JP2004327964A - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】 太陽電池素子の電気出力の取り出しとそれに接続される電気機器の太陽電池モジュール表面側への取り付けを、信頼性を確保しながら低コストで可能にする太陽電池モジュール構造を提供することを目的とする。
【解決手段】 光入射面側に設けられた表面部材と、表面部材の光入射面側とは反対側に配置された封止材と、表面部材と前記封止材とにより被覆された太陽電池素子と、太陽電池素子の電気出力を取り出すための電気機器とを備えており、封止材はその光入射面側に表面部材により被覆されていない露出部を光入射面側に有し、電気機器の筐体は前記露出部内において封止材と接着されている構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、太陽電池素子を封止材で封止した太陽電池モジュールに関し、特に、太陽電池素子の電気出力を太陽電池モジュールの外部に取り出すための電気機器を有する太陽電池モジュールに関するものである。
複数の太陽電池素子を接続して所望の電圧・電流を得られるようにした太陽電池素子集合体はこのままでは屋外の過酷な環境下での使用に耐えることができない。そこで、封止材による封止を行い太陽電池モジュールとする必要がある。封止材にはエチレン―酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂が一般的に用いられ、受光面側の最表面にはガラスやフッ素樹脂フィルムなどの耐候性・透光性に優れる部材が配される。一方、裏面側には耐候性、電気絶縁性に優れるフッ素樹脂フィルムやポリエステルフィルムなどが配される。太陽電池素子は封止材中に埋設され、受光面部材及び裏面部材が封止材に貼り付けられることによって太陽電池モジュールが構成される。
ところで、太陽電池モジュールから電気出力を取り出すためには、太陽電池素子に接続された電極を封止材、受光面部材あるいは裏面部材から外に導出することによって通常行われる。従来、この導出方法として、特開2000−243996号公報(特許文献1)に記載されているように、太陽電池素子裏面側の封止材及び裏面部材に、素子裏面に設けられた出力取り出し電極に連通する開口部を設け、リード線等を電極に半田付けする方法や、特開平7−263738号公報(特許文献2)、特開平10−335682号公報(特許文献3)に記載されているように、電極表面が露出するように太陽電池端部の表面部材あるいは裏面部材と封止材に切り欠きを設ける方法などが挙げられる。
外部に導出された電極は外部との電気絶縁を確実に確保する必要がある。すなわち、太陽電池モジュールが屋外での過酷な環境下で使用されても、雨水などが電極部に侵入して電気絶縁性が保てなくなるようなことがないように、電極導出部を完全に覆うように端子箱、あるいはジャンクションボックスと呼ばれる外囲体を設けることが通常行われる。そして、電極はこの端子箱中に設けられた端子台などを介して端子箱の外へ導出されるケーブルコネクタに接続され、電気出力が取り出される。端子箱中の電極やケーブルコネクタとの接続部の腐食防止、さらには電極導出部の水密性向上のために、端子箱中をシリコーンシーラントなどで充填することも一般的に行われる。図9や図10はこのような端子箱を設けた例を図示している。
特開2000−243996号公報 特開平7−263738号公報 特開平10−335682号公報
しかしながら、施工性の向上等の観点から、太陽電池モジュールの裏面に端子箱のような突起部を設けたくないことがある。例えば、近年、太陽電池モジュールが建材を兼ねる建材一体型太陽電池モジュールが、太陽光発電システムの一層のコストダウンを実現し、また建築物へ設置した場合の見栄えのよさから、盛んに開発が進められているが、このような太陽電池モジュールでは施工性を考慮して裏面に端子箱のような突起部を設けたくないことがある。このような場合は、表面より電極を取り出して、端子箱を表面部材上に取り付ける必要があるが、表面部材と端子箱との接着強度が不十分となりやすい。表面部材には高度な耐候性が要求されるために通常、ガラス板かフッ素樹脂フィルムが用いられるが、特に、表面部材としてフッ素樹脂フィルムを用いる場合フッ素樹脂フィルムと端子箱との接着強度が不十分となりやすく、最悪の場合、フッ素樹脂フィルムから端子箱が剥離してしまう。
