<全体構成>
図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)、その回転軸方向に並べて収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。
本実施形態において、後述するように各図柄はリール帯に等間隔で適当数印刷され、このリール帯が所定の環状体に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
図5はリールユニットの分解斜視図であり、リール110乃至112の個々のリールを回転駆動する機構等を示している。リールユニットは、各リール110乃至112を構成するリール帯11と、環状体12及び13を備える。リール帯11は複数種類の図柄が表面に施された帯状のシートであり、図5に示すように端部を僅かに重ねて環状に巻かれる。環状体12及び13はリール帯11を環状に支持するための部材である。本実施形態の場合、環状体13を円形の枠体とし、環状体12を環状体13と同様の円形の枠体に十字型の枠体を一体に接続して回転中心に連結部12'を構成した枠体としている。
環状体12の連結部12'にはモータ15の出力軸が連結されており、モータ15の回転によって環状体12が回転し、それによりリールが回転駆動される構成である。本実施形態の場合、モータ15はステッピングモータである。モータ15は取付台14に支持されている。
取付台14にはまた、リールの回転位置を検出する光学式センサであるインデックスセンサ16が支持されている。インデックスセンサ16は、環状体12に取り付けられる遮光片17の通過を検知する。遮光片17の通過が検知される毎にリールが1回転したこと、及び、リールの現在の回転位置が判断することになる。これにより、リール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させることができる。
取付台14にはまた、支持部材19を介してバックライト18が支持される。バックライト18及び支持部材19は、組立状態のリールユニットにおいて、リール帯11の内方側(リール帯11で囲まれる内側の空間)に位置することになる。バックライト18は、個々の図柄をその裏側から照明するための構成である。
図1に戻り、入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。メダル投入口141に投入されたメダルは、スロットマシン100の内部に設けられたメダルセレクタを通過し、正規メダルの選別がなされると共に、メダルの通過が検出される。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチを構成する。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
停止ボタンユニット136には、停止ボタン137乃至139が設けられている。停止ボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチを構成し、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、停止ボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各停止ボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、停止ボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
停止ボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔180はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。
この演出装置160は、水平方向に開閉自在な可動体である2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bを有してこれらを動作させる動作装置であるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された画像表示装置157を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが画像表示装置157の手前で水平方向外側に開くと画像表示装置157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
画像表示装置157は、演出画像の表示のほか、スロットマシン100で異常(エラー)が生じた場合に、これを報知する画像を表示する報知装置としても機能する。なお、このような報知装置は画像表示以外にも、音の出力装置を採用でき、或いは、画像表示と音の出力とを併用してもよい。
本実施形態の場合、画像表示装置157は液晶表示装置であるが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
また、本実施形態では、可動体として右シャッタ163a、左シャッタ163bを採用したが、これに限られず、人形体等、各種の可動体及びその動作装置を採用可能である。
<制御部>
図2は、スロットマシン100の制御部の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンドを受信し、コマンドに応じた処理を実行する副制御部(第1副制御部400、第2副制御部500)と、によって構成されている。本実施形態の場合、副制御部は、主制御部300からコマンドを受信して演出の制御に関わる処理を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
本実施形態の場合、主制御部300の電源電圧(動作電圧)は、GNDに対して第1電圧(ここでは5V)であり、第1副制御部400及び第2副制御部500の電源電圧(動作電圧)は、GNDに対して第1電圧よりも低い第2電圧(ここでは3.3V)としている。これは、第1副制御部400及び第2副制御部500の通信の高速化を図り、発煙通の低減等に役立つ。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、各種の設定の情報等、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314が出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。WDT313はウォッチドッグタイマである。
基本回路302は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300には、センサ回路320を設けており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(スタートレバー135センサ、ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダルセレクタのメダル検出センサ、停止ボタン137センサ、停止ボタン138センサ、停止ボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110〜112の各インデックスセンサ16等)の状態を監視している。CPU304は各センサの状態をI/O310の所定のポートから取得可能である。
なお、スタートレバー135に対する開始操作を受け付け可能な状態で開始操作を検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
スタートレバー135センサは、複数(ここでは2個)設置されており、スタートレバー135の移動を検出することで遊技者による開始操作を検出する。停止ボタン137センサ、停止ボタン138センサ、および、停止ボタン139は、各々の停止ボタン137乃至139に設置されており、遊技者による停止ボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110〜116のインデックスセンサ16は上記の構成であり、本実施形態の場合、遮光片17が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110乃至112を備えたステッピングモータ15を駆動する駆動回路322を設けており、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ336に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324を設けており、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326を設けており、各種ランプ338(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、各種の設定の情報等、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406が設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)を設けている。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、画像表示装置157やシャッタ163の制御を行う。こうして遊技の進行に合わせて演出が実行される。
また、第1副制御部400には、センサ回路413を設けており、主制御部300に接続されている各種センサ318のうちの一部のセンサ(以下、双方接続センサと言う。)が、第1副制御部400にも接続されている。この構成により、第1副制御部400は主制御部300からのコマンドとは別に、双方接続センサの検出結果を取得できる。
<双方接続センサの接続回路>
