JP2012094817A - 太陽電池モジュール、この太陽電池モジュールを搭載した移動体、及び太陽電池モジュール組品 - Google Patents

太陽電池モジュール、この太陽電池モジュールを搭載した移動体、及び太陽電池モジュール組品 Download PDF

Info

Publication number
JP2012094817A
JP2012094817A JP2011171277A JP2011171277A JP2012094817A JP 2012094817 A JP2012094817 A JP 2012094817A JP 2011171277 A JP2011171277 A JP 2011171277A JP 2011171277 A JP2011171277 A JP 2011171277A JP 2012094817 A JP2012094817 A JP 2012094817A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solar cell
double
cell module
sided tape
lead
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2011171277A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidetaka Mizumaki
秀隆 水巻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2011171277A priority Critical patent/JP2012094817A/ja
Publication of JP2012094817A publication Critical patent/JP2012094817A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

【課題】裏面保護部材への端子ボックスの固定方法を工夫することで、裏面保護部材への端子ボックスの取り付け後の厚みの寸法管理を容易にし、太陽電池モジュールの生産性の向上を図る。
【解決手段】バックシート24のリード引き出し開口部24hの周囲に、防湿性を有する両面テープ体40及び/または両面テープ片45を予め接着固定しておき、この両面テープ体40及び/または両面テープ片45に端子ボックス3の底面37を接着固定する。両面テープ体40は、その全体形状が端子ボックス3の底面37全体を覆う方形状に形成されており、端子ボックス3の2つのリード導入開口部33aを含む中央部を横長の方形状に切り欠いて、テープ開口部41を形成した構成としている。このテープ開口部41は、バックシートの2つのリード引き出し開口部をも内包する大きさに形成されている。
【選択図】図18C

Description

本発明は、バックシートを貫通して引き出された出力リードを電気的に接続する端子ボックスを備えた太陽電池モジュール、この太陽電池モジュールを搭載した移動体、及び太陽電池モジュール組品に関する。
太陽電池モジュールは、太陽電池ストリングで発生した電力を外部に取り出すための出力リードが、裏面保護部材に設けられたリード引き出し開口部から外部に導出されており、この導出された出力リードを電気的に接続する端子ボックスが、裏面保護部材の表面に取り付けられている。
端子ボックスは、これまで大電流用/大電力タイプのものが主流であり、大きさを小さくする、または、厚みを薄くするという要望は低かった。そのため、端子ボックスと太陽電池モジュールの裏面保護部材との固定方法も、シリコン樹脂による樹脂封止が一般的であった。
これに対し、車載用の太陽電池モジュールには、薄く、軽く、かつ高信頼性であることが要求されるため、端子ボックスについても、大きさを小さくすること、厚みを薄くすること、かつ、高信頼性であることが要求されている。
このような要求を満たす端子ボックスの一例として、特許文献1記載のものが提案されている。
特許文献1記載の太陽電池モジュール用端子ボックスは、ボックス本体内に、太陽電池モジュールのプラス電極及びマイナス電極が接続される対の端子板を配設し、その両端子板間に逆流防止用バイパスダイオードを設けるとともに、両端子板にはそれぞれ外部接続用ケーブルを接続した太陽電池モジュール用端子ボックスであって、ボックス本体を長尺物とし、その長さ方向に、端子板、バイパスダイオード及び外部接続用ケーブルを直列に配設し、太陽電池モジュールの両電極はボックス本体の長辺側から端子板に接続するように構成されている。また、端子ボックスのカバーを、その中央部を硬質材料からなる中芯とし、その中芯周辺をエラストマーからなる枠体で形成し、ボックス本体をカバーで塞ぐことで、エラストマー部分の変形により、端子ボックスの高さ制限と防湿性の2つの効果が得られるように工夫されている。これにより、端子ボックスの小型化を可能としている。
特開2002−141537号公報
車載用の太陽電池モジュールにおいては、上記の薄く、軽く、かつ高信頼性であることに加え、端子ボックス取り付け後の寸法管理も重要な課題である。
しかし、特許文献1記載の太陽電池モジュール用端子ボックスは、小型化や防湿性を主たる目的とするものであり、端子ボックスと太陽電池モジュールの裏面保護部材との固定方法は、従来通り、シリコン樹脂による樹脂封止となっている。
シリコン樹脂は、樹脂が硬化するまでの養生時間が24時間と長いため、裏面保護部材への取り付け後、その厚みが安定するまでに時間がかかる。ただし、完全に硬化するまでには3日程度かかる。
このことは、端子ボックス取り付け後の寸法管理に時間がかかることを意味しており、生産性を考慮すると、シリコン樹脂による樹脂封止の方法は、端子ボックスの固定方法としては好ましい方法ではない。
本発明はかかる問題点を解決すべく創案されたもので、その目的は、裏面保護部材への端子ボックスの固定方法を工夫することで、裏面保護部材への端子ボックスの取り付け後の厚みの寸法管理を容易にし、ひいては太陽電池モジュールの生産性の向上を図った太陽電池モジュール、この太陽電池モジュールを搭載した移動体、及び太陽電池モジュール組品を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の太陽電池モジュールは、太陽電池素子から電力を取り出す出力リードを引き出すリード引き出し開口部が裏面保護部材に形成され、前記出力リードを結線する端子ボックスが前記リード引き出し開口部を覆うように前記裏面保護部材の表面に取り付けられた太陽電池モジュールであって、前記端子ボックスの底面と前記裏面保護部材の表面とが、防湿性を有する両面テープ体によって接着固定されているとともに、前記両面テープ体は、前記リード引き出し開口部及びその周縁部を除いて前記端子ボックスの底面の全体に設けられていることを特徴としている。
端子ボックスの底面と裏面保護部材の表面との接着固定を、従来のシリコン樹脂による樹脂封止から両面テープ体による接着固定に変更することで、端子ボックスを裏面保護部材に接着後の寸法管理(特に、厚み管理)が容易となる。すなわち、シリコン樹脂による樹脂封止(すなわち、接着固定)では、シリコン樹脂の養生時間が長い(具体的には、1日〜3日程度)ため、完全に硬化するまでに時間がかかり、その間の厚みの寸法管理が必要となるが、両面テープ体を用いることで、このような長時間の寸法管理が不要となる。
