JP2012092812A - オイル消費評価解析システム - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンのエンジンオイル消費量の評価を正確に行うことが可能なオイル消費評価解析システムを提供する。
【解決手段】オイル消費評価解析システム10は、吸入空気量計測手段12と、Sトレース計13と、燃料消費量計測手段14と、記憶部および演算部を有する演算装置15と、を備え、記憶部には、エンジン1のエンジンオイル中のS含有量に係るデータと、エンジン1の燃料中のS含有量に係るデータと、が記憶されており、演算部は、エンジン1が所定の運転条件で駆動されるときの、吸入空気量計測手段12の計測値と、Sトレース計13の計測値と、燃料消費量計測手段14の計測値と、エンジン1のエンジンオイル中のS含有量と、エンジン1の燃料中のS含有量と、に基づいてエンジン1のエンジンオイル消費量を算出し、吸入空気量計測手段12の計測値を、エンジン1のエンジンオイル中のS含有量で除してLOC感度を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンのエンジンオイル消費量評価試験を行うためのオイル消費評価解析システムに関する。
従来、エンジンのエンジンオイル消費量評価試験を行うためのオイル消費評価解析システムの技術は公知となっている(例えば、特許文献1)。
従来のオイル消費評価解析システムは、Sトレース法を用いてエンジンのエンジンオイル消費量を求めており、下記(数1)を用いてエンジンのエンジンオイル消費量を求めていた。
Figure 2012092812
前記(数1)において、Aは、エンジンの排気流量を計測する排気流量計測手段(吸入空気量計測手段)の計測値である。Bは、エンジンの排ガス中のSO濃度を計測するSトレース計の計測値をエンジンの排ガス中のS質量に変換した値である。Cは、エンジンオイル中のS含有量である。Dは、エンジンの燃料消費量を計測する燃料消費量計測手段の計測値である。Eは、エンジンの燃料中のS含有量である。
従来のオイル消費評価解析システムを用いては、定常運転時のエンジンオイル消費量評価試験のみ行われており、過渡運転時のエンジンオイル消費量評価試験は行われていなかった。すなわち、従来、エンジンオイル消費量評価試験時においては、各計測系(吸入空気量計測手段、Sトレース計、燃料消費量計測手段)の計測値がほとんど変化せず、これら各計測系の計測値と前記(数1)に基づいて求められるエンジンオイル消費量が一定(ほぼ一定)であった。
しかし、一般的なSトレース計の精度は排ガス中のSO濃度の影響を受け、例えば過渡運転時での排ガス中のSO濃度が薄くなるときにSトレース計の精度が低下する。このとき、前記(数1)に基づいて求められるエンジンオイル消費量の精度が低下する。このようにエンジンオイル消費量の精度が低下する場合について、エンジンオイル消費量の精度が低下しない場合と切り分けずに同じ基準でエンジンオイル消費量の評価を行うこととすると、正確なエンジンオイル消費量の評価を行うことが困難となる。
また、従来のオイル消費評価解析システムは、オイル消費量を求める際に各計測系の応答時間ずれを考慮せず、各計測系の計測値をそのまま用いていた。これによると、定常運転時のオイル消費量を求める場合には各計測系の計測値がほとんど変化しないため、各計測系の応答時間ずれを考慮しなくても、求めたオイル消費量が現実の値からそれほど乖離しないが、これに対し、過渡運転時のオイル消費量を求める場合には各計測系の計測値が顕著に変化するため、求めたオイル消費量が現実の値から乖離し、正確なエンジンオイル消費量の評価を行うことが困難となる。
特開平06−093822号公報
本発明は、エンジンのエンジンオイル消費量の評価を正確に行うことが可能なオイル消費評価解析システムを提供する。
請求項1に記載のオイル消費評価解析システムは、
エンジンのエンジンオイル消費量評価試験を行うためのオイル消費評価解析システムであって、
前記エンジンの排気流量を計測する排気流量計測手段と、
前記エンジンの排ガス中のSO濃度を計測する濃度計測手段と、
前記エンジンの燃料消費量を計測する燃料消費量計測手段と、
記憶部および演算部を有する演算装置と、を備え、
前記記憶部には、
前記エンジンのエンジンオイル中のS含有量に係るデータと、
前記エンジンの燃料中のS含有量に係るデータと、が記憶されており、
前記演算部は、
前記エンジンが所定の運転条件で駆動されるときの、前記排気流量計測手段の計測値と、濃度計測手段の計測値と、燃料消費量計測手段の計測値と、前記記憶部に記憶されている前記エンジンのエンジンオイル中のS含有量と、前記エンジンの燃料中のS含有量と、に基づいて前記エンジンのエンジンオイル消費量を算出し、
前記排気流量計測手段の計測値を、前記エンジンのエンジンオイル中のS含有量で除してLOC感度を算出するものである。
請求項2に記載のオイル消費評価解析システムは、
エンジンのエンジンオイル消費量評価試験を行うためのオイル消費評価解析システムであって、
前記エンジンの排気流量を計測する排気流量計測手段と、
前記エンジンの排ガス中のSO濃度を計測する濃度計測手段と、
前記エンジンの燃料消費量を計測する燃料消費量計測手段と、
記憶部および演算部を有する演算装置と、を備え、
