JP2012101499A - 液体噴射ヘッドの液滴速度測定方法 - Google Patents

液体噴射ヘッドの液滴速度測定方法 Download PDF

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Hiroyuki Miwa
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Abstract

【課題】液体噴射ヘッドから吐出された液滴の速度を正確に測定することができる液体噴
射ヘッドの液滴速度測定方法を提供する。
【解決手段】液体噴射ヘッド10は、ノズル開口13に連通する圧力発生室に圧力変化を
生じさせる圧電素子を備え、複数の駆動パルスを含んで構成されて第1の駆動周波数で発
生された駆動信号が前記圧電素子に供給されるように構成されている。プリンターコント
ローラー111を介して、前記圧電素子に、第1の駆動周波数よりも低い第2の駆動周波
数で駆動信号を供給し、第2の駆動周波数の駆動信号に基づいて吐出されたインク滴50
を、少なくとも2つの異なる時刻で撮像して画像を形成し、当該画像を撮像した時刻の差
と当該画像における液滴の移動量とからインク滴50の速度を求める。
【選択図】図5

Description

本発明は、液体噴射ヘッドの液滴速度測定方法に関する。
従来、圧電素子や発熱素子等の圧力発生手段によって液体に圧力を付与することで、ノ
ズルから液滴を吐出する液体噴射ヘッドが知られている。その代表例としては、ノズルか
らインク滴を噴射するインクジェット式記録ヘッドが挙げられる。このようなインクジェ
ット式記録ヘッドは、一般的に、インクが充填されたインクカートリッジ(液体貯留手段
)からインク流路(液体流路)を介してインクジェット式記録ヘッド本体の圧力発生室に
インクが供給されるように構成されている。そして、圧力発生手段によって圧力発生室内
に圧力を付与することで、圧力発生室に連通するノズルからインク滴が噴射されるように
なっている。
インクジェット式記録ヘッドは、高解像度、高画質の印刷が要求されるが、高品質の印
刷を得るには、吐出されるインクの液滴の容量や吐出速度を高度に制御する必要があり、
そのために、吐出液滴の吐出速度を測定する必要がある。
インク滴の吐出速度を測定する技術として、インク滴の落下する経路を遮るようにレー
ザー光を照射し、照射されたレーザー光の受光量をモニタするものがある(例えば、特許
文献1参照)。かかる技術によれば、吐出されたインク滴によりレーザー光が遮られ、受
光量が変化するので、この受光量に基づいてインク滴の速度を得ることができる。
特開2008−221759号公報(請求項1、段落0039〜0044等)
しかしながら、吐出したインク滴からは、小さなインク滴(ミストやサテライトなどと
呼ばれる。)が発生することがあるため、特許文献1に係る技術では、正確に速度を測定
できない虞がある。すなわち、インク滴だけがレーザー光を遮るのではなく、これから分
離したミストやサテライトもレーザー光を遮るので、レーザー光の受光量に基づいてイン
ク滴の速度を正確に得ることが困難となる。
なお、このような問題はインクジェット式記録ヘッドユニットだけではなく、インク以
外の液体を噴射する液体噴射ヘッドユニットにおいても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、液体噴射ヘッドから吐出された液滴の速度を正確に測
定することができる液体噴射ヘッドの液滴速度測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、ノズル開口に連通する圧力発生室に圧力変化を生じさせ
る圧力発生手段を備え、複数の駆動パルスを含んで構成されて第1の駆動周波数で発生さ
れた駆動信号が前記圧力発生手段に供給されることでノズル開口から液滴を吐出する液体
噴射ヘッドの液滴速度測定方法であって、前記圧力発生手段に、前記第1の駆動周波数よ
りも低い第2の駆動周波数で駆動信号を供給し、前記第2の駆動周波数の駆動信号に基づ
いて吐出された液滴を、少なくとも2つの異なる時刻で撮像して画像を形成し、当該画像
を撮像した時刻の差と当該画像における液滴の移動量とから液滴の速度を求めることを特
徴とする液体噴射ヘッドの液滴速度測定方法にある。
かかる態様では、第1の駆動周波数よりも低い第2の駆動周波数を用いた駆動信号で液
滴を吐出させることで、液滴が他の液滴や液滴から分離した小液滴等に重ならないように
