JP2012097410A - 道路等の人工地盤 - Google Patents

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謙治 石原
Kyotaro Kanda
恭太郎 神田
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啓介 塩田
Takuya Murakami
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Abstract

【課題】山岳道路のような地盤の凹凸の大きな地形においても、各杭にほぼ均等な荷重を受け持たせることのできる道路等の人工地盤を提供する。
【解決手段】地盤Gに立設された複数の杭1a〜1d及びこの杭1a〜1dの杭頭部に剛結合された主桁2を有し、複数の杭1a〜1dのうち地上突出長の短かい杭1dの杭頭部と主桁2との間に、水平方向の弾性機構部材5を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、道路、駐車場、公園等(以下、道路等という)の人工地盤に係り、より詳しくは、例えば、山間部などの道路構築において、道路に必要な傾斜、幅員を、地形と直接関係なく確保することのできる道路等の人工地盤に関するものである。
例えば、山間部や谷間などに道路を建設する場合には、道路計画線形に応じて道路の勾配や幅員が決められ、斜面がある場合には切土あるいは盛土を施して道路地盤が構築される。しかし、急傾斜地では盛土高さが高く不経済であり、地盤条件が悪い斜面では道路建設箇所の斜面の安定性が悪くなるため、経時変化により落石や土砂崩れなどが発生するおそれがあった。また、施工中に既設道路の通行を確保する必要がある場合は、従来工法による施工は困難であるという問題もあった。
そのため、道路等を構築する山間部の斜面に複数の鋼管杭を打設し、隣接する鋼管杭の杭頭部に主桁と横桁を連結し、その上に床版を敷設する工法が行われているが、鋼管杭の施工誤差が大きい(例えば、設計値に対して100mm程度の誤差(芯ずれ)を生じることがある)ため、あらかじめ製作した桁部材では施工が困難であった。
このような問題を解決するために、地盤に打設した鋼管杭と、この鋼管杭と同じ外径の管の上部に鋼管杭より大径のプレートが結合され、鋼管杭の杭頭部に溶接接合される杭頭ブロックと、鋼管杭と同じ外径の複数の鋼管を連結部材で結合し、その脚部が杭頭ブロックの上に載置、結合される格点桁と、この格点桁を相互に接続する連結桁とによって道路用人工地盤を構築するようにした発明がある(例えば、特許文献1参照)。
また、基礎杭を打設後、この基礎杭の外径以上で基礎杭の施工誤差を吸収できる直径を有し、基礎杭の外径以上の長さを有するソケットの鋼管と鋼製の梁部材との連結部材とからなるソケット部材を基礎杭の頭部に被せ、基礎杭とソケット部材の鋼管との間にコンクリートを充填することにより基礎杭と梁の接合部を構築し、梁部材の上に床板を固定して傾斜面等に人工地盤を構築するようにした発明がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−282403号公報(第2−3頁、図1、図4) 特開2000−257006号公報(第3−4頁、図5−図7)
特許文献1、2に記載された従来の人工地盤構造などを山岳道路などに適用する場合は、傾斜している地盤の上に平坦な地盤を構築するため、必然的に杭の地上への突出長が異なることになる。このような場合には、水平方向の自然力に対しては地上突出長の短かい杭に大きな部材力が作用する。これは、桁部分は剛体的に水平方向に移動するのに対し、杭は地面を境界に弾性的に変形し、曲率が小さい地上突出長の短かい杭が力を負担するためである。
したがって、このような場合には地上突出長の短かい杭の部材強度を高くするか、剛性を高くするかして発生応力を低減する必要がある。しかしながら、地上突出長が短かい杭が少数の場合にはその杭へ部材力が集中するため、構造的に成立しなくなる場合もあるため、根本的に杭の配置をやり直す必要が生じるなど、その対応にも限度があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、山岳道路のような地盤の凹凸の大きな地形においても、各杭にほぼ均等な荷重を受け持たせることのできる合理的な道路等の人工地盤を提供することを目的としたものである。