前記記憶部には、
前記エンジンのエンジンオイル中のS含有量に係るデータと、
前記エンジンの燃料中のS含有量に係るデータと、
前記エンジンのエンジンオイルの燃焼瞬間を基準としたときの前記排気流量計測手段の計測時間ずれ量である第一計測系応答時間に係るデータと、
前記エンジンのエンジンオイルの燃焼瞬間を基準としたときの前記濃度計測手段の計測時間ずれ量である第二計測系応答時間に係るデータと、
前記エンジンのエンジンオイルの燃焼瞬間を基準としたときの前記燃料消費量計測手段の計測時間ずれ量である第三計測系応答時間に係るデータと、
前記エンジンのエンジンオイルが前記エンジンの燃焼室内に吸い上げられた瞬間とこの吸い上げられたエンジンオイルの燃焼瞬間との時間ずれ量である未燃オイル後燃焼時間に係るデータと、が記憶されており、
前記演算部は、
前記エンジンが所定の運転条件で駆動されるときの、前記エンジンの駆動時間と、前記排気流量計測手段の計測値と、濃度計測手段の計測値と、燃料消費量計測手段の計測値と、の対応関係に関し、時間ずれ補正を行って、前記エンジンの駆動時間と対応する前記排気流量計測手段の計測値を前記第一計測系応答時間の分だけ前の時点の計測値である第一補正計測値に変更し、前記エンジンの駆動時間と対応する前記濃度計測手段の計測値を前記第二計測系応答時間と未燃オイル後燃焼時間との分だけ前の時点の計測値である第二補正計測値に変更し、前記エンジンの駆動時間と対応する前記燃料消費量計測手段の計測値を前記第三計測系応答時間の分だけ前の時点の計測値である第三補正計測値に変更し、
前記排気流量計測手段の第一補正計測値と、濃度計測手段の第二補正計測値と、燃料消費量計測手段の第三補正計測値と、前記記憶部に記憶されている前記エンジンのエンジンオイル中のS含有量と、前記エンジンの燃料中のS含有量と、に基づいて、前記エンジンのエンジンオイル消費量を算出するものである。
請求項3に記載のオイル消費評価解析システムは、
エンジンのエンジンオイル消費量評価試験を行うためのオイル消費評価解析システムであって、
前記エンジンの排気流量を計測する排気流量計測手段と、
前記エンジンの排ガス中のSO濃度を計測する濃度計測手段と、
前記エンジンの燃料消費量を計測する燃料消費量計測手段と、
記憶部および演算部を有する演算装置と、を備え、
前記記憶部には、
前記エンジンのエンジンオイル中のS含有量に係るデータと、
前記エンジンの燃料中のS含有量に係るデータと、
前記エンジンのエンジンオイルの燃焼瞬間を基準としたときの前記排気流量計測手段の計測時間ずれ量である第一計測系応答時間に係るデータと、
前記エンジンのエンジンオイルの燃焼瞬間を基準としたときの前記濃度計測手段の計測時間ずれ量である第二計測系応答時間に係るデータと、
前記エンジンのエンジンオイルの燃焼瞬間を基準としたときの前記燃料消費量計測手段の計測時間ずれ量である第三計測系応答時間に係るデータと、
前記エンジンのエンジンオイルが前記エンジンの燃焼室内に吸い上げられた瞬間とこの吸い上げられたエンジンオイルの燃焼瞬間との時間ずれ量である未燃オイル後燃焼時間に係るデータと、が記憶されており、
前記演算部は、
前記エンジンが所定の運転条件で駆動されるときの、前記エンジンの駆動時間と、前記排気流量計測手段の計測値と、濃度計測手段の計測値と、燃料消費量計測手段の計測値と、の対応関係に関し、時間ずれ補正を行って、前記エンジンの駆動時間と対応する前記排気流量計測手段の計測値を前記第一計測系応答時間の分だけ前の時点の計測値である第一補正計測値に変更し、前記エンジンの駆動時間と対応する前記濃度計測手段の計測値を前記第二計測系応答時間と未燃オイル後燃焼時間との分だけ前の時点の計測値である第二補正計測値に変更し、前記エンジンの駆動時間と対応する前記燃料消費量計測手段の計測値を前記第三計測系応答時間の分だけ前の時点の計測値である第三補正計測値に変更し、
前記排気流量計測手段の第一補正計測値と、濃度計測手段の第二補正計測値と、燃料消費量計測手段の第三補正計測値と、前記記憶部に記憶されている前記エンジンのエンジンオイル中のS含有量と、前記エンジンの燃料中のS含有量と、に基づいて、前記エンジンのエンジンオイル消費量を算出し、
前記排気流量計測手段の第一補正計測値を、前記エンジンのエンジンオイル中のS含有量で除してLOC感度を算出するものである。
本発明によれば、エンジンのエンジンオイル消費量の評価を正確に行うことが可能である。
本発明に係るオイル消費評価解析システムの実施の一形態であるオイル消費評価解析システムの概略構成図である。 オイル消費評価解析システムの演算装置を示すブロック図である。 減速時、未燃オイルがエンジンの燃焼室内に吸い上げられた瞬間に燃焼せずに、後燃焼となる状態を示す図である。 Sトレース計の計測値についての時間ずれ補正を行っている状態を示す図である。 (a)はLOC感度目標よりもLOC感度が大きくなる区間を示す図であり、(b)はLOC感度目標よりもLOC感度が小さくなる区間を示す図である。 エンジンオイル消費量評価試験を行うときの手順を示す図である。 LOC演算結果、LOC感度、回転数計測手段の計測値、Sトレース計の計測値等を示す図である。
以下に、本発明に係るオイル消費評価解析システムの実施の一形態であるオイル消費評価解析システム10について、図面を参照して説明する。