することができる。これにより、小液滴等を、速度測定対象の液滴と誤認識することがな
いので、速度測定対象の液滴を確実に把握して正確な速度を得ることができる。正確な速
度は、例えば、液滴の正確な重量を得るためや、液滴の吐出精度を向上させるための重要
な情報となる。
ここで、前記第1の駆動周波数は、前記駆動信号に基づいて吐出されて着弾した液滴が
所定形状のドットを形成するように設定された周波数であることが好ましい。これにより
、駆動信号に基づいて複数の液滴が吐出され、一つのドットが形成される液体噴射ヘッド
において正確な速度を得ることができる。
また、前記駆動信号の各駆動パルスに基づいて吐出された液滴から小液滴が分離しない
ように第2の駆動周波数を設定することが好ましい。これにより、他の小液滴等が重なっ
ていない液滴が撮像された画像を得ることができ、より正確な液滴の速度を得ることがで
きる。
また、前記第2の駆動周波数を、前記第1の駆動周波数の1/10以下とすることが好
ましい。これにより、他の小液滴等が重なっていない液滴が撮像された画像を得ることが
でき、より正確な液滴の速度を得ることができる。
本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録装置の概略斜視図である。 本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの断面図である。 インクジェット式記録装置及び液体噴射ヘッドの機能ブロック図である。 本実施形態に係る駆動信号の波形である。 インク滴の速度を測定する撮像手段と画像処理装置の概略構成図である。 図5の要部拡大図である。 画像に基づいてインク滴の速度を求める方法を示す概念図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
速度の測定対象となる液滴を吐出する液体噴射ヘッド及びこれを備える液体噴射装置に
ついて説明する。
図1は、液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置の概略斜視図であり、図
2は、液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドを示す断面図であり、図
3は、インクジェット式記録装置及び液体噴射ヘッドの機能ブロック図である。
図1に示すように、液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置Iは、インク
ジェット式記録ヘッド10を有する記録ヘッドユニット1を具備する。記録ヘッドユニッ
ト1は、インク供給手段を構成するカートリッジ2が着脱可能に設けられ、この記録ヘッ
ドユニット1を搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に
軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1は、例えば、ブラックイン
ク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を
介してキャリッジ3に伝達されることで、インクジェット式記録ヘッド10を搭載したキ
ャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5
に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給紙された紙
等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになって
いる。
図2に示すインクジェット式記録ヘッド10は、縦振動型の圧電素子を有するタイプで
あり、流路基板11には、複数の圧力発生室12が並設され、流路基板11の両側は、各
圧力発生室12に対応してノズル開口13を有するノズルプレート14と、振動板15と
により封止されている。また、流路基板11には、圧力発生室12毎にそれぞれインク供
給口16を介して連通されて複数の圧力発生室12の共通のインク室となるマニホールド
17が形成されており、マニホールド17には、カートリッジ2(図1参照)が接続され
る。
一方、振動板15の圧力発生室12とは反対側には、各圧力発生室12に対応する領域
にそれぞれ圧電素子18の先端が当接されて設けられている。これらの圧電素子18は、
圧電材料19と、電極形成材料20及び21とを縦に交互にサンドイッチ状に挟んで積層
