以下、図を参照しながら、この発明によるシステム、装置、方法の一実施の形態について説明する。
[第1の実施の形態]
[携帯品警告システムの概要]
図1は、この発明のシステム、方法の一実施の形態が適用された携帯品警告システムを説明するためのブロック図である。図1に示すように、この第1の実施の形態の携帯品警告システムは、複数の携帯電話端末1(1)、1(2)、…が、近隣の基地局5(1)、5(2)、…、および、所定のネットワーク4を通じて、位置管理サーバ2およびルート検索気象情報提供サーバ3に接続可能になっている。
携帯電話端末1(1)、1(2)、…のそれぞれは、ユーザによって使用されるものであり、携帯電話機能により音声による電話通信(通話)を行うことができる。また、携帯電話端末1(1)、1(2)、…のそれぞれは、携帯電話網を介してインターネットに接続し、インターネット上のサーバ装置にアクセスして、Webページの閲覧や種々の情報のダウンロードやアップロードなどができる。
さらに、携帯電話端末1(1)、1(2)、…のそれぞれは、携帯電話網を介してインターネットに接続し、所定のメールサーバを介して、電子メールの送受信を行うこともできる。このように、この第1の実施の形態の携帯電話端末1(1)、1(2)、…のそれぞれは、通話の他、インターネットなどのネットワークを通じて種々のデータの送受信をも行うことができるものである。
位置管理サーバ2は、電話会社側の中継局などに設けられ、各基地局の番号、各基地局の設置位置の緯度および経度などを管理すると共に、基地局から送られてくる携帯電話端末の端末識別情報や当該携帯電話端末からの電波の受信電界強度の情報から、携帯電話端末の位置を三角測量の手法を用いて算出して管理する機能を備える。また、位置管理サーバ2は、算出した携帯電話端末の位置情報を当該携帯電話端末に送るなどの機能をも備える。
なお、詳しくは後述するが、携帯電話端末1(1)、1(2)、…のそれぞれは、GPS(Global Positioning System)機能を備え、自機の現在位置を測位することができるようにされている。このため、携帯電話端末1(1)、1(2)、…においては、位置管理サーバ2からの情報に加えて、GPS機能により測位された位置情報をも考慮することによって、より正確に自機の現在位置を把握することができる。
ルート検索気象情報提供サーバ3は、ルート検索サービスと気象情報提供サービスとを、携帯電話端末などの通信機器を通じてユーザに提供するものである。ここで、ルート検索サービスは、携帯電話端末などから送信されてくる検索要求に応じて、指示されたスタート位置からゴール位置に至るまでのルート(経路)を検索し、その1以上の検索結果を要求元のユーザ端末に対して提供するものである。
具体的に、ルート検索サービスは、予め用意されている地図情報、路線図、交通機関の時刻表などからなる地図データベースから、スタート位置からゴール位置に至るまでのルート情報を得て、これを要求元に提供する。なお、ルート情報は、スタート位置からゴール位置に至るまでに利用する移動手段(徒歩、電車、バス等)、当該移動手段を利用する区間の始点及び終点(乗降場所)、当該始点に至る時刻及び当該終点に至る時刻(乗降時刻)などからなるものである。
また、気象情報提供サービスは、携帯電話端末などからの提供要求に応じて、目的とするエリアの気象情報、例えば、天気、気温、降水確率、風速、紫外線指数(紫外線の強さ)、花粉情報等の気象情報(気象に関する情報)を提供するものである。この実施の形態で行われる気象情報提供サービスは、日本全国を、例えば500m×500mのブロックに区分けし、当該ブロック毎に、3時間ごとの上記各気象情報についての予測情報を得て保持し、これを提供するものである。さらに、この実施の形態で行われる気象情報提供サービスは、当該ブロック毎の現時点の気象状態(天気、気温、降水量、風速、紫外線指数、花粉情報等)についても提供することができるものである。
なお、この第1の実施の形態においては、説明を簡単にするため、携帯電話端末1(1)、1(2)、…のそれぞれは、ルート検索気象情報提供サーバ3から種々のサービスの提供を受ける構成にしている。しかし、ネットワーク上には、他のルート検索気象情報提供サーバやルート検索サービスを主に提供するルート検索サーバや気象情報提供サービスを主に提供する気象情報提供サーバなど、様々なサーバが存在する。このため、ユーザは、自分の用途や好みに合った情報提供サーバを選択して利用することができる。また、各情報提供サーバは、自機が備えていない情報については、他の情報提供サーバから得て、これを要求元の情報端末に提供するなどのこともできるようにされる。
ネットワーク4は、基地局5(1)、5(2)、…等を含む携帯電話網、各家庭などに設置された固定電話端末が接続される公衆交換電話網やインターネットなど、種々の広域ネットワークを含むものである。また、ネットワーク4に対しては、家庭や会社などに形成されたLAN(Local Area Network)やイントラネットなどを通じてユーザの通信機器が接続される場合もある。このように、この実施の形態においてネットワーク4は、携帯電話端末1(1)、1(2)、…のそれぞれと、位置管理サーバ2やルート検索気象情報提供サーバ3等とを接続する種々の通信ネットワークからなるものである。
そして、この第1の実施の形態の携帯電話端末1(1)、1(2)、…のユーザは、携帯電話端末1(1)、1(2)、…とルート検索気象情報提供サーバ3とが協働することにより実現される乗り換え案内サービスの提供を受けることができる。この場合の乗り換え案内サービスは、単に交通機関を乗り換える場所を案内するだけではない。詳しくは後述するが、ユーザが移動するルート上において、屋外となる場所を特定し、その場所の現在の気象状態や今後の気象予報(気象状態の予測)に応じて、所定の携帯品の携帯の必要性を予測(判別)する。
そして、必要に応じて所定の携帯品の携帯を促したり、所定の携帯品の携帯を促した場合には当該携帯品の置忘れ警告を行ったりすることができるようにしている。なお、所定の携帯品の置忘れ警告は、詳しくは後述もするが、携帯品の置忘れが発生する可能性の高い位置(場所)に携帯電話端末が接近あるいは到達した場合に行われる。この明細書において、携帯品の置忘れが発生する可能性の高い位置(場所)は、主に、電車やバスなどの所定の交通機関(移動手段)の乗り換え位置や降車位置を意図している。
ここで、乗り換え位置は、京浜東北線から山手線に乗り換える位置などのように、1の交通機関(移動手段)から他の交通機関(移動手段)に乗り換える位置(場所)を意味している。また、降車位置は、ゴール位置(目的地)近傍の駅など、乗り換えは生じないが、利用している交通機関を降りる位置を意味している。そして、この明細書では、乗り換え位置や降車位置を含めて、「所定の交通機関を降りる位置」と表現する。
また、所定の携帯品は、天気や気候が安定している場合(通常時)には持ち歩く必要はないが、現在の気象状態や今後の気象予報によっては持ち歩く必要が生じる種々のものが考えられる。例えば、雨が降っている場合や降水確率が高いことが予測される場合の所定の携帯品は、「傘などの雨具」である。紫外線係数が高い場合や紫外線係数が高くなることが予想される場合の所定の携帯品は、「帽子や日傘」である。雪が降っている場合や風が強く気温が低い場合、あるいは、雪が降ることが予測される場合や風が強くなり、気温が下がることが予測される場合の所定の携帯品は、「手袋、マフラー、コートなどの防寒具」である。
また、以下に詳述するが、この実施の形態の携帯品警告システムにおいて、携帯電話端末1(1)、1(2)、…においては、乗り換え案内サービスを利用する場合には、少なくとも3つのモードを使い分けることができるようにしている。具体的に携帯電話端末1(1)、1(2)、…のそれぞれは、不案内な場所に出かける場合に利用するルート検索モードと、決まったルートを辿って出社する場合に用いる出社モードと、決まったルートを辿って帰宅する場合に用いる帰宅モードとを備えているものである。
そして、以下においては、説明を簡単にするため、気象に関する情報として、天気と降水確率とを用いて、所定の携帯品として主に傘などの雨具についての携帯の必要性を予測(判別)する場合を例にして説明する。すなわち、傘などの雨具を携帯する必要ありと予測(判別)した場合に、雨具の携帯を促すと共に、適時のタイミングで雨具の置忘れ警告を出力する場合について具体的に説明する。
[携帯電話端末1(1)、1(2)、…の構成例]
次に、この第1の実施の形態の携帯品警告システムで用いられる携帯電話端末1(1)、1(2)、…の構成の概略について説明する。図2は、この実施の形態の携帯電話端末1(1)、1(2)、…の構成例を説明するためのブロック図である。この実施の形態において、携帯電話端末1(1)、1(2)、…のそれぞれは、同様の構成を有するものである。このため、以下においては、携帯電話端末1(1)、1(2)、…のそれぞれを総称して、携帯電話端末1と言う。
図2に示すように、この実施の形態の携帯電話端末1は、ネットワーク4を通じて通信を行う部分として、送受信アンテナ101、送受信処理部102、受話器(スピーカ)103、送話器(マイクロホン)104を備えている。また、ユーザインターフェースを提供する部分として、キー操作部111、表示制御部112、表示部113、音声処理部114、スピーカ115、バイブレータ116を備えている。表示部113は、例えば、有機ELディスプレイ(organic electroluminescence display)やLCD(Liquid Crystal Display)等のいわゆる薄型の表示素子が用いられている。
また、携帯電話端末1は、いわゆるICメモリカードなどの外部メモリ121が着脱可能にされていると共に、現在年月日、現在曜日、現在時刻を提供する時計回路122を備えている。また、携帯電話端末1は、複数の人口衛星から送信される測位情報を受信して現在位置を正確に測位するためのGPS部131とGPSアンテナ132を備えている。
また、携帯電話端末1は、ルート登録情報メモリ151と置忘れ警告処理部152とを備えている。ルート登録情報メモリ151は、詳しくは後述もするが、例えば、自宅から会社までの出社ルートや会社から自宅までの帰宅ルートなどの予め決まっているルートを特定する情報からなるルート登録情報を記憶保持するものである。
また、置忘れ警告処理部152は、詳しくは後述もするように、当該携帯電話端末1がルート検索気象情報提供サーバ3から所定の携帯品に関する警告を行うための情報を受信した場合に、当該警告を行うための情報に応じた警告メッセージ等を出力する処理を行うものである。これにより、外出時に雨具の携帯を促したり、例えば、電車やバスなどの交通機関(移動手段)を降りる前のタイミングで、雨具を置忘れないように警告(報知)したりすることができるようにしている。
なお、この第1の実施の形態において、傘などの雨具(所定の携帯品)の携帯の必要性を予測する処理は、後述するルート検索気象情報提供サーバ3で行われる。また、この第1の実施の形態において、携帯電話端末1のユーザに雨具の携帯を促すメッセージを提供したり、雨具の置忘れを警告したりするタイミングは、例えば、携帯電話端末1の現在位置に応じてルート検索気象情報提供サーバ3により制御するようにされる。
また、携帯電話端末1は、携帯電話端末1の各部を制御する制御部160を備えている。制御部160は、CPU(Central Processing Unit)161、ROM(Read Only Memory)162、RAM(Random Access Memory)163、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)164が、CPUバス165を通じて接続されて形成されたマイクロコンピュータである。
ここで、CPU161は、ROM162に記憶されているプログラムを読み出して実行し、各部に供給する制御信号を形成して、これを各部に供給したり、各部から送信されてくるデータを受け付けて、これに応じた処理を実行したりする。ROM162は、CPU161において実行されるプログラムや処理に必要になる種々のデータが予め記録されたものである。
また、RAM163は、処理の途中結果を一時記憶するなど、主に作業領域として用いられるものである。また、EEPROM164は、いわゆる不揮発性メモリであり、携帯電話端末1の電源を落としても保持しておくべきデータ等が記憶保持される。EEPROM164には、例えば、種々の設定パラメータ、電話帳データ、アプリケーションプログラムや機能アップのための追加プログラムなどが記憶保持される。
なお、図2において、二重線で示した置忘れ警告処理部152の機能は、制御部160のCPU161において実行されるプログラムによって、制御部160の機能として実現することもできる。すなわち、置忘れ警告処理部152の機能は、CPU161により実行されるソフトウェアとしても実現できる。
このような構成を有する携帯電話端末1は、制御部160の制御により、送受信処理部102、送受信アンテナ101を通じて、ネットワーク4に情報を送信したり、ネットワーク4を通じて送信されてくる自機宛の情報を受信したりすることにより、種々の通信処理を行うことができるようになっている。
また、携帯電話端末1において実行可能な種々のアプリケーションプログラムなどが登録された当該メニューは、キー操作部111のメニューキーを押下操作するなどの所定の操作を行うことにより、制御部160が表示制御部112を通じて表示部113の表示画面に表示される。制御部160は、キー操作部111を通じてユーザからの当該メニューに含まれる項目の選択入力を受け付け、ユーザによって選択された項目に対応するプログラムを実行することができるようになっている。
また、携帯電話端末1において実行可能な種々のアプリケーションプログラムなどが登録された当該メニューには、後述もするように、乗り換え案内サービスを実行するための項目も設けられている。したがって、当該乗り換え案内サービスを実行するための項目を選択することによって、携帯電話端末1のユーザは乗り換え案内サービスを簡単に利用することができるようにされる。
