JP2012102784A - メカニカルシール - Google Patents

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Abstract

【課題】めっき槽内に金属片が存在するような悪使用条件下であっても、金属片の突き刺さりに起因するベローズの損傷が防止され、早期漏れの不都合が回避されて十分な耐久性を持つメカニカルシールを提供する。
【解決手段】回転軸1のめっき槽からの延出軸部1Aに外嵌されて一体回転する回転密封輪5と、軸心P方向移動可能、かつ、回転不能にめっき槽側壁2に支持される静止密封輪6と、静止密封輪6を回転密封輪5に押付けてシール部Sを形成させる弾性機構7とを備え、弾性機構7が、延出軸部1Aを囲繞して静止密封輪6と側壁2とに亘って架設される弾性材製ベローズ7を有して構成されるメカニカルシールにおいて、ベローズ7の蛇腹部7Cの内部空間である環状膨出部7Vに対して径内側から蓋をすべく、ベローズ7の先端部7Bに液密に支持され、かつ、基端部7Aの内周面iに軸心P方向移動可能に摺接される筒状のアダプタ9を装備する。
【選択図】図2

Description

本発明は、スラッジやスラリーが大量に含まれる液体の輸送に使用されるポンプ、例えばめっき槽内に装備されるシンクロールの軸、または、河川の砂利採取用ポンプや泥土圧送装置などの土木機械の回転軸(以下、「回転軸」と記す)を軸封するためのメカニカルシールに関するものである。
シンクロールは、圧延鋼板等の長尺状金属板を連続的にめっき処理するために、めっき槽内にて長尺状金属板を巻回して反転移動させるための回転体であり、例えば、特許文献1において開示されるものが知られている。特許文献1においては、その図3に示されるように、アルミニウムを主成分とするめっき浴(2)中に鋼板(1)を連続的に浸漬して表面にめっき層を形成するためのめっき槽内に、上方から下降移動されてくる鋼板(1)をシンクロールに巻付けて反転させ、上方移動させて行く構造が示されている。
シンクロールの軸、即ちシンクロール軸に対するメカニカルシールは、構成要素がめっき液に浸されないこと、施工のし易さ、良好なメンテナンス性により、通常、めっき槽の側壁を貫通して延出されるシンクロール軸の延出部に装備されており、特許文献2や特許部件3において開示されている。そして、そのメカニカルシールは、特許文献3において示されるように、めっき槽の側壁に支持されることとなる静止密封輪を軸心方向に押圧付勢する手段として、めっき液に浸されることの影響がでないように、ゴム等の弾性材によるベローズが用いられる。
即ち、従来のシンクロール用のメカニカルシールは、特許文献3の図1に示されるように、シンクロール軸(1)におけるめっき槽側壁(12)から外部に出た延出軸部を囲繞する状態で、静止密封輪(3)と側壁(12)とに亘って架設される弾性材製のベローズ(符記無)を設けている。ベローズ(符記無し)は、側壁(12)に刺さり込む基端部と、静止密封輪(3)を内嵌保持する先端部と、1段の蛇腹部とを有し、静止密封輪(3)を回転密封輪(4)に押付ける弾性機構として機能するものに構成されている。
このような構造のメカニカルシールにおいては、めっき液(2)は、シンクロール軸(1)とベローズ(符記無し)との間の空間部に普通に入り込むこととなる。それ故、静止密封輪(3)の支持機能及び軸心方向で回転密封輪(4)に押付けてシール部を生じさせる押圧付勢機能とを有するベローズ(符記無し)を弾性材製として、めっき液(2)の影響を受けない構成とされている。ところが、めっき処理の種類や仕様によっては早期にメカニカルシールから漏れが発生するというトラブルの生じることが知見されてきた。
もともと、横軸であるシンクロール軸にベローズを有する上記メカニカルシールを適用してある場合、袋状となる蛇腹部の内部に塵埃やゴミが入って溜り易い傾向にある。そこで、早期漏れの不具合を確認したところ、ベローズに亀裂が入り、そこから液漏れが生じていたことが判明した。ベローズ内部における亀裂箇所周辺には刃物で切ったような傷が無数にできており、多くの金属片が突き刺さったりしている状況も確認された。また、河川の砂利採集用機器のポンプにおいても同様の構造を持つメカニカルシールの採用が試みられたが、鋭利な角部を備える石やガラス片などでベローズが傷付けられる状況や、泥土がベローズ内に侵入してベローズが弾性を失うという問題があり、採用はできなかった。
