JP2012102695A - エンジン回転停止制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンの燃焼を停止させてエンジン回転停止制御を実行する際に、自動変速機の影響を抑制できるようにして、エンジン回転停止制御の精度を向上させる。
【解決手段】エンジン運転中にエンジン停止要求(アイドルストップ要求)が発生したときに、自動変速機37をニュートラル状態(動力伝達しない状態)に切り換えるニュートラル切換制御を実行し、自動変速機37のニュートラル状態への切り換えが完了した時点で、エンジン11の燃焼を停止させてエンジン回転停止制御を実行する。このエンジン回転停止制御では、実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるようにオルタネータ(発電機)の負荷トルクをフィードバック制御するオルタF/B停止制御を実行する。その後、エンジン再始動要求が発生したときに、自動変速機37を非ニュートラル状態(動力伝達可能な状態)に戻した後、燃料噴射を再開してエンジン11を再始動させる。
【選択図】図1
【解決手段】エンジン運転中にエンジン停止要求(アイドルストップ要求)が発生したときに、自動変速機37をニュートラル状態(動力伝達しない状態)に切り換えるニュートラル切換制御を実行し、自動変速機37のニュートラル状態への切り換えが完了した時点で、エンジン11の燃焼を停止させてエンジン回転停止制御を実行する。このエンジン回転停止制御では、実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるようにオルタネータ(発電機)の負荷トルクをフィードバック制御するオルタF/B停止制御を実行する。その後、エンジン再始動要求が発生したときに、自動変速機37を非ニュートラル状態(動力伝達可能な状態)に戻した後、燃料噴射を再開してエンジン11を再始動させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、エンジン回転停止位置(停止クランク角)を制御する機能を備えたエンジン回転停止制御装置に関する発明である。
近年、例えば、特許文献1(特開2008−215230号公報)に記載されているように、エンジン自動停止・始動システム(アイドルストップシステム)を搭載した車両では、再始動性を向上させるために、エンジン停止時(アイドルストップ時)にエンジン回転停止位置(停止クランク角)を始動に適したクランク角範囲に制御することを目的として、エンジン回転が目標停止クランク角で停止するようにエンジン回転挙動の目標軌道を算出し、エンジン回転を停止させる際に実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるように発電機(オルタネータ)の負荷トルクを制御するエンジン回転停止制御を行うようにしたものがある。
ところで、エンジンの燃焼停止後のエンジン回転の低下速度は、変速機側のロストルク等によっても左右されるため、自動変速機(無段変速機も含む)を搭載した車両では、Dレンジ(ドライブレンジ)等に維持されて自動変速機が非ニュートラル状態(動力伝達可能な状態)に維持されたままでエンジンの燃焼が停止された場合、エンジンの燃焼停止後のエンジン回転の低下速度が速くなる傾向があり、実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるように発電機(オルタネータ)の負荷トルクを制御する期間を十分に確保することが困難になる。また、自動変速機側のトルクコンバータ制御の影響を受けてエンジン回転が低下する際の実エンジン回転挙動が変動する可能性がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、エンジン回転停止制御の際に、自動変速機の影響を抑制することができ、エンジン回転停止制御の精度を向上させることができるエンジン回転停止制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、エンジン回転が目標停止クランク角で停止するようにエンジン回転挙動の目標軌道を算出し、エンジン停止要求に応じてエンジンの燃焼を停止させてエンジン回転を停止させる際に実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるように発電機の負荷を制御するエンジン回転停止制御を実行する制御手段を備えたエンジン回転停止制御装置において、制御手段は、エンジンの燃焼を停止させてエンジン回転停止制御を実行する際に、エンジンの燃焼停止と同時に又はその直前か直後に、エンジンの動力を伝達する自動変速機をニュートラル状態(動力伝達しない状態)に切り換える構成としたものである。
この構成では、エンジンの燃焼を停止させてエンジン回転停止制御を実行する際に、自動変速機をニュートラル状態に切り換えることで、自動変速機の影響を抑制する(自動変速機の影響を受け難くする)ことができる。これにより、エンジンの燃焼停止後のエンジン回転の低下速度が速くなることを抑制して、実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるように発電機の負荷を制御する期間を確保することが可能になると共に、自動変速機側の制御の影響を受けてエンジン回転が低下する際の実エンジン回転挙動が変動することを抑制することが可能となり、エンジン回転停止制御の精度を向上させることができる。
本発明は、エンジンの燃焼を停止させてエンジン回転停止制御を実行する際に、エンジンの燃焼停止と同時に又はその直後に、自動変速機をニュートラル状態に切り換えるようにしても良いが、請求項2のように、エンジン停止要求が発生したときに、自動変速機をニュートラル状態に切り換え、その後、エンジンの燃焼を停止させてエンジン回転停止制御を実行するようにしても良い。このようにすれば、エンジン回転停止制御の開始前(エンジン燃焼停止前)に自動変速機をニュートラル状態に切り換えておくことができ、エンジン回転停止制御の開始当初から自動変速機の影響を抑制することができる。
