JP2012103624A - レンズユニット及びその製造方法 - Google Patents

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JP2012103624A JP2010254139A JP2010254139A JP2012103624A JP 2012103624 A JP2012103624 A JP 2012103624A JP 2010254139 A JP2010254139 A JP 2010254139A JP 2010254139 A JP2010254139 A JP 2010254139A JP 2012103624 A JP2012103624 A JP 2012103624A
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徹 富波
Koichi Eguro
孝一 江黒
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尚之 井上
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Abstract

【課題】レンズの側面の形状寸法精度に関わらずレンズをホルダ内に精密に位置決めして組み込むことを可能にするレンズユニット及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】レンズ10とホルダ20とが光軸OAに垂直な方向に関して互いに位置決めする部位を有することなく接続されるので、光軸OAに垂直な方向に設けたレンズ10の側面10cの形状的な寸法精度が低い場合にも、レンズ10をホルダ20に対して精密に位置決めした状態で固定することができる。さらに、レンズユニットにおいて、レンズとホルダとが、接着剤を介して接合されている。この場合、レンズ10とホルダ20とを強固に固定することができるだけでなく、接着部41の厚みによってレンズ10とホルダ20との相対的位置を簡易に調整することができ、レンズ10とホルダ20とを相対的に精密に位置決めして固定することができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、ホルダ内にレンズを組み込んだレンズユニット、及び、かかるレンズユニットの製造方法に関する。
携帯電話機等に組み込まれる撮像用のレンズユニットは、レンズの周囲をホルダによって保持する構造を有する(特許文献1参照)。レンズをホルダに嵌め込むことで、レンズのホルダへの組み付けが行われるが、レンズの側面とホルダの内壁面とのクリアランスを少なくすることで光軸に垂直な方向の位置決めが行われる。
特開2010−19884号公報
しかしながら、レンズの側面とホルダの内壁面とを利用して位置決めを行う場合、レンズやホルダの外形的な寸法精度を高くする必要があり、一般的には射出成形等でレンズを作る場合は、金型で外周側面を精度よく仕上げるため、レンズの外周側面も高精度で形成される。しかしそれに対してレンズの外周側面を高精度で仕上げることが容易でない場合がある。特に、複数のレンズ部をアレイ状に形成したウエハ状母材から切り出して個片化した四角柱状のレンズの場合、母材をカットすることで側面を形成するためレンズの側面形状を高精度とすることが容易でない。
そこで、本発明は、レンズの側面の形状寸法精度に関わらずレンズをホルダ内に精密に位置決めして組み込むことを可能にするレンズユニット及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るレンズユニットは、レンズと当該レンズを収納するように保持するホルダとを備え、レンズとホルダとが、少なくともレンズの光軸に垂直な方向に関して接着剤のみを介して互いに固定される。
上記レンズユニットによれば、レンズとホルダとが少なくともレンズの光軸に垂直な方向に関して接着剤のみを介して互いに固定され、固定又は接続に際して位置決めする部位を必要としないので、レンズの光軸に垂直な方向に設けたレンズの側面の形状的な寸法精度が低い場合にも、レンズをホルダに対して精密に位置決めした状態とすることができる。すなわち、レンズとホルダとの間隔をあけながら、位置決めを行えるため、レンズとホルダとを強固に固定することができるだけでなく、接着剤製の接着部を介在させることで、レンズ側面の形状やホルダの形状を高精度にしなくとも接着剤すなわち接着部の厚み等によってレンズとホルダとの相対的位置を簡易に調整することができ、レンズとホルダとを相対的に精密に位置決めして固定することができる。