つまり、ベローズ内部に入り込んだ金属片が蛇腹部の下部に溜り、それによる刺さりが繰り返し行われるとともに、軸振れや軸移動に追従するベローズの動きにより刺さり傷が徐々に拡大して亀裂が生じ、漏れに発展したものであると推測できる。めっき槽内に金属片が存在することが問題ではあるが、使用状況によってはそのような不都合状況も十分ありうるので、そのことに対処できるようにすることがメカニカルシールに求められる。
特開2008−13799号公報 特開平6−81180号公報 実開平4−106352号公報
本発明の目的は、弾性材製ベローズを用いて静止密封輪を押圧付勢させる構造を採るメカニカルシールのさらなる構造工夫により、めっき槽内に金属片が存在するような悪使用条件下であっても、金属片の突き刺さりに起因するベローズの損傷が防止され、早期漏れの不都合が回避されて十分な耐久性を持てるようにする点にある。
請求項1に係る発明は、機械の回転軸における機外へ延ばされた延出軸部1Aに外嵌されて一体回転する回転密封輪5と、前記回転軸1の軸心P方向移動が可能で、かつ、前記軸心Pに関する回転が不能に前記機械の固定部2に支持される静止密封輪6と、前記軸心P方向において前記静止密封輪6を前記回転密封輪5に押付けてシール部Sを形成させる弾性機構7とを備え、前記弾性機構7が、前記延出軸部1Aを囲繞する状態で前記静止密封輪6と前記固定部2とに亘って架設される弾性材製のベローズを有して構成されているメカニカルシールにおいて、
前記ベローズ7におけるその蛇腹部7Cより前記固定部側となる基端部7Aと、前記静止密封輪側となる先端部7Bのうちの何れか一方に液密に支持され、かつ、何れか他方の内周面iに前記軸心P方向で相対移動可能に摺接される筒状のアダプタ9が装備されていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のメカニカルシールにおいて、前記静止密封輪6が前記先端部7Bに直接に内嵌支持されるとともに、前記アダプタ9が前記静止密封輪6に対する嵌合支持部9aを有する状態で前記先端部7Bに支持されていることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のメカニカルシールにおいて、前記先端部7Bに、前記静止密封輪6の前記軸心P方向で前記固定部2側となる端面6aを溝側壁とする周溝mを構成するための周状切欠き7kが形成されるとともに、前記周溝mに嵌り込む外周フランジ9aが前記アダプタ9に設けられていることを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載のメカニカルシールにおいて、前記アダプタ9における軸心P方向の一端部に径外側に突出する凸条リング部9bが形成され、前記凸条リング部9bの外周が前記何れか他方の内周面iに前記軸心P方向で相対移動可能に摺接する構造として、前記ベローズ7の内周面iと前記アダプタ9との径方向間に筒状狭小空間rが形成されていることを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載のメカニカルシールにおいて、前記アダプタ9がフッ素樹脂製であることを特徴とするものである。
請求項6に係る発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載のメカニカルシールにおいて、前記アダプタ9がステンレス鋼製であることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、詳しくは実施形態の項にて述べるが、シール対象流体、例えばめっき液に混入している金属片、ゴミ等の異物がベローズ内部である環状膨出部に及ばないようになるとともに、機械装置などの回転軸の振れや移動に追従して問題なくベローズが動くことができる。その結果、弾性材製ベローズを用いて静止密封輪を押圧付勢させる構造を採るメカニカルシールのさらなる構造工夫により、シール対象流体にスラッジやガラス片、金属片などが存在するような悪使用条件下であっても、金属片の突き刺さりといったシール対象流体に含まれる異物に起因するベローズの損傷が防止され、早期漏れの不都合が回避されて十分な耐久性が発揮されるように改善することができる。