また、請求項3のように、エンジン停止要求が発生すると予測したときに、自動変速機をニュートラル状態に切り換え、その後、エンジン停止要求が発生したときに、エンジンの燃焼を停止させてエンジン回転停止制御を実行するようにしても良い。このようにすれば、エンジン停止要求が発生したときに、速やかにエンジンの燃焼を停止させてエンジン回転停止制御を実行することができると共に、エンジン回転停止制御の開始前(エンジン燃焼停止前)に自動変速機をニュートラル状態に切り換えておくことができ、エンジン回転停止制御の開始当初から自動変速機の影響を抑制することができる。
また、請求項4のように、自動変速機を駆動するための油圧を供給する電動式の油圧ポンプを備え、自動変速機がニュートラル状態に切り換えられた後にエンジン再始動要求が発生したときに又はエンジン再始動要求が発生すると予測したときに、自動変速機を非ニュートラル状態(動力伝達可能な状態)に戻すようにすると良い。電動式の油圧ポンプを備えた車両では、アイドルストップ中(エンジン停止中)でも電動式の油圧ポンプで自動変速機に油圧を供給することができるため、エンジン再始動要求が発生したときに又はエンジン再始動要求が発生すると予測したときに、自動変速機を非ニュートラル状態に戻すことができ、このようにすれば、エンジン再始動後に速やかに車両を発進させることができる。
以下、本発明を実施するための形態を具体化した幾つかの実施例を説明する。
本発明の実施例1を図1乃至図12に基づいて説明する。
まず、図1に基づいて車両駆動システムの概略構成を説明する。
内燃機関であるエンジン11の出力軸の動力が油圧駆動式の自動変速機37に伝達され、この自動変速機37の出力軸の動力がデファレンシャルギヤ機構38や車軸39等を介して車輪40に伝達される。自動変速機37は、トルクコンバータ41と変速機構42により構成され、複数の変速段の中から変速段を段階的に切り換える有段変速機であっても良いし、無段階に変速するCVT(無段変速機)であっても良い。
まず、図1に基づいて車両駆動システムの概略構成を説明する。
内燃機関であるエンジン11の出力軸の動力が油圧駆動式の自動変速機37に伝達され、この自動変速機37の出力軸の動力がデファレンシャルギヤ機構38や車軸39等を介して車輪40に伝達される。自動変速機37は、トルクコンバータ41と変速機構42により構成され、複数の変速段の中から変速段を段階的に切り換える有段変速機であっても良いし、無段階に変速するCVT(無段変速機)であっても良い。
自動変速機37には、エンジン動力で駆動される油圧ポンプ43と、モータ(図示せず)で駆動される電動式の油圧ポンプ44が設けられている。エンジン運転中は、エンジン駆動式の油圧ポンプ43で油圧が供給され、後述するアイドルストップ中(エンジン停止中)は、エンジン駆動式の油圧ポンプ43が停止するため、電動式の油圧ポンプ44で油圧が供給されるようになっている。
AT−ECU45は、マイクロコンピュータを主体として構成され、シフトレバー(図示せず)の操作位置や運転条件(スロットル開度や車速等)に応じて自動変速機37を制御する。このAT−ECU45は、後述するエンジンECU30に接続されて、両者間で制御信号等を送受信する。
次に、図2に基づいてエンジン制御システム全体の構成を概略的に説明する。
エンジン11の吸気ポート12に接続された吸気管13の途中には、スロットルバルブ14が設けられ、このスロットルバルブ14の開度(スロットル開度)がスロットル開度センサ15によって検出される。また、スロットルバルブ14の下流側には、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ18が設けられ、各気筒の吸気ポート12の近傍には、それぞれ吸気ポート12に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁19が取り付けられている。エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ31が取り付けられ、各気筒の点火プラグ31の火花放電によって筒内の混合気に着火される。
エンジン11の吸気ポート12に接続された吸気管13の途中には、スロットルバルブ14が設けられ、このスロットルバルブ14の開度(スロットル開度)がスロットル開度センサ15によって検出される。また、スロットルバルブ14の下流側には、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ18が設けられ、各気筒の吸気ポート12の近傍には、それぞれ吸気ポート12に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁19が取り付けられている。エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ31が取り付けられ、各気筒の点火プラグ31の火花放電によって筒内の混合気に着火される。
一方、エンジン11の排気ポート20に接続された排気管21の途中には、排気ガス浄化用の触媒22が設置されている。エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ23が設けられている。エンジン11のクランク軸24に取り付けられたシグナルロータ25の外周に対向してクランク角センサ26が設置され、このクランク角センサ26からシグナルロータ25の回転に同期して所定クランク角毎(例えば30℃A毎)にクランクパルス信号が出力される。また、エンジン11のカム軸27に取り付けられたシグナルロータ28の外周に対向してカム角センサ29が設置され、このカム角センサ29からシグナルロータ28の回転に同期して所定のカム角でカムパルス信号が出力される。
