JP2012101462A - 画像形成装置 - Google Patents

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寿宏 林
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Abstract

【課題】簡易な回路構成によりドット形成素子の異常判定を実現する。
【解決手段】記録媒体にドットを形成するドット形成素子と、第1周波数の周期信号に応じて駆動する前記ドット形成素子の状態を示す状態値である第1状態値と、前記第1周波数と異なる第2周波数の前記周期信号に応じて駆動する前記ドット形成素子の状態を示す前記状態値である第2状態値とを取得する状態値取得手段と、前記第1状態値と前記第2状態値との相対関係に基づいて前記ドット形成素子が正常であるか否かを判定する判定手段と、を備える画像形成装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、ドット形成素子の異常を判定する技術に関する。
従来、ドット形成素子の振動パターンを示す振動波形データを取得し、当該振動波形データに基づいて振動パターンの周期や振幅などを解析することにより、ドット形成素子の異常判定を行う技術が提案されている(特許文献1、参照。)。
特許第4389464号公報
しかしながら、振動パターンを示す振動波形データを記録するための回路構成や、振動波形データを解析するための回路構成が複雑となるという問題があった。
本発明は、前記課題にかんがみてなされたもので、簡易な回路構成によりドット形成素子の異常判定を実現することを目的とする。
前記目的を達成するため本発明の画像形成装置において、ドット形成素子が駆動することにより記録媒体にドットが形成される。状態値取得手段は、第1状態値と第2状態値との相対関係を取得する。第1状態値とは、第1周波数の周期信号に応じて駆動するドット形成素子の状態を示す。一方、第2状態値とは、第1周波数と異なる第2周波数の周期信号に応じて駆動するドット形成素子の状態を示す。すなわち、状態値取得手段は、互いに異なる2つの周波数の周期信号で駆動するドット形成素子の状態値を取得する。そして、判定手段は、第1状態値と第2状態値との相対関係に基づいてドット形成素子が正常であるか否かを判定する。
上記の構成において、状態値取得手段は第1状態値と第2状態値とを取得すればよく、状態値取得手段を簡易な回路構成で実現できる。すなわち、状態値取得手段は、ドット形成素子に出力する周期信号の周波数を切り替えることにより第1状態値と第2状態値とを取得できるため、第1状態値と第2状態値とを取得するための回路を共通させることができる。
ここで、ある周波数の周期信号を出力した場合における状態値は、ドット形成素子の駆動条件や駆動環境や駆動履歴等に依存しやすく、単一の状態値の絶対的な大きさのみに基づいてドット形成素子が正常であるか否かを判定すると誤判定が生じる。これに対して、第1状態値と第2状態値との相対関係は、ドット形成素子の駆動条件や駆動環境や駆動履歴等に依存しにくい。従って、状態値取得手段を簡易な回路構成としても、安定した異常判定を実現できる。なお、状態値取得手段は、相対関係が把握可能な程度に第1状態値と第2状態値とを取得できればよく、必ずしも第1状態値と第2状態値とを絶対的な意味で正確に取得しなくてもよい。
また、ドット形成素子が共振する場合に、極値となる状態値を採用してもよい。この場合、ドット形成素子を共振させる周期信号の周波数の前後で、状態値の増加減少傾向が反転することとなる。従って、正常なドット形成素子を共振させる周期信号の周波数と、異常なドット形成素子を共振させる周期信号の周波数との間の周波数範囲においては、ドット形成素子が正常であるか異常であるかによって、周期信号の周波数に対する状態値の増加減少傾向が反転することとなる。すなわち、ドット形成素子が正常であるか異常であるかによって、第1状態値と第2状態値との大小関係が反転する。従って、判定手段は、第1状態値と第2状態値との大小関係に基づいて簡易にドット形成素子が正常であるか否かを判定できる。