また、太陽電池モジュールのコストダウンのために、太陽電池モジュールの封止形態を従来よりも格段に薄く簡易とする試みもなされており、それにあわせてより電気出力取り出し部の構造も簡単な構造にすることが求められている。そして、建材一体型太陽電池モジュールに代表されるように設置が簡単で見栄えのよい太陽電池モジュールの開発を目指す中で、モジュール表面に端子箱等の電気機器を配設して裏面を平坦にしつつ、製造工程の簡略化と歩留の向上によって大幅にコストダウンが可能となる電極取り出しと電気機器の取り付け構造が望まれている。
本発明はこららの事情に鑑みてなされたものであり、太陽電池素子の電気出力の取り出しとそれに接続される電気機器の太陽電池モジュール表面側への取り付けの信頼性を確保することを目的とする。また、別の目的として、そのような信頼性を確保しながら低コスト化か可能な太陽電池モジュール構造を提供することを目的とする。
本発明者はこれらの課題や目的を個々にあるいはまとめて解決するために鋭意研究開発を重ねた結果、次のような発明が極めて効果的であることを見いだした。
即ち、本発明は、光入射面側に設けられた表面部材と、前記表面部材の光入射面側とは反対側に配置された封止材と、前記表面部材と前記封止材とにより被覆された太陽電池素子と、前記太陽電池素子の電気出力を取り出すための電気機器とを備えており、前記封止材はその光入射面側に前記表面部材により被覆されていない露出部を光入射面側に有し、前記電気機器の筐体は前記露出部内において前記封止材と接着されている太陽電池モジュールである。このような構成により、電気機器の太陽電池モジュールへの接着信頼性を確保して、長期間の屋外暴露においても電気機器の剥離や、電気出力取り出し電極と電気機器外部との間の電気絶縁性低下のない信頼性に優れた太陽電池モジュールを提供することができるようになる。
また、本発明は、前記露出部は前記封止材が前記表面部材から周囲に突出している領域であることが好ましい。表面部材から封止材を露出させて露出部を設けるために、表面部材に封止工程前にあらかじめ例えばスリット状開口部を設ける方法がある。封止工程において、太陽電池素子と封止材シートと表面部材とを積層する際に、太陽電池素子の電気出力を取り出すための電極を開口部にあわせる必要があり、工程が多くなると同時に自動化するのが難しい。しかし、封止材を表面部材から周囲に突出させて露出部を設けることにより、開口部と電極との位置合わせをする必要がないことから、製造工程が簡略化され低コストで太陽電池モジュールを作製できる。また、例えば、表面部材がガラス板である場合、ガラス板に開口部を設けると製造コストが上昇するが、開口部を設けて封止材を露出させる代わりに封止材をガラス板から周囲に突出させて露出させれば、ガラス板に開口部を設ける必要がないことから、製造コストの上昇を避けることができる。
また、前記露出部上に前記電気機器から導出される電気配線部材を固定することによって、電気配線部材にかかる外力が直接電気機器に伝わることがないので、更に電気機器の露出部への接着信頼性が向上する。
また、前記電気機器と前記封止材の間に防湿層を配することによって、封止材を透過する水蒸気の電気機器への侵入を防ぐことができるので、湿度による電気機器の筐体と封止材との接着性低下を一層抑制することが可能となる。また、湿度による電気機器内部の配線部材の腐食も抑制される。さらに、防湿層が金属箔体であれば、電気機器が発熱するような場合、金属箔体を通して放熱できるという効果も併せ持つことができる。
このような構成により、信頼性の高い電極取り出し構造および電気機器取り付け構造を有する太陽電池モジュールを提供できる。また、低コストで提供することができる。すなわち、製造工程が簡略化され低コストで太陽電池モジュールを作製できるようになる。また、電気機器の太陽電池モジュールへの接着信頼性を確保して、長期間の屋外暴露においても電気機器の剥離や、電気出力取り出し電極と電気機器外部との間の電気絶縁性低下のない信頼性に優れた太陽電池モジュールを提供することができるようになる。
図1に本発明を実施した太陽電池モジュールの電極取り出し及び電気機器取り付け構造の一実施態様を表す概略平面図及び概略断面図を示す。図1において、1は太陽電池素子、2は表面部材、3は封止材、4は裏面部材、5は取り出し電極、6は筐体、7は電気配線部材、8は端子台、9は接着剤である。