ここで、垂直な方向に関して接着剤のみを介して固定されるとは、レンズとホルダとの間に介在することによって光軸に垂直な方向に関する両者の固定に寄与するものが実質的に接着剤のみであることを意味する。つまり実質的とは、固定される部分について、仮にホルダとレンズ以外にスペーサや絞りのような別部材が介在したとしても、レンズとホルダとがお互いに当接せずに最終的に接着剤を介して固定されているような場合、スペーサや絞りのような部材はホルダの一部、若しくはレンズの一部とみなせる。この様な場合もレンズとスペーサ等を含む部材とが当接されていないことからレンズ側面の形状等を高精度にする必要がなくなり、作り込みによるコスト増を抑えることができる。よってこのような場合も本願発明に含まれる。
本発明の別の側面では、レンズがホルダに対して3箇所以上において接着剤で接合される。この場合、レンズのホルダに対する固定や位置決めが確実で正確なものとなる。
本発明のさらに別の側面では、レンズが、ホルダの内壁面から離間する側面を有し、接着剤が、レンズの側面とホルダの内壁面との間に充填される。この場合、レンズの側面とホルダの内壁面と隙間を充填するように接着剤を供給してレンズとホルダとを固定することができる。
本発明のさらに別の側面では、接着剤がレンズの端面と側面とに供給される。ここで、レンズの端面とは、レンズの光学面の周囲に形成される面で、具体的にはレンズ外周の上面や下面を意味する。この場合、レンズの端面側に接着剤を供給し端面側から側面側に浸入させるように接着剤を広げることができ、かつ異なる方向から接着を行うため接着強度が向上し、レンズの固定が確実なものとなる。
本発明のさらに別の側面では、接着剤が5000cp以上の粘度を有する状態でレンズの端面と側面とに供給され硬化される。この場合、接着剤の粘度が比較的高く、レンズの側面とホルダの内壁面との間に接着剤を留めた状態で固化させやすくなる。
本発明のさらに別の側面では、レンズが、四角柱状の側面を有する。この場合、多数のレンズ部をアレイ状に一括形成したウエハ状母材から個々のレンズを簡易に切り出して利用することができる。この際、本発明では、個々のレンズの切り出しに要求される精度を低くしつつ、大量生産に適した製造方法を採用する事が可能となる。
本発明のさらに別の側面では、ホルダがレンズに当接してレンズを光軸方向に支持する当接部材を有する。この場合、当接部材によってレンズを安定して保持することができ、レンズを光軸方向に簡易に位置決めすることができる。
本発明に係る第1のレンズユニットの製造方法は、レンズと当該レンズを収納するように保持するホルダとを備えるレンズユニットに関するものであって、レンズとホルダとを少なくともレンズの光軸に垂直な方向に関して接着剤のみを介して互いに固定する。
上記製造方法によれば、レンズとホルダとを少なくともレンズの光軸に垂直な方向に関して接着剤のみを介して互いに固定するので、レンズの光軸に垂直な方向に設けたレンズの側面の形状的な寸法精度が低い場合にも、レンズをホルダに対して精密に位置決めした状態とすることができる。
本発明に係る第2のレンズユニットの製造方法は、レンズと、レンズを収納するように保持するホルダとを備えるレンズユニットの製造方法であって、レンズをレンズ保持治具に保持させる工程と、ホルダをホルダ保持治具に保持させる工程と、レンズ保持治具とホルダ保持治具とを嵌合させレンズとホルダとの位置決めを行う工程と、位置決めを行う工程の後、レンズとホルダとの間に接着剤を注入し硬化させる工程と、レンズ保持治具とホルダ用治具とからレンズユニットを取り出す工程とを有する。
上記製造方法によれば、レンズとホルダとの位置決めをレンズ保持治具とホルダ保持治具とを用いて位置決めを行うため、レンズとホルダ同士を直接位置決めする必要がなくレンズの側面の形状的な寸法精度が低い場合にも、レンズをホルダに対して精密に位置決めした状態でレンズユニットを作製できる。