さらに、状態値取得手段は正常なドット形成素子を共振させる周期信号の周波数を第1周波数とし、第2状態検出手段は異常なドット形成素子を共振させる周期信号の周波数を第2周波数としてもよい。このようにすることにより、ドット形成素子が正常であるか異常であるかによって、第1状態値と第2状態値との大小関係が反転する周波数範囲において、第1周波数と第2周波数との差を最大限大きくできる。第1周波数と第2周波数との差を大きくすることにより、周波数に対する状態値の傾きが小さい場合でも、第1状態値と第2状態値とを乖離させることができ、第1状態値と第2状態値との大小関係を明確に判定できる。
また、周期信号をそれぞれ生成する複数の信号生成回路と、ドット形成素子に周期信号を出力させる信号生成回路を択一的に切り替える切替回路とが備えられる場合に以下の構成を採用してもよい。すなわち、状態値取得手段は、複数の信号生成回路のうちのいずれか1個から第1状態値と第2状態値とを取得してもよい。1個の信号生成回路に第1状態値と第2状態値とを取得するための回路を備えさせればよいため、回路構成を簡素化できる。
また、第1状態値と第2状態値とを取得するための回路の例として、以下の回路を採用してもよい。すなわち、周期信号を増幅するための電圧源となる直流電源とグランドとを備え、当該直流電源と当該グランドとの間に設けられた出力点から周期信号をドット形成素子に出力する信号生成回路において、出力点よりもグランド側に備えられた電流検出用抵抗器に流れる電流値に基づいて第1状態値と第2状態値とを取得してもよい。出力点よりもグランド側に電流検出用抵抗器を備えさせることにより、電流検出用抵抗器における電圧降下により周期信号の電圧が低下することが防止でき、周期信号の電圧の低下を補うように直流電源を高電圧化させなくても済む。従って、省電力の信号生成回路が実現できる。また、電流検出用抵抗器と電流値を取得する回路(例えばデジタル変換器等)のみで第1状態値および第2状態値を取得するための回路を構成することができ、回路構成を簡素化できる。
画像形成装置のブロック図である。 ドット形成素子の共振特性を示すグラフである。 変形例にかかる第1周波数と第2周波数を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら以下の順に説明する。なお、各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
(1)画像形成装置の構成:
(2)異常判定:
(3)変形例:
(1)画像形成装置の構成:
図1は本発明の一実施形態にかかる画像形成装置1のブロック図である。画像形成装置1は、印刷ヘッドを主走査方向に往復動させることにより記録媒体上に印刷画像を形成するシリアルインクジェットプリンターである。画像形成装置1は、主基板10とキャリッジ20とキャリッジ駆動部30と記録媒体搬送部40とを備える。主基板10は、CPUやROMやRAMやASIC等が実装された基板であり、記録媒体搬送制御回路10aとキャリッジ駆動制御回路10bと駆動データ生成回路10cと異常判定回路10dとを備える。
キャリッジ20は、印刷ヘッド21と駆動信号生成回路22とインクカートリッジ23とを備える。キャリッジ20は主走査方向に移動する。印刷ヘッド21は、ドット形成素子DEを備える。ドット形成素子DEは、一対の電極間に圧電材料を挟み込んだ圧電素子と、当該圧電素子の駆動により振動する振動板と、当該振動板を壁面として有するインク室と、当該インク室と連通するノズルとを備える。ドット形成素子DEの圧電素子に駆動信号としての駆動電圧パルスを印加することにより、インク室内に充填されたインクが加減圧される。これにより、インク室に連通するノズルからインク滴が吐出され、当該インク滴が記録媒体に着弾してドットが形成される。また、キャリッジ20に備えられたインクカートリッジ23からノズルにインクが供給される。
