JP2012100464A - 駆動装置 - Google Patents

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七郎斎 及部
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Abstract

【課題】電動機の各相の相電流を検出する検出器の異常をより適正且つ簡易に判定する。
【解決手段】2個のインバータにより2個のモータを駆動しているときに、2個のインバータの複数のスイッチング素子のオンオフの状態を表すスイッチングパターンS1,S2と電流センサからのリアクトル電流ILとの同一タイミングでの組み合わせを、スイッチングパターンS1,S2の少なくとも一部が異なるようにモータの個数2の3倍の組数6記憶し(S110〜S150)、記憶した組み合わせから2個のモータの各相の相電流の推定値をベクトル表現した推定相電流ベクトルIMeを計算し(S160〜S180)、推定相電流ベクトルIMeと電流センサからの検出値に基づく相電流から生成された検出相電流ベクトルIMとを比較することにより相電流を検出する電流センサに異常が生じているか否かを判定する(S200〜S230)。
【選択図】図2

Description

本発明は、駆動装置に関し、詳しくは、三相交流により駆動される少なくとも1個の電動機と、複数のスイッチング素子のスイッチングにより電動機を駆動する少なくとも1個のインバータと、インバータを介して電動機に電力を供給するバッテリと、を備える駆動装置に関する。
従来、この種の駆動装置としては、電動車両の車輪に接続されて三相交流により駆動されるモータと、モータを制御するためのパワーモジュールと、パワーモジュールを介してモータに給電するバッテリと、モータの回転子の回転位置を検出するエンコーダと、モータの各相の相電流を検出するモータ電流検出センサとを備え、エンコーダの検出値から算出された何れかの相(例えばU相)の位相に対して120°の位相差をもつ位相とモータ電流検出センサにより検出された上記何れかの相の電流値とに基づいて他の相(例えばW相)に流れるはずの電流値を推定し、推定した上記他の相の電流値とモータ電流検出手段により検出された上記他の相の電流値との差が所定値以上のときに少なくとも何れかのモータ電流検出センサの故障と判定するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、こうした手法により、車両の走行中にモータ電流検出センサの異常を判定可能としている。
特開2001−8483号公報
しかしながら、上述の駆動装置では、エンコーダの個体差や取付誤差などのために、エンコーダにより検出されたモータの回転子の回転位置には実際の回転位置に対して誤差が含まれ、モータ電流検出センサの異常を適正に判定できない場合がある。このため、エンコーダの検出値を用いることなくモータ電流検出センサの異常を判定できるように、各相のモータ電流検出センサを二重化することも考えられるが、部品点数が増加してしまう。
本発明の駆動装置は、電動機の各相の相電流を検出する検出器の異常をより適正且つ簡易に判定することを主目的とする。
本発明の駆動装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の第1の駆動装置は、
三相交流により駆動される少なくとも1個の電動機と、複数のスイッチング素子のスイッチングにより前記電動機を駆動する少なくとも1個のインバータと、前記インバータを介して前記電動機に電力を供給するバッテリと、を備える駆動装置であって、
前記バッテリからの電流であるバッテリ電流を検出するバッテリ電流検出手段と、
前記電動機の各相に流れる相電流を検出する相電流検出手段と、
前記インバータにより前記電動機を駆動しているとき、前記インバータの前記複数のスイッチング素子のオンオフの状態を表すスイッチングパターンと前記バッテリ電流検出手段により検出されたバッテリ電流との同一タイミングでの組み合わせを前記スイッチングパターンの少なくとも一部が異なるように前記電動機の個数の3倍の組数記憶し、前記記憶した組み合わせから前記電動機の各相に流れる相電流を推定する相電流推定手段と、
前記相電流推定手段により推定された相電流と前記相電流検出手段により検出された相電流とを比較することにより前記相電流検出手段に異常が生じているか否かを判定する異常判定手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第1の駆動装置では、インバータにより電動機を駆動しているときに、インバータの複数のスイッチング素子のオンオフの状態を表すスイッチングパターンとバッテリ電流検出手段により検出されたバッテリ電流との同一タイミングでの組み合わせを、スイッチングパターンの少なくとも一部が異なるように電動機の個数の3倍の組数記憶し、記憶した組み合わせから電動機の各相に流れる相電流を推定する。そして、この推定された相電流と相電流検出手段により検出された相電流とを比較することにより相電流検出手段に異常が生じているか否かを判定する。すなわち、インバータのスイッチングパターンと検出されたバッテリ電流との同一タイミングでの組み合わせをスイッチングパターンの少なくとも一部が異なるように電動機の個数の3倍の組数記憶することによって、相電流検出手段に異常が生じているか否かを判定するのである。したがって、電動機の回転子の回転位置を検出する検出器による検出値を用いることなく、更に相電流検出手段を二重化することなく、相電流検出手段に異常が生じているか否かを判定することができる。この結果、電動機の各相の相電流を検出する相電流検出手段の異常をより適正且つ簡易に判定することができる。