請求項2の発明によれば、アダプタがベローズの先端部だけでなく、それよりも硬い構成要素である静止密封輪にも嵌合支持される構造となり、よりしっかりと精度良くアダプタを支持でき、請求項1の発明による前記効果が強化される利点がある。
請求項3の発明によれば、ベローズにおける静止密封輪を嵌合支持させる構成の有効利用により、構造簡単にしながらアダプタを軸心方向に動かないように確実にベローズの静止密封輪側端部にホールドさせることができ、前記いずれかの効果をより安定的に発揮させることができる利点がある。
請求項4の発明によれば、もし異物がベローズ内周面とアダプタとの摺接部を越えて侵入することがあったとしても、それら異物をベローズ内周面とアダプタとの径方向間に形成される筒状狭小空間に溜め、環状膨出部にまでは及ばないようにすることが可能になる。その結果、前記いずれかの効果がより一層強化される利点がある。
請求項5の発明によれば、アダプタをフッ素樹脂製とすれば、耐温度性や耐薬品性に優れており、めっき液などのシール対象流体に浸されての使用条件下においても十分な耐久性が発揮されるメカニカルシールを提供することができる。また、請求項6のように、アダプタを耐食性などに優れるステンレス鋼製とすることも好ましい。
本願発明に係るメカニカルシールを示す全体図 図1のメカニカルシールの要部を示す拡大断面図
以下に、本発明によるメカニカルシールの実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
〔実施例1〕
実施例1に係るメカニカルシールMは、図1,2に示すように、回転密封輪5、静止密封輪6、ベローズ7等を有し、めっき槽(機械の一例)Tの側壁(固定部の一例)2の外側にボルト止めによって液密に取り付けられた装着壁3と、回転軸(シンクロール軸)1とに跨るように構成されている。回転軸1の側壁2から外部に延ばされた延出軸部1Aに、合成樹脂(例:クロロスルホン化ポリエチレン)製のリテーナ4が締付バンド11を用いて外嵌係止され、そのリテーナ4の側壁側端に回転密封輪5が内嵌支持されている。
軸心Pを有する回転軸1の延出軸部1Aに嵌装される状態の回転密封輪5は、例としてSic製で延出軸部1Aと一体回転する。12は、回転密封輪5をリテーナ4に固定させるための締付バンドであり、8はリテーナ4を補強するための金属製バックアップリング板である。静止密封輪6の材質の例としてはセラミックが挙げられる。また、21はリテーナ4の延出軸部1Aへの係止状態を補強するストッパーリングであり、eはシール対象流体の一例としてのめっき液である。
ベローズ7は、装着壁3に係止固定される固定部側の端部である基端部7A、静止密封輪6を内嵌保持する静止密封輪側となる先端部7B、及びそれら基端部7Aと先端部7Bとを繋ぐ一段の蛇腹部7Cとを有して構成される弾性材(例:クロロスルホン化ポリエチレン)製の蛇腹筒である。ベローズ7の他の材料としては、NBR、フッ素ゴム、EPDMなどのゴム材が可能である。このベローズ7は、静止密封輪6を軸心P方向で回転密封輪5に押圧付勢して接触型のシール部Sを形成させる弾性機構を兼ねている。蛇腹部7Cの内側は、ベローズ7の内部空間(ベローズ7と延出軸部1Aとの間の空間部)における蛇腹形状に伴う径外側に膨出する環状膨出部7Vとなっている。
装着壁3における回転軸1の挿通孔3aの径外側には、軸心P方向で先拡がり状の側周溝10が形成されており、ベローズ7の先窄まり状断面を持つ基端部7Aが側周溝10に側方から差し込まれている。そして、ベローズ7の基端部7Aと蛇腹部7Cとの境目の凹周溝13に嵌り込み外装される例えばステンレス鋼板製の環状板14を、軸心Pに関する周上に配置されて装着壁3に螺装される複数のボルト・ナット25で装着壁3側に押付けることにより、基端部7Aの先端部を側周溝10に押付けてこれら両者7A,3を液密に接合させてある。なお、本実施例においては、装着壁3は側壁2の一部(つまりは固定部)であるとみなして良い。