(A)は、第1実施形態に係るレンズユニットを示す平面図であり、(B)は、レンズユニットのAA矢視断面図である。 レンズとホルダとを接続するための組立用治具を説明する斜視図である。 組立用治具のうちキャップ治具を説明する斜視図である。 (A)及び(B)は、図2の組立用治具を用いたレンズユニットの製造方法を説明する斜視図である。 (A)及び(B)は、組立用治具内の状態を説明する平面図及び側方断面図である。 第2実施形態のレンズユニットを示す平面図である。 第3実施形態のレンズユニットを示す断面図である。 第4実施形態のレンズユニットを示す平面図である。
〔第1実施形態〕
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態に係るレンズユニットの構造やその製造方法について説明する。
図1(A)及び図1(B)に示すレンズユニット100は、物体像をCMOSセンサーやCCDセンサー上に結像させるための撮像用のレンズユニットであり、四角柱状のレンズ10と、升状の部材であるホルダ20とを備える。
ここで、レンズ10は、例えば多数のレンズをアレイ状に形成したレンズウェハ(ウエハ状母材)からダイシングによって切り出されたものであり、全体として四角柱状の輪郭を有している。レンズ10は、光軸OA周辺の中央部に設けられた円形輪郭のレンズ本体11と、このレンズ本体11の周辺に延在する方形輪郭の枠部12とを有する。レンズ本体11は、例えば非球面型のレンズ部であり、上下一対の光学面11d,11eを有している。一方、枠部12は、上下一対の端面12d,12eを有している。レンズ10は、例えば全体をガラスで形成することができるが、ガラス基板1aをリフロー耐熱性を有する熱可塑性樹脂又は硬化性樹脂製の成形体層1b,1cで挟んだ構造とすることもできる。
なお、レンズ10の枠部12のうち上側の端面12dの四隅には、レンズ10をホルダ20に取り付けるために一時的に支持する際の位置決め用の複数の突起として、4つのボス12hが形成されている。
ホルダ20は、リフロー耐熱性を有する熱可塑性樹脂又は硬化性樹脂で形成されており、方形筒状の輪郭を有する側壁部21と、方形板状の輪郭を有する底部22とを備え、全体としてレンズ10を嵌め込んで保持するための凹部REを形成している。側壁部21の内壁面21aは、隙間GAを介してレンズ10の4つの側面10cに対向しており、レンズ10の光軸OAに垂直な横方向に関する所定以上の移動を制限可能になっている。底部22の底面22aは、レンズ10の枠部12の端面12eに対向してレンズ10の光軸OAに沿った下方向への移動を制限している。底部22の中央には、円形の開口OPが形成されており、開口OPを囲む縁部22eは、絞りとして機能している。
なお、底部22の底面22aのうち縁部22eよりも外側には、畝状に突起した環状の当接部材22hが形成されている。この当接部材22hの上面は、レンズ10の枠部12のうち下側の端面12eに当接しており、レンズ10の枠部12を下側から一様に支持することで、ホルダ20内でのレンズ10の傾きやガタツキを防止している。
レンズ10とホルダ20との間には、レンズ10の外周に沿った4箇所に接着剤製の接着部41が設けられている。これらの接着部41は、レンズ10をホルダ20に対して単に強固に固定する役割を有するだけでなく、後に詳述するようにレンズ10とホルダ20とのアライメント後のタイミングで接着部41を硬化させることにより、レンズ10とホルダ20とを光軸OAに垂直な方向に関して互いに位置決めした状態に保つことができる。つまり、これら接着部41により、レンズ10とホルダ20とを相対的に精密に位置決めした状態で固定することができる。各接着部41は、レンズ10の上側の端面12d上に広がる第1部分41aと、第1部分41aから光軸OAに沿って下方に延びる第2部分41bとを有する。第1部分41aは、第2部分41bを形成する空間に硬化前の流体状の接着剤を供給するための基点に残った接着剤が硬化して形成されたものである。また、第2部分41bは、レンズ10の側面10cとホルダ20の内壁面21aとの間の隙間GAに充填された接着剤が硬化して形成されたものである。