本発明の第2の駆動装置は、
三相交流により駆動される少なくとも1個の電動機と、複数のスイッチング素子のスイッチングにより前記電動機を駆動する少なくとも1個のインバータと、前記インバータを介して前記電動機に電力を供給するバッテリと、を備える駆動装置であって、
前記バッテリからの電流を検出するバッテリ電流検出手段と、
前記電動機の各相に流れる相電流を検出する相電流検出手段と、
前記インバータにより前記電動機を駆動しているとき、前記インバータの前記複数のスイッチング素子のオンオフの状態を表すスイッチングパターンと前記バッテリ電流検出手段により検出されたバッテリ電流との同一タイミングでの組み合わせを、前記スイッチングパターンが表現された行列を前記組み合わせの組数だけ一方向に並べたときに正則行列が構成されるように記憶し、前記記憶した組み合わせから前記電動機の各相に流れる相電流を推定する相電流推定手段と、
前記相電流推定手段により推定された相電流と前記相電流検出手段により検出された相電流とを比較することにより前記相電流検出手段に異常が生じているか否かを判定する異常判定手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第2の駆動装置では、インバータにより電動機を駆動しているときに、インバータの複数のスイッチング素子のオンオフの状態を表すスイッチングパターンとバッテリ電流検出手段により検出されたバッテリ電流との同一タイミングでの組み合わせを、スイッチングパターンが表現された行列を組み合わせの組数だけ一方向に並べたときに正則行列が構成されるように記憶し、記憶した組み合わせから電動機の各相に流れる相電流を推定する。そして、この推定された相電流と相電流検出手段により検出された相電流とを比較することにより相電流検出手段に異常が生じているか否かを判定する。すなわち、インバータのスイッチングパターンと検出されたバッテリ電流との同一タイミングでの組み合わせを、スイッチングパターンが表現された行列を組み合わせの組数だけ一方向に並べたときに正則行列が構成されるように記憶することによって、相電流検出手段に異常が生じているか否かを判定するのである。したがって、電動機の回転子の回転位置を検出する検出器による検出値を用いることなく、更に相電流検出手段を二重化することなく、相電流検出手段に異常が生じているか否かを判定することができる。この結果、電動機の各相の相電流を検出する検出器の異常をより適正且つ簡易に判定することができる。なお、インバータのスイッチングパターンと検出されたバッテリ電流との同一タイミングでの組み合わせを、スイッチングパターンが表現された行列を組み合わせの組数だけ一方向に並べたときに正則行列が構成されるように記憶することは、こうした組み合わせをスイッチングパターンの少なくとも一部が異なるように電動機の個数の3倍の組数記憶することになる。ここで、行列には、行ベクトルや列ベクトルが含まれる。
こうした本発明の第1または第2の駆動装置において、前記相電流推定手段は、前記記憶した組み合わせに係る前記スイッチングパターンが表現された行列を該記憶した組み合わせに対応する順に該記憶した組み合わせの組数だけ一方向に並べて得られる正則行列の逆行列と、前記記憶した組み合わせに係る前記バッテリ電流検出手段により検出された電流を該記憶した組み合わせに対応する順に該記憶した組み合わせの組数だけ前記一方向に並べて得られる行列との積を演算することにより、前記電動機の各相に流れる相電流を推定する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、電動機の各相に流れる相電流をより確実に推定することができる。ここで、行列には、行ベクトルや列ベクトルが含まれる。
この行列を用いて相電流を推定する態様の本発明の第1または第2の駆動装置において、前記相電流推定手段は、前記電動機の個数をmとすると共に前記記憶した組み合わせの組数をn(ただし、n=3m)として、前記記憶した組み合わせに係る前記スイッチングパターンを表現した行ベクトルSjk(ただし、jは1からmまでの整数、kは1からnまでの整数)を用いて次式(1)により得られる正則行列Sの逆行列S-1と、前記記憶した組み合わせに係る前記バッテリ電流検出手段により検出された前記バッテリ電流IBk(ただし、kは1からnまでの整数)を用いて次式(2)により得られる列ベクトルIBcとの積を次式(3)に従って演算することにより、推定される前記電動機のuvwの各相に流れる相電流Iuej,Ivej,Iwej(ただし、jは1からmまでの整数)を用いて次式(4)および式(5)により得られる列ベクトルIMeを計算する手段であり、前記相電流推定手段は、前記相電流推定手段により計算された列ベクトルIMeの各要素と、前記相電流検出手段により検出された相電流Iuj,Ivj,Iwj(ただし、jは1からmまでの整数)を用いて次式(6)および式(7)により得られる列ベクトルIMの各要素とを比較する手段である、ものとすることもできる。
Figure 2012100464
また、本発明の第1または第2の駆動装置において、前記相電流検出手段は、複数の電流センサにより構成されており、前記異常判定手段は、前記相電流推定手段により推定された相電流と前記相電流検出手段により検出された相電流とを比較することにより前記相電流検出手段を構成する電流センサのうち異常が生じているものを特定する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、相電流検出手段を構成する電流センサのうち異常が生じているものを特定することができる。
