JP2012089517A - 回路遮断器 - Google Patents

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Abstract

【課題】不正な使用や改造が行いにくく、なおかつ、正規に契約電流を変更する場合においては既設置機器の取替え作業が不要で容易に契約電流に応じた動作電流の変更が可能な電流制限機能を備えた回路遮断器を提供する。
【解決手段】回路遮断器1の器体101内に、複数相の電路10に各々設けられ負荷電流の大きさを検出する第一及び第二の変流器105,106と、前記電路を入切する開閉機構部103と、前記開閉機構部に連動する操作ハンドルと、前記電路に所定の電流が流れた場合には引き外し動作を行う引き外し手段104と、トリップコイル109と、前記トリップコイルを動作させる電流の閾値を可変に定める電流設定部201と、該設定電流値よりも負荷電流の大きさが大きい場合には所定の限時特性制御を行う動作制御部108とを備えた。
【選択図】図1

Description

この発明は、回路遮断器に係り、特に、複数相の電路における負荷電流の大きさを変流器により検出するとともに、予め定められた設定電流値と比較して、電路に流れる負荷電流のベクトル合成和が大きな場合には、所定の限時特性制御を行う機能を有する回路遮断器に関するものである。
近年、一般家庭において、エアコンや洗濯・乾燥機、温水洗浄便座などの電気製品の普及が進み、これらの電化製品に電気を供給するための配線回路として専用回路を設置する必要があるなど、分電盤内に設けられる分岐回路数が増加する傾向にある。
前記分岐回路数が増加すると、分岐回路遮断器を収納する分電盤における該分岐回路遮断器を並設する方向の大きさが大きくなり、住居内における設置スペースの確保に制約が出てくることが懸念される。このような点に鑑みて、例えば特許文献1のように、分岐回路遮断器の器体をコンパクト化する開発がなされている。
また、分電盤には、前述した分岐回路遮断器のほか、該分岐回路遮断器に電力を分配する主回路遮断器、並びに、電力会社が定める場合には利用者との契約電流に応じて遮断電流が予め定められた電流制限器が設けられることが一般的である(特許文献2)。
出願人は、次のような、分電盤には、前述した分岐回路遮断器のほか、該分岐回路遮断器に電力を分配する主回路遮断器、並びに、契約電流に応じて遮断電流が定められた電流制限器が設けられることが一般的であるが、該分電盤内に、前記主回路遮断器並びに電流制限器の両方を設ける場合には、該分電盤の遮断器の並設方向の大きさが大きくなり、分岐回路遮断器の回路数が多くなってくると、住宅内において設置スペースの確保に制約が出てくる、という課題や、また、分電盤の供給者側にとっては、前記電流制限器の設置部を設けた分電盤と、該電流制限器の設置部を設けない分電盤の二種類の分電盤を開発・製造する必要が生じ、種々の分岐回路数に対応した分電盤の品揃えを行う場合、前記電流制限器のあり/なしに応じて、単純に2倍の種類の分電盤を開発・製造を行うため、開発コストや製造コスト、また、接続電線接続端子ならびに梱包部材など多くの周辺部品の在庫管理など種々のコストがかかるという課題がある、という事由に鑑み、電流制限器の要/不要にかかわらず、分電盤の大きさを統一することができ、使用者にとっては、分電盤の遮断器の並設方向の大きさをよりコンパクト化できることにより設置スペースの制約が低減でき、供給者側にとっては、分電盤の種類を半減することが可能で、開発コスト・製造コスト・在庫管理などのコストを低減することができ、ひいては負荷機器の使用に伴う過電流から配線を保護することができるとともに電力会社と利用者との間で定められる契約電流に応じて負荷電流を制御することができる回路遮断器の発明を行っている。
特開2001−15007号 図1 特開2006−81296号 図11
ところで、電流制限器は、電力会社が定める場合には、所定の契約電流に応じたアンペア数で遮断動作するものを利用者の住居に設置される分電盤内に設けることが取り決められている。該電流制限器は、そもそも配線を保護するために設けられる主開閉器と比較して、契約電流に基づいて遮断動作を行うものであり、一般的に電路における負荷電流に対して前記分電盤内に設けられる主開閉器よりも、早く動作を行うため、利用者によっては、該電流制限器が遮断動作を行わないよう不正な改造を加える場合があった。