され、振動に寄与しない不活性領域が固定基板22に固着されている。なお、固定基板2
2と、振動板15、流路基板11及びノズルプレート14とは、基台23を介して一体的
に固定されている。
このように構成されたインクジェット式記録ヘッド10では、カートリッジ2に連通さ
れるインク流路を介してマニホールド17にインクが供給され、インク供給口16を介し
て各圧力発生室12に分配される。実際には、圧電素子18に電圧を印加することにより
圧電素子18を収縮させる。これにより、振動板15が圧電素子18と共に変形されて(
図中上方向に引き上げられて)圧力発生室12の容積が広げられ、圧力発生室12内にイ
ンクが引き込まれる。そして、ノズル開口13に至るまで内部をインクで満たした後、駆
動回路からの駆動信号に従い、圧電素子18の電極形成材料20及び21に印加していた
電圧を解除すると、圧電素子18が伸長されて元の状態に戻る。これにより、振動板15
も変位して元の状態に戻るため圧力発生室12が収縮され、内部圧力が高まりノズル開口
13からインク滴(液滴)が吐出される。すなわち、本実施形態では、圧力発生室12に
圧力変化を生じさせる圧力発生手段として縦振動型の圧電素子18が設けられている。
図3に示すように、本実施形態のインクジェット式記録装置Iは、プリンターコントロ
ーラー111とプリントエンジン112とから概略構成されている。プリンターコントロ
ーラー111は、外部インターフェース113(以下、外部I/F113という)と、各
種データを一時的に記憶するRAM114と、制御プログラム等を記憶したROM115
と、CPU等を含んで構成した制御部116と、クロック信号を発生する発振回路117
と、インクジェット式記録ヘッド10に供給される駆動信号を発生する駆動信号発生回路
119と、駆動信号や印刷データに基づいて展開されたドットパターンデータ(ビットマ
ップデータ)等をプリントエンジン112に送信する内部インターフェース120(以下
、内部I/F120という)とを備えている。
外部I/F113は、例えば、キャラクターコード、グラフィック関数、イメージデー
タ等によって構成される印刷データを、図示しないホストコンピューター等から受信する
。また、この外部I/F113を通じてビジー信号(BUSY)やアクノレッジ信号(A
CK)が、ホストコンピューター等に対して出力される。RAM114は、受信バッファ
ー121、中間バッファー122、出力バッファー123、及び、図示しないワークメモ
リーとして機能する。そして、受信バッファー121は外部I/F113によって受信さ
れた印刷データを一時的に記憶し、中間バッファー122は制御部116が変換した中間
コードデータを記憶し、出力バッファー123はドットパターンデータを記憶する。なお
、このドットパターンデータは、階調データをデコード(翻訳)することにより得られる
印字データによって構成してある。
ROM115には、各種データ処理を行わせるための制御プログラム(制御ルーチン)
の他に、フォントデータ、グラフィック関数等を記憶させてある。制御部116は、受信
バッファー121内の印刷データを読み出すと共に、この印刷データを変換して得た中間
コードデータを中間バッファー122に記憶させる。また、中間バッファー122から読
み出した中間コードデータを解析し、ROM115に記憶させているフォントデータ及び
グラフィック関数等を参照して、中間コードデータをドットパターンデータに展開する。
そして、制御部116は、必要な装飾処理を施した後に、この展開したドットパターンデ
ータを出力バッファー123に記憶させる。
そして、インクジェット式記録ヘッド10の1行分に相当するドットパターンデータが
得られたならば、この1行分のドットパターンデータは、内部I/F120を通じてイン
クジェット式記録ヘッド10に出力される。また、出力バッファー123から1行分のド
ットパターンデータが出力されると、展開済みの中間コードデータは中間バッファー12
2から消去され、次の中間コードデータについての展開処理が行われる。
プリントエンジン112は、インクジェット式記録ヘッド10と、紙送り機構124と
、キャリッジ機構125とを含んで構成してある。紙送り機構124は、給紙ローラー及
び給紙ローラーを回転させる紙送りモーターとプラテン8等から構成してあり、記録紙等
の印刷記憶媒体をインクジェット式記録ヘッド10の記録動作に連動させて順次送り出す
。即ち、この紙送り機構124は、印刷記憶媒体を副走査方向に相対移動させる。
キャリッジ機構125は、インクジェット式記録ヘッド10を搭載可能なキャリッジ3