さらに、本発明の第1または第2の駆動装置において、前記バッテリが接続された低電圧系からの電力を昇圧して前記インバータが接続された高電圧系に供給する昇圧コンバータと、前記高電圧系の電圧を平滑する平滑コンデンサと、を備えるものとすることもできる。
本発明の一実施例としての駆動装置20の構成の概略を示す構成図である。 電子制御ユニット50により実行される異常判定ルーチンの一例を示すフローチャートである。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての駆動装置20の構成の概略を示す構成図である。実施例の駆動装置20は、電気自動車やハイブリッド自動車に搭載され、図示するように、外表面に永久磁石が貼り付けられたロータと三相コイルが巻回されたステータとを有する周知の同期発電電動機として構成された二つのモータMG1,MG2と、モータMG1,MG2をそれぞれ駆動し電力ライン28を共用するインバータ21,22と、例えばリチウムイオン二次電池として構成されたバッテリ26と、バッテリ26が接続された電力ライン27とインバータ21,22が接続された電力ライン28とに接続されバッテリ26側の電力を昇圧してインバータ21,22側に供給したりインバータ21,22側の電力を降圧してバッテリ26側に供給したりする昇圧コンバータ30と、昇圧コンバータ30からみてインバータ21,22に並列に接続され昇圧後の電圧を平滑する平滑コンデンサ32と、昇圧コンバータ30からみてバッテリ26に並列に接続され昇圧前の電圧を平滑する平滑コンデンサ34と、装置全体をコントロールする電子制御ユニット50と、を備える。以下、昇圧コンバータ30よりもインバータ21,22側を高電圧系といい、昇圧コンバータ30よりもバッテリ26側を低電圧系という。
インバータ21,22は、6つのスイッチング素子としてのトランジスタT11〜T16,T21〜26と、トランジスタT11〜T16,T21〜T26に逆方向に並列接続された6つのダイオードD11〜D16,D21〜D26とにより構成されている。トランジスタT11〜T16,T21〜T26は、それぞれインバータ21,22が電力ライン28として共用する正極母線と負極母線とに対してソース側とシンク側になるよう2個ずつペアで配置されており、対となるトランジスタ同士の接続点の各々にモータMG1,MG2の三相コイル(U相,V相,W相)の各々が接続されている。昇圧コンバータ30は、2つのスイッチング素子としてのトランジスタT31,T32と、トランジスタT31,T32に逆方向に並列接続された2つのダイオードD31,D32と、リアクトルLとにより構成されている。2つのトランジスタT31,T32は、それぞれインバータ21,22に接続された電力ライン28の正極母線,負極母線に接続されている。リアクトルLは、トランジスタT31,T32同士の接続点とバッテリ26に接続された電力ライン27の正極母線とに接続されている。以下、インバータ21,22のトランジスタT11〜T13,T21〜T23の全部または一部や昇圧コンバータ30のトランジスタT31を「上アーム」、インバータ21,22のトランジスタT14〜T16,T24〜T26の全部または一部や昇圧コンバータ30のトランジスタT32を「下アーム」と称することがある。
電子制御ユニット50は、CPU52を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU52の他に処理プログラムを記憶するROM54と、データを一時的に記憶するRAM56と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。電子制御ユニット50には、モータMG1,MG2のロータの回転位置を検出する回転位置検出センサ41,42からの回転位置θm1,θm2やモータMG1,MG2の三相コイルのV相,W相に流れる相電流を検出する電流センサ43V,43W,44V,44Wからの相電流Iv1,Iw1,Iv2,Iw2,平滑コンデンサ32の端子間に取り付けられた電圧センサ45からの電圧(高電圧系の電圧)VH,平滑コンデンサ34の端子間に取り付けられた電圧センサ46からの電圧(低電圧系の電圧)VL,昇圧コンバータ30のリアクトルLとトランジスタT31,T32同士の接続点との間に取り付けられた電流センサ47からのリアクトル電流ILなどが入力ポートを介して入力されている。電子制御ユニット50からは、インバータ21,22のスイッチング素子へのスイッチング信号や、昇圧コンバータ30のスイッチング素子へのスイッチング信号などが出力ポートを介して出力されている。また、電子制御ユニット50は、回転位置検出センサ41,42からの回転位置θm1,θm2に基づいてモータMG1,MG2の回転子の電気角θe1,θe2やモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。なお、バッテリ26の端子間に設置された電圧センサ48からの端子間電圧VBやバッテリ26の出力端子に取り付けられた電流センサ49からの充放電電流IBは、電子制御ユニット50と通信ポートを介して接続された図示しない車両用電子制御ユニットに入力されている。実施例における電流値は、バッテリ26からモータMG1,MG2に電力を供給する方向を正としている。