[ルート検索気象情報提供サーバ3の構成例]
次に、この第1の実施の形態の携帯品警告システムで用いられるルート検索気象情報提供サーバ3の構成の概略について説明する。図3は、この第1の実施の形態のルート検索気象情報提供サーバ3の構成例を説明するためのブロック図である。
図3に示すように、ルート検索気象情報提供サーバ3は、ネットワーク4への接続端子301、通信I/F302、ルート検索処理部303、携帯予測部304、ナビゲーション及び置忘れ警告処理部305を備えている。さらに、ルート検索気象情報提供サーバ3は、ユーザ別ルート情報ファイル311、地図データベース(以下、地図DBと略称する。)312、気象情報データベース(以下、気象情報DBと略称する。)313、制御部320を備えている。
なお、図3において2重線で示したルート検索処理部303、携帯予測部304、ナビゲーション及び置忘れ警告処理部305の各機能は、制御部320で実行されるプログラムにより、制御部320の機能として実現することもできる。
そして、この第1の実施の形態のルート検索気象情報提供サーバ3において、主に、ルート検索処理部303、携帯予測部304、ナビゲーション及び置忘れ警告処理部305が、その重要な機能を実現するための主要部となる。まず、主要部の説明をする前に、その周辺部分の構成について説明する。
制御部320は、ルート検索気象情報提供サーバ3の各部を制御するものであり、図3に示すように、CPU321、ROM322、RAM323、EEPROM324が、CPUバス325を通じて接続されて構成されたマイクロコンピュータである。CPU321は、ROM322やEEPROM324に記憶されているプログラムを読み出して実行し、各部への制御信号を形成し、これを関係する各部に供給したり、また、各部からのデータを受信してこれを処理したりする。ROM322は、上述したように、CPU321によって実行される種々の処理プログラムや処理に必要となるデータを予め記憶したものである。
RAM323は、各種の処理において、処理の途中結果を一時記憶するなど、主に作業領域として用いられるものである。EEPROM324は、書き換え可能ないわゆる不揮発性メモリであり、電源が落とされても保持しておくべきデータを記憶保持する。具体的に、EEPROM324は、機能追加のための新たなプログラム、各種設定パラメータなどのほか、例えば、自機に割り当てられたIPアドレスなど、種々の情報を記憶保持するものである。
そして、ユーザ別ルート情報ファイル311は、乗り換え案内サービスを受けるために、携帯電話端末1を通じて送信されてきたルート情報をユーザ別に記憶保持するものである。このユーザ別ルート情報ファイル311には、乗り換え案内サービスを利用しようとするユーザが辿るルートを特定することができる情報として、スタート位置(出発地)、経由地、ゴール位置(目的地)のそれぞれを示す情報と、そのそれぞれの位置情報等からなるものである。
なお、この第1の実施の形態において、ルート検索気象情報提供サーバ3を通じて乗り換え案内サービスの提供を受けることができるのは、ルート検索気象情報提供サーバ3に対して会員登録されたもののみとすることも可能である。この場合には、ルート検索気象情報提供サーバ3に会員情報を記録保持する会員データベースを設け、ルート検索気象情報提供サーバ3に対してアクセスしてきた携帯電話端末1の認証を取るようにすればよい。
また、ここでは、ルート情報をユーザ別に管理するものとしたが、この例の場合、携帯電話端末1とそのユーザとは1対1に対応するものである。したがって、この第1の実施の形態において「ユーザ別」と言う文言は携「帯電話端末別」と言う文言と等価となる。このため、以下においては、特に区別する場合を除き、携帯電話端末1の識別情報によって、各ユーザを区別可能なものとして説明する。
地図DB312は、道路、建物、海、山、川などの位置、幅、大きさなどが正確に表され、ナビゲーションを行うことが可能な詳細な地図情報と、種々の交通機関の路線図と、種々の交通機関の時刻表や料金表などの情報からなるものである。なお、近年においては、例えばルート検索サービスを提供するサーバ装置などに用意される地図情報は精緻化が進んでいる。そして、地図情報に基づいて、いわゆるアーケードや地下街などの気象の影響をほとんど受けない徒歩区間と完全に屋外であるために気象の影響を受ける徒歩区間とを区別することもできるようにされている。このように、地図DB321は、ルート検索を行うことができると共に、ユーザの現在位置に基づいてナビゲーションサービスを提供することができるように、精緻化されて整備されたものである。
気象情報DB313は、上述もしたように、所定のエリア毎の各気象情報についての予測情報や現在の気象状態を示す各気象情報を記憶保持するものである。この第1の実施の形態のルート検索気象情報提供サーバ3は、例えば、所定の気象会社から上記種々の気象情報を所定のタイミング毎にネットワーク4を通じて提供を受けて、これを気象情報DB313に記憶保持するようにしている。
なお、図3には図示しないが、ルート検索気象情報提供サーバ3は、RTC(Real Time Clock)として実現される時計回路を備え、現在年月日、現在曜日、現在時刻を正確に把握することもできるようにされている。
[主要部の動作]
そして、ネットワーク4を通じて送信されてくるルート検索要求は、接続端子301及び通信I/F302を通じて受信され、これが制御部320に供給される。この場合、制御部320は、ルート検索処理部303を制御して、ルート検索処理を行う。ルート検索処理部303は、携帯電話端末1からのルート検索要求を受信した場合に、当該ルート検索要求に含まれるスタート位置、ゴール位置等の情報に基づいて、地図DB312の情報を参照し、1以上のルート情報を取得する。ここで取得された1以上のルート情報(ユーザが辿るルートの候補情報)は、通信I/F302及び接続端子301を通じてネットワーク4に送出され、要求元の携帯電話端末1に送信される。
そして、この第1の実施の形態のルート検索気象情報提供サーバ3は、携帯予測部304の機能により、所定の携帯品、この例の場合には傘などの雨具の携帯の必要性を予測(判別)し、これをユーザに通知することができるようにしている。すなわち、携帯予測部304は、ルート検索要求や乗換え案内の実行要求を受信した場合に、提供されるルート情報等により特定されるルート上において屋外となる場所(ユーザが気象の影響を受ける場所)を特定し、その場所の現在及び未来の気象情報に基づいて、雨具の携帯の必要性を予測(判別)する。
具体的に携帯予測部304は、検索して得たルート情報や携帯電話端末1から送信されてきたルート情報等に基づいて地図DB312の情報を参照し、ルート情報等により特定されるルート上において、屋外となる場所を特定する。ここで、屋外となる場所は、地図DB312においてユーザが風雨の影響を受ける(気象の影響を受ける)場所として特定されている場所であって、ユーザが主に屋外を徒歩で移動する場所(区間)を意味する。したがって、この明細書において、「屋外」との文言は、主に屋根のない場所を意味し、風雨をしのぐことができる(気象の影響をほとんど受けない)場所として地図DB312において把握されているいわゆるアーケード街や地下街などは屋外には含まないものとする。
そして、携帯予測部304は、特定した屋外となる場所の現在及び未来の気象情報を、気象情報DBの情報を参照することにより得て、所定の携帯品、この第1の実施の形態の場合には、傘などの雨具を携帯する必要があるか否かを予測(判別)する。この予測(判別)の結果は、ルート検索結果と共に通知したり、乗り換え案内処理の開始時に通知したりされる。また、傘などの雨具を携帯する必要があると判別された場合には、雨具の置忘れ警告をも行うようにされる。
そして、携帯電話端末1から送信されてきたルート情報により特定されるルートを携帯電話端末1のユーザが辿る場合に、当該ユーザに対してナビゲーション(道案内)や乗り換え案内を行う部分が、ナビゲーション及び置忘れ警告処理部305である。乗り換え案内を開始することの要求と共に、携帯電話端末1から送信されてくるルート情報等は、ユーザ別ルート情報ファイル311に格納される。そして、乗り換え案内サービスの提供を要求するようにした携帯電話端末1の現在位置を示す情報が、当該携帯電話端末1の識別情報と共に所定のタイミング毎にルート検索気象情報提供サーバ3に送信されてくる。
ルート検索気象情報提供サーバ3においては、当該携帯電話端末1のユーザが辿るルートを、上述したように、ユーザ別ルート情報ファイルの当該携帯電話端末1のルート情報により把握している。そこで、ナビゲーション及び置忘れ警告処理部305は、当該ルート情報により特定されるルート上における当該携帯電話端末1の現在位置を、携帯電話端末1からの現在位置を示す情報により正確に把握する。そして、ナビゲーション及び置忘れ警告処理部305は、ルート上における当該携帯電話端末1の現在位置と地図DB312の地図情報とを付け合せ、地図上におけるユーザの現在位置を把握する。
そして、ナビゲーション及び置忘れ警告処理部305は、ユーザの地図上の現在位置に応じて、徒歩区間についてはナビゲーション(道案内)を行うようにする。さらに、ユーザが交通機関を利用している場合には、その乗り換え位置に到達する前の所定のタイミングで、乗り換え案内を行う。さらに、ユーザが所定の携帯品、この例の場合には傘などの雨具を携帯する必要性があると予測(判別)されている場合には、外出時に雨具の携帯を促すと共に、交通機関を降りる位置(乗り換え位置や降車位置)において、雨具の置忘れ防止警告をも行う。
このように、この第1の実施の形態の携帯品警告システムにおいては、携帯電話端末1とルート検索気象情報提供サーバ3とが協働することによって、ナビゲーション及び乗り換え案内処理を実現する。そして、単なるナビゲーションや乗り換え案内を行うだけでなく、傘などの雨具の携帯の必要性を予測し、必要がある場合には、雨具の携帯を促したり、また、ユーザが交通機関によって移動している場合に、携帯しているはずの雨具の置忘れ防止警告を行ったりすることができるようにしている。
なお、この明細書において、ナビゲーションは、主に徒歩区間における道案内を行うことを意味し、乗り換え案内は、交通機関を利用している場合の主に降車位置(降車駅)の案内を行うことを意味している。
[乗り換え案内サービスの提供を受ける場合の処理]
次に、この第1の実施の形態の携帯品警告システムにおいて行われる乗り換え案内サービス時の処理について具体的に説明する。乗り換え案内サービスは、上述もしたように、携帯電話端末1とルート検索気象情報提供サーバ3とが協働することにより実現されるものであり、携帯電話端末1を通じてユーザに提供されるものである。
図4は、携帯電話端末1の表示部113に表示される乗り換え案内サービスを実行する場合の初期画面を説明するための図である。この第1の実施の形態の携帯電話端末1においては、所定のメニューに登録されている実行可能なアプリケーションの中から、「乗り換え案内サービス」に対応する項目を選択して実行するようにすると、図4に示した乗り換え案内サービスの初期画面が、制御部160の制御により表示制御部112が制御されて、表示部113の表示画面に表示される。
図4に示すように、この第1の実施の形態において、乗り換え案内サービスには、ルート検索モードと、出社モードと、帰宅モードと、ルート設定モードとが設けられており、それらに対応する選択可能とされた項目表示M1〜M4が表示されている。ここで、ルート検索モードは、主に不案内な場所に行く場合に用いるモードである。具体的にルート検索モードは、ルート検索を行って、スタート位置からゴール位置までの1以上のルート情報を得て、その中から選択したルート情報にしたがって、ナビゲーション及び乗り換え案内を実行するものである。
また、出社モードは、予め決められたルートにしたがって出社(自宅から会社に移動)する場合に乗り換え案内を実行するものである。また、帰宅モードは、予め決められたルートにしたがって帰宅(会社から自宅に移動)する場合に乗り換え案内を実行するものである。また、ルート設定モードは、出社モードや帰宅モードで用いるルート登録情報を携帯電話端末1に対して事前に設定するためのものである。
そして、図4に示した乗り換え案内の初期画面において、下端左側に示した「OK」アイコンは、ルート検索モードと、出社モードと、帰宅モードと、ルート設定モードとの中から選択したモードを実行するためのアイコンである。また、当該初期画面の下端右側に示した「終了」アイコンは、乗り換え案内サービスを実行せずにメニューに戻るようにするためのものである。
[ルート検索モード時の処理]
そして、図4に示した乗り換え案内サービスの初期画面において、ルート検索モードに対応する項目M1にカーソルを位置付けて、「OK」アイコンを選択するように操作すると、ルート検索モードが実行するようにされる。この場合、携帯電話端末1の制御部160は、ルート検索のための情報入力画面の提供要求を形成し、これをネットワーク4上の予め決められているルート検索気象情報提供サーバ3に送信する。
ルート検索気象情報提供サーバ3は、ルート検索のための情報入力画面の提供要求を送信してきた携帯電話端末1に対して、所定の検索条件の入力画面を送信する。図5は、ルート検索気象情報提供サーバ3が提供するルート検索を行う場合の検索条件の入力画面の例を示す図である。この例の検索条件の入力画面は、スタート位置(出発地)の入力欄、ゴール位置(目的地)の入力欄、基準日時の入力欄、出発、到着、終電の各区別の選択欄を有するものである。
携帯電話端末1の制御部160は、ルート検索気象情報提供サーバ3からの検索条件の入力画面を送受信アンテナ101及び送受信処理部102を通じて受信すると、これを表示制御部112を通じて表示部113の表示画面に表示する。これにより、携帯電話端末1のユーザは、キー操作部111を通じて、表示部113の表示画面に表示された検索条件の入力画面の各入力項目に対して、情報の入力を行うことができるようにされる。