また、オルタネータ33(発電機)には、クランク軸24に連結されたクランクプーリ34の回転がベルト35を介して伝達される。これにより、エンジン11の動力でオルタネータ33が回転駆動されて発電するようになっている。このオルタネータ33の発電制御電流(フィールド電流)をデューティ制御することで、オルタネータ33の負荷を制御することができる。
上述した各種センサの出力は、エンジン制御回路(以下「エンジンECU」と表記する)30に入力される。このエンジンECU30は、マイクロコンピュータを主体として構成され、各種センサで検出したエンジン運転状態に応じて、燃料噴射弁19の燃料噴射量や燃料噴射時期、点火プラグ31の点火時期を制御すると共に、エンジン運転中に所定の自動停止条件(例えばアクセル全閉、ブレーキ操作中、アイドル運転中等の条件)が成立してエンジン停止要求が発生したときに、燃焼(燃料噴射及び/又は点火)を停止させてエンジン回転を停止させるアイドルストップを実行し、このアイドルストップによるエンジン回転停止中(アイドルストップ中)に運転者が車両発進のための準備操作(ブレーキ解除、シフトレバーのドライブレンジへの操作等)や発進操作(アクセル踏み込み等)が行われたとき、或は車載機器の制御システムからの始動要求が発生したときに、所定の自動始動条件が成立してスタータ(図示せず)に通電してエンジン11をクランキングして再始動させる。
更に、エンジンECU30は、後述する図10乃至図12の各ルーチンを実行することで、特許請求の範囲でいう制御手段として機能し、エンジン回転が目標停止クランク角で停止するようにエンジン回転挙動の目標軌道を算出し、エンジン停止要求に応じてエンジン回転を停止させる際に実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるように制御するエンジン回転停止制御を実行する。本実施例では、エンジン回転停止制御として、エンジン11の燃焼停止後に実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるようにオルタネータ33の負荷をフィードバック制御するオルタF/B停止制御を実行する。更に、エンジン11の燃焼停止前(燃焼中)に実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるように点火時期をフィードバック制御する点火F/B停止制御を実行するようにしても良い。
エンジン回転停止制御(オルタF/B停止制御)の際に、エンジン回転速度がオルタネータ33の発電限界回転速度以下に低下すると、オルタネータ33の負荷トルクがほとんど発生しなくなる(図4参照)。このような回転速度領域では、オルタネータ33の負荷トルクの影響をほとんど受けずにエンジン回転速度が低下してエンジン回転が停止するため、所定の基準タイミングを通過する際のエンジン回転速度に応じた停止クランク角でエンジン回転が停止する。ここで、基準タイミングは、エンジン回転速度がオルタネータ33の発電限界回転速度以下の回転速度領域でクランク角が所定位置(例えばTDC)となるタイミングである。
このような特性に着目して、本実施例では、基準タイミングのエンジン回転速度(基準タイミングを通過する際のエンジン回転速度)と停止クランク角との関係を用いて、停止クランク角が目標停止クランク角となる基準タイミングのエンジン回転速度を基準回転速度として求め、目標軌道は、この基準回転速度に至るまでのクランク角と目標エンジン回転速度との関係を所定クランク角間隔で算出してテーブル(図示せず)に割り付けたものである。この目標軌道は、例えば、ロストルクを考慮したエネルギ保存則の関係式を用いて、基準回転速度を初期値としてクランク角を溯る方向に所定クランク角Δθ毎(例えばTDC毎)に算出される(図参照)。
エネルギ保存則の関係式は次式で表される。
Ne(i+1)2 =Ne(i)2 +2/J×{Tloss−Tref(Ne(i))}×Δθ
ここで、Ne(i+1)は、現時点(i) よりも所定クランク角Δθ前の時点(i+1) のエンジン回転速度であり、Ne(i)は現時点(i) のエンジン回転速度である。また、Jはエンジン11の慣性モーメントである。Tlossはポンピングロスとフリクションロスを合計したロストルクであり、Tref(Ne(i))は現時点(i) のエンジン回転速度Ne(i)におけるオルタネータ33の基準負荷トルクである。
Ne(i+1)2 =Ne(i)2 +2/J×{Tloss−Tref(Ne(i))}×Δθ
ここで、Ne(i+1)は、現時点(i) よりも所定クランク角Δθ前の時点(i+1) のエンジン回転速度であり、Ne(i)は現時点(i) のエンジン回転速度である。また、Jはエンジン11の慣性モーメントである。Tlossはポンピングロスとフリクションロスを合計したロストルクであり、Tref(Ne(i))は現時点(i) のエンジン回転速度Ne(i)におけるオルタネータ33の基準負荷トルクである。
上記エネルギ保存則の関係式において、「Tloss−Tref(Ne(i))」は、ポンピングロスとフリクションロスとオルタネータ33の基準負荷トルクTref(Ne(i))を合計したロストルクに相当する。
本実施例では、オルタネータ33の基準負荷トルクTref(Ne(i))は、図4に示すようにオルタネータ33の制御可能な最大負荷の半分(1/2)に設定されている。このようにすれば、オルタネータ33は、モータジェネレータとは異なり、アシストトルクを出力できないという事情があっても、仮想的にオルタネータ33の負荷トルクを正負両方向に制御することが可能となり(基準負荷Tref 以下の負荷トルクを仮想的に負の負荷トルクとし、基準負荷Tref 以上の負荷トルクを正の負荷トルクとしてオルタネータ33の負荷トルクを制御することが可能となり)、目標軌道へのエンジン回転挙動の追従性を向上することができる。
