JP2012097841A - 捩れ緩衝装置 - Google Patents

捩れ緩衝装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012097841A
JP2012097841A JP2010246468A JP2010246468A JP2012097841A JP 2012097841 A JP2012097841 A JP 2012097841A JP 2010246468 A JP2010246468 A JP 2010246468A JP 2010246468 A JP2010246468 A JP 2010246468A JP 2012097841 A JP2012097841 A JP 2012097841A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotating member
thrust
spring
plate
shock absorber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010246468A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5447339B2 (ja
Inventor
Tsuyoshi Nasu
剛志 奈須
Kazuyuki Tsuruhashi
一行 鶴橋
Soji Nakagawa
荘二 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2010246468A priority Critical patent/JP5447339B2/ja
Priority to PCT/JP2011/074710 priority patent/WO2012060263A1/ja
Priority to CN201190000850.1U priority patent/CN203257974U/zh
Publication of JP2012097841A publication Critical patent/JP2012097841A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5447339B2 publication Critical patent/JP5447339B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D13/00Friction clutches
    • F16D13/58Details
    • F16D13/60Clutching elements
    • F16D13/64Clutch-plates; Clutch-lamellae
    • F16D13/644Hub construction
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F15/00Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
    • F16F15/10Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system
    • F16F15/12Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon
    • F16F15/121Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon using springs as elastic members, e.g. metallic springs
    • F16F15/123Wound springs
    • F16F15/1238Wound springs with pre-damper, i.e. additional set of springs between flange of main damper and hub
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F15/00Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
    • F16F15/10Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system
    • F16F15/12Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon
    • F16F15/129Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon characterised by friction-damping means
    • F16F15/1292Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon characterised by friction-damping means characterised by arrangements for axially clamping or positioning or otherwise influencing the frictional plates

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Abstract

【課題】ヒステリシス部における摩擦面を有効に利用できる捩れ緩衝装置を提供する。
【解決手段】弾性力によって第1回転部材18と第2回転部材16との間の捩れを緩衝する第1ダンパ部3と、摩擦力によって第1回転部材18と第2回転部材16との間の捩れを緩衝するヒステリシス部4と、を備え、ヒステリシス部4は、第1回転部材18が第2回転部材16に対して一方向側に捩れているときに第1回転部材18と同期して回転し、他方向側に捩れているときに第2回転部材16と同期して回転するコントロールプレート44と、コントロールプレート44に対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合し、第2回転部材16とスライド可能な第1スラスト部材47と、第1スラスト部材47を第2回転部材16に向けて付勢し、第1スラスト部材47とスライド可能であり、かつ、第2回転部材16に対して回転不能な第1弾性部材46と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転部材間の捩れを緩衝する捩れ緩衝装置に関し、特に、捩れの向きが変わるとヒステリシスが変化する捩れ緩衝装置に関する。
捩れ緩衝装置は、例えば、エンジンと変速機との間の動力伝達経路上に配設されたクラッチに設けられたものがある。このような捩れ緩衝装置は、クラッチが係合しているときに、エンジンからの回転トルクが伝達される回転部材と、変速機に回転トルクを伝達する他の回転部材との捩れをバネ力、摩擦力、質量体等を用いて緩衝することにより、エンジンと変速機との間の変動トルクを吸収(抑制)する。エンジン回転変動を抑制する方法として、バネ剛性、ヒステリシス、マス等の最適化が挙げられる。しかしながら、クラッチに設けられた捩れ緩衝装置では、低コスト化、軽量化のニーズより、フライホイールに設けられた捩れ緩衝装置のような大きなマスを取る構造が困難である。そこで、クラッチに設けられた捩れ緩衝装置では、エンジンの常用回転域に捩れ共振を持つ場合、捩りが加速側(正トルク)でヒステリシスを大きく取り、共振回転付近の回転変動増加を抑制し、捩りが減速側(負トルク)でヒステリシスを小さく取り、高回転側の回転変動を抑制している。
例えば、特許文献1に記載のクラッチディスクに用いられるトーションダンパ(振れ緩衝装置)では、メインダンパで捩れが生じたときに、捩れが減速側の時に摩擦面数を2面とし、捩れが加速側の時に4面とするように切り替え可能な構成とすることで、ヒステリシスの切り替えを可能とし、メインダンパの減衰性能を向上させている。
また、特許文献2に記載のクラッチディスクに用いられるトーションダンパ(捩れ緩衝装置)では、特許文献1と同様に、メインダンパで捩れが生じたときに、捩れが第1方向の時に摩擦面数を4面とし、捩れが第1方向とは異なる第2方向の時に2面とするように切り替え可能な構成とすることで、ヒステリシスの切り替えを可能とし、メインダンパの減衰性能を向上させている。また、特許文献2に記載のトーションダンパでは、メインダンパに捩れが生じたときに作用するスプリング(皿ばね)が2つ有り、各スプリングのバネ剛性を変えることで、捩れが加速側の時のヒステリシスを自由度に設定することができる。
独国特許第19616479号明細書 独国特許第19950081号明細書
しかしながら、特許文献1に記載のトーションダンパでは、メインダンパに捩れが生じたときに作用するコーンスプリング(皿ばね)が1つであるため、加減速のヒステリシス差は摩擦面数または摩擦係数に依存してしまい、ヒステリシス設定に自由度が小さい。
また、特許文献2に記載のトーションダンパでは、メインダンパに捩れが生じたときに作用するコーンスプリング(皿ばね)が2つであるため、加減速のヒステリシスの設定に自由度を持たせることができるが、特許文献1に記載のトーションダンパと摩擦面数が変わらず、摩擦面を有効に利用できていなかった。