本実施形態の場合、上記の通り、主制御部300の電源電圧と第1副制御部400の電源電圧とが異なっている。そのため、双方接続センサをそのまま主制御部300と第1副制御部400とに接続したのでは、それらの一方が双方接続センサのON・OFF信号を入力できない、或いは、ON・OFFを認識できない場合が生じ得る。そこで、双方接続センサのON・OFF信号を主制御部300と第1副制御部400との双方で入力可能ないし認識可能とするため、以下の構成を採用する。なお、以下の例では、インデックスセンサ16を双方接続センサとした場合を例示するが、後述するように双方接続センサとしてはスタートレバー135のセンサ等も採用可能である。
<回路例1>
図6は双方接続センサの接続回路例を示す図である。同図の例において、双方接続センサであるインデックスセンサ16は、配線上、中継基板3を介して主制御部300と、第1副制御部400とに接続されている。中継基板3は、インデックスセンサ16と、主制御部300及び第1副制御部400を備える各基板との間の配線を中継し、インデックスセンサ16からのON・OFF信号を主制御部300及び第1副制御部400へ伝達する。
インデックスセンサ16は、LEDからなる発光素子16aと、受光素子16bとを備える。受光素子16bはシュミット回路Ssと、トランジスタTsとを備え、発光素子16aからの光がシュミット回路Ssで受光されるとトランジスタTsがONとなる構成である。
インデックスセンサ16は、主制御部300から電力供給を受けており、電源電圧が主制御部300の電源電圧であるVddm(5V)となっている。トランジスタTsのコレクタは、センサ回路320を構成する抵抗器R2を介してVddmが接続されている。したがって、インデックスセンサ16は、検出結果として、GND(0V)とVddm(5V)との範囲で変化するセンサ信号(ON・OFF信号)を出力することになり、Lレベルが略0V、Hレベルが略5Vである。
主制御部300は、センサ回路320を構成するローパスフィルタLF1を備える。ローパスフィルタLF1は抵抗器R1とコンデンサC1とから構成され、インデックスセンサ16からのセンサ信号はローパスフィルタLF1を介してI/O310の所定の入力ポートに入力される。I/O310はCMOSレベルでLレベル、Hレベルを認識し、その電源電圧Vddmが5Vであることから、インデックスセンサ16のセンサ信号を認識できる。
第1副制御部400には、中継基板3で配線が分岐されてインデックスセンサ16からのセンサ信号が入力される。第1副制御部400は、センサ回路413を構成するローパスフィルタLF2を備える。ローパスフィルタLF2は抵抗器R11とコンデンサC11とから構成され、インデックスセンサ16からのセンサ信号はローパスフィルタLF2に入力される。
I/O410はCMOSレベルでLレベル、Hレベルを認識し、その電源電圧Vddsが3.3Vであることから、インデックスセンサ16のセンサ信号そのままでは、これが入力できない、或いは、Hレベル、Lレベルを認識できない場合がある。
そこで、変換回路CVが設けられている。変換回路CVは、インデックスセンサ16から出力されたセンサ信号(ON・OFF信号)を、GND(0V)とVdds(3.3V)との範囲で変化する信号に変換するレベルシフタである。
変換回路CVは、トランジスタT1とそのコレクタと電源電圧Vddsとの間に設けられた抵抗器R12とから構成され、ローパスフィルタLF2を通過したセンサ信号がトランジスタT1のベースに入力される。トランジスタT1のコレクタはI/O410の所定の入力ポートに接続されており、センサ信号は、Lレベルが略0V、Hレベルが略3.3Vの信号に変換されて入力ポートに入力されることになる。これにより、I/O410により、インデックスセンサ16のセンサ信号を認識できることになる。
図32は、インデックスセンサ16、中継基板3、主制御部300及び第1副制御部400の各間の配線ケーブルの接続例を示す。中継基板3は、インデックスセンサ16と中継基板3とを接続する配線16cが接続されるコネクタである接続部31と、中継基板3と主制御部300を備えた主制御基板1とを接続する配線1aが接続されるコネクタである接続部32aと、を備える。本実施形態の場合、接続部32aは中継基板3と第1副制御部400を備える副制御基板2とを接続する配線2aが接続される接続部兼ねているが別々としてもよい。以上の構成は、これら各構成の接続関係が視覚的に分かり易いという利点がある。
<回路例2>
図33は別の回路例を示す。同図の例では、中継基板3を省略し、主制御部300から第1副制御部400への配線により、センサ信号を第1副制御部400に入力している。他の構成については回路例1と同じである。
<回路例3>
図34も別の回路例を示す。図34は第1副制御部400の他の回路例を示している。まず、図34(a)は、5V電源に接続されるバッファB1、抵抗器R13を設けている。5V電源は、第1副制御部400側で電源回路を追加することにより得る。この回路例は、Hレベルのセンサ信号を一旦5Vで受けて信号を安定させ、その後に変換回路CVでレベルシフトしてI/O410へ入力するものである。
図34(b)は、変換回路CVをフォトカプラを備えた変換回路CV’としたものである。これは、主制御部300と第1副制御部400との情報通信が一方向の通信のみ可能であることを厳格に担保するための構成であり、インデックスセンサ16から第1副制御部400への信号の送信は許容する一方、第1副制御部400からインデックスセンサ16への信号の送信、つまり、主制御部300への信号の送信を不能とする回路である。
<回路例4>
図35も別の回路例を示す。図35の例は、中継基板3に配線分岐以外の機能を持たせたものである。中継基板3には、センサ回路320を構成するローパスフィルタLF3、抵抗器R22が設けられている。ローパスフィルタLF3は抵抗器R21とコンデンサC21とから構成され、主制御部300や第1副制御部400に入力される前にセンサ信号からノイズを除去する。抵抗器R22はインデックスセンサ16のトランジスタTsのコレクタに接続される。
また、図35の例では変換回路CVの一部構成を中継基板3に移動しており、同図の例ではトランジスタT1を中継基板3に搭載する構成とした。抵抗器R12も中継基板3に搭載する構成としてもよい。なお、図35の例では、変換回路CVでレベルシフトされた後のセンサ信号がローパスフィルタLF12に入力されるようにしている。
<回路例5>
図36も別の回路例を示す。図36の例は、図35の回路例においてセンサ信号の減衰を防止するものである。中継基板3にはバッファB2、トランジスタT2が設けられ、ローパスフィルタLF3を通過したセンサ信号はバッファB2に入力されてトランジスタT2をON、OFFする。トランジスタT2のコレクタには抵抗器R2を介して主制御部300の電源電圧Vddmが接続されており、センサ信号の減衰が防止される。また、変換回路CVのトランジスタT1のベースにもバッファB3が接続されており、センサ信号の減衰が防止される。
<回路例6>
図37も別の回路例を示す。図37の例は、回路例1乃至5とは逆に、インデックスセンサ16からGND(0V)とVdds(3.3V)との範囲で変化するセンサ信号(ON・OFF信号)を出力させ、主制御部300側に変換回路を設けた例である。なお、この点を除いて図32乃至図36の例を図37の回路例にも適用可能である。
インデックスセンサ16は、発光素子16aとシュミット回路Ssとは主制御部300から電力供給を受けており、電源電圧が主制御部300の電源電圧であるVddm(5V)となっているが、トランジスタTsは第1副制御部400から電力供給を受けており、電源電圧がVdds(3.3V)となっている。トランジスタTsのコレクタは、センサ回抵抗器R12を介してVddsに接続されている。したがって、インデックスセンサ16は、検出結果として、GND(0V)とVdds(3.3V)との範囲で変化するセンサ信号(ON・OFF信号)を出力することになり、Lレベルが略0V、Hレベルが略3.3Vである。
主制御部300には、変換回路CVmが設けられている。変換回路CVmは、インデックスセンサ16から出力されたセンサ信号(ON・OFF信号)を、GND(0V)とVddm(5V)との範囲で変化する信号に変換するレベルシフタである。変換回路CVmは、トランジスタT3とそのコレクタと電源電圧Vddmとの間に設けられた抵抗器R3とから構成され、ローパスフィルタLF1を通過したセンサ信号がトランジスタT3のベースに入力される。トランジスタT3のコレクタはI/O310の所定の入力ポートに接続されており、センサ信号は、Lレベルが略0V、Hレベルが略5Vの信号に変換されて入力ポートに入力されることになる。これにより、I/O310により、インデックスセンサ16のセンサ信号を認識できることになる。
本例の場合、第1副制御部400には変換回路CVが不要となり、センサ信号はローパスフィルタLF2を介してI/O410に入力される構成となっている。
<回路例7>
図38も別の回路例を示す。図38は、図37の例において、変換回路CVmを削除し、I/O310として、GND(0V)とVdds(3.3V)との範囲で変化するセンサ信号(ON・OFF信号)を認識可能なI/Oを利用するものである。つまり、5V駆動で、TTLレベルのスレッショルドレベルを持つI/O−ICを利用する。
図37の例と異なる点は、変換回路CVmが削除され、代わりにローパスフィルタLF1の前段に、抵抗器R2、R4からなる分圧回路が設けられている。抵抗器R2と抵抗器R4の間の地点Pは、インデックスセンサ16bのトランジスタTsのコレクタに接続されており、トランジスタTsのOFF時に、地点Pの電位が3.3Vとなるように抵抗器R2、R4の抵抗が設定されている。
この構成により、主制御部300のI/O310には、GND(0V)とVdds(3.3V)との範囲で変化するセンサ信号が入力されるが、I/O310がTTLレベルのスレッショルドレベルを持つため、これを認識することができる。