また、本発明では、両面テープ体は、リード引き出し開口部及びその周縁部を除いて端子ボックスの底面の全周にわたって設けられた構成としている。このように、両面テープ体をリード引き出し開口部及びその周縁部を除いて端子ボックスの底面の全周にわたって設けることで、端子ボックスの底面周辺からの水分等の浸入を防止することができる。
裏面保護部材は、PET/Al/PET(PET:ポリエチレンテレフタレート)などの防湿層を含む3層構造のものが一般的である。そのため、リード引き出し開口部の端部にはAl箔の切断面が露出することになり、出力リードをリード引き出し開口部から導出するときに、このAl箔の切断部によって出力リードが傷つく可能性がある。そのため、従来は、リード引き出し開口部の周縁部に別途テープを貼り付けて、Al箔の切断部を被覆する処理を行っていた。本発明ではこの点に着目し、裏面保護部材のリード引き出し開口部の周縁部を覆うように、端子ボックスの接着固定も兼ねた両面テープ片を貼り付けておく。これにより、出力リードをリード引き出し開口部から導出するときに、両面テープ片をガイドとして導出させることができるとともに、その後の両面テープ体による端子ボックスの底面と裏面保護部材の表面との接着固定の際に、この両面テープ片も端子ボックスの底面と裏面保護部材の表面との接着固定に寄与するため、端子ボックスを裏面保護部材の表面により確実かつ緊密に接着固定できるとともに、端子ボックスの底面周辺からの水分等の浸入をより確実に防止することができる。
また、本発明の太陽電池モジュールでは、前記両面テープ体は、その外形形状が前記端子ボックスの底面の外形形状と同じ形状に形成された構成としている。このように、両面テープ体の外形形状を端子ボックスの底面の外形形状と同じ形状に形成しておけば、両面テープ体の周縁部と端子ボックスの底面の周縁部とを位置合わせすることで、端子ボックスを正確な位置に容易に接着固定することができる。
また、本発明の太陽電池モジュールでは、前記両面テープ体は、前記出力リードによって前記裏面保護部材の表面に現れる段差分を吸収できる厚みとしている。裏面保護部材の下面側には、リード引き出し開口部から導出される被覆導線である出力リードがあるため、両面テープ体の厚みは、少なくとも出力リードにより裏面保護部材の表面に現れる段差を吸収できる厚みとする。これにより、この段差を吸収して確実に接着固定することができる。
また、本発明の太陽電池モジュールでは、前記リード引き出し開口部の前記周縁部のうち前記出力リードが横切る縁部及びこれに対向する縁部を覆うように両面テープ片が接着固定された構成としている。このように、リード引き出し開口部の周縁部のうち、出力リードが横切る縁部及びこれに対向する縁部を覆うように両面テープ片を接着固定することで、出力リード線が裏面保護部材のリード引き出し開口部の縁部に接触して傷付くことを防止することができる。
また、本発明の太陽電池モジュールでは、前記リード引き出し開口部の前記周縁部を覆うように両面テープ片が接着固定された構成としている。これにより、端子ボックスの底面周辺からの水分等の浸入をより確実に防止することができる。
また、本発明の太陽電池モジュールでは、前記両面テープ片も、前記出力リードによって前記裏面保護部材の表面に現れる段差分を吸収できる厚みとしている。裏面保護部材の下面側には、リード引き出し開口部から導出される被覆導線である出力リードがあるため、両面テープ片の厚みは、少なくとも出力リードにより裏面保護部材の表面に現れる段差を吸収できる厚みとする。これにより、この段差を吸収して確実に接着固定することができる。
また、本発明の太陽電池モジュールでは、前記両面テープ体と前記両面テープ片とは重ならないように配置された構成とてしいる。これにより、両面テープ体と両面テープ片の厚みが同じである場合には、両面テープ体と両面テープ片の高さが面一になるため、端子ボックスの底面全体を均等に接着固定することができる。
また、本発明の太陽電池モジュールでは、前記両面テープ体と前記両面テープ片とは一体に形成されていてもよい。両面テープ体と両面テー片を一体に形成しておくことで、部材点数を削減でき、また、裏面保護部材への接着工程も1回で済むため、太陽電池モジュールの製造工程を簡略化することができる。
また、本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法は、太陽電池ストリングの裏面に充填部材と裏面保護部材とを積層するとともに、前記太陽電池ストリングから電力を取り出す出力リードを引き出すリード引き出し開口部が前記充填部材と前記裏面保護部材とにそれぞれ形成され、前記出力リードを結線する端子ボックスが前記リード引き出し開口部を覆うように前記裏面保護部材の表面に取り付けられた太陽電池モジュールの製造方法であって、前記裏面保護部材の表面に、前記裏面保護部材の前記リード引き出し開口部の周縁部を覆うように両面テープ片を接着固定する工程と、前記両面テープ片を含む前記リード引き出し開口部の全体を内包するテープ開口部を有し、かつ、外形形状が前記端子ボックスの底面の外形形状と同じ形状に形成された両面テープ体を、前記両面テープ片を含む前記リード引き出し開口部の全体を前記テープ開口部に内包させた状態で、前記裏面保護部材の表面に接着固定する工程と、前記太陽電池ストリングの裏面に対向させ、かつ、前記各リード引き出し開口部に前記出力リードを挿通した状態で、前記充填部材と、前記両面テープ片及び前記両面テープ体を接着固定した前記裏面保護部材とを順次積層する工程と、前記両面テープ体の周縁部と前記端子ボックスの底面の周縁部とを位置合わせして、前記端子ボックスの底面を前記両面テープ体及び前記両面テープ片に接着固定する工程と、を含むことを特徴としている。
また、本発明の移動体は、上記各構成の太陽電池モジュールをサンルーフとして搭載、または、サンルーフ上に搭載したことを特徴としている。すなわち、本発明の太陽電池モジュールを、要求仕様が高いと言われている車載用として用いた場合でも、特に耐水性において十分に満足のいく結果を得ることが可能である。
また、本発明の太陽電池モジュール組品は、上記各構成の太陽電池モジュールと、太陽電池モジュール取り付け架台と、前記太陽電池モジュールの受光面の全体を覆うように配置された透光部材とからなることを特徴としている。
本発明の太陽電池モジュール組品によれば、太陽電池モジュールを架台と透光部材とで囲まれたハウジング内に収納する構造とすることで、高い防湿性が確保できることから、両面テープを使用して端子ボックスを接着固定した場合でも、その接着部分から水分が浸入することを確実に防止することができる。
本発明によれば、端子ボックスの底面と裏面保護部材の表面との接着固定を、従来のシリコン樹脂による樹脂封止から両面テープ体による接着固定に変更することで、端子ボックスを裏面保護部材に接着後の厚みの寸法管理が容易となる。
また、本発明によれば、両面テープ体は、リード引き出し開口部及びその周縁部を除いて端子ボックスの底面の全周にわたって設けられているので、端子ボックスの底面周辺からの水分等の浸入を防止することができる。