本発明の主な課題は、ヒステリシス部における摩擦面を有効に利用できる捩れ緩衝装置を提供することである。
本発明の一視点においては、捩れ緩衝装置において、回転可能に配された第1回転部材と、前記第1回転部材に対して回転可能に配された第2回転部材と、弾性力によって前記第1回転部材と前記第2回転部材との間の捩れを緩衝する略環状をなす第1ダンパ部と、摩擦力によって前記第1回転部材と前記第2回転部材との間の捩れを緩衝する略環状をなすヒステリシス部と、を備え、前記ヒステリシス部は、前記第1回転部材が前記第2回転部材に対して一方向側に捩れているときに前記第1回転部材と同期して回転するとともに、前記第1回転部材が前記第2回転部材に対して他方向側に捩れているときに前記第2回転部材と同期して回転するコントロールプレートと、前記コントロールプレートに対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合するとともに、前記第2回転部材とスライド可能な第1スラスト部材と、前記第1スラスト部材を前記第2回転部材に向けて付勢するとともに、前記第1スラスト部材とスライド可能であり、かつ、前記第2回転部材に対して回転不能な第1弾性部材と、を有することを特徴とする。
本発明の前記捩れ緩衝装置において、前記第1スラスト部材は、前記第2回転部材及び前記第1弾性部材により挟持され、前記第2回転部材及び前記第1弾性部材に対し摺動することが好ましい。
本発明の前記捩れ緩衝装置において、前記ヒステリシス部は、前記第2回転部材に対して回転不能に係合するプレート部材と、前記プレート部材と一体に回転するとともに、前記コントロールプレートとスライド可能な第2スラスト部材と、前記プレート部材に対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合するとともに、前記第1弾性部材によって前記コントロールプレートに向けて付勢され、かつ、前記コントロールプレートとスライド可能な第3スラスト部材と、を有することが好ましい。
本発明の前記捩れ緩衝装置において、前記第1弾性部材は、前記第3スラスト部材又は前記プレート部材に対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合することが好ましい。
本発明の前記捩れ緩衝装置において、前記ヒステリシス部は、前記プレート部材に対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合するとともに、前記第1回転部材とスライド可能な第4スラスト部材と、前記第4スラスト部材を前記第1回転部材に向けて付勢する第2弾性部材と、を有することが好ましい。
本発明の前記捩れ緩衝装置において、前記第2弾性部材は、前記第4スラスト部材に対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合することが好ましい。
本発明の前記捩れ緩衝装置において、回転可能に配された第3回転部材と、前記第3回転部材に対して回転可能に配されるとともに前記第1回転部材と一体に回転する第4回転部材と、弾性力によって前記第3回転部材と前記第4回転部材との間の捩れを緩衝する略環状をなす第2ダンパ部と、を備えることが好ましい。
本発明の前記捩れ緩衝装置において、前記ヒステリシス部は、前記第2回転部材と一体に回転する第5回転部材と、前記第1回転部材と一体に回転するとともに、前記第5回転部材とスライド可能な第5スラスト部材と、を有することが好ましい。
本発明の前記捩れ緩衝装置において、前記ヒステリシス部におけるスライド可能な面の少なくとも一方の部材は、亜鉛塗装による表面処理が施されていることが好ましい。
本発明の前記捩れ緩衝装置において、前記ヒステリシス部におけるスライド可能な面の一方の部材は金属であり、他方の部材は樹脂であることが好ましい。
本発明によれば、コントロールプレートに回り止めされた第1スラスト材を第1弾性部材及び第2回転部材とスライド可能にすることで、摩擦面数が増え、摩擦面を有効に利用できるようになる。
本発明の実施例1に係る捩れ緩衝装置の構成を模式的に示した部分切欠平面図である。 本発明の実施例1に係る捩れ緩衝装置の構成を模式的に示した図1のX−X´間の断面図である。 本発明の実施例1に係る捩れ緩衝装置の構成を模式的に示した図1のY−Y´間の断面図である。 本発明の実施例1に係る捩れ緩衝装置におけるヒステリシス部の構成を模式的に示した図1のX−X´間の部分拡大断面図である。 本発明の実施例1に係る捩れ緩衝装置におけるヒステリシス部の構成を模式的に示した図1のY−Y´間の部分拡大断面図である。
本発明の実施形態に係る捩れ緩衝装置では、回転可能に配された第1回転部材(図2、図3の18)と、前記第1回転部材に対して回転可能に配された第2回転部材(図2、図3の16)と、弾性力によって前記第1回転部材と前記第2回転部材との間の捩れを緩衝する略環状をなす第1ダンパ部(図2の3)と、摩擦力によって前記第1回転部材と前記第2回転部材との間の捩れを緩衝する略環状をなすヒステリシス部(図2、図3の4)と、を備え、前記ヒステリシス部は、前記第1回転部材が前記第2回転部材に対して一方向側に捩れているときに前記第1回転部材と同期して回転するとともに、前記第1回転部材が前記第2回転部材に対して他方向側に捩れているときに前記第2回転部材と同期して回転するコントロールプレート(図2、図3の44)と、前記コントロールプレートに対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合するとともに、前記第2回転部材とスライド可能な第1スラスト部材(図2、図3の47)と、前記第1スラスト部材を前記第2回転部材に向けて付勢するとともに、前記第1スラスト部材とスライド可能であり、かつ、前記第2回転部材に対して回転不能な第1弾性部材(図2、図3の46)と、を有する。
なお、本出願において図面参照符号を付している場合は、それらは、専ら理解を助けるためのものであり、図示の態様に限定することを意図するものではない。
本発明の実施例1に係る捩れ緩衝装置について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施例1に係る捩れ緩衝装置の構成を模式的に示した部分切欠平面図である。図2は、本発明の実施例1に係る捩れ緩衝装置の構成を模式的に示した図1のX−X´間の断面図である。図3は、本発明の実施例1に係る捩れ緩衝装置の構成を模式的に示した図1のY−Y´間の断面図である。図4は、本発明の実施例1に係る捩れ緩衝装置におけるヒステリシス部の構成を模式的に示した図1のX−X´間の部分拡大断面図である。図5は、本発明の実施例1に係る捩れ緩衝装置におけるヒステリシス部の構成を模式的に示した図1のY−Y´間の部分拡大断面図である。
捩れ緩衝装置1は、クラッチ装置におけるクラッチディスクに適用したものである(図1〜図3参照)。捩れ緩衝装置1は、エンジンのクランクシャフト(図示せず)と変速機の入力軸(図2の5)との間の動力伝達経路に配設されたクラッチ装置に設けられており、クランクシャフトと入力軸(図2の5)と間の捩れを緩衝することによりクランクシャフトと入力軸(図2の5)と間の変動トルクを吸収(抑制)する。捩れ緩衝装置1は、フェーシング10、11の部分にて、クラッチ装置におけるプレッシャプレートとフライホイールとの間に断接可能に挟みこまれる。捩れ緩衝装置1は、弾性力(バネ力)によって変動トルクを吸収するダンパ部(図3の2、図2の3)と、摩擦力によって変動トルクを吸収するヒステリシス部(図2、図3の4)と、を有する。ダンパ部2、3は、クランクシャフトと入力軸(図2の5)との間の初期の捩れを緩衝するプリダンパ部2と、プリダンパ部2で緩衝できなくなったときにクランクシャフトと入力軸(図2の5)との間の捩れを緩衝するメインダンパ部3と、を有する。プリダンパ部2及びメインダンパ部3は、それぞれ略環状をなす。また、ヒステリシス部4は、略環状をなす。
捩れ緩衝装置1は、主な構成部材として、フェーシング10、11と、ディスクスプリング12と、リベット13、14と、サイドプレート15、16と、連結部材17と、フランジ部材18と、コイルスプリング19と、シート部材20と、コイルスプリング21と、シート部材22と、弾性体23と、リング部材25と、リング部材26と、ディスク部材27と、コイルスプリング28、29と、ハブ部材30と、スラスト部材31、32と、皿ばね33と、スラスト部材40と、皿ばね41と、プレート部材42と、スラスト部材43と、コントロールプレート44と、スラスト部材45と、皿ばね46と、スラスト部材47と、スラスト部材48と、を有する。
フェーシング10は、エンジンのクランクシャフト(図示せず)と一体に回転するフライホイール(その他の部材でも可)と摩擦係合可能な摩擦材である。フェーシング10は、環状に形成されている。フェーシング10は、複数のリベット13によりディスクスプリング12の軸方向の一方の面(図2の左側の面)に固定されている。フェーシング10には、ゴム、樹脂、繊維(短繊維、長繊維)、摩擦係数μ調整用の粒子などを含むものを用いることができる。
