JP2012089620A - リジッドフレキシブル基板、およびそれを備えた電子機器 - Google Patents

リジッドフレキシブル基板、およびそれを備えた電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】実装の精度の低下を抑制し、実装を容易とし、実装の非効率化を抑制し、かつ、製造コストの低減を可能とするリジッドフレキシブル基板、およびそれを備える電子機器を実現する。
【解決手段】フレキシブル基板4は、リジッドフレキシブル基板1の固定が可能な枠部10に対し、フレキシブル基板4を固定するためのフレキシブル基板保持部6を備える。フレキシブル基板保持部6は、リジッド基板2を構成している複数の層の一部の層と同一の層における少なくとも一部によって形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の層が積層されて成るリジッド基板と、リジッド基板と接続するフレキシブル基板とを備えたリジッドフレキシブル基板、およびそれを備えた電子機器に関する発明である。
従来、リジッドフレキシブル基板は、リジッド基板およびフレキシブル基板に加え、枠部に対し固定される保持部を備えるものが知られている。
例えば、特許文献1には、リジッド基板のそれぞれに、枠部材(枠部)に対し固定される保持部材(保持部)を3つ以上備えるリジッドフレキシブル基板が開示されている。
また、特許文献2には、リジッド基板のそれぞれに、枠体(枠部)に対し固定される突起部(保持部)を複数備えるリジッドフレキシブル基板が開示されている。
特開2010−73888号公報(2010年4月2日公開) 特開2007−115855号公報(2007年5月10日公開)
特許文献1および2に開示されている各リジッドフレキシブル基板では、保持部がリジッド基板にのみ形成されているため、特にフレキシブル基板が長い場合に、該フレキシブル基板の中央付近が撓み易くなる。
また、特許文献1および2に開示されている各リジッドフレキシブル基板では、例えばリフローを施したときに、フレキシブル基板が加熱されることにより、該フレキシブル基板に反りが発生する虞がある。
以上のことから、特許文献1および2に開示されている各リジッドフレキシブル基板では、上記フレキシブル基板の撓みおよび/または反りに起因して、実装の精度が低下する虞があるという問題、および実装が困難となる虞があるという問題が発生する。
なお、本願において「実装」とは、リジッドフレキシブル基板を構成する少なくとも1つのリジッド基板に対する電子部品の実装を含む。また、本願において「実装」とは、電子部品が搭載されている該リジッド基板に対する他の部品の実装を含む。さらに、本願において「実装」とは、それぞれに電子部品が搭載されている、リジッドフレキシブル基板を構成する複数のリジッド基板同士を接続する実装を含む。
本発明は、上記の問題に鑑みて為された発明であり、その目的は、実装の精度の低下を抑制し、実装を容易とし、実装の非効率化を抑制し、かつ、製造コストの低減を可能とするリジッドフレキシブル基板、およびそれを備える電子機器を提供することにある。
本発明のリジッドフレキシブル基板は、上記の問題を解決するために、複数の層が積層されて成るリジッド基板と、上記リジッド基板と接続するフレキシブル基板とを備えたリジッドフレキシブル基板であって、上記フレキシブル基板は、上記リジッドフレキシブル基板の固定が可能な枠部に対し、上記フレキシブル基板を固定するための保持部を備え、上記保持部は、上記リジッド基板を構成している上記複数の層の一部の層と同一の層における少なくとも一部によって形成されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明に係るフレキシブル基板が、枠部に固定することが可能な保持部を備えているので、本発明のリジッドフレキシブル基板では、該フレキシブル基板が安定した状態で、リジッド基板に電子部品を実装することができる。