尚、オルタネータ33の基準負荷トルクTref(Ne(i))は、最大負荷の半分(1/2)に限定されず、例えば、最大負荷の1/3、1/4、2/3、3/4等であっても良く、要は、オルタネータ33の制御可能な最大負荷よりも小さく、0よりも大きい適宜の負荷を基準負荷トルクTref(Ne(i))に設定すれば良い。
0<Tref(Ne(i))<最大負荷
0<Tref(Ne(i))<最大負荷
図6(a)は、基準負荷トルクTref(Ne(i))=0に設定してエンジン回転停止制御(オルタF/B停止制御)を行った比較例を示している。この比較例では、オルタネータ33の負荷トルクを正方向にしか制御できないため、実エンジン回転挙動がオーバーシュートした場合は、実エンジン回転挙動を目標軌道に一致させることができなくなる。
これに対して、本実施例のように、オルタネータ33の基準負荷トルクTref(Ne(i))を最大負荷よりも小さい適宜の負荷に設定すれば、図5に示すように、仮想的にオルタネータ33の負荷トルクを正負両方向に制御することが可能となるため、図6(b)に示すように、実回転挙動がオーバーシュートした場合でも、実回転挙動を目標軌道に一致させることができる。
更に、本実施例では、図7に示すように、目標軌道を算出する際に、オルタネータ33の基準負荷トルクTref(Ne(i))に応じた目標軌道を算出し、エンジン回転停止制御の実行中は、エンジン回転速度Ne(i)に応じた基準負荷トルクTref(Ne(i))を算出すると共に、現時点(i) のクランク角θ(i) における目標エンジン回転速度と実エンジン回転速度との偏差を小さくするようにフィードバック負荷トルクを算出して、このフィードバック負荷トルクに基準負荷トルクTref(Ne(i))を加算して要求負荷トルクTalt を求める(実際には、この要求負荷トルクTalt にプーリ比Ratioを乗算して要求軸トルクTalt.final に変換する)。
この後、図8に示すオルタネータ33の負荷トルク特性を用いて、オルタネータ33の要求負荷トルクTalt (要求軸トルクTalt.final )とエンジン回転速度Ne (又はエンジン回転速度Ne にプーリ比Ratioを乗算して求めたオルタネータ33の回転速度Nalt )に応じた発電指令値(デューティDuty )を算出する。この際、要求負荷トルクTalt とエンジン回転速度Ne (又はオルタネータ33の回転速度Nalt )から発電指令値(デューティDuty )を直接算出するようにしても良いが、要求負荷トルクTalt とエンジン回転速度Ne (又はオルタネータ33の回転速度Nalt )から要求フィールド電流(要求励磁電流)を算出し、この要求フィールド電流から発電指令値(デューティDuty )を算出するようにしても良い。
尚、図8に示す負荷トルク特性は、オルタネータ33の出力電圧が所定値(例えば13.5V)で一定の場合の特性であり、出力電圧毎に同様の特性が設定されている。この発電指令値(デューティDuty )に基づいてオルタネータ33の発電制御電流(フィールド電流)を制御してオルタネータ33の負荷トルクを制御する。
このようなオルタネータ33の負荷トルクの制御を、エンジン回転速度がオルタネータ33の発電限界回転速度Nelow(図4参照)以下に低下するまで所定クランク角間隔で周期的に実行することで、実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるようにオルタネータ33の負荷トルクをフィードバック制御するエンジン回転停止制御(オルタF/B停止制御)を行う。
エンジン回転停止制御の際に、エンジンECU30は、所定クランク角周期で発電指令値を演算し、この発電指令値をCAN(Controller Area Network )通信等により所定時間周期で電源系ECU36(図2参照)に送信する。更に、電源系ECU36は、受信した発電指令値をLIN(Local Interconnect Network)通信等により所定時間周期でオルタネータ33に送信する。
ところで、エンジン11の燃焼停止後のエンジン回転の低下速度は、変速機側のロストルク等によっても左右されるため、自動変速機37を搭載した車両では、Dレンジ(ドライブレンジ)等に維持されて自動変速機37が非ニュートラル状態(動力伝達可能な状態)に維持されたままでエンジン11の燃焼が停止された場合、エンジン11の燃焼停止後のエンジン回転の低下速度が速くなる傾向があり、実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるようにオルタネータ33の負荷トルクをフィードバック制御する期間を十分に確保することが困難になる。また、自動変速機37側のトルクコンバータ制御の影響を受けてエンジン回転が低下する際の実エンジン回転挙動が変動する可能性がある。
この対策として、本実施例1では、エンジン11の燃焼を停止させてエンジン回転停止制御(オルタF/B停止制御)を実行する際に、エンジン11の燃焼停止の直前に、自動変速機37(例えば変速機構42)をニュートラル状態(動力伝達しない状態)に切り換えるニュートラル切換制御を実行することで、自動変速機37の影響を抑制する(自動変速機37の影響を受け難くする)。
具体的には、図9に示すように、エンジン運転中にエンジン停止要求(アイドルストップ要求)が発生してエンジン停止要求フラグが「1」にセットされた時点t1 で、自動変速機37をニュートラル状態(動力伝達しない状態)に切り換えるニュートラル切換制御を実行する。
この後、自動変速機37のニュートラル状態への切り換えが完了したと判定されて切換完了フラグが「1」にセットされた時点t2 で、燃料カット要求フラグを「1」にセットして、燃料噴射を停止する燃料カットを実行することで、エンジン11の燃焼を停止させると共に、オルタF/B停止制御許可フラグを「1」にセットして、実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるようにオルタネータ33の負荷トルクをフィードバック制御するオルタF/B停止制御を実行する。