実施例の駆動装置20では、電子制御ユニット50により、モータMG1,MG2から出力すべきトルクとしてのトルク指令Tm1*,Tm2*に基づいてインバータ21,22が制御されると共にモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*や回転数Nm1,Nm2に基づいて昇圧コンバータ30が制御される。ここで、インバータ21,22の制御は、実施例では、パルス幅変調(PWM)方式により行なわれるものとした。PWM方式は、正弦波状の電圧指令信号と搬送波であるキャリア信号(三角波信号)とを比較し、その大小関係に応じて電圧値がパルス状に変化するPWM信号を生成し、生成したPWM信号に基づいてインバータ21,22のスイッチング素子をスイッチングする方式である。
次に、こうして構成された実施例の駆動装置20の動作、特にモータMG1,MG2の相電流を検出する電流センサ43V,43W,44V,44Wの異常を判定する際の動作について説明する。図2は、電子制御ユニット50により実行される異常判定ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、インバータ21,22によりモータMG1,MG2を駆動している最中に繰り返し実行される。
異常判定ルーチンが実行されると、電子制御ユニット50のCPU52は、まず、電流センサ43V,43WからのモータMG1のV相,W相の相電流Iv1,Iw1を入力すると共に三相に流れる相電流の総和を値0としてV相,W相の相電流Iv1,Iw1からモータMG1のU相の相電流Iu1を計算して入力し、電流センサ44V,44WからのモータMG2のV相,W相の相電流Iv2,Iw2を入力すると共に三相に流れる相電流の総和を値0としてV相,W相の相電流Iv2,Iw2からモータMG2のU相の相電流Iu2を計算して入力する処理を実行する(ステップS100)。
続いて、昇圧コンバータ30のトランジスタT31(上アーム)がオンであるか否かを判定し(ステップS110)、昇圧コンバータ30の上アームがオフのときには、昇圧コンバータ30の上アームがオンになるのを待つ。昇圧コンバータ30の上アームがオンのときには、バッテリ26とモータMG1,MG2との間で電流が流れていると判断し、インバータ21,22の現在のスイッチングパターンS1,S2と電流センサ47からのリアクトル電流ILとを入力する(ステップS120)。ここで、スイッチングパターンS1は、モータ41を駆動するインバータ21のトランジスタT11〜T16のオンオフの状態を表すものであり、実施例では、対応する上アームと下アームとが同時にオンになることはないことを考慮して、インバータ21のトランジスタT11,T12,T13(上アーム)のそれぞれについてこの順でオンのときに値1,オフのときに値0となる要素をもつ1行3列の行ベクトルを用いて表現するものとした。例えば、トランジスタT11,T12,T13がそれぞれオン,オフ,オフのときにはS1=[1 0 0]となる。また、スイッチングパターンS2は、モータ42を駆動するインバータ22のトランジスタT21〜T26のオンオフの状態を表すものであり、実施例では、インバータ21のスイッチングパターンS1と同様に行ベクトルを用いて表現するものとした。
こうしてインバータ21,22のスイッチングパターンS1,S2とリアクトル電流ILとを入力すると、入力したスイッチングパターンS1,S2のペアとリアクトル電流ILとの組み合わせをRAM56の所定領域に記憶し(ステップS130)、本ルーチンが実行されてから所定時間tsetが経過したか否かを判定する(ステップS140)。本ルーチンが実行されてから所定時間tsetが経過していないときには、ステップS110の処理に戻り、昇圧コンバータ30の上アームがオンのときにインバータ21,22のスイッチングパターンS1,S2のペアとリアクトル電流ILとの組み合わせを記憶する処理を繰り返し実行して所定時間tsetが経過するのを待つ(ステップS110〜S140)。このとき、RAM56の所定領域には、スイッチングパターンS1,S2のペアとリアクトル電流ILとの組み合わせは順次記憶される。所定時間tsetについては、次に説明する。なお、RAM56の所定領域に記憶された情報は、本ルーチンが実行されるときにクリアされる。
本ルーチンが実行されてから所定時間tsetが経過したときには、RAM56の所定領域に記憶したスイッチングパターンS1,S2のペアとリアクトル電流ILとの複数の組み合わせのうち、記憶したスイッチングパターンS1,S2のペアの一方または両方が異なるような組み合わせを予め定められた組数n個選択して改めてRAM56の所定領域に記憶する、即ち、所定時間tset内に記憶した複数の組み合わせのうちスイッチングパターンS1,S2の少なくとも一部が異なる組み合わせを組数n個選択して記憶する(ステップS150)。ここで、所定時間tsetについて説明する。所定時間tsetは、順次記憶したインバータ21,22のスイッチングパターンS1,S2のペアとリアクトル電流ILとの組み合わせの中にスイッチングパターンS1,S2の少なくとも一部が異なるような組み合わせを確実に組数n個以上集めることができる程度に長く、且つ、モータMG1,MG2の各相の相電流の変動量を値0とみなすことが可能な程度に短い時間として、インバータ21,22のキャリア信号の周波数(キャリア周波数)や昇圧コンバータ30のスイッチング周波数,モータMG1,MG2に流れる相電流の最大値などに基づいて予め実験などにより定められた時間(例えば、インバータ21,22のキャリア信号の数周期や十数周期に相当する時間など)である。また、組数nは、駆動装置20が備えるモータの個数m(実施例ではm=2)の3倍の数として予め定められたものであり、実施例では値6が用いられる。なお、このような組数nを用いたり、こうしてスイッチングパターンS1,S2の少なくとも一部が異なる組み合わせを記憶したりする理由ついては、後述する。