そして、ユーザは、表示された検索条件の入力画面に対して、キー操作部111を通じて必要な情報を入力する。具体的に、スタート位置やゴール位置の入力欄には、それらの位置の住所やそれらの位置に建っているビル等の名前(いわゆるランドマーク名)などを入力する。なお、スタート位置やゴール位置の入力欄に入力された情報は、ルート検索気象情報提供サーバ3に送信され、真に実在する情報であるか否かがチェックされる。ルート検索気象情報提供サーバ3は、上述もしたように詳細な地図情報を有しており、当該地図情報に存在しない住所やランドマーク名が入力された場合には、該当データが存在しないことを示すメッセージを返信し、実在する住所やランドマーク名を入力するようにユーザを促すことができるようにしている。
なお、ここでは詳述しないが、例えば、提供される地図データによる地図画像上において、スタート位置やゴール位置を入力するモードを用いるようにすることも可能である。この場合、ルート検索気象情報提供サーバ3から目的とするエリアの地図画像データの提供を受けて、当該地図画像データによる地図画像を表示部113の表示画面に表示する。そして、表示された当該地図画像上においてスタート位置やゴール位置を入力することができるようにされる。
また、基準日時の入力欄には、出発日時や到着日時として用いることになる日時情報を入力する。そして、出発、到着、終電の区別の入力欄には、基準日時を出発日時とするのか、到着日時とするか、または、基準日時を用いずに終電を使ったルートを検索するかの別を選択する。この場合、目的とする項目の前の丸印(いわゆるラジオボタン)にカーソルを合わせて所定の決定入力操作を行うことにより、当該目的とする項目を選択することができる。図5に示した例の場合には、入力された基準日時を出発日時として用いるように選択した場合を示している。
そして、入力した検索条件にしたがってルート検索を行う場合には、画面の下端左側の「検索」アイコンを選択するようにする。また、検索を行わずルート検索機能を終了する場合には、画面の下端右側の「終了」アイコンを選択する。これらアイコンの選択は、例えば、キー操作部111の矢印キーを用いていずれかのアイコンを選択し、所定の決定キーを押下操作することにより選択して決定することができる。
そして、図5に示した例の場合には、スタート位置を「さいたま市大宮区○−○」とし、ゴール位置を「九段○○ビル」とし、基準日時を「8月1日午前7時30分」とし、当該基準日時を出発日時として選択した場合を示している。この後、画面の下端左側の「検索」アイコンが選択されたとする。この場合、携帯電話端末1の制御部160は、検索条件の入力画面に対して入力された検索条件を含むルート検索要求を形成し、これをルート検索気象情報提供サーバ3に送信する。
ルート検索気象情報提供サーバ3は、ルート検索要求を受信すると、ルート検索処理部303が、地図DB312に記録保持されている地図情報、路線図、時刻表、運地表などを用いて、要求されたスタート位置からゴール位置までのルートを検索する。ルート検索処理部303は、1以上のルート情報(ルート検索結果)を得て、これを要求元の携帯電話端末1に送信する。
なお、この第1の実施の形態のルート検索気象情報提供サーバ3は、単にルート情報だけを提供するものではない。上述もしたように、ルート検索気象情報提供サーバ3は、ルート検索の結果得られたルート情報と地図DB312の情報と気象情報DB313の情報とに基づいて、携帯予測部304が傘などの雨具の携帯の必要性を予測(判別)し、携帯する必要があると予測した場合には雨具の携帯を促すメッセージをルート情報に含めて、検索要求元の携帯電話端末1に送信する。
要求元の携帯電話端末1の制御部160は、ルート検索の結果であるルート情報を受信すると、当該ルート情報をRAM163に一時記憶し、表示制御部112と協働して、当該ルート情報の内容を表示部113の表示画面に表示する。図6は、ルート検索により得られるルート情報の内容の表示例を説明するための図である。
図6に示す例の場合、当該表示がルート検索結果の表示であることを示すタイトル欄の下側に、表示対象のルート情報についてのヘッダ情報欄51が設けられている。ヘッダ情報欄には、「候補1」、「660円」、「1時間0分」、「乗換1回」、「傘を持っていって下さい。」といった表示がなされている。ヘッダ情報欄51において、「候補1」は、当該情報がルート検索により得られた複数のルート情報の内の1番目のルート情報であることを示している。「660円」は、当該ルートにおける運賃を示している。また、「1時間0分」は当該ルートにおける交通機関の乗車時間を示し、「乗換1回」は当該ルートにおける交通機関の乗り換え回数を示している。
そして、ヘッダ情報欄51の最下段のメッセージ表示51aとして表示された「傘を持っていって下さい。」との表示は、上述したように、ルート検索気象情報提供サーバ3の携帯予測部304の機能により傘などの雨具の携帯の必要性を予測した結果に応じたものである。すなわち、「候補1」のルート情報に応じたルート上で、屋外となる場所(気象の影響を受ける場所)に、携帯電話端末1を持ったユーザが位置する時刻あるいは位置するであろう時刻における気象情報に基づいて、雨具の携帯の必要性を予測した結果の表示がメッセージ表示51aである。
このような情報からなるヘッダ情報欄51の下側に、移動手段毎の移動区間に関する情報の表示欄52A、52B、52C、52Dが表示される。まず、表示欄52Aにおいては、スタート位置から大宮駅(埼玉)までは、徒歩で移動する区間であることを示している。表示欄52Aの左上端部の徒歩マークMk1が、当該区間が徒歩区間であることを示すものである。また、当該区間の移動時間は、午前7時30分〜午前7時42分までの12分間であることが示されている。すなわち、スタート位置を午前7時30分に出発し、午前7時42分には、大宮駅の所定のホームに到着すべき区間であることを示している。
そして、表示欄52Aの下側の表示欄52Bにおいては、大宮駅から新宿駅までは、電車で移動する区間であることを示している。表示欄52Bの左上端部の電車マークMk2が、当該区間が電車での移動区間であることを示すものである。また、当該区間ではJR湘南新宿ラインを使用すること、当該区間の移動時間は、午前7時42分〜午前8時13分までの31分間であり、運賃は450円であることも示している。
そして、携帯電話端末1に対して、表示をスクロールさせるようにする所定の操作を行うと、図6において、点線矢印で示したように、ヘッダ情報欄51の下側の表示がスクロールされ、表示欄52A、53Bに替えて、表示欄52C、52Dが表示される。
表示欄52Cにおいては、新宿駅から九段下駅までは、電車で移動する区間であることを示している。表示欄52Cの左上端部の電車マークMk3が、当該区間が電車での移動区間であることを示すものである。また、当該区間では都営新宿線(地下鉄)を使用すること、当該区間の移動時間は、午前8時22分〜午前8時30分までの8分間であり、運賃は210円であることも示している。
そして、表示欄52Dにおいては、九段下駅からゴール位置までは、徒歩で移動する区間であることを示している。表示欄52Dの左上端部の徒歩マークMk4が、当該区間が徒歩区間であることを示すものである。また、当該区間の移動時間は、午前8時30分〜午前8時39分までの9分間であることも示している。
そして、ルート検索の結果、複数のルートの候補が存在する場合には、例えば、ヘッダ情報欄51の「候補1」表示にカーソルを合わせて、キー操作部111の矢印キーを押下操作するなどの所定の操作を行うことによって、他のルート情報に応じた表示に切り換えることができるようにされる。
このようにして、携帯電話端末1のユーザは、ルート検索気象情報提供サーバ3のルート検索機能を利用し、目的とするスタート位置からゴール位置までのルート検索を行って、その結果を得ることができるようにされる。そして、携帯電話端末1のユーザはルート検索結果を参照し、スタート位置からゴール位置までのルートであって、自分の目的にあったルート情報を得て、そのルートを辿ることができるようにされる。
すなわち、ルート検索の結果得られた複数のルート情報の中から、ユーザが最も好ましいルートのルート情報を選択し、表示画面の上端側のタイトル欄に設けられた「ナビ」アイコンAt1を選択する操作を行ったとする。この場合、携帯電話端末1は、当該選択されたルート情報に応じてナビゲーションを行うようにするためのナビゲーションの開始要求を形成し、これをルート検索気象情報提供サーバ3に送信する。この場合、当該要求は、携帯電話端末1の識別情報、ユーザによって選択されたルート情報、携帯電話端末1の現在位置を示す情報等も含まれるものである。
そして、携帯電話端末1は、所定のタイミング毎に、自機の識別情報と自機の現在位置を示す情報とをルート検索気象情報提供サーバ3に送信する。現在位置を示す情報は、位置管理サーバ2からの自機の現在位置を示す情報と、GPS部131を通じて取得する自機の現在位置を示す情報とに基づいて求められたものである。なお、携帯電話端末1を持つユーザが地下鉄で移動している場合や地下街を移動している場合には、GPS機能により現在位置は測位できないので、位置管理サーバ2からの当該携帯電話端末1の現在位置を示す情報がルート検索気象情報提供サーバ3に送信されることになる。
これに応じて、ルート検索気象情報提供サーバ3は、自機のナビゲーション及び置忘れ警告処理部305の機能を用いて、徒歩区間についてはナビゲーション処理(道案内処理)を行うと共に、交通機関を利用する区間では乗り換え案内をも実施する。そして、上述したように、当該ルート情報に応じたルートをユーザが辿る場合に、傘などの雨具の携帯が必要であると予測(判別)されている場合には、乗り換え駅や降車駅に到着する前のタイミングで、乗り換え案内と共に、傘などの雨具の置忘れ警告をも行うようにしている。
このように、ルート検索モードは、スタート位置からゴール位置までの最適なルートを検索して、その検索したルートを辿るようにすることができる。この場合、ルート検索気象情報提供サーバ3からの情報にしたがって、徒歩区間のナビゲーション(道案内)や交通機関の乗り換え案内の提供を受けることができる。さらに、雨具の携帯が必要であると予測されている場合には、乗り換え案内時に雨具の置忘れ警告をも行うことができる。このため、ルート検索モードは、あまりよく知らない場所に行く場合や、旅行先の観光地などにおいて観光スポットを訪ねる場合などに利用して好適なモードであると言える。
[ルート設定モード時の処理]
そして、図4を用いて説明したように、この実施の形態の携帯品警告システムの携帯電話端末1は、出社モードと帰宅モードとを備えている。これらのモードは、事前に登録されたルート登録情報にしたがって移動する場合のモードである。したがって、出社モードや帰宅モードを用いる場合には、ルート登録情報を事前に携帯電話端末1に登録しておく必要がある。そこで、出社モードと帰宅モードとについて説明する前に、ルート登録情報の事前の登録処理について説明する。
出社モードや帰宅モードに用いられるルート登録情報は、スタート位置、経由地、ゴール位置からなる情報である。ルート登録情報は、その全部をユーザがキー操作部111を通じて入力することができる。また、上述したルート検索気象情報提供サーバ3が提供するルート検索サービスにより得られたルート情報を携帯電話端末1に登録しておくことにより、当該ルート情報を利用して、目的とするルート登録情報を形成し、これを登録することもできる。
まず、ルート検索サービスにより得られたルート情報を利用して目的とするルート登録情報を検出して登録する場合について説明する。図6を用いて説明したように、ルート検索気象情報提供サーバ3が適用するルート検索サービスによってユーザが目的とするルート情報が得られたとする。当該ルート情報は、例えば、自宅から現在勤務している会社までの出勤時に辿るルートに対応するものであるとする。そして、携帯電話端末1のユーザが、図6に示したように、表示画面の上端側のタイトル欄に設けられた「登録」アイコンAt2を選択する操作を行ったとする。この場合、携帯電話端末1の制御部160は、RAM163に一時記憶されて、表示の対象になっている当該ルート情報に基づいて、ルート登録情報を形成し、これをルート登録情報メモリ151に登録する。
図7は、この第1の実施の形態において、ルート登録情報メモリ151に登録されるルート登録情報の構成例について説明するための図である。図7に示すように、ルート登録情報は、ヘッダ部とルートに関する情報の格納部とからなっている。ヘッダ部は、当該ルート登録情報の識別情報(図7ではルート登録1と記載。)、登録日、種別、置忘れ警告の有無からなっている。登録日は、当該ルート登録情報がルート登録情報メモリ151に登録される場合に、時計回路122から取得されたシステム日付である。また、種別は、後述もするが、当該ルート登録情報が示すルートは、出社ルートなのか帰宅ルートなのかを示すものであり、ルート検索からの登録の場合には、ユーザによって入力されるまで、スペースとされているものである。
また、置忘れ警告の有無は、当該ルート登録情報に応じて置忘れ警告を行うか否かを示す情報であり、ルート検索気象情報提供サーバ3の携帯判別部304の機能によって判別される傘などの雨具を携帯する必要があるか否かに応じて決められる情報である。すなわち、置忘れ警告の有無の欄には、ルート検索気象情報提供サーバ3において、傘などの雨具を携帯する必要があると予測(判別)された場合には、「置忘れ警告有り」と設定され、傘などの雨具を携帯する必要はないと予測(判別)された場合には、「置忘れ警告無し」と設定される。
そして、ルートに関する情報の格納部には、図7に示すように、スタート位置に関する情報として、スタート位置(出発地)の住所や名称、スタート位置の位置情報(緯度、経度)、スタート位置を出発する時刻の情報(出発時刻)を有している。スタート位置(出発地)の住所や名称は、検索条件の入力時にユーザによって入力された情報である。また、スタート位置の位置情報(緯度、経度)は、ルート検索の結果、ルート検索気象情報提供サーバ3の地図DB312から得られる情報である。また、出発時刻は、図5に示したルート検索のための検索条件の入力画面において出発日時として入力された情報の内の時刻情報やルート検索の結果、特定された出発時刻が用いられる。