駆動信号生成回路22は、ドット形成素子DEに印加するための駆動電圧パルスを生成する回路であり、主基板10が備える駆動データ生成回路10cから入力した駆動データに基づいて駆動電圧パルスを生成する。駆動データ生成回路10cは、印刷対象の画像データに基づいて解像度変換処理や色変換処理やハーフトーン処理や並べ替え処理等を順次実行することにより、デジタルデータである駆動データと、切替信号とを駆動信号生成回路22に出力する。
駆動信号生成回路22は、切替回路22aと2個の増幅回路22b,22cと状態値取得回路22dとを備える。切替回路22aは、駆動データ生成回路10cから切替信号を入力し、増幅回路22b,22cがそれぞれ生成した駆動電圧パルスのうちドット形成素子DEに印加させる駆動電圧パルスを択一的に切り替えるトランスミッションゲートをなす。本実施形態において、切替回路22aは、増幅回路22b,22cがそれぞれ生成した駆動電圧パルスを交互にドット形成素子DEに印加させる。増幅回路22b,22cは互いにほぼ同一の回路構成を有しており、それぞれデジタル積分器DIとアナログ変換器ACとプリアンプPAと抵抗器RR1,RR2と増幅トランジスターTR1,TR2と平滑化コンデンサCLとを備える。
デジタル積分器DIは駆動データ生成回路10cから入力した駆動データを所定の微少時間周期ごとに積算した積算値を示すデータを生成し、当該データを順次アナログ変換器ACに出力する。アナログ変換器ACは、積算値を示すデータを電流パルスに変換し、プリアンプPAに出力する。プリアンプPAは、電流パルスのうち所定電流値よりも大きい成分を抽出した正電流パルスと、所定電流値以下の成分を抽出した負電流パルスとを生成する。そして、プリアンプPAは、正電流パルスを抵抗器RR1を介して増幅トランジスターTR1のベースに出力し、負電流パルスを抵抗器RR2を介して増幅トランジスターTR2のベースに出力する。増幅トランジスターTR1はNPN型のバイポーラトランジスターであり、増幅トランジスターTR1のコレクターは直流電源VCCに接続されている。一方、増幅トランジスターTR2はPNP型のバイポーラトランジスターであり、増幅トランジスターTR2のコレクターはグランドGNDに接続されている。増幅トランジスターTR1と増幅トランジスターTR2のエミッター同士が出力点Yにて接続されており、当該出力点Yから切替回路22aを介してドット形成素子DEへ駆動電圧パルスが出力される。なお、出力点Yから駆動電圧パルスが出力される場合のドット形成素子DEは、切替回路22a(出力点Y)とグランドとの間に直列接続された共振回路ECと等価であると考えることができる。本実施形態において、ドット形成素子DEは、コイルLIとコンデンサCIと抵抗器RIとの直列回路と、コンデンサChIと抵抗器RhIとの直列回路とを並列に接続した共振回路ECと等価であるとする。
ここで、正電流パルスにより増幅トランジスターTR1のベースに正の電流が供給される場合、増幅トランジスターTR1のコレクター・エミッター間の抵抗が低下して、直流電源VCCによってエミッターの電圧が引き上げられる。一方、負電流パルスにより増幅トランジスターTR2のベースに負の電流が供給される場合、増幅トランジスターTR2のコレクター・エミッター間の抵抗が低下してグランドGNDによってエミッターの電圧が引き下げられる。以上のように増幅回路22b,22cは、いわゆるプッシュプル増幅回路を構成し、増幅した駆動電圧パルスを出力点Yから出力する。なお、正電流パルスと負電流パルスとは、増幅トランジスターTR1のコレクター・エミッター間と、増幅トランジスターTR2のコレクター・エミッター間とを択一的に導通させるものであり、これらの一方が導通している場合には他方は導通しない。出力点Yは切替回路22aと接続されており、2個の増幅回路22b,22cがそれぞれ生成した駆動電圧パルスは切替回路22aによって択一的にドット形成素子DEに印加される。また、平滑化コンデンサCLは、ドット形成素子DEに流れる電流を平滑化する。