本発明に係る道路等の人工地盤は、地盤に立設された複数の杭及びこの杭の杭頭部に剛結合された主桁を有し、前記複数の杭のうち地上突出長の短かい杭の杭頭部と前記主桁との間に、水平方向の弾性機構部材を設けたものである。
前記水平方向の弾性機構部材を設置した地上突出長の短かい杭の水平方向剛性が、地上突出長の長い杭の剛性とほぼ同等になるようなばね定数を有する水平方向の弾性機構部材を適用した。
前記水平方向の弾性機構部材を設置した地上突出長の短かい杭のばね定数が、地上突出長の長い杭のばね定数の1.5倍以下とした。
また、前記水平方向の弾性機構部材のばね定数を、前記地上突出長の短かい杭の鉛直方向のばね定数とほぼ等しいか又はそれより大きく構成した。
前記水平方向の弾性機構部材をゴム支承で構成した。
前記水平方向の弾性機構部材を低降伏点鋼からなる部材で構成した。
本発明によれば、山岳道路のような地盤の凹凸の大きい地形においても、各杭にほぼ等しい荷重を受け持たすことのできる道路等の人工地盤を得ることができる。
本発明の基本的概念図である。 図1の要部の拡大図である。 本発明の原理的説明図である。 本発明の原理的説明図である。 本発明を実施しない場合と実施した場合の模式的説明図である。 図5の作用を示すグラフである。 水平方向の弾性機構部材のばね定数と構造全体の変位の比の関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態1に係る人工地盤の説明図である。 実施の形態1の実施例の説明図である。 本発明の実施の形態2に係る人工地盤の説明図である。
人工地盤は多柱式の構造であり、桁構造を支持する複数の杭の水平方向のばね定数が異っていると、地震が作用したときにばね定数の大きい所(地上突出長が短かい杭)だけが桁の反力を支えることになり、ばね定数の小さい所(地上突出長が長い杭)は全く効かなくなる。
したがって、全体を最適化するためには、各杭の水平方向のばね定数をできるだけ等しくして、各杭にかかる部材力を同一にすることが望ましい。
そのためには、杭になんらかの水平方向の弾性機構を設けることにより、各杭のばね定数をほぼ等しくすればよい。また、地上突出長が極端に短かい杭がある場合は、その杭に反力が集中するので、できるだけその杭に負担がかからないように、水平方向のばね定数を他の杭のばね定数より小さくして、負担を軽減させるようにすればよい。以下、上記の問題を解決した手段を、簡単なモデルにより説明する。
いま、図3に示すように、硬い地盤Gに4本の杭1a〜1d(以下、単に1と記すことがある)が立設されていると考える。地盤Gからの杭1の突出長(地上突出長)をLとした場合、人工地盤に大きな水平力Pが作用したときの各杭1に生ずる水平方向の反力pによる杭1の変形δは、端部固定、他端自由の梁と考えればよいので、片持ち梁のたわみの公式により、
δ=pL3/3EI ……(1)
となる(ただし、p:反力、L:杭の地上突出長、E:杭のヤング係数、I:杭の断面二次モーメント)。
したがって、杭1の杭頭部に反力pが水平に作用する場合の杭1のばね定数Kは、フックの法則p=Kδから、
K=3EI/L3 ……(2)
で表わされる。よって、杭1の地上突出長Lが1/2の場合は、ばね定数は8倍になることがわかる。
例えば、図3に示すように、地盤G上に4本の杭1a〜1dで主桁2が支持されている簡単な構造を考える。各杭1のばね定数が同じ(すなわち、各杭1が同じ地盤条件で地上突出長も同じ)場合には、1本の杭1のばね定数をK1とすると、水平方向の杭1の全体のばね定数は4K1となる。
一方、図4に示すように、4本の杭1a〜1dのうち1本の杭1dの地上突出長が他の杭1a〜1cの1/2になった場合は、地上突出長の短かい杭1dのばね定数は8K1となって、全体のばね定数は11K1となり、すべてが同一突出長の場合の11/4倍となる。また、このときの地上突出長の短かい杭1dに作用する反力pは、杭頭部の変位が他の杭1a〜1cと同じなので8倍となり、地上突出長の短かい杭1dには大きな反力pが作用することがわかる。