また、経由地に関する情報として、経由地の住所や名称、経由地の位置情報(緯度、経度)、経由地に到達する時刻の情報を有している。ここで、経由地は、徒歩区間や交通機関を用いて移動する区間の終わりの位置に対応し、経由地の住所や名称は、ルート検索の結果得られる情報である。また、経由地の位置情報(緯度、経度)と経由地に到達する時刻の情報とは、ルート検索の結果、ルート検索気象情報提供サーバ3の地図DB312から得られる情報である。例えば、図6に示した例の場合、経由地は、(1)大宮駅(JR)、(2)新宿駅(JR)、(3)九段下駅(営団地下鉄)の3箇所となる。
また、ゴール位置に関する情報として、ゴール位置(目的地)の住所や名称、ゴール位置の位置情報(緯度、経度)、ゴール位置に到着する時刻の情報(到着時刻)を有している。ゴール位置(目的地)の住所や名称は、検索条件の入力時にユーザによって入力された情報である。また、ゴール位置の位置情報(緯度、経度)は、ルート検索の結果、ルート検索気象情報提供サーバ3の地図DB312から得られる情報である。また、到着時刻は、図5に示したルート検索のための検索条件の入力画面において到着日時として入力された情報の内の時刻情報やルート検索の結果、特定された到着時刻が用いられる。
このように、図6に示したように表示されるルート検索結果の表示画面から、「登録」アイコンAt2が選択されると、携帯電話端末1の制御部160は、ルート検索の結果得られたルート情報に基づいて、図7に示したルート登録情報を形成する。そして、形成されたルート登録情報が、制御部160を通じてルート登録情報メモリ151に格納される。したがって、会社から自宅までのルート情報をルート検索により得て、これを帰宅モードに使用する帰宅ルートとして用いることができるようにするために、ルート登録情報として携帯電話端末1のルート登録情報メモリ151に登録しておくことなどもできるようにされる。
そして、この第1の実施の形態の携帯電話端末1においては、図4に示した乗り換え案内サービスを実行する場合の初期画面において、ルート設定モードを選択すると、出社モードや帰宅モードにおいて用いられるルート登録情報の設定処理を行うことができる。図8は、ルート設定モードを選択した場合に、携帯電話端末1の表示部113の表示画面に表示されるルート設定画面の一例を説明するための図である。
図8に示すように、この例のルート設定画面は、「ルート設定」と言うタイトルの横には、「追加」アイコンが表示される。そして、情報の入力欄として、スタート位置の入力欄N1、経由地の入力欄N2、ゴール位置の入力欄N3、種別の入力欄N4が設けられている。また、当該ルート設定画面の最下段には、「削除」アイコン、「OK」アイコン、「終了」アイコンが設けられている。
「追加」アイコンは、全く新しいルート登録情報を追加登録する場合に選択するアイコンである。当該「追加アイコン」を選択するまでは、変更モードとされ、ルート登録情報メモリ151に登録されているルート登録情報について変更を行うことができるようにされる。
スタート位置の入力欄N1は、スタート位置の住所やランドマーク名及び出発時刻の入力を受け付ける部分である。ここで、入力されたスタート位置の住所やランドマーク名は、ルート検索気象情報提供サーバ3に送信され、地図DB312の地図情報に存在する正しい情報か否かのチェックが行われる。スタート位置の入力欄N1に入力された住所やランドマーク名が正しくない場合には、再入力が要求され、入力された情報によってはスタート位置が1つに特定できず、複数の候補がある場合にはその中から選択することもできるようにされる。また、スタート位置の入力欄N1に入力された住所やランドマーク名が正しい場合には、そのスタート位置の位置情報(経度、緯度)がルート検索気象情報提供サーバ3から当該携帯電話端末1に提供される。
経由地の入力欄N2は、経由地の住所やランドマーク名(駅名等を含む)及び到達時刻の入力を受け付ける部分である。この経由地の入力欄N2への情報の入力もまた、基本的にスタート位置の入力欄N1への情報の入力と同様に行われる。ただし、経由地は複数存在する場合が通常である。このため、経由地の入力欄N2は、表示をスクロールさせることにより、複数の経由地に関する情報を入力することができるようにされる。また、ゴール位置の入力欄N3は、ゴール位置の住所やランドマーク名及び到着時刻の入力を受け付ける部分である。このゴール位置の入力欄N3への情報の入力もまた、基本的にスタート位置の入力欄N1への情報の入力と同様に行われる。
種別の入力欄N4は、当該ルート設定画面を通じて入力するようにしたルート登録情報が、出社ルートか帰宅ルートかを示す情報の入力を受け付ける部分である。
そして、上述したように、上端部の「追加」アイコンが選択されずに、変更モードにあるときには、図8に示したように、ルート登録情報メモリ151に登録されているルート登録情報に応じた情報の表示が行われ、変更の入力を行うことができるようにされる。そして、例えば、図8に示したように表示されるルート登録情報を、出社ルートとして用いることができるようにする場合には、種別の入力欄N4に対して種別を「出社」とする入力を行うようにする。
この第1の実施の形態の場合には、種別の入力欄N4にカーソルを位置付け、例えば、矢印キーを押下操作するなどの所定の操作を行うことにより、「出社」、「帰宅」と言う入力情報を交互に変更して種別の入力欄N4に表示することができるようにされる。そして、目的とする種別(出社か帰宅か)を選択し、「OK」アイコンを選択すると、図7を用いて説明したように形成されるルート登録情報であって、種別が選択された種別(出社か帰宅か)とされたルート登録情報が、ルート登録情報メモリ151に上書き(リライト)するようにされる。
なお、例えば、スタート位置の入力欄N1にカーソルを位置付けて、矢印キーを押下操作するなどの所定の改ページ操作を行うことにより、ルート登録情報メモリ151に登録されているルート登録情報を順番にルート設定画面に表示し、情報の入力を行うことができるようにされる。このようにして、ルート検索を行うことにより得られたルート情報に基づいてルート登録情報メモリ151に登録されているルート登録情報に対して、種別を設定する操作を行うことによって、出社モード時や帰宅モード時に用いるルート登録情報を形成することができる。
また、上述したように、図8に示したルート設定画面において、上端部の「追加」アイコンを選択することにより追加モードにしてユーザがキー操作部111を通じて適宜の情報を入力し、ルート設定情報を形成して登録するようにしてもよい。この場合には、上述もしたように、スタート位置の入力欄N1、経由地の入力欄N2、ゴール位置の入力欄N3のそれぞれへの情報の入力によって、ルート検索気象情報提供サーバ3の地図情報に基づいて所定の入力チェックを行って、正確な情報の入力ができるようにされる。
[出社モード時の処理]
上述したように、出社時に辿るルートを示すルート登録情報(出社ルート登録情報)や帰宅時に辿るルートを示すルート登録情報(帰宅ルート登録情報)が、ルート登録情報メモリ151に登録されると、出社モードと帰宅モードとの利用ができるようにされる。そして、図4に示した乗り換え案内サービスの初期画面において、出社モードが選択されると、携帯電話端末1の制御部160は、ルート登録情報メモリ151に記憶保持されている種別が「出社」であるルート登録情報(出社ルート登録情報)と種別が「帰宅」であるルート登録情報(帰宅ルート登録情報)との両方を含む乗り換え案内要求を形成し、これをルート検索気象情報提供サーバ3に送信する。
ルート検索気象情報提供サーバ3は、当該乗り換え案内要求を受信すると、これに含まれる出社ルート登録情報と帰宅ルート登録情報とを、ユーザ別ルート情報ファイルに格納する。そして、ルート検索気象情報提供サーバ3は、格納した出社ルート登録情報と帰宅ルート登録情報と、地図DB312の地図情報と、気象情報DB313の気象情報とに基づいて、傘など雨具の携帯の必要性を予測(判別)する。この場合、出社時と帰宅時の少なくとも一方において雨具が必要になることが予測される場合には、雨具の携帯が必要であると予測する。
そして、ルート検索気象情報提供サーバ3は、雨具を携帯する必要があると予測(判別)した場合には、雨具の携帯を促す情報(メッセージ情報等)を携帯電話端末1に送信する。要求元の携帯電話端末1では、雨具の携帯を促す情報を受信すると、自機のルート登録情報メモリ151に格納されている出社ルート登録情報と帰宅ルート登録情報の置忘れ警告の有無の欄に「置忘れ警告有り」を示す情報を更新する。そして、携帯電話端末1では、ルート検索気象情報提供サーバ3からの当該情報に応じて置忘れ警告処理部152が表示制御部112を通じて表示部113に雨具の携帯を促す表示メッセージを表示したり、音声処理部114を通じてスピーカから雨具の携帯を促す音声メッセージを放音したりする。
なお、雨具の携帯の必要性を予測(判別)する処理は、出社ルート上と帰宅ルート上とにおいて、屋外となる場所(気象の影響を受ける場所)を特定し、その場所に携帯電話端末1を持ったユーザが位置する時刻あるいは位置するであろう時刻における気象情報に基づいて行われる。また、雨具の携帯の必要性の予測(判別)結果は、当該出社モードに応じた乗り換え案内が終了するまで、ルート検索気象情報提供サーバ3において保持されると共に、携帯電話端末1にも通知され、対応する出社ルート登録情報と帰宅ルート登録情報の置忘れ警告の有無の欄に予測結果を示す情報が書き込まれることになる。
この後、携帯電話端末1は、所定のタイミング毎に、自己の現在位置を示す情報を、自機の識別情報と共にルート検索気象情報提供サーバ3に送信する。ルート検索気象情報提供サーバ3は、携帯電話端末1からの現在位置を示す情報に基づいて、携帯電話端末1が、出社ルート登録情報により特定される所定の交通機関を降りる位置(乗り換え位置や降車位置)の近傍に到達したか否かを監視する。そして、ルート検索気象情報提供サーバ3は、携帯電話端末1が所定の交通機関を降りる位置の近傍に到達ことを検知すると、当該携帯電話端末1に対して乗り換え案内に関する情報を送信する。この時、上述したように、雨具の携帯の必要性があると判別している場合には、ルート検索気象情報提供サーバ3は、当該携帯電話端末1に対して雨具の置忘れ警告をも行うようにする。
なお、傘などの雨具の携帯の必要性はないと予測された場合には、当然ながら雨具の置忘れ警告は行わないようにされるが、乗り換え案内はユーザによって停止が指示されるなどの場合を除いて実行される。
[帰宅モード時の処理]
また、図4に示した乗り換え案内サービスの初期画面において、帰宅モードが選択されると、携帯電話端末1の制御部160は、ルート登録情報メモリ151に記憶保持されている種別が「帰宅」であるルート登録情報(帰宅ルート登録情報)を含む乗り換え案内要求を形成し、これをルート検索気象情報提供サーバ3に送信する。
上述したように、出社モード時において、雨具の携帯の必要性が予測され、雨具の携帯の必要があると予測された場合には、当該帰宅ルート登録情報の置忘れ警告の有無の欄に「置忘れ警告有り」とする情報が更新されている。この場合には、当該携帯電話端末1のユーザは傘などの雨具を持って出社していることが予想されるので、雨具の置忘れ警告を行うための情報を送信する。携帯電話端末1は、当該雨具の置忘れ警告を行うための情報を受信すると、上述したように、当該情報に応じて表示部113の表示画面に置忘れ警告メッセージを表示したり、スピーカ115を通じて置忘れ警告メッセージを放音したりする。
また、当該帰宅ルート登録情報の置忘れ警告の有無の欄に「置忘れ警告有り」とする情報が更新されていない場合には、ルート検索気象情報提供サーバ3は、当該帰宅ルート登録情報と、地図DB312の地図情報と、気象情報DB313の気象情報とに基づいて、傘など雨具の携帯の必要性を予測(判別)する。すなわち、今回、新たに帰宅時に雨具の携帯の必要性を予測(判別)する。
そして、ルート検索気象情報提供サーバ3は、雨具を携帯する必要があると予測(判別)した場合には、上述した出社モード時と同様に、雨具の携帯を促す情報を携帯電話端末1に送信する。要求元の携帯電話端末1では、雨具の携帯を促す情報を受信すると、上述したように、表示制御部112を通じて表示部113に雨具の携帯を促すメッセージを表示したり、音声処理部114を通じてスピーカから雨具の携帯を促すメッセージを放音したりする。
なお、雨具の携帯の必要性の予測(判別)結果は、当該出社モードに応じた乗り換え案内が終了するまで、ルート検索気象情報提供サーバ3において保持されると共に、携帯電話端末1にも通知され、対応する出社ルート登録情報と帰宅ルート登録情報の置忘れ警告の有無の欄に予測結果を示す情報が書き込まれることになる。
この後、携帯電話端末1は、所定のタイミング毎に、自己の現在位置を示す情報を、自機の識別情報と共にルート検索気象情報提供サーバ3に送信する。ルート検索気象情報提供サーバ3は、携帯電話端末1からの現在位置を示す情報に基づいて、携帯電話端末1が、出社ルート登録情報により特定される所定の交通機関を降りる位置の近傍に到達したか否かを監視する。そして、ルート検索気象情報提供サーバ3は、携帯電話端末1が所定の交通機関を降りる位置(乗り換え位置や降車位置)の近傍に到達ことを検知すると、当該携帯電話端末1に対して乗り換え案内のための情報を送信する。この時、上述したように、雨具の携帯の必要性があると判別している場合には、ルート検索気象情報提供サーバ3は、当該携帯電話端末1に対して雨具の置忘れ警告をも行うようにする。
なお、傘などの雨具の携帯の必要性はないと予測された場合には、当然ながら雨具の置忘れ警告は行わないようにされるが、乗り換え案内はユーザによって停止が指示されるなどの場合を除いて実行される。
「警告メッセージの具体例」