フェーシング11は、エンジンのクランクシャフト(図示せず)と一体に回転するプレッシャプレートと摩擦係合可能な摩擦材である。フェーシング11は、環状に形成されている。フェーシング11は、複数のリベット14によりディスクスプリング12の軸方向の他方の面(図3の右側の面)に固定されている。フェーシング11には、ゴム、樹脂、繊維(短繊維、長繊維)、摩擦係数μ調整用の粒子などを含むものを用いることができる。
ディスクスプリング12は、ディスク面への押付けに対して弾性力を有する環状かつディスク状の部材である。ディスクスプリング12は、外周部分の両面に、複数のリベット13、14によってフェーシング10、11が取り付けられている。ディスクスプリング12は、内周部分にて、サイドプレート15とともに複数の連結部材17の一端部にかしめ固定されている。ディスクスプリング12は、サイドプレート15、16と一体に回転する。
リベット13は、フェーシング10をディスクスプリング12の軸方向の一方の面(図2の左側の面)に固定するための部材である。リベット14は、フェーシング11をディスクスプリング12の軸方向の他方の面(図3の右側の面)に固定するための部材である。
サイドプレート15は、フランジ部材18の軸方向の一方の側(図2、図3の左側)にフランジ部材18と離間して配設された環状の部材である。サイドプレート15は、外周端部近傍の部分にて、ディスクスプリング12とともに複数の連結部材17の一端にかしめ固定されている(図3参照)。サイドプレート15は、ディスクスプリング12及びサイドプレート16と一体に回転する。サイドプレート15は、中間部分のメインダンパ部3にて、コイルスプリング19、及び2つのシート部材20を収容するための2つの窓部15aと、コイルスプリング21、2つのシート部材22、及び弾性体23を収容するための2つの窓部15bとを有する(図1参照)。窓部15aの周方向にある端面は、シート部材20と接離可能に接している。窓部15aは、周方向にある端面にシート部材20と接しているときにシート部材20を保持し、周方向端面からシート部材20が離れるときにシート部材20が周方向(若しくはコイルスプリング19の伸縮方向)に沿って移動するようにガイドする。2つの窓部15aは、互いにサイドプレート15の回転中心軸を中心として180度ずれた位置に配設されている。窓部15bの周方向にある端面は、シート部材22と接離可能に接している。窓部15bは、周方向にある端面にシート部材22と接しているときにシート部材22を保持し、周方向端面からシート部材22が離れるときにシート部材22が周方向(若しくはコイルスプリング21の伸縮方向)に沿って移動するようにガイドする。2つの窓部15bは、互いにサイドプレート15の回転中心軸を中心として180度ずれた位置に配設されている。窓部15bは、サイドプレート15の回転中心軸を中心として窓部15aに対して90度ずれた位置に配設されている。窓部15bの位置は、窓部15aの位置よりも外周側(径方向外側)にずれて配設されている。なお、窓部15bは、サイドプレート16の窓部16bと同様な構成となっている。サイドプレート15は、メインダンパ部3より内周側のプリダンパ部2にて、リング部材25に固定されたスラスト部材48とスライド可能に接している。サイドプレート15は、内周端部にて、スラスト部材31を介してハブ部材30に相対回転可能に支持されている。サイドプレート15は、内周端部にて、スラスト部材31に回り止めされている。サイドプレート15は、内周端部近傍のフランジ部材18側の面にて、スラスト部材31と接している。
サイドプレート16は、フランジ部材18の軸方向の他方の側(図2、図3の右側)にフランジ部材18と離間して配設された環状の部材である。サイドプレート16は、外周端部近傍の部分にて、複数の連結部材17の他端にかしめ固定されている。サイドプレート16は、ディスクスプリング12及びサイドプレート15と一体に回転する。サイドプレート16は、中間部分のメインダンパ部3にて、コイルスプリング19、及び2つのシート部材20を収容するための2つの窓部16aと、コイルスプリング21、2つのシート部材22、及び弾性体23を収容するための2つの窓部16bと、を有する。窓部16aの周方向端面は、シート部材20と接離可能に接している。窓部16aは、周方向にある端面にシート部材20と接しているときにシート部材20を保持し、周方向にある端面からシート部材20が離れるときにシート部材20が周方向(若しくはコイルスプリング19の伸縮方向)に沿って移動するようにガイドする。2つの窓部16aは、互いにサイドプレート16の回転中心軸を中心として180度ずれた位置に配設されている。窓部16bの周方向にある端面は、シート部材22と接離可能に接している。窓部16bは、周方向にある端面にシート部材22と接しているときにシート部材22を保持し、周方向にある端面からシート部材22が離れるときにシート部材22が周方向(若しくはコイルスプリング21の伸縮方向)に沿って移動するようにガイドする。2つの窓部16bは、互いにサイドプレート16の回転中心軸を中心として180度ずれた位置に配設されている。窓部16bは、サイドプレート15の回転中心軸を中心として窓部16aに対して90度ずれた位置に配設されている。窓部16bの位置は、窓部16aの位置よりも外周側(径方向外側)に配されている。サイドプレート16は、メインダンパ部3より内周側のヒステリシス部4にて、スラスト部材47とスライド可能に圧接している。サイドプレート16は、スラスト部材47の貫通穴部47aを挿通したプレート部材42の突起部42aと回転不能に係合する回り止め部16cを有する(図4参照)。回り止め部16cは、貫通穴となっている。サイドプレート16は、スラスト部材47よりも内周側の部分にて皿ばね33の一端を支持する。サイドプレート16は、内周端部にて、スラスト部材32を介してハブ部材30に相対回転可能に支持されている。サイドプレート16は、内周端部にて、スラスト部材32に回り止めされている。
連結部材17は、サイドプレート15、16、及びディスクスプリング12を連結するための部材である。連結部材17の一端には、サイドプレート15及びディスクスプリング12がかしめ固定(ここでは2つの突起部でかしめ固定)されている。連結部材17の他端には、サイドプレート16がかしめ固定(ここでは2つの突起部でかしめ固定)されている。連結部材17の中間部分(胴体部分)は、サイドプレート16とディスクスプリング12との間隔を保つためのスペーサとなる。連結部材17は、サイドプレート15、16の円周方向に所定の間隔をおいて複数個(図1では4個)配置されている。連結部材17は、フランジ部材18の外周面(最も外周側にある部分の外周面)よりも外周側に配置されている。
フランジ部材18は、ハブ部材30の外スプライン部30bの外周に配された環状かつプレート状の部材である。フランジ部材18は、外周のメインダンパ部3にて、コイルスプリング19、及び2つのシート部材20を収容するための2つの窓部18aと、コイルスプリング21、2つのシート部材22、及び弾性体23を収容するための2つの窓部18bとを有する。窓部18aの周方向にある端面は、シート部材20と接離可能に接している。また、窓部18aの周方向にある端面のうち所定の端面は、フランジ部材18がサイドプレート15、16に対して加速側に捩れているときにコントロールプレート44の爪部44aと引っ掛かり、フランジ部材18がサイドプレート15、16に対して減速側に捩れているときにコントロールプレート44の爪部44aと離れる。窓部18aは、周方向にある端面にシート部材20と接しているときにシート部材20を保持する。2つの窓部18aは、互いにフランジ部材18の回転中心軸を中心として180度ずれた位置に配設されている。窓部18bの周方向にある端面は、シート部材22と接離可能に接している。窓部18bは、周方向にある端面にシート部材22と接しているときにシート部材22を保持する。2つの窓部18bは、互いにフランジ部材18の回転中心軸を中心として180度ずれた位置に配設されている。窓部18bは、フランジ部材18の回転中心軸を中心として窓部18aに対して90度ずれた位置に配設されている。窓部18bの周方向の長さは、窓部18aの周方向の長さよりも短くなっている。窓部18bの位置は、窓部18aの位置よりも外周側(径方向外側)にずれて配されている。窓部18a、18bは、フランジ部材18の外周端面から内周側に切り欠いた切欠部となっている。フランジ部材18は、窓部18a、18bと抵触しない位置にて、リング部材25の回り止め部25cと回転不能かつ軸方向移動可能に係合する貫通穴を有する(図5参照)。フランジ部材18は、メインダンパ部3より内周側の軸方向の面にて、リング部材26とスラスト部材40とによって挟み込まれている。フランジ部材18は、リング部材25の回り止め部25cと回転不能に係合するリング部材26とスライド不能に当接している。フランジ部材18は、スラスト部材40とスライド可能に圧接している。フランジ部材18は、内周端部において内スプラインが形成された内スプライン部18cを有する。内スプライン部18cは、ハブ部材30とフランジ部材18とが所定の角度の範囲で捩れが許容されるようにハブ部材30の外スプライン部30bと係合する。