この大きな反力pに対抗するためには、杭1dの板厚を増やして剛性を上げるか又は高強度の部材を使用して許容応力度を上げる必要がある。前者では、断面二次モーメントが増加することによりばね定数が大きくなるため、これに作用する反力pがさらに大きくなるという矛盾が生じる。後者では、高強度の部材を用いても同一寸法では2倍以上の反力に対抗するのは困難である。
本発明は、上記のような問題を克服し、地上突出長の短かい杭1dのばね定数を、他の杭1a〜1cのばね定数とほぼ等しくするために、杭1dに水平方向の弾性機構を設けたものである。
図1は本発明の基本的概念図、図2は図1の要部の拡大図である。
前述のように、地上突出長が他の杭1a〜1cの1/2となった場合の杭1dのばね定数は8K1となるので、その杭1dの杭頭部(主桁2との間)に弾性機構部材5である水平ばね5aを挿入して、他の杭1a〜1cのばね定数K1とほぼ等しくしたものである。
すなわち、杭1dの杭頭部に直列に接続された弾性機構部材5である水平ばね5aのばね定数をKhとすると、下式を満せばよい。
1/K1=1/8K1+1/Kh
これを解くと、
h=8/7×K1
となる。したがって、これだけの水平ばね定数、つまり、地上突出長の長い杭1a〜1cのばね定数とほぼ等しいか、又はそれ以下のばね定数を有する弾性機構部材5を杭1dと主桁2aとの間に設置すればよい。
この場合、弾性機構部材5の鉛直方向のばね5bのばね定数は、弱いばねだと自重を支えることができないので、当該杭の鉛直方向のばね定数とほぼ等しいか、又はそれより強いばね定数(したがって、水平方向のばね5aのばね定数より強いばね定数となる)に設定すればよい。
弾性機構部材の挿入により全体のバネ定数が低下することによって、水平変位が増大することが懸念される。しかしながら、実際の人工地盤の問題として、長い杭の突出量が過大にならない限り、水平変位が問題になることは少ない。万一水平変位が問題になった場合には斜め方向のブレース材を挿入することで対策を講じることが可能である。
このように、水平方向のばね5aのばね定数を規定して、鉛直方向のばね5bのばね定数が水平方向のばね5aのばね定数より強い弾性機構部材5の例としては、橋梁で使用される鉛直方向の剛性が高く、水平方向に変形し易いゴム支承がある。このゴム支承は、下板と上板との間に積層ゴム部を設けたもので、鉛直方向は桁などの上部構造やその上を通過するトラック等の重量でも変形せず、地震時には水平方向にフレキシブルに動いて、橋脚にかかる荷重を抑制する機能を備えたものである。
本発明に係る弾性機構部材5であるゴム支承が、橋梁に使用されるゴム支承と異なる点は、橋梁の場合はすべての橋脚上にゴム支承を設ける必要があるが、本発明では一部の杭、しかも地上突出長の短かい杭のみにゴム支承を設置すること。また、そのばね定数は、橋梁では地震力に応じて設定されるが、本発明においては、地上突出長の長い杭のばね定数から算定して定める点が異なる。
また、本発明に係る弾性機構部材5は、鋼材を用いて製作することもできる。長さが短かくてばね定数が等しいものを製作しようとする場合は剛性を変えるしかないが、低降伏点鋼の塑性領域を使用すれば、見掛け上の剛性は低くなる。その場合、想定する水平力は大規模な地震と考えているが、低降伏点鋼を塑性させてそれ以外の杭や上部構造物の崩壊を防止すれば、人工地盤は多柱形式であるから、全体の崩壊を回避する設計とすることができる。
さらに、定量的な説明を加えるために、簡単な事例で説明する。今、図5に示すように、短い杭と長い杭が1本ずつある人工地盤を考える。さらに、地面は岩盤であり、この点を固定端として考える。
図5(a)に示すように、短い杭に弾性機構部材を設置していない場合に、短い杭、長い杭のばね定数は、式(2)から各々の杭長さの3乗に反比例することになる。水平方向の力が作用した場合には、水平材の剛性が充分にあれば、両者の杭の頂部変位は同じであることから、杭に作用する反力は杭のばね定数に比例する。したがって、短い杭の反力が大きくなり、その傾向は図6に○で示すように、短い杭の長さが短いほど大きくなる。