先端部7Bの内周面には静止密封輪6が内嵌装着(直接に内嵌支持)されており、外周面には締付バンド15が装備されている。先端部7Bと蛇腹部7Cとの境目には、環状補強板17が嵌り込み外装される凹周溝16が形成されている。例えばステンレス鋼板製の環状補強板17の外周側に螺着される複数のボルト18にはコイルスプリング19が嵌装されており、環状補強板17と環状板14とを互いに軸心P方向で離反する方向に弾性付勢する外装弾性機構20を構成している。
この外装弾性機構20は、ベローズ7によって静止密封輪6を回転密封輪5に押圧付勢する機能、即ちシール部Sを生じさせる機能を強化している。例えば、静止密封輪6をより強く押す補強用として、また、ベローズ7が劣化しても十分な弾性付勢力、即ちシール部Sの機能を維持させて必要十分なシール性能を発揮させる補助用として設定することができる。環状板14および環状補強板17のその他の材料としては、機内液(めっき液)が漏れたときのことを考慮すれば、ステンレス鋼板と同等以上の耐食性を有するものが望ましく、また両板14,17は互いに同一材料であるのが妥当である。
外装弾性機構20を持たない構造では、ベローズ7は、静止密封輪6と装着壁3との間からめっき液eを外部に漏らさない液漏れ防止機能と、静止密封輪6を回転密封輪5に押付ける押圧付勢機能との二つの役割を持つことが要求される。これに対して、外装弾性機構20を持つ構造では、ベローズ7は前記液漏れ防止機能を、そして外装弾性機構20は前記押圧付勢機能を、という具合に機能分担させることが可能である。従って、ベローズ7の劣化を遅らせて耐久性を高められるとか、劣化したとしても前記押圧付勢機能は維持されてシール部Sの良好なシール性を発揮し続けさせることができる、という効果が得られる。なお、コイルスプリング19の材料としてシリコンマンガン鋼、クロムバナジウム鋼、クロムモリブデン鋼、ステンレス鋼であるが、その他でも良い。
そして、図1,図2に示すように、環状膨出部7Vに対して径内側から蓋をすべく、ベローズ7における蛇腹部7Cの静止密封輪側となる先端部(「基端部と先端部のうちの何れか一方」の一例)7Bに液密に支持され、かつ、ベローズ7における蛇腹部7Cの固定部側となる基端部(「基端部と先端部のうちの何れか他方」の一例)7Aの内周面22(i)に軸心P方向で相対移動可能に摺接される筒状のアダプタ9が装備されている。アダプタ9は、例えばグラスファイバー入りのPTFE(フッ素樹脂)またはステンレス鋼で作成され、静止密封輪6に内嵌される嵌合支持部9cと、後述する周溝mに嵌合支持される外周フランジ9aと、凸条リング部9bと、本体筒部9dとを有して延出軸部1Aに遊外嵌状態で装備されている。
先端部7Bに、静止密封輪6の軸心P方向で側壁2側となる端面6aを溝側壁とする周溝mを構成するための周状の切欠き7kが形成されており、その周溝mに外周フランジ9aが嵌り込んでいる。そして、アダプタ9における側壁2側端部(「軸心P方向の一端部」の一例)に径外側に突出する凸条リング部9bが形成され、凸条リング部9bの外周が基端部7Aの内周面22(内周面i)に軸心P方向で相対移動可能に摺接する構造として、先端部7Bの内周面23(ベローズ7の内周面i)とアダプタ9との径方向間に奥止り状の筒状狭小空間rが形成されている。
つまり、本発明においては、ベローズ7の内部空間における蛇腹形状に伴う径外側に膨出する環状膨出部7Vに対して径内側から蓋をすべく、前記ベローズ7における前記固定部側となる基端部7Aと前記静止密封輪側となる先端部7Bのうちの何れか一方に液密に支持され、かつ、何れか他方の内周面iに前記軸心P方向で相対移動可能に摺接される筒状のアダプタ9が装備されているのである。
このような構成により、ベローズ7の先端部7Bに液密支持されるアダプタ9の凸条リング部9bと、基端部7Aの内周面22との摺接によって接触型シール部24が形成されている。従って、めっき槽T内のめっき液eがベローズ7部位に及んでいても、めっき液eに混入している金属片、ゴミ、泥土、砂利等の異物は接触型シール部24でシールされ、蛇腹部7Cの内部空間である環状膨出部7Vにまでは及ばないようになる。しかも、接触型シール部24であるから、アダプタ9を設けても、回転軸1の振れや移動に追従して問題なくベローズ7が動くことができる。また、アダプタ9をフッ素樹脂製とすれば、耐温度性や耐薬品性に優れており、めっき液に浸されての使用条件下においても十分な耐久性が発揮される。