ここで、特許文献1および2に開示されている各リジッドフレキシブル基板において発生する、上記の各問題への対策としては、フレキシブル基板を部分的に延長して保持部を形成するという手法が考えられる。
しかしながら、上記手法では、フレキシブル基板に可撓性を与える中心的な役割を担う主層、例えばポリイミド層により形成されている保持部に撓みおよび反りが発生する虞があるため、上記の各問題を十分に解消することが困難である。
また、リジッドフレキシブル基板を枠部から切り離すためには、保持部を枠部から切り離す必要がある。しかしながら、一般に上記主層は、リジッド基板と比較して、高い粘性を有しているため、上記手法では、該保持部を枠部から容易に切り離すことができない場合がある。このため、上記手法では、実装の非効率化を招く虞がある。
さらに、上記手法では、保持部の分だけフレキシブル基板を追加で用いる必要がある。一般的に、フレキシブル基板は高価であるため、上記手法では、リジッドフレキシブル基板の製造コストが増大する。
一方、本発明に係る保持部は、リジッド基板を構成している複数の層の一部の層と同一の層の少なくとも一部によって構成されている。このため、本発明に係る保持部は、上記主層、例えばポリイミド層より硬い材料、および/または、粘度のより低い材料で形成された層を使って形成することが可能となる。
本発明に係る保持部を、上記の硬い材料の層を用いて形成した場合、該保持部の撓みおよび反りを抑制することが可能となる。このため、本発明のリジッドフレキシブル基板では、実装の精度の低下を抑制し、実装を容易とすることが可能である。
また、本発明に係る保持部を、上記の粘度の低い材料の層を用いて形成した場合、該保持部は、容易に割ることが可能となる。これにより、本発明のリジッドフレキシブル基板を枠部から容易に切り離すことが可能となるため、実装の非効率化を抑制することが可能となる。
さらに、本発明に係る保持部は、上記の主層自身を延長することなく形成することができるので、本発明のリジッドフレキシブル基板では、上記主層の材料節減によって製造コストを低減することが可能となる。
また、本発明のリジッドフレキシブル基板の上記保持部は、上記フレキシブル基板における一方の面の側から、該フレキシブル基板を固定するための第1保持部であり、上記フレキシブル基板は、上記第1保持部とは別に形成されている、上記保持部としての第2保持部をさらに備え、上記第2保持部は、上記フレキシブル基板における他方の面の側から、該フレキシブル基板を固定するためのものであるのが好ましい。
上記の構成によれば、第1保持部および第2保持部は、フレキシブル基板の両面を固定するように形成されている。
これにより、単に本発明に係る保持部を形成することによる効果に加え、フレキシブル基板の固定をより強固とすることができるので、フレキシブル基板の撓みおよび反りが発生する虞をより低くすることができる。このため、本発明のリジッドフレキシブル基板では、実装の精度の低下をさらに抑制し、実装をさらに容易とすることが可能である。
また、本発明のリジッドフレキシブル基板の上記フレキシブル基板は、一部のみが、上記同一の層によって覆われているのが好ましい。
上記の構成によれば、本発明に係るフレキシブル基板の面には、その一部のみに、保持部が形成される層が形成されるので、フレキシブル基板をより湾曲させやすい構成とすることができる。さらに、上記同一の層の使用量を少なくすることができるので、製造コストを低減することができる。
また、本発明のリジッドフレキシブル基板の上記保持部は、上記フレキシブル基板を湾曲させる部分から離れた位置に形成されているのが好ましい。
上記の構成によれば、本発明に係る保持部、あるいは第1保持部および第2保持部のそれぞれは、フレキシブル基板の湾曲に干渉しないような位置に形成されているので、リジッドフレキシブル基板を搭載すべき装置に実装するときに、実装に支障を来たさない構成とすることが可能である。
また、本発明の電子機器は、本発明のリジッドフレキシブル基板を備えるのが好ましい。
上記の構成によれば、本発明の電子機器は、備えられた本発明のリジッドフレキシブル基板と同様の効果が得られる。
