先である供給搬送路37が回収搬送路38の上方に配置されているので、回収搬送路38の下流側端部の現像剤が詰まり易いが、これらの現像装置の構成であれば、このような不利な構成であっても、現像剤が詰まった状態になることによる不具合を有効に解消できる。
また、上記変形例2では、回収スクリュー40の駆動が停止した後に、回収搬送路38の下流側端部領域の容積を拡大し、回収スクリュー40の駆動が開始した後に、拡大した容積を元に戻す容積可変手段として、回収搬送路38の下流側端部の底面を構成する扉部材60を開閉させる機構を備えている。この構成によれば、回収搬送路38の下流側端部の現像剤が拡大された領域部分に流れ出るとともに、これに伴って、供給搬送路37の上流側端部に溜まっていた現像剤が回収搬送路38の下流側端部に落下して流れ込んでくる。その結果、供給搬送路37の上流側端部における現像剤量を減らすことができるので、駆動を開始して回収搬送路下流側端部の現像剤を供給搬送路37の上流側端部に向けて搬送する際、回収搬送路下流側端部の現像剤の搬送負荷が軽減される。したがって、駆動開始時に現像剤へ加えられるストレスが小さくなり、現像剤の劣化進行を遅らせることができる。また、駆動源の駆動開始時における駆動負荷トルクが小さくなり、駆動源に加わる負荷が軽減される。
また、上記変形例5においては、可撓性部材70の撓みを規制する撓み規制部材71を設け、駆動開始時を含む所定期間(駆動開始直後の所定期間)は撓み規制部材71による規制を解除し、当該所定期間を除いた駆動期間中は撓み規制部材71により可撓性部材70の撓みを規制するように制御している。このような構成により、可撓性部材70の材料選定や厚み選定の自由度を高めることができる。また、より撓みやすい可撓性部材70を採用できるので、駆動開始直後の容積拡大幅を大きくとることが可能となり、現像剤に加わるストレスをより軽減でき、また、駆動源に加わる負荷もより軽減できる。
また、上記変形例6においては、回収搬送路38の下流側端部領域に存在する現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段としてのトナー濃度センサ72が回収搬送路38の外部に設けられており、そのトナー濃度センサ72が可撓性部材70を介してトナー濃度を検知するように構成されている。通常、現像容器33の壁部の一部分を構成する可撓性部材70の厚みは、現像容器33の壁部を構成する他の部分よりも薄く形成できる。よって、このように薄肉の可撓性部材70を介してトナー濃度センサ72によりトナー濃度を検知することで、トナー濃度の検知精度を高めることができる。
また、上記変形例6のように、トナー濃度センサ72を可撓性部材70上に取り付けることで、可撓性部材70の撓みに関係なく、常に現像剤に対する再近接距離でトナー検知を行うことができるので、安定して高いトナー濃度検知精度を得ることができる。
また、回収搬送路38の下流側端部の現像剤の搬送先搬送路が回収搬送路38の上方に配置されていない構成であっても、本発明を適用することができる。
3 現像装置
16 露光装置
32 現像剤
33 現像容器
34a 現像スリーブ
37 供給搬送路
38 回収搬送路
39 供給スクリュー
40 回収スクリュー
40a 羽部
40b 回転軸
45 トナー補給口
46,47 補助ギヤ
50 圧縮バネ
52 駆動入力ギヤ
53,54 はす歯ギヤ
57 コイル
58 電源
59 可動機構
60 扉部材
61 ジャバラ状部材
62 偏心カム
70 可撓性部材
71 撓み規制部材
72 トナー濃度センサ
100 プリンタ
Claims (13)
- 現像剤担持体に沿って現像剤担持体回転軸方向に延びる現像剤供給搬送路中を搬送されているトナーとキャリアとを含んだ二成分現像剤を、回転している該現像剤担持体の表面に担持させることにより、該現像剤担持体の表面に担持された二成分現像剤を現像領域へ搬送し、現像領域にて二成分現像剤中のトナーを潜像担持体表面上の潜像に付着させて該潜像を現像するとともに、現像領域を通過した二成分現像剤を該現像剤担持体から該現像剤供給搬送路とは別の搬送路である現像剤回収搬送路に回収する現像装置において、
上記現像剤回収搬送路内を搬送部材によって現像剤搬送方向下流側端部まで搬送された二成分現像剤を、該現像剤回収搬送路とは異なる他の搬送路を介して又は該他の搬送路を介さずに、上記現像剤供給搬送路の現像剤搬送方向上流側端部へ搬送することで、二成分現像剤を循環搬送する循環搬送機構と、
上記搬送部材の駆動が停止した後に、上記現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部に存在する二成分現像剤を該現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向上流側へ後退させる現像剤後退手段とを有することを特徴とする現像装置。 - 請求項1の現像装置において、
上記搬送部材は、回転軸周りに螺旋状の羽部が設けられ、その回転軸が駆動することでその回転軸方向に沿って二成分現像剤を現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側へ搬送する搬送スクリューであり、
上記現像剤後退手段は、上記搬送部材を上記現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向上流側へ変位させることにより、該現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部に存在する二成分現像剤を後退させるものであることを特徴とする現像装置。 - 請求項2の現像装置において、
上記現像剤後退手段は、上記搬送部材を上記現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向上流側へ変位させる方向に付勢する付勢手段を備え、該搬送部材の駆動中は該搬送部材の駆動力を利用して該付勢手段の付勢力に抗して該搬送部材が該現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側へ変位させるものであることを特徴とする現像装置。 - 請求項2の現像装置において、