以上のように、接着部41をレンズ10の4つの側面10cに対応して4箇所に設けることで、レンズ10のホルダ20に対する固定を強固で確実なものとすることができ、レンズ10のホルダ20に対する位置決めが正確なものとなる。なお、接着部41の第2部分41bは、レンズ10の側面10cとホルダ20の内壁面21aとの間に挟まれて層状に広がっており、レンズ10とホルダ20とを十分な強度で相互に固定し、当接部材22hと共にレンズ10を保持する役割をする。
第2部分41bは、レンズ10をホルダ20に接着する際に、当初は流動体状の緩衝材としてその厚みを周囲に適合させることができ、硬化後はホルダ20内におけるレンズ10をその光軸OAに垂直な方向の位置に関して適正な状態で固定することができる。ここで、レンズ10とホルダ20とのX方向の隙間GAの全体幅tx=t1+t2は、例えば0.1mm(100μm)程度となっており、Y方向の隙間GAの全体幅ty=t3+t4は、例えば0.1mm(100μm)程度となっている。この場合、固定前のレンズ10は、ホルダ20内でX方向及びY方向に±約0.05mm程度移動可能になっている。ここで、隙間GAの全体幅tx,tyは、レンズ10やホルダ20の設計上の寸法及び許容誤差を考慮して目標値に設定されているが、実物のレンズユニット100では、レンズ10やホルダ20の個々の寸法誤差分δx,δyだけ目標値を増減させた値となってしまう。ここで、寸法誤差分δxは、レンズ10及びホルダ20のX方向の総和的な寸法誤差を意味し、寸法誤差分δyは、レンズ10及びホルダ20のY方向の総和的な寸法誤差を意味する。つまり、ホルダ20の設計等に際して隙間GAの全体幅tx,tyを適宜設定することで、ホルダ20内でのレンズ10の変位を最大で(tx−δx)/2,(ty−δy)/2程度確保することができる。これにより、レンズ10とホルダ20とを嵌合させないで、ホルダ20の凹部RE内で光軸OAに垂直な方向に微小変位させて、ホルダ20に対するレンズ10のアライメントを行うことができる。つまり、レンズ10の光軸OAから4つの側面10cまでの距離が正確に一致しない場合であっても、レンズ10の光軸OAからホルダ20の4つの外壁面21bまでの距離を一致させることができ、レンズ10の光軸OAとホルダ20の光軸OAとを一致させた状態で固定することができる。
以下、図1(A)等に示すレンズユニット100の製造方法の具体例について説明する。
まず、レンズ10がガラス基板1aを成形体層1b,1cで挟んだ構造を有する場合、第1の金型とガラス基板1aの表面との間に流体状の硬化性樹脂を挟み込んで固化させることによって第1の成形体層1bを形成し、第2の金型とガラス基板1aの裏面との間に流体状の硬化性樹脂を挟み込んで固化させることによって第2の成形体層1cを形成することで、多数のレンズ10をアレイ状に配列したウエハレンズを得る。また、レンズ10がガラス製である場合、溶融ガラスの液滴を下型の転写面上に落下させ、溶融ガラスを下型の転写面と上型の転写面との間に挟んでプレスすることで、多数のレンズ10をアレイ状に配列したウエハレンズを得る。ガラス製のウエハレンズの成形材料は、溶融ガラスの液滴に限らず、ガラス塊を下型の転写面上で軟化させたものとすることもできる。
以上のウエハレンズは、ダイシングによって個々のレンズ10に分割される。ウエハレンズ中の多数のレンズ10は、例えば格子状に配列されており、分割後の各レンズ10は、四角柱状すなわち平面視において方形の輪郭を有するものとなる。なお、レンズ10の上下表面には、光学面11d,11eや端面12d,12eが形成されており、特に表面には、位置決め用の4つのボス12hが形成されている。また、レンズ10の側面10cは、切断の際に形成される切削面又は研削面となっている。
ホルダ20は、レンズ10とは別の工程で、金型のキャビティを利用した熱可塑性樹脂又は熱その他による硬化性樹脂の射出成形等によって形成される。
以下、図2、図3等を参照して、レンズ10をホルダ20の凹部REに挿入して固定する組み付け工程について説明する。なお、図2は、レンズ10とホルダ20とを位置決めするための組立用治具50の外観を説明する斜視図であり、図3は、組立用治具50を構成するキャップ治具70の構造を説明する斜視図である。
組み付け工程に用いられる組立用治具50は、ホルダ20を保持する受け台治具60と、レンズ10を保持するキャップ治具70とを有する。