図9は、携帯電話端末1において行われる傘などの雨具の置忘れ警告を行う場合に、表示部113の表示画面に表示される警告メッセージの一例を説明するための図である。ルート検索モード時における雨具の携帯を促すメッセージは、図6を用いて説明したように、ルート検索結果のヘッダ情報欄51において行われる。そして、出社モード時や帰宅モード時における雨具の携帯を促すメッセージは、図9Aに示すようなメッセージが、置忘れ警告処理部152の機能により、表示制御部112を通じて表示部113の表示画面に表示される。
また、ルート検索モード時、出社モード時、及び帰宅モード時において、交通機関の乗り換え位置や降車位置やその近傍に到達したタイミングで表示される雨具の置忘れメッセージとしては、例えば、図9Bに示すように、乗り換え案内のメッセージと共に、雨具の置忘れを警告するものとなる。なお、帰宅モード時において、既に雨具の置忘れ警告が有りになっている場合、すなわち、出社時に雨具の携帯が必要であると予測(判別)され、雨具を携帯してきていることが予測される場合には、図9Cに示すようなメッセージが表示される。これらの場合にも当該メッセージは、置忘れ警告処理部152の機能により、表示制御部112を通じて表示部113の表示画面に表示される。
なお、ここでは、雨具の置忘れメッセージを表示メッセージとして出力する場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、置忘れ警告処理部152がバイブレータ116を振動させることもできるし、さらに、置忘れ警告処理部152が音声処理部114を通じてスピーカから警告音を放音させることもできる。また、置忘れ警告処理部152が音声処理部114を通じてスピーカ115から図9に示した表示メッセージと同様の内容の音声メッセージを放音させるようにすることもできる。
また、図9A、B、Cの最下段には、警告オフアイコンと、OKアイコンとが設けられており、警告オフアイコンが選択された場合には、以後の置忘れ警告をキャンセルすることができる。また、OKアイコンが選択された場合には、当該警告メッセージに対する応答とみなされ、当該置忘れ警告設定情報により警告処理が続行するようにされる。
[携帯電話端末1の動作のまとめ]
次に、図10〜図15のフローチャートを参照しながら、この第1の実施の形態の携帯電話端末1において行われる処理(動作)についてまとめる。
図10は、この第1の実施の形態の携帯電話端末1において乗り換え案内サービスを行うようにした場合の処理を説明するためのフローチャートである。すなわち、上述もしたように、携帯電話端末1において、実行可能なアプリケーションが登録するようにされているメニューから乗り換え案内サービスに対応する項目を選択するようにすると、制御部160は、図10に示した乗り換え案内サービスを行うための処理を実行する。
まず、携帯電話端末1の制御部160は、図4を用いて説明した乗り換え案内サービスの初期画面を、表示制御部112を通じて表示部113の表示画面に表示する(ステップS1)。そして、制御部160は、キー操作部111を通じて乗り換え案内サービスの初期画面に対するユーザからの操作入力を受け付ける(ステップS2)。
そして、受け付けた操作入力がルート検索モードの実行を指示するものか否かを判別し(ステップS3)、ルート検索モードの実行を指示するものであると判別したときには、後述するルート検索モード処理を実行して(ステップS4)、この後、この図10の処理を終了する。ステップS3の判別処理において、ルート検索モードの実行を指示するものではないと判別したときには、受け付けた操作入力は、出社モードの実行を指示するものか否かを判別する(ステップS5)。ステップS5の判別処理において、出社モードの実行を指示するものであると判別したときには、後述する出社モード処理を実行し(ステップS6)、この後、この図10に示す処理を終了する。
ステップS5の判別処理において、出社モードの実行を指示するものではないと判別したときには、受け付けた操作入力は、帰宅モードの実行を指示するものか否かを判別する(ステップS7)。ステップS7の判別処理において、帰宅モードの実行を指示するものであると判別したときには、後述する帰宅モード処理を実行し(ステップS8)、この後、この図10に示す処理を終了する。
ステップS7の判別処理において、帰宅モードの実行を指示するものではないと判別したときには、受け付けた操作入力は、ルート設定モードの実行を指示するものか否かを判別する(ステップS9)。ステップS9の判別処理において、ルート設定モードの実行を指示するものであると判別したときには、後述するルート設定モード処理を実行し(ステップS10)、この後、この図10に示す処理を終了する。
ステップS9の判別処理において、ルート設定モードの実行を指示するものではないと判別したときには、受け付けた操作入力は、乗り換え案内サービスの終了を指示するものか否かを判別する(ステップS11)。ステップS11の判別処理において、乗り換え案内サービスの終了を指示するものであると判別したときには、表示画面をメニュー画面に戻すなどの所定の終了処理を行って(ステップS12)、この図10に示す処理を終了する。
また、ステップS11の判別処理において、乗り換え案内サービスの終了を指示するものではないと判別したときには、受け付けた操作入力は乗り換え案内の初期画面に対して有効なものではないので、ステップS2からの処理を繰り返すようにする。このようにして、携帯電話端末1のユーザは、目的に応じたモードを選択し、乗り換え案内に関する処理を実行することができるようにされる。
[ルート検索モード処理]
図11〜図13は、図10に示したステップS4で実行されるルート検索モード処理を説明するためのフローチャートである。
ルート検索モード処理においては、制御部160は、送受信処理部102を制御し、自機をインターネットに接続すると共に、ルート検索気象情報提供サーバ3に対して、ルート検索のための検索条件の入力画面の提供を要求する(ステップS101)。そして、制御部160は、ルート検索気象情報提供サーバ3から提供されるルート検索のための検索条件の入力画面(図5参照)を受信し、これを表示制御部112を通じて表示部113の表示画面に表示する(ステップS102)。
この後、制御部160は、キー操作部111を通じて、ユーザから、表示部113の表示画面に表示された検索条件の入力画面に対する必要な情報の入力を受け付ける(ステップS103)。そして、制御部160は、初期入力画面に必要事項が入力され、検索アイコンが選択されたか否かを判別する(ステップS104)。
ステップS104の判別処理において、検索アイコンが選択されていないと判別した時には、終了アイコンが選択されたか否かを判別する(ステップS105)。ステップS105の判別処理において、終了アイコンが選択されたと判別した時には、制御部160は、例えば、インターネットへの接続を終了し、表示画面をメニュー表示に戻すなどの所定の終了処理を行って(ステップS106)、この図11〜図13に示す処理を終了する。
また、ステップS105の判別処理において、終了アイコンは選択されていないと判別した時には、制御部160は、受け付けた操作入力に応じた処理、例えば、入力項目へのカーソル移動などの処理を行って(ステップS107)、ステップS103からの処理を繰り返すようにする。
そして、ステップS104の判別処理において、必要な情報が入力され、検索アイコンが選択されたと判別したときには、制御部160は、検索条件の入力画面に対して入力された情報を含む、ルート検索要求を形成して、これを送受信処理部102、送受信アンテナ101を通じて、ルート検索気象情報提供サーバ3に送信する(ステップS108)。
ルート検索気象情報提供サーバ3は、当該ルート検索要求に応じてルート検索を行うと共に、雨具の携帯の必要性を予測(判別)し、その結果得られたルート情報等を送信してくる。制御部160は、ルート検索気象情報提供サーバ2からのルート情報を受信し、これを表示制御部112を通じて表示部113の表示画面に図6に示したように表示する(ステップS109)。
この後、制御部160は、キー操作部111を通じて、ユーザからの操作入力を受け付ける(ステップS110)。そして、ルート検索モードを終了させる所定の終了操作が行われたか否かを判別する(ステップS111)。ステップS111の判別処理において、所定の終了操作が行われたと判別した時には、制御部160は、ステップS106の処理と同様に所定の終了処理を行って(ステップS112)、この図11〜図13に示す処理を終了する。
また、ステップS111の判別処理において、所定の終了操作は行われていないと判別したときには、図6に示したルート検索結果の表示画面において、「ナビ」アイコンAt1が選択されたか否かを判別する(ステップS113)。ステップS113の判別処理において、「ナビ」アイコンAt1が選択されていないと判別したときには、制御部160は、図6に示したルート検索結果の表示画面において、「登録」アイコンAt2が選択されたか否かを判別する(ステップS114)。
ステップS114の判別処理において、「登録」アイコンAt2が選択されていないと判別したときには、制御部160は、受け付けた操作入力に応じた処理、例えば、表示をスクロールさせる処理などを行って(ステップS115)、ステップS110からの処理を繰り返すようにする。
そして、ステップS113の判別処理において、「ナビ」アイコンAt1が選択されと判別したときには、制御部16は、図12に示したステップS116からのナビゲーション及び乗り換え案内処理を実行する。また、ステップS114の判別処理において、「登録」アイコンAt2が選択されたと判別したときには、制御部116は、図13に示したステップS123からのルート登録情報の登録処理を行う。
まず、図12に示したステップS116からのナビゲーション及び乗り換え案内処理を行う場合について説明する。この場合、制御部160は、選択したルート情報や自機の現在位置を示す情報を含むナビゲーション開始要求を形成し、これを送受信処理部102、送受信アンテナ101を通じてルート検索気象情報提供サーバ3に送信する(ステップS116)。そして、制御部160は、ルート検索気象情報提供サーバ3からのナビゲーション情報や乗り換え案内情報を通じて受信するようにする(ステップS117)。
そして、制御部160は、ルート検索気象情報提供サーバ3からの案内情報を受信したか否かを判別し(ステップS118)、受信していないと判別したときには、ステップS117からの処理を繰り返すようにする。また、ステップS118の判別処理において、ルート検索気象情報提供サーバ3からの案内情報を受信したと判別したときには、制御部1160は、必要に応じて置忘れ警告処理部152と協働し、受信した案内情報を出力する(ステップS119)。
この場合、ルート検索気象情報提供サーバ3からの案内情報は、例えば、徒歩区間におけるナビゲーション情報や交通機関を利用する区間における乗り換え案内情報等である。そして、ルート検索気象情報提供サーバ3からの案内情報が、ナビゲーション情報である場合には、制御部160は、表示制御部112を通じて表示部113の表示画面に地図を表示したり、音声処理部114を通じてスピーカ115から音声メッセージを出力したりする。この場合に表示される地図は、当該携帯電話端末1の現在位置を含むエリアのものであり、携帯電話端末1の現在位置や進行方向などを示すマークを含むものである。また、音声メッセージは、例えば、「次の十字路を右折して下さい。」といった道案内を行うためのものである。
また、ルート検索気象情報提供サーバ3からの案内情報が、乗り換え案内情報である場合には、制御部160は、表示制御部112を制御し、当該乗り換え案内情報に応じた情報を出力する。この場合に、傘などの雨具を携帯する必要があると予測されている場合には、図9Bに示したように、次が乗り換え駅や降車駅である旨や傘の置忘れを警告する旨のメッセージが出力される。この場合においても、表示部113への表示メッセージの表示と、スピーカ115からの音声メッセージの出力とを行うようにすることができる。
ステップS119の案内情報の出力処理の後、制御部160は、ナビゲーション処理が終了したか否かを判別する(ステップS120)。この判別処理は、例えば、ルート検索気象情報提供サーバ3から到着メッセージが送信されてきたか否かにより判別することができる。ステップS120の判別処理において、ナビゲーション処理が終了した(ゴール位置に到着した)と判別したときには、所定の終了処理を行って(ステップS121)、この図11〜図13に示す処理を終了する。また、ステップS120の判別処理において、ナビゲーション処理は終了していないと判別したときには、制御部160は、自機の現在位置を示す情報をルート検索気象情報提供サーバ3に送信し(ステップS122)、ステップS117からの処理を繰り返すようにする。
次に、図11のステップS114の判別処理において、「登録」アイコンAt2が選択され、図13に示したステップS123からのルート登録情報の登録処理を行う場合について説明する。この場合には、制御部160は、RAM163に一時記憶され、表示の対象になっているルート情報から、図7に示した態様のルート登録情報を生成する(ステップS123)。
この後、制御部160は、ステップS123で生成したルート登録情報を、ルート登録情報メモリ151に登録(追加)する(ステップS124)。この後、図11のステップS110からの処理を繰り返すようにする。これにより、ルート検索の結果得られたルート情報に応じたルート登録情報を形成してルート登録情報メモリ151に登録し、これを出社モード時や帰宅モード時に用いるルート登録情報を形成するために用いることができるようにされる。
このように、携帯電話端末1からルート検索モード処理を実行することにより、目的とするスタート位置からゴール位置までのルートを検索し、ナビゲーション処理や乗り換え案内処理、及び必要に応じて雨具の置忘れ警告処理までをも自動的に行うことができる。また、ルート検索の結果得られたルート情報からルート登録情報を形成してルート登録情報メモリ151に登録し、後で利用することもできるようにされる。
[出社モード処理]