以上のとおり、本発明のリジッドフレキシブル基板は、複数の層が積層されて成るリジッド基板と、上記リジッド基板と接続するフレキシブル基板とを備えたリジッドフレキシブル基板であって、上記フレキシブル基板は、上記リジッドフレキシブル基板の固定が可能な枠部に対し、上記フレキシブル基板を固定するための保持部を備え、上記保持部は、上記リジッド基板を構成している上記複数の層の一部の層と同一の層における少なくとも一部によって形成されている。
従って、本発明は、実装の精度の低下を抑制し、実装を容易とし、実装の非効率化を抑制し、かつ、製造コストの低減を可能であるという効果を奏する。
本発明に係るリジッドフレキシブル基板が、枠部に固定されている様子を示す平面図であり、同リジッドフレキシブル基板の表面を示している。 本発明に係るリジッドフレキシブル基板が、枠部に固定されている様子を示す平面図であり、同リジッドフレキシブル基板の裏面を示している。 図1のX−X断面を示す矢視断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
図1および図2は、本実施の形態に係るリジッドフレキシブル基板1が、枠部10に固定されている様子を示す平面図である。なお、図1はリジッドフレキシブル基板1の表面(おもてめん)を示しており、図2はリジッドフレキシブル基板1の裏面を示している。
また、図3は、図1のX−X断面を示す矢視断面図である。
リジッドフレキシブル基板1は、リジッド基板2および3、ならびにフレキシブル基板4を備えている。
また、リジッド基板2および3はそれぞれ、好ましくは3つ以上のリジッド基板保持部5を備えている。フレキシブル基板4は、好ましくは2つ以上のフレキシブル基板保持部(保持部)6を備えている。
枠部10は、1枚または複数枚のリジッドフレキシブル基板1が単品として切り離されるまでの間、その枠内にて、リジッドフレキシブル基板1を保持するものである。該保持の一例として、図1および図2に示す枠部10は、計6枚のリジッドフレキシブル基板1を保持している。
リジッド基板2は、いわゆる硬質の基板であり、各種集積回路、コネクタ、またはセンサ等の、各種の電子部品7(図3では図示を省略)が実装されることにより、電子部品7を搭載することが可能である。リジッド基板2に搭載されている電子部品7に対しては、他の部品(図示しない)を実装することが可能である。また、リジッド基板3についても、リジッド基板2と同様の構成を有している。
フレキシブル基板4は、リジッド基板2および3よりも軟らかい軟質の材料で形成された主層を有し、可撓性を持った基板であり、上記材料には、例えば粘度の高いポリイミドが主に用いられている。
ここで、フレキシブル基板4は、図3から明らかであるとおり、リジッド基板2とリジッド基板3とを接続している。また、詳細には示していないが、フレキシブル基板4は、延伸方向(フレキシブル基板4が、リジッド基板2からリジッド基板3へと伸びる、その方向)に伸びる配線部を有しており、該配線部を介して、リジッド基板2とリジッド基板3とを電気的に接続している。
さらに、フレキシブル基板4は、その軟らかさ故、任意の湾曲部分にて、容易に湾曲させることが可能である。そして、フレキシブル基板4を湾曲させることにより、リジッド基板2とリジッド基板3とを、ダイレクトに接続する、あるいは電子部品7を介して接続することが可能である。
リジッド基板保持部5は、リジッド基板2(または3)の縁に形成されており、かつ、該リジッド基板2(または3)の表面または裏面に対して略平行な方向に突出している突出部である。リジッド基板保持部5は、例えば、リジッド基板2(または3)の縁を突出させて形成されている。
リジッド基板保持部5は、枠部10と接続されており、これにより、リジッドフレキシブル基板1の特にリジッド基板2(または3)を枠部10に固定するものである。なお、リジッドフレキシブル基板1を枠部10から切り離すためには、枠部10に固定されている全てのリジッド基板保持部5を割ること等により、全てのリジッド基板保持部5を枠部10から切り離すことになる。