と、このキャリッジ3を主走査方向に沿って走行させるキャリッジ駆動部とから構成して
あり、キャリッジ3を走行させることによりインクジェット式記録ヘッド10を主走査方
向に移動させる。なお、キャリッジ駆動部は、上述したように駆動モーター6及びタイミ
ングベルト7等で構成されている。
インクジェット式記録ヘッド10は、副走査方向に沿って多数のノズル開口13を有し
、ドットパターンデータ等によって規定されるタイミングで各ノズル開口13からインク
滴を吐出する。そして、このようなインクジェット式記録ヘッド10の圧電素子18には
、図示しない外部配線を介して電気信号、例えば、後述する駆動信号や印字データ(SI
)等が供給される。なお、このように構成されるプリンターコントローラー111及びプ
リントエンジン112では、プリンターコントローラー111と、駆動信号発生回路11
9から出力された所定の波形を有する駆動信号を選択的に圧電素子18に入力するラッチ
132、レベルシフター133、スイッチ134及びシフトレジスター(SR)131等
を有する駆動回路(図示なし)とが圧電素子18に所定の駆動信号を印加する制御手段と
なる。
なお、これらのシフトレジスター(SR)131、ラッチ132、レベルシフター13
3、スイッチ134及び圧電素子18は、それぞれ、インクジェット式記録ヘッド10の
ノズル開口13毎に設けられており、これらのシフトレジスター131、ラッチ132、
レベルシフター133及びスイッチ134は、駆動信号発生回路119が発生した駆動信
号から駆動パルスを生成する。ここで、駆動パルスとは実際に圧電素子18に印加される
印加パルスのことである。
このようなインクジェット式記録ヘッド10では、最初に発振回路117からのクロッ
ク信号(CK)に同期して、ドットパターンデータを構成する印字データ(SI)が出力
バッファー123からシフトレジスター131へシリアル伝送され、順次セットされる。
この場合、まず、全ノズル開口13の印字データにおける最上位ビットのデータがシリア
ル伝送され、この最上位ビットのデータシリアル伝送が終了したならば、上位から2番目
のビットのデータがシリアル伝送される。以下同様に、下位ビットのデータが順次シリア
ル伝送される。
そして、当該ビットの印字データが全ノズル分の各シフトレジスター131にセットさ
れたならば、制御部116は、所定のタイミングでラッチ132へラッチ信号(LAT)
を出力させる。このラッチ信号により、ラッチ132は、シフトレジスター131にセッ
トされた印字データをラッチする。このラッチ132がラッチした印字データ(LATo
ut)は、電圧増幅器であるレベルシフター133に印加される。このレベルシフター1
33は、印字データが例えば「1」の場合に、スイッチ134が駆動可能な電圧値、例え
ば、数十ボルトまでこの印字データを昇圧する。そして、この昇圧された印字データは各
スイッチ134に印加され、各スイッチ134は、当該印字データにより接続状態になる
そして、各スイッチ134には、駆動信号発生回路119が発生した駆動信号(COM
)も印加されており、スイッチ134が選択的に接続状態になると、このスイッチ134
に接続された圧電素子18に選択的に駆動信号が印加される。
このように例示したインクジェット式記録ヘッド10では、印字データによって圧電素
子18に駆動信号を印加するか否かが制御される。例えば、印字データが「1」の期間に
おいてはラッチ信号(LAT)によりスイッチ134が接続状態となるので、駆動信号(
COM)が圧電素子18に供給され、この駆動信号(COM)により圧電素子18が変位
(変形)する。また、印字データが「0」の期間においてはスイッチ134が非接続状態
となるので、圧電素子18への駆動信号の供給は遮断される。なお、この印字データが「
0」の期間において、各圧電素子18は直前の電位を保持するので、直前の変位状態が維
持される。
縦振動型の圧電素子18では、充電により圧電素子18が縦方向に縮んで圧力発生室1
2を膨張させ、放電により圧電素子18が縦方向に伸長して圧力発生室12を収縮させる
。このようなインクジェット式記録ヘッド10では、圧電素子18に対する充放電に伴っ
て対応する圧力発生室12の容積が変化するので、圧力発生室12の圧力変動を利用して
ノズル開口13からインク滴が吐出される。
このようなインクジェット式記録ヘッド10に供給される駆動信号について説明する。
図4は、本実施形態に係る駆動信号の波形である。