こうしてスイッチングパターンS1,S2のペアとリアクトル電流ILとの組み合わせを6組記憶すると、記憶した組み合わせに係るスイッチングパターンS1,S2のペアを次式(8)に示すようにスイッチングパターンS1,S2の順に列方向に並べると共にステップS130で記憶した時系列順に行方向に並べて6行6列の正方行列となるスイッチング行列Sを生成し(ステップS160)、記憶した組み合わせに係るリアクトル電流ILを式(9)に示すようにステップS130で記憶した時系列順に行方向に並べて6行1列の列ベクトルとなる電流ベクトルILcを生成し(ステップS170)、生成したスイッチング行列Sの逆行列Sと電流ベクトルILcとの積として式(10)に示すようにモータMG1,MG2の各相の相電流の推定値をベクトル表現した推定相電流ベクトルIMeを計算する(ステップS180)。ここで、推定相電流ベクトルIMeは、モータMG1のU相,V相,W相の相電流の推定値Iue1,Ive1,Iwe1を式(11)に示すようにこの順に行方向に並べて得られる3行1列の推定相電流ベクトルIMe1と、モータMG2のU相,V相,W相の相電流の推定値Iue2,Ive2,Iwe2を式(12)に示すようにこの順に行方向に並べて得られる3行1列の推定相電流ベクトルIMe2とを、式(13)に示すように更に行方向に並べて得られる6行1列の列ベクトルである。
Figure 2012100464
ここで、スイッチング行列Sの逆行列S-1と電流ベクトルILcとの積によりモータMG1,MG2の各相の相電流の推定値を計算することができる理由について説明する。駆動装置20の構成から明らかなように、リアクトル電流ILは、昇圧コンバータ30の上アームがオンのときに、次式(14)に示すようインバータ21,22のスイッチングパターンS1,S2と値1とをこの順に列方向に並べた1行7列の行ベクトルと、モータMG1,MG2の推定相電流ベクトルIMe1,IMe2と高電圧系の平滑コンデンサ32に流れるコンデンサ電流Icとをこの順に行方向に並べた7行1列の列ベクトルとの積として計算することができる。この式(14)において、推定相電流ベクトルIMe1,IMe2は所定時間tset内であればモータMG1,MG2の相電流の各々やコンデンサ電流Icの変動量を値0とみなすことが可能であるため、式(15)の関係(電流ベクトルILcをスイッチング行列Sと推定相電流ベクトルIMeの積として得る関係)を得ることができる。この関係式(15)の左右両辺のそれぞれ左側からスイッチング行列Sの逆行列S-1を乗じることにより前述の式(10)の関係(推定相電流ベクトルIMeをスイッチング行列Sの逆行列S-1と電流ベクトルILcとの積として得る関係)を導くことができるが、式(15)から式(10)が導かれるようにスイッチング行列Sに逆行列S-1が存在するためには、スイッチング行列Sが正則となることが条件となる。このように、スイッチング行列Sを正則とするために、実施例では、スイッチング行列Sを構成するスイッチングパターンS1,S2の少なくとも一部が異なるような組み合わせを集めると共に、スイッチングパターンS1,S2のペアと同一タイミングでのリアクトル電流ILとの組み合わせを駆動装置20が備えるモータの個数mの3倍の組数n記憶するのである。
Figure 2012100464
次に、ステップS100で入力したモータMG1の相電流Iu1,Iv1,Iw1を式(16)に示すようにこの順に行方向に並べた3行1列の列ベクトルIM1とモータMG2の相電流Iu2,Iv2,Iw2を式(17)に示すようにこの順に行方向に並べた3行1列の列ベクトルIM2とを式(18)に示すように更に行方向に並べて6行1列の列ベクトルとなる検出相電流ベクトルIMを生成し(ステップS190)、計算した推定相電流ベクトルIMeの各要素と生成した検出相電流ベクトルIMとの各要素とを対応する要素同士で比較する(ステップS200)。例えば、推定相電流ベクトルIMeの第1要素である推定値Iue1は、検出相電流ベクトルIMの第1要素である相電流Iu1と比較される。
Figure 2012100464
そして、推定相電流ベクトルIMeの各要素と検出相電流ベクトルIMの各要素との全ての要素同士の差が所定の誤差範囲内に収まっているか否かを判定し(ステップS210)、全ての要素同士の差が所定の誤差範囲内のときには、モータMG1,MG2の相電流を検出する電流センサ43V,43W,44V,44Wの全てに異常が生じていない正常であると判定して(ステップS220)、本ルーチンを終了する。所定の誤差は、電流センサ47や電流センサ43V,43W,44V,44Wの特性などに基づいて予め実験などにより定められたものを用いることができる。また、一部の要素同士の差が所定の誤差範囲外のときには、異常が生じている電流センサを特定して(ステップS230)、本ルーチンを終了する。ここで、異常が生じている電流センサの特定は、次に説明するように行なうことができる。例えば、推定相電流ベクトルIMeの第2要素である推定値Ive1と検出相電流ベクトルIMの第2要素である相電流Iv1との差が所定の誤差範囲外の場合には、モータMG1のV相の電流センサ43Vに異常が生じていると特定する。