状態値取得回路22dは、電流検出用抵抗器RDとデジタル変換器DCとからなる。電流検出用抵抗器RDは、2個の増幅回路22b,22cのうち一方の増幅回路22bの増幅トランジスターTR2のコレクターとグランドGNDとの間に直列接続される。デジタル変換器DCは、電流検出用抵抗器RDを流れる電流値Iを取得し、当該電流値を示すデジタル信号を、主基板10の異常判定回路10dに出力する。なお、他方の増幅回路22cには状態値取得回路22dが備えられない。
記録媒体搬送部40は、図示しない搬送モーター制御回路や搬送モーターや搬送ローラーを備える。記録媒体搬送部40は、主基板10の記録媒体搬送制御回路10aから入力した搬送制御データに基づいて搬送モーター制御回路が搬送モーターを駆動させることにより、主走査方向に直交する副走査方向に記録媒体を搬送させる。
キャリッジ駆動部30は、キャリッジモーター制御回路30aとキャリッジモーター30bとを備える。キャリッジモーター制御回路30aはキャリッジ駆動制御回路10bから入力した移動制御データに基づいてキャリッジモーター30bの駆動信号を生成する。これにより、キャリッジモーター30bが駆動し、キャリッジ20が主走査方向に移動させられる。
(2)異常判定:
図2は、ドット形成素子DEの共振特性を示すグラフである。同図の縦軸はドット形成素子DEに流れる電流の大きさを示す電流値Iを示し、横軸は周期信号の周波数Fを示す。上述のようにドット形成素子DEは共振回路ECと等価であると考えられ、コイルLIとコンデンサCIとの並列回路が共振する場合に、当該並列回路のインピーダンスが最大となり、ドット形成素子DEに流れる電流値Iは極小値となる。すなわち、ドット形成素子DEが共振周波数F r1,F r2の周期信号に応じて駆動した場合に電流値Iが極小値となる。なお、共振周波数F r1,F r2より小さい周波数帯域では電流値Iが単調減少し、共振周波数F r1,F r2より大きい周波数帯域では電流値Iが単調増加する。
ここで、ドット形成素子DEの共振特性は、ドット形成素子DE固有の機械特性に支配され、ドット形成素子DEが正常であるか否かによって異なる。図2においては、ドット形成素子DEが正常である場合のドット形成素子DEの共振特性を実線で示し、ドット形成素子DEが異常(インク室に気泡が存在するインク不充填異常)である場合のドット形成素子DEの共振特性を破線で示している。ドット形成素子DEが異常である場合の共振周波数F r2は、ドット形成素子DEが正常である場合の共振周波数F r1よりも大きくなる。従って、共振周波数F r1から共振周波数F r2までの周波数範囲においては、ドット形成素子DEが正常であれば周波数Fの増加に応じて電流値Iが単調増加し、ドット形成素子DEが異常であれば周波数Fの増加に応じて電流値Iが単調減少する。
まず、主基板10の異常判定回路10dは、駆動信号生成回路22の増幅回路22b,22cに第1周波数としての共振周波数F r1の周期信号を百周期程度にわたってドット形成素子DEに出力させる。ここにおける周期信号は、一様な駆動電圧パルスを第1周波数に準じて周期的に生成することにより出力される。共振周波数F r1の周期信号の出力を開始してから、平滑化コンデンサCLにより電流が十分に平滑化された段階で、キャリッジ20に備えられた状態値取得回路22dのデジタル変換器DCは、電流検出用抵抗器RDに流れる電流の大きさを示す第1電流値I1を示すデジタル信号を生成し、当該デジタル信号を主基板10の異常判定回路10dに出力する。上述のように、増幅トランジスターTR1のコレクター・エミッター間と、増幅トランジスターTR2のコレクター・エミッター間とは択一的に導通するため、増幅トランジスターTR2のコレクター・エミッター間および電流検出用抵抗器RDに電流が流れる期間においては、増幅トランジスターTR1のコレクター・エミッター間には電流が流れない。すなわち、ドット形成素子DEを流れる電流と電流検出用抵抗器RDを流れる電流とは同じであり、デジタル変換器DCにて計測された電流値はドット形成素子DEを流れる電流の電流値Iを示す。また、第1電流値I1は、第1周波数の周期信号に応じて駆動するドット形成素子DEの状態を示す第1状態値である。