例えば、電流制限器の一次側並びに二次側の同極電源端子同士を電線でバイパス接続し、所定の負荷電流を使用した場合においても前記電流制限器が動作を行わないようにするおそれがあった。こうしたバイパス電線は、電気設備点検などで検査員が該分電盤を検査する場合などには、取外しておくことにより、不正な改造が把握しづらく、また、誤って電流容量の小さい電線を用いてバイパスしたような場合には、電線が異常発熱し、電気火災に至るおそれがあるという課題があった。
また、電流制限器は、契約電流に応じた遮断電流が一つに定められたものであり、利用者が契約電流の変更を行う場合には、既に分電盤内に取付けられている電流制限器を、契約電流容量に見合った電流制限器に取替える必要があり、取替え施工に係わる手間が大きいという課題があった。
そこで本件の発明の目的とするところは、前述したような課題に鑑みてなされたものであり、不正な使用や改造が行いにくく、なおかつ、正規に契約電流を変更する場合においては既設置機器の取替え作業が不要で容易に契約電流に応じた動作電流の変更が可能な電流制限機能を備えた回路遮断器を提供することを目的としている。
上述の目的を達成するために,本発明の請求項1では,回路遮断器の外郭を構成するケースとカバーとからなる器体内に、複数相の電路における第一の相並びに第二の相を貫通するように各々設けられ負荷電流の大きさを検出する第一及び第二の変流器(CT)と、前記電路に介在し該電路を入切する開閉機構部と、前記開閉機構部に連動し前記器体外から操作可能なよう該開閉機構部を手動操作する操作ハンドルと、前記電路に所定の電流が流れた場合には前記開閉機構部に作用し引き外し動作を行う熱動素子並びに電磁引き外し素子とからなる引き外し手段と、前記開閉機構部に作用し所定の動作信号を受けて動作するトリップコイル(TC)と、前記器体外から所定のデータを含む無線電波を照射されることにより通信を行い、前記トリップコイル(TC)を動作させるための電路に流れる負荷電流の閾値が可変に定められる電波方式認識(RFID)を用いて構成された電流設定部と、前記第一及び第二の変流器(CT)からの出力信号を受け取り出力信号のベクトル合成和を演算し求出された前記第一の相及び第二の相における電路全体の負荷電流の大きさを予め定められた設定電流値と比較することにより該設定電流値よりも前記負荷電流の大きさが大きい場合には所定の限時特性制御を行い前記トリップコイル(TC)に動作信号を出力し、前記開閉機構部を引き外す動作制御部とを備えたことを特徴として構成してもよい。
これにより、専用の設定装置により設定電流を設定することなり、利用者は容易に設定電流を変更することができず、また、正規に設定電流を変更する場合には、前記設定装置を操作して、新しく設定する設定電流をセットし、設定電流送信ボタンを押すなどして、器体外から容易に設定電流を変更することが可能となるものである。
本発明によれば、不正な使用や改造が行いにくく、なおかつ、正規に契約電流を変更する場合においては既設置機器の取替え作業が不要で容易に契約電流に応じた動作電流の変更が可能な電流制限機能を備えた回路遮断器を提供することができるという効果を奏する。
第一の例の回路遮断器の概略ブロック図である。 第一の例の回路遮断器の概略図を示した図である。 第二の例の回路遮断器の概略図を示した図である。 第一の実施例の回路遮断器の概略図を示した図である。 一般的な分電盤の内部構成を示した図である。
以下,本発明の実施の形態について,図面を用いて詳細に説明する。
図1、図2は、第一の例を示した概略ブロック図である。
1は本発明の回路遮断器であり、電路10に介在するよう分電盤内に配設される。ここで、電路10は複数相の電路を想定しており、11は第一の電圧相(L1相という)、12は第二の電圧相(L2相という)、13は中性相(N相という)としている。また、本実施例の回路遮断器は漏電遮断器を示したものである。
101は回路遮断器1を構成する器体であり、内容物を収納するケース及びカバーで構成されており、該器体101の一端には電源側端子110が設けられ、他端には負荷側端子120が設けられる。該電源側端子110ならびに負荷側端子120は電路を構成する電線もしくは導体が接続されるものである。