オイル消費評価解析システム10は、エンジン1のエンジンオイル消費量評価試験を行うためのシステムである。オイル消費評価解析システム10は、Sトレース法を用いてエンジン1のエンジンオイル消費量を求める。Sトレース法は、エンジン1の排ガス中に含まれる硫黄分からエンジンオイル消費量を間接的に求める方法である。排ガス中に含まれる硫黄分は、エンジン1のエンジンオイル由来のものであり、エンジンオイルが燃焼したときの排ガス中に含まれる。
図1および図2に示すように、オイル消費評価解析システム10は、エンジンベンチ11と、吸入空気量計測手段12と、Sトレース計(濃度計測手段)13と、燃料消費量計測手段14と、演算装置15と、を備えている。
エンジンベンチ11は、試験対象であるエンジン1を載置して所定の運転条件にて運転試験を行うものである。エンジンベンチ11は、複数の計測器一式からなるエンジン試験装置であり、動力計16と、エンジン1のトルクを計測するトルク計測手段17と、エンジン1のエンジン回転数を計測する回転数計測手段18と、温調器(不図示)と、各種計測器等を有している。
動力計16は、試験対象であるエンジン1と出力軸19を介して接続されており、エンジン1の出力軸19の端部に、車両(仮想の車両)からエンジン1に掛かる負荷を擬似的に再現するために接続されるモータ(不図示)を有している。このモータにより車両負荷(車体重量や走行抵抗などの負荷)が再現され、この車両負荷が擬似的にエンジン1の出力軸19に作用する構成となっている。このような状態で、エンジン1を駆動し、所定の運転条件(運転モード)に沿って、仮想の車速(エンジン回転数やギア比等により演算される車速)やモータによる負荷を変更しながらエンジン1のエンジンオイル消費量評価試験が行われる。
吸入空気量計測手段(排気流量計測手段)12は、エンジン1の吸入空気量を計測する計測手段であり、エンジン1のエンジンオイル消費量評価試験時において、駆動しているエンジン1の吸入空気量を計測する。これにより、エンジン1の排気流量を知ることができる。
Sトレース計13は、エンジン1の排ガス中のSO(二酸化硫黄)濃度を計測する計測手段である。Sトレース計13は、その検知部13aが、排気管20の中途部に設けられている。排気管20は、エンジン1の排ガスが流れる管であり、エンジン1の所定位置から延設されている。Sトレース計13は、エンジン1のエンジンオイル消費量評価試験時において、排気管20内を流れる排ガス中のSO濃度を、検知部13aを介して計測する。
燃料消費量計測手段14は、エンジン1の燃料消費量を計測する計測手段であり、エンジン1のエンジンオイル消費量評価試験時において、駆動しているエンジン1の燃料消費量を計測する。
図2に示すように、演算装置15は、演算部(CPU)21と、記憶部(HDD、半導体メモリ等)22と、入力部(キーボード、マウス等)23と、表示部(ディスプレイ、プリンタ等)24と、を有しており、これらは相互に内部バスで接続されている。演算装置15は、コンピュータで構成可能である。
演算部21は、エンジン1のECUや動力計16の操作盤に接続されており、エンジン運転に伴うデータを取得可能である。演算部21は、エンジン1を制御可能であり、エンジン1の定常運転や過渡運転を行うことが可能である。定常運転は、エンジン1のエンジン回転数が一定の状態であり、車速が一定の運転状態である。過渡運転は、エンジン1のエンジン回転数が変更されている状態であり、加減速が行われている運転状態である。
また、演算部21は、吸入空気量計測手段12に接続されており、吸入空気量計測手段12からエンジン1の吸入空気量に係るデータを取得可能である。
また、演算部21は、Sトレース計13に接続されており、Sトレース計13からエンジン1の排ガス中のSO濃度に係るデータを取得可能である。
また、演算部21は、燃料消費量計測手段14に接続されており、燃料消費量計測手段14からエンジン1の燃料消費量に係るデータを取得可能である。
また、演算部21は、トルク計測手段17に接続されており、トルク計測手段17からエンジン1のトルクに係るデータを取得可能である。
また、演算部21は、回転数計測手段18に接続されており、回転数計測手段18からエンジン1のエンジン回転数に係るデータを取得可能である。
記憶部22には、エンジン1の制御プログラム、計測系応答時間に係るデータ、未燃オイル後燃焼時間に係るデータ、時間ずれ補正プログラム、エンジンオイル消費量演算式に係るデータ、オイル中S含有量に係るデータ、燃料中S含有量に係るデータ、LOC感度演算式に係るデータ等の各種データが格納されている。
前記エンジン1の制御プログラムには、エンジンオイル消費量評価試験を行う際のエンジン1の運転条件が設定されており、詳細には、エンジン1の運転モード(エンジン回転数等)や、エンジン1の駆動時間(エンジン1の定常運転を行う時間帯や過渡運転を行う時間帯等)が設定されている。
前記計測系応答時間は、エンジンオイルの燃焼瞬間を基準としたときの各計測系(吸入空気量計測手段12、Sトレース計13、燃料消費量計測手段14)の計測時間ずれ量である。例えば、Sトレース計13は、排ガス中のSO濃度を計測するが、排気管20の途中から排ガスをサンプリングして計測しており、エンジンオイルが燃焼するエンジン1内で計測を行っているのではない。これにより、エンジンオイルの燃焼瞬間とSトレース計13の計測時間との間に数秒程度の時間ずれが発生している。