同図には、縦軸を電圧とし、横軸を時刻とした駆動信号の波形が示されている。駆動信
号は、複数の駆動パルスから構成されている。一つの駆動信号は、所定の周期T(第1の
駆動周波数f)で駆動信号発生回路119により発生され、このような駆動信号が周期
T毎に駆動信号発生回路119により連続的に発生される。
駆動パルスは、インク滴を吐出させるように圧電素子18を駆動するものである。本実
施形態では、3つの駆動パルスCOM〜COMが駆動信号を構成している。各駆動パ
ルスCOM〜COMはそれぞれ同じ周期(T、T、T)で次に説明するような
同一の波形としたが、駆動信号は、それぞれ異なる波形の複数の駆動パルスから構成され
ていてもよい。
各駆動パルスCOM〜COMは、中間電位Vmを維持した状態から第1膨張電位V
1まで時間t1で上昇させて圧力発生室12を膨張させる第1膨張要素P1と、第1膨張
電位V1を時間t2の間維持する第1ホールド要素P2と、第1膨張電位V1から第1収
縮電位V2まで時間t3で急勾配で降下させて圧力発生室12を収縮させる第1収縮要素
P3と、第1収縮電位V2を時間t4の間維持する第2ホールド要素P4と、第1収縮電
位V2から中間電位Vmまでインク滴を吐出させない程度の一定勾配(時間t5)で電位
を復帰させる第1制振要素P5とで構成されている。ちなみに、第1膨張電位V1から第
1収縮電位V2までの電位差をVhで表している。
そして、このような駆動信号が圧電素子18に供給されると、第1膨張要素P1によっ
て圧電素子18が圧力発生室12の容積を膨張させる方向に変形して、ノズル開口13内
のメニスカスが圧力発生室12側に引き込まれると共に、圧力発生室12にはマニホール
ド17側からインクが供給される。そして、圧力発生室12の膨張状態は、第1ホールド
要素P2で維持される。その後、第1収縮要素P3が供給されて圧電素子18が伸長する
。これにより、圧力発生室12は膨張容積から第1収縮電位V2に対応する収縮容積まで
急激に収縮され、圧力発生室12内のインクが加圧されてノズル開口13からインク滴が
吐出される。圧力発生室12の収縮状態は、第2ホールド要素P4で維持され、この間に
インク滴の吐出によって減少した圧力発生室12内のインク圧力は、その固有振動によっ
て再び上昇する。この上昇タイミングに合わせて第1制振要素P5が供給されて、圧力発
生室12が基準容積まで復帰し、圧力発生室12内の圧力変動が吸収される。すなわち、
本実施形態の駆動信号は、プル−プッシュ方式のものである。
このように、本実施形態の駆動信号は、3つの駆動パルスから構成されるので、この駆
動信号が供給された圧電素子18からは、各駆動パルスCOM〜COMに対応して3
つのインク滴が吐出されることになる。
ここで、第1の駆動周波数は、駆動信号に基づいて吐出されて着弾したインク滴が所定
形状のドットを形成するように設定された周波数である。すなわち、1つの駆動信号によ
り吐出された3つのインク滴が記録シートSのほぼ同じ領域に着弾して一つのドットを形
成する周波数が第1の駆動周波数である。したがって、一つの駆動信号に基づいて吐出さ
れた3つのインク滴からは、一つのドットが形成される。
このように、記録シートSに印刷する際には、第1の駆動周波数で発生させた駆動信号
に基づいて圧電素子18を駆動し、インク滴を吐出させる。
なお、一つの駆動信号中の任意の駆動パルスを選択的に圧電素子18に印加することで
、3つのインク滴からなる大きなドットを形成するのみならず、1つ又は2つのインク滴
からなる小さな、又は中程度のドットを形成することができる。
ここで、インク滴の速度の測定方法について説明する。上述したように、インクジェッ
ト式記録ヘッド10で印字データに基づいた画像を記録シートSに印刷する際には、第1
の駆動周波数の駆動信号を用いる。一方、インク滴の速度を測定する際には、第1の駆動
周波数よりも低い第2の駆動周波数の駆動信号を用いてインク滴を吐出させ、画像処理に
より、インク滴の速度を求める。
図5〜図7を用いて、インク滴の速度測定方法について詳細に説明する。図5は、イン
ク滴の速度を測定する撮像手段と画像処理装置の概略構成図であり、図6は、図5の要部
拡大図であり、図7は、撮像手段により得られた画像に基づいてインク滴の速度を求める
方法を示す概念図である。
図5に示すように、撮像手段であるカメラ30の撮像範囲にノズル開口13の近傍が収
まるようにし、インクジェット式記録ヘッド10のノズル開口13から吐出されたインク
滴50を側方から撮像できるように固定する。カメラ30は、インク滴50が落下する間