<図柄配列>
図3(a)を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図3(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。
本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「青7−青7−青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス−ボーナス−ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。本実施例では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技と、に大別した。但し、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、に大別するような区分けであってもよい。
<通常遊技>
通常遊技に内部当選する入賞役には、ビッグボーナス(BB)と、レギュラーボーナス(RB)と、再遊技(リプレイ)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)がある。「ビッグボーナス(BB)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を開始する特殊役(作動役)である。「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出も行われない。「小役」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。
なお、各々の役の内部当選確率は、通常遊技に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。通常遊技に用意された抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせてもよい遊技状態であり、この場合、小役の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態になり、遊技者にとっては利益となる遊技状態になる場合がある。
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施例では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、RB遊技(後述する)を連続して繰り返し実行可能になっており、遊技中に予め定められた一の数(例えば、465枚)を超えるメダルが獲得された場合に終了する。但し、BB遊技はRB遊技を連続して繰り返し実行可能とすることなく、RB遊技を開始する役(図柄組み合わせは例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するようにしてもよい。
<RB遊技>
RB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、RB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。RB遊技は、本実施例では、レギュラーボーナス(RB)の入賞により開始され、予め定めた一の役が内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、「設定1」「通常遊技」に設定された「小役1」の内部当選確率1/15を、予め定めた一の値である内部当選確率1/1.2に上昇させる)をし、予め定めた一の数(例えば8回)の入賞があった場合に終了する。BB遊技は、予め定めた回数の入賞があった場合(例えば、8回)、または、RB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、8回)に終了するようにしてもよい。
<ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技>
ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技に内部当選する入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)は内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)かレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。
但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよく、例えば、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせて、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)対応する図柄組み合わせが入賞するまでの間は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数とほぼ同じとなる遊技状態とし、通常遊技と比べると遊技者にとっては利益となる遊技状態としてもよい。
<主制御部メイン処理>
図4を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図4に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、S1で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT313への動作許可及び初期値の設定等を行う。
S2ではメダル投入・開始操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればS3へ進む。
S3では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。S4では乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。S5では抽選処理を行う。ここでは入賞役の内部当選の当否を抽選する内部抽選を少なくとも行う。また、演出に関わる抽選(例えば、複数種類の中から演出内容を選択する抽選)を行ってもよい。
入賞役の内部抽選は、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとS4で取得した乱数値とを用いて抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役に内部当選した場合、その入賞役の内部当選フラグをONにする。S6では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
S7では全リール110乃至112の回転を開始させるリール制御を行う。S8では、停止ボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかの停止ボタンが押されると、押された停止ボタンに対応するリール110乃至112の何れかをS6で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。リールの停止制御は、基本的には、内部当選した入賞役がある場合は、その入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されることは許容し、ハズレ等の場合はいずれの役に対応する図柄組み合わせも表示されないように、いわゆる引き込み・蹴飛ばしといったリールの停止制御を行う。
全リール110乃至112が停止するとS9へ進む。S9では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。また、フラグ持ち越しの場合を除き、内部当選フラグをリセットする。
S10では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。S11では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、通常遊技、BB遊技、RB遊技、内部当選遊技、の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行する。こうして本実施形態では、停止表示された図柄の組み合わせに基づいて遊技者に特典を付与している。以上により1ゲームが終了する。以降S2へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<第1副制御部400の処理>
図7を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図7(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図7(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図7(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図7(a)のS21では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずS11で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。S22では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、S23の処理に移行する。
S23では、タイマ変数に0を代入する。S24では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第1副制御部400のCPU404は、主制御部300から受信した未処理コマンドを1つ取り出し解析する。