次に、本発明に係るリジッドフレキシブル基板1では、フレキシブル基板4の縁に、フレキシブル基板保持部6が、さらに形成されている。
フレキシブル基板保持部6は、上述したとおり、好ましくは2箇所以上で枠部10と接続されており、これにより、リジッドフレキシブル基板1の特にフレキシブル基板4を枠部10に固定するものである。
ここで、フレキシブル基板保持部6は、リジッド基板2および3を構成している複数の層(後述)の一部の層と同一の層によって形成されている。つまり、リジッドフレキシブル基板1は、複数の層が積層されて成るリジッド基板2および/または3と、それと接続するフレキシブル基板4とを備える。そして、上記フレキシブル基板4は、リジッドフレキシブル基板1の固定が可能な枠部10に対し、フレキシブル基板4を固定するためのフレキシブル基板保持部6を備える。そして、このフレキシブル基板保持部6が、上記一部の層、より好ましくは、積層構造であるリジッド基板2および/または3の内層で形成されている。
なお、リジッドフレキシブル基板1を枠部10から切り離すためには、枠部10に固定されている全てのフレキシブル基板保持部6を割ること等により、全てのフレキシブル基板保持部6を枠部10から切り離すことになる。
また、ここでは、図1〜図3にリジッド部2´・2´として示すとおり、リジッド基板2を構成している複数の層のうち、一部の層が、フレキシブル基板4の表面に沿って、リジッド基板3に対しても上記一部の層となるように延伸されていると共に、フレキシブル基板4の裏面に沿って、リジッド基板3に対しても上記一部の層となるように延伸されている。
そして、フレキシブル基板保持部6は、上記のように延伸されているリジッド基板2の部分であるリジッド部2´を、フレキシブル基板4の表面または裏面と略平行な方向であり、かつフレキシブル基板4の長手方向と交差する方向に突出させて形成されている。
このように、フレキシブル基板4は、枠部10に固定することが可能なフレキシブル基板保持部6を備えている。このため、リジッドフレキシブル基板1では、特に単品として枠部10から切り離されるまでの間、フレキシブル基板4が安定した状態で、リジッド基板2および3に電子部品7を実装することができる。
また、フレキシブル基板保持部6は、上記同一の層によって構成されている。このため、フレキシブル基板保持部6は、フレキシブル基板4に可撓性を与える中心的な役割を担う主層、例えばポリイミド層より硬い材料、および/または、粘度のより低い材料で形成された層を使って形成することが可能となる。
フレキシブル基板保持部6は、上記の硬い材料の層を用いて形成した場合、撓みおよび反りが抑制される。この場合、リジッドフレキシブル基板1では、実装の精度の低下を抑制し、実装を容易とすることが可能である。
フレキシブル基板保持部6は、上記の粘度の低い材料の層を用いて形成した場合、容易に割ることが可能となる。これにより、リジッドフレキシブル基板1を枠部10から容易に切り離すことが可能となるため、実装の非効率化を抑制することが可能となる。
さらに、フレキシブル基板保持部6は、上記の主層自身を延長することなく形成することができるので、リジッドフレキシブル基板1では、上記主層の材料節減によって製造コストを低減することが可能となる。
ここで、フレキシブル基板保持部6は、フレキシブル基板4の片面に形成されているのみならず、表面および裏面の双方に、複数形成されており、図3に示すとおり、表面側のフレキシブル基板保持部6aおよび裏面側のフレキシブル基板保持部6bを備えている。フレキシブル基板保持部(第1保持部)6aは、フレキシブル基板4の表面(上面、一方の面)に沿って延伸されているリジッド部2´の部分を、フレキシブル基板4の表面と略平行な方向であり、かつフレキシブル基板4の長手方向と交差する方向に突出させて形成されている。一方、フレキシブル基板保持部(第2保持部)6bは、フレキシブル基板4の裏面(下面、他方の面)に沿って延伸されているリジッド部2´の部分を、フレキシブル基板4の裏面と略平行な方向であり、かつフレキシブル基板4の長手方向と交差する方向に突出させて形成されている。