また、本発明によれば、裏面保護部材のリード引き出し開口部の周縁部を覆うように、端子ボックスの接着固定も兼ねた両面テープ片を貼り付けておくことにより、出力リードをリード引き出し開口部から導出するときに、両面テープ片をガイドとして導出させることができるとともに、その後の両面テープ体による端子ボックスの底面と裏面保護部材の表面との接着固定の際に、この両面テープ片も端子ボックスの底面と裏面保護部材の表面との接着固定に寄与するため、端子ボックスを裏面保護部材の表面により確実かつ緊密に接着固定することができる。
本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールに適用される太陽電池ストリングの裏面要部を拡大して示す要部拡大平面図である。 図1の矢符B−Bから見た断面図である 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの各構成部材を分解して示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの一部拡大断面図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの一部拡大底面図である。 端子ボックスを底面側から見た斜視図である 端子ボックスの底面図である。 端子ボックスの蓋体を取り外した状態の平面図である。 端子ボックスをバックシートに取り付けた状態として、図5の矢符C−Cから見た一部拡大断面図である。 バックシートに形成された2つのリード引き出し開口部の周辺部を一部拡大して示す平面図である。 図5の矢符D−Dから見た一部拡大断面図である。 バックシートに形成された2つのリード引き出し開口部の周辺部を一部拡大して示す平面図であり、両面テープ片をリード引き出し開口部の周縁部に接着した状態を示している。 バックシートに形成された2つのリード引き出し開口部の周辺部を一部拡大して示す平面図であり、両面テープ片に加え、両面テープ体の接着位置も合わせて表示した状態を示している。 端子ボックスをバックシートに取り付けた状態として、図5の矢符C−Cから見た一部拡大断面図である。 バックシートに形成された2つのリード引き出し開口部の周辺部を一部拡大して示す平面図であり、両面テープ片をリード引き出し開口部の周縁部に接着した状態を示している。 バックシートに形成された2つのリード引き出し開口部の周辺部を一部拡大して示す平面図であり、両面テープ片に加え、両面テープ体の接着位置も合わせて表示した状態を示している。 両面テープ体を用いて端子ボックスの底面をバックシートの表面に貼り合わせた太陽電池モジュールに対して、高温高湿試験を行った結果を示すグラフである。 実施例2及び実施例3に対応した太陽電池モジュールの製造工程を示す斜視図である。 実施例2及び実施例3に対応した太陽電池モジュールの製造工程を示す斜視図である。 実施例2及び実施例3に対応した太陽電池モジュールの製造工程を示す斜視図である。 本実施形態に係る太陽電池モジュール組品の全体構成を概略的に示す断面図である。 太陽電池モジュールの外周部分の拡大断面図である。 太陽電池モジュール組品を、移動体車両の一例である例えば自動車のボディに搭載した例を示す概略図である。 太陽電池モジュール組品を、移動体車両の一例である例えば自動車のボディに搭載した他の例を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールに適用される太陽電池ストリングの裏面要部を拡大して示す要部拡大平面図、図2は、図1の矢符B−Bから見た断面図である。
太陽電池ストリング1は、透光性絶縁基板である受光面ガラス10に太陽電池セル1cが列状に複数配置され直列接続された形態とされている。受光面ガラス10は、太陽電池ストリング1の表面1fsを構成し、受光面ガラス10へ照射された太陽光を太陽電池セル1cへ入射させる。太陽電池ストリング1の裏面1rsには、太陽電池セル1cの裏面電極13が列状に複数配置されている。
太陽電池セル1cは、受光面ガラス10に形成された表面電極11、表面電極11に積層された半導体層12、半導体層12に積層された裏面電極13を備えている。表面電極11は、隣接する太陽電池セル1cの裏面電極13に接続されている。つまり、太陽電池セル1cは、太陽電池ストリング1の全体にわたって直列接続されている。
表面電極11は、透明電極であり、例えばSnO2、ITO、ZnOなどの金属酸化物で構成される。金属酸化物は、例えばCVD法やスパッタ法などにより成膜することが可能である。それぞれの表面電極11は、受光面ガラス10の表面に成膜した金属酸化物をレーザ光を照射するパターニングによって分離形成される。それぞれの表面電極11は、太陽電池セル1cに対応させてある。レーザ光は、受光面ガラス10では吸収されず透明電極(表面電極11)だけで吸収されるもの、例えば、波長1.06μmのNd:YAGレーザの基本波を使用することができる。
次に、半導体層12(例えば、シリコン系の非晶質膜や微結晶膜を適用することが可能である。)をCVD法などにより成膜する。それぞれの半導体層12は、表面電極11の表面に成膜した半導体層12をレーザ光を照射するパターニングによって分離形成される。それぞれの半導体層12は、太陽電池セル1cに対応させてある。レーザ光は、受光面ガラス10及び表面電極11では吸収されず半導体層12だけで吸収されるもの、例えば、波長532nmのNd:YAGレーザの第2次高調波を使用することができる。
次に、裏面電極13(例えば、Ag,Alなどの金属膜や、金属膜と金属酸化物とを積層したものを適用することが可能である。)をスパッタ法や電子ビーム蒸着法などにより成膜する。それぞれの裏面電極13は、半導体層12とともにレーザ光を照射するパターニングによって形成された分離溝14によって分離形成される。つまり、分離溝14によって、太陽電池セル1cに対応させた裏面電極13、半導体層12を形成する。レーザ光は、受光面ガラス10及び表面電極11では吸収されず半導体層12及び裏面電極13で吸収されるもの、例えば、波長532nmのNd:YAGレーザの第2次高調波を使用することができる。
表面電極11、半導体層12、裏面電極13を加工形成するレーザ光は、いずれも受光面ガラス10の方向から照射される。表面電極11、半導体層12、裏面電極13の成膜及びレーザパターニングにより、複数の太陽電池セル1c(薄膜太陽電池セル)が互いに直列接続された太陽電池ストリング1(薄膜太陽電池ストリング)が作製される。
図3は、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの各構成部材を分解して示す分解斜視図、図4は、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの一部拡大断面図、図5は、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの一部拡大底面図である。