該電源側端子110ならびに負荷側端子120の間には、固定接点と該固定接点に対向して配設される可動接点からなる接点装置102と、該接点装置102を開閉する開閉機構部103と、該開閉機構部103に連動し、前記器体101外から開閉機構部を手動操作するためのハンドル操作部材130と、前記電路に過電流や短絡電流などの異常電流が生じた場合には前記開閉機構部103に作用し引き外し動作を行う引き外し装置104と、
前記電路10におけるL1相11並びにL2相12に貫通挿入されて設けられ負荷電流の大きさを検出し、出力信号を出力する第一の変流器(第一のCTという)105並びに第二の変流器(第二のCTという)106と、
該電路10におけるL1相11、L2相12、N相13を一括して貫通挿入されて設けられ電路に流れる漏電電流を検出して出力信号を出力する零相変流器(ZCTという)107が設けられる。
前記引き外し装置104は、バイメタルなどを用いて構成される熱動素子1041と、電路に流れる電流の電磁誘導により駆動する電磁引き外し素子1042とを用いた熱動電磁式にて構成される。なお、他の形態としてバイメタルなどの熱動素子を用いない完全電磁式にて構成してもよい。
108は、該第一の変流器105、第二の変流器106からの出力信号を受け取り、電路に流れる負荷電流の大きさを演算処理により求出し、予め定められた設定電流値と比較演算を行うことにより、該設定電流値よりも前記負荷電流の大きさが大きい場合には、所定の限時特性制御を行い、後述するトリップコイルに向けて引き外し信号を出力するよう、マイコンを用いて構成される動作制御部である。
109は所定の動作信号を受けて作動するトリップコイル(TCという)であり、該TCが作動した場合には前記開閉機構部103に作用し、該開閉機構部は引き外し動作を行う。該TC109は、前記動作制御部108から出力される動作信号に基づいて作動する。
なお、本実施例においては、前記ZCT107により漏電を検出した場合に、該漏電電流が所定の大きさである場合には前記TC109を作動させ引き外し動作を行うための漏電引き外し制御部としての機能を、前記動作制御部108に持たせている。なお、他の形態として、前記漏電引き外し制御部を、前述した第一のCT105ならびに第二のCT106からの出力信号の演算処理とは別に、処理回路を設けて別途行うように構成してもよい。
201は電流設定部であり、本実施例ではロータリースイッチを用いて、前記トリップコイル(TC)を動作させるための電路に流れる負荷電流の閾値を可変に定めることができるよう構成している。該電流設定部201は、前記動作制御部108と接続されており、該動作制御部108は前記電流設定部201において設定された電流設定情報を受け取り、該電流設定情報を設定電流値として演算を行う。
前記電流設定部201においては、設定する電流の値を択一的に切り替え設定可能なように構成されており、該設定可能な電流は、30A、40A、50A、60Aの4種類を設けている。例えば、設定電流値を50Aに設定する場合には、前記ロータリースイッチを回転させ、50Aの電流値を選択する。
設定電流の値は、利用者の居住地域によって電力会社により定められる契約電流に基づいた値を選択するとよい。例えば、電力会社との契約電流が50Aである場合には、設定電流値を50Aに合わせることにより、該契約電流を超えて電流を使用するような場合において、速やかに電路を遮断することができる。
前記動作制御部108は、前記第一のCT105及び第二のCT106からの出力信号を受け取り、電路に流れる負荷電流の大きさを演算処理により求出し、予め定められた前記設定電流値と比較演算を行うことにより、該設定電流値よりも前記負荷電流の大きさが大きい場合には、所定の限時特性制御を行い、前記TC109に向けて動作信号を出力するよう、マイコンを用いて構成される。
また、前記動作制御部108で行われる前記第一のCT105ならびに第二のCT106からの出力信号を元にした演算処理は、前記両CTにて検出される電路全体の電流のベクトル合成和を求めるように構成している。
これにより、電路遮断にあたっては、各相毎の電流の大きさに応じた配線保護のための電路遮断動作は、前記熱動素子1041ならびに電磁引き外し素子1042にて構成される引き外し装置104が前記開閉機構部103に作用することにより行われ、予め定められた設定電流値を電路全体の電流値が超えた場合には、前記動作制御部108から前記TC109に引き外し動作信号が送られることにより前記開閉機構部103により電路の遮断動作が行われる。