次に異常判定回路10dは、駆動信号生成回路22の増幅回路22b,22cに第2周波数としての共振周波数F r2の周期信号をドット形成素子DEに出力させる。ここにおける周期信号は、一様な駆動電圧パルスを第2周波数に準じて周期的に生成することにより出力される。共振周波数F r2の周期信号の出力を開始し、電流が十分に平滑化された段階で、電流検出用抵抗器RDに流れる電流の大きさを示す第2電流値I2を示すデジタル信号を生成し、当該デジタル信号を主基板10の異常判定回路10dに出力する。第2電流値I2は、第2周波数の周期信号に応じて駆動するドット形成素子DEの状態を示す第2状態値である。なお、駆動環境等の変化が判定結果に影響しないように、第1電流値I1と第2電流値I2との取得時刻の差が所定期間内となるように制限してもよい。
以上のようにして第1電流値I1と第2電流値I2とを示すデジタル信号が出力された異常判定回路10dは、第1電流値I1と第2電流値I2との大小関係に基づいてドット形成素子DEが正常であるか否かを判定する。すなわち、図2の関係から、第1電流値I1が第2電流値I2よりも小さい場合にドット形成素子DEが正常であると判定し、第1電流値I1が第2電流値I2以上である場合にドット形成素子DEが異常であると判定する。第1電流値I1が第2電流値I2よりも小さい場合、第1共振周波数F r1から第2共振周波数F r2までの周波数範囲においてドット形成素子DEにおける電流値Iが増加傾向にあるため、ドット形成素子DEが正常であると判定できる。一方、第1電流値I1が第2電流値I2以上である場合、第1共振周波数F r1から第2共振周波数F r2までの周波数範囲においてドット形成素子DEにおける電流値Iが増加傾向にないため、ドット形成素子DEが異常であると判定できる。
ここで、ある周波数Fの周期信号を出力した場合における電流値Iは、ドット形成素子DEの駆動条件や駆動環境や駆動履歴等に依存しやすく、単一の電流値Iの絶対的な大きさのみに基づいてドット形成素子が正常であるか否かを判定すると誤判定が生じる。例えば、図2にて一点鎖線で示すようにドット形成素子DEが正常である場合にも、駆動条件等により電流値Iの絶対的な大きさは変化し得る。これに対して、電流値I1,I2の相対関係は、ドット形成素子の駆動条件や駆動環境や駆動履歴等に依存しにくい。従って、共振周波数F r2に対応する第2電流値I2と共振周波数F r1に対応する第1電流値I1との相対関係に基づく判定を行うことにより、安定した異常判定を実現できる。また、本実施形態の異常判定回路10dは、正常であるか否かによって電流値Iの増加減少傾向が反転する周波数範囲に属する共振周波数F r1,F r2に対応する電流値I1,I2を取得するため。電流値I1,I2の大小関係に基づく簡素な判定によって、ドット形成素子DEが正常であるか否かを判定できる。
さらに、正常なドット形成素子DEを共振させる周期信号の共振周波数F r1と、異常なドット形成素子DEを共振させる周期信号の共振周波数F r2とをそれぞれ第1周波数と第2周波数とすることにより、正常であるか否かによって増加減少傾向が反転する周波数範囲において、第1周波数と第2周波数との差を最大限大きくできる。これにより、第1周波数と第2周波数の周期信号を出力した場合の電流値I1,I2の大きさを互いに大きく乖離させることができ、当該電流値I1,I2の大小関係を明確に判定できる。例えば、図2にて二点鎖線で示すようにドット形成素子DEの周期信号の周波数Fの変化に対する電流値Iの傾きが小さい場合にも、電流値I,I2を互いに大きく乖離させることができ、これらの大小関係を明確に判定できる。また、状態値取得回路22dにおける出力点YよりもグランドGND側に備えられた電流検出用抵抗器RDに流れる電流値Iを取得することにより、電流検出用抵抗器RDにおける電圧降下により周期信号の電圧が低下することが防止でき、周期信号の電圧の低下を補うように直流電源VCCを高電圧化させなくても済む。また、電流検出用抵抗器RDとデジタル変換器DCのみにより状態値取得手段としての状態値取得回路22dを構成でき、状態値取得回路22dの回路構成を簡素化できる。また、信号生成回路としての増幅回路22b,22cのうち1個の増幅回路22bのみから電流値I1,I2を取得するため、増幅回路22b,22cの双方から電流値I1,I2を取得する場合よりも、回路構成を簡素化できる。