本実施の形態に係る太陽電池モジュール2は、太陽電池ストリング1と、端子電極15と、バスバーリード16と、出力リード20とを備えている。つまり、太陽電池ストリング1の裏面1rsの両端には端子電極15が配置され、端子電極15には端子電極15に重ねて配置されたバスバーリード16が接続されている。なお、バスバーリード16は、例えば半田めっきされた銅線で形成されている。
また、バスバーリード16には太陽電池ストリング1で発生した電力を外部に取り出すための出力リード20が例えば半田付けによって接続されている。
本実施の形態では、出力リード20は、裸導線(例えば銅線)で構成してあり、裏面1rsに形成された絶縁樹脂成膜層21を介して裏面1rsに配置され、端子電極15と交差する方向で太陽電池ストリング1の中心側に向けて延長されている。
本実施の形態では、出力リード20は裸導線としているが、PET(ポリエチレンテレフタレート)のような絶縁部材によって被覆された被覆導線を用いてもよい。この場合には、絶縁樹脂成膜層21を省略することができる。
太陽電池ストリング1の裏面1rsに絶縁樹脂成膜層21、バスバーリード16、出力リード20を設けた状態で、太陽電池ストリング1の裏面1rsを封止するために、裏面1rsに対応させて、充填部材シート22s及びバックシート(裏面保護部材)24が積層される。充填部材シート22sは、充填部材シート22s及びバックシート24に対して施される加熱加圧処理(例えば、真空ラミネート処理。)によって、絶縁樹脂成膜層21と出力リード20との間に充填された充填部材層22(図4参照)を形成する。なお、充填部材シート22sとしては、EVA(エチレンビニルアセテート)シートを適用することが可能である。また、バックシート24としては、PET/Al/PET(PET:ポリエチレンテレフタレート)などの防湿層を含む3層構造のものが好ましい。
つまり、バックシート24は、充填部材層22に密着して出力リード20を充填部材層22によって被覆させる。したがって、充填部材層22を確実に形成できることから、出力リード20を裏面電極13に対して確実に絶縁して保護することが可能となり、容易かつ高精度に信頼性の高い太陽電池モジュール2を形成することができる。
充填部材シート22s及び裏面ガラス24は、いずれも出力リード20の先端を引き出すためのリード引き出し開口部(充填部材シート22sの場合はリード引き出し開口部22sh、バックシート24の場合はリード引き出し開口部24h)を有している。つまり、出力リード20は、引き出し位置で折り曲げられ、各リード引き出し開口部22sh,24hを通って外部へ引き出される。
ここで、本実施の形態では、バックシート24に形成されるリード引き出し開口部24hは、図5に示すように、各出力リード20の横断面形状に合わせて大きめに形成された2つの開口部となっている。
バックシート24のリード引き出し開口部24hから引き出された出力リード20は、バックシート24の外部で端子ボックス3に接続され、電力取り出しケーブル36から電力を取り出すことが可能となる。
図6は、端子ボックス3を底面側から見た斜視図、図7は、端子ボックス3の底面図、図8は、端子ボックス3の蓋体を取り外した状態の平面図、図9は、端子ボックス3をバックシート24に取り付けた状態として、図5の矢符C−Cから見た一部拡大断面図である。
端子ボックス3は、偏平な方形の箱形状に形成された保護ケース31と、この保護ケース31の開口部を覆う蓋体32とから構成されており、保護ケース31の底壁33には、太陽電池モジュール2のバックシート24のリード引き出し開口部24hから引き出された各出力リード20を内部に導入するための2つのリード導入開口部33aが設けられている。また、リード導入開口部33aの横には端子台34が設けられており、内部に導入された出力リード20は、この端子台34に固定される。
また、保護ケース31の一側壁には、外部に電力を供給する電力取り出しケーブル35をそれぞれ挿入可能な2つの挿入穴36が設けられており、この挿入穴36を通じて挿入された各電力取り出しケーブル35の先端部が端子台34に固定される。端子台34への固定は、例えばネジ止め構造となっている。なお、プラス側とマイナス側の端子台34の間には、図示は省略しているが、太陽電池モジュールの破損に対する回避回路の役割を果たすバイパスダイオードが接続されている。
このような構成の端子ボックス3において、本実施の形態では、保護ケース31の底壁33の底面37に、防湿性を有する両面テープ体40(図6及び図7中、斜線を付して示している。)の片面側が接着固定されており、端子ボックス3の底面37とバックシート24の表面とが、この防湿性を有する両面テープ体40によって接着固定されるようになっている。
このように、端子ボックス3の底面37とバックシート24の表面との接着固定を、従来のシリコン樹脂による樹脂封止から両面テープ体40による接着固定に変更することで、端子ボックス3をバックシート24に接着後の厚みの寸法管理が容易となる。すなわち、従来のシリコン樹脂による樹脂封止(すなわち、接着固定)では、シリコン樹脂の養生時間が長い(具体的には、1日〜3日程度)ため、完全に硬化するまでに時間がかかり、その間の厚みの寸法管理が必要となるが、両面テープ体40を用いることで、このような長時間の寸法管理が不要となる。ただし、両面テープ体40においても、テープ基材の両面に塗布された接着材の養生時間が必要であるが、この養生時間は、一般的に0.5時間で70%の接着強度となり、6時間程度でほぼ100%の接着強度となるため、実使用上問題となるレベルではない。すなわち、ほぼ設計で狙った数値の厚みに管理することが可能となる。
この両面テープ体40は、端子ボックス3の底面37の全周にわたって設けられている。すなわち、両面テープ体40は、その全体形状が端子ボックス3の底面37全体を覆う方形状に形成されており、端子ボックス3の2つのリード導入開口部33aを含む中央部を横長の方形状に切り欠いて、テープ開口部41を形成した構成としている。このテープ開口部41は、図10に示すように、バックシート24の2つのリード引き出し開口部24hをも内包する大きさに形成されている。図10は、バックシート24に形成された2つのリード引き出し開口部24hの周辺部を一部拡大して示す平面図であり、この図では、両面テープ体40の接着位置(斜線を付して示している。)も合わせて表示している。
このように、両面テープ体40を端子ボックス3の底面37の全周にわたって設けることで、端子ボックス3の底面37周辺からの水分等の浸入を防止することができる。なお、図6ないし図10に示した両面テープ体40の貼り付け状態を実施例1とする。
また、両面テープ体40の厚みt1は、図5の矢符D−Dから見た一部拡大断面図である図11に示すように、出力リード20によってバックシート24の表面に現れる段差分t11を吸収できる厚みとしている。すなわち、バックシート24の下面側には、リード引き出し開口部24hから導出される被覆導線である厚み約0.3mmの出力リード20があるため、両面テープ体40の厚みt1は、少なくとも出力リード20の影響によりバックシート24の表面に現れる段差分t11を吸収できる厚みとする。本実施の形態では、両面テープ体40の厚みt1を約0.8mmとしている。