前記計測系応答時間は、各計測系(吸入空気量計測手段12、Sトレース計13、燃料消費量計測手段14)についてそれぞれ実測等を行うことによって求められ、各計測系についてそれぞれ異なった値となる。本実施形態では、吸入空気量計測手段12の計測系応答時間を第一計測系応答時間T1とし、Sトレース計13の計測系応答時間を第二計測系応答時間T2とし、燃料消費量計測手段14の計測系応答時間を第三計測系応答時間T3とする。
未燃オイル後燃焼時間T4は、エンジンオイルがエンジン1の燃焼室内に吸い上げられた瞬間とこの吸い上げられたエンジンオイルの燃焼瞬間との時間ずれ量である。
通常、エンジンオイルは、エンジン1の燃焼室内に吸い上げられる(消費される)とすぐに燃焼室内の熱で燃焼するので、前記未燃オイル後燃焼時間T4が0(ほぼ0)になる。しかし、エンジン機種や運転モード(エンジン回転数等)等によってはすぐに燃焼せずに時間差をおいて燃焼する場合があり、この場合は前記未燃オイル後燃焼時間T4がある程度大きな値になる。例えば、減速時における膨張行程の際、エンジン1のピストンが下死点付近にあるときに、エンジンオイルは、負圧(エンジン1の吸気側で吸い上げる圧力)により液体の状態(未燃の状態)でエンジン1の燃焼室内に吸い上げられ、その後、すぐに燃焼せずに時間差をおいて(燃焼モードになったとき)燃焼する(図3参照)。
前記未燃オイル後燃焼時間T4は、エンジン機種や運転モード(エンジン回転数等)等によって異なっており、エンジン回転数や実測等から求められる。
記憶部22に記憶されている前記未燃オイル後燃焼時間T4は、前記エンジン1の制御プログラムで設定されている運転モードと対応する値に構成されている。
前記時間ずれ補正プログラムは、時間ずれ補正を行うためのプログラムである。前記時間ずれ補正は、エンジンオイル消費量評価試験時にてエンジン1が所定の運転条件(前記エンジン1の制御プログラムで設定されている運転条件)で駆動されているときの、エンジン1の駆動時間と、各計測系(吸入空気量計測手段12、Sトレース計13、燃料消費量計測手段14)計測値と、の対応関係に関し、時間軸を各計測系の応答時間の分だけシフトして各計測系の応答時間ずれを補正することであり、すなわち、エンジン1の駆動時間と対応する各計測系の計測値を各計測系の応答時間の分だけ前の時点の計測値(補正計測値)に変更することである。
吸入空気量計測手段12の応答時間は、前記第一計測系応答時間T1である。吸入空気量計測手段12についての時間ずれ補正は、エンジン1が所定の運転条件で駆動されているときの、エンジン1の駆動時間と吸入空気量計測手段12の計測値との対応関係に関し、時間軸を吸入空気量計測手段12の前記第一計測系応答時間T1の分だけシフトして吸入空気量計測手段12の応答時間ずれを補正することであり、すなわち、エンジン1の駆動時間と対応する吸入空気量計測手段12の計測値を、前記第一計測系応答時間T1の分だけ前の時点の計測値(第一補正計測値)に変更することである。
Sトレース計13の応答時間は、前記第二計測系応答時間と未燃オイル後燃焼時間との和(T2+T4)である。Sトレース計13についての時間ずれ補正は、エンジン1が所定の運転条件で駆動されているときの、エンジン1の駆動時間とSトレース計13の計測値との対応関係に関し、時間軸を前記第二計測系応答時間と未燃オイル後燃焼時間との分(T2+T4)だけシフトして(図4の太線矢印参照)Sトレース計13の応答時間ずれを補正することであり、すなわち、エンジン1の駆動時間と対応するSトレース計13の計測値を、前記第二計測系応答時間と未燃オイル後燃焼時間との分(T2+T4)だけ前の時点の計測値(第二補正計測値)に変更することである。
燃料消費量計測手段14の応答時間は、前記第三計測系応答時間T3である。燃料消費量計測手段14についての時間ずれ補正は、エンジン1が所定の運転条件で駆動されているときの、エンジン1の駆動時間と燃料消費量計測手段14の計測値との対応関係に関し、時間軸を前記第三計測系応答時間T3の分だけシフトして燃料消費量計測手段14の応答時間ずれを補正することであり、すなわち、エンジン1の駆動時間と対応する燃料消費量計測手段14の計測値を、前記第三計測系応答時間T3の分だけ前の時点の計測値(第三補正計測値)に変更することである。
本実施形態の前記時間ずれ補正プログラムは、前記エンジン1の制御プログラムで設定されているエンジン1の駆動時間に対応して前記時間ずれ補正を行うように構成されている。
前記エンジンオイル消費量演算式は、エンジン1のエンジンオイル消費量(g/h)を求めるための演算式であり、下記(数1)で示される。
Figure 2012092812
前記(数1)において、Aは、エンジン1の排ガス流量(排気流量)(g/s)である。本実施形態では、エンジン1の吸入空気量(g/s)を前記排気流量とする。これは、エンジン1の吸入空気量がエンジン1の排ガス流量(排気流量)と概ね等しく、エンジン1の吸入空気量をエンジン1の排ガス流量(排気流量)とみなすことができるからである。つまり、吸入空気量計測手段12は、エンジン1の排気流量を計測するための手段である。前記(数1)のAには、吸入空気量計測手段12の計測値(エンジン1の吸入空気量(g/s))が代入され、本実施形態においては、前記時間ずれ補正プログラムによる時間ずれ補正後の値が代入される。