S25では制御内容設定処理を行う。ここでは、S24のコマンド処理の解析結果にしたがって、主に演出に関わる設定処理を行い、これらから実行する演出の内容を選択したり、演出データをROM406から読み出す等の処理を行う。演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
S26乃至S27では、S25の設定内容に従う各デバイスの処理を行う。S26では、S25の設定結果に基づいた音制御処理を行う。例えば、S25で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。S27では、S25の設定結果に基づいたランプ制御処理を行う。例えば、S25で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。S28では、S25の設定結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、S25で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行う。これにより、画像表示装置157の表示内容が変更されたり、シャッタ163の動作が変更される。その後、S21へ戻る。
次に、図7(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のS31では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。上述したS24ではこのコマンド記憶領域から古いものから順に未処理コマンドを取り出すことになる。
次に、図7(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
S32では、図7(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるS22において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、S22において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。S33では、S28で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<双方接続センサの例>
<インデックスセンサを双方接続センサとした例>
インデックスセンサ16を双方接続センサとし、その検出結果を利用した副制御部400による演出例について説明する。上記の通り、リール110乃至112はスタートレバー135に対する開始操作を契機として回転を開始する。リール110乃至112(つまりモータ15)は、目的とする回転速度に達するまで加速制御され、その後定速制御される。この加速制御中は、主制御部300は駆動パルスの周期を連続的に変化させる処理等を行っているため、処理負担が大きい。本実施形態では、この加速制御中に第1副制御部400がインデックスセンサ16の検出結果を取得して演出態様を変化させる。
図8及び図9はリール回転加速時の演出内容の説明図である。図8(a)は演出時の処理の流れを示している。まず、主制御部300がスタートレバー135に対する開始操作を契機として第1副制御部400に開始コマンドを送信し、リール110乃至112の加速制御を開始する。開始コマンドを受信した第1副制御部400はインデックスセンサ16の監視(検出結果の取得)を開始する。インデックスセンサ16を常時監視せず、必要な時だけ監視することで第1副制御部400の監視負担軽減を図れる。また、コマンドを契機として監視を開始することで主制御部300との処理の同期化が図れる。
第1副制御部400は、リールの加速制御期間中、インデックスセンサ16の検出結果が検出状態に変化すると演出態様を変更する。第1副制御部400はコマンドの受信を経由せずにインデックスセンサ16の検出結果を認識できるので、スロットマシン100の状況に迅速に対応した演出ができ、主制御部300の処理負担も軽減できる。図8(b)及び図9(a)乃至(c)は、検出結果が検出状態になる度に演出態様が変化する例を示しており、画像表示装置157の表示内容の変更や音或いはランプの態様の変化を例示している。なお、可動体(右シャッタ163a、左シャッタ163b)の態様を変更してもよく、例えは、これらを開放、閉鎖、半開放等が挙げられる。
リールの加速制御期間が終了すると、第1副制御部400はインデックスセンサ16の監視(検出結果の取得)を終了する。その後は主制御部300からのコマンドにおいてインデックスセンサ16の検出結果を認識し、演出態様を変更する。図10は主制御部300からインデックスセンサ16の検出結果が検出状態に変わったことを示すコマンドを第1副制御部400が受信した場合の演出態様を示しており、図8(b)や図9に示す演出態様(画像表示内容)とは異なる演出態様となっていることが分かる。とりわけ、本実施形態の場合、図8(b)や図9に示す加速制御期間中の演出が、何かが起きることを示す前兆的な演出となっており、図10に示す定速制御期間中の演出が、ボーナスの内部当選を示唆或いは確定的に報知する演出となっており、演出の意味乃至役割も異ならせている。
このように、本実施形態では、インデックスセンサ16の検出結果を、第1副制御部400がインデックスセンサ16から直接取得した場合(加速制御中)と、コマンドにより取得した場合(定速制御中)とで、演出態様を異ならせる処理を実行することで、コマンドの受信を経由せずにスロットマシン100の状況を第1副制御部400が認識でき(加速制御中)、それでいながら、主制御部300側の状況も第1副制御部400に反映可能とすることができる(定速制御中)。換言すれば、加速制御で処理負担が大きい時期においては、第1副制御部400がインデックスセンサ16の検出結果を直接取得して演出を展開し、定速制御で処理負担が小さく時期においては主制御部300からのコマンドで演出を展開できるので、処理負担の分担を的確に行いながら演出の展開を継続できる。
次に、このような演出を実行するための制御部の処理例について説明する。まず、主制御部300の処理について説明する。図11(a)はS5の抽選処理を示すフローチャートである。
S41では入賞役の内部抽選を行う。入賞役の内部抽選の内容については上記の通りである。S42では演出抽選を行う。ここでは、上述した加速制御から定速制御にいたる間の演出(回転演出と呼ぶ)等を行うか否かの抽選を行う。回転演出の抽選は、S41の入賞役の内部抽選の結果に関連させることが好ましい。関連させることで、回転演出を入賞役の内部抽選結果を示唆ないし報知する演出に位置づけられる。関連させる入賞役としては、例えば、図11(b)に示す4種類の入賞役を挙げることができ、これらの入賞役に内部当選した場合のみ、回転演出の抽選に当選可能とすることができる。
S43では、S42の抽選の結果、回転演出に当選したか否かを判定し、該当する場合はS45へ進み、該当しない場合はS44へ進む。S45では回転演出の種類を抽選する。本実施形態の場合、演出回転1乃至3の3種類の回転演出を想定する。これらの演出は、加速期間の時間が異なるようにしている。回転演出の種類の抽選もS41の入賞役の内部抽選の結果に関連させることが好ましい。関連させることで、回転演出の種類により入賞役の内部抽選結果を示唆ないし報知する演出に位置づけられる。
S46ではS45の抽選の結果にしたがう種類の回転演出をこれらから実行すべき演出として設定する。また、S44では通常回転(回転演出を行わない)を設定する。S47ではその他の処理を実行し一単位の抽選処理が終了する。
図12(a)はS7のリール回転開始処理を示すフローチャートである。S51ではS44又はS45の設定内容にしたがって、加速条件を設定する。例えば、通常回転が設定されている場合は、加速期間の時間を短くし、演出回転1乃至3が設定されている場合は長くする。また、例えば、演出回転1、2、3の順に加速期間の時間を長くする。こうすることで、回転種別の違いによって遊技者に演出結果に対する期待感を強く抱かせることが可能となる。
S52では全リール110乃至112の回転を開始し、第1副制御部400に開始コマンドを送信する。この開始コマンドには入賞役の内部抽選の結果や、設定中の回転種別の情報等が含まれる。S53では加速処理を実行する。ここでは、モータ15の駆動パルスの周期を順次変更してリール110乃至112を所定速度まで加速する。駆動パルスの周期の変更はS51で設定した加速条件にしたがい、回転種別の違いによって定速達成に要する加速時間が異なるようにする。特に、演出回転1乃至3のいずれかが設定されている場合は、その間に図8(b)や図9に示した演出が行われるので、演出時間を確保した設定がなされる。
S54では定速処理を実行する。ここでは、モータ15の駆動パルスの周期を所定の周期に設定し、リール110乃至112を定速回転させる。異常により一単位のリール回転処理が終了する。なお、特に図示しないが、主制御部300はリール110乃至112の定速回転中、インデックスセンサ16が検出結果が検出状態となる度にそれを示すコマンドを第1副制御部400に送信する。
次に、第1副制御部400の処理について説明する。図13はS25の制御内容設定処理を示すフローチャートである。S71では受信したコマンドが開始コマンドか否かを判定する。該当する場合はS72へ進み、該当しない場合はS82へ進む。S72では開始コマンドにおいて演出回転1が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS73へ進み、該当しない場合はS75へ進む。S73ではセンサ監視を設定する。これにより、第1副制御部400はインデックスセンサ16の検出結果の取得を開始することになる。なお、インデックスセンサ16はリール110乃至112の数に合わせて3つあるが、検出結果の取得対象とするインデックスセンサ16は1つでよい。また、S73では監視期間の終期を定めるタイマの初期値を設定する。タイマは演出回転1の加速期間の実行時間に合わせて設定される。74では演出回転1を実行することを設定する。