(3)変形例:
以上においては共振周波数F r1,F r2を第1周波数と第2周波数として採用したが、共振周波数F r1から共振周波数F r2までの周波数範囲に属する共振周波数F r1,F r2以外の周波数を第1周波数と第2周波数として採用しても、電流値I1,I2の大小関係によりドット形成素子DEが正常であるか否かが判定できる。また、第1周波数と第2周波数とは、ドット形成素子DEが正常であるか否かによって増加減少傾向が反転する周波数範囲以外から採用してもよい。例えば、図2に示す共振周波数F r2よりも大きい周波数を第1周波数と第2周波数(第1周波数<第2周波数)として採用してもよい。この場合、ドット形成素子DEが正常である場合の方が、ドット形成素子DEが異常である場合よりも周波数Fの増加に応じて電流値Iが増加する傾きが小さくなるため、電流値I2から電流値I1を減算した差分が所定の閾値(正値)よりも小さいことをもってドット形成素子DEが正常であると判定してもよい。
また、前記実施形態ではインク不充填異常のみを判定したが、ドット形成素子DEに生じた他の態様の異常を判定してもよい。例えば、ノズルにてインクが固化してインク滴が吐出できなくなった場合(ノズル詰まり異常の場合)でも、共振周波数が正常である場合から変化する。ノズルにてインクが固化すると、共振周波数はインクの粘性に支配されることとなるが、本変形例ではノズルにてインクが固化することにより、共振周波数が正常である場合よりも小さくなることとする。
図3は、ドット形成素子DEに流れる電流の大きさを示す電流値Iを示すグラフである。同図の縦軸は電流値Iを示し、横軸は周期信号の周波数Fを示す。同図に示すように、ノズル詰まり異常の場合の共振周波数F r3はドット形成素子DEが正常である場合の共振周波数F r1よりも小さく、インク不充填異常の場合の共振周波数F r2はドット形成素子DEが正常である場合の共振周波数F r1よりも大きい。本変形例では、ドット形成素子DEが正常である場合の共振周波数F r1を挟み、かつ、電流値Iが同等となる一対の周波数をそれぞれ第1周波数F1と第2周波数F2として採用する。ここで、ドット形成素子DEが正常である場合には、第1周波数F1と第2周波数F2に対応する電流値I1,I2は同等の値となる。従って、第2電流値I2から第1電流値I1を減算した差分の絶対値が所定の閾値よりも小さいことをもって、ドット形成素子DEが正常であると判定できる。
一方、ノズル詰まり異常の場合、第1周波数F1から第2周波数F2の周波数範囲において電流値Iは周波数Fに関して単調増加となるため、前記差分の絶対値が所定の閾値以上であり、かつ、第1電流値I1が第2電流値I2よりも小さいことをもって、ノズル詰まり異常であると判定できる。反対に、インク不充填異常の場合、第1周波数F1から第2周波数F2の周波数範囲において電流値Iは周波数Fに関して単調減少となるため、前記差分の絶対値が所定の閾値以上であり、かつ、電流値I1が電流値I2よりも大きいことをもって、インク不充填異常であると判定できる。このように異常の態様が判定できれば、異常の態様に適した異常回復動作を行わせることができる。例えば、ノズル詰まり異常であると判定した場合にはドット形成素子DEからインクを吸引するとともに、インク不充填異常であると判定された場合にはインク滴を所定回吐出させるようにしてもよい。
さらに、状態値取得回路22dにおける出力点Yよりも直流電源VCC側に電流検出用抵抗器RDを備えさせ、当該電流検出用抵抗器RDにおける電流値を計測してもよい。また、増幅回路22b,22cの双方に状態値取得回路22dを備えさせてもよい。