また、前記(数1)において、Bは、エンジン1の排ガス中のS(硫黄)質量(ppm)である。前記(数1)のBには、Sトレース計13の計測値(エンジン1の排ガス中のSO濃度(ppm))を、エンジン1の排ガス中のS質量(ppm)に変換した値が代入され、本実施形態においては、前記時間ずれ補正プログラムによる時間ずれ補正後の値を、エンジン1の排ガス中のS質量(ppm)に変換した値が代入される。
また、前記(数1)において、Cは、エンジン1のエンジンオイル中のS含有量(%)である。前記(数1)のCに代入されるオイル中S含有量は、エンジンオイル消費量評価試験前に予め分析(計測)されており、このオイル中S含有量に係るデータは記憶部22に記憶されている。
また、前記(数1)において、Dは、エンジン1の燃料消費量(g/s)である。前記(数1)の排ガス中S質量には、燃料消費量計測手段14の計測値が代入され、本実施形態においては、前記時間ずれ補正プログラムによる時間ずれ補正後の値が代入される。
また、前記(数1)において、Eは、エンジン1の燃料中のS含有量(ppm)である。前記(数1)に代入される燃料中S含有量は、エンジンオイル消費量評価試験前に予め分析(計測)されており、この燃料中S含有量に係るデータは記憶部22に記憶されている。
前記LOC感度演算式は、LOC感度を求めるための演算式である。
LOC感度は、排ガス(SO)濃度変動がエンジンオイル消費変動に与える影響である。LOC感度について詳細に説明すると、一般的なSトレース計13においては、エンジン1の排ガス中のSO濃度が濃いときは計測精度が高くなるが、薄いときは計測精度が低下する。これによりSトレース計13の計測値に基づいて算出されるエンジンオイル消費量(前記(数1)参照)に関しては、エンジン1の排ガス中のSO濃度が濃いときは精度が高くなり(現実の値に近似し)、厳密なエンジンオイル消費量評価ができる。これに対し、エンジン1の排ガス中のSO濃度が薄いときは精度が低下し(現実の値から乖離し)、厳密なエンジンオイル消費量評価ができなくなる。
LOC感度は、前記(数1)を用いて算出されるエンジンオイル消費量について、エンジン1の排ガス中のSO濃度が薄く、厳密なエンジンオイル消費量評価ができないときと、エンジン1の排ガス中のSO濃度が濃く、厳密なエンジンオイル消費量評価をできるときと、を切り分ける目的で求められる。
前記LOC感度演算式は、下記(数2)で示される。
Figure 2012092812
前記(数2)において、αは定数である。また、前記(数2)において、Aは前記(数1)のAと同じ値であり、Cは前記(数1)のCと同じ値である。
LOC感度は、過渡運転における加速時や定常運転における高速運転時に高くなる。これは、このときに排気流量(エンジン1の排ガス流量)が多くなり、エンジン1の排ガス中のSO濃度が薄くなるからである。LOC感度が高くなるときは、前記(数1)で算出されるエンジンオイル消費量(LOC演算結果)の精度が低くなり、厳密なエンジンオイル消費量評価ができなくなる。
また、LOC感度は、過渡運転における減速時や定常運転における低速運転時に低くなる。これは、このときに排気流量(エンジン1の排ガス流量)が少なくなり、エンジン1の排ガス中のSO濃度が濃くなるからである。LOC感度が低くなるときは、前記(数1)で算出されるエンジンオイル消費量(LOC演算結果)の精度が高くなり、厳密なエンジンオイル消費量評価ができる。
また、演算装置15に関しては、作業者が入力部23からLOC感度目標を入力することで、LOC感度目標を設定可能に構成されている。LOC感度目標は、LOC感度の高低を判断するときの基準値(目標レベル)であり、その値の大小は作業者が適宜決定する。
図5(a)および図5(b)に示すように、エンジン1の駆動時間(エンジンオイル消費量評価試験の試験時間)の時間軸Tを基準(横軸)としたときの、エンジンオイル消費量(LOC演算結果)とLOC感度との対応関係に関し、作業者は、設定した前記LOC感度目標よりもLOC感度が大きくなる区間では、この区間と対応するエンジンオイル消費量(LOC演算結果)の精度が低く、厳密なエンジンオイル消費量評価ができないと判断し(図5(a)参照)、小さくなる区間では、この区間と対応するエンジンオイル消費量(LOC演算結果)の精度が高く、厳密なエンジンオイル消費量評価ができると判断することが可能である(図5(b)参照)。
以下では、エンジン1のエンジンオイル消費量評価試験を行うときの手順について、図6を参照して説明する。
まず、従来のエンジンオイル消費量評価試験を行うときの手順について説明し、つぎに、従来のエンジンオイル消費量評価試験に対して前記時間ずれ補正を行うときの手順について説明し、つぎに、前記LOC感度の評価を行うときの手順について説明する。
なお、本実施形態のエンジン1のエンジンオイル消費量評価試験では、以下の五つのパラメータ、(1)エンジン1の排気流量(吸入空気量)(g/s)、(2)エンジン1の排ガス中のSO濃度(ppm)、(3)エンジン1のエンジンオイル中のS含有量(オイル中S含有量)(%)、(4)エンジン1の燃料消費量(g/s)、(5)エンジン1の燃料中のS含有量(燃料中S含有量)(ppm)、が用いられる。