次に、図5(b)に示すように、短い杭と水平方向の弾性機構部材5(以下、水平弾性機構部材という)を合わせたばね定数を長い杭のばね定数にする対策を考える。短い杭と水平弾性機構部材5が直列つなぎのばねとして考えれば、必要な水平弾性機構部材のばね定数が計算される。図6の▲に短い杭と長い杭の突出長の比に応じた、長い杭のばね定数と水平弾性機構部材のばね定数の比を示した。これより、杭の突出長が短くなるほど水平弾性機構部材のばね定数は長い杭のばね定数(図中の比率1.0)に漸近することがわかる。計算上は、短い杭の突出長が長い杭の0.6倍の場合には1.3倍、0.4倍の場合には1.1倍、0.25倍では1.01倍となる。
本発明を実施しない場合には、前述のように短い杭の部材強度を高くするか、剛性を高くして発生応力を低減する必要がある。例えば、φ500の杭を採用した場合、JISG3444での一般構造用炭素鋼鋼管では板厚9mmを標準として使用した場合に、杭径を変えない場合には板厚を増してもばね定数は3倍程度にしかならない。また、同径での汎用品の最大板厚19mmを用いても剛性の指標となる断面二次モーメントは約1.9倍であり、3倍にするには32mmもの鋼板を板巻きで製作しなければならない。不可能ではないが、合理的な方法とは言えない。また、杭径を大きくすることも対策も考えられるが、地面の掘削や打設機械にも影響を及ぼすことより、現実的ではない。
以上を勘案すると、短杭のばね定数が3倍以上となる場合、すなわち、図6より短杭の突出長が長杭の0.7倍程度より小さい場合に本発明を実施することが効果的であり、水平弾性機構部材のばね定数の上限は1.5倍程度であることがわかる。
一方、この数値より小さいばね定数の水平弾性機構部材を採用する場合を考える。水平方向弾性機構のばね定数と構造全体の変位の比の関係を図7に示す。小さいばね定数を採用した場合には、全体系のばね定数が低下し変位が増えること、変位が増えることにより長い杭の方に力が負担することになる。この場合には、ばね定数が変化しても変位の最大は2倍以下である。長い杭のみで抵抗することを考えれば、ばね定数が1/2、変位が2倍となるため、当然の結果であると言える。変位が2倍の場合には作用する力も2倍になるが、2倍程度であれば板厚増加で対応できることから、下限値については特に制約はないと考える。
実用的な水平弾性機構部材の最低のバネ定数としては、あまり長杭の負担がかからない範囲として変位が1.2倍と決めれば概ね長杭のばね定数の0.7倍と考えることができる。また、一律に水平方向弾性機構のばね定数が1.0倍と考えれば、前述した本発明が効果的な短杭の突出長が0.7倍以下の場合には、長杭の部材力も1.2倍以下に抑えることができるため、杭長によらず長杭のばね定数程度にすることが計算も不要であり、最も簡便であると判断される。
さらに、本構造の極端な例としては、短い杭は施工上の問題からおよそ地上長さ2m、長い杭は座屈上の問題から固定間距離が10m程度となるため、長い杭のばね定数とほぼ同等のばね定数の水平弾性機構部材で良いことになる。
上記の説明では簡単な例として、杭が2本の場合を示したが、杭が多数ある場合には、実用的には長い杭が半数以上を占め、短杭の数は少ないため、上記の傾向よりもより水平弾性機構部材のばね定数の上限値は小さくて良い。したがって、水平弾性機構部材のばね定数は長杭のばね定数程度で設定すれば問題ないと判断できる。
[実施の形態1]
図8は本発明の実施の形態1に係る人工地盤の模式的説明図である。
本実施の形態は凹凸のある地盤G上に杭1a〜1eを打設し、その杭頭部に主桁2を剛結合したもので、杭1a〜1eのうち杭1bの地上突出長が最も長く、ついで、杭1d,1a,1cと短かくなり、杭1eの地上突出長が最も短かくなっている。
そして、地上突出長の短かい杭1a,1c,1eの杭頭部と主桁2との間に、弾性機構部材5であるゴム支承6を設置し、これにより、各杭1a〜1eの水平方向のばね定数をほぼ等しくしたものである。
この場合、地上突出長が各杭によってそれぞれ異なる場合は、地上突出長の長い杭、すなわち、水平方向のばね定数が小さい杭のばね定数を基本に考える。そして、各杭の水平方向のばね定数は、それぞれの地上突出長、断面諸量により算定される。なお、地上突出長の短かいすべての杭のばね定数を等しくする必要はなく、構造的に反力が大きく増加するものでなければ、弾性機構部材5を設ける必要はない(例えば、図8の杭1d)。
<実施例>
図9は水平方向の弾性機構部材5にゴム支承6を用いた場合の実施例の説明図である。なお、3は主桁2上に設けた床版である。