また、前記実施形態では電流値を状態値として採用したが、ドット形成素子DEにおける電圧値やインピーダンス等を状態値として採用してもよい。さらに、第1状態値と第2状態値との相対関係として差分以外の値を採用してもよく、例えば第1状態値と第2状態値とを乗算したり、第1状態値を第2状態で除算した値を相対関係として取得してもよい。
なお、図1にて図示を省略したが、印刷ヘッド21には複数のドット形成素子DEが備えられる。従って、駆動信号生成回路22が周期信号を出力するドット形成素子DEを切り替えるごとに電流値I1,I2の相対関係に基づく異常判定を順次行っていくことにより、印刷ヘッド21に備えられた複数のドット形成素子DEのそれぞれについて異常判定を行ってもよい。
また、前記実施形態のようにキャリッジ20に駆動信号生成回路22を備えさせてもよいし、駆動信号生成回路22を主基板10に備えさせてもよい。
1…画像形成装置、10…主基板、10a…記録媒体搬送制御回路、10b…キャリッジ駆動制御回路、10c…駆動データ生成回路、10d…異常判定回路、20,120…キャリッジ、21…印刷ヘッド、22…駆動信号生成回路、22a…切替回路、22b,22c…増幅回路、23…インクカートリッジ、30…キャリッジ駆動部、30a…キャリッジモーター制御回路、30b…キャリッジモーター、40…記録媒体搬送部、120…キャリッジ、AC…アナログ変換器、CI…コンデンサ、CL…平滑化コンデンサ、DI…デジタル積分器、EC…共振回路、LI…コイル、PA…プリアンプ、DE…ドット形成素子、RI,RR1,RR2…抵抗器、RD…電流検出用抵抗器、TR1,TR2…増幅トランジスター。

Claims (5)

  1. 記録媒体にドットを形成するドット形成素子と、
    第1周波数の周期信号に応じて駆動する前記ドット形成素子の状態を示す状態値である第1状態値と、前記第1周波数と異なる第2周波数の前記周期信号に応じて駆動する前記ドット形成素子の状態を示す前記状態値である第2状態値とを取得する状態値取得手段と、
    前記第1状態値と前記第2状態値との相対関係に基づいて前記ドット形成素子が正常であるか否かを判定する判定手段と、
    を備える画像形成装置。
  2. 前記状態値は、前記ドット形成素子が共振する場合に極値となり、
    前記状態値取得手段は、正常な前記ドット形成素子を共振させる前記周期信号の周波数と、異常な前記ドット形成素子を共振させる前記周期信号の周波数との間の周波数範囲に属する周波数を前記第1周波数と前記第2周波数とし、
    前記判定手段は、前記第1状態値と前記第2状態値との大小関係に基づいて前記ドット形成素子が正常であるか否かを判定する、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記状態値取得手段は、正常な前記ドット形成素子を共振させる前記周期信号の周波数を前記第1周波数とし、異常な前記ドット形成素子を共振させる前記周期信号の周波数を前記第2周波数とする、
    請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記周期信号をそれぞれ生成する複数の信号生成回路と、
    前記ドット形成素子に前記周期信号を出力させる前記信号生成回路を択一的に切り替える切替回路と、をさらに備え、
    前記状態値取得手段は、複数の前記信号生成回路のうちのいずれか1個から前記第1状態値と前記第2状態値とを取得する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記信号生成回路は、前記周期信号を増幅するための電圧源となる直流電源とグランドとを備え、当該直流電源と当該グランドとの間に設けられた出力点から前記周期信号を前記ドット形成素子に出力し、
    前記状態値取得手段は、前記出力点よりも前記グランド側に備えられた電流検出用抵抗器に流れる電流値を前記第1状態値と前記第2状態値として取得する、
    請求項4に記載の画像形成装置。
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