図4(A)に拡大して示すように、受け台治具60は、ホルダ保持時具であり、台座61と、支持部62と、案内凹部63と、係止部材64と、回転アライメントピン65とを有する。支持部62の外周側面62aは、キャップ治具70の対応部分と嵌合することで、キャップ治具70との間でxy面内における並進的な変位に関するアライメントを行い、支持部62の外周端面62bは、キャップ治具70の対応部分と当接することで、キャップ治具70との間でz軸方向に関するアライメントを行う。案内凹部63は、ホルダ20の下部を嵌め込む空間となっており、図5(A)に示すように、一対の当接面63a,63b及び底面63cによってレンズ10をホルダ20に対して位置決めする役割を有する。係止部材64は、不図示のバネ等によって反時計回りに回転する付勢力を受けており、ホルダ20を当接面63a,63bに適度の圧力で押し付け、ホルダ20が受け台治具60から脱落せず安定して保持されるようにしている。回転アライメントピン65は、キャップ治具70の対応部分と嵌合することで、キャップ治具70との間でz軸まわりの回転に関するアライメントを行う。
図3に示すように、キャップ治具70は、レンズ保持時具であり、本体71と、支持部72と、嵌合部73と、回転アライメントスロット75とを有する。支持部72は、レンズ10を第1光学面11dがある表面側から支持する。レンズ10は、詳細な説明を省略するが、支持部72に対して着脱可能に緩く固定されている。この際、図5(B)に示すように、枠部12の端面12dに設けたボス12hが支持部72の嵌合面72bと嵌合して、レンズ10のxy面内での並進的な変位やz軸まわりの回転に関するアライメントが行われる。さらに、キャップ治具70が受け台治具60の支持部62を覆うようにキャップ治具70を受け台治具60に取り付けると、嵌合部73の内壁面73aと支持部62の外周端面62bとが嵌合し、嵌合部73の下端面73bと支持部62の外周端面62bとが当接し、回転アライメントスロット75に回転アライメントピン65が挿入される。つまり、受け台治具60とキャップ治具70との3次元的な位置決めが達成される。なお、本体71には、4つの貫通孔71cが形成されており、本体71の頂面71a側から接着剤の射出器を挿入することで、射出器の先端をレンズ10の端面12dの適所に近接させることができるようになっている。
組み付け工程に際しては、以上で説明した組立用治具50を用い、ホルダ20を受け台治具60にアライメントした状態で一時的に固定したものと、レンズ10をキャップ治具70にアライメントした状態で一時的に固定したものとを準備する。具体的には、ホルダ20の外観姿勢を確認して受け台治具60の案内凹部63に嵌め込むように載置し、係止部材64をホルダ20に突き当てることで、ホルダ20を受け台治具60の案内凹部63上にアライメントした状態で固定する。つまり、ホルダ20は、受け台治具60によって動かないように保持される。また、レンズ10の外観姿勢を確認してキャップ治具70の支持部72上に載置し、レンズ10をボス12hや嵌合面72bを利用してアライメントした状態で支持部72上に固定する。つまり、レンズ10は、キャップ治具70によって動かないように保持される。
次に、図4(B)に示すように、レンズ10を保持するキャップ治具70をホルダ20を保持する受け台治具60の上部に被せるように嵌合させる。これにより、図5(B)に示すように、ホルダ20の凹部RE内にレンズ10が挿入される。この際、受け台治具60とキャップ治具70とがアライメントされるため、レンズ10がホルダ20に対して光軸OAに垂直な方向及び光軸OAのまわりの回転に関してアライメントされ、レンズ10の光軸OAとホルダ20の光軸OAとを一致させることができる。また、レンズ10をホルダ20の凹部REに奥まで挿入することで、ホルダ20に設けた当接部材22hがレンズ10の枠部12に当接し、レンズ10がホルダ20に対して光軸OAの方向に関してアライメントされる。なお、ホルダ20の底部22、レンズ10の枠部12等の厚みに誤差がある場合、かかる誤差を許容するように支持部72を光軸OA方向に弾性的に伸縮させることもできる。