コイルスプリング19は、メインダンパ部3の構成部品であり、サイドプレート15、16及びフランジ部材18に形成された窓部15a、16a、18aに収容され、両端に配設されたシート部材20と接している。コイルスプリング19は、サイドプレート15、16とフランジ部材18とが捩れが生じたときに収縮し、サイドプレート15、16とフランジ部材18の回転差によるショックを吸収する。コイルスプリング19には、伸縮方向(長手方向)にストレートな(直線状に延びた)コイルスプリングを用いることができる。コイルスプリング19の伸縮方向の長さは、コイルスプリング21の伸縮方向の長さよりも長く設定されている。コイルスプリング19のバネ力(バネ係数)は、プリダンパ部2におけるコイルスプリング28、29のバネ力(バネ係数)よりも大きく設定されている。
シート部材20は、メインダンパ部3の構成部品であり、サイドプレート15、16及びフランジ部材18に形成された窓部15a、16a、18aに収容され、当該窓部15a、16a、18aの周方向にある端面とコイルスプリング19の端部との間に配されている。複数のシート部材20のうち所定のシート部材20は、コントロールプレート44の爪部44aと引っ掛かり可能である。シート部材20には、コイルスプリング19の摩耗を低減するために、樹脂を用いることができる。シート部材20は、コイルスプリング19の内側にて周方向に突出した突起部20aを有する(図1参照)。コイルスプリング19の一端側のシート部材20の突起部20aの長さは、サイドプレート15、16とフランジ部材18とが捩れが生じたときに、コイルスプリング19の他端側の他のシート部材20の他の突起部20aと当たるまで、サイドプレート15、16とフランジ部材18との捩れが許容されるように設定されている。シート部材20の突起部20aによってメインダンパ部3の捩れ角を決定することにより、フランジ部材18の窓部18a、18b間の長さを短くすることができ、クラッチディスクの限られた寸法内で、コイルスプリング19の長さを長く設定することができる。
コイルスプリング21は、メインダンパ部3の構成部品であり、サイドプレート15、16及びフランジ部材18に形成された窓部15b、16b、18bに収容され、両端に配設されたシート部材22と接している。コイルスプリング21は、サイドプレート15、16とフランジ部材18とが捩れが生じたときに収縮し、サイドプレート15、16とフランジ部材18の回転差によるショックを吸収する。コイルスプリング21には、伸縮方向(長手方向)にストレートな(直線状に延びた)コイルスプリングを用いることができる。コイルスプリング21の伸縮方向の長さは、コイルスプリング19の伸縮方向の長さよりも短く設定されている。コイルスプリング21のバネ力(バネ係数)は、プリダンパ部2におけるコイルスプリング28、29のバネ力(バネ係数)よりも大きく設定されている。コイルスプリング21の位置は、コイルスプリング19の位置よりも外周側(径方向外側)にずれて配置されている。コイルスプリング21の内側の空間には、弾性体23が挿入されている。
シート部材22は、メインダンパ部3の構成部品であり、サイドプレート15、16及びフランジ部材18に形成された窓部15b、16b、18bに収容され、当該窓部の周方向にある端面とコイルスプリング21の端部との間に配されている。シート部材22には、コイルスプリング21の摩耗を低減するために、樹脂を用いることができる。一対のシート部材22は、サイドプレート15、16とフランジ部材18との間に捩れが生じたときに、所定値以上の捩れが生ずると、弾性体23を弾性的に挟み込む。
弾性体23は、コイルスプリング21の内周の空間に挿入された弾性材料よりなる部材である。弾性体23は、サイドプレート15、16とフランジ部材18とが捩れが生じたときに、一対のシート部材22に弾性的に挟み込まれることで、サイドプレート15、16とフランジ部材18との捩れを規制する。
リング部材25は、リング状に形成された部材であり、プリダンパ部2の構成部品である。リング部材25は、スラスト部材48とリング部材26との間に配置されている。リング部材25は、サイドプレート15側の面にて、スラスト部材48が固定されている。リング部材25は、リング部材26側の面にて、ディスク部材27(外周突起部27a、27bを含む)の動作と抵触しないように段差部が形成されている。リング部材25は、リング部材26側の面にて、コイルスプリング28を収容する2つのスプリング収容部25aと、コイルスプリング29を収容する2つのスプリング収容部25bと、を有する(図1参照)。スプリング収容部25a、25bは、メインダンパ部3における隣り合うコイルスプリング19、21の間であってコイルスプリング19、21よりも内周側の位置に配設されている。スプリング収容部25aの周方向にある端面は、コイルスプリング28と接離可能に接している。スプリング収容部25aは、コイルスプリング28の伸縮をガイドする。2つのスプリング収容部25aは、互いにリング部材25の回転中心軸を中心として180度ずれた位置に配設されている。スプリング収容部25bの周方向にある端面は、コイルスプリング29と接離可能に接している。スプリング収容部25bは、コイルスプリング29の伸縮をガイドする。2つのスプリング収容部25bは、互いにリング部材25の回転中心軸を中心として180度ずれた位置に配設されている。スプリング収容部25bは、リング部材25の回転中心軸を中心として最寄りのスプリング収容部25aに対して90度未満の角度にずれた位置に配設されている。スプリング収容部25bの周方向の長さは、スプリング収容部25aの周方向の長さよりも短くなっている。スプリング収容部25a、25bは、同一円周上に沿って配されている(径方向の位置は同じ)。リング部材25は、リング部材26側の面におけるディスク部材27(外周突起部27a、27bを含む)の動作と抵触しない部位にてリング部材26と接している(図4、図5参照)。リング部材25は、リング部材26及びフランジ部材18と回り止めするための回り止め部25cを有する(図5参照)。回り止め部25cは、リング部材26の外周面に形成された凹部に対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合している。回り止め部25cは、フランジ部材18に形成された貫通穴に対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合(挿入)されている。
リング部材26は、リング状に形成された部材であり、プリダンパ部2の構成部品である。リング部材26は、フランジ部材18とリング部材25との間に配置されている。リング部材26は、フランジ部材18側の面にて、フランジ部材18にスライド不能に接している。リング部材26は、リング部材25側の面にて、ディスク部材27(外周突起部27a、27bを含む)の動作と抵触しないように段差部が形成されている。リング部材26は、リング部材25側の面にて、コイルスプリング29を収容する2つのスプリング収容部25bと、コイルスプリング28を収容する2つの他のスプリング収容部(図示せず)とを有する(図1参照)。他のスプリング収容部(図示せず)及びスプリング収容部26bは、メインダンパ部3における隣り合うコイルスプリング19、21の間であってコイルスプリング19、21よりも内周側の位置に配設されている。他のスプリング収容部(図示せず)の周方向にある端面は、コイルスプリング28と接離可能に接している。他のスプリング収容部(図示せず)は、コイルスプリング28の伸縮をガイドする。2つの他のスプリング収容部(図示せず)は、互いにリング部材26の回転中心軸を中心として180度ずれた位置に配設されている。スプリング収容部26bの周方向にある端面は、コイルスプリング29と接離可能に接している。スプリング収容部26bは、コイルスプリング29の伸縮をガイドする。2つのスプリング収容部26bは、互いにリング部材26の回転中心軸を中心として180度ずれた位置に配設されている。スプリング収容部26bは、リング部材25の回転中心軸を中心として最寄りの他のスプリング収容部(図示せず)に対して90度未満の角度にずれた位置に配設されている。スプリング収容部26bの周方向の長さは、他のスプリング収容部(図示せず)の周方向の長さよりも短くなっている。他のスプリング収容部(図示せず)、及びスプリング収容部26bは、同一円周上に沿って配されている(径方向の位置は同じ)。リング部材26は、リング部材25側の面におけるディスク部材27(外周突起部27a、27bを含む)の動作と抵触しない部位にてリング部材25と接している。リング部材26は、外周面にて、リング部材25の回り止め部25cに対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合する凹部を有する。リング部材26は、回り止め部25cによって、リング部材25及びフランジ部材18と一体に回転する。
ディスク部材27は、ハブ部材30の外スプライン部30bの外周に配された環状かつプレート状の部材であり、プリダンパ部2の構成部品である。ディスク部材27は、プリダンパ部2にて、コイルスプリング28の両端に当接可能な2つの一対の外周突起部27aと、コイルスプリング29の一端に当接可能な2つの外周突起部27bとを有する(図1参照)。一対の外周突起部27aの周方向端面は、コイルスプリング28と接離可能に接している。2つの一対の外周突起部27aは、互いにディスク部材27の回転中心軸を中心として180度ずれた位置に配設されている。外周突起部27bの周方向端面は、コイルスプリング29と接離可能に接している。2つの外周突起部27bは、互いにディスク部材27の回転中心軸を中心として180度ずれた位置に配設されている。外周突起部27bは、ディスク部材27の回転中心軸を中心として最寄りの一対の外周突起部27aに対して90度未満の角度でずれた位置に配設されている。外周突起部27bは、コイルスプリング29の一端に当接可能なので、一方の回転に対してコイルスプリング29と当接するが、逆回転に対してコイルスプリング29と当接しない。ディスク部材27は、内周端部において内スプラインが形成された内スプライン部27cを有する(図1、図4、図5参照)。内スプライン部27cは、ハブ部材30の外スプライン部30bに対して回転不能に係合している。