その後、エンジン再始動要求が発生したときに、自動変速機37を非ニュートラル状態(動力伝達可能な状態)に戻した後、燃料噴射要求フラグを「1」にセットして、燃料噴射を再開することで、エンジン11を再始動させる。
以上説明した本実施例1のエンジン回転停止制御は、エンジンECU30によって図10乃至図12の各ルーチンに従って実行される。以下、これらの各ルーチンの処理内容を説明する。
[目標軌道算出ルーチン]
図10に示す目標軌道算出ルーチンは、エンジンECU30の電源オン中に所定周期(所定クランク角周期)で繰り返し実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、目標軌道算出完了フラグが目標軌道の算出前を意味する「0」にセットされているか否かを判定し、この目標軌道算出完了フラグが目標軌道算出完了を意味する「1」にセットされていれば、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
図10に示す目標軌道算出ルーチンは、エンジンECU30の電源オン中に所定周期(所定クランク角周期)で繰り返し実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、目標軌道算出完了フラグが目標軌道の算出前を意味する「0」にセットされているか否かを判定し、この目標軌道算出完了フラグが目標軌道算出完了を意味する「1」にセットされていれば、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
一方、このステップ101で、目標軌道算出完了フラグ=0(目標軌道の算出前)と判定されれば、ステップ102に進み、ロストルクTlossと、オルタネータ33の基準負荷トルクTref(Ne(i))を用いて、次式で表されるエネルギ保存則の関係式を用いて次の時点(i+1) の目標エンジン回転速度Ne(i+1)の二乗を算出する。
Ne(i+1)2 =Ne(i)2 +2/J×{Tloss−Tref(Ne(i))}×Δθ
ここで、Jはエンジン11の慣性モーメント、Tlossはポンピングロスとフリクションロスを合計したロストルクである。上記エネルギ保存則の関係式において、「Tloss−Tref(Ne(i))」は、ポンピングロスとフリクションロスとオルタネータ33の基準負荷トルクTref(Ne(i))を合計したロストルクに相当する。
ここで、Jはエンジン11の慣性モーメント、Tlossはポンピングロスとフリクションロスを合計したロストルクである。上記エネルギ保存則の関係式において、「Tloss−Tref(Ne(i))」は、ポンピングロスとフリクションロスとオルタネータ33の基準負荷トルクTref(Ne(i))を合計したロストルクに相当する。
初期値は、i=0、θ(0) =基準タイミングのクランク角、Ne(0)=基準回転速度である。この基準回転速度Ne(0)は、停止クランク角が目標停止クランク角となる基準タイミングのエンジン回転速度である。目標軌道は、基準回転速度Ne(0)を初期値としてクランク角を溯る方向に所定クランク角Δθ毎(例えばTDC毎)に算出する。
この後、ステップ103に進み、目標エンジン回転速度Ne(i+1)の二乗がエンジン回転停止制御を実行可能な最大エンジン回転速度Nemaxの二乗を越えたか否かを判定し、まだ最大エンジン回転速度Nemaxの二乗を越えていなければ、ステップ104に進み、目標軌道算出完了フラグを「0」に維持する(セットし直す)。
この後、ステップ106に進み、目標エンジン回転速度Ne(i+1)の二乗の平方根を算出して目標エンジン回転速度Ne(i+1)を求め、これを目標軌道のテーブル(図示せず)に割り付けて、本ルーチンを終了する。尚、エンジンECU30の演算負荷を低減するため、エンジン回転速度の二乗をそのままテーブルに割り付けても良い。目標軌道のテーブルは、エンジンECU30のメモリに記憶される。
以上のような処理を繰り返して、基準回転速度Ne(0)を初期値としてクランク角を溯る方向に所定クランク角毎(例えばTDC毎)に目標エンジン回転速度Ne(i+1)の二乗を算出して目標軌道のテーブルに目標エンジン回転速度Ne(i+1)を割り付ける処理を繰り返す。そして、上記ステップ103で、目標エンジン回転速度Ne(i+1)の二乗がエンジン回転停止制御を実行可能な最大エンジン回転速度Nemaxの二乗を越えたと判定された時点で、ステップ105に進み、目標軌道算出完了フラグを目標軌道算出完了を意味する「1」にセットして、ステップ106に進み、最後の目標エンジン回転速度Ne(i+1)の二乗の平方根を算出して目標エンジン回転速度Ne(i+1)を求め、これを目標軌道のテーブルに割り付けて、本ルーチンを終了する。
[ニュートラル切換制御ルーチン]
図11に示すニュートラル切換制御ルーチンは、エンジンECU30の電源オン中に所定周期(所定クランク角周期)で繰り返し実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ201で、エンジン停止要求(アイドルストップ要求)が発生したか否かを判定し、エンジン停止要求が発生していなければ、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
図11に示すニュートラル切換制御ルーチンは、エンジンECU30の電源オン中に所定周期(所定クランク角周期)で繰り返し実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ201で、エンジン停止要求(アイドルストップ要求)が発生したか否かを判定し、エンジン停止要求が発生していなければ、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