前記(1)は吸入空気量計測手段12の計測値である。前記(2)はSトレース計13の計測値である。前記(3)に係るデータは予め記憶部22に記憶されている。前記(4)は燃料消費量計測手段14の計測値である。前記(5)に係るデータは予め記憶部22に記憶されている。
従来のエンジンオイル消費量評価試験は、以下の(1−1)〜(1−5)の順序で行われていた。
(1−1)作業者は、エンジンオイル消費量評価試験前に、前記(3)エンジンオイル中のS含有量(%)、および(5)燃料中のS含有量(ppm)を分析(計測)しておく(S11)。作業者は、分析した前記(3)エンジンオイル中のS含有量(%)に係るデータ、および(5)燃料中のS含有量(ppm)に係るデータを、記憶部22に記憶させておく。
(1−2)エンジンオイル消費量評価試験が行われ、エンジン1が、エンジンオイル消費量を評価したい、エンジン供試体条件、運転条件(運転モード)で駆動される(S12)。すなわち、演算部21が前記エンジン1の制御プログラムを実行して、エンジン1を所定の運転条件で駆動する。
(1−3)前記各計測系(吸入空気量計測手段12、Sトレース計13、燃料消費量計測手段14)により、駆動しているエンジン1の、(1)吸入空気量(g/s)と、(2)排ガス中のSO濃度(ppm)と、(4)燃料消費量(g/s)と、がそれぞれリアルタイムに計測される(S13)。
(1−4)演算部21は、前記(1)〜(5)、および(数1)より、エンジン1のエンジンオイル消費量(g/h)を算出する(S14)。
詳細には、演算部21は、エンジン1のエンジンオイル消費量を算出する際に、前記(数1)のAには前記(1−3)の吸入空気量計測手段12の計測値を代入し、Bには前記(1−3)のSトレース計13の計測値をエンジン1の排ガス中のS質量に変換した値を代入し、Cには記憶部22に記憶されているエンジン1のエンジンオイル中のS含有量を代入し、Dには前記(1−3)の燃料消費量計測手段14の計測値を代入し、Eには記憶部22に記憶されているエンジン1の燃料中のS含有量を代入する。
(1−5)作業者は、算出されたエンジンオイル消費量を、運転条件データと紐付けしエンジン1のエンジンオイル消費量を評価する(S15)。作業者は、このようにして得られたエンジンオイル消費量の評価に係るデータを、エンジンオイル消費量がより少ない適合条件やピストン、ボア設計の解明にいかす。
以下では、前記時間ずれ補正を行うときの手順について説明する。前記時間ずれ補正は、以下の(2−1)〜(2−3)の順序で行われる。
(2−1)作業者は、エンジンオイル消費量評価試験前に、各計測系の計測系応答時間(第一計測系応答時間T1、第二計測系応答時間T2、および第三計測系応答時間T3)を求めておく(S21)。作業者は、求めた各計測系の計測系応答時間T1〜T3に係るデータを、記憶部22に記憶させておく。
(2−2)作業者は、エンジンオイル消費量評価試験前に、前記未燃オイル後燃焼時間T4を求めておく(S22)。作業者は、求めた前記未燃オイル後燃焼時間T4に係るデータを、記憶部22に記憶させておく。
なお、前記(2−1)、(2−2)の工程を行う順序については、特に問題とはならず、逆の順序で行ってもよい。
(2−3)演算部21は、前記(1−3)において駆動しているエンジン1を各計測系により計測するときの、エンジン1の駆動時間と、吸入空気量計測手段12の計測値と、Sトレース計13の計測値と、燃料消費量計測手段14の計測値と、の対応関係に関し、前記時間ずれ補正プログラムを実行して前記時間ずれ補正を行い、エンジン1の駆動時間と対応する吸入空気量計測手段12の計測値を前記第一補正計測値に変更して、エンジン1の駆動時間と対応するSトレース計13の計測値を前記第二補正計測値に変更して、エンジン1の駆動時間と対応する燃料消費量計測手段14の計測値を前記第三補正計測値に変更する(S23)。
演算部21は、エンジン1のエンジンオイル消費量を算出する際に、前記(数1)のA、B、Dに関しては、前記(2−3)で算出した前記時間ずれ補正後の値を代入し、C、Eに関しては、前記(1−4)のときとそれぞれ同様の値を代入する。
詳細には、演算部21は、エンジン1のエンジンオイル消費量を算出する際に、前記(数1)のAには吸入空気量計測手段12の前記第一補正計測値を代入し、BにはSトレース計13の前記第二補正計測値をエンジン1の排ガス中のS質量に変換した値を代入し、Cには記憶部22に記憶されているエンジン1のエンジンオイル中のS含有量を代入し、Dには燃料消費量計測手段14の前記第三補正計測値を代入し、Eには記憶部22に記憶されているエンジン1の燃料中のS含有量を代入する。
このように、オイル消費評価解析システム10は、前記時間ずれ補正を行い、前記時間ずれ補正後の各計測系の補正計測値を用いてエンジンオイル消費量を算出し、これにより演算部21により算出されるエンジンオイル消費量の精度が向上する。したがって、作業者がエンジン1のエンジンオイル消費量の評価を行う際に評価誤差を低減でき、定常運転のみならず過渡運転でもエンジンオイル消費量の評価を正確に行うことが可能となり、定常運転のみならず過渡運転でも正確な解析が可能となる。