S75では開始コマンドにおいて演出回転2が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS76へ進み、該当しない場合はS78へ進む。S76ではセンサ監視を設定する。これにより、第1副制御部400はインデックスセンサ16の検出結果の取得を開始することになる。また、S76では監視期間の終期を定めるタイマの初期値を設定する。タイマは演出回転2の加速期間の実行時間に合わせて設定される。S77では演出回転2を実行することを設定する。
S78では開始コマンドにおいて演出回転3が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS79へ進み、該当しない場合はS81へ進む。S79ではセンサ監視を設定する。これにより、第1副制御部400はインデックスセンサ16の検出結果の取得を開始することになる。また、S79では監視期間の終期を定めるタイマの初期値を設定する。タイマは演出回転3の加速期間の実行時間に合わせて設定される。S80では演出回転3を実行することを設定する。
S81、S82では他の処理を実行する。S82では例えばリールの定速期間においてインデックスセンサ16の検出結果を示すコマンドを受信した場合に、演出設定を行う(図10)等、他のコマンドに関する処理を行う。S83ではリールインデックスセンサ検出結果取得処理を実行する。図14はS83のリールインデックスセンサ検出結果取得処理を示すフローチャートである。
S91では演出回転1の実行及びセンサ監視が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS92へ進み、該当しない場合はS94へ進む。S92ではインデックスセンサ16の検出結果を取得し、検出状態か否かを判定する。該当する場合はS93へ進み、該当しない場合は一単位の処理を終了する。S93では演出回転1用の演出設定を行う。インデックスセンサ16の検出結果が検出状態を示すたびに、この演出設定が更新されていくことで、図8(b)及び図9に例示した演出内容が展開されていく。
S94では演出回転2の実行及びセンサ監視が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS95へ進み、該当しない場合はS97へ進む。S95ではインデックスセンサ16の検出結果を取得し、検出状態か否かを判定する。該当する場合はS96へ進み、該当しない場合は一単位の処理を終了する。S96では演出回転2用の演出設定を行う。インデックスセンサ16の検出結果が検出状態を示すたびに、この演出設定が更新されていくことで、図8(b)及び図9に例示した演出内容が展開されていく。無論、演出回転1の場合と演出内容が異なることはいうまでもない。
S97では演出回転3の実行及びセンサ監視が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS98へ進み、該当しない場合はS100へ進む。S98ではインデックスセンサ16の検出結果を取得し、検出状態か否かを判定する。該当する場合はS99へ進み、該当しない場合は一単位の処理を終了する。S99では演出回転3用の演出設定を行う。インデックスセンサ16の検出結果が検出状態を示すたびに、この演出設定が更新されていくことで、図8(b)及び図9に例示した演出内容が展開されていく。無論、演出回転1や2の場合と演出内容が異なることはいうまでもない。
S100では、S73、S76又はS79で設定したタイマが消化されたか否かを判定する。なお、タイマのカウントは割り込み処理等で行う。該当する場合はS101へ進み、該当しない場合は一単位の処理を終了する。S101ではセンサ非監視を設定する。これにより、第1副制御部400はインデックスセンサ16の検出結果の取得を終了することになる。本実施形態では、時間を基準としてセンサの監視期間の終期を定めるようにしたが、他の条件、例えば、特定のコマンドの受信や、予定されている演出内容の実行終了等を条件としてもよく、予定されている演出内容が全部実行可能な条件であればよい。
<スタートレバーセンサを双方接続センサとした例>
双方接続センサを、遊技者の操作を受け付ける構成のセンサとしてもよい。ここではスタートレバー135のセンサを双方接続センサとした場合について説明する。この場合、インデックスセンサ16も双方接続センサとしてもよいし、スタートレバー135のセンサのみを双方接続センサとしてもよい。
図17(a)乃至(c)はスタートレバーセンサ135a及び135bの説明図である。スタートレバー135とスタートレバーセンサ135a及び135bとは、遊技者の開始操作を受付、リールの回転を開始させるためのスタートスイッチを構成している。本実施形態の場合、スタートレバーセンサは複数設けられており(2つ)、スタートレバー135の異なる方向の移動を検出する。
図17(a)に示すようにスタートレバー135は軸を回動中心として上下に回動(傾倒)可能となっており、ばねの付勢により図17(a)に示す中立位置に付勢されている。スタートレバーセンサ135a及び135bはスタートレバー135の位置、特にその後端部の位置を検出する光学式センサ等であり、図17(a)の状態ではセンサ135a及び135bが共に非検出状態であり、図17(b)に示すようにスタートレバー135が下方へ傾倒された場合はセンサ135aが検出状態となり、図17(c)に示すようにスタートレバー135が上方へ傾倒された場合はセンサ135aが検出状態となる。
つまり、センサ135aはスタートレバー135に対する遊技者の下方向の操作を検出し、センサ135bはスタートレバー135に対する遊技者の上方向の操作を検出する。本実施形態では、スタートレバー135の上下2方向の移動に対応してセンサ135a、135bを設けたが、上下左右4方向の移動に対応してセンサを4つ設ける等、各種の構成が採用可能である。
以下、スタートレバー135のセンサ135a、135bの検出結果を利用した演出例について説明する。
<概要>
主制御部300は、図4のS2の処理において、いずれかのスタートレバーセンサ135a、135bがスタートレバー135の移動を検出した場合に開始操作があったと判定し、S5の抽選処理を経てS7のリール回転開始処理において開始コマンドを副制御部400に送信する。これらの処理はインデックスセンサ16について上述した例と同様である。
副制御部400は、主制御部300から開始コマンドを受信した後、スタートレバーセンサ135a、135bから取得したその検出結果に応じて演出装置160による演出に関わる演出処理を実行する。このようにすることで、コマンドの受信を経由せずにスタートレバーセンサ135a、135bの状況を副制御部400が認識でき、主制御部300から開始コマンドを受信した後に演出処理を行うことで、副制御部400と主制御部300との処理の同期化が図れる。以下、演出処理の具体例を説明する。
<連打演出>
本例ではスタートレバー135に対する遊技者の操作回数に応じた処理を説明する。本例では、スタートレバー135に対する開始操作がなされた後、遊技者に対してスタートレバー135の連打を要求する連打演出を行う。この連打演出中に第1副制御部400がスタートレバーセンサ135a、135bの検出結果を取得して演出態様を変化させる。
図15及び図16はスタートレバー連打演出の説明図である。図15(a)は演出時の処理の流れを示している。まず、主制御部300がスタートレバー135に対する開始操作を契機として第1副制御部400に開始コマンドを送信し、リール110乃至112が回転を開始する。開始コマンドを受信した第1副制御部400はスタートレバーセンサ135a及び135bの監視(検出結果の取得)を開始する。そして、後述するように、開始コマンドの受信があってから、停止ボタン137乃至139のうち最初の停止ボタンの受付に基づいて出力される第1停止操作コマンドの受信があるまでの期間に、スタートレバーセンサ135a及び135bの監視を行う。スタートレバーセンサ135a及び135bを常時監視せず、必要な時だけ監視することで第1副制御部400の監視負担軽減を図れる。また、コマンドを契機として監視を開始することで主制御部300との処理の同期化が図れる。
第1副制御部400は、開始コマンドを受信すると演出態様を変更し、その後のリールの回転中の間は、スタートレバーセンサ135a又は135bが操作を検出した所定回数毎に演出態様を変更する。所定回数は1回でもよいが、5回以上等、複数回であることが好ましい。
第1副制御部400はコマンドの受信を経由せずにスタートレバーセンサ135a及び135bの検出結果を認識できるので、スロットマシン100の状況に迅速に対応した演出ができ、主制御部300の処理負担も軽減できる。
図15(b)は開始コマンド受信時の演出態様を示しており、スタートレバー135を連打することを促す初期演出となっており、また、図15(c)及び図16(a)乃至(c)は、スタートレバーセンサ135a又は135bが操作を検出した所定回数毎に演出態様が変化する例を示している。いずれも、画像表示装置157の表示内容の変更や音或いはランプの態様の変化を例示している。
なお、可動体(右シャッタ163a、左シャッタ163b)の態様を変更してもよく、例えは、これらを開放、閉鎖、半開放等が挙げられる。その際、可動体の動作パターンを複数種類用意しておき、例えば、前記主制御部から前記コマンドを受信した後に(例えば後述する図19のS124)、可動体の動作パターンを選択し、選択した動作パターンに基づいてスタートレバーセンサ135a又は135bの検出結果に応じて可動体の態様を変更してもよい。動作パターンとしては、右シャッタ163a、左シャッタ163bを閉鎖状態から開放状態へ変化させるパターンを挙げることができ、閉鎖状態からスタートレバーセンサ135a又は135bにより遊技者の操作が検出された回数に応じて、開放状態へ変化させることができる。