その後、上記ステップ201で、エンジン停止要求が発生したと判定された時点で、ステップ202に進み、Dレンジ(ドライブレンジ)、2レンジ(セカンドレンジ)、1レンジ(ローレンジ)等の走行レンジが選択されているか否かを判定する。
このステップ202で、走行レンジが選択されていると判定された場合には、自動変速機37が非ニュートラル状態(動力伝達可能な状態)であると判断して、ステップ203に進み、自動変速機37を非ニュートラル状態からニュートラル状態(動力伝達しない状態)に切り換えるニュートラル切換制御を実行する。この場合、例えば、自動変速機37をNレンジ(ニュートラルレンジ)の選択時と同じ状態にして、動力伝達しない状態にする。或は、自動変速機37の変速機構42に設けられた複数の摩擦係合要素(クラッチ又はブレーキ)のうちの所定の摩擦係合要素の係合を解除して、動力伝達しない状態にしても良い。
この後、ステップ204に進み、自動変速機37のニュートラル状態への切り換えが完了したか否かを判定し、自動変速機37のニュートラル状態への切り換えが完了したと判定された時点で、ステップ205に進み、燃料カット要求フラグを「1」にセットすると共に、オルタF/B停止制御許可フラグを「1」にセットする。
一方、上記ステップ202で、走行レンジ(Dレンジ、2レンジ、1レンジ等)が選択されていないと判定された場合には、自動変速機37がニュートラル状態であると判断して、ステップ203,204の処理を飛ばして、ステップ205に進み、燃料カット要求フラグを「1」にセットすると共に、オルタF/B停止制御許可フラグを「1」にセットする。
この後、ステップ206に進み、エンジン再始動要求が発生したか否かを判定し、エンジン再始動要求が発生したと判定された時点で、ステップ207に進み、走行レンジ(Dレンジ、2レンジ、1レンジ等)が選択されているか否かを判定する。
このステップ202で、走行レンジが選択されていると判定された場合には、自動変速機37を非ニュートラル状態に戻す必要があると判断して、ステップ208に進み、自動変速機37をニュートラル状態から非ニュートラル状態に戻した後、ステップ209に進み、燃料噴射要求フラグを「1」にセットする。
一方、上記ステップ207で、走行レンジが選択されていないと判定された場合には、自動変速機37を非ニュートラル状態に戻す必要がないと判断して、ステップ208の処理を飛ばして、ステップ209に進み、燃料噴射要求フラグを「1」にセットする。
[オルタF/B停止制御ルーチン]
図12に示すオルタF/B停止制御ルーチンは、エンジンECU30の電源オン中に所定周期(所定クランク角周期)で繰り返し実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ301で、オルタF/B停止制御許可フラグがオルタF/B停止制御の許可を意味する「1」にセットされているか否かを判定し、オルタF/B停止制御許可フラグが「0」であれば、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
図12に示すオルタF/B停止制御ルーチンは、エンジンECU30の電源オン中に所定周期(所定クランク角周期)で繰り返し実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ301で、オルタF/B停止制御許可フラグがオルタF/B停止制御の許可を意味する「1」にセットされているか否かを判定し、オルタF/B停止制御許可フラグが「0」であれば、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
その後、上記ステップ301で、オルタF/B停止制御許可フラグ=1と判定された時点で、ステップ302に進み、現在のクランク角θとエンジン回転速度Ne を算出する。この後、ステップ303に進み、現在のクランク角θがオルタネータ33の負荷トルクの制御タイミング(例えばTDC)であるか否かを判定し、オルタネータ33の負荷トルクの制御タイミングでなければ、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
上記ステップ303で、現在のクランク角θがオルタネータ33の負荷トルクの制御タイミングであると判定されれば、ステップ304に進み、現在のエンジン回転速度Ne がエンジン回転停止制御を実行可能な最大エンジン回転速度Nemaxよりも低いか否かを判定し、現在のエンジン回転速度Ne が最大エンジン回転速度Nemax以上であれば、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
その後、上記ステップ304で、現在のエンジン回転速度Ne が最大エンジン回転速度Nemaxよりも低いと判定されれば、ステップ305に進み、エンジン11が燃焼中であるか否かを判定する。このステップ305で、エンジン停止要求が発生した直後でエンジン11がまだ燃焼中であると判定されれば、ステップ306に進み、エンジン回転停止制御を開始する際のオルタネータ33の要求負荷トルクTalt を初期値(例えば基準負荷トルクTref(Ne) )に設定する。
Talt =Tref(Ne)
Talt =Tref(Ne)
その後、上記ステップ305で、エンジン11の燃焼が停止したと判定された場合には、ステップ307に進み、目標軌道のテーブルを参照して、今回の制御タイミングに対応した目標エンジン回転速度Netg を求める。
この後、ステップ308に進み、現在のエンジン回転速度Ne と目標エンジン回転速度Netg とのエネルギ差分ΔEを次式により算出する。
ΔE=J/2×(Ne 2 −Netg 2 )
ここで、Jはエンジン11の慣性モーメントである。