本発明の太陽電池モジュールは、光入射面側に設けられた表面部材と、前記表面部材の光入射面側とは反対側に配置された封止材と、前記表面部材と前記封止材とにより被覆された太陽電池素子と、前記太陽電池素子の電気出力を取り出すための電気機器とを備えており、前記封止材はその光入射面側に前記表面部材により被覆されていない露出部を光入射面側に有し、前記電気機器の筐体は前記露出部内において前記封止材と接着されていることが主な特徴である。また、本発明は、前記露出部は前記封止材が前記表面部材から周囲に突出している領域であることが好ましい。例えば、太陽電池素子を、少なくとも受光面側に配される表面部材と、非受光面側に配される裏面部材と、その内側の封止材とで被覆してなる太陽電池モジュールにおいて、前記封止材および前記裏面部材の一部が前記表面部材よりも外側へ突出しいる突出部が設けられており、前記太陽電池素子の電気出力が前記太陽電池素子に接続された金属箔体を用いて前記封止材の外へ取り出され、前記突出部上に前記金属箔体が戴置されており、前記突出部上に前記金属箔体に接続されて前記金属箔体に供給される電力を利用する電気機器が固定されてなることが好ましい。
太陽電池素子1には図1に示すようにその電気出力を外部に取り出すために、太陽電池素子上に設けられている集電電極に接続されているバスバー電極や素子裏面に設けられている電極に、取り出し電極5が接続される。太陽電池素子は、所望の電圧や電流に応じて複数の太陽電池素子を直列あるいは並列に接続したものであっても構わない。
取り出し電極5は、表面部材2の外側へ露出した封止材3から外へ取り出される。封止材を露出させるためには、図1のように表面部材から外へ突出するように封止材を配する方法や、表面部材に切り欠きや開口部を設けて封止材を露出させる方法などがあるが、表面部材から外へ突出させる方法がより簡単に作製することが出来るので好ましい。表面部材がガラスのように加工が比較的困難な材料である場合は特に、表面部材に切り欠きや開口部を設けるよりも封止材を突出させて露出部を設けた方が製造コストを押さえることができる。
封止材の露出部が表面部材より突出して設けられている場合には、裏面部材も同様に突出して封止材の下側に配されていることが望ましい。後述する電気機器を封止材の露出部に接着した場合に、封止材だけでは剛性が不足して突出部の根元で折れ曲がったり破断したりする場合があるが、裏面部材を封止材の裏打ちとして用いることによって、剛性が高まりこのような問題を避けることができる。
封止材露出部には電気機器の筐体6が接着される。電気機器としては例えば、端子箱、電圧変換器・インバータなどの電力変換器、モールドダイオードなどの電子部品が挙げられる。
筐体の接着には接着剤9を用いる。接着剤の材料としては、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン系樹脂など従来より公知なものを種々選択して用いることができる。また、接着剤の形態としては、反応硬化型接着剤のほかにも、ホットメルト接着剤、両面粘着テープなどを都合に応じて使い分ければよい。この中でも、シリコーン樹脂接着剤やアクリル樹脂両面粘着テープは耐候性と接着力のバランスが優れているので、好適に用いられる。
取り出し電極5は筐体内に設けられた端子台やリードなどに接続され、太陽電池素子と電気機器が電気的に接続される。そして、必要に応じて筐体上部を蓋部材(不図示)で塞いで筐体内部を密閉する。
また、図2のように接着剤を用いずに封止材で筐体を接着することはさらに好ましい形態である。太陽電池に用いられる封止材は元来優れた耐候性を有する接着剤であるので、接着信頼性はさらに向上する。筐体内の電気機器が耐熱性を有するものならば、太陽電池素子の封止工程と同時に筐体の接着を行うことによって、製造工程の簡略化を図ることもできる。
電気機器からは電気配線部材が導出されることが多いが、その場合は図3のように、電気配線部材7を封止材露出部10に固定することは望ましい構成である。これによって、電気配線部材が引っ張られた時に直接電気機器に力が及ぶことがなく、電気機器が封止材露出部から脱落することを防止できる。電気配線部材を封止材露出部に固定する方法としては、固定具を用いて機械的に固定する方法、接着剤で接着する方法、封止材で接着する方法などを種々選択して用いればよい。