さて、動作制御部108における限時特性制御は次のとおり予め定められた設定電流値に対する負荷率(%)に応じて変化させている。
負荷率I(%)が120<I≦132の場合には約180秒でTC109に向けて引き外し信号を出力し、負荷率I(%)が132<I≦144の場合には約10秒でTC109に向けて引き外し信号を出力し、負荷率I(%)が144<Iの場合には約5秒でTC109に向けて引き外し信号を出力するように構成している。
これにより、電路全体の電流の大きさが前記設定電流値を超えた場合においても、速やかに回路遮断器1を遮断動作させることができる。なお、前記負荷率I(%)の幅の閾値は前記記載値にかかわらず適宜定めるとよい。
300は、電流設定封印手段をなす封印シールである。前記器体101を構成するカバー前面には、前記電流設定部が操作可能なように孔部が設けられており、該孔部を塞ぐように封印シール300が貼付けされている。
該封印シール300は、粘着性が高いシールで構成されており、特に、特開2006−91440号に開示されているような剥がし検知表示機能付き粘着シートや、特開2006−53308号に開示されているような封印シールを用いて構成することにより、不用意なシールを剥ぐ行為を未然に抑制したり、
不正な目的で設定電流を変更しようとした場合には、電流設定封印手段であるシールを剥がそうとした痕跡が残り、電気設備点検の際になどにおいて、不正な利用を発見しやすく構成することができる。
次に、図3を用いて第二の例の説明を行う。
図3は、器体101そのものが、電流設定封印手段である例を示している。前記器体101を構成するケースとカバーは回路遮断器1の裏面から、螺着されており、容易にはカバーを取外すことができないように構成されている。該カバーを開けるためには、回路遮断器1を一旦分電盤から取り外し、裏面側から螺子を取外した上で、カバーを開けることが必要となる。このため、電流設定部201が、どこにあるのかということは、利用者にとって鮮明ではなく、カバーを開けるという行為そのものを抑制できる効果が期待できる。また、前記螺子に特殊螺子を用いたり、特殊工具を用いて開閉が行えるようにし、利用者側にて容易に開閉ができないように構成してもよい。
なお、後々のメンテナンスを踏まえて、器体を構成するケースとカバーを専用の工具を用いることにより、ワンタッチで着脱できるように、嵌合組み付けをおこなうように構成してもよい。また、前記封印シール300の部分に開閉窓を設けて、該開閉窓をカバーに対して鍵でロックできるように構成し、鍵を開けることで、電流設定部201にアクセスできるように構成してもよい。また、特殊螺子や特殊工具を用いて、利用者側にて容易に開閉ができないように構成してもよい。
次に、図4を用いて、第一の実施例について説明を行う。第一の実施例は、前記器体101外から所定のデータを含む無線電波を照射されることにより通信を行い、前記トリップコイル(TC)109を動作させるための電路に流れる負荷電流の閾値を可変に定めることができる電波方式認識(RFIDという)を用いて構成された電流設定部301を用いた例である。
該電流設定部301は、所定の無線電波を受信可能に設けられたアンテナと、所定のデータを書き換え可能に設けられたIDタグを備えて構成されている。
また、302は前記RFIDと無線通信を行うように構成された前記IDタグへのライタ機能を有する電流設定コントローラであり、所定の電流値(設定電流値)を入力し、送信ボタンを押すことにより、前記IDタグと通信を開始し、通信が成功した場合には、該設定電流値の情報が該IDタグに書き込まれる。
該IDタグにはデータ記憶領域が設けられており、302で示した電流設定コントローラにより定められた設定電流値は、該データ記憶領域に記憶される。
前記動作制御部108は、該電流設定部301に書き込まれた設定電流値の情報を読み出すとともに、前述したように、前記第一の変流器105、及び第二の変流器106からの出力信号を受け取り、電路に流れる負荷電流の大きさを演算処理により求出し、予め定められた設定電流値と比較演算を行うことにより、該設定電流値よりも前記負荷電流の大きさが大きい場合には、所定の限時特性制御を行い、後述するトリップコイルに向けて引き外し信号を出力する。
このように、RFID方式を用いて電流設定を行うことにより、前述したロータリースイッチを用いた場合と比較して、設定電流の改竄を行い難く構成することができ、設定電流の封印性に優れた回路遮断器を提供することができるものである。