また、図2に示すように、ベローズ7の内周面iとアダプタ9との径方向間に筒状狭小空間rが形成されているから、もし異物が接触型シール部24を越えて侵入することがあったとしても、それらを筒状狭小空間rに溜めて、環状膨出部7Vにまでは及ばないようにすることが可能になる。その結果、金属片が環状膨出部7Vの下部に溜まってベローズ7を内部から突き刺し、亀裂や割れ、或いはそれらによって早期に漏れが生じるという不都合が回避され、所期通りの十分な耐久性のあるメカニカルシールMが実現できる。
ベローズ7における静止密封輪6を内嵌支持する内周面、リテーナ4における回転密封輪5を内嵌支持する大内周面及び回転軸1に外嵌される小内周面の三箇所には、それぞれ複数で、かつ、軸心P方向で均等間隔毎に複数の周溝7a,4a,4bが形成されている。これら周溝7a、大周溝4a、小周溝4bの存在、並びに、それら隣合う周溝7a,4a,4bどうしに軸心P方向の適宜な間隙を設けて接触面積をある程度確保することとにより、嵌合相手物との接触面圧を無理なく高めることができ、単純な嵌合構造に比べて保持力を高めることが可能となる効果がある。なお、この周溝7a,4a,4bによる効果(接面圧増によるシール性の向上)は、ストッパーリング21にも適用されている。
〔別実施例〕
アダプタ9は、図1,2に示される状態とは軸心P方向で逆向きとされる等により、基端部7Aに支持され、かつ、凸条リング部9bの外周が先端部7Bの内周面23に摺接される構造としても良い。蛇腹部7cは、環状膨出部7Vが複数存在する2以上折り返される構造のものでも良い。本発明は、補助弾性機構20を持たない構造のメカニカルシールMにも適用可能である。
1 回転軸
1A 延出軸部
2 固定部
5 回転密封輪
6 静止密封輪
6a 端面
7 弾性機構、ベローズ
7A 基端部
7B 先端部
7C 蛇腹部
7k 周状切欠き
9 アダプタ
9a 外周フランジ
9b 凸条リング部
9c 嵌合支持部
P 軸心
S シール部
i 内周面
m 周溝
r 筒状狭小空間

Claims (6)

  1. 機械の回転軸における機外へ延ばされた延出軸部に外嵌されて一体回転する回転密封輪と、前記回転軸の軸心方向移動が可能で、かつ、前記軸心に関する回転が不能に前記機械の固定部に支持される静止密封輪と、前記軸心方向において前記静止密封輪を前記回転密封輪に押付けてシール部を形成させる弾性機構とを備え、前記弾性機構が、前記延出軸部を囲繞する状態で前記静止密封輪と前記固定部とに亘って架設される弾性材製のベローズを有して構成されているメカニカルシールであって、
    前記ベローズにおけるその蛇腹部より前記固定部側となる基端部と、前記静止密封輪側となる先端部のうちの何れか一方に液密に支持され、かつ、何れか他方の内周面に前記軸心方向で相対移動可能に摺接される筒状のアダプタが装備されているメカニカルシール。
  2. 前記静止密封輪が前記先端部に直接に内嵌支持されるとともに、前記アダプタが前記静止密封輪に対する嵌合支持部を有する状態で前記先端部に支持されている請求項1に記載のメカニカルシール。
  3. 前記先端部に、前記静止密封輪の前記軸心方向で前記固定部側となる端面を溝側壁とする周溝を構成するための周状切欠きが形成されるとともに、前記周溝に嵌り込む外周フランジが前記アダプタに設けられている請求項2に記載のメカニカルシール。
  4. 前記アダプタにおける軸心方向の一端部に径外側に突出する凸条リング部が形成され、前記凸条リング部の外周が前記何れか他方の内周面に前記軸心方向で相対移動可能に摺接する構造として、前記ベローズの内周面と前記アダプタとの径方向間に筒状狭小空間が形成されている請求項1〜3の何れか一項に記載のメカニカルシール。
  5. 前記アダプタがフッ素樹脂製である請求項1〜4の何れか一項に記載のメカニカルシール。
  6. 前記アダプタがステンレス鋼製である請求項1〜4の何れか一項に記載のメカニカルシール。
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