また、推定相電流ベクトルIMeの第3要素である推定値Iwe1と検出相電流ベクトルIMの第3要素である相電流Iw1との差が所定の誤差範囲外の場合には、モータMG1のW相の電流センサ43Wに異常が生じていると特定する。なお、モータMG1のV相の電流センサ43VまたはW相の電流センサ43Wに異常が生じているときには、U相の相電流Iu1が電流センサ43V,43Wの相電流Iv1,Iw1から計算されたものであるため、モータMG1のU相についての推定値Iue1と相電流Iu1との差も所定の誤差範囲外になりやすい。モータMG2についての推定値Iue2,Ive2,Iwe2と相電流Iu2,Iv2,Iw2とを比較した結果からも、モータMG1と同様に、モータMG2のV相,W相の電流センサ44V,44Wの異常を特定することができる。こうした処理により、モータMG1,MG2のロータの回転位置を検出する回転位置検出センサ41,42からの回転位置θm1,θm2を用いることなく、更にモータMG1,MG2の各相の相電流を検出する電流センサ43V,43W,44V,44Wをそれぞれ二重化することなく、電流センサ43V,43W,44V,44Wに異常が生じているか否かを判定することができる。この結果、モータMG1,MG2の各相の相電流を検出する電流センサ43V,43W,44V,44Wの異常をより適正且つ簡易に判定することができる。
以上説明した実施例の駆動装置20によれば、インバータ21,22によりモータMG1,MG2を駆動しているときに、予め定められた所定時間tset内に、インバータ21,22の複数のスイッチング素子のオンオフの状態を表すスイッチングパターンS1,S2と電流センサ47により検出されたリアクトル電流ILとの同一タイミングでの組み合わせを、スイッチングパターンS1,S2の少なくとも一部が異なるようにモータの個数mの3倍の組数n記憶し、記憶した組み合わせからモータMG1,MG2の各相の相電流の推定値Iue1,Ive1,Iwe1,Iue2,Ive2,Iwe2をベクトル表現した推定相電流ベクトルIMeを計算し、推定相電流ベクトルIMeと電流センサ43V,43W,44V,44Wの検出値に基づく相電流Iu1,Iv1,Iw1,Iu2,Iv2,Iw2から生成された検出相電流ベクトルIMとを比較することにより電流センサ43V,43W,44V,44Wに異常が生じているか否かを判定するから、モータMG1,MG2の各相の相電流を検出する電流センサ43V,43W,44V,44Wの異常をより適正且つ簡易に判定することができる。しかも、推定相電流ベクトルIMeの各要素と検出相電流ベクトルIMの各要素とを対応する要素同士で比較することにより、電流センサ43V,43W,44V,44Wのうち異常が生じている電流センサを特定することができる。
実施例の駆動装置20では、推定相電流ベクトルIMeの各要素と検出相電流ベクトルIMの各要素とを対応する要素同士で比較することにより、電流センサ43V,43W,44V,44Wのうち異常が生じている電流センサを特定するものとしたが、電流センサ43V,43W,44V,44Wの少なくとも一部に異常が生じているか否かを判定するのみで異常が生じている電流センサの特定については行なわないものとしてもよい。
実施例の駆動装置20では、昇圧コンバータ30のリアクトルLとトランジスタT31,T32の接続点とに接続された電流センサ47からのリアクトル電流ILとインバータ21,22のスイッチングパターンとの組み合わせから推定相電流ベクトルIMeを生成するものとしたが、電流センサ47からのリアクトル電流ILに代えて、バッテリ26からの電流を検出する電流センサからの検出値として、バッテリ26の出力端子に取り付けられた電流センサ49からの充放電電流IBを用いるものとしてもよい。
実施例の駆動装置20では、予め定められた所定時間tset内にインバータ21,22のスイッチングパターンS1,S2とリアクトル電流ILとの同一タイミングでの組み合わせを6組記憶するものとしたが、モータMG1,MG2からそれぞれ一定のトルクが出力されている定常状態などには所定時間tsetより長い時間の間にインバータ21,22のスイッチングパターンS1,S2とリアクトル電流ILとの同一タイミングでの組み合わせを6組記憶するものとしてもよい。
実施例の駆動装置20では、バッテリ26側の電力を昇圧してインバータ21,22側に供給する昇圧コンバータ30を備えるものとしたが、昇圧コンバータ30を備えずにバッテリ26とインバータ21,22とを直接接続する構成に本発明を適用するものとしてもよい。
実施例の駆動装置20では、2個のモータMG1,MG2とこれらを駆動する2個のインバータ21,22を備えるものとしたが、モータやインバータの各個数は1個であってもよいし3個以上であってもよい。