ΔE=J/2×(Ne 2 −Netg 2 )
ここで、Jはエンジン11の慣性モーメントである。
この後、ステップ309に進み、エネルギ差分ΔEとオルタネータ33の基準負荷トルクTref(Ne) を用いて、次式により要求負荷トルクTalt を算出する。
Talt =K×ΔE/Δθ+Tref(Ne)
ここで、「K×ΔE/Δθ」はフィードバック負荷トルクであり、Kはフィードバックゲイン、Δθはクランク角変化量である。
Talt =K×ΔE/Δθ+Tref(Ne)
ここで、「K×ΔE/Δθ」はフィードバック負荷トルクであり、Kはフィードバックゲイン、Δθはクランク角変化量である。
この後、ステップ310に進み、要求負荷トルクTalt にプーリ比Ratioを乗算して、オルタネータ33の要求軸トルクTalt.final に変換する。
この後、ステップ311に進み、バッテリ電圧を検出した後、ステップ312に進み、バッテリ電圧毎に作成された複数の負荷トルク特性マップ(図8参照)の中から、現在のバッテリ電圧に対応する負荷トルク特性マップを選択して、現在の要求負荷トルクTalt (要求軸トルクTalt.final )とエンジン回転速度Ne (又はオルタネータ33の回転速度Nalt )に応じた発電指令値(デューティDuty )を算出する。
この後、ステップ311に進み、バッテリ電圧を検出した後、ステップ312に進み、バッテリ電圧毎に作成された複数の負荷トルク特性マップ(図8参照)の中から、現在のバッテリ電圧に対応する負荷トルク特性マップを選択して、現在の要求負荷トルクTalt (要求軸トルクTalt.final )とエンジン回転速度Ne (又はオルタネータ33の回転速度Nalt )に応じた発電指令値(デューティDuty )を算出する。
この発電指令値(デューティDuty )に基づいてオルタネータ33の発電制御電流(フィールド電流)を制御してオルタネータ33の負荷トルクを制御することで、実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるようにオルタネータ33の負荷トルクをフィードバック制御するオルタF/B停止制御を行う。
以上説明した本実施例1では、エンジン11の燃焼を停止させてエンジン回転停止制御を実行する際に、自動変速機37をニュートラル状態に切り換えるニュートラル切換制御を実行するようにしたので、自動変速機37の影響を抑制する(自動変速機37の影響を受け難くする)ことができる。これにより、エンジン11の燃焼停止後のエンジン回転の低下速度が速くなることを抑制して、実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるようにオルタネータ33の負荷トルクをフィードバック制御する期間を確保することが可能になると共に、自動変速機側の制御の影響を受けてエンジン回転が低下する際の実エンジン回転挙動が変動することを抑制することが可能となり、エンジン回転停止制御の精度を向上させることができる。
しかも、本実施例1では、エンジン停止要求が発生したときに、自動変速機37をニュートラル状態に切り換え、その後、エンジン11の燃焼を停止させてエンジン回転停止制御を実行するようにしたので、エンジン回転停止制御の開始前(エンジン燃焼停止前)に自動変速機37をニュートラル状態に切り換えておくことができ、エンジン回転停止制御の開始当初から自動変速機37の影響を抑制することができる。
また、本実施例1では、エンジン再始動要求が発生したときに、自動変速機37を非ニュートラル状態に戻すようにしたので、エンジン再始動後に速やかに車両を発進させることができる。
尚、上記実施例1では、エンジン11の燃焼を停止させてエンジン回転停止制御を実行する際に、エンジン11の燃焼停止の直前に、自動変速機37をニュートラル状態に切り換えるようにしたが、これに限定されず、エンジン11の燃焼停止と同時に又はその直後に、自動変速機37をニュートラル状態に切り換えるようにしても良い。
次に、図13を用いて本発明の実施例2を説明する。但し、前記実施例1と実質的に同一部分については説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例1と異なる部分について説明する。
本実施例2では、図13に示すように、エンジン運転中にエンジン停止要求が発生するか否かを予測し、エンジン停止要求が発生すると予測してエンジン停止要求予測フラグが「1」にセットされた時点t3 で、自動変速機37をニュートラル状態に切り換えるニュートラル切換制御を実行する。
この場合、例えば、エンジン自動停止条件が成立する一歩手前の状態になったとき(例えば、アクセル開度が所定値以下になったとき、車速が所定値以下になったとき、エンジン回転速度が所定値以下になったとき等)に、エンジン停止要求が発生すると予測する。尚、エンジン停止要求が発生するか否かを予測する方法は、これに限定されず、適宜変更しても良い。
その後、エンジン停止要求が発生してエンジン停止要求フラグが「1」にセットされた時点t4 で、燃料カット要求フラグを「1」にセットして、燃料噴射を停止する燃料カットを実行することで、エンジン11の燃焼を停止させると共に、オルタF/B停止制御許可フラグを「1」にセットして、実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるようにオルタネータ33の負荷トルクをフィードバック制御するオルタF/B停止制御を実行する。
この後、アイドルストップ中(エンジン停止中)にエンジン再始動要求が発生するか否かを予測し、エンジン再始動要求が発生すると予測したときに、自動変速機37を非ニュートラル状態に戻す。
この場合、例えば、エンジン再始動条件が成立する一歩手前の状態になったとき(例えば、ブレーキ踏み込み量が所定値以下になったとき、シフトレバーが操作され始めたとき、アクセル開度が所定値以上になったとき等)に、エンジン再始動要求が発生すると予測する。尚、エンジン再始動要求が発生するか否かを予測する方法は、これに限定されず、適宜変更しても良い。