次に、前記回路遮断器1を分電盤に設置して使用する場合の説明を行う。
例えば、回路遮断器1の定格電流が60Aであり、予め定められた設定電流値が50Aであった場合について説明を行う。
回路遮断器の時延引き外し特性(JIS C8370 に記載されている時延引き外し特性参考)は、定格電流が60Aの場合には定格電流の200%(120A)の電流においては6分以内に動作し、定格電流の125%(75A)の電流においては120分以内に動作することが定められている。
ここで、前述した動作制御部108の限時特性制御においては、定格電流が60Aである場合には、
負荷率I(%)が120<I≦132の場合、即ち、72Aから79.2Aの電流においては約3分で動作し、負荷率I(%)が132<I≦144の場合、即ち、79.2Aから86.4Aの電流においては約10秒で動作し、負荷率I(%)が144<Iの場合の場合、即ち、86.4Aより大きな電流においては約5秒で動作するように構成されているため、JIS C8370により定められている時延引き外し特性は満たしており、配線の保護が可能な電流範囲内において、電路を流れる電流の大きさが設定電流値を超えた場合には、より早く電路を遮断することが可能となるものである。
設定電流の値は、利用者の居住地域によって電力会社により定められる契約電流に基づいた値を定めるよう構成するとよい。例えば、電力会社との契約電流が50Aである場合には、設定電流値を50Aに予め設定することにより、該契約電流を超えて電流を使用するような場合において、速やかに電路を遮断することができる。
ここで、「電気用品安全法解釈例規集」における「電気用品の技術上の基準を定める省令 別表五 2 アンペア制用電流制限器」の動作特性によれば、定格電流が20Aのものにあっては、最大不動作電流は22A(110%)であり、30秒不動作電流は28A(140%)であり、1秒不動作電流は70(350%)と定められてある。
また、定格電流 が30Aのものにあっては、最大不動作電流は33A(110%)であり、30秒不動作電流は39A(130%)であり、1秒不動作電流は100(333%)と定められてある。
また、定格電流 が40Aのものにあっては、最大不動作電流は44A(110%)であり、30秒不動作電流は52A(130%)であり、1秒不動作電流は120(300%)と定められてある。
また、定格電流 が50Aのものにあっては、最大不動作電流は54A(108%)であり、30秒不動作電流は64A(128%)であり、1秒不動作電流は150(300%)と定められてある。
また、定格電流 が60Aのものにあっては、最大不動作電流は64A(107%)であり、30秒不動作電流は76A(127%)であり、1秒不動作電流は180(300%)と定められてある。
なお、30秒不動作電流を通じた場合においては、30秒以内に自動的に動作せず、かつ、60分以内に動作すること、また、1秒不動作電流を通じた場合においては、1秒以内に自動先に動作せず、かつ、定格電流に応じて、定格電流が30A以下の場合には、10行以内に動作し、定格電流が40A以下の場合には、20秒以内に動作し、定格電流が50A以下の場合には、20秒以内に動作し、定格電流が60A以下の場合には、30秒以内に動作すること、と定められてある。
これらの定めを考慮し前記限時特性制御を行うよう構成することにより、前記動作制御部108の限時特性動作は、配線保護の範囲内でなおかつ、これらのアンペア制用電流制限器における動作特性を満たすよう行われる。
なお、本発明は、開示した実施例に限定されることなく、発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、適宜、必要に応じて、改良や設計変更は自由であり、例えば、前記引き外し装置104の構成は、熱動素子を用いずに、完全電磁式の引き外し装置(電流コイルに流れる負荷電流によって発生する電磁力を利用して過電流を検出する装置)を用いて構成してもよい。
また、前記電流設定部201の構成は、前記ロータリースイッチに代えて、スライドスイッチや、電子的に設定電流値を切り替えるよう構成されたボタン式のスイッチを用いて構成してもよい。