コイルスプリング28は、プリダンパ部2の構成部品であり、リング部材25、26に形成されたスプリング収容部25a、他のスプリング収容部(図示せず;リング部材26に形成されたもの)に収容され、両端に配設されたディスク部材27の一対の外周突起部27aと接離可能に接している。コイルスプリング28は、リング部材25、26とディスク部材27とが捩れ(両方向の捩れ)が生じたときに収縮し、リング部材25、26とディスク部材27の回転差によるショックを吸収する。コイルスプリング28には、伸縮方向(長手方向)にストレートな(直線状に延びた)コイルスプリングを用いることができる。コイルスプリング28の伸縮方向の長さは、コイルスプリング29の伸縮方向の長さよりも長く設定されている。コイルスプリング28のバネ力(バネ係数)は、メインダンパ部3におけるコイルスプリング19、21のバネ力(バネ係数)よりも小さく設定されている。
コイルスプリング29は、プリダンパ部2の構成部品であり、リング部材25、26に形成されたスプリング収容部25b、26bに収容され、一端に配設されたディスク部材27の外周突起部27bと接離可能に接している。コイルスプリング29は、リング部材25、26とディスク部材27とが一方向に捩れが生じたときに収縮し、リング部材25、26とディスク部材27の回転差によるショックを吸収する。なお、コイルスプリング29は、リング部材25、26とディスク部材27とが逆方向に捩れが生じたときに収縮しない。コイルスプリング29には、伸縮方向(長手方向)にストレートな(直線状に延びた)コイルスプリングを用いることができる。コイルスプリング29の伸縮方向の長さは、コイルスプリング28の伸縮方向の長さよりも短く設定されている。コイルスプリング29のバネ力(バネ係数)は、メインダンパ部3におけるコイルスプリング19、21のバネ力(バネ係数)よりも大きく設定されている。コイルスプリング29及びコイルスプリング28のそれぞれの位置は、同一円周上に沿って配されている(径方向の位置は同じ)。
ハブ部材30は、ダンパ部2、3からの回転動力を変速機の入力軸5に向けて出力する部材である。ハブ部材30は、円筒部の外周の所定の部位から延在したフランジ部30aを有する。ハブ部材30は、円筒部の内周面にて入力軸5とスプライン係合する。ハブ部材30は、外周にて、スラスト部材31を介してサイドプレート15を相対回転可能に支持しており、スラスト部材32を介してサイドプレート16を相対回転可能に支持している。フランジ部30aは、外周面にて外スプラインが形成された外スプライン部30bを有する。外スプライン部30bは、ハブ部材30とフランジ部材18とが所定の角度の範囲で捩れが許容されるようにフランジ部材18の内スプライン部18cと係合する。外スプライン部30bは、ディスク部材27の内スプライン部27cに対して回転不能に係合している。フランジ部30a及びスプライン30bは、スラスト部材31、32によってスライド可能に挟持されている。
スラスト部材31は、サイドプレート15とハブ部材30との間に配された環状の部材である。スラスト部材31は、軸方向において、サイドプレート15とフランジ部30aとの間に配されており、サイドプレート15と相対回転不能かつ軸方向移動可能に係合しており、フランジ部30aとスライド可能に圧接している。スラスト部材31は、径方向において、サイドプレート15とハブ部材30との間にも介在しており、サイドプレート15をハブ部材30に相対回転可能に支持するための滑り軸受(ブッシュ)となる。
スラスト部材32は、サイドプレート16とハブ部材30との間に配された環状の部材である。スラスト部材32は、軸方向において、皿ばね33とフランジ部30aとの間に配されており、皿ばね33によってフランジ部30a側に付勢されており、フランジ部30aとスライド可能に圧接している。スラスト部材32は、サイドプレート16と相対回転不能かつ軸方向移動可能に係合している。スラスト部材32は、径方向において、サイドプレート16とハブ部材30との間にも介在しており、サイドプレート16をハブ部材30に相対回転可能に支持するための滑り軸受(ブッシュ)となる。
皿ばね33は、スラスト部材32とサイドプレート16との間に配され、スラスト部材32をフランジ部30a側に付勢する皿状のばねである。皿ばね33は、スラスト部材32に回り止めされている。
スラスト部材40は、皿ばね41とフランジ部材18との間に配された環状の部材である。スラスト部材40は、シート部材20よりも径方向内側に配され、スラスト部材32よりも径方向外側に配されている。スラスト部材40は、皿ばね41及びプレート部材42(回り止め部42b)に対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合する回り止め部40aを有する(図4参照)。これにより、スラスト部材40は、皿ばね41及びプレート部材42と一体に回転する。スラスト部材40は、皿ばね41によってフランジ部材18側に付勢されており、フランジ部材18とスライド可能に圧接している。スラスト部材40とフランジ部材18とは、摺動面Fにてスライド可能である(図5参照)。
皿ばね41は、スラスト部材40とプレート部材42との間に配された環状で皿状のばねである。皿ばね41は、シート部材20よりも径方向内側に配され、スラスト部材32よりも径方向外側に配されている。皿ばね41は、スラスト部材40をフランジ部材18側に付勢する。皿ばね41は、スラスト部材40の回り止め部40aに対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合している。
プレート部材42は、皿ばね41とスラスト部材43との間に配された環状の部材である。プレート部材42は、シート部材20よりも径方向内側に配され、スラスト部材32よりも径方向外側に配されている。プレート部材42は、スラスト部材40の回り止め部40aに対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合する回り止め部42bを有する(図4参照)。プレート部材42は、サイドプレート16側の面にてスラスト部材43が固定されており、スラスト部材43と一体に回転する。プレート部材42は、外周端面の所定の位置から径方向外側に延在して軸方向のサイドプレート16側に延在した少なくとも1つの突起部42aを有する(図4参照)。突起部42aは、コントロールプレート44と抵触しないように形成されている。突起部42aは、スラスト部材45の回り止め部45aと回転不能かつ軸方向移動可能に係合している。突起部42aは、スラスト部材47の貫通穴部47aを挿通しており、スラスト部材47に対して所定の角度で回転可能になっている。突起部42aは、サイドプレート16の回り止め部16c(貫通穴)を挿通しており、サイドプレート16に対して回転不能に係合している。これにより、プレート部材42は、スラスト部材45及びサイドプレート16と一体に回転するが、コントロールプレート44及びスラスト部材47とは一体に回転しない。
スラスト部材43は、プレート部材42とコントロールプレート44との間に配された環状の部材である。スラスト部材43は、シート部材20よりも径方向内側に配され、スラスト部材32よりも径方向外側に配されている。スラスト部材43は、プレート部材42側の面にてプレート部材42に固定されており、プレート部材42と一体に回転する。スラスト部材43は、コントロールプレート44側の面にてコントロールプレート44とスライド可能に皿ばね46の付勢力により圧接されている。スラスト部材43とコントロールプレート44とは、摺動面Aにてスライド可能である(図5参照)。
コントロールプレート44は、スラスト部材43とスラスト部材45との間に配された環状の部材である。コントロールプレート44は、爪部44aを除いて、シート部材20よりも径方向内側に配され、スラスト部材32よりも径方向外側に配されている。コントロールプレート44は、皿ばね46の付勢力によりスラスト部材43、45に圧接されている。コントロールプレート44とスラスト部材43とは、摺動面Aにてスライド可能である(図5参照)。コントロールプレート44とスラスト部材45とは、摺動面Bにてスライド可能である(図5参照)。コントロールプレート44は、外周端面の所定の位置から径方向外側に延在した爪部44aを有する(図4参照)。爪部44aは、フランジ部材18の窓部18aの周方向にある端面のうち所定の端面とシート部材20とが当接可能な位置にまで延在しており、フランジ部材18がサイドプレート15、16に対して加速側に捩れているときにフランジ部材18の窓部18aと引っ掛かり、フランジ部材18がサイドプレート15、16に対して減速側に捩れているときにフランジ部材18の窓部18aと離れる。爪部44aは、フランジ部材18とサイドプレート15、16との間の捩れの許容範囲においてプレート部材42の突起部42aと抵触しないように形成されている。コントロールプレート44は、外周端面の他の所定の位置(爪部44aとは別の位置)から径方向外側に延在して軸方向のサイドプレート16側に延在した少なくとも1つの回り止め部44bを有する(図5参照)。回り止め部44bは、スラスト部材47の回り止め部47b(貫通穴)に挿入されており、スラスト部材47に対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合する。回り止め部44bは、サイドプレート16と当接しないように形成されている。回り止め部44bは、プレート部材42の突起部42a、及び、スラスト部材45の回り止め部45aと抵触しないように形成されている。これにより、コントロールプレート44は、スラスト部材47と一体に回転するが、プレート部材42及びスラスト部材45と一体に回転しない。