さらに、図4のように電気機器と封止材露出部との間に防湿層11を挿入することで、電気機器の湿度による故障を防ぐことができるとともに、防湿層として金属箔体を用いれば、電気機器の発熱が問題になるような場合には、電気機器の放熱を効果的に行うことができるようになるので望ましい。金属箔体は耐食性、熱伝導性の高いものの中から適宜選択すればよく、アルミニウム箔が最も好適に用いられる。また、金属箔体は樹脂フィルムとラミネートされたものであっても良い。例えば、アルミニウム箔をラミネートしたポリエステルフィルムなどが挙げられる。
電気機器筐体内部の電気部品の耐候性、耐湿性、電気絶縁性を向上させるために、図5のように筐体内部を充填材樹脂13で充填することが好ましい。充填材樹脂としてはシリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられるが、太陽電池モジュールの使用環境を考慮して耐候性に優れるシリコーン樹脂を用いることが望ましい。電気機器への水蒸気の侵入を防ぎ、放熱性も向上させる目的で、前記樹脂上に金属板、金属箔などを配することも無論可能であり、それが蓋部材を兼ねることもできる。
以下、太陽電池モジュールを構成する各部材について更に詳しく説明する。
封止材3は、太陽電池素子の凹凸を被覆し、素子を温度変化、湿度、衝撃などの過酷な外部環境から守り、かつ表面部材あるいは裏面部材と素子との接着を確保するために用いられる。このような材料としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)樹脂、アイオノマー樹脂、ポリビニルブチラール樹脂などが挙げられるが、中でもEVA樹脂は耐候性、接着性、充填性、耐熱性、耐寒性、耐衝撃性など太陽電池用途としてバランスのとれた物性を有しているので好適に用いられる。ただ、そのままでは熱変形温度が低いために容易に高温使用条件下で変形やクリープを呈するので、架橋して耐熱性を高めておくことが望ましい。
太陽電池素子1としては、1)結晶シリコン太陽電池、2)多結晶シリコン太陽電池、3)微結晶シリコン太陽電池、4)アモルファスシリコン太陽電池、5)銅インジウムセレナイド太陽電池、6)化合物半導体太陽電池など、従来公知な素子を目的に応じて種々選択して用いて良い。これら太陽電池素子は、所望する電圧あるいは電流に応じて複数個を電気的に接続する。また、これとは別に絶縁化した基板上に太陽電池素子を集積化して所望の電圧あるいは電流を得ることもできる。
表面部材2は、太陽電池モジュールの最表層に位置するため透明性、耐侯性、耐汚染性、機械強度をはじめとして、太陽電池モジュールの屋外暴露における長期信頼性を確保するための性能が必要である。例えば、白板強化ガラス、フッ素樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルムなどがある。白板強化ガラスは透明性が高く衝撃にも強くて割れ難いため、太陽電池モジュールの表面部材として広く用いられている。
しかし、最近ではモジュールに軽量性、フレキシブル性が求められる場合も多く、そのような場合には樹脂フィルムが表面部材として用いられる。中でもフッ素樹脂フィルムは、耐候性、耐汚染性に優れているため好んで用いられる。具体的には、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂あるいは四フッ化エチレン−エチレン共重合体などがある。耐候性の観点ではポリフッ化ビニリデン樹脂が優れているが、耐候性および機械的強度の両立と透明性では四フッ化エチレン−エチレン共重合体が優れている。
裏面部材4は、太陽電池素子を保護し、湿度の侵入を防ぎ、外部との電気的絶縁を保つために用いられる。材料としては、充分な電気絶縁性を確保でき、しかも長期耐久性に優れ、熱膨張、熱収縮に耐えられる材料が好ましい。好適に用いられるものとしては、ポリフッ化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ガラス板などが挙げられる。
裏面部材の外側にはさらに機械的な補強を目的とした補強板を貼り付けてもよい。例えば、金属板、繊維強化プラスチック(FRP)板、セラミック板などがあり、建材一体型太陽電池モジュールでは建材がこの補強板を兼ねることができる。
取り出し電極5は太陽電池素子に接続され電気出力を太陽電池モジュール外部に導出するために用いられ、従来公知の材料から適宜選択することができる。例えば、銅箔、半田めっき銅箔、錫めっき銅箔などである。