なお、図3において、フレキシブル基板保持部6aおよび6bは、紙面と垂直な方向に突出しているため、対応するリジッド部2´・2´のいずれかとの区別がつかない。そこで、便宜上、図3のフレキシブル基板保持部6aおよび6bは、リジッド部2´内に点線で、その存在を示している。
上記のようにフレキシブル基板保持部6aおよび6bを形成する構成では、フレキシブル基板保持部6を形成することによる効果に加え、フレキシブル基板4の固定をより強固とすることができる。なぜなら、フレキシブル基板保持部6aおよび6bは、フレキシブル基板4の両面を挟み込みつつ、各々がフレキシブル基板4を固定するためである。このため、同構成では、フレキシブル基板4の撓みおよび反りが発生する虞をより低くすることができる。このため、リジッドフレキシブル基板1では、実装の精度の低下をさらに抑制し、実装をさらに容易とすることが可能である。
フレキシブル基板保持部6を複数形成する場合、これらは、フレキシブル基板保持部6aおよび6bのように、フレキシブル基板4の表面側と、フレキシブル基板4の裏面側との両方に形成されているのが好ましい。但し、複数のフレキシブル基板保持部6は、フレキシブル基板4の表面側と、フレキシブル基板4の裏面側とのいずれかにのみ形成されていてもよい。
また、フレキシブル基板4が湾曲可能なものであることはすでに述べたが、フレキシブル基板保持部6を、フレキシブル基板4の湾曲部分に形成するのは好ましくない。なぜなら、フレキシブル基板4の湾曲部分にフレキシブル基板保持部6を形成すると、フレキシブル基板保持部6がフレキシブル基板4の湾曲に干渉することで、該湾曲を妨げる虞があるためである。そして、この結果、リジッドフレキシブル基板1を搭載すべき装置に実装するときに、該実装に支障を来たす虞があるためである。
そこで、フレキシブル基板保持部6は、フレキシブル基板4の湾曲部分から離れた位置に形成されているのが好ましい。
これにより、フレキシブル基板保持部6は、フレキシブル基板4の湾曲に干渉しないような位置に形成されているので、リジッドフレキシブル基板1を搭載すべき装置に実装するときに、実装に支障を来たさない構成とすることが可能である。
ここで、上記「湾曲部分」とは具体的に、フレキシブル基板4を湾曲させたときの弓型の頂点を中心とした曲面形状を示す部分を意味している。そして、フレキシブル基板保持部6は、このような湾曲部分を避けて、フレキシブル基板4の延伸(長手)方向における端部のいずれかに近い位置に形成されるのが好ましい。
また、フレキシブル基板保持部6aおよび6bを形成する場合も同様に、フレキシブル基板保持部6aおよび6bの両方が、フレキシブル基板4の湾曲部分から離れた位置に形成されているのが好ましい。これにより、フレキシブル基板保持部6aおよび6bを形成する場合も同様に、実装の非効率化をさらに抑制することが可能である。
また、本実施の形態に係るリジッドフレキシブル基板は、図1および図2にリジッド部21・21として示すとおり、リジッド基板2を構成している一部の層が、フレキシブル基板4の表面および裏面の少なくとも1面において、対応する面の一部のみに形成されている構成、すなわちリジッドフレキシブル基板11であってもよい。
リジッドフレキシブル基板11は、フレキシブル基板4の一部のみが、上記同一の層によって覆われている構成となる。
フレキシブル基板4の面には、その一部のみに、リジッド部21が形成されるので、フレキシブル基板4をより湾曲させやすい構成とすることができる。さらに、上記同一の層の使用量を少なくすることができるので、製造コストを低減することができる。
引き続き、フレキシブル基板保持部6aおよび6bが形成されているリジッドフレキシブル基板1を製造する方法について、その概要を説明する。
リジッドフレキシブル基板1を製造する方法における工程は、以下の工程(1)〜工程(6)に大別される。なお、図3では、工程(1)〜工程(6)の各々に関連の深い部材に対して、工程(1)〜工程(6)と同様の意味を持つ(1)〜(6)を付記し、工程と同工程にて作製(または形成)される部材との対応関係を明確化した。