図14は、図10に示したステップS6で実行される出社モード処理を説明するためのフローチャートである。
出社モード処理においては、制御部160は、ルート登録情報メモリ151に登録されている種別が「出社」と「帰宅」のルート登録情報を抽出し、これらを含む乗換案内要求を生成し、これをルート検索気象情報提供サーバ3に送信する(ステップS201)。これにより、ルート検索気象情報提供サーバ3において、少なくとも出社時と帰宅時の一方において雨具の携帯の必要性があるか否かを予測(判別)し、その結果の提供を受けることができるようにされる。また、当該乗換案内要求には、携帯電話端末1の現在位置を示す情報等も含められる。また、ステップS201においては、ルート登録情報メモリ151に登録されている種別が「出社」と「帰宅」のルート登録情報の置忘れ警告の有無の欄の初期化処理なども行われる。
ステップS201の処理の後、携帯電話端末1の制御部160は、ルート検索気象情報提供サーバ3から送信されてくる雨具の携帯に関する予測結果を受信する(ステップS202)。そして、ステップS202において受信した予測結果は、雨具の携帯が必要であることを示すものか否かを判別する(ステップS203)。
ステップS203の判別処理において、受信した予測結果が雨具の携帯の必要があることを示すものである場合には、制御部160は、送信したルート登録情報の置忘れ警告の有無の欄を更新する(ステップS204)。すなわち、ステップS204においては、種別が「出社」であるルート登録情報と種別が「帰宅」であるルート登録情報の置忘れ警告の有無の欄に「置忘れ警告有り」を示す情報を更新する。そして、制御部160は、置忘れ警告処理部152を制御し、傘などの雨具の携帯を促すメッセージを出力する(ステップS205)。ここでは、表示部113への表示メッセージの表示や、スピーカ115からの音声メッセージの出力の一方または両方が行われる。なお、ステップS205において表示されるメッセージの一例としては、図9Aに示したものとなる。
ステップS205の処理の後においては、制御部160は、自機の識別情報と共に、自機の現在位置を示す情報をルート検索気象情報提供サーバ3に対して送信する(ステップS206)。また、ステップS203の判別処理において、受信した予測結果が雨具の携帯の必要はないことを示すものである場合には、ステップS204、205の処理は行うことなく、直接にステップS206の処理を行うことになる。
ステップS206の処理の後、制御部160は、ルート検索気象情報提供サーバ3からの乗り換え案内を受信するようにし(ステップS207)、乗り換え案内を受信したか否かを判別する(ステップS208)。ステップS208の判別処理において、乗り換え案内を受信していないと判別した場合には、ステップS206からの処理を繰り返し、所定のタイミングで自機の現在位置を示す情報をルート検索気象情報提供サーバ3に対して送信できるようにする。
ステップS208の判別処理において、乗り換え案内(乗り換え案内メッセージ)を受信したと判別した場合には、制御部160は、置忘れ警告処理部152と協働し、乗り換え案内及び雨具の置忘れ警告を行う(ステップS209)。このステップS209の処理において、雨具を携帯する必要があると予測されている場合には、図9Bに示した態様のメッセージが出力される。また、雨具を携帯する必要がないと予測されている場合には、単なる乗り換え案内が出力される。また、ステップS209においても、表示部113への表示メッセージの表示や、スピーカ115からの音声メッセージの出力の一方または両方が行われる。
そして、制御部160は、目的地に到着し、乗り換え案内が終了したか否かを判別する(ステップS210)。このステップS210の判別処理は、後述もするが、ルート検索気象情報提供サーバ3から目的地に到着したことを示す到着メッセージが送信されてきたか否かにより判別することができる。
ステップS210の判別処理において、到着メッセージを受信し、乗り換え案内が終了したと判別したときには、所定の終了処理を実行し(ステップS211)、この図14の処理を終了する。また、ステップS210の判別処理において、乗り換え案内は終了していないと判別したときには、制御部160は、ステップS206からの処理を繰り返し、所定のタイミングで自機の現在位置を示す情報をルート検索気象情報提供サーバ3に対して送信できるようにする。
このように、出社モード処理においては、予め登録されている出社ルート登録情報と帰宅ルート登録情報とに基づいて、雨具の携帯の必要性を予測することができるようにされる。そして、出社時と帰宅時との少なくとも一方において雨具の携帯の必要があると予測される場合に、家を出る場合に雨具の携帯を促し、また、交通機関の乗り換え位置や降車位置やその近傍に到達したタイミングで雨具の置忘れ警告を行うことができるようにされる。
[帰宅モード処理]
図15は、図10に示したステップS8で実行される帰宅モード処理を説明するためのフローチャートである。この図15に示す帰宅モード処理と図14に示した出社モード処理とを比較すると分かるように、両処理はほぼ同様に行われるものである。しかし、図14に示した出社モード処理においては、出社ルート登録情報と帰宅ルート登録情報との両方を用いているのに対して、図15に示す帰宅モード処理においては、帰宅ルート登録情報だけを用いるようにしている。
すなわち、出社時には出社時と帰宅時との両方において雨具の携帯の必要性を予測(判別)する必要がある。しかし、帰宅時には、出社時に雨具の携帯の必要ありと予測されているのであれば、雨具を持って出社してきている可能性が高いので、自動的に雨具の置忘れ警告を行う必要がある。また、出社時に雨具の携帯の必要はないと予測されている場合であれば、帰宅時に雨具の携帯の必要性を予測し、これを通知する必要性が生じる。この点において、両者の処理で若干の相違を生じる。
具体的には、図15に示す処理においては、制御部160は、ルート登録情報メモリ151に登録されている種別が「帰宅」のルート登録情報を抽出し、これを含む乗換案内要求を生成し、これをルート検索気象情報提供サーバ3に送信する(ステップS301)。また、当該乗換案内要求には、携帯電話端末1の現在位置を示す情報等も含められる。
ルート検索気象情報提供サーバ3においては、送信されてきた帰宅ルート登録情報の置忘れ警告の有無の欄を確認する。出社時に雨具の携帯の必要有りと予測された場合には、帰宅ルート登録情報の置忘れ警告の有無の欄に「置忘れ警告有り」を示す情報が更新されているためである。そして、置忘れ警告の有無の欄に「置忘れ警告有り」を示す情報が更新されている場合には、ルート検索気象情報提供サーバ3は、図9Cに示した確認メッセージを表示できるようにするための情報を携帯電話端末1に送信する。また、そして、置忘れ警告の有無の欄に「置忘れ警告有り」を示す情報が更新されていない場合には、ルート検索気象情報提供サーバ3は、提供された帰宅ルート登録情報を用いて、雨具の携帯の必要性を予測し、その予測結果を携帯電話端末1に送信する。
このように、帰宅モード処理時においては、ルート検索気象情報提供サーバ3から雨具の携帯に関する情報として、上述したように、雨具を携帯して出社してきていることをユーザに確認するための情報、あるいは、雨具の携帯をユーザに促すための情報が送信されてくる。そこで、図15のステップS302においては、ルート検索気象情報提供サーバ33からの当該雨具の携帯に関する情報を受信する処理を行う(ステップS302)。
そして、携帯電話端末1の制御部160は、受信した雨具の携帯に関する情報は、雨具を携帯してきている、あるいは、雨具の携帯の必要ありと予測されていることを示すものであるか否かを判別する(ステップS303)。ステップS303の判別処理において、受信した雨具の携帯に関する情報は、雨具を携帯してきている、あるいは、雨具の携帯の必要ありと予測されていることを示すものであると判別したときには、制御部160は、送信した帰宅ルート登録情報の置忘れ警告の有無の欄を「置忘れ警告有り」を示す情報に更新する(ステップS304)。なお、既に「置忘れ警告有り」を示す情報に更新されている場合には、当該処理を行う必要はない。
この後、制御部160は、ステップS302において受信した雨具の携帯に関する情報に基づいて、図9Cに示した態様の確認メッセージを表示したり、図9Aに示した態様の雨具の携帯を促すメッセージを出力したりする(ステップS305)。なお、ステップS303の判別処理において、受信した雨具の携帯に関する情報は、雨具を携帯してきている、あるいは、雨具の携帯の必要ありと予測されていることを示すものではないと判別したときには、ステップS304、305の処理は行われることなく、ステップS306からの処理が行われることになる。
そして、ステップS306からステップS311の処理は、図14に示したステップS206からステップS211の対応する処理と同様に行われる。このように、帰宅モード処理においては、出社モード処理の実行により、雨具の携帯の必要ありと予測されている場合には、自動的に雨具の置忘れ警告が行うようにされる。また、出社モード処理の実行により、雨具の携帯の必要はないと予測されている場合には、新たに雨具の携帯の必要性を予測し、これに応じて置忘れ警告を行うことができるようにされる。
[ルート設定モード]
図10に示したステップS10において行われるルート設定モード処理は、図8等を用いて詳述したので、フローチャートを用いた説明は省略する。しかし、上述もしたように、ルート設定モード処理においては、ユーザが入力するようにした情報に基づいて、あるいは、ルート検索により得られたルート情報に基づいて、出社モード処理や帰宅モード処理時に用いるルート登録情報を形成して登録することができるようにされる。また、既に登録されているルート登録情報の変更は削除を行うこともできるようにされる。
[ルート検索気象情報提供サーバ3の動作のまとめ]
次に、図16〜図20のフローチャートを参照しながら、この第1の実施の形態のルート検索気象情報提供サーバ3で行われる処理(動作)についてまとめる。
図16は、この第1の実施の形態のルート検索気象情報提供サーバ3に行われるメインルーチンの処理について説明するためのフローチャートである。この図16に示す処理は、ルート検索気象情報提供サーバ3の主に制御部320において、常時実行するようにされているものである。
そして、制御部320は、ネットワーク4を通じて送信されてくる携帯電話端末1等からの自機宛ての要求を受信するようにし(ステップS21)、自機宛ての要求を受信したか否かを判別する(ステップS22)。ステップS22の判別処理において、自機宛ての要求を受信していないと判別したときには、ステップS21からの処理を繰り返し、自機宛ての要求の受信待ち状態となる。
ステップS22の判別処理において、自機宛の要求を受信したと判断したときには、受信した要求は、検索条件の入力画面の提供要求か否かを判別する(ステップS23)。ステップS23の判別処理において、検索条件の入力画面の提供要求であると判別した時には、後述するルート検索処理を実行し(ステップS24)、この後、ステップS21からの処理を繰り返すようにする。
また、ステップS23の判別処理において、受信した要求は検索条件の入力画面の提供要求ではないと判断したときには、受信した要求は、出社モード時の乗り換え案内要求か否かを判別する(ステップS25)。ステップS25の判別処理において、出社モード時の乗り換え案内要求であると判別した時には、後述する出社時乗り換え案内処理を実行して(ステップS26)、この後、ステップS21からの処理を繰り返すようにする。
また、ステップS25の判別処理において、受信した要求は出社モード時の乗り換え案内要求ではないと判断したときには、受信した要求は、帰宅モード時の乗り換え案内要求か否かを判別する(ステップS27)。ステップS27の判別処理において、帰宅モード時の乗り換え案内要求であると判別した時には、後述する帰宅時乗り換え案内処理を実行して(ステップS28)、この後、ステップS21からの処理を繰り返すようにする。
ステップS27の判別処理において、帰宅モード時の乗り換え案内要求ではないと判別した時には、受信した要求に応じた処理を実行して(ステップS29)、この後、ステップS21からの処理を繰り返すようにする。このようにして、ルート検索気象情報提供サーバ3は、携帯電話端末1からの要求に応じた処理を実行し、携帯電話端末1が必要とするサービスを適用することができるようにしている。
[ルート検索処理]
図17は、図16に示したステップS24において実行されるルート検索処理を説明するためのフローチャートである。
ルート検索処理においては、制御部320は、まず、検索条件の入力画面の提供要求に応じて、検索条件の入力画面(図5参照)を要求元の携帯電話端末1に対して送信する(ステップS501)。そして、検索条件を含むルート検索要求を受信するようにし(ステップS502)、ルート検索要求を受信したか否かを判別する(ステップS503)。ステップS503の判別処理において、ルート検索要求を受信していないと判断したときには、ステップS502からの処理を繰り返し、ルート検索要求の受信待ちとなる。
ステップS503の判別処理において、ルート検索要求を受信したと判別したときには、制御部320は、ルート検索処理部303を制御し、ルート検索を実行する(ステップS504)。この場合、ルート検索処理部303は、受信したルート検索要求に含まれる検索条件にしたがって、地図DB312の地図情報を参照し、ルート検索を行って、1以上のルート情報を得るようにする。
次に、制御部320は、携帯予測部304を制御し、傘などの雨具の携帯の必要性を予測(判別)する処理を行う(ステップS505)。具体的に、ステップS505では、ステップS504において取得したルート情報により示されるルート上において、屋外となる場所(気象の影響を受ける場所)を特定する。そして、その場所に携帯電話端末1を持ったユーザが位置する時刻あるいは位置すると考えられる時刻における気象情報を気象情報DB313から取得し、これに基づき雨具の携帯の必要性を予測(判別)する。