以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明する。
(実施例1)
導電性基板上に裏面反射層、半導体光活性層、透明電極層を順次形成し、透明電極層の上に櫛型の集電電極とそれに接続したバスバー電極を有するアモルファスシリコン太陽電池(太陽電池素子)を用いて本発明の第一の実施例に従う太陽電池モジュールを作製する方法を図5、図7及び図8を用いて以下に説明する。
複数の太陽電池素子を直列に接続し、直列接続された太陽電池素子の一端の太陽電池素子に設けられている電極に錫メッキ銅箔からなる取り出し電極5を半田にて取り付ける。
この後、図8のように厚さ100マイクロメートルのポリエステルフィルム84の上に、太陽電池用封止材樹脂であるEVA樹脂の厚さ0.4ミリメートルのシート832、太陽電池素子1、厚さ0.4ミリメートルのEVA樹脂シート831、厚さ50マイクロメートルの透明なフッ素樹脂フィルム82を順次積層し、真空ラミネーターにて加熱圧着することによって太陽電池素子を封止した。この時、ポリエステルフィルムとその上に積層されるEVA樹脂シートの一部をフッ素樹脂フィルムから周囲に突出させ、突出部上に取り出し電極が載置されるように積層することによって、表面部材により被覆されていない封止材の露出部を、表面部材から周囲に突出した状態で設けることができ、図7に示すような電極取り出し構造を有する太陽電池モジュールを作製することができる。
次に、端子箱の筐体6を脱アルコール湿気硬化型シリコーン接着剤9を用いて突出部のEVA樹脂上に接着する。そして、取り出し電極5を引き起こして端子箱中に設けられている端子台8に半田付けし、端子箱の外から導入された電気配線部材7も同様に端子台に半田付けする。その後、端子箱内に充填材樹脂13として付加反応二液混合型シリコーンポッティング材を流し込み、アルミ板よりなる蓋部材14で端子箱を塞ぐ。
このようにして作製した太陽電池モジュールは、裏面に突起部がないため架台や建材上に設置する場合に架台や建材表面の形状に依存することなく、例えば、接着剤による貼り付け工法などの簡便な方法で設置可能である。さらに、製造工程においても、積層工程時にEVA樹脂の突出部上に取り出し電極を載置するだけで簡単に電極取り出し構造を形成できるので、製造工程の自動化が容易であり、製造コストの低減を図ることができる。
この太陽電池モジュールの電極取り出し及び端子箱取り付け構造の信頼性を評価する為に、温湿度サイクル試験後に、端子箱取りつけ部を電気伝導度350mS/cmの水溶液に水没させて水溶液と取り出し電極の間に2200Vの電圧を印可し、リーク電流を測定することによって端子箱の水密性を評価する。なお、温湿度サイクル試験の条件は、85℃/85%RHの環境下で22時間保持した後、−40℃で30分間保持するのを1サイクルとし、これを50サイクル行う。
その結果、実施例1の太陽電池モジュールは試験後でもリーク電流の増加はなく、十分な電気絶縁性を確保していた。
(実施例2)
実施例1において、フッ素樹脂フィルムに代えて厚さ3.3ミリメートルの白板強化ガラス板を用いて、受光面側の最表面をガラスで覆う、いわゆるスーパーストレート構造の太陽電池モジュールとする。すなわち、封止工程において、白板強化ガラス、EVA樹脂の厚さ0.6ミリメートルのシート、太陽電池素子直列接続体、厚さ0.4ミリメートルのEVA樹脂シート、厚さ100マイクロメートルのポリエステルフィルムを順次積層し、真空ラミネーターにて加熱圧着することによって太陽電池素子を封止した。この時、太陽電池素子の裏側に積層される0.4ミリメートル厚のEVA樹脂シートとポリエステルフィルムの一部をガラス板より突出させ、突出部が取り出し電極上に載置されるように積層することによって、実施例1と同様な電極取り出し構造を有する太陽電池モジュールを作製することができる。それ以外は実施例1と全く同じである。
この太陽電池モジュールについて実施例1と同じ試験を行った結果、水密性に問題はなく、十分な電気絶縁性を有していた。
(実施例3)
実施例1において、端子箱のEVA樹脂への接着を太陽電池素子の封止工程と同時に行う。すなわち、太陽電池素子とEVA樹脂シート、フッ素樹脂フィルム、ポリエステルフィルムを積層する際に、EVA樹脂シートの突出部に端子箱を戴置して、真空ラミネーターにて加熱圧着する。これによって、端子箱をEVA樹脂によって突出部に接着することができる。それ以外は実施例1と同様にして太陽電池モジュールを作製する。