〔工程(1)〕
ガラスエポキシ系プリプレグを硬化させて成る、ガラスエポキシ基材30を用意する。以下、図3に関して、ガラスエポキシ基材30の上方を「ガラスエポキシ基材30の表面側」と称し、ガラスエポキシ基材30の下方を「ガラスエポキシ基材30の裏面側」と称する。
ガラスエポキシ基材30の表面(上面)、および、ガラスエポキシ基材30の裏面(下面)に、それぞれ、銅箔を一様に貼り付ける。銅箔を貼り付けるかわりに、銅ペーストを印刷してもよい。なお、ガラスエポキシ基材30の両面に銅を形成したものは、シート全体分、すなわち枠部10(図1参照)の範囲内に一様に作製する。
ガラスエポキシ基材30の表面の銅を、周知のエッチング処理により適宜パターン化して、銅層31aを形成する。同様に、ガラスエポキシ基材30の裏面の銅を、周知のエッチング処理により適宜パターン化して、銅層31bを形成する。なお、銅層31aおよび31bはいずれも、フレキシブル基板4の配線部、ならびに該フレキシブル基板4の配線部と導通するリジッド基板2および3の各配線部として機能する。
そして、ガラスエポキシ基材30にスルーホール(図示しない)を形成し、銅層31aと銅層31bとを電気的に接続する。
〔工程(2)〕
ガラスエポキシ基材30の表面側の、フレキシブル基板4とすべき部分に、ポリイミドフィルム32aを貼り付ける。同様に、ガラスエポキシ基材30の裏面側の、フレキシブル基板4とすべき部分に、ポリイミドフィルム32bを貼り付ける。ポリイミドフィルムの貼り付けのかわりに、液状のポリイミドの印刷または塗布を行い、ポリイミドの層を形成してもよい。
ポリイミドフィルム32aおよび32b、ならびにこれらに挟まれている各部材(ガラスエポキシ基材30、銅層31a、および銅層31b)の部分が、フレキシブル基板4を構成している。
〔工程(3)〕
ガラスエポキシ基材30の表面側の全面に、未硬化のガラスエポキシ樹脂を塗布し、ガラスエポキシ基材30の裏面側の全面に、未硬化のガラスエポキシ樹脂を塗布する。
ガラスエポキシ基材30の表面側に塗布されたガラスエポキシ樹脂を硬化させることにより、ガラスエポキシ樹脂層33aを形成する。同様に、ガラスエポキシ基材30の裏面側に塗布されたガラスエポキシ樹脂を硬化させることにより、ガラスエポキシ樹脂層33bを形成する。
なお、本工程では、フレキシブル基板保持部6aおよび6bが形成されるべき部分についても、未硬化のガラスエポキシ樹脂を一様に塗布し、硬化させる。従って、本工程では、まだフレキシブル基板保持部6aおよび6bとなる突出部は形成されていない。
また、ガラスエポキシ樹脂層33aおよび33bは、フレキシブル基板4の両面にそれぞれ形成される。ここで、一般的にガラスエポキシ樹脂材料は、薄ければ、フレキシブル基板4の湾曲を妨げない程度に軟らかいので、ガラスエポキシ樹脂層33aおよび33bの総厚は、フレキシブル基板4の湾曲を妨げない程度に薄くする必要がある。
なお、ポリイミドフィルム32a上のガラスエポキシ樹脂層33aの部分、およびポリイミドフィルム32b下のガラスエポキシ樹脂層33bの部分が、リジッド部2´・2´を構成している。
〔工程(4)〕
ガラスエポキシ樹脂層33aのうち、ポリイミドフィルム32a上を除く部分に銅箔を貼り付け、ガラスエポキシ樹脂層33bのうち、ポリイミドフィルム32b下を除く部分に銅箔を貼り付ける。銅箔を貼り付けるかわりに、銅ペーストを印刷してもよい。
ガラスエポキシ基材30の表面側の銅を、周知のエッチング処理により適宜パターン化して、銅層34a・34aを形成する。同様に、ガラスエポキシ基材30の裏面側の銅を、周知のエッチング処理により適宜パターン化して、銅層34b・34bを形成する。なお、銅層34aおよび34bはいずれも、リジッド基板2(または3)と電子部品7(図1参照)とを電気的に接続するための各配線部として機能する。
そして、ガラスエポキシ樹脂層33aにスルーホール(図示しない)を形成し、銅層34a・34aと銅層31aとを電気的に接続すると共に、ガラスエポキシ樹脂層33bにスルーホール(図示しない)を形成し、銅層34b・34bと銅層31bとを電気的に接続する。