スラスト部材45は、皿ばね46とコントロールプレート44との間に配された環状の部材である。スラスト部材45は、シート部材20よりも径方向内側に配され、スラスト部材32よりも径方向外側に配されている。スラスト部材45は、外周部分にて、プレート部材42(突起部42a)に対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合する回り止め部45aを有する(図4参照)。回り止め部45aは、ダンパ部2、3の捩れ可能な範囲において、コントロールプレート44の回り止め部44bと抵触しないように形成されている。スラスト部材45は、内周部分にて、皿ばね46に対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合する回り止め部45bを有する(図4参照)。これにより、スラスト部材45は、プレート部材42及び皿ばね46と一体に回転する。スラスト部材45は、皿ばね46によってコントロールプレート44側に付勢されており、コントロールプレート44とスライド可能に圧接している。スラスト部材45とコントロールプレート44とは、摺動面Bにてスライド可能である(図5参照)。
皿ばね46は、スラスト部材45とスラスト部材47との間に配された環状で皿状のばねである。皿ばね46は、シート部材20よりも径方向内側に配され、スラスト部材32よりも径方向外側に配されている。皿ばね46は、スラスト部材45をコントロールプレート44側に付勢するとともに、スラスト部材47をサイドプレート16側に付勢する。皿ばね46は、スラスト部材45の回り止め部45b(プレート部材42の突起部42aでも可)に対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合しており、スラスト部材45と一体に回転する。皿ばね46は、スラスト部材47と点接触する。皿ばね46は、スラスト部材47とスライド可能に圧接している。皿ばね46とスラスト部材47とは、摺動面Dにてスライド可能である(図5参照)。皿ばね46は、スラスト部材47に対し所定の面積にて面接触をするようにしてもよい。
スラスト部材47は、皿ばね46とサイドプレート16との間に配された環状の部材である。スラスト部材47は、シート部材20よりも径方向内側に配され、スラスト部材32及び皿ばね33よりも径方向外側に配されている。スラスト部材47は、プレート部材42の突起部42aが挿通される貫通穴部47aを有する(図4参照)。貫通穴部47aは、ダンパ部2、3の捩れ可能な範囲において、プレート部材42の突起部42aと抵触しないように形成されている。スラスト部材47は、コントロールプレート44の回り止め部44bに対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合する回り止め部47bを有する(図5参照)。これにより、スラスト部材47は、コントロールプレート44と一体に回転し、プレート部材42と一体に回転しない。スラスト部材47は、皿ばね46によってサイドプレート16側に付勢されている。スラスト部材47は、皿ばね46とスライド可能に圧接するとともに、サイドプレート16とスライド可能に圧接する。スラスト部材47と皿ばね46とは、摺動面Dにてスライド可能である(図5参照)。スラスト部材47とサイドプレート16とは、摺動面Cにてスライド可能である(図5参照)。
スラスト部材48は、リング部材25とサイドプレート15との間に配された環状の部材である。スラスト部材48は、シート部材20よりも径方向内側に配され、スラスト部材31よりも径方向外側に配されている。スラスト部材48は、リング部材25側の面にてリング部材25に固定されており、リング部材25と一体に回転する。スラスト部材48は、サイドプレート15側の面にてサイドプレート15とスライド可能に皿ばね41の付勢力によって圧接されている。スラスト部材48とサイドプレート15とは、摺動面Eにてスライド可能である(図5参照)。
なお、ヒステリシス部4における摩擦面(摺動面)には、初期摩擦係数の落ち込みを抑制するために、亜鉛塗装などの表面処理を施してもよい。また、ヒステリシス部4におけるスラスト部材40、43、45、47、48には経時変化に有利な樹脂を用い、スラスト部材40、43、45、47、48の摩擦相手となる部材には金属を用いることが好ましい。
次に、本発明の実施例1に係る捩れ緩衝装置の動作について説明する。
<加速側>
まず、実施例1に係る捩れ緩衝装置の動力伝達経路について説明する。図1〜図3を参照すると、加速時において、エンジンのクランクシャフトの回転動力は、フェーシング10、11、リベット13、14、ディスクスプリング12、連結部材17、サイドプレート15、16、シート部材20、22、コイルスプリング19、21(メインダンパ部3)、他のシート部材20、22、フランジ部材18、リング部材25、26、コイルスプリング28、29(プリダンパ部2)、ディスク部材27、ハブ部材30の順に伝達されて、変速機の入力軸5に伝達される。
このとき、フェーシング10、11とハブ部材30との間で捩れ(加速側の捩れ)が生ずると、プリダンパ部2にて初期の捩れによる変動トルクを吸収し、さらに捩れが生じてプリダンパ部2で吸収できなくなったときに、すなわち、ハブ部材30の外スプライン部30bの歯がフランジ部材18の内スプライン部18cの歯に当たってプリダンパ部2の捩れが規制されたときに、メインダンパ部3にて捩れによる変動トルクを吸収する。メインダンパ部3は、シート部材20の突起部20a同士が当接するまで捩れる。メインダンパ部3が加速側に捩れが生ずる際、ヒステリシス部4において、スラスト部材31とハブ部材30との間の当接面、及び、スラスト部材32とハブ部材30との間の当接面のそれぞれで摺動することに加えて、以下の6つの摺動面A〜Fで摺動する(図5参照)。
(摺動面A)
コントロールプレート44は、メインダンパ部3が加速側に捩れが生ずる際、フランジ部材18とシート部材20の間まで延在した爪部44aがフランジ部材18に引っ掛かるので、コントロールプレート44はフランジ部材18の回転に同期して回転する。一方、スラスト部材43はサイドプレート16に対して回転不能なプレート部材42に固定されているので、スラスト部材43はサイドプレート16の回転に同期して回転する。これにより、メインダンパ部3において加速側に捩れ(フランジ部材18とサイドプレート15、16との間の加速側の捩れ)が生ずると、コントロールプレート44とスラスト部材43との間にある摺動面Aでスライドし、主に皿ばね46のバネ力によって摩擦力(ヒステリシストルク)が生ずる。
(摺動面B)
コントロールプレート44は、メインダンパ部3が加速側に捩れが生ずる際、フランジ部材18とシート部材20の間まで延在した爪部44aがフランジ部材18に引っ掛かるので、コントロールプレート44はフランジ部材18の回転に同期して回転する。一方、スラスト部材45はプレート部材42に対して回転不能であり、プレート部材42がサイドプレート16に対して回転不能なので、スラスト部材45はサイドプレート16の回転に同期して回転する。これにより、メインダンパ部3において加速側に捩れ(フランジ部材18とサイドプレート15、16との間の加速側の捩れ)が生ずると、コントロールプレート44とスラスト部材45との間にある摺動面Bでスライドし、主に皿ばね46のバネ力によって摩擦力(ヒステリシストルク)が生ずる。
(摺動面C)
スラスト部材47は、メインダンパ部3が加速側に捩れが生ずる際、フランジ部材18の回転に同期するコントロールプレート44に対して回転不能であるので、スラスト部材47はフランジ部材18の回転に同期して回転する。これにより、メインダンパ部3において加速側に捩れ(フランジ部材18とサイドプレート15、16との間の加速側の捩れ)が生ずると、スラスト部材47とサイドプレート16との間にある摺動面Cでスライドし、主に皿ばね46のバネ力によって摩擦力(ヒステリシストルク)が生ずる。
(摺動面D)
スラスト部材47は、メインダンパ部3が加速側に捩れが生ずる際、フランジ部材18の回転に同期するコントロールプレート44に対して回転不能であるので、スラスト部材47はフランジ部材18の回転に同期して回転する。一方、皿ばね46はスラスト部材45に対して回転不能であり、スラスト部材45がプレート部材42に対して回転不能であり、プレート部材42がサイドプレート16に対して回転不能であるので、皿ばね46はサイドプレート16の回転に同期して回転する。これにより、メインダンパ部3において加速側に捩れ(フランジ部材18とサイドプレート15、16との間の加速側の捩れ)が生ずると、皿ばね46とスラスト部材47との間にある摺動面Dでスライドし、主に皿ばね46のバネ力によって摩擦力(ヒステリシストルク)が生ずる。