次に、キャップ治具70の貫通孔71cを介してキャップ治具70の外側から接着剤の射出器を挿入し、レンズ10の端面12dの周辺であってホルダ20との隙間GAに近接する4箇所に接着剤を注入すなわち供給する。接着剤の供給箇所は、図5(A)に示す接着部41に対応するものとなっている。この際、レンズ10の端面12dからレンズ10の側面10cとホルダ20の内壁面21aとの隙間GAに向けて供給される接着剤の粘度は、5000cp以上であるものとする。このように、接着剤の粘度を比較的高くすることで、レンズ10とホルダ20との隙間GAが多少広くても、隙間GAに接着剤を留めることができ、隙間GAを充填するように接着剤を固化させて、十分な強度の接着部41を形成することができる。このようにして、ホルダ20内にレンズ10を位置決めした状態で埋め込んで固定したレンズユニット100が作製される。なお、接着剤がUV硬化樹脂である場合、貫通孔71cを介して接着剤にUV照射を行うことができるが、キャップ治具70を光透過性の材料で形成すれば、貫通孔71cを利用する必要はない。
次に、受け台治具60からキャップ治具70を外すことで、受け台治具60の案内凹部63に保持されたレンズユニット100が露出する。なお、レンズ10は、キャップ治具70に軽く接着又は吸着されているだけであり、キャップ治具70を外す際に、キャップ治具70からレンズユニット100が分離される。
最後に、係止部材64による固定を解除して、受け台治具60からレンズユニット100を外すことで、レンズユニット100の製造が完了する。つまり、レンズユニット100が受け台治具60やキャップ治具70から取り出された状態となる。
以上で説明した第1実施形態のレンズユニット100によれば、レンズ10とホルダ20とが光軸OAに垂直な方向に関して互いに位置決めする部位を有することなく接続されるので、光軸OAに垂直な方向に設けたレンズ10の側面10cの形状的な寸法精度が低い場合にも、レンズ10をホルダ20に対して精密に位置決めした状態で固定することができる。さらに、このレンズユニット100では、レンズ10とホルダ20とが、接着剤製の接着部41を介して接合されている。この場合、レンズ10とホルダ20とを強固に固定することができるだけでなく、接着部41の厚みによってレンズ10とホルダ20との相対的位置を簡易に調整することができ、レンズ10とホルダ20とを相対的に精密に位置決めして固定することができる。
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態に係るレンズユニットを説明する。なお、第2実施形態に係るレンズユニットは、第1実施形態のレンズユニット100を一部変更したものであり、特に説明しない部分は、第1実施形態と同様であるものとする。
本実施形態の場合、レンズ10の4辺のうち3辺において接着部41が形成されている。この場合も、レンズ10のホルダ20に対する固定や位置決めを確実で正確なものとできる。
〔第3実施形態〕
以下、第3実施形態に係るレンズユニットを説明する。なお、第3実施形態に係るレンズユニットは、第1実施形態のレンズユニット100を一部変更したものであり、特に説明しない部分は、第1実施形態と同様であるものとする。
本実施形態の場合、ホルダ20の底部22に当接部材22hを設けていない。つまり、レンズ10は、ホルダ20に対して完全に非接触状態となっており、接着部41を介してホルダ20内に間接的に支持された状態となっている。このように、接着部41が十分な強度を有する場合、レンズ10とホルダ20とを非接触でありながら相対的に精密に位置決めして固定することができる。
〔第4実施形態〕
以下、第4実施形態に係るレンズユニットを説明する。なお、第4実施形態に係るレンズユニットは、第1実施形態のレンズユニット100を一部変更したものであり、特に説明しない部分は、第1実施形態と同様であるものとする。
本実施形態の場合、レンズ10が円柱状の輪郭を有し、ホルダ20も円筒状の輪郭を有する。結果的に、レンズ10とホルダ20との隙間GAは平面視で円形となる。接着部41は、円周に沿って延びる隙間GAの3箇所に対応して形成されている。
〔その他〕
以上、実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記各実施形態においては、接着部41がレンズ10の上側の端面12d上に延在する第1部分41aと、レンズ10の側面10c上に延在する第2部分41bとを有するとしたが、接着部41をレンズ10の下側の端面12eとホルダ20の底面22aとの間に形成することもできる。