〔工程(5)〕
銅層34a・34aに、配線部を保護するためのレジスト35a・35aを塗布し、銅層34b・34bに、配線部を保護するためのレジスト35b・35bを塗布する。
紙面右側のレジスト35aおよび35b、ならびにこれらに挟まれている各部材(ガラスエポキシ基材30、銅層31aおよび31b、ガラスエポキシ樹脂層33aおよび33b、ならびに銅層34aおよび34b)の部分が、リジッド基板2を構成している。紙面左側のレジスト35aおよび35b、ならびにこれらに挟まれている各部材(ガラスエポキシ基材30、銅層31aおよび31b、ガラスエポキシ樹脂層33aおよび33b、ならびに銅層34aおよび34b)の部分が、リジッド基板3を構成している。
〔工程(6)〕
工程(5)にて作製されたものは、枠部10(図1参照)の範囲内に一様に作製されているため、周知の打ち抜き加工またはルーター加工等により、リジッドフレキシブル基板1として不要な部分を打ち抜く。
すなわち、ガラスエポキシ樹脂層33aを、フレキシブル基板保持部6aの部分を残して打ち抜くと共に、ガラスエポキシ樹脂層33bを、フレキシブル基板保持部6bの部分を残して打ち抜く。
その他、詳細の説明および図示は省略するが、リジッド基板保持部5は、上記打ち抜き加工により作製し、電子部品7は、必要に応じてレジスト35a上に適宜搭載し、銅層34a・34aの配線部と導通させる。
以上、工程(1)〜(6)を経て、フレキシブル基板保持部6aおよび6bが形成されているリジッドフレキシブル基板1を製造することができる。
また、リジッドフレキシブル基板1は、電子機器に用いられてもよい。これにより、該電子機器では、リジッドフレキシブル基板1と同様の効果が得られる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、複数の層が積層されて成るリジッド基板と、リジッド基板と接続するフレキシブル基板とを備えたリジッドフレキシブル基板、およびそれを備えた電子機器に利用することが可能である。
1 リジッドフレキシブル基板
2 リジッド基板
4 フレキシブル基板
6 フレキシブル基板保持部(保持部)
6a フレキシブル基板保持部(第1保持部)
6b フレキシブル基板保持部(第2保持部)
10 枠部
11 リジッドフレキシブル基板

Claims (5)

  1. 複数の層が積層されて成るリジッド基板と、
    上記リジッド基板と接続するフレキシブル基板とを備えたリジッドフレキシブル基板であって、
    上記フレキシブル基板は、上記リジッドフレキシブル基板の固定が可能な枠部に対し、上記フレキシブル基板を固定するための保持部を備え、
    上記保持部は、上記リジッド基板を構成している上記複数の層の一部の層と同一の層における少なくとも一部によって形成されていることを特徴とするリジッドフレキシブル基板。
  2. 上記保持部は、上記フレキシブル基板における一方の面の側から、該フレキシブル基板を固定するための第1保持部であり、
    上記フレキシブル基板は、上記第1保持部とは別に形成されている、上記保持部としての第2保持部をさらに備え、
    上記第2保持部は、上記フレキシブル基板における他方の面の側から、該フレキシブル基板を固定するためのものであることを特徴とする請求項1に記載のリジッドフレキシブル基板。
  3. 上記フレキシブル基板は、一部のみが、上記同一の層によって覆われていることを特徴とする請求項1または2に記載のリジッドフレキシブル基板。
  4. 上記保持部は、上記フレキシブル基板を湾曲させる部分から離れた位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のリジッドフレキシブル基板。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のリジッドフレキシブル基板を備えることを特徴とする電子機器。
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