本実施例においては、各杭1a〜1dに、外径500mm、板厚9mmの鋼管杭を用い、端部の杭1dの地上突出長L1は3m、他の杭1a〜1cの地上突出長Lは8mであった。
杭1と地盤Gとが完全固定の場合、端部の地上突出長の短かい杭1dの水平方向のばね定数は、他の杭1a〜1cの水平方向のばね定数の19倍になる。本実施例においては、杭1dの杭頭部と主桁2との間にゴム支承6を配設したので、杭1dの水平方向のばね定数Khは、他の杭1a〜1cの水平方向のばね定数K1の19/18となり、凹凸の大きい地盤Gにおいても各杭1a〜1dの水平方向のばね定数がほぼ等しくなり、地震等によって発生する水平方向の力に対して、その反力を全杭1a〜1dがほぼ等しく受け持つことができる。
また、地盤Gに凹凸があるにもかかわらず、多数の杭1a〜1dの杭断面を同一にすることができるので、大幅なコストダウンとすることができる。
[実施の形態2]
図10は本発明の実施の形態2に係る人工地盤の模式的説明図である。なお、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付してある。
本実施の形態は、凹凸のある地盤G上に打設した複数の杭1a〜1eのうち、地上突出長が一番短かい杭1eの杭頭部と主桁2との間に、水平方向の弾性機構部材5としてゴム支承6を設置し、地上突出長が2番目に短かい杭1aと1cの杭頭部と主桁2との間に、水平方向の弾性機構部材5として、低降伏点鋼からなる角柱7を設置したものである。
本実施の形態は上記のように構成したので、大地震が発生したときに、地上突出長の一番短かい杭1eは、地上突出長の長い杭1b,1dとほぼ等しい反力を受け、また、杭1d,1cは低降伏点鋼からなる角柱7が塑性することにより、杭1(鋼管杭)や主桁2等の上部構造物の塑性を防止して、構造物全体の崩壊を阻止することができる。
上記の説明では、地上突出長の一番短かい杭1eの杭頭部と主桁2との間にゴム支承6を設置した場合を示したが、ゴム支承6に代えて、低降伏点鋼からなる角柱7を設置してもよい。
また、弾性機構部材5として低降伏点鋼を加工した角柱7を用いた場合を示したが、円柱等他の断面構造の部材であってもよい。
本実施の形態においても、実施の形態1の場合とほぼ同様の効果を得ることができるが、さらに、大地震が発生しても低降伏点鋼からなる角柱7等の部材が塑性するだけなので、補修費用を軽微で済ますことができる。
1a〜1e 杭、2 主桁、5 弾性機構部材、5a 水平ばね、5b 鉛直ばね、6 ゴム支承、7 低降伏点鋼部材(角柱)。

Claims (6)

  1. 地盤に立設された複数の杭及びこの杭の杭頭部に剛結合された主桁を有し、
    前記複数の杭のうち地上突出長の短かい杭の杭頭部と前記主桁との間に、水平方向の弾性機構部材を設けたことを特徴とする道路等の人工地盤。
  2. 前記水平方向の弾性機構部材を設置した地上突出長の短かい杭の水平方向剛性が、地上突出長の長い杭の剛性とほぼ同等になるようなばね定数を有する水平方向の弾性機構部材を適用することを特徴とする請求項1記載の道路等の人工地盤。
  3. 前記水平方向の弾性機構部材を設置した地上突出長の短かい杭のばね定数が、地上突出長の長い杭のばね定数の1.5倍以下であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の道路等の人工地盤。
  4. 前記水平方向の弾性機構部材の鉛直方向のばね定数が、前記地上突出長の短かい杭の鉛直方向のばね定数とほぼ等しいか又はそれより大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の道路等の人工地盤。
  5. 前記水平方向の弾性機構部材がゴム支承であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の道路等の人工地盤。
  6. 前記水平方向の弾性機構部材が低降伏点鋼材からなる部材であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の道路等の人工地盤。
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