その後、エンジン再始動要求が発生したときに、燃料噴射要求フラグを「1」にセットして、燃料噴射を再開することで、エンジン11を再始動させる。
その後、エンジン再始動要求が発生したときに、燃料噴射要求フラグを「1」にセットして、燃料噴射を再開することで、エンジン11を再始動させる。
以上説明した本実施例2では、エンジン停止要求が発生すると予測したときに、自動変速機37をニュートラル状態に切り換え、その後、エンジン停止要求が発生したときに、エンジン11の燃焼を停止させてエンジン回転停止制御を実行するようにしたので、エンジン停止要求が発生したときに、速やかにエンジン11の燃焼を停止させてエンジン回転停止制御を実行することができると共に、エンジン回転停止制御の開始前(エンジン燃焼停止前)に自動変速機37をニュートラル状態に切り換えておくことができ、エンジン回転停止制御の開始当初から自動変速機37の影響を抑制することができる。
また、本実施例2では、エンジン再始動要求が発生すると予測したときに、自動変速機37を非ニュートラル状態に戻すようにしたので、エンジン再始動前に自動変速機37を非ニュートラル状態に戻しておくことができ、エンジン再始動後に速やかに車両を発進させることができる。
尚、本発明は、図2に示すような吸気ポート噴射式エンジンに限定されず、筒内噴射式エンジンや、吸気ポート噴射用の燃料噴射弁と筒内噴射用の燃料噴射弁の両方を備えたデュアル噴射式のエンジンにも適用して実施できる。
更に、本発明の適用範囲は、車両の動力源としてエンジンのみを備えた一般的な車両に限定されず、車両の動力源としてエンジンとモータを備えたハイブリッド車に本発明を適用しても良い。
11…エンジン(内燃機関)、13…吸気管、14…スロットルバルブ、18…吸気管圧力センサ、19…燃料噴射弁、21…排気管、30…エンジンECU(制御手段)、33…オルタネータ(発電機)、37…自動変速機
Claims (4)
- エンジン回転が目標停止クランク角で停止するようにエンジン回転挙動の目標軌道を算出し、エンジン停止要求に応じてエンジンの燃焼を停止させてエンジン回転を停止させる際に実エンジン回転挙動を前記目標軌道に合わせるように発電機の負荷を制御するエンジン回転停止制御を実行する制御手段を備えたエンジン回転停止制御装置において、
前記制御手段は、前記エンジンの燃焼を停止させて前記エンジン回転停止制御を実行する際に、前記エンジンの燃焼停止と同時に又はその直前か直後に、前記エンジンの動力を伝達する自動変速機をニュートラル状態に切り換えることを特徴とするエンジン回転停止制御装置。 - 前記制御手段は、前記エンジン停止要求が発生したときに、前記自動変速機をニュートラル状態に切り換え、その後、前記エンジンの燃焼を停止させて前記エンジン回転停止制御を実行することを特徴とする請求項1に記載のエンジン回転停止制御装置。
- エンジン回転が目標停止クランク角で停止するようにエンジン回転挙動の目標軌道を算出し、エンジン停止要求に応じてエンジンの燃焼を停止させてエンジン回転を停止させる際に実エンジン回転挙動を前記目標軌道に合わせるように発電機の負荷を制御するエンジン回転停止制御を実行する制御手段を備えたエンジン回転停止制御装置において、
前記制御手段は、前記エンジン停止要求が発生すると予測したときに、前記エンジンの動力を伝達する自動変速機をニュートラル状態に切り換え、その後、前記エンジン停止要求が発生したときに、前記エンジンの燃焼を停止させて前記エンジン回転停止制御を実行することを特徴とするエンジン回転停止制御装置。 - 前記自動変速機を駆動するための油圧を供給する電動式の油圧ポンプを備え、
前記制御手段は、前記自動変速機がニュートラル状態に切り換えられた後にエンジン再始動要求が発生したときに又はエンジン再始動要求が発生すると予測したときに、前記自動変速機を非ニュートラル状態に戻すことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のエンジン回転停止制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010253508A JP2012102695A (ja) | 2010-11-12 | 2010-11-12 | エンジン回転停止制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010253508A JP2012102695A (ja) | 2010-11-12 | 2010-11-12 | エンジン回転停止制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2012102695A true JP2012102695A (ja) | 2012-05-31 |
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Family Applications (1)
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JP2010253508A Pending JP2012102695A (ja) | 2010-11-12 | 2010-11-12 | エンジン回転停止制御装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2012102695A (ja) |
-
2010
- 2010-11-12 JP JP2010253508A patent/JP2012102695A/ja active Pending
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