本実施の形態では、この両面テープ体40として、日東電工株式会社製の製品名「ハイパージョイント(登録商標):H9008」を使用している。ただし、両面テープ体40の材質や種類については特に限定されるものではない。
このような両面テープ体40を使用することで、バックシート24の段差分を吸収して端子ボックス3の底面37をバックシート24の表面に確実に接着固定することができる。
図12ないし図14は、両面テープ体の貼り付け状態の他の実施例(実施例2とする。)を示している。
すなわち、実施例2では、上記両面テープ体40に加え、バックシート24のリード引き出し開口部24hの周縁部を覆うようにして、端子ボックス3の接着固定も兼ねた別の両面テープ片45を接着固定した構成としている。
図12は、バックシート24に形成された2つのリード引き出し開口部24hの周辺部を一部拡大して示す平面図であり、両面テープ片45(斜線を付して示している。)をリード引き出し開口部24hの周縁部に接着した状態を示している。また、図13は、バックシート24に形成された2つのリード引き出し開口部24hの周辺部を一部拡大して示す平面図であり、この図では、両面テープ片45に加え、両面テープ体40の接着位置(斜線を付して示している。)も合わせて表示している。また、図14は、実施例2の端子ボックス3をバックシート24に取り付けた状態として、図5の矢符C−Cから見た一部拡大断面図である。
ただし、実施例2では、リード引き出し開口部24hの周縁部のうち、出力リード20が横切る縁部24h1と、これに対向する縁部24h3の2辺にのみ短冊形状の両面テープ片45を設けている。
バックシート24は、PET/Al/PET(PET:ポリエチレンテレフタレート)などの防湿層を含む3層構造のものが一般的である。そのため、リード引き出し開口部24hの端部にはAl箔の切断面が露出することになり、出力リード20をリード引き出し開口部24hから導出するときに、このAl箔の露出した切断部によって出力リード20が傷つく可能性がある。そのため、従来は、リード引き出し開口部24hの周縁部に、Al箔の露出した切断部のみを被覆するためのテープ(具体的には、ポリイミドテープ)を別途貼り付けて、Al箔の切断部を被覆する処理を行っていた。
そこで、実施例2ではこの点に着目し、バックシート24のリード引き出し開口部24hの周縁部の2辺24h1,24h2を覆うように、端子ボックスの接着固定も兼ねた両面テープ片45を貼り付けている。すなわち、ポリイミドテープを貼り付ける従来の工程をそのまま利用して、両面テープ片45を貼り付ければよいので、製造時に両面テープ片45を貼り付ける工程を新たに追加する必要がないため、製造工程の増加を防止(すなわち、作業の無駄を削減)することができるとともに、従来のポリイミドテープの代用として、両面テープ片45をバックシート24のリード引き出し開口部24hの絶縁に利用することができる。この両面テープ片45の貼り付け位置は、図13に示すように、両面テープ片45の貼り付け位置と重ならないように配置する。なお、両面テープ片45の厚みも、両面テープ体40と同じ約0.8mmである。これにより、出力リード20をリード引き出し開口部24hから導出するときに、両面テープ片45をガイドとして導出させることができるとともに、その後の両面テープ体40による端子ボックス3の底面37とバックシート24の表面との接着固定の際に、この両面テープ片45も端子ボックス3の底面37とバックシート24の表面との接着固定に寄与するため、端子ボックス3をバックシート24の表面により確実かつ緊密に接着固定できるとともに、端子ボックス3の底面37周辺からの水分等の浸入をより確実に防止することができる。
図15及び図16は、両面テープ体の貼り付け状態のさらに他の実施例(実施例3とする。)を示している。図15は、バックシート24に形成された2つのリード引き出し開口部24hの周辺部を一部拡大して示す平面図であり、両面テープ片45(斜線を付して示している。)をリード引き出し開口部24hの周縁部に接着した状態を示している。また、図16は、バックシート24に形成された2つのリード引き出し開口部24hの周辺部を一部拡大して示す平面図であり、両面テープ片45に加え、両面テープ体40の接着位置(斜線を付して示している。)も合わせて表示している。
すなわち、実施例3では、両面テープ片45をリード引き出し開口部24hの周縁部の他の2辺の縁部24h2,24h4にも貼り付けている。すなわち、リード引き出し開口部24hの周縁部24h1〜24h4の全周にわったて両面テープ片45を貼り付けた構成としている。これにより、端子ボックス3の底面37周辺からの水分等の浸入をより確実に防止することができる。
なお、上記実施の形態では、両面テープ体40を端子ボックス3の底面37に予め貼り付けた状態として図示している。すなわち、実際の製造工程では、端子ボックス3の底面37に接着固定された両面テープ体40のテープ開口部41を、バックシート24の2つのリード引き出し開口部24hを内包するように位置合わせして、接着固定することになる。この場合、位置合わせのための有効な目印がないため、接着固定に時間がかかる可能性がある。特に、実施例2や実施例3のように、両面テープ片45をバックシート24のリード引き出し開口部24hの周縁部に事前に接着固定している場合には、バックシート24に接着固定されている両面テープ片45と、端子ボックス3の底面37に接着固定されている両面テープ体40とが重ならないように、注意して接着固定する必要があるため、接着固定に余計に時間がかかることになる。
従って、実際の製造工程を考慮すると、両面テープ体40も、両面テープ片45と同様、事前にバックシート24に貼り付けておく構成とするのが良い。この方が、両面テープ体40と両面テープ片45とが重ならないように位置合わせすることが容易であり、また、端子ボックス3を接着固定する場合でも、両面テープ体40の外形形状を端子ボックス3の底面37の外形形状と同じ形状に形成しておけば、両面テープ体40の周縁部と端子ボックス3の底面37の周縁部とを位置合わせすることで、端子ボックス3を正確な位置に容易に接着固定することができる。すなわち、バックシート24のリード引き出し開口部24hと両面テープ体40のテープ開口部41とを正確に位置合わせすることができる。また、この場合も、ポリイミドテープを貼り付ける従来の工程をそのまま利用して、両面テープ片45とともに両面テープ体40も一緒に貼り付ければよいので、製造時に両面テープ体40を貼り付ける工程を新たに追加する必要がないため、製造工程の増加を防止(すなわち、作業の無駄を削減)することができる。
図17は、日東電工株式会社製の「ハイパージョイント(登録商標):H9008」の両面テープを用いて、端子ボックスの底面をバックシートの表面に貼り合わせた太陽電池モジュールに対して、温度85℃、湿度85%の環境下で高温高湿試験を行った結果を示すグラフである。図中、縦軸は発電量初期比(%)、横軸は時間(h)である。この試験は、同条件で作製した3つの個体(実線、一点鎖線、二点鎖線)に対して行っている。これは、本試験のデータを、太陽電池モジュールの個体差も含めて確認するためである。