この太陽電池モジュールについて実施例1と同じ試験を行った結果、問題はなかった。また、端子箱を接着剤で接着する工程を省くことができるので、製造工程をより簡略にすることができた。
(実施例4)
太陽電池素子までは実施例1と同様に作製する。それ以下の工程を図6を用いて説明する。
太陽電池素子の第一の電極である受光面側に設けられているバスバー電極17と、第二の電極である導電性基板に錫メッキ銅箔からなる取り出し電極5を半田にて取り付ける。
次に、厚さ200マイクロメートルのポリエステルフィルムの上に、太陽電池用封止材樹脂であるEVA樹脂の厚さ0.4ミリメートルのシート、太陽電池素子、厚さ0.4ミリメートルのEVA樹脂シート、厚さ50マイクロメートルの透明なフッ素樹脂フィルムを順次積層し、真空ラミネーターにて加熱圧着することによって太陽電池素子を封止した。この時、ポリエステルフィルムとその上に積層されるEVA樹脂シートの一部をフッ素樹脂フィルムより突出させ、突出部上にアルミニウム箔19の両面をポリエステルフィルム18でラミネートした防湿フィルム20を載せてから取り出し電極が載置されるように積層する。
次に、直流電圧変換器の電子回路基板15の入力リード16を取り出し電極5に半田付けする。そして、筐体6を脱アルコール湿気硬化型シリコーン接着剤9を用いて突出部のEVA樹脂上に接着し、さらに、筐体の外から導入された電気配線部材7を電子回路基板上の端子台に半田付けする。その後、筐体内に付加反応二液混合型シリコーンポッティング材13を充填し、アルミ板よりなる蓋部材14で筐体を塞ぐ。
こうして作製した太陽電池モジュールの電極取り出し及び直流電圧変換器取り付け構造の信頼性を評価する為に、電圧変換器に所定の電圧を入力して動作させながら実施例1と同じ温湿度サイクル試験を行った。そして試験後に実施例1と同様にして電圧変換器取り付け部分の水密性を評価した。
その結果、電圧変換器の電子回路基板と外部との電気絶縁性は保たれており、本実施例の電圧変換器取り付け構造は十分な水密性を有していることが分かった。また、電圧変換器下に配されているアルミニウム箔および蓋部材によって、電子回路基板にまで水蒸気が侵入することなく、試験中、基板上の回路配線や電子部品の腐食による電圧変換器の故障は発生しなかった。雰囲気温度40℃でソーラーシミュレータによって1SUNの擬似太陽光を照射したところ、アルミニウム箔および蓋部材による放熱効果によって、電圧変換器が過熱するようなことがなく、安定して動作することを確認できた。
以上のように、表面部材としてフィルムあるいはガラスのいずれを用いた場合でも、本発明を実施することによって、受光面側に電気機器を設けた太陽電池モジュールにおいて、信頼性の高い電極取り出し構造および電気機器取り付け構造を低コストで提供することができる。そして、この構造は端子箱だけでなく、電圧変換器のような電子回路基板を有するような機器に対しても適用することができ、電気機器の長期間にわたる屋外での安定動作を可能にする。
なお、本発明は以上の実施例に何等限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変更することができる。例えば、上記実施例では太陽電池素子としてアモルファスシリコン太陽電池を用いたが、それに代えて結晶シリコン、多結晶シリコン太陽電池、微結晶シリコン太陽電池を用いることも無論可能である。
本発明を実施した太陽電池モジュールの第一の実施態様を表す概略平面図および概略断面図である。 本発明を実施した太陽電池モジュールの第二の実施態様を表す概略断面図である。 本発明を実施した太陽電池モジュールの第三の実施態様を表す概略平面図である。 本発明を実施した太陽電池モジュールの第四の実施態様を表す概略断面図である。 本発明を実施した太陽電池モジュールの第五の実施態様を表す概略断面図である。 実施例4の太陽電池モジュールにおいて、(a)筐体内に充填材を充填する前の状態での概略平面図、(b)(c)完成した状態での概略平面図および概略断面図である。 実施例1の封止工程後の太陽電池モジュールを表す概略平面図および概略断面図である。 実施例1の封止工程前の太陽電池モジュール積層体を表す概略断面図である。 端子箱を取り付けた太陽電池モジュールの一例を示す概略断面図である。 端子箱を取り付けた太陽電池モジュールの一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 太陽電池素子