また、図16(b)と図16(c)は、図16(a)からの変化のバリエーションを示しており、図16(b)はボーナスの内部当選の示唆ないし確定報知を、図16(c)はハズレ報知を、それぞれ示している。
なお、第2副制御部500が、画像データを予め圧縮記憶するROM(第1記憶装置)と、画像データを一時的に記憶するRAM(第2記憶装置)と、を備えてもよい。そして、画像表示装置157の表示内容の変更する場合には、画像表示装置157の表示内容の変更することが予定された演出を実行することが決定した後に、変更後に表示することとなる画像データをRAMに転送して一時的記憶し、スタートレバーセンサ135a又は135bの検出状態に変化があった場合に、RAMに一時的に記憶しておいた変更後に表示することとなる画像データを使用して表示画像を生成するようにしてもよい。画像処理が急増することによる処理落ち等の不具合の発生を防ぐことができる。
また、第1副制御部400は、可動体(右シャッタ163a、左シャッタ163b)の動作を開始させた後から可動体の動作を停止させるまでの期間となる可動体の動作継続期間に、スタートレバーセンサ135a又は135bの検出状態を監視し、検出状態に変化があった場合に、可動体の動作を停止または動作変更を行う可動体の態様変更を行うようにしてもよい。これにより、可動体の動作期間が僅かな期間であった場合でも、遊技者の操作を反映した動作が実行可能となる。
このように、本実施形態では、スタートレバーセンサ135a及び135bの検出結果を、コマンドにより取得した場合(開始コマンド)と、第1副制御部400がスタートレバーセンサ135a及び135bから直接取得した場合(連打演出)と、で演出態様を異ならせる処理を実行することで、コマンドの受信を経由せずにスロットマシン100の状況を第1副制御部400が認識でき(連打演出)、それでいながら、主制御部300側の状況も第1副制御部400に反映可能とすることができる(開始コマンド)。
次に、このような演出を実行するための制御部の処理例について説明する。まず、主制御部300の処理について説明する。図18(a)は本実施形態におけるS5の抽選処理を示すフローチャートである。
S110では入賞役の内部抽選を行う。入賞役の内部抽選の内容については上記の通りである。S111では演出抽選を行う。ここでは、連打演出等を行うか否かの抽選を行う。連打演出の抽選は、S110の入賞役の内部抽選の結果に関連させることが好ましい。関連させることで、連打演出を入賞役の内部抽選結果を示唆ないし報知する演出に位置づけられる。関連させる入賞役としては、例えば、図18(b)に示す4種類の入賞役を挙げることができ、これらの入賞役に内部当選した場合のみ、連打演出の抽選に当選可能とすることができる。また、同図に示すように連打演出を2種類用意し、その種別と入賞役とを関連させてもよい。
S112では、S111の抽選の結果、連打演出に当選したか否かを判定し、該当する場合はS113へ進み、該当しない場合はS114へ進む。S113では連打演出をこれから実行すべき演出として設定する。この設定は、上記第1実施形態と同様に、開始コマンドに含まれて第1副制御部400に送信されることになる。S114ではその他の処理を実行し一単位の抽選処理が終了する。
次に、第1副制御部400の処理について説明する。図19(a)は本実施形態におけるS25の制御内容設定処理を示すフローチャートである。S121では受信したコマンドが開始コマンドか否かを判定する。該当する場合はS122へ進み、該当しない場合はS126へ進む。
S122では開始コマンドにおいて連打演出が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS123へ進み、該当しない場合はS125へ進む。S123ではスタートレバーセンサ監視設定処理を行う。図19(b)はそのフローチャートである。S132では遅延タイマを設定する。この遅延タイマはスタートレバー135に対する操作を、開始操作と、連打演出に対する操作とで区別するため、開始操作から一定時間連打受け付けの開始を遅延させるためのタイマである。例えば、遅延タイマとして100msを設定する。開始コマンドの受信があったと判定した後、すぐにスタートレバーセンサ135aを監視する仕様とすると、開始コマンドを出力する契機となった1回のスタートレバー135の操作に基づいた演出の実行を、開始コマンドの受信時と、スタートレバーセンサ135a又は135bの監視による操作受付け時と、2回実行してしまう可能性があるので、これを防止する。S133ではセンサ監視を設定する。これにより、第1副制御部400はスタートレバーセンサ135a及び135bの検出結果の取得を開始することになる。
図19(a)に戻り、S124では連打演出を実行することを設定すると共に、図15(b)の演出ような、スタートレバー135を連打することを促す初期演出の演出設定を行う。演出設定は連打演出1と2で異なるものとしてもよい。S125ではその他の処理を実行する。
S126では、受信したコマンドが第1停止操作コマンド(一つ目のリール停止操作が行われたことを示す)か否かを判定する。該当する場合はS127へ進み、該当しない場合はS130へ進む。S127では、現在、スタートレバーセンサ135a及び135bの監視が設定されているか否かを判定する。該当する場合は、S128へ進み、該当しない場合はS129へ進む。
S128ではセンサ非監視を設定する。これにより、第1副制御部400はスタートレバーセンサ135a及び135bの検出結果の取得を終了することになる。つまり、本実施形態では、リール110乃至112の回転開始から、そのうちの1つの回転停止までを連打演出の期間としている。S129ではその他の処理を行う。
S130では他の処理を実行する。S131ではスタートレバーセンサ検出結果取得処理を実行する。図20はそのフローチャートである。
S141ではセンサ監視が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS142へ進み、該当しない場合は一単位の処理を終了する。S142ではS132で設定した遅延タイマが消化されているか否かを判定する。なお、タイマのカウントは割り込み処理等で行う。該当する場合はS143へ進み、該当しない場合は一単位の処理を終了する。
S143ではスタートレバーセンサ135a及び135bの検出結果を取得し、少なくともいずれか一方がスタートレバー135に対する遊技者の操作を検出したか否かを判定する。スタートレバー135に対する遊技者の操作の検出は、検出結果が被検出状態から検出状態に変化した場合、又は、検出状態から被検出状態に変化した場合のいずれを基準としてもよい。いずれの場合も前回の検出結果が必要となるが、前回の検出結果はRAM408に保存しておけばよい。該当する場合はS144へ進み、該当しない場合は一単位の処理を終了する。
S144では連打数を1つ加算する。S145ではS144で加算した後の連打数が規定数を超えているかを判定する。該当する場合はS146へ進み、該当しない場合は一単位の処理を終了する。
S146では演出設定を行う。規定数を例えば5回に設定しておけば、スタートレバー135を遊技者が5回叩くことで、演出設定が1回更新されることになる。連打数が規定数を超えるたびに、この演出設定が更新されていくことで、図15(c)及び図16に例示した演出内容が展開されていく。演出設定は連打演出1と2で異なるものとする。S147では連打数をリセットし、その後、一単位の処理が終了する。
<操作検出の基準>
スタートレバー135に対する遊技者の操作の有無を判定するに際して、主制御部300と、副制御部400とで、スタートレバーセンサ135a及び135bの検出結果の変化の基準を異ならせてもよい。
図30(a)はスタートレバー135操作時のセンサ135a(又は135b)の状態変化の説明図である。例えば、スタートレバー135に対して遊技者の下方向の操作があり、操作が終了(手が離れた)場合、センサ135aの状態は、非検出状態→検出状態→非検出状態と変化する。そこで、遊技者の操作の有無は、センサ135aの状態が、非検出状態から検出状態に変化した場合に操作があったと判定してもよいし、検出状態から非検出状態に変化した場合に操作があったと判定してもよいことになる。
そこで、主制御部300は、スタートレバーセンサ135a、135bの検出結果が、非検出状態から検出状態に変化したことを条件としてスタートレバー135に対する操作があったと判定し、副制御部400は、スタートレバーセンサ135a、135bの検出結果が、検出状態から非検出状態に変化したことを条件としてスタートレバー135に対する操作があったと判定することが好ましい。
このようにすることで、遊技者による1回の操作の検出は、まず主制御部300が検出し、その後、副制御部400が検出するシーケンスとなる。よって、常に主制御部300に先に操作検出を行わせたい場合に、確実に主制御部300が先に操作検出を行うことになる。
<演出抽選>
図18(a)の処理例では、主制御部300が演出装置160による演出内容を抽選で選択する処理(S111)を行う構成としたが、副制御部400が演出装置160による演出内容を抽選で選択する処理を行ってもよい。この場合、開始コマンドには演出の設定に関する情報は含まれず、副制御部400は開始コマンドに含まれる入賞役の内部当選の抽選結果に基づき演出の有無及び演出の種類を抽選することになる。