そして、制御部320は、ルート検索の結果けられたルート情報と雨具の期待の必要性の予測結果を、要求元の携帯電話端末1に送信する(ステップS506)。そして、制御部320は、当該要求元の携帯電話端末1からの更なる要求を受信する(ステップS507)。この後、受信した要求は、ルート検索処理を終了することを指示する要求か否かを判別する(ステップS508)。
ステップS508の判別処理において、ルート検索処理を終了することを指示する要求を受信したと判別したときには、所定の終了処理を行って(ステップS509)、当該携帯電話端末1に対する図17に示した検索処理を終了する。また、ステップS508の判別処理において、ルート検索処理を終了することを指示する要求は受信していないと判別したときには、ナビゲーションを開始する要求を受信したか否か判別する(ステップS510)。
ステップS510の判別処理において、ナビゲーションを開始する要求を受信したと判別したときには、制御部320は、ナビゲーション及び置忘れ警告処理部305を制御して、後述する案内処理(ナビゲーション及び乗り換え案内)を実行する(ステップS511)。このステップS511の処理の後、この図17に示す検索処理を終了する。また、ステップS510の判別処理において、ナビゲーションを開始する要求は受信していない判別したときには、制御部320は、受信した要求に応じた処理を行い(ステップS512)、ステップS507からの処理を繰り返すようにする。
このようにして、ルート検索気象情報提供サーバ3は、携帯電話端末1からの要求に応じて、ルート検索を行って、ルート情報を提供し、これに応じたナビゲーション及び乗り換え案内を行うことができるようにされる。
[出社時乗り換え案内処理]
図18は、図16に示したステップS26において実行される出社時乗り換え案内処理を説明するためのフローチャートである。
出社時乗り換え案内処理においては、制御部320は、まず、携帯予測部304を制御して、出社時の乗り換え案内要求に基づき、雨具の携帯の必要性を予測する(ステップS601)。このステップS601の処理は、上述もしたように、出社時の乗り換え案内要求に含まれる出社ルート登録情報と帰宅ルート登録情報と、地図DB312の地図情報とに基づいて、出社ルートと帰宅ルートのそれぞれにおいて、屋外となる場所(気象の影響を受ける場所)を特定する。そして、その特定した場所に携帯電話端末1を持ったユーザが位置する時刻あるいは位置するであろう時刻における気象情報を、気象情報DBから参照し、雨具の携帯の必要性を予測(判別)する。
そして、制御部320は、ステップS601で取得した予測結果を携帯電話端末1に通知し(ステップS602)、後述する案内処理(ナビゲーション及び乗り換え案内)を実行する(ステップS603)。このステップS603の処理の後、この図18に示す出社時の乗り換え案内処理を終了する。
このようにして、予め登録されている出社ルート登録情報と帰宅ルート登録情報とを用いた出社時の乗り換え案内を行うことができる。
[帰宅時乗り換え案内処理]
図19は、図16に示したステップS28において実行される帰宅時乗り換え案内処理を説明するためのフローチャートである。
帰宅時乗り換え案内処理においては、制御部320は、まず、帰宅時の乗り換え案内要求に含まれる帰宅ルート登録情報の置忘れ警告の有無を示す情報に基づいて、出勤時から携帯電話端末1のユーザが雨具を携帯しているか否かを判別する(ステップS701)。ステップS701の判別処理において、出勤時から携帯電話端末1のユーザが雨具を携帯していると判別した場合には、図9Cに示したような雨具の携帯の確認メッセージを出力するように要求する(ステップS702)。
また、ステップS701の判別処理において、出勤時から携帯電話端末1のユーザが雨具を携帯していないと判別した場合には、制御部320は、携帯予測部304を制御して、出社時の乗り換え案内要求に基づき、雨具の携帯の必要性を予測する(ステップS703)。このステップS703の処理は、上述もしたように、帰宅時の乗り換え案内要求に含まれる帰宅ルート登録情報と、地図DB312の地図情報とに基づいて、帰宅ルートにおいて、屋外となる場所(気象の影響を受ける場所)を特定する。そして、その特定した場所に携帯電話端末1を持ったユーザが位置する時刻あるいは位置するであろう時刻における気象情報を、気象情報DBから参照し、雨具の携帯の必要性を予測(判別)する。そして、制御部320は、ステップS703で取得した予測結果を携帯電話端末1に通知する(ステップS704)。
そして、ステップS702の処理の後、及び、ステップS704の処理の後においては、後述する案内処理(ナビゲーション及び乗り換え案内)を実行する(ステップS705)。このステップS705の処理の後、この図19に示す帰宅時の乗り換え案内処理を終了する。このようにして、予め登録されている帰宅ルート登録情報を用いた帰宅時の乗り換え案内を行うことができる。
[案内処理(ナビゲーション及び乗り換え案内処理)]
図20は、図17に示したステップS511、図18のステップS603、図19のステップS705のそれぞれにおいて実行される案内処理(ナビゲーション及び乗り換え案内処理)を説明するためのフローチャートである。
当該案内処理においては、制御部320は、ナビゲーション及び置忘れ警告処理部305を制御し、携帯電話端末1から送信されてきた携帯電話端末の現在位置を示す情報に基づいて、ナビゲーション情報、乗り換え案内情報を生成して、これを携帯電話端末1に送信する(ステップS801)。ここで、ナビゲーション情報は、徒歩区間における道案内のための情報であり、乗り換え案内情報は、交通機関を利用して移動する区間において、当該交通機関を降りる位置(乗り換え位置や降車位置)において乗り換えや降車を促すための情報である。また、乗り換え案内情報には、雨具の携帯の必要有りと予測(判別)されている場合には、雨具の置忘れ警告をも含むようにされている。なお、携帯電話端末1の現在位置から、何らの案内をも行う必要がない場合においては、ステップS801において、ルート検索気象情報提供サーバ3は、案内情報の生成、送信は行わない。
そして、制御部320は、携帯電話端末1から所定のタイミング毎に送信されてくる携帯電話端末1の最新の現在位置を示す情報を受信し(ステップS802)、当該携帯電話端末1が目的地(ゴール位置)に到達したか否かを判別する(ステップS803)。このステップS803の処理は、ステップS802において受信した現在位置を示す情報と、携帯電話端末1から提供されユーザ別ルート情報ファイル311に格納されている、今回辿っているルートのルート情報のゴール位置とに基づいて判別される。
ステップS803の判別処理において、目的地に到達していないと判別したときには、制御部320は、ステップS801からの処理を繰り返す。また、ステップS803の判別処理において、目的地に到達したと判別したときには、制御部320は、到着メッセージを形成して、これを要求元の携帯電話端末1に送信する(ステップS804)。この後、制御部320は、所定の終了処理を行って(ステップS805)、この図20に示す処理を終了する。
このようにして、ルート検索気象情報提供サーバ3は、携帯電話端末1からのルート情報やルート登録情報により特定されるルートを辿るように、携帯電話端末1からの現在位置を考慮して、案内を行うことができるようにされる。そして、ステップS801において行う案内処理において、乗り換え案内を行うと共に、雨具の置忘れ警告をも行うことができるようにされる。
[第1の実施の形態の効果]
上述したように、第1の実施の形態の携帯品警告システムにおいては、所定のルートを辿って移動する場合に、所定の携帯品である雨具の携帯の必要性をも正確に予測(判別)し、必要に応じて、雨具の携帯を促したり、雨具を置き忘れる危険性の高い場所に到達する場合に、雨具の置忘れを警告したりすることもできるようにされる。
また、移動手段としては、電車だけでなく、バス、タクシー、モノレールなど様々なものがある。このため、GPS機能により測位される現在位置や位置管理サーバ2からの位置情報の一方だけでは、所定の移動区間の終点の近傍に位置するか否か正確に検出できない場合もある。そこで、上述したように、GPS機能により測位される現在位置と位置管理サーバ2からの位置情報との両方を考慮し、所定の移動区間の降車位置の近傍に位置するか否か検出することによって、携帯電話端末1(1)、1(2)、…のそれぞれは、より正確に自機の現在位置を取得することができるようにされる。
また、例えば、外出時において、雨が降っていたために、傘などの雨具を持って外出したが、すぐに天気が回復し、晴天になってしまったと言うような状況下においては、既に雨具の必要性がなくなっている。このような場合、携帯している雨具に対するユーザの注意が低下し、雨具の置忘れが発生する可能性もある。そのような場合も、上述した第1の実施の形態の携帯品警告システムにおいては、外出時にユーザが雨具を携帯する必要性があると予測(判別)した場合には、交通機関を降りる場所で必ず雨具の置忘れ警告を行うので、気象の変化に左右されることなく、雨具の置忘れの発生を効果的に防止することができる。
[第1の実施の形態に関連するその他の事項]
なお、上述したように、ルート検索気象情報提供サーバ3は、携帯電話端末が所定の交通機関を降りる位置(乗り換え位置や降車位置)の近傍に位置するか否かの検出は、所定の交通機関を降りる位置に対して、当該携帯電話端末が予め決められた距離以下に接近したか否かにより行うことができる。より具体的には、所定の交通機関を降りる位置までの距離が、例えば数百メートル以下になった場合に、当該所定の交通機関を降りる位置の近傍に位置するに至ったと検出することができる。また、乗り換え駅や降車駅の直前の駅に到達したタイミングや乗り換え駅や降車駅の直前の駅を通過したタイミングで乗り換え案内を行うようにするなどのこともできるようにされる。また、携帯電話端末において検出される自機の現在位置が、乗り換え駅や降車駅の位置に合致した場合、すなわち、乗り換え駅や降車駅に到達したことを検出したタイミングで置忘れ警告を行うようにしてももちろんよい。
また、上述もしたように、携帯品の置忘れ警告は、音声メッセージとして放音したり、表示メッセージとして表示部の表示画面に表示したりすることにより行われる。もちろん、これらの両方を行うようにすることもできるし、これらの一方または両方と、バイブレータによる振動とを組み合わせて携帯品の置忘れ警告を出力することもできる。
また、上述した第1の実施の形態のルート検索気象情報提供サーバ3において、第1、第2の受付手段は、接続端子302、通信I/F302が実現し、予測手段は、携帯予測部304が実現し、検出手段は制御部320とナビゲーション及び置忘れ警告処理部305が実現し、警告情報提供手段は、主にナビゲーション及び置忘れ警告処理部305が実現するようにしている。
また、第1の実施の形態の携帯電話端末1において、提供手段は、制御部160、送受信処理部102、送受信アンテナ101が実現し、現在位置取得手段は、制御部160、送受信処理部102、送受信アンテナ101、GPS部131、GPSアンテナ132が実現し、警告情報受付手段は、送受信アンテナ101、送受信処理部102、制御部160が実現し、警告手段は、制御部160、表示制御部112、表示部113、音声処理部114、スピーカ115が実現するようにしている。
また、携帯電話端末1からの移動経路に関する情報は、携帯電話端末1からルート検索気象情報提供サーバ3に提供されるルート情報やルート登録情報である。
[第2の実施の形態]
近年においては、外国から日本への留学生や観光客は年々多くなってきており、仕事で日本を訪れる人も多くなってきている。そして、治安もよく、諸外国に比べて発達している日本の公共交通機関は、日本を訪れる外国人によってよく利用されている。
そして、大都市圏の一部の鉄道などでは、英語や韓国語によって車内放送が行なわれている場合もあるが、日本のほとんどの公共交通機関での車内放送は日本語のみで行われているのが現実である。このため、特に大都市圏の地下鉄や路線バスなどの乗り換えは、日本語の車内放送を聞き取れない外国人にとっては至難となっている。このため、多言語対応のいわゆるナビサービスが必要とされている。
そして、上述した第1に実施の形態の携帯電話端末1においては、日本語により置忘れ警告を含む乗り換え案内を行うようにしている。当該乗り換え案内を外国語でも行うことができるようにすれば日本を訪れる外国人に対しても利用可能なものとすることができる。
そこで、この第2の実施の形態においては、携帯電話端末を通じて、置忘れ警告を含む乗り越し案内を、ユーザが選択した言語によって行うことができるようにしたものである。なお、この第2の実施の形態においても、システムの基本的な構成は、図1に示したものとなる。
[ルート検索気象情報提供サーバ3Xの構成例]
図21は、この第2の実施の形態のルート検索気象情報提供サーバ3Xの構成例を説明するためのブロック図である。図21と図3とを比較すると分かるように、この第2の実施の形態のルート検索気象情報提供サーバ3Xは、外国語辞書314を備えたものである。これ以外の部分は、図3に示した第1の実施の形態のルート検索気象情報提供サーバ3と同様に構成されている。このため、図21に示したルート検索気象情報提供サーバ3Xにおいて、図3に示した第1の実施の形態のルート検索気象情報提供サーバ3と同様に構成される部分には同じ参照符号を付し、以下においては、それらの部分の説明は重複するので省略する。
そして、外国語辞書314は、複数の外国語の辞書データが格納されたものである。全世界の人をカバーしようとすると、85言語程度の外国語の辞書データが必要となる。しかし、日本への訪問者が極めて少ない国もある。そこで、外国辞書314に用意する外国語辞書データは、来日者数の多い国、延べ滞在日数の多い来日者が多い国など、所定の統計データに基づいて決定する。
この第2の実施の形態において、外国語辞書314には、韓国語、中国語、英語、イタリア語、フランス語、タイ語、ドイツ語、ベトナム語、スペイン語、ポルトガル語の10言語についての辞書データが用意されている。この他に日本語の辞書があることはいうまでもない。