2 表面部材
3 封止材
4 裏面部材
5 取り出し電極
6 筐体
7 電気配線部材
8 端子台
9 接着剤
10 封止材露出部
11 防湿層
12 樹脂フィルム
13 充填材樹脂
14 蓋部材
15 電子回路基板
16 リード
17 バスバー電極
18、94 ポリエステルフィルム
19 アルミニウム箔
20 防湿フィルム
82 フッ素樹脂フィルム
831、832 EVA樹脂シート
84 ポリエステルフィルム
21 半田
22 リード線
23 端子箱
24 シリコーンシーラント
25 コネクターケーブル

Claims (13)

  1. 光入射面側に設けられた表面部材と、前記表面部材の光入射面側とは反対側に配置された封止材と、前記表面部材と前記封止材とにより被覆された太陽電池素子と、前記太陽電池素子の電気出力を取り出すための電気機器とを備えており、
    前記封止材はその光入射面側に前記表面部材により被覆されていない露出部を光入射面側に有し、前記電気機器の筐体は前記露出部内において前記封止材と接着されていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記電気機器の筐体は、前記露出部において前記封止材に直接固定されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記電気機器の筐体は、前記露出部において前記封止材に接着剤により固定されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記露出部は前記封止材が前記表面部材から周囲に突出している領域であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記太陽電池素子の電気出力は、前記露出部において前記封止材の外部に取り出されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  6. 前記太陽電池素子の電気出力は、前記太陽電池素子に電気的に接続された取り出し電極により取り出され、前記取り出し電極が前記電気機器に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  7. 前記取り出し電極は、前記露出部の表面に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の太陽電池モジュール。
  8. 前記取り出し電極は、金属箔体であることを特徴とする請求項7に記載の太陽電池モジュール。
  9. 前記電気機器と前記封止材との間に配された防湿層を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  10. 前記電気機器から導出される電気配線部材を有しており、前記電気配線部材は、前記露出部の表面に固定されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  11. 前記電気機器の筐体の内部が、樹脂によって充填されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  12. 前記電気機器は端子箱であることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  13. 前記電気機器は前記太陽電池素子の電気出力を変換する電力変換器であることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
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KR100999460B1 (ko) 2009-06-05 2010-12-09 (주)솔라원 피막층이 형성된 방열시트를 구비한 태양광발전 모듈
JP2012033587A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 Kyocera Corp 太陽電池モジュール

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