また、接着部41は、レンズ10の周囲に均等に形成する必要はなく、例えばレンズ10の±x又は±yの一方の側面10cにのみ設けて固定を行うものとすることもできる。この際、接着部41を設けない隙間には、レンズの絞りや、固定を補助するスペーサ、弾性体、充填材等を介在させることもできる。
また、レンズ10とホルダ20との隙間GAは、薄い層状のものに限らず多様な形状とすることができる。ただし、接着部41を設ける箇所では、レンズ10とホルダ20とを近接させて隙間GAを狭くすることが望ましい。
接着部41を形成するタイミングは、キャップ治具70を受け台治具60から外した後とすることもできる。この場合、キャップ治具70の支持部72にレンズ10の着脱機構を設けることになる。
レンズ10やホルダ20の形状は上記のものに限らず、用途に応じて適宜変更することができる。例えば、ホルダ20にレンズ10を覆うような蓋部分を追加的に形成することができる。
10…レンズ、 10c…側面、 11…レンズ本体、 11d,11e…光学面、 12…枠部、 12d,12e…端面、 12h…ボス、 20…ホルダ、 21…側壁部、 21a…内壁面、 22…底部、 22a…底面、 22e…縁部、 22h…当接部材、 41…接着部、 50…組立用治具、 60…受け台治具、 61…台座、 62…支持部、 63…案内凹部、 64…係止部材、 65…回転アライメントピン、 70…キャップ治具、 71…本体、 71c…貫通孔、 72…支持部、 73…嵌合部、 75…回転アライメントスロット、 100…レンズユニット、 GA…隙間、 OA…光軸、 OP…開口、 RE…凹部

Claims (9)

  1. レンズと、
    前記レンズを収納するように保持するホルダとを備え、
    前記レンズと前記ホルダとは、少なくとも前記レンズの光軸に垂直な方向に関して、接着剤のみを介して互いに固定されることを特徴とするレンズユニット。
  2. 前記レンズは、前記ホルダに対して3箇所以上において前記接着剤で接合されることを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
  3. 前記レンズは、前記ホルダの内壁面から離間する側面を有し、前記接着剤は、前記レンズの側面と前記ホルダの内壁面との間に充填されることを特徴とする請求項1及び請求項2のいずれか一項に記載のレンズユニット。
  4. 前記接着剤は、前記レンズの端面と側面とに供給されることを特徴とする請求項3に記載のレンズユニット。
  5. 前記接着剤は、5000cp以上の粘度を有する状態で前記レンズの前記端面と前記側面とに供給され硬化されることを特徴とする請求項4に記載のレンズユニット。
  6. 前記レンズは、四角柱状の側面を有することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の撮像レンズユニット。
  7. 前記ホルダは、前記レンズに当接して前記レンズを光軸方向に支持する当接部材を有することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の撮像レンズユニット。
  8. レンズと、前記レンズを収納するように保持するホルダとを備えるレンズユニットの製造方法であって、
    前記レンズと前記ホルダとを、少なくとも前記レンズの光軸に垂直な方向に関して接着剤のみを介して互いに固定することを特徴とするレンズユニットの製造方法。
  9. レンズと、前記レンズを収納するように保持するホルダとを備えるレンズユニットの製造方法であって、
    前記レンズをレンズ保持治具に保持させる工程と、
    前記ホルダをホルダ保持治具に保持させる工程と、
    前記レンズ保持治具と前記ホルダ保持治具とを嵌合させ前記レンズと前記ホルダとの位置決めを行う工程と、
    前記位置決めを行う工程の後、前記レンズと前記ホルダとの間に接着剤を注入し硬化させる工程と、
    前記レンズ保持治具と前記ホルダ用治具とからレンズユニットを取り出す工程とを有するレンズユニットの製造方法。
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