実施例の駆動装置20では、インバータ21,22のスイッチングパターンS1,S2とリアクトル電流ILとの組み合わせからモータMG1,MG2の各相の相電流を推定する処理やモータMG1,MG2の各相の相電流の推定値と検出値とを比較する処理を行列を用いて行なうものとしたが、こうした処理を行列の行方向と列方向とを入れ替えたものを用いて行なってもよいし、こうした処理を行列を用いない数式を用いて行なうなどとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、同期発電電動機としてのモータMG1,MG2が「電動機」に相当し、インバータ21,22が「インバータ」に相当し、二次電池としてのバッテリ26が「バッテリ」に相当し、リアクトル電流ILを検出する電流センサ47が「バッテリ電流検出手段」に相当し、電流センサ43V,43W,44V,44Wおよびこれらによる検出と計算とにより相電流Iu1,Iv1,Iw1,Iu2,Iv2,Iw2を入力する図2の異常判定ルーチンのステップS100の処理を実行する電子制御ユニット50が「相電流検出手段」に相当し、インバータ21,22によりモータMG1,MG2を駆動しているときに所定時間tset内にインバータ21,22のスイッチングパターンS1,S2と電流センサ47からのリアクトル電流ILとの組み合わせをスイッチングパターンS1,S2の少なくとも一部が異なるようにモータの個数mの3倍の組数n記憶し記憶した組み合わせからモータMG1,MG2の各相の相電流の推定値Iue1,Ive1,Iwe1,Iue2,Ive2,Iwe2をベクトル表現した推定相電流ベクトルIMeを計算する図2の異常判定ルーチンのステップSS110〜S180の処理を実行する電子制御ユニット50が「相電流推定手段」に相当し、推定相電流ベクトルIMeと検出相電流ベクトルIMとを比較することにより電流センサ43V,43W,44V,44Wの異常を判定する図2の異常判定ルーチンのステップS200〜S230の処理を実行する電子制御ユニット50が「異常判定手段」に相当する。また、昇圧コンバータ30が「昇圧コンバータ」に相当し、平滑コンデンサ32が「平滑コンデンサ」に相当し、バッテリ26の充放電電流IBを検出する電流センサ49も「バッテリ電流検出手段」に相当する。
ここで、「電動機」としては、同期発電電動機としてのモータMG1,MG2に限定されるものではなく、三相交流により駆動される少なくとも1個のものであれば、誘導電動機などの他のタイプの電動機であっても構わない。「インバータ」としては、インバータ21,22に限定されるものではなく、複数のスイッチング素子のスイッチングにより電動機を駆動する少なくとも1個のものであれば、如何なるものとしても構わない。「バッテリ」としては、二次電池としてのバッテリ26に限定されるものではなく、インバータを介して電動機に電力を供給するものであれば、鉛蓄電池やニッケル水素二次電池など、他のタイプのバッテリであっても構わない。「バッテリ電流検出手段」としては、リアクトル電流ILを検出する電流センサ47に限定されるものではなく、バッテリ26の充放電電流IBを検出する電流センサ49など、バッテリからの電流であるバッテリ電流を検出するものであれば、如何なるものとしても構わない。「相電流検出手段」としては、電流センサ43V,43W,44V,44Wおよび電子制御ユニット50の組み合わせに限定されるものではなく、電流センサのみによるものなど、電動機の各相に流れる相電流を検出するものであれば、如何なるものとしても構わない。「相電流推定手段」としては、インバータ21,22によりモータMG1,MG2を駆動しているときに所定時間tset内にインバータ21,22のスイッチングパターンS1,S2と電流センサ47からのリアクトル電流ILとの組み合わせをスイッチングパターンS1,S2の少なくとも一部が異なるようにモータの個数mの3倍の組数n記憶し記憶した組み合わせからモータMG1,MG2の各相の相電流の推定値Iue1,Ive1,Iwe1,Iue2,Ive2,Iwe2をベクトル表現した推定相電流ベクトルIMeを計算する電子制御ユニット50に限定されるものではなく、インバータにより電動機を駆動しているとき、予め定められた所定時間内にインバータの複数のスイッチング素子のオンオフの状態を表すスイッチングパターンとバッテリ電流検出手段により検出されたバッテリ電流との同一タイミングでの組み合わせをスイッチングパターンの少なくとも一部が異なるように電動機の個数の3倍の組数記憶し、記憶した組み合わせから電動機の各相に流れる相電流を推定するものや、インバータにより電動機を駆動しているとき、予め定められた所定時間内にインバータの複数のスイッチング素子のオンオフの状態を表すスイッチングパターンとバッテリ電流検出手段により検出されたバッテリ電流との同一タイミングでの組み合わせをスイッチングパターンをベクトルを用いて表現して該ベクトルを組み合わせの組数だけ一方向に並べたときに正則行列が構成されるように記憶し、記憶した組み合わせから電動機の各相に流れる相電流を推定するものであれば、如何なるものとしても構わない。「異常判定手段」としては、推定相電流ベクトルIMeと検出相電流ベクトルIMとを比較することにより電流センサ43V,43W,44V,44Wの異常を判定する電子制御ユニット50に限定されるものではなく、相電流推定手段により推定された相電流と相電流検出手段により検出された相電流とを比較することにより相電流検出手段に異常が生じているか否かを判定するものであれば、如何なるものとしても構わない。また、「昇圧コンバータ」としては、昇圧コンバータ30に限定されるものではなく、バッテリが接続された低電圧系からの電力を昇圧してインバータが接続された高電圧系に供給するものであれば、如何なるものとしても構わない。「平滑コンデンサ」としては、平滑コンデンサ32に限定されるものではなく、高電圧系の電圧を平滑するものであれば、如何なるものとしても構わない。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、駆動装置の製造産業に利用可能である。