副制御部400による演出内容の抽選は、開始コマンドを受信した後、最初にスタートレバーセンサ135a又は135bにより操作が検出された時を契機として行うことが好ましい。この場合、図30(a)で説明したように主制御部300はスタートレバーセンサ135a、135bの検出結果が非検出状態から検出状態に変化したことを条件として、副制御部400はスタートレバーセンサ135a、135bの検出結果が検出状態から非検出状態に変化したことを条件としてスタートレバー135に対する操作があったと判定することにより、1回の操作で入賞役の内部当選の当否を抽選する内部抽選と演出抽選とが行われることになるので、遊技の興趣を高められる。図30(b)はその説明図である。
遊技者がスタートレバー135を操作する(押す)と、スタートレバーセンサ135a又は135bの検出結果は、非検出状態から検出状態に変化する。主制御部300は、この変化を契機としてスタートレバー135に対する開始操作があったと判定して、入賞役の内部当選の当否を抽選する内部抽選等の処理を進めて開始コマンドを副制御部400へ送信する。開始コマンドを受信した副制御部400は、スタートレバーセンサ135a又は135bの検出結果を監視する。
遊技者がスタートレバー135の操作を終了する(離す)と、スタートレバーセンサ135a又は135bの検出結果は、検出状態から非検出状態に変化する。副制御部400は、この変化を契機として操作があったと判定して演出抽選を行うことになる。
このように、本例では、遊技者がスタートレバー135を押して入賞役の内部当選の当否を抽選する内部抽選が行われ、スタートレバー135を離すと演出抽選が行われることになり、遊技者としては押す、離すで遊技が左右されるので遊技の興趣を高められる。特に、演出内容の抽選として、入賞役の内部当選の抽選結果を報知演出を行うか行わないかを抽選する構成とした場合、遊技者にとっては内部当選の有無の結果を知ることができるか否かに関わるため、スタートレバー135を離す際に遊技の興趣を高められる。
<操作方向による演出媒体の移動方向制御>
本実施形態では、センサ135aはスタートレバー135に対する遊技者の下方向の操作を検出し、センサ135bはスタートレバー135に対する遊技者の上方向の操作を検出する構成である。そこで、スタートレバー135に対する操作方向により、演出装置160の演出媒体の移動方向を制御してもよい。
図31はその一例を示す説明図である。同図の例では、スタートレバー135が矢印で示すように、下方向に3回操作された場合を示している。この3回の操作はスタートレバーセンサ135aで検出され、演出媒体としての、画像表示装置157の画像(7の文字)が矢印で示す下方に3回移動している。この例では7の文字が、殿様のキャラクターを上から3回押圧している。
このような演出により、遊技者の操作方向と演出媒体の移動方向とが一致するので、遊技の興趣を高められる。図31では、スタートレバー135が下方向に操作された場合を例示したが、上方向に操作された場合も同様である。
なお、図31の例では、演出媒体として、画像表示装置157の表示画像を例示したが、可動体であってもよい。例えば、スタートレバー135の左右方向の移動を検出するようスタートレバーセンサを設け、左に操作された場合は閉鎖状態にある右シャッタ163a、左シャッタ163bのうち、左シャッタ163bを左方向に移動し、右に操作された場合は右シャッタ163aを右方向に移動するようにしてもよい。
<スタートレバー135の故障判定>
上記の例では、第1副制御部400がスタートレバーセンサ135a及び135bの検出結果を演出に利用したが、スタートレバー135の故障判定を行うようにしてもよい。図21はスタートレバー135の故障判定の説明図である。図17を参照して説明したように、スタートレバー135はばねの付勢により中立位置に付勢されている。ばねがへたってくるとスタートレバ135の中立位置への戻りが悪くなり、メンテナンスが必要となる。
そこで、図21(a)に示すように、第1副制御部400は主制御部300から開始コマンドを受信したことを契機としてスタートレバーセンサ135a及び135bを、所定時間1sの間、監視する。その間、スタートレバーセンサ135a及び135bの検出結果が、非検出状態に戻らない場合(検出状態を維持し続けた場合)、カウンタを1つ加算し、非検出状態に戻った場合はカウンタをリセットする。カウンタの値が所定数(例えば5)に達した場合、その回数分だけ連続してスタートレバーセンサ135a及び135bの戻りが悪い状態が継続しており、メンテナンスが必要と判断し、第1副制御部400が所定の報知を行うようにする。例えば、電源投入後に店員用のメンテナンス報知期間(3分)を設け、この期間に報知を行う。報知により、ホールの係員はメンテナンスが必要であることを把握することができる。
<ベットボタンセンサを双方接続センサとした例>
ここでは、マックスベットボタン132に対する操作を検出するセンサ(不図示。以下、ボタンセンサという)を双方接続センサとした場合について説明する。ボタンセンサは、マックスベットボタン132のボタン部分の位置を検出するセンサであり、例えば、機械式スイッチである。なお、併せてインデックス16やスタートレバーセンサ135a、135bを双方接続センサとする構成も採用可能である。
本例では、上記の連打演出と同様の連打演出をマックスベットボタン132に対する操作で行う。本実施形態では、マックスベットボタン132に対するベット操作がなされた後、遊技者に対してマックスベットボタン132の連打を要求する連打演出を行う。この連打演出中に第1副制御部400がボタンセンサの検出結果を取得して演出態様を変化させる。
<連打演出>
図22はマックスベットボタン連打演出の説明図である。図22(a)は演出時の処理の流れを示している。まず、主制御部300がマックスベットボタン132に対するベット操作を契機として第1副制御部400にマックスベットコマンドを送信する。マックスベットコマンドを受信した第1副制御部400はボタンセンサの監視(検出結果の取得)を開始する。そして、後述するように、マックスベットコマンドの受信があってから、スタートレバーセンサ135a及び135bの受付に基づいて出力される開始コマンドの受信があるまでの期間に、ボタンセンサの監視を行う。ボタンセンサを常時監視せず、必要な時だけ監視することで第1副制御部400の監視負担軽減を図れる。また、コマンドを契機として監視を開始することで主制御部300との処理の同期化が図れる。
第1副制御部400は、マックスベットコマンドを受信すると演出態様を変更し、その後、ボタンセンサの検出結果が検出状態に所定回数変化する度に演出態様を変更する。第1副制御部400はコマンドの受信を経由せずにボタンセンサの検出結果を認識できるので、スロットマシン100の状況に迅速に対応した演出ができ、主制御部300の処理負担も軽減できる。図22(b)はマックスベットコマンド受信時の演出態様を示しており、マックスベットボタン132を連打することを促す初期演出となっており、また、図22(c)は、検出結果が検出状態に所定回数変化する度に変化する演出態様の一例を示している。いずれも、画像表示装置157の表示内容の変更や音或いはランプの態様の変化を例示している。なお、可動体(右シャッタ163a、左シャッタ163b)の態様を変更してもよく、例えは、これらを開放、閉鎖、半開放等が挙げられる。
このように、本例では、ボタンセンサの検出結果を、コマンドにより取得した場合(マックスベットコマンド)と、第1副制御部400がボタンセンサから直接取得した場合(連打演出)と、で演出態様を異ならせる処理を実行することで、コマンドの受信を経由せずにスロットマシン100の状況を第1副制御部400が認識でき(連打演出)、それでいながら、主制御部300側の状況も第1副制御部400に反映可能とすることができる(マックスベットコマンド)。
次に、このような演出を実行するための制御部の処理例について説明する。図23は本実施形態におけるS25の制御内容設定処理を示すフローチャートである。S151では受信したコマンドがマックスベットコマンドか否かを判定する。該当する場合はS152へ進み、該当しない場合はS156へ進む。
S152では、現在、ボーナス内部当選中か(BB又はRBのフラグ持ち越し中か)を判定する。該当する場合はS153へ進み、該当しない場合はS156へ進む。S153ではセンサ監視を設定する。これにより、第1副制御部400はボタンセンサの検出結果の取得を開始することになる。本実施形態では、このようにボーナス内部当選中に連打演出を行うようにしているが、ボーナス内部当選中に抽選で行ってもよいし、他の条件により行ってもよい。
S154では連打演出を実行することを設定すると共に、図22(b)の演出ような、マックスベットボタン132を連打することを促す初期演出の演出設定を行う。S155ではその他の処理を実行する。
S156では、受信したコマンドが開始コマンドか否かを判定する。該当する場合はS157へ進み、該当しない場合はS160へ進む。S157では、現在、ボタンセンサの監視が設定されているか否かを判定する。該当する場合は、S158へ進み、該当しない場合はS159へ進む。
S158ではセンサ非監視を設定する。これにより、第1副制御部400はボタンセンサの検出結果の取得を終了することになる。つまり、本例では、マックスベットボタン132に対するベット操作から、リールの回転開始(スタートレバーに対する開始操作)までを連打演出の期間としている。S159ではその他の処理を行う。
S160では他の処理を実行する。S161ではマックスベットボタンセンサ検出結果取得処理を実行する。図24はそのフローチャートである。
S162ではセンサ監視が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS163へ進み、該当しない場合は一単位の処理を終了する。S163ではボタンセンサの検出結果を取得し、非検出状態から検出状態に変わったか否かを判定する。なお、前回の検出結果はRAM408に保存しておけばよい。該当する場合はS164へ進み、該当しない場合は一単位の処理を終了する。S164では連打数を1つ加算する。S165ではS164で加算した後の連打数が規定数を超えているかを判定する。該当する場合はS166へ進み、該当しない場合は一単位の処理を終了する。