に複数枚の画像を得られるものや、連続した画像(動画)を得られるものであればよい。
カメラ30には、画像処理装置40が接続されている。画像処理装置40は、カメラ3
0で得られた画像が送信され、この画像に基づいてインク滴の速度を計算する装置である
。また、画像処理装置40は、プリンターコントローラー111に接続されており、プリ
ンターコントローラー111に所定の信号を送信してインクジェット式記録ヘッド10か
らインク滴を吐出させ、また、駆動信号の周波数を変えるなど、インクジェット式記録装
置Iの動作を制御できるようになっている。
これらのカメラ30及び画像処理装置40を用いて、インク滴の速度を次のように測定
する。
まず、画像処理装置40は、プリンターコントローラー111に、駆動信号の駆動周波
数を、第1の駆動周波数よりも低い第2の駆動周波数(f)に設定する制御信号を送信
する。第2の駆動周波数は、第1の駆動周波数よりも低ければよいが、第1の駆動周波数
の1/10以下にすることが好ましい。
次に、画像処理装置40に、プリンターコントローラー111に対してインク滴50を
吐出させる信号を送信させ、図6に示すように、3滴吐出されるインク滴のうち、最初に
吐出されたインク滴50が含まれた画像を複数枚撮像させる。また、各画像について撮像
した時刻も記録しておく。
本実施形態では、2枚の画像を撮像させた。すなわち、時刻tにおける最初のインク
滴50uと、時刻tから微小時間進んだ時刻tにおける最初のインク滴50dの画像
を作成させた。
最初に吐出されたインク滴50が含まれた画像を得る方法は、特に限定されない。例え
ば、インク滴50を吐出させる信号をプリンターコントローラー111に送信してから、
一定時間、動画を撮像し、その動画の中から最初のインク滴50が写っている画像を2枚
選択してもよい。もちろん、最初のインク滴に限らず、任意のインク滴が写っている画像
でもよい。
ここで、上述したように第2の駆動周波数fの駆動信号でインク滴50を吐出させた
。第2の駆動周波数fは、第1の駆動周波数fよりも低い。すなわち、インク滴の速
度測定の際に用いられる駆動信号の一周期Tは、図4に示した駆動信号の一周期T
りも長い。
圧電素子18に、このように長い周期Tで駆動信号が与えられ、インク滴50が吐出
されると、各インク滴50からミストやサテライトが生じることが抑制される。また、各
駆動パルスCOM〜COMにより吐出されるインク滴50の間隔も長くなる。このよ
うに、各インク滴50は、その周囲にミストやサテライトがなく、さらには次のインク滴
50と重なることがないので、時刻tにおける最初のインク滴50u、時刻tにおけ
る最初のインク滴50dが他のインク滴50等に重ならずに撮像された画像を得ることが
できる。
次に、得られた画像に基づいてインク滴の速度を計算する。図7には、時刻tにおけ
る画像Iと時刻tにおける画像Iとが示されている。
各画像I、Iには、最初のインク滴50u、50dがそれぞれ撮像されている。こ
れらの画像について画像処理を施し、インク滴50u、50dを認識する。この画像処理
はエッジ検出など公知のものを用いることができる。
次に、認識したインク滴50uと50dとの距離D(移動量)を測る。ここでは、鉛直
方向の距離を測定した。画像Iにおける1ピクセルに対応する実際の長さを予め得てお
くことで、インク滴50u、50dの実際の距離Dを得ることができる。
そして、得られた距離Dを時間t(t−t)で割り、インク滴50の速度を得るこ
とができる。
以上に説明したように、本実施形態に係るインクジェット式記録ヘッド10のインク滴
速度測定方法によれば、インク滴50の速度測定時には、第1の駆動周波数(印刷時に用
いる周波数)よりも低い第2の駆動周波数を用いた駆動信号でインク滴50を吐出させる
ことで、インク滴50が他のインク滴等に重ならないようにすることができる。このよう
に、重なりがないインク滴50が撮像された画像を用いてインク滴50が一定時間内に飛
翔した距離Dを測定するので、正確な距離Dを得ることができる。すなわち、最初のイン
ク滴50uから分離したミストやサテライト、又は次のインク滴50を最初のインク滴5
0uと誤認識することがないので、正確な距離Dを得ることができる。そして、正確な距
離Dを用いて速度を計算するので、インク滴50の正確な速度を得ることができる。正確
な速度は、例えば、インク滴の正確な重量を得るためや、印刷品質を向上させるための重
要な情報となる。
また、レーザー光による速度測定よりも簡易な構成でインク滴の速度を測定することが