なお、上記時間ずれ補正に関しては、エンジン1の過渡運転時のみ行い、定常運転時には行わないように構成してもよい。これにより、演算部21により算出されるエンジンオイル消費量の精度を確保しつつ、演算部21にかかる負荷を低減可能である。
以下では、前記LOC感度の評価を行うときの手順について説明する。
演算部21は、前記(1)、(3)、および(数2)より、LOC感度を算出する(S31)。
演算部21は、LOC感度を算出する際に、(数2)のAに関しては、前記(2−3)で算出した前記時間ずれ補正後の値を代入する。
詳細には、演算部21は、LOC感度を算出する際に、前記(数2)のAには吸入空気量計測手段12の第一補正計測値を代入し、Cには記憶部22に記憶されているエンジン1のエンジンオイル中のS含有量を代入する。LOC感度を求めることによって、Sトレース法の限界を運転条件毎に提示することが可能となる。
図7に示すように、このようにして算出されたエンジンオイル消費量(LOC演算結果)、LOC感度や、回転数計測手段18により計測されるエンジン1のエンジン回転数、Sトレース計13の計測値等は、エンジン1の駆動時間(エンジンオイル消費量評価試験の試験時間)の時間軸Tを基準(横軸)にして、表示部24に表示される。また、表示部24には、作業者が設定した前記LOC感度目標が表示される。
作業者は、表示部24に表示されている前記LOC感度がLOC感度目標よりも大きい値か否かを確認する。そして、作業者は、エンジンオイル消費量(LOC演算結果)に関して、前記LOC感度がLOC感度目標よりも大きい値となる区間(時間帯)のものを用いては厳密なエンジンオイル消費量評価ができないと判断し、小さい値となる区間のものを用いては厳密なエンジンオイル消費量評価ができると判断する。
このように、オイル消費評価解析システム10の演算部21がLOC感度を求めることによって、作業者は、感度が高く、分析計(Sトレース計13)ばらつきの影響が大きい区間、すなわち厳密なエンジンオイル消費量評価のできない区間と、感度が低く、分析計ばらつきの影響が小さい区間、すなわち厳密なエンジンオイル消費量評価をできる区間と、をそれぞれ特定して、切り分けて解析することが可能となる。したがって、エンジン1のエンジンオイル消費量の評価を正確に行うことが可能となる。
また、オイル消費評価解析システム10は、Sトレース法によりエンジンオイル消費量を算出するときに上記LOC感度の算出、および時間ずれ補正を行う。これにより、簡便かつ短時間でオイル消費量不具合を評価することが可能である。
また、オイル消費評価解析システム10により上記LOC感度の算出、および時間ずれ補正をシステム化することで、作業者の負担を増やすことなく、作業者による誤差がない評価をすることが可能である。
また、本実施形態においてはSトレース計13を用いて排ガス中のSO濃度を計測することにより、間接的にエンジンオイル消費量を算出するが、この方法に特に限定するものではなく、排ガス中のエンジンオイル由来の成分を計測することにより、間接的にエンジンオイル消費量を算出してもよい。例えば、排ガス中の炭素成分や、その他添加成分を計測する方法などでもかまわない。
また、オイル消費評価解析システム10に関しては、エンジン1の過渡運転での評価を実施するときのみならず、定常運転での評価を実施するときに適用してもよい。
また、本実施形態においては、オイル消費評価解析システム10は、上記LOC感度の算出と時間ずれ補正の両方を行っているが、どちらか一方を行うように構成してもよい。このように構成しても、作業者がエンジン1のエンジンオイル消費量の評価を正確に行うことが可能となる。
オイル消費評価解析システム10が前記LOC感度の算出のみ行い、前記時間ずれ補正を行わない場合、演算部21は、前記LOC感度を算出する際に、前記(数2)のAには前記(1−3)で計測した吸入空気量計測手段12の計測値を代入し、Cには記憶部22に記憶されているエンジン1のエンジンオイル中のS含有量を代入する。
なお、本実施形態のように、オイル消費評価解析システム10が上記LOC感度の算出と時間ずれ補正の両方を行うように構成することによって、作業者がエンジン1のエンジンオイル消費量の評価をより正確に行うことが可能となる。
1 エンジン
10 オイル消費評価解析システム
12 吸入空気量計測手段
13 Sトレース計
14 燃料消費量計測手段
15 演算装置
21 演算部
22 記憶部

Claims (3)

  1. エンジンのエンジンオイル消費量評価試験を行うためのオイル消費評価解析システムであって、
    前記エンジンの排気流量を計測する排気流量計測手段と、
    前記エンジンの排ガス中のSO濃度を計測する濃度計測手段と、
    前記エンジンの燃料消費量を計測する燃料消費量計測手段と、
    記憶部および演算部を有する演算装置と、を備え、
    前記記憶部には、
    前記エンジンのエンジンオイル中のS含有量に係るデータと、
    前記エンジンの燃料中のS含有量に係るデータと、が記憶されており、
    前記演算部は、
    前記エンジンが所定の運転条件で駆動されるときの、前記排気流量計測手段の計測値と、濃度計測手段の計測値と、燃料消費量計測手段の計測値と、前記記憶部に記憶されている前記エンジンのエンジンオイル中のS含有量と、前記エンジンの燃料中のS含有量と、に基づいて前記エンジンのエンジンオイル消費量を算出し、