図17は、初期発電量を測定し、そのときの発電量を基準として、300時間(h)、600時間(h)、900時間(h)毎に発電量を再測定(初期発電量を測定した同じソーラーシミュレータにて再測定)し、その発電量の推移をプロットしたものである。合格判定ポイントは750時間(h)であり、これはIEC61646規格で換算すると15年に相当する箇所である。その箇所を特に合格判定ポイントとしているのは、小型の太陽電池モジュールの使用用途を考慮したとき、搭載されるアプリケーションの寿命に合わせて設計されることがほとんどであり、例えば、要求仕様が高いと言われている車載用途においても、15年が搭載部品の保証期間であるため、本試験でも750時間(h)を合格判定ポイントとしている。また、合格ラインL1(L1より上を合格とする)は、薄膜太陽電池モジュールの発電量の下限値(当社基準)からのものである。
このグラフからも分かるように、防湿性を有する両面テープを用いて端子ボックスをバックシートに貼り合わせた太陽電池モジュールは、3種類とも高温高湿試験に十分耐え得ることが分かる。また、この試験結果が、太陽電池モジュールの個体ばらつきに影響を受けないことも分かる。
次に、上記実施例2及び実施例3に対応した太陽電池モジュールの製造方法について、図12,13,15,16及び図18(A)〜図18(C)を参照して説明する。図18(A)〜図18(C)は、製造工程を示す斜視図である。
本発明の太陽電池モジュールの製造方法では、まず、図12または図15に示すように、バックシート24の表面に、バックシート24のリード引き出し開口部24hの周縁部を覆うように両面テープ片45を接着固定する。
次に、図13または図16に示すように、外形形状が端子ボックス3の底面37の外形形状と同じ形状に形成された両面テープ体40(図6,図7等参照)を、両面テープ片45を含むリード引き出し開口部24hの全体をテープ開口部41に内包させた状態で(すなわち、両面テープ片45と両面テープ体40とが重ならないように配置して)、バックシート24の表面に接着固定する。
なお、両面テープ片45及び両面テープ体40の接着固定は、上記したようにポリイミドテープを貼り付ける従来の工程をそのまま利用できるので、両面テープ片や両面テープ体を貼り付ける工程を新たに追加する必がなく、製造工程の増加を防止(すなわち、作業の無駄を削減)することができる。
次に、図18(A)に示すように、太陽電池ストリング1の裏面に充填部材シート22sを対向配置し、かつ、各リード引き出し開口部22shに各出力リード20,20をそれぞれ挿通させて、充填部材シート22sを太陽電池ストリング1の裏面に積層配置する。
次に、図18(B)に示すように、太陽電池ストリング1の裏面に積層配置した充填部材シート22sの表面に、両面テープ体40及び両面テープ片45を接着固定したバックシート24を対向配置し、かつ、各リード引き出し開口部24hに各出力リード20,20をそれぞれ挿通させて、バックシート24を充填部材シート22sの表面に積層配置する。このとき、従来のポリイミドテープの代用として、両面テープ片45をバックシート24のリード引き出し開口部24hの絶縁に利用することができる。また、出力リード20をバックシート24のリード引き出し開口部24hに挿通するとき、両面テープ片45によって、出力リード20がリード引き出し開口部24hの切断面に接触して傷付くことを防止することができる。そして、このように太陽電池ストリング1の裏面に充填部材シート22sとバックシート24とを順次積層した後、太陽電池ストリング1とバックシート24とを充填部材シート22sを介して一体化する。なお、図18(B)では、実施例2に対応した太陽電池モジュール(すなわち、両面テープ片45が図12に示す配置構成の太陽電池モジュール)を図示しているが、実施例3に対応した太陽電池モジュール(すなわち、両面テープ片45が図15に示す配置構成の太陽電池モジュール)の場合も全く同じである。
最後に、図18(C)に示すように、両面テープ体40の周縁部と端子ボックス3の底面37の周縁部とを位置合わせし、端子ボックス3のリード導入開口部33aに出力リード20を挿通させて、端子ボックス3の底面37を両面テープ体40及び両面テープ片45に接着固定する。このとき、両面テープ体40の外形形状は端子ボックス3の底面37の外形形状と同じ形状に形成されているので、端子ボックス3の底面37を両面テープ体40の位置に正確に位置合わせすることができる。
以上により、本発明の太陽電池モジュールが製造される。
<太陽電池モジュール組品の説明>
図19は、本実施形態に係る太陽電池モジュール組品の全体構成を概略的に示す断面図、図20は太陽電池モジュールの外周部分の拡大断面図である。ただし、図面を見易くするために、枠体以外の部分の破断線は図示を省略している。
本実施形態の太陽電池モジュール組品5は、上記構成の太陽電池モジュール2と、太陽電池モジュール2を取り付けるための架台60と、太陽電池モジュール2の受光面ガラス10の全体を覆うように配置された透光部材70とで構成されている。本実施形態では、太陽電池ストリング1は薄膜太陽電池であり、その周囲に、アルミニュウム(Al)製の枠体28を嵌合して太陽電池モジュール2を構成している。
太陽電池モジュール2の架台60への取り付けは、枠体28を取付部として利用することができる。すなわち、枠体28の下部全周にわたって形成された環状のリブ片28aに、図示は省略しているが雌ねじ付きのボルト穴を所定の間隔を存して複数箇所に形成し、このボルト穴に対向する架台70にボルト挿通穴を形成し、リブ片28aのボルト穴に例えば架台60の下部側からボルト挿通穴を介してボルトをねじ込むことによって、太陽電池モジュール2を架台60に取り付け固定することができる。ただし、この取り付け方法は単なる一例であって、このような取り付け方法に限定されるものではない。
透光部材70は、図19の断面形状に示すように、その全体が中央部71から外周部72にかけて、平坦面に近い状態で極めて緩やかに湾曲した形状となっており、太陽電池モジュール2の周縁部(より具体的には、太陽電池モジュール2の外周部を保持している枠体28の位置)に対向する部分からさらに外周側に延設されたところで下方に湾曲された、ちょうどお盆を伏せたような形状となっている。そして、その湾曲下端部からさらに内側に延設され、その延設部分73が太陽電池モジュール2の枠体28と接合された構造となっている。
このように形成された透光部材70は、軽量化のため、ポリカーボネイトやアクリルなどの樹脂で構成されている。また、透光部材70と太陽電池モジュール2との間は、本来ならば導電率の高い物質を充填することが望ましいが、本実施形態では軽量化のため、空気層としている。
本実施形態の太陽電池モジュール組品5によれば、太陽電池モジュール2を架台60と透光部材70とで囲まれたハウジング内に収納する構造とすることで、高い防湿性が確保できることから、両面テープ体40や両面テープ片45を使用して端子ボックス3をバックシート24に接着固定した場合でも、その接着部分から水分が浸入することを確実に防止することができる。