できる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したもの
に限定されるものではない。
上述した実施形態1では、第2の駆動周波数は、第1の駆動周波数の1/10としたが
、これに限らない。第2の駆動周波数は、第1の駆動周波数よりも低ければよく、好まし
くは、各インク滴からミストやサテライトが分離しないような周波数であればよい。この
ように第2の駆動周波数を設定することで、第1の駆動周波数の駆動信号を用いるよりも
ミストやサテライトが発生しにくくなり、また他のインク滴と重なりにくくなるので、他
のインク滴等が重なっていないインク滴50が撮像された画像を得ることができ、より正
確なインク滴の速度を得ることができる。
また、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを挙げて説明したが、
本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射す
る液体噴射ヘッドにも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例
えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等
のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED
(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchi
p製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられ、かかる液体噴射ヘッドを備えた
液体噴射装置にも適用できる。
I インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 1 記録ヘッドユニット、 10
インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 13 ノズル開口、 18 圧電素
子、 30 カメラ、 40 画像処理装置、 50、50u、50d インク滴、 1
19 駆動信号発生回路

Claims (4)

  1. ノズル開口に連通する圧力発生室12に圧力変化を生じさせる圧力発生手段を備え、複
    数の駆動パルスを含んで構成されて第1の駆動周波数で発生された駆動信号が前記圧力発
    生手段に供給されることでノズル開口から液滴を吐出する液体噴射ヘッドの液滴速度測定
    方法であって、
    前記圧力発生手段に、前記第1の駆動周波数よりも低い第2の駆動周波数で駆動信号を
    供給し、
    前記第2の駆動周波数の駆動信号に基づいて吐出された液滴を、少なくとも2つの異な
    る時刻で撮像して画像を形成し、当該画像を撮像した時刻の差と当該画像における液滴の
    移動量とから液滴の速度を求める
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの液滴速度測定方法。
  2. 請求項1に記載する液体噴射ヘッドの液滴速度測定方法において、
    前記第1の駆動周波数は、前記駆動信号に基づいて吐出されて着弾した液滴が所定形状
    のドットを形成するように設定された周波数である
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの液滴速度測定方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する液体噴射ヘッドの液滴速度測定方法において、
    前記駆動信号の各駆動パルスに基づいて吐出された液滴から小液滴が分離しないように
    第2の駆動周波数を設定する
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの液滴速度測定方法。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載する液体噴射ヘッドの液滴速度測定方法におい
    て、
    前記第2の駆動周波数を、前記第1の駆動周波数の1/10以下とする
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの液滴速度測定方法。
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