[携帯電話端末1を通じて行う使用言語の設定処理]
この第2の実施の形態の携帯品警告システムにおいては、ユーザが用いる携帯電話端末は、図2を用いて説明した構成を有する携帯電話端末1である。そして、この第2の実施の形態においても、上述した第1の実施の形態の場合と同様に、図2に示した構成を有する携帯電話端末1が、ルート検索気象情報提供サーバ3Xに対してアクセスすることにより、第1の実施の形態のシステムの場合と同様のサービスの提供を受ける。ただし、以下に説明するように、携帯電話端末1のユーザは、目的する使用言語を選択することにより、その言語により種々のメッセージを出力することができるようにされる。
図22は、この第2の実施の形態の携帯電話端末1において用いられる言語の選択画面の一例を説明するための図である。この言語の選択画面は、所定のメニューから言語の選択(Language Used)を選択することにより、表示部113の表示画面に表示される。この第2の実施の形態の携帯電話端末1では、当該言語の選択画面は、世界で広く用いられている英語によって形成されている。
図22に示すように、当該選択画面には、選択可能な言語を示す情報(Japanese Korean、Chinese、…等の情報)とその直前に選択入力欄として用いられる丸印(いわゆるラジオボタン)が設けられている。
当該言語の選択画面において、目的とする外国語の選択欄にカーソルを位置付け、決定キーを押下操作することによって、その言語を用いるように選択することができる。そして、最下段に設けられたOKアイコンを選択することによって、選択した言語を警告等に用いる言語として設定することができるようにされる。なお、Return(リターン)アイコンを選択した場合には、当該言語の選択画面を終了させ、メニュー画面に戻ることができるようにされる。
このようにして選択された言語を示す情報は、携帯電話端末1の例えばEEPROM164に登録される。そして、携帯電話端末1からルート検索気象情報提供サーバ3Xに送信する要求に使用言語を指定する情報として含められて提供される。これにより、ルート検索気象情報提供サーバ3Xは、携帯電話端末1に対して出力メッセージを提供する場合に、指定された言語で作成された出力メッセージを提供することができるようにされる。
そして、図22に示すように、例えば、Chinese(中国語)が警告等を行う場合に用いられる言語として選択されたとする。この場合には、雨具の置忘れ警告を含む乗り越し案内を中国語で行うことができるようにされる。
図23、図24は、用いる言語として中国語が選択された場合の警告メッセージの例を説明するための図である。この内、図23は、中国語の乗り換え案内メッセージの一例を示すものであり、「次は○○駅です。乗り越しにご注意ください。」といった意味の中国語が示されているものである。また、図24A、B、Cは、図9A、B、Cに示した日本語の雨具の置忘れ警告に対応する中国語の置忘れ警告のためのメッセージである。
このように選択した言語によって雨具の置忘れ警告や乗り越し警告を行うことができるようにされる。なお、表示メッセージだけでなく、選択された言語の音声メッセージを放音することもできるようにされる。例えば、中国語は漢字を用いているので、日本語の地名などは、中国語でも同じ漢字が用いられて表記される場合がある。しかし、表記は同じでも、発音が全く異なっている場合がほとんどである。
例えば、「新宿」との表記は、日本語では「シンジュク」と発音するが、中国語では「xin su(シンスウ)」と発音される。このため、表示メッセージだけで置忘れ警告や乗り越し警告をおこなうようにした場合には、表示された警告メッセージと日本語の社内放送の発音とが食い違い、混乱を生じさせる場合もあると考えられる。そこで、きちんとした中国語の発音の音声メッセージにより置忘れ警告や乗り越し警告を行うようにすることにより、当該言語を用いる外国人に対してより好ましい置忘れ警告機能や乗り越し警告機能を実現することができる。
そして、この第2の実施の形態の携帯品警告システムにおいても、携帯電話端末1は、図10〜図15を用いて説明した処理を実行し、ルート検索気象情報提供サーバ3Xは、図16〜図20を用いて説明した処理を実行する。ただし、この第2の実施の形態においては、ルート検索気象情報提供サーバ3Xは、図18に示したステップS602の処理、図19に示したステップS702、ステップS704の処理、及び図20に示したステップS801の処理においては、携帯電話端末1からの要求に含まれる言語の指定情報(選択情報)に応じた言語で出力メッセージを形成し、これを携帯電話端末1に提供することになる。
一方、これに応じて出力メッセージを出力する携帯電話端末1においては、図12のステップS119の処理、図14のステップS209の処理、図15のステップS309の処理においては、受信した案内情報である出力メッセージに応じて、選択された言語の出力メッセージを出力することになる。
[第2の実施の形態の効果]
このように、この第2の実施の形態の携帯品警告システムでは、携帯電話端末1において選択された言語で、ルート検索気象情報提供サーバ33Xが自機の外国語辞書314を用いて種々の出力メッセージを形成し、これを携帯電話端末1に対して提供することができるようにされる。これにより、来日している外国人に対して好適なナビサービスの1つを提供することができる。
[第3の実施の形態]
上述した第1、第2の実施の形態においては、携帯電話端末1が自機の現在位置を所定のタイミング毎に、ルート検索気象情報提供サーバ3、3Xに送信することより、ルート検索気象情報提供サーバ3、3Xが、携帯電話端末1の現在位置に応じて、ナビゲーション情報や乗り換え案内情報を提供するようにした。すなわち、ルート検索気象情報提供サーバ3、3Xにおいて、携帯電話端末1のユーザが、所定の交通機関を降りる位置(乗り換え位置や降車位置)の近傍に至ったことや目的地に到達したことを検出し、これに応じた案内情報を携帯電話端末1に提供するようにした。しかし、これに限るものではない。
携帯電話端末1は、図7に示したルート登録情報をルート登録情報メモリ151に登録しておくことができる。そこで、携帯電話端末1のユーザが辿るルートのルート登録情報を必ずルート登録情報メモリ151に登録するようにし、乗り換え案内時においては、ルート登録情報メモリ151に登録されたルート登録情報を基準として、所定の交通機関を降りる位置(乗り換え位置や降車位置)の近傍に到達したか否かを携帯電話端末1において判別することも可能である。
すなわち、携帯電話端末1の制御部160により、ルート登録情報メモリ151に登録されたルート登録情報の経由地(乗り換え位置や降車位置)の位置情報と、位置管理サーバ2から提供される自機の位置情報やGPS部131からの自機の位置情報とを比較することにより、所定の交通機関を降りる位置の近傍に至ったか否かを携帯電話端末1において判別するようにする。
これにより、携帯電話端末1の制御部160は、自機が所定の交通機関を降りる位置の近傍に到達したことを判別し、そのタイミングで所定の携帯品の置忘れ警告を含む乗り換え案内を行うように各部を制御することできる。したがって、ルート検索気象情報提供サーバ3、3Xが提供するルート検索サービスを利用するなどして、ルート登録情報をルート登録情報メモリ151に登録した後においては、乗り換え案内をルート検索気象情報提供サーバ3、3Xと通信することなく、携帯電話端末1内で行うようにすることができる。
なお、乗り換え案内を携帯電話端末1内で行うようにする場合に、携帯電話端末1に基地局データベースを設けるようにしてもよい。この場合の基地局データベースは、携帯電話端末1と通信を行う基地局の基地局IDと当該基地局の設置場所とを関連付けて記憶保持しているものである。具体的に基地局データベースには、例えば、基地局IDと当該基地局IDで特定される基地局が設置されている駅名などが対応付けられて記憶されている。
また、基地局データベースには、基地局IDと、当該基地局IDにより特定される基地局の設置場所の緯度及び経度、住所、基地局が設置されているビルなどいわゆるランドマーク名などの情報も対応付けられている。これにより、携帯電話端末1と通信ができる基地局の基地局IDに基づいて、基地局DBを参照することにより、目的とする駅の近隣に至っていることが検出できたり、目的とするバス停の近隣にいたっていることが検出できたりする。
すなわち、位置管理サーバ2からの位置情報やGPSからの位置情報を用いなくても、また、ルート検索気象情報提供サーバ3、3Xと協働しなくても、置忘れ警告を含む乗り換え案内であれば比較的に簡単に実現することが可能である。もちろん、携帯電話端末1が、ルート検索気象情報提供サーバ3、3Xと協働することにより、徒歩区間のナビゲーション処理を詳細かつ正確に行うことができる取ったメリットがある。
また、携帯電話端末1に、ルート検索気象情報提供サーバ3Xの外国語辞書314と同様の辞書を用意することによって、携帯電話端末1で用いられるメニュー、図4、図5、図6に示した各入力画面やルート情報の表示を、当該選択された言語で行うようにすることもできる。
また、携帯電話端末1が、目的とするルートを辿る場合のルート登録情報に対応する地図情報をルート検索気象情報提供サーバ33から得て、当該ルート上の気象の影響を受ける場所を特定するように構成することもできる。そして、携帯電話端末1が、その特定した場所に携帯電話端末1を持ったユーザが位置する時刻あるいは位置すると考えられる時刻の気象情報の提供をルート検索気象情報提供サーバ3から受けて、所定の携帯品の携帯の必要性を予測(判別)するように構成することも可能である。
このように、この第3の実施の形態の携帯電話端末1の場合、図2に示した第1の実施の形態の携帯電話端末1と同様の構成を有するが、制御部160の機能により、自機が乗り換え駅や降車駅などの所定の携帯品を置き忘れる可能性の高い位置到達したか否かを検出する検出手段としての機能を実現することができる。そして、制御手段160が、表示制御部112と表示部113、音声処理部114とスピーカ115等を制御して、種々の警告等を行う警告手段や出力手段としての機能を実現することもできる。
[第1、第2の実施の形態の変形例]
なお、上述した第1、第2の実施の形態においては、徒歩区間のナビゲーション処理や乗り換え案内処理を行うものとして説明したが、これに限るものではない。携帯電話端末1は、自機の現在位置を所定のタイミング毎にルート検索気象情報提供サーバ3、3Xに送信するようにしている。このため、携帯電話端末1とルート検索気象情報提供サーバ3、3Xとが協働し、通過駅の名称を報知したり、乗り換え駅までにかかるおおよその時間を報知したり、また、乗り換え駅までの駅数などを報知したりすることも可能である。
そして、上述したように、種々の案内を外国で行う場合であっても、警告や案内のための定型的なフレーズは、上述した10言語分を翻訳し、データベース化して外国語辞書314に用意しておく。そして、上述したように、携帯電話端末1から使用言語を選択できるようにしておくことによって、目的とする言語で警告や案内を出力することができる。
また、外国語辞書314に存在しないフレーズの場合には、ルート検索気象情報提供サーバ3Xや携帯電話端末1に搭載された翻訳ソフトを使用し、指定の言語に翻訳し、表示したり、放音したりすることが可能である。また、ルート検索気象情報提供サーバ3Xが対応していない言語の場合には、例えば、ネットワーク4上のサーバ装置が提供する翻訳サービスを利用して、目的とする言語の目的とするフレーズの提供を受けるようにすることもできる。
また、翻訳ソフトが利用可能な場合には、携帯電話端末1に日本語と指定言語との相互切り替えボタンを用意しておくことで、目的とする外国語のフレーズを日本語に翻訳し、日本人に案内を頼む場合に用いるといったようなことも実現できる。
また、上述した実施の形態では、気象情報の内の降水確率を用いて、雨具の携帯の有無を予測したが、これに限るものではない。上述もしたように、紫外線指数を基準として日傘や帽子の携帯の有無を予測したり、気温と風速とを基準として、マフラーや手袋の携帯の有無を予測したりすることができる。そして、これら日傘や帽子、マフラーや手袋といった雨具以外の携帯品に関しても、置忘れ警告を行うようにすることができる。この場合、置忘れ警告の対象が異なることとなり、出力する警告メッセージの内容が変わることになる。
[その他]
上述した実施の形態においては、例えば、所定の携帯品として雨具の携帯の必要性を予測(判別)する場合に、天気と降水確率を用いるようにした。そして、例えば、上述した実施の形態の場合、これから到達する気象の影響を受ける場所における降水確率が例えば70%以上の場合に雨具の携帯の必要があると判別するなど、基準となる降水確率が予め決められている。
この場合、当該基準となる降水確率は、例えば、ルート検索気象情報提供サーバ3側で予め決められており、これを用いるようにするが、必要に応じて携帯電話端末1のユーザが携帯電話端末1を通じて変更できるように構成することも可能である。このように、降水確率などの所定の携帯品の携帯の必要性を予測する場合に用いる気象情報についての基準は、予め決められたものを用いたり、携帯電話端末1を通じて設定、変更したりすることもできるように構成することも可能である。また、用いる気象情報の基準値を携帯電話端末1側に予め登録しておくようにし、これをルート検索気象情報提供サーバ3に提供するように構成することももちろん可能である。
また、上述した実施の形態においては、携帯電話端末を利用する場合を例にして説明したが、警告を行う装置は、携帯電話端末に限るものではなく、通信機能を備えたPDA(Personal Digital Assistants)などと呼ばれる個人用情報端末などにも適用できる。すなわち、通信機能を備え、インターネットなどのネットワーク上のサーバ装置からルート検索サービスなどの提供を受けることが可能な種々の電子機器を用いる場合に、この発明を適用することができる。