(摺動面E)
スラスト部材48はリング部材25に固定されており、リング部材25がフランジ部材18に対して回転不能であるので、スラスト部材48はフランジ部材18の回転に同期して回転する。これにより、メインダンパ部3において加速側に捩れ(フランジ部材18とサイドプレート15、16との間の加速側の捩れ)が生ずると、スラスト部材48とサイドプレート15との間にある摺動面Eでスライドし、主に皿ばね41のバネ力によって摩擦力(ヒステリシストルク)が生ずる。
(摺動面F)
スラスト部材40は、プレート部材42に対して回転不能であり、プレート部材42がサイドプレート16に対して回転不能であるので、スラスト部材40はサイドプレート16の回転に同期して回転する。これにより、メインダンパ部3において加速側に捩れ(フランジ部材18とサイドプレート15、16との間の加速側の捩れ)が生ずると、スラスト部材40とフランジ部材18との間にある摺動面Fでスライドし、主に皿ばね41のバネ力によって摩擦力(ヒステリシストルク)が生ずる。
<減速側>
図1〜図3を参照すると、減速時において、変速機の入力軸5の回転動力は、ハブ部材30、ディスク部材27、コイルスプリング28、29(プリダンパ部2)、リング部材25、26、フランジ部材18、他のシート部材20、22、コイルスプリング19、21(メインダンパ部3)、シート部材20、22、サイドプレート15、16、連結部材17、ディスクスプリング12、リベット13、14、フェーシング10、11の順に伝達され、エンジンのクランクシャフトに伝達される。
このとき、ハブ部材30とフェーシング10、11との間で捩れ(減速側の捩れ)が生ずると、プリダンパ部2にて初期の捩れによる変動トルクを吸収し、さらに捩れが生じてプリダンパ部2で吸収できなくなったときに、すなわち、ハブ部材30の外スプライン部30bの歯がフランジ部材18の内スプライン部18cの歯に当たってプリダンパ部2の捩れが規制されたときに、メインダンパ部3にて捩れによる変動トルクを吸収する。メインダンパ部3は、シート部材20の突起部20a同士が当接するまで捩れる。メインダンパ部3が減速側に捩れが生ずる際、ヒステリシス部4において、スラスト部材31とハブ部材30との間の当接面、及び、スラスト部材32とハブ部材30との間の当接面のそれぞれで摺動することに加えて、2つの摺動面E、Fのみで摺動し、摺動面A、B、C、Dでは摺動しない(図5参照)。
なお、メインダンパ部3が減速側に捩れる際、コントロールプレート44は、フランジ部材18とシート部材20の間まで延在した爪部44aがフランジ部材18の窓部18aの周方向にある端面に引っ掛からず、フランジ部材18の窓部18aの周方向にある端面が爪部44aから離れて、爪部44aがシート部材20に当接したままとなり、爪部44aと当接しているシート部材20がサイドプレート15、16の窓部15a、16aと一体に回転するので、コントロールプレート44はサイドプレート15、16の回転に同期して回転する。また、スラスト部材47は、メインダンパ部3が減速側に捩れが生ずる際、サイドプレート15、16の回転に同期するコントロールプレート44に対して回転不能であるので、スラスト部材47はサイドプレート15、16の回転に同期して回転する。さらに、スラスト部材43、スラスト部材45、及び皿ばね46はサイドプレート16の回転に同期して回転する。よって、スラスト部材43、コントロールプレート44、スラスト部材45、皿ばね46、スラスト部材47は、メインダンパ部3が減速側に捩れが生ずる際、サイドプレート15、16の回転に同期して回転する。そのため、メインダンパ部3が減速側に捩れる際、摺動面A、B、C、Dでは摺動しない。
また、メインダンパ部3が減速側に捩れる際、ハブ部材30の外スプライン部30bの歯がフランジ部材18の内スプライン部18cの歯に当接するまでは、プリダンパ部2においてコイルスプリング28のみが作用し、ディスク部材27の外周突起部27bがコイルスプリング29に当接しないのでコイルスプリング29は作用しない。
実施例1によれば、以下のような効果を奏する。
第1に、コントロールプレート44の回り止め部44bの先端部に回り止めされたスラスト材47を皿ばね46とサイドプレート16との間に配置することで、摩擦面数が増え、摩擦面を有効に利用できるようになる。特に、従来技術の摩擦面4面に対して、実施例1では摩擦面6面にすることができ、大荷重で作用する摩擦面を4面(摺動面A、B、C、D)とし、小荷重で作用する摩擦面を2面(摺動面E、F)とすることができる。
第2に、ヒステリシス部4において、サイドプレート15、16間に2つの皿ばね41、46を有するので、加減速のヒステリシスの設定に自由度を持たせることができる。
第3に、メインダンパ部3が加速側に捩れる際、コントロールプレート44及びスラスト部材47のそれぞれの両面を摩擦面(摺動面)として確保することができるので、少ない部品で摩擦面数の増やすことが可能であり、軸方向の厚みの増加を抑制することができる。
第4に、ヒステリシス部4における摩擦面(摺動面)の部材に樹脂性のスラスト部材40、43、45、47、48を用いることで、経時変化に有利である。また、ヒステリシス部4における摩擦面(摺動面)に亜鉛塗装などの表面処理を施すことで、初期摩擦係数の落ち込みを抑制することができる。
第5に、従来技術に対し、大きく・安定した加速側ヒステリシスを省スペースで確保することが可能となる。また、この構造を採用することで、今後のエンジンの過給機化及び小排気量化の動向に対応できる。
なお、本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
1 捩れ緩衝装置
2 プリダンパ部(第2ダンパ部)
3 メインダンパ部(第1ダンパ部)
4 ヒステリシス部
5 入力軸
10、11 フェーシング
12 ディスクスプリング
13、14 リベット
15 サイドプレート(第5回転部材)
15a、15b 窓部
16 サイドプレート(第2回転部材)
16a、16b 窓部
16c 回り止め部
17 連結部材
18 フランジ部材(第1回転部材)
18a、18b 窓部
18c 内スプライン部
19 コイルスプリング
20 シート部材
20a 突起部
21 コイルスプリング
22 シート部材
23 弾性体
25 リング部材(第4回転部材)
25a、25b スプリング収容部
25c 回り止め部
26 リング部材(第4回転部材)
26b スプリング収容部
27 ディスク部材(第3回転部材)
27a、27b 外周突起部
27c 内スプライン部
28 コイルスプリング
29 コイルスプリング
30 ハブ部材
30a フランジ部
30b 外スプライン部
31、32 スラスト部材
33 皿ばね
40 スラスト部材(第4スラスト部材)
40a 回り止め部
41 皿ばね(第2弾性部材)
42 プレート部材
42a 突起部
42b 回り止め部
43 スラスト部材(第2スラスト部材)
44 コントロールプレート
44a 爪部
44b 回り止め部
45 スラスト部材(第3スラスト部材)
45a、45b 回り止め部
46 皿ばね(第1弾性部材)
47 スラスト部材(第1スラスト部材)
47a 貫通穴部
47b 回り止め部
48 スラスト部材(第5スラスト部材)

Claims (10)

  1. 回転可能に配された第1回転部材と、
    前記第1回転部材に対して回転可能に配された第2回転部材と、
    弾性力によって前記第1回転部材と前記第2回転部材との間の捩れを緩衝する略環状をなす第1ダンパ部と、
    摩擦力によって前記第1回転部材と前記第2回転部材との間の捩れを緩衝する略環状をなすヒステリシス部と、
    を備え、
    前記ヒステリシス部は、
    前記第1回転部材が前記第2回転部材に対して一方向側に捩れているときに前記第1回転部材と同期して回転するとともに、前記第1回転部材が前記第2回転部材に対して他方向側に捩れているときに前記第2回転部材と同期して回転するコントロールプレートと、
    前記コントロールプレートに対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合するとともに、前記第2回転部材とスライド可能な第1スラスト部材と、
    前記第1スラスト部材を前記第2回転部材に向けて付勢するとともに、前記第1スラスト部材とスライド可能であり、かつ、前記第2回転部材に対して回転不能な第1弾性部材と、
    を有することを特徴とする捩れ緩衝装置。
  2. 前記第1スラスト部材は、前記第2回転部材及び前記第1弾性部材により挟持され、前記第2回転部材及び前記第1弾性部材に対し摺動することを特徴とする請求項1記載の捩れ緩衝装置。
  3. 前記ヒステリシス部は、
    前記第2回転部材に対して回転不能に係合するプレート部材と、
    前記プレート部材と一体に回転するとともに、前記コントロールプレートとスライド可能な第2スラスト部材と、