S166では演出設定を行う。規定数を例えば5回に設定しておけば、マックスベットボタン132を遊技者が5回叩くことで、演出設定が1回更新されることになる。連打数が規定数を超えるたびに、この演出設定が更新されていくことで、図22(b)に例示した演出内容が展開されていく。S167では連打数をリセットし、その後、一単位の処理が終了する。
<スロットマシン100の異常を検出するセンサを双方接続センサとした例>
ここでは、スロットマシン100の異常を検出するセンサ、特に、メダル投入に対する不正行為を検出するセンサを双方接続センサとした場合について説明する。なお、併せてインデックス16、スタートレバーセンサ135a、135b或いはマックスベットボタン132を双方接続センサとする構成も採用可能である。まず、図25(a)を参照して、スロットマシン100に投入されるメダルを検出するセンサの構成について説明する。
図25(a)に示すように、スロットマシン100の内部にはメダル投入口(図1のメダル投入口141)にはメダル通路がメダルセレクタ(不図示)により形成されている。センサMDS1乃至MDS3は、メダルの通過を検出するセンサであり、例えば、光学式センサである。センサMDS1は、メダル通路の上流側に配置され、センサMDS2及びMDS3はメダル通路の下流側に並べて配置されている。
図25(b)は、1枚のメダルが正常にメダル通路を通過した場合のセンサMDS1乃至MDS3の検出結果のタイミングシーケンスを示す。同図に示すように、まず、上流側のセンサMDS1がメダルを検出し、その後、下流側のセンサMDS2及びMDS3がメダルを検出する。
センサMDS2及びMDS3は、主に、メダル投入の受け付け判定のために用いられ、図25(b)に示すタイミングでセンサMDS2及び3の検出結果が変化すると、1枚のメダル投入が正常に受け付けられる。一方、センサMDS1は主に、メダル通路への不正器具挿入等の不正行為を判定するために用いられる。
本例では、主制御部300にセンサMDS1乃至MDS3が接続されるが、第1副制御部400にもセンサMDS1が接続される。したがって、第1副制御部400はセンサMDS1の検出結果を直接取得することができる。
図26は異常判定及び報知の説明図である。同図の例では、センサMDS2及びMDS3の検出結果のタイミングシーケンスは正常であるが、センサMDS1の検出結果が、検出状態が継続しており、不正器具挿入の可能性がある。主制御部300はMDS1の検出結果が検出状態である時間を計時する。そして、計時した時間が規定時間Tに達すると、異常が生じたとしてエラー判定を行うと共に、エラーコマンドを第1副制御部400に送信し、遊技を中断する。
エラーコマンドを受信した第1副制御部400は、画像表示装置157による画像表示或いは音により、エラー報知(報知1)を行うと共に、センサMD1の検出結果の監視を開始する。そして、センサMD1が非検出状態となると報知内容を変更する(報知2)。報知内容の変更は、画像の表示内容の変更、或いは、音の種類の変更が挙げられる。
本例では、仮にエラーの原因が不正器具の挿入であった場合、報知1から報知2への変化の有無により不正行為者が不正器具を挿入したままか、不正発覚に気付いて抜いたか、の判別をできるという利点がある。特に、主制御部300は、通常、エラー判定後は処理を中断するため、その後のセンサの状態の確認が困難となる。本例では、エラー判定後には第1副制御部400が、センサの状態を監視することで、この問題を解決している。そして、第1副制御部400がセンサMDS1を常時監視せず、必要な時だけ監視することで第1副制御部400の監視負担軽減を図れる。また、コマンドを契機として監視を開始することで主制御部300との処理の同期化が図れる。
次に、このような処理を実行するための制御部の処理例について説明する。まず、主制御部300の処理について説明する。図27(a)は、本例におけるS2のメダル投入開始操作受付処理を示すフローチャートである。S171ではメダル投入枚数を設定する。ここでは、遊技状態に応じて今回の遊技でベット可能なメダル枚数を設定する。S172ではエラー検出確認処理を行う。図27(b)はそのフローチャートである。
S181では、センサMDS1の検出結果を取得し、検出状態か否かを判定する。該当する場合はS183へ進み、該当しない場合はS182へ進む。S182では図26で説明した規定時間Tを計時するための判定タイマに初期値(=規定時間Tに相当)を設定して一単位の処理を終了する。
S183では判定タイマを1つ減算する。S184では減算後の判定タイマが0か否か、つまり、規定時間Tを消化しているか、を判定する。該当する場合はS185へ進み、該当しない場合は一単位の処理を終了する。S185ではエラーを設定し、エラーコマンドを第1副制御部400へ送信する。その後、処理を中断し、係員によりリセット操作がなされるまで復帰しないようにすることができる。
図27(a)に戻り、S173では精算ボタン処理を行う。ここでは精算ボタン134が操作されている場合に電子的に貯留されているメダル(クレジット)を精算する処理を行う。S174ではセンサMDS2及びMDS3の検出結果や、ベットボタン130乃至132に対する操作の検出結果に基づき、メダル投入(ベット)があったか否かを判定する。該当する場合はS175へ進み、該当しない場合はS172へ戻る。S175では、第1副制御部400へメダル投入関係のコマンドを送信する。S176ではスタートレバー135に対する操作が検出されたか否かを判定し、該当する場合は一単位の処理を終了し、該当しない場合はS172へ戻る。
次に、第1副制御部400の処理について説明する。図28(a)は本例におけるS25の制御内容設定処理を示すフローチャートである。S191では受信したコマンドがエラーコマンドか否かを判定する。該当する場合はS192へ進み、該当しない場合はS194へ進む。
S192ではセンサMDS1の監視を設定する。これにより、第1副制御部400はセンサMDS1の検出結果の取得を開始することになる。S193では不正報知1を設定する。これにより、図26で示した報知1が開始される。
S194では他の処理を実行する。S195ではセンサMDS1検出結果取得処理を実行する。図28(b)はそのフローチャートである。
S196ではセンサMDS1の監視が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS197へ進み、該当しない場合は一単位の処理を終了する。S197ではセンサMDS1の検出結果を取得し、その検出結果が変化したか(検出状態→非検出状態に変化したか)否かを判定する。なお、前回の検出結果はRAM408に保存しておけばよい。該当する場合はS198へ進み、該当しない場合は一単位の処理を終了する。S198では不正報知2を設定する。これにより、図26で示した報知2が開始される。その後、一単位の処理が終了する。なお、センサMDS1の監視の設定を非監視にする条件としては、報知2を開始した時やリセット時を挙げることができる。また、報知2の後も監視を継続し、再びセンサMDS1の検出結果が検出状態に戻った場合に、報知を報知2から報知1へ変更するようにしてもよい。
<他の報知例>
上記の例では、エラーコマンドの受信を契機として第1副制御部400がセンサMDS1の監視を開始したが、例えば、投入コマンドの受信を契機として、主制御部300によるエラー判定前にセンサMDS1の監視を開始してもよい。図29は異常判定及び報知の別例を示す説明図である。
同図の例では、第1副制御部400は、投入コマンドの受信を契機としてセンサMDS1の監視を開始すると共に、独自設定の規定時間T2の計時を開始する。規定時間T2経過後も、センサMDS1の検出結果が検出状態のままである場合は、報知1に先立って予備報知を行う。そして、エラーコマンド受信後の処理は上記の例と同様である。
ここで、報知の強度、つまり、周囲への警告強度を、予備報知<報知1<報知2、とすれば、報知が、不正行為の蓋然性あり→不正行為あり→不正器具を抜いて逃走、という一連の状況を示唆することができる。
<他の実施形態>
上記実施形態の遊技台は、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、リールの回転を指示するためのスタートレバーと、各々のリールに対応して設けられ、リールの回転を個別に停止させるための停止ボタンと、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、抽選手段の抽選結果に基づいてリールの回転の停止に関する停止制御を行うリール停止制御手段と、抽選手段の抽選結果に基づいて停止されたリールによって表示される図柄組合せが、内部当選した役に対応して予め定めた図柄組合せであるか否かの判定をする判定手段と、図柄の停止態様が所定の入賞態様である場合、所定の入賞態様に対応する遊技媒体を払出す遊技媒体払出処理を行う払出制御手段と、を備えたスロットマシンである。
しかし、本発明の実施形態に係る遊技台は、紙幣投入口に紙幣を投入し、ベットおよび開始操作に基づいて抽選を実行し、抽選結果を抽選結果表示装置で表示し、当選時には特典コイン数を残クレジット数に加算し、キャッシュアウトが選択された場合には、レシート発行機から残クレジット数に対応するコードが記載されたレシートを発行するカジノマシンとすることもできる。
また、本発明は、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールを備え、該複数のリールにより所定の図柄組み合わせが表示された場合に遊技者に特典(例えば、遊技媒体の付与、遊技者に有利な遊技状態の開始)が付与される遊技台に好適であり、そのような遊技台としてはスロットマシンのほかにパチンコ機を挙げることができる。