図21は、上記太陽電池モジュール組品5を、移動体車両の一例である例えば自動車のボディに搭載した例を示す概略図である。この例では、太陽電池モジュール組品5を構成する架台60が自動車のボディ、より具体的には、ルーフ60aとなっている。ただし、自動車のボディへの太陽電池モジュール組品5の搭載位置は、ルーフ60aに限定されるものではなく、必要に応じて他の箇所へ搭載しても構わない。
また、図21では、ルーフの形状に合わせて太陽電池モジュール2自体もその全体が若干湾曲するように構成しているが、例えば図22に示すように、太陽電池モジュール2自体は平板状に形成し、枠体28の足部分を下方に所定長さだけ延設することで、湾曲形状のルーフ60a上に載置できるようにしてもよい。すなわち、この場合には、太陽電池モジュール2の中央下部と、太陽電池モジュール2の周縁部を保持する枠体28,28のリブ片28a,28aとによって、太陽電池モジュール組品5をルーフ60a上に載置する構造となる。また、場合によっては、太陽電池モジュール2の中央下部も若干浮かせた状態で載置する構造としてもよい。
なお、今回開示した実施の形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 太陽電池ストリング(太陽電池素子)
1c 太陽電池セル
1fs 表面
1rs 裏面
2 太陽電池モジュール
3 端子ボックス
5 太陽電池モジュール組品
10 受光面ガラス(透光性絶縁基板)
11 表面電極
12 半導体層
13 裏面電極
14 分離溝
15 端子電極
16 バスバーリード
20 出力リード
21 絶縁樹脂成膜層
22 充填部材層
22s 充填部材シート
22sh リード引き出し開口部
24 バックシート(裏面保護部材)
24h リード引き出し開口部
24h1〜24h4 縁部
28 枠体
28a リブ片
31 保護ケース
32 蓋体
33 底壁
33a リード導入開口部
34 端子台
35 電力取り出しケーブル
36 挿入穴
37 底面
40 両面テープ体
41 テープ開口部
45 両面テープ片
60 架台
70 透光部材
71 中央部
73 延設部分

Claims (12)

  1. 太陽電池素子から電力を取り出す出力リードを引き出すリード引き出し開口部が裏面保護部材に形成され、前記出力リードを結線する端子ボックスが前記リード引き出し開口部を覆うように前記裏面保護部材の表面に取り付けられた太陽電池モジュールであって、
    前記端子ボックスの底面と前記裏面保護部材の表面とが、防湿性を有する両面テープ体によって接着固定されているとともに、前記両面テープ体は、前記リード引き出し開口部及びその周縁部を除いて前記端子ボックスの底面の全体に設けられていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 請求項1に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記端子ボックスの底面は平坦面に形成されていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  3. 請求項1または請求項2に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記両面テープ体は、その外形形状が前記端子ボックスの底面の外形形状と同じ形状に形成されていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記両面テープ体は、前記出力リードによって前記裏面保護部材の表面に現れる段差分を吸収できる厚みを有することを特徴とする太陽電池モジュール。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記リード引き出し開口部の前記周縁部のうち前記出力リードが横切る縁部及びこれに対向する縁部を覆うように両面テープ片が接着固定されていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  6. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記リード引き出し開口部の前記周縁部を覆うように両面テープ片が接着固定されていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  7. 請求項5または請求項6に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記両面テープ片は、前記出力リードによって前記裏面保護部材の表面に現れる段差分を吸収できる厚みを有することを特徴とする太陽電池モジュール。
  8. 請求項7に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記両面テープ体と前記両面テープ片とは重ならないように配置されていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  9. 請求項7に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記両面テープ体と前記両面テープ片とは一体に形成されていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  10. 太陽電池ストリングの裏面に充填部材と裏面保護部材とを積層するとともに、前記太陽電池ストリングから電力を取り出す出力リードを引き出すリード引き出し開口部が前記充填部材と前記裏面保護部材とにそれぞれ形成され、前記出力リードを結線する端子ボックスが前記リード引き出し開口部を覆うように前記裏面保護部材の表面に取り付けられた太陽電池モジュールの製造方法であって、
    前記裏面保護部材の表面に、前記裏面保護部材の前記リード引き出し開口部の周縁部を覆うように両面テープ片を接着固定する工程と、
    前記両面テープ片を含む前記リード引き出し開口部の全体を内包するテープ開口部を有し、かつ、外形形状が前記端子ボックスの底面の外形形状と同じ形状に形成された両面テープ体を、前記両面テープ片を含む前記リード引き出し開口部の全体を前記テープ開口部に内包させた状態で、前記裏面保護部材の表面に接着固定する工程と、
    前記太陽電池ストリングの裏面に対向させ、かつ、前記各リード引き出し開口部に前記出力リードを挿通した状態で、前記充填部材と、前記両面テープ片及び前記両面テープ体を接着固定した前記裏面保護部材とを順次積層する工程と、
    前記両面テープ体の周縁部と前記端子ボックスの底面の周縁部とを位置合わせして、前記端子ボックスの底面を前記両面テープ体及び前記両面テープ片に接着固定する工程と、
    を含むことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  11. 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の太陽電池モジュールを搭載したことを特徴とする移動体。
  12. 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の太陽電池モジュールと、太陽電池モジュール取り付け架台と、前記太陽電池モジュールの受光面の全体を覆うように配置された透光部材とからなることを特徴とする太陽電池モジュール組品。