    前記プレート部材に対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合するとともに、前記第1弾性部材によって前記コントロールプレートに向けて付勢され、かつ、前記コントロールプレートとスライド可能な第3スラスト部材と、
    を有することを特徴とする請求項1又は2記載の捩れ緩衝装置。
  4. 前記第1弾性部材は、前記第3スラスト部材又は前記プレート部材に対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合することを特徴とする請求項3記載の捩れ緩衝装置。
  5. 前記ヒステリシス部は、
    前記プレート部材に対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合するとともに、前記第1回転部材とスライド可能な第4スラスト部材と、
    前記第4スラスト部材を前記第1回転部材に向けて付勢する第2弾性部材と、
    を有することを特徴とする請求項3又は4記載の捩れ緩衝装置。
  6. 前記第2弾性部材は、前記第4スラスト部材に対して回転不能かつ軸方向移動可能に係合することを特徴とする請求項5記載の捩れ緩衝装置。
  7. 回転可能に配された第3回転部材と、
    前記第3回転部材に対して回転可能に配されるとともに前記第1回転部材と一体に回転する第4回転部材と、
    弾性力によって前記第3回転部材と前記第4回転部材との間の捩れを緩衝する略環状をなす第2ダンパ部と、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載の捩れ緩衝装置。
  8. 前記ヒステリシス部は、
    前記第2回転部材と一体に回転する第5回転部材と、
    前記第1回転部材と一体に回転するとともに、前記第5回転部材とスライド可能な第5スラスト部材と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一に記載の捩れ緩衝装置。
  9. 前記ヒステリシス部におけるスライド可能な面の少なくとも一方の部材は、亜鉛塗装による表面処理が施されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一に記載の捩れ緩衝装置。
  10. 前記ヒステリシス部におけるスライド可能な面の一方の部材は金属であり、他方の部材は樹脂であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一に記載の捩れ緩衝装置。
JP2010246468A 2010-11-02 2010-11-02 捩れ緩衝装置 Expired - Fee Related JP5447339B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010246468A JP5447339B2 (ja) 2010-11-02 2010-11-02 捩れ緩衝装置
PCT/JP2011/074710 WO2012060263A1 (ja) 2010-11-02 2011-10-26 捩れ緩衝装置
CN201190000850.1U CN203257974U (zh) 2010-11-02 2011-10-26 扭转缓冲装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010246468A JP5447339B2 (ja) 2010-11-02 2010-11-02 捩れ緩衝装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012097841A true JP2012097841A (ja) 2012-05-24
JP5447339B2 JP5447339B2 (ja) 2014-03-19

Family

ID=46024378

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010246468A Expired - Fee Related JP5447339B2 (ja) 2010-11-02 2010-11-02 捩れ緩衝装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP5447339B2 (ja)
CN (1) CN203257974U (ja)
WO (1) WO2012060263A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9739340B2 (en) 2013-04-25 2017-08-22 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Damper apparatus
JP2020112241A (ja) * 2019-01-16 2020-07-27 株式会社エクセディ ダンパ装置

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6616662B2 (ja) * 2015-10-30 2019-12-04 株式会社エクセディ ダンパ装置
FR3071572B1 (fr) * 2017-09-22 2019-10-18 Valeo Embrayages Dispositif d'amortissement de torsion a dispositif de frottement activable
FR3131606A1 (fr) * 2021-12-31 2023-07-07 Valeo Embrayages Dispositif d’amortissement de torsion pour une chaîne de transmission

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3448587C2 (de) * 1984-11-23 1998-08-27 Luk Lamellen & Kupplungsbau Kupplungsscheibe mit Torsionsschwingungsdämpfer
JP3638620B2 (ja) * 1992-03-31 2005-04-13 アイシン精機株式会社 トルク変動吸収装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9739340B2 (en) 2013-04-25 2017-08-22 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Damper apparatus
JP2020112241A (ja) * 2019-01-16 2020-07-27 株式会社エクセディ ダンパ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5447339B2 (ja) 2014-03-19
WO2012060263A1 (ja) 2012-05-10
CN203257974U (zh) 2013-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5772098B2 (ja) トルク変動吸収装置
JP4941115B2 (ja) トルク変動吸収装置
JP5376061B2 (ja) トルク変動吸収装置
JP5742326B2 (ja) トルク変動吸収装置
JP5272853B2 (ja) トルク変動吸収装置
JP2010230098A (ja) トルク変動吸収装置
JP5447339B2 (ja) 捩れ緩衝装置
JP7014909B2 (ja) ねじり振動ダンパー
US5884743A (en) Clutch plate with centering feature
CN108223689B (zh) 扭矩变动吸收装置
JP5811659B2 (ja) トルク変動吸収装置
JP7264883B2 (ja) メインダンパー及び追加ダンパーを具備するねじり減衰装置
WO2011062158A1 (ja) 動力伝達機構
JP7266027B2 (ja) 作動可能な摩擦装置を有するトーションダンパー装置
JP5652084B2 (ja) トルク変動吸収装置
JP2011247425A (ja) トルク変動吸収装置
JP5742756B2 (ja) 捩り振動減衰装置
JP2012067845A (ja) トルク変動吸収装置
JP2016217521A (ja) トルク変動吸収装置
JP6778614B2 (ja) ねじり振動ダンパ
US20070099710A1 (en) Flexible flywheel
JP7392449B2 (ja) ダンパ装置
KR101155608B1 (ko) 하이브리드 차량용 토션 댐퍼
JP4445249B2 (ja) フライホイール組立体
CN114623195A (zh) 减振装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130328

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131216

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5447339

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees