JP2012096890A - 段差検出装置およびそれを用いた挟み込み検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車椅子の複数回の引き上げ作動にて段差の位置を特定し、また、特定した段差以外の範囲で挟み込み閾値を変更して車両毎の閾値の設定を不要とし、挟み込みの検出精度を向上させること。
【解決手段】一定周期でモータの作動電流をモニタし(ステップS1)、大きな変動電流を検出した場合には段差によるものと判定する(ステップS2)。段差と判定した場合には、回転センサからのパルスカウント値にて段差の位置を検出し(ステップS3)、段差の位置を含む所定の位置範囲を候補段差として記憶させる(ステップS4)。車椅子の引き上げが予め設定した複数回以上であれば、前記候補段差の位置範囲から所定以上一致した範囲を確定段差とし(ステップS6)、一定以上のモータ負荷を、確定段差を除く位置範囲の挟み込み閾値とする(ステップS7)。
【選択図】図3

Description

本発明は、ウインチにて車椅子を地面からスロープを介して車室内に引き上げる際に段差を検出する段差検出装置およびそれを用いた挟み込み検出装置に関するものである。
車椅子をスロープに沿って乗車させる車両において、地面と車両との間にスロープを架け渡すために、地面とスロープの一端との間、およびスロープの他端と車両との間には段差が存在してしまう。この段差を車椅子が乗り越えるときには、モータに瞬間的に大きな負荷がかかるため、モータ負荷を予め設定している閾値と比較させる制御を行なう場合には、誤作動してしまう。
そのため、段差の位置を予め記憶させておき、段差の位置で閾値を変更する必要があるが、段差の位置は車両毎に異なったり、あるいは車椅子にベルトを係止する位置が異なることで、車両毎に段差の位置を記憶させる作業は煩雑であるという問題がある。
ところで、車両のウインドガラスの挟み込み検出装置として、例えば、以下に示す特許文献1、2が挙げられる。
実開平5−96371号公報 特開2002−256766号公報
上記特許文献1は、ウインドの開閉動作領域を複数の領域に分割し、分割した各領域毎に挟み込み基準を設定するパワーウインドの安全装置であり、この特許文献1では、分割した各領域毎に挟み込み基準(閾値)を設定しているために、上述したように領域ごとに閾値を設定しなければならず、作業が煩雑になるという問題を有している。
また、上記特許文献2では、ウインドガラスの移動範囲を均等に分割し、ウインドガラスの閉動作の際に、同一エリアで2回連続して挟み込みを検出した際には、演算部がそのエリアを含む所定エリアの閾値を変更するようにしたウインドガラスの挟み込み有無検出装置である。
しかしながら、上記特許文献1、2においては、車両のウインドガラスにおける挟み込み検出であり、車椅子をスロープを介して車室内に引き上げる際に必ず存在している段差を検出するという思想はなく、また、後述するように検出した段差部分を除いた範囲で閾値を変更させるという制御内容を異にしている。
本発明は上述の問題点に鑑みて提供したものであって、車両毎に段差の位置を予め記憶させるのではなく、車椅子の複数回の引き上げ作動にて段差の位置を特定し、また、特定した段差以外の範囲で挟み込み閾値を変更して車両毎の閾値の設定を不要とし、挟み込みの検出精度を向上させることを目的とした段差検出装置およびそれを用いた挟み込み検出装置を提供するものである。
そこで、本発明の段差検出装置では、車椅子1へ連結される牽引部材2と、前記牽引部材2を巻き取るドラム12と、前記ドラム12を回転駆動するモータ11とを有し、前記モータ11を駆動して前記牽引部材2を前記ドラム12に巻き取り、車両後部に設けられた途中に段差3を有する経路に沿って前記車椅子1を車外から車室内へ引き上げるウインチの段差検出装置であって、
前記モータ11の負荷を検出するモータ負荷検出手段26と、前記モータ負荷検出手段26により得られたモータ負荷が前記段差3によるものかどうかを判断するモータ負荷判定手段36と、前記モータ負荷判定手段36がモータ負荷を段差3として判断した場合に、その段差3の位置を検出する段差位置検出手段34と、前記段差3の位置を含む所定の位置範囲を候補段差として記憶する候補段差記憶手段37と、複数回の車椅子1の引き上げにおける候補段差の位置範囲を比較して、所定以上一致した位置範囲を確定段差として記憶する確定段差記憶手段38とを含むことを特徴としている。
(1)本発明の段差検出装置によれば、モータ11の負荷を検出するモータ負荷検出手段26と、前記モータ負荷検出手段26により得られたモータ負荷が前記段差3によるものかどうかを判断するモータ負荷判定手段36と、前記モータ負荷判定手段36がモータ負荷を段差3として判断した場合に、その段差3の位置を検出する段差位置検出手段34と、前記段差3の位置を含む所定の位置範囲を候補段差として記憶する候補段差記憶手段37と、複数回の車椅子1の引き上げにおける候補段差の位置範囲を比較して、所定以上一致した位置範囲を確定段差として記憶する確定段差記憶手段38とを備えているので、段差3の位置を確定段差として検出でき、車両毎に段差3の位置を予め記憶させておく必要がない。
(2)本発明の挟み込み検出装置によれば、一定以上のモータ負荷を、前記確定段差を除く位置範囲の挟み込み閾値を通常作動値に近づけるようにしていることで、挟み込み検出の精度を向上させることができる。
(3)本発明の挟み込み検出装置によれば、前記挟み込み閾値は、経時使用により初期挟み込み閾値から判定用閾値へ変更されるようにしていることで、経時使用により最初の初期に設定した閾値(初期挟み込み閾値)から、前回の閾値より通常作動値に近づけた閾値(判定用閾値)に再設定をし、これにより、学習機能が働いて挟み込みの検出精度を向上させることができる。特に、種類の異なる車椅子1が代わった場合でも、確定段差を正確に認定でき、また、閾値を作動電流に近づけることで、挟み込みの検出精度を上げることができる。
(4)本発明の挟み込み検出装置によれば、前記確定段差の位置は、経時使用により初期段差位置から判定用段差位置へ変更されるようにしていることで、経時使用により最初に特定した段差3の位置(初期段差位置)から、車椅子1の引き上げ作動の10回毎に候補段差から確定段差を特定し、この特定した確定段差を該確定段差以外の範囲を閾値範囲としての判定用段差位置へと変更される。これにより、学習機能が働いて挟み込みの検出精度を向上させることができる。特に、種類の異なる車椅子1が代わった場合でも、確定段差を正確に認定でき、挟み込みの検出精度を上げることができる。
(a)〜(e)は本発明の実施の形態における制御動作を示す説明図である。 本発明の実施の形態におけるブロック図である。 本発明の実施の形態における制御動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態におけるパルスカウント値の記憶領域を示す図である。 本発明の実施の形態における確定段差と閾値を示す説明図である。 (a)〜(d)は本発明の他の実施の形態における説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1(a)は車椅子1をスロープに沿って車室内に引き上げる場合の模式図を示している。ウインチアクチュエータ10から送り出された牽引部材であるベルト2の先端に設けてあるフック(図示せず)を車椅子1に係止し、ウインチアクチュエータ10が駆動されてベルト2を巻き取っていくことで、車椅子1が介助者に介助されながらスロープを介して車外から車室内に引き上げられる。
地面と車両後部との間にスロープを架け渡すと、地面とスロープの一端と、スロープの他端と車両との間にはそれぞれ段差3が生じる。図1(b)はウインチアクチュエータ10のモータの作動電流を示しており、上記段差3の箇所でモータに瞬間的に大きな負荷がかかっている(図中の2カ所の尖った箇所)。
車椅子1に乗っている被介助者の手足が、該車椅子1とスロープの両側に立設した車椅子脱落防止用のエッジ部分や車室内の壁に挟み込まれた場合、その挟み込みを検出して引き上げ作動を停止させる必要がある。
そこで、上記挟み込みを検出するための閾値を設定する場合、上記段差3で挟み込みの誤検出を防止するために、段差3で生じるモータの過負荷の作動電流値よりも大きな閾値に設定する必要がある。従って、図1(c)に示すように、作動電流より+α大きくした値を挟み込み閾値としたのが従来例である。そして、上記+αは、段差時の電流変動以上に設定しなければならない。
しかし、図1(c)に示す閾値では、段差時の電流変動の箇所以外では、閾値が作動電流より大きくなりすぎてしまい、挟み込みの検出精度が非常に悪くなる。
そこで、図1(d)に示すように、段差時の電流変動部分を含めた作動電流より少し大きく(高く)し、且つ作動電流と略相似形となる閾値を設定することが理想として最適である。
しかしながら、車椅子1の種類や、ベルト2のフックを車椅子1に係止する位置が車椅子1によって異なり、現実的には図1(d)に示すような閾値を設定することは困難である。
そこで、本発明では、車椅子1をスロープに沿って引き上げる動作を複数回行なって段差3の位置を検出、記憶し、図1(e)に示すように段差3以外の部分の閾値を作動電流に近づけるように下げるようにしたものである。この閾値を下げる値として、例えば、上記αの1/3程度とし、挟み込みの検出精度を向上させている。
図2は、本発明のブロック図を示し、主に本発明に関連する部分のブロック図を示している。本発明のウインチ装置は、実際にベルト2の巻き取り、送り出しを行ない、ベルト2を巻き取ることで車椅子1をスロープに沿って引き上げたり、降ろしたりするウインチアクチュエータ10と、このウインチアクチュエータ10を制御するウインチ制御装置20とで構成されている。
ウインチアクチュエータ10は、モータ11と、このモータ11により回転駆動されてベルト2を巻回しているドラム12と、例えばドラム12側に設けられてモータ11の回転をモニタする回転センサ13等で構成されている。
ここで、上記回転センサ13は、例えば、ホール素子(ホールICを含む)で構成され、ドラム12側に多数のマグネットを周方向に配置して、モータ11の回転、つまり、ドラム12の回転によりベルト2の引き出し、巻き取りを回転センサ13から出力されるパルスをカウントすることでベルト2の引き出し量、巻き取り量を算出している。
このパルスカウント量を、ベルト2をすべてドラム12に巻き取った状態を「0」とし、その後のドラム12の回転量に応じたパルスカウントでベルト2が引き出された量をカウントアップしていくようにしており、ベルト2の巻き取り時は、カウントダウンしてベルト2の巻き取り量を算出するようにしている。また、ベルト2を完全に引き出した場合のパルスカウント量を、例えば、「1000」として、回転センサ13からのパルスをカウントすることで、ベルト2の巻き取り量が算出でき、また、後述する段差3の位置を検出することができる。
また、モータ11は、一定の回転速度となるようにウインチ制御装置20により速度制御されているが、段差3の部分でモータ11に負荷がかかって回転速度が遅くなったり、あるいはスロープから車室内の平面部分や車椅子1がスロープから落ちた場合に回転速度が早くなる。モータ11(ドラム12)の回転速度が早くなると回転センサ13から出力されるパルスの周期が短くなり、逆にドラム12の回転速度が遅くなると、回転センサ13からのパルスの周期が長くなる。
ウインチ制御装置20は、PWM回路21、モータ駆動回路22、モータ負荷検出部23、回転速度検出部24、カウンタ部25及び制御装置30等で構成されている。マイクロコンピュータで構成される制御装置30は、制御部31、記憶部32、閾値設定部33、段差位置検出部34、位置検出部35及び段差判定部36等で構成されている。
PWM回路21は、制御装置30からの信号により所定のデューティ比の信号を出力するものであり、このPWM回路21からの出力信号によりモータ駆動回路22がモータ11を正逆転に回転制御される。また、操作スイッチ50は、車椅子1を地面からスロープを介して引き上げたり、地面へ引き下げたりスイッチであり、アップ信号、ダウン信号、ストップ信号等のモータ11の駆動指示信号が操作スイッチ50からウインチ制御装置20へ出力される。
回転速度検出部24は、回転センサ13から出力されるパルスの周期によりモータ11の回転速度を検出するものである。また、カウンタ部25は、回転センサ13からのパルスをリアルタイムでカウントしており、このパルスカウント量を制御装置30へ送っている。
モータ負荷検出部23は、モータ11に流れる作動電流を検出しているものであり、モータ11の作動電流が流れる箇所に例えばカレントトランスを配置し、該カレントトランスからの信号によりモータ11の作動電流を検出している。
回転速度検出部24またはモータ負荷検出部23でモータ負荷検出手段26を構成している。
制御装置30の制御部31は、所定のプログラムの手順に沿って制御装置30の全体を制御するものであり、また、記憶部32は、候補段差記憶手段37と、確定段差記憶手段38とを含み、前記プログラムを格納しているROMや、回転センサ13からのパルスデータをカウンタ部24を介して一時的に保存したり、モータ負荷検出部23からの作動電流のデータを一時的に保存するRAM等で構成されている。
段差判定部36は、モータ負荷検出部23や回転速度検出部24からの信号により段差3を検出するものであり、位置検出部35は、カウンタ部25からのパルスカウント量に応じてベルト2の巻き取り量に対応した位置を検出している。
また、段差位置検出手段である段差位置検出部34は、段差判定部36からの信号により段差3と判定された場合に位置検出部35からのデータを用いて段差3の位置を判定、検出するものである。閾値設定部33は、段差位置検出部34で検出した段差3の位置付近以外の範囲の閾値を実際のモータ負荷に近づけるように設定するものである。
次に、本発明の制御動作について図1及び図3のフローチャートにより説明する。先ず、図1(a)に示すように、地面と車両との間にスロープを掛け渡してウインチアクチュエータ10からベルト2を引き出し、ベルト2のフックを車椅子1に係止する。最初においては、段差3の位置は不明であるので、閾値設定部33により閾値を図1(c)に示すような値で設定する。
操作スイッチ50を操作してモータ11を駆動してベルト2を巻き取っていき車椅子1を引き上げる。車椅子1を引き上げていく際に、図3のステップS1に示すように、モータ負荷検出手段としてのモータ負荷検出部23により一定周期でモータ11の作動電流をモニタする。ここで、例えば、20ms毎に作動電流をモニタするが、20msに限られないことは言うまでもない。なお、図3のフローチャートのステップには、請求項に対応した手段名を記載している。
次にステップS2に移行し、モータ負荷の大きな変動電流があった場合、その変動は段差3によるものかを判定する。すなわち、段差3があった場合には、作動電流は大きく変動するので、所定の作動電流より大きい場合は、制御装置30のモータ負荷判定手段としての段差判定部36がこの変動電流は段差3によるものと判定する。
そして、ステップS3に移行し、段差3の位置を検出する。ここでは、カウンタ部25からのパルスカウントを位置検出部35が読み取り、上記段差判定部36からの段差検出信号と、この位置検出部35からのパルスカウント値とで段差位置検出部34がベルト2の巻き取り量に対応した位置と段差3の位置を対応づけて段差3の位置を検出(特定)する。
次にステップS4に移行し、段差3の位置を含む所定の位置範囲を候補段差として制御部31が位置検出部35で読み取ったパルスカウント値を記憶部32(段差候補記憶手段37)に記憶させる。ここで、段差3の位置として読み取ったパルスカウント値に対して±一定値(例えば、50パルス等)の値を記憶部32に記憶させる。これは、段差3の位置の誤差を考慮して、段差3の位置に対して一定の幅を持たせるためである。
ステップS4で候補段差を記憶部32に記憶させた後、ステップS4からステップS5に移行し、現在の車椅子1の引き上げ回数が予め設定した引き上げ回数かを判断する。ここでは、引き上げ回数を例えば10回〜50回の範囲とするが、特に限定されるものではない。なお、引き上げ回数が多い程、後述するように学習効果が向上して、段差3の位置の検出精度を向上させることができる。
ステップS5で予め設定した車椅子1の引き上げ回数に達していない場合は、ステップS1に戻りステップS5までの各ステップを繰り返す。そして、ステップS2において、ステップS1でモニタしている作動電流が前回値と最新値で一定以上変化(例えば、500mA等)があった場合、もしくは変化の割合が一定値以上変化(例えば、50%等)があれば、その箇所を段差3と判定してその箇所のパルスカウントを読み取る。この読み取ったパルスカウント値±一定値(例えば、50パルス等)を上記と同様に候補段差としてリストアップする。
図4はこのようにして候補段差としてリストアップした例を示し、記憶部32に設けられているパルスカウント値の記憶領域を示すものであり、各アドレス(10進表示)には、10回の引き上げ作業で検出したパルスカウント値±50パルスのパルスカウント値が記憶されている。左側のパルスカウント値が地面とスロープとの段差3(候補段差1)であり、右側がスロープと車両との間の段差3(候補段差2)である。
ステップS5において、車椅子1の引き上げ回数が予め設定した回数(例えば、10回)に達した場合にはステップS6に移行する。ステップS6では、制御部31が記憶部32にそれぞれ候補段差としてリストアップされているパルスカウント値を読み取っていき、各候補段差の位置範囲を比較し、所定以上一致した位置範囲(例えば、50%)を確定段差とする。
図4の例では、地面とスロープとの間の段差3(候補段差1)の位置範囲を例えば、重複している800〜620のパルスカウント値を確定段差とし、スロープと車両との間の段差3(候補段差2)を例えば、重複している200〜130のパルスカウント値を確定段差としている。そして、この2つの確定段差を記憶部32(確定段差記憶手段38)に記憶させる。
次に、ステップS6からステップS7に移行し、閾値設定部33が実際のモータ負荷に近づけた挟み込み閾値を、確定段差を除く位置範囲の挟み込み閾値とする。すなわち、図5に示すように、車椅子1の複数回(例えば、10回)の引き上げ作動によりリストアップされたパルスカウント値が重なる範囲(例えば、50%)を確定段差とし、この確定段差以外の部分において、閾値を作動電流に近づけるように下げて設定したものである。
例えば、図1(c)に示すように作動電流に対して閾値の値をαとした場合、このαの閾値から該αの1/3程度に閾値を再設定して該閾値を下げる。これにより、挟み込みの判定の精度を向上させることができる。すなわち、安全性を向上させることができる。
このように本実施形態では、例えば10回の車椅子1の引き上げ作動を行なって候補段差から段差3の位置を確定した確定段差を特定し、この確定段差の部分を除く範囲に一定以上のモータ負荷に対応した値を閾値として挟み込み検出を行なっている。これにより、車両毎に段差の位置を予め記憶させておく必要がない。
また、確定段差を特定した以降において、車椅子1を引き上げる際には、さらに図3に示すステップS1〜ステップS7を繰り返して車椅子1の引き上げ作動を10回する毎にその都度確定段差を特定すると共に、閾値を再算出して再設定する。これにより、挟み込み閾値の調整が不要となり、また、車両毎の閾値の設定が不要となる。つまり車椅子1の引き上げ作動を行なうその都度、自動で閾値を設定することができる。
すなわち、図5に示すような挟み込み閾値は、経時使用により最初の初期に設定した閾値(点線部の初期挟み込み閾値)から、前回の閾値より作動電流に近づけた閾値(実線部の判定用閾値)に再設定をする。これにより、学習機能が働いて挟み込みの検出精度を向上させることができる。特に、種類の異なる車椅子1が代わった場合でも、確定段差を正確に認定でき、また、閾値を作動電流に近づけることで、挟み込みの検出精度を上げることができる。
また、確定段差の位置においても、経時使用により最初に特定した段差3の位置(初期段差位置)から、車椅子1の引き上げ作動の10回毎に候補段差から確定段差を特定し、この特定した確定段差を該確定段差以外の範囲を閾値範囲としての判定用段差位置へと変更される。これにより、学習機能が働いて挟み込みの検出精度を向上させることができる。特に、種類の異なる車椅子1が代わった場合でも、確定段差を正確に認定でき、挟み込みの検出精度を上げることができる。
なお、車椅子1の引き上げ中に被介助者の手足がスロープのエッジや車両の壁面などに挟み込まれた場合、設定した閾値より大きなモータ電流が流れる。このモータ電流をモータ負荷検出部23が検出し、負荷検出部23からの過負荷信号を受けた制御部31がPWM回路21を介してモータ駆動回路22を制御してモータ11の回転を停止させ、車椅子1を停止させるようにしている。
上記実施形態ではモータ11に流れる変動電流により段差3の位置を検出していたが、次に、モータ11の回転速度に変化により段差3の位置を検出するようにした実施形態について説明する。
図6(a)は図1(a)と同様の模式図であり、車椅子1をスロープに沿って引き上げ作動をした場合においてモータ11の回転速度の状態を示したのが図6(b)である。
車椅子1の引き上げ作動や引き下げ作動においては、上述したようにモータ11は制御部31により一定の回転速度で制御されている。しかし、車椅子1が地面からスロープに乗ると、スロープから車両に移るときは段差3があるために、図6(b)に示すように、モータ11に負荷がかかって一時的に回転速度が遅くなる。一時的に回転速度が遅くなっても速度制御により一定の回転速度に戻ろうとして回転速度が早くなり、段差3を超えると、一時的に回転速度が早くなり、さらに一定の回転速度へと制御される。
また、図6(b)の右側にも回転速度の変化が見られるが、これは、スロープから車室内の平面の床に達したときに回転速度が一時的に早くなり、その後一定の回転速度に制御されるからである。
図6(c)は、通常の回転速度に対して上下に閾値を設定した状態を示し、下側の閾値に対してモータ11の回転速度が遅くなると、挟み込みを検出したとしてモータ11の回転が停止される。また、上側の閾値は通常の回転速度より早くなった場合、例えば車椅子1がスロープから脱落した場合などを考慮して設定しているものである。
この実施形態における制御動作は、基本的には先の実施形態と同様であり、図3に示すフローチャートにおいて、モータ作動電流をモニタしているのが、本実施形態では、モータ11の回転速度をモニタしている点で異なるだけである。