JP2011171277A 2010-09-30 2011-08-04 太陽電池モジュール、この太陽電池モジュールを搭載した移動体、及び太陽電池モジュール組品 Withdrawn JP2012094817A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011171277A JP2012094817A (ja) 2010-09-30 2011-08-04 太陽電池モジュール、この太陽電池モジュールを搭載した移動体、及び太陽電池モジュール組品

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010220948 2010-09-30
JP2010220948 2010-09-30
JP2011171277A JP2012094817A (ja) 2010-09-30 2011-08-04 太陽電池モジュール、この太陽電池モジュールを搭載した移動体、及び太陽電池モジュール組品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012094817A true JP2012094817A (ja) 2012-05-17

Family

ID=46387799

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011171277A Withdrawn JP2012094817A (ja) 2010-09-30 2011-08-04 太陽電池モジュール、この太陽電池モジュールを搭載した移動体、及び太陽電池モジュール組品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012094817A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014075430A (ja) * 2012-10-03 2014-04-24 Sharp Corp 太陽電池モジュール
EP2897286A3 (en) * 2014-01-15 2015-09-23 LG Electronics Inc. Solar cell module having an integral inverter
KR20150124308A (ko) * 2014-04-28 2015-11-05 엘지전자 주식회사 태양 전지 모듈
US9641124B2 (en) 2014-11-04 2017-05-02 Hyundai Motor Company Electric interconnection system for solar cell of vehicle roof

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014075430A (ja) * 2012-10-03 2014-04-24 Sharp Corp 太陽電池モジュール
EP2897286A3 (en) * 2014-01-15 2015-09-23 LG Electronics Inc. Solar cell module having an integral inverter
US9735699B2 (en) 2014-01-15 2017-08-15 Lg Electronics Inc. Integral inverter and solar cell module including the same
US10742132B2 (en) 2014-01-15 2020-08-11 Lg Electronics Inc. Integral inverter and solar cell module including the same
KR20150124308A (ko) * 2014-04-28 2015-11-05 엘지전자 주식회사 태양 전지 모듈
KR102254732B1 (ko) * 2014-04-28 2021-05-24 엘지전자 주식회사 태양 전지 모듈
US9641124B2 (en) 2014-11-04 2017-05-02 Hyundai Motor Company Electric interconnection system for solar cell of vehicle roof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8461450B2 (en) Solar cell module and manufacturing method of solar cell module
JP5879513B2 (ja) 太陽電池モジュール
WO2011024993A1 (ja) 太陽電池モジュール
JP2010056251A (ja) 太陽電池モジュール
WO2011024991A1 (ja) 太陽電池モジュール
US20100243027A1 (en) Solar cell and solar cell module
JP2012094817A (ja) 太陽電池モジュール、この太陽電池モジュールを搭載した移動体、及び太陽電池モジュール組品
JP5512036B2 (ja) 太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法
JP3176340B2 (ja) 太陽電池モジュールの製造方法
US20110192442A1 (en) Photovoltaic module with embedded junction box and photovoltaic window with the same
JP5089548B2 (ja) 太陽電池モジュールおよび太陽電池モジュールの製造方法
WO2011024992A1 (ja) 太陽電池モジュール
JP2009010146A (ja) 太陽電池モジュールおよびその製造方法
JP2012019023A (ja) 太陽電池モジュール組品及び太陽電池モジュール組品を搭載した移動体
JP4314872B2 (ja) 太陽電池モジュールの製造方法
JP2010283231A (ja) 太陽電池モジュール及びその製造方法
WO2012043702A1 (ja) 太陽電池モジュール
JP2013093625A (ja) 太陽電池モジュールの製造方法
JP2010225772A (ja) 太陽電池モジュール
JP6042710B2 (ja) 太陽電池モジュール、及び太陽電池モジュールの製造方法
JP2006278708A (ja) 太陽電池モジュール及びその製造方法
JP2002141535A (ja) 太陽電池モジュールの電力リード引き出し方法
JP2004327964A (ja) 太陽電池モジュール
US20190221680A1 (en) Solar cell module including terminal box and method of manufacturing solar cell
JP2012195409A (ja) 太陽電池モジュール及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20141007