    前記排気流量計測手段の計測値を、前記エンジンのエンジンオイル中のS含有量で除してLOC感度を算出するオイル消費評価解析システム。
  2. エンジンのエンジンオイル消費量評価試験を行うためのオイル消費評価解析システムであって、
    前記エンジンの排気流量を計測する排気流量計測手段と、
    前記エンジンの排ガス中のSO濃度を計測する濃度計測手段と、
    前記エンジンの燃料消費量を計測する燃料消費量計測手段と、
    記憶部および演算部を有する演算装置と、を備え、
    前記記憶部には、
    前記エンジンのエンジンオイル中のS含有量に係るデータと、
    前記エンジンの燃料中のS含有量に係るデータと、
    前記エンジンのエンジンオイルの燃焼瞬間を基準としたときの前記排気流量計測手段の計測時間ずれ量である第一計測系応答時間に係るデータと、
    前記エンジンのエンジンオイルの燃焼瞬間を基準としたときの前記濃度計測手段の計測時間ずれ量である第二計測系応答時間に係るデータと、
    前記エンジンのエンジンオイルの燃焼瞬間を基準としたときの前記燃料消費量計測手段の計測時間ずれ量である第三計測系応答時間に係るデータと、
    前記エンジンのエンジンオイルが前記エンジンの燃焼室内に吸い上げられた瞬間とこの吸い上げられたエンジンオイルの燃焼瞬間との時間ずれ量である未燃オイル後燃焼時間に係るデータと、が記憶されており、
    前記演算部は、
    前記エンジンが所定の運転条件で駆動されるときの、前記エンジンの駆動時間と、前記排気流量計測手段の計測値と、濃度計測手段の計測値と、燃料消費量計測手段の計測値と、の対応関係に関し、時間ずれ補正を行って、前記エンジンの駆動時間と対応する前記排気流量計測手段の計測値を前記第一計測系応答時間の分だけ前の時点の計測値である第一補正計測値に変更し、前記エンジンの駆動時間と対応する前記濃度計測手段の計測値を前記第二計測系応答時間と未燃オイル後燃焼時間との分だけ前の時点の計測値である第二補正計測値に変更し、前記エンジンの駆動時間と対応する前記燃料消費量計測手段の計測値を前記第三計測系応答時間の分だけ前の時点の計測値である第三補正計測値に変更し、
    前記排気流量計測手段の第一補正計測値と、濃度計測手段の第二補正計測値と、燃料消費量計測手段の第三補正計測値と、前記記憶部に記憶されている前記エンジンのエンジンオイル中のS含有量と、前記エンジンの燃料中のS含有量と、に基づいて、前記エンジンのエンジンオイル消費量を算出するオイル消費評価解析システム。
  3. エンジンのエンジンオイル消費量評価試験を行うためのオイル消費評価解析システムであって、
    前記エンジンの排気流量を計測する排気流量計測手段と、
    前記エンジンの排ガス中のSO濃度を計測する濃度計測手段と、
    前記エンジンの燃料消費量を計測する燃料消費量計測手段と、
    記憶部および演算部を有する演算装置と、を備え、
    前記記憶部には、
    前記エンジンのエンジンオイル中のS含有量に係るデータと、
    前記エンジンの燃料中のS含有量に係るデータと、
    前記エンジンのエンジンオイルの燃焼瞬間を基準としたときの前記排気流量計測手段の計測時間ずれ量である第一計測系応答時間に係るデータと、
    前記エンジンのエンジンオイルの燃焼瞬間を基準としたときの前記濃度計測手段の計測時間ずれ量である第二計測系応答時間に係るデータと、
    前記エンジンのエンジンオイルの燃焼瞬間を基準としたときの前記燃料消費量計測手段の計測時間ずれ量である第三計測系応答時間に係るデータと、
    前記エンジンのエンジンオイルが前記エンジンの燃焼室内に吸い上げられた瞬間とこの吸い上げられたエンジンオイルの燃焼瞬間との時間ずれ量である未燃オイル後燃焼時間に係るデータと、が記憶されており、
    前記演算部は、
    前記エンジンが所定の運転条件で駆動されるときの、前記エンジンの駆動時間と、前記排気流量計測手段の計測値と、濃度計測手段の計測値と、燃料消費量計測手段の計測値と、の対応関係に関し、時間ずれ補正を行って、前記エンジンの駆動時間と対応する前記排気流量計測手段の計測値を前記第一計測系応答時間の分だけ前の時点の計測値である第一補正計測値に変更し、前記エンジンの駆動時間と対応する前記濃度計測手段の計測値を前記第二計測系応答時間と未燃オイル後燃焼時間との分だけ前の時点の計測値である第二補正計測値に変更し、前記エンジンの駆動時間と対応する前記燃料消費量計測手段の計測値を前記第三計測系応答時間の分だけ前の時点の計測値である第三補正計測値に変更し、
    前記排気流量計測手段の第一補正計測値と、濃度計測手段の第二補正計測値と、燃料消費量計測手段の第三補正計測値と、前記記憶部に記憶されている前記エンジンのエンジンオイル中のS含有量と、前記エンジンの燃料中のS含有量と、に基づいて、前記エンジンのエンジンオイル消費量を算出し、
    前記排気流量計測手段の第一補正計測値を、前記エンジンのエンジンオイル中のS含有量で除してLOC感度を算出するオイル消費評価解析システム。
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