20 駆動装置、21,22 インバータ、26 バッテリ、27,28 電力ライン、30 昇圧コンバータ、32,34 平滑コンデンサ、41,42 回転位置検出センサ、43V,43W,44V,44W,47,49 電流センサ、45,46,48 電圧センサ、50 電子制御ユニット、52 CPU,54 ROM、56 RAM、D11〜D16,D21〜D26,D31,D32 ダイオード、L リアクトル、T11〜T16,T21〜T26,T31,T32 トランジスタ、MG1,MG2 モータ。

Claims (6)

  1. 三相交流により駆動される少なくとも1個の電動機と、複数のスイッチング素子のスイッチングにより前記電動機を駆動する少なくとも1個のインバータと、前記インバータを介して前記電動機に電力を供給するバッテリと、を備える駆動装置であって、
    前記バッテリからの電流であるバッテリ電流を検出するバッテリ電流検出手段と、
    前記電動機の各相に流れる相電流を検出する相電流検出手段と、
    前記インバータにより前記電動機を駆動しているとき、前記インバータの前記複数のスイッチング素子のオンオフの状態を表すスイッチングパターンと前記バッテリ電流検出手段により検出されたバッテリ電流との同一タイミングでの組み合わせを前記スイッチングパターンの少なくとも一部が異なるように前記電動機の個数の3倍の組数記憶し、前記記憶した組み合わせから前記電動機の各相に流れる相電流を推定する相電流推定手段と、
    前記相電流推定手段により推定された相電流と前記相電流検出手段により検出された相電流とを比較することにより前記相電流検出手段に異常が生じているか否かを判定する異常判定手段と、
    を備える駆動装置。
  2. 三相交流により駆動される少なくとも1個の電動機と、複数のスイッチング素子のスイッチングにより前記電動機を駆動する少なくとも1個のインバータと、前記インバータを介して前記電動機に電力を供給するバッテリと、を備える駆動装置であって、
    前記バッテリからの電流を検出するバッテリ電流検出手段と、
    前記電動機の各相に流れる相電流を検出する相電流検出手段と、
    前記インバータにより前記電動機を駆動しているとき、前記インバータの前記複数のスイッチング素子のオンオフの状態を表すスイッチングパターンと前記バッテリ電流検出手段により検出されたバッテリ電流との同一タイミングでの組み合わせを、前記スイッチングパターンが表現された行列を前記組み合わせの組数だけ一方向に並べたときに正則行列が構成されるように記憶し、前記記憶した組み合わせから前記電動機の各相に流れる相電流を推定する相電流推定手段と、
    前記相電流推定手段により推定された相電流と前記相電流検出手段により検出された相電流とを比較することにより前記相電流検出手段に異常が生じているか否かを判定する異常判定手段と、
    を備える駆動装置。
  3. 請求項1または2記載の駆動装置であって、
    前記相電流推定手段は、前記記憶した組み合わせに係る前記スイッチングパターンが表現された行列を該記憶した組み合わせに対応する順に該記憶した組み合わせの組数だけ一方向に並べて得られる正則行列の逆行列と、前記記憶した組み合わせに係る前記バッテリ電流検出手段により検出された電流を該記憶した組み合わせに対応する順に該記憶した組み合わせの組数だけ前記一方向に並べて得られる行列との積を演算することにより、前記電動機の各相に流れる相電流を推定する手段である、
    駆動装置。
  4. 請求項3記載の駆動装置であって、
    前記相電流推定手段は、前記電動機の個数をmとすると共に前記記憶した組み合わせの組数をn(ただし、n=3m)として、前記記憶した組み合わせに係る前記スイッチングパターンを表現した行ベクトルSjk(ただし、jは1からmまでの整数、kは1からnまでの整数)を用いて次式(1)により得られる正則行列Sの逆行列S-1と、前記記憶した組み合わせに係る前記バッテリ電流検出手段により検出された前記バッテリ電流IBk(ただし、kは1からnまでの整数)を用いて次式(2)により得られる列ベクトルIBcとの積を次式(3)に従って演算することにより、推定される前記電動機のuvwの各相に流れる相電流Iuej,Ivej,Iwej(ただし、jは1からmまでの整数)を用いて次式(4)および式(5)により得られる列ベクトルIMeを計算する手段であり、
    前記相電流推定手段は、前記相電流推定手段により計算された列ベクトルIMeの各要素と、前記相電流検出手段により検出された相電流Iuj,Ivj,Iwj(ただし、jは1からmまでの整数)を用いて次式(6)および式(7)により得られる列ベクトルIMの各要素とを比較する手段である、
    駆動装置。
    Figure 2012100464
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つの請求項に記載の駆動装置であって、
    前記相電流検出手段は、複数の電流センサにより構成されており、
    前記異常判定手段は、前記相電流推定手段により推定された相電流と前記相電流検出手段により検出された相電流とを比較することにより前記相電流検出手段を構成する電流センサのうち異常が生じているものを特定する手段である、
    駆動装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つの請求項に記載の駆動装置であって、
    前記バッテリが接続された低電圧系からの電力を昇圧して前記インバータが接続された高電圧系に供給する昇圧コンバータと、
    前記高電圧系の電圧を平滑する平滑コンデンサと、
    を備える駆動装置。
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