上記現像剤後退手段は、ソレノイドが発生させる磁力によって上記搬送部材を変位させるものであることを特徴とする現像装置。 - 請求項1の現像装置において、
上記搬送部材は、回転軸周りに螺旋状の羽部が設けられ、その回転軸が駆動することでその回転軸方向に沿って二成分現像剤を現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側へ搬送する搬送スクリューであり、
上記現像剤後退手段は、上記搬送部材の回転軸を逆回転させることにより、該現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部に存在する二成分現像剤を後退させるものであることを特徴とする現像装置。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の現像装置において、
上記現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部に存在する二成分現像剤の搬送先である上記他の搬送路若しくは上記現像剤供給搬送路は、該現像剤回収搬送路の上方に配置されていることを特徴とする現像装置。 - 現像剤担持体に沿って現像剤担持体回転軸方向に延びる現像剤供給搬送路中を搬送されているトナーとキャリアとを含んだ二成分現像剤を、回転している該現像剤担持体の表面に担持させることにより、該現像剤担持体の表面に担持された二成分現像剤を現像領域へ搬送し、現像領域にて二成分現像剤中のトナーを潜像担持体表面上の潜像に付着させて該潜像を現像するとともに、現像領域を通過した二成分現像剤を該現像剤担持体から該現像剤供給搬送路とは別の搬送路である現像剤回収搬送路に回収する現像装置において、
上記現像剤回収搬送路内を搬送部材によって現像剤搬送方向下流側端部まで搬送された二成分現像剤を、該現像剤回収搬送路とは異なる他の搬送路を介して又は該他の搬送路を介さずに、上記現像剤供給搬送路の現像剤搬送方向上流側端部へ搬送することで、二成分現像剤を循環搬送する循環搬送機構を有しており、
上記現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部に存在する二成分現像剤の搬送先である上記他の搬送路若しくは上記現像剤供給搬送路は、該現像剤回収搬送路の上方に配置されており、
上記搬送部材の駆動が停止した後に、上記現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部領域の容積を拡大し、該搬送部材の駆動が開始した後に、拡大した容積を元に戻す容積可変手段とを有することを特徴とする現像装置。 - 現像剤担持体に沿って現像剤担持体回転軸方向に延びる現像剤供給搬送路中を搬送されているトナーとキャリアとを含んだ二成分現像剤を、回転している該現像剤担持体の表面に担持させることにより、該現像剤担持体の表面に担持された二成分現像剤を現像領域へ搬送し、現像領域にて二成分現像剤中のトナーを潜像担持体表面上の潜像に付着させて該潜像を現像するとともに、現像領域を通過した二成分現像剤を該現像剤担持体から該現像剤供給搬送路とは別の搬送路である現像剤回収搬送路に回収する現像装置において、
上記現像剤回収搬送路内を搬送部材によって現像剤搬送方向下流側端部まで搬送された二成分現像剤を、該現像剤回収搬送路とは異なる他の搬送路を介して又は該他の搬送路を介さずに、上記現像剤供給搬送路の現像剤搬送方向上流側端部へ搬送することで、二成分現像剤を循環搬送する循環搬送機構を有しており、
上記現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部に存在する二成分現像剤の搬送先である上記他の搬送路若しくは上記現像剤供給搬送路は、該現像剤回収搬送路の上方に配置されており、
上記現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部領域における搬送路壁部の一部分を可撓性部材で形成し、該現像剤搬送方向下流側端部領域に存在する現像剤の内圧上昇によって該可撓性部材が撓むことにより、該現像剤搬送方向下流側端部領域の容積を拡大可能に構成したことを特徴とする現像装置。 - 請求項8の現像装置において、
上記可撓性部材の撓みを規制する撓み規制部材と、
上記搬送部材の駆動開始時を含む所定期間は、上記撓み規制部材による規制を解除し、該所定期間を除いた該搬送部材の駆動期間中は、該撓み規制部材により上記可撓性部材の撓みを規制する規制制御手段とを有することを特徴とする現像装置。 - 請求項8又は9の現像装置において、
上記現像剤回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部領域に存在する現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段が該現像剤回収搬送路の外部に設けられており、
上記トナー濃度検知手段は、上記可撓性部材を介してトナー濃度を検知することを特徴とする現像装置。 - 請求項10の現像装置において、
上記トナー濃度検知手段は上記可撓性部材上に取り付けられていることを特徴とする現像装置。 - 潜像担持体と該潜像担持体上の潜像を現像する現像装置とを一体的に支持し、画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されたプロセスカートリッジにおいて、
上記現像装置として、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 潜像担持体と、該潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、トナー及びキャリアを含む二成分現像剤により該潜像担持体上の潜像を現像する現像装置とを有し、該現像装置により該潜像担持体上に形成されたトナー像を最終的に記録材へ転移させて、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
上記現像装置として、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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