本実施形態の制御動作は基本的には先の実施形態と同様であるので、簡単に説明する。先ず、図6(c)に示すように、最初は閾値は従来と同様に設定しておき、車椅子1の引き上げ作動を例えば10回行ない、モータ11の回転速度の変化を回転速度検出部24で検出する。
このモータ11の回転速度の変化した部分の位置を含む所定の位置範囲を候補段差として上記と同様に記憶部32(候補段差記憶手段37)に記憶させ、車椅子1の引き上げ作動が10回に達した場合には、各候補段差の位置範囲を比較し、所定以上一致した位置範囲を確定段差として記憶部32(確定段差記憶手段38)に記憶させる。
次に、図6(d)に示すように、上記特定した確定段差以外の部分の閾値を実際の回転速度に近づけるように、上側の閾値では下げ、下側の閾値では上げるように閾値設定部33にて閾値を設定する。
なお、本実施形態では、図6(d)に示す右側の回転速度の変化も段差3として認識しているものであり、かかる部分も確定段差と特定している。
本実施形態においても先の実施形態と同様の効果を奏するものである。また、段差3を検出し、検出した段差3を確定段差として、この確定段差を除く位置範囲に閾値を通常時の値に近づけるようにするためのパラメータとして、本実施形態ではモータ11の回転速度を用い、先の実施形態ではモータ11の電流を用いていたが、段差3の判定をするためのパラメータをAND判定としても良く、またOR判定とするようにしても良い。
なお、上記実施形態において、図2に示すように、ウインチアクチュエータ10とウインチ制御装置20とを別々に構成したが、1つの装置として構成するようにしても良い。
1 車椅子
2 ベルト(牽引部材)
3 段差
10 ウインチアクチュエータ
11 モータ
12 ドラム
23 モータ負荷検出部(モータ負荷検出手段)
31 制御部
32 記憶部
33 閾値設定部
34 段差位置検出部(段差位置検出手段)
35 位置検出部
36 段差判定部(モータ負荷判定手段)
37 候補段差記憶手段
38 確定段差記憶手段

Claims (4)

  1. 車椅子(1)へ連結される牽引部材(2)と、
    前記牽引部材(2)を巻き取るドラム(12)と、
    前記ドラム(12)を回転駆動するモータ(11)とを有し、
    前記モータ(11)を駆動して前記牽引部材(2)を前記ドラム(12)に巻き取り、車両後部に設けられた途中に段差(3)を有する経路に沿って前記車椅子(1)を車外から車室内へ引き上げるウインチの段差検出装置であって、
    前記モータ(11)の負荷を検出するモータ負荷検出手段(26)と、
    前記モータ負荷検出手段(26)により得られたモータ負荷が前記段差(3)によるものかどうかを判断するモータ負荷判定手段(36)と、
    前記モータ負荷判定手段(36)がモータ負荷を段差(3)として判断した場合に、その段差(3)の位置を検出する段差位置検出手段(34)と、
    前記段差(3)の位置を含む所定の位置範囲を候補段差として記憶する候補段差記憶手段(37)と、
    複数回の車椅子(1)の引き上げにおける候補段差の位置範囲を比較して、所定以上一致した位置範囲を確定段差として記憶する確定段差記憶手段(38)とを含むことを特徴とする段差検出装置。
  2. 前記請求項1記載の段差検出装置を備え、
    一定以上のモータ負荷を、前記確定段差を除く位置範囲の挟み込み閾値を通常作動値に近づけるようにしていることを特徴とする挟み込み検出装置。
  3. 前記挟み込み閾値は、経時使用により初期挟み込み閾値から判定用閾値へ変更されることを特徴とする請求項2に記載の挟み込み検出装置。
  4. 前記確定段差の位置は、経時使用により初期段差位置から判定用段差位置へ変更されることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の挟み込み検出装置。
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JP2014030533A (ja) * 2012-08-02 2014-02-20 Hi-Lex Corporation 車椅子昇降装置
JP2017061381A (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 株式会社ミツバ 電動ウインチ装置

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