また、前記電流設定部301と電流設定コントローラ302との無線通信においては、RFID方式を用いる他に、一般的に使用される、特定小電力無線や、微弱無線など種々の無線方式を用いて構成してもよい。また、赤外線通信方式など、使用環境に応じて適宜通信方式を定めて構成するとよい。特に赤外線通信方式の場合、一般的な携帯電話においても該赤外線通信機能が設けられているため、電流設定コントローラを新たな開発するコストを抑えつつ、封印性に優れた電流設定を行うことができる。
また、実使用上、当面、主開閉器と電流制限器とが分電盤内に配設される間、コストの低減を目的として、前記回路遮断器1において、ZCT107や、N相に設けられている引き外し装置を取り除いて電流制限専用の遮断器として構成して、前記主開閉器との共用化を図り構成してもよい。
また、本発明における電流設定部を封印するための構造については、例えば、回路遮断器の外郭を構成するケースとカバーとからなる器体内には、複数相の電路における第一の相並びに第二の相を貫通するように各々設けられ、負荷電流の大きさを検出し出力信号を出力する第一及び第二の変流器(CT)と、前記電路に介在し該電路を入切する開閉機構部と、前記開閉機構部に連動し前記器体外から操作可能なよう該開閉機構部を手動操作する操作ハンドルと、前記電路に所定の電流が流れた場合には前記開閉機構部に作用し引き外し動作を行う熱動素子並びに電磁引き外し素子とからなる引き外し手段と、前記開閉機構部に作用し所定の動作信号を受けて動作するトリップコイル(TC)とを少なくとも備え、前記器体には、電路に流れる負荷電流の前記トリップコイル(TC)を動作させるための閾値を可変に定める電流設定部と、前記変流器(CT)から出力される出力信号が入力されるとともに、該出力信号を受け取り演算し、前記電路に流れる負荷電流の大きさと、前記電流設定部により定められた設定電流値と比較することにより、該設定電流値よりも前記負荷電流の大きさが大きい場合には所定の限時特性制御を行い、前記トリップコイル(TC)に向けて動作信号を出力する動作制御部と、を少なくとも備えた演算制御部を、隣設して構成したことを特徴とした回路遮断器における該演算制御部に対しても適用できるものである。
前記演算制御部に本発明の封印するための構造を適用して構成することにより、回路遮断器本体には特に封印のための加工を加えなくとも、該演算制御部において封印のための加工を行うことにより、電流設定部の封印を行うことができる回路遮断器を構成することができ、新たに回路遮断器の構成部品を開発する場合と比べて、低コストで、なおかつ短期間で電流設定部の封印を行うことができる回路遮断器を提供することが可能となる。
本発明における回路遮断器は、単相三線式の一般的な住宅用分電盤に設置する電流制限器並びに主回路遮断器に置き換えて利用することができる可能性がある。
1 回路遮断器
10 電路
11 第一の相
12 第二の相
13 第三の相
101 器体
130 ハンドル操作部材
102 接点装置
103 開閉機構部
104 引き外し装置
1041 熱動素子
1042 電磁引き外し素子
105 第一の変流器
106 第二の変流器
107 零相変流器
108 動作制御部
109 トリップコイル
110 電源側端子
120 負荷側端子
201 電流設定部
301 電流設定部
302 電流設定コントローラ

Claims (1)

  1. 回路遮断器の外郭を構成するケースとカバーとからなる器体内に、
    複数相の電路における第一の相並びに第二の相を貫通するように各々設けられ負荷電流の大きさを検出する第一及び第二の変流器(CT)と、
    前記電路に介在し該電路を入切する開閉機構部と、
    前記開閉機構部に連動し前記器体外から操作可能なよう該開閉機構部を手動操作する操作ハンドルと、
    前記電路に所定の電流が流れた場合には前記開閉機構部に作用し引き外し動作を行う熱動素子並びに電磁引き外し素子とからなる引き外し手段と、
    前記開閉機構部に作用し所定の動作信号を受けて動作するトリップコイル(TC)と、
    前記器体外から所定のデータを含む無線電波を照射されることにより通信を行い、前記トリップコイル(TC)を動作させるための電路に流れる負荷電流の閾値が可変に定められる電波方式認識(RFID)を用いて構成された電流設定部と、
    前記第一及び第二の変流器(CT)からの出力信号を受け取り出力信号のベクトル合成和を演算し求出された前記第一の相及び第二の相における電路全体の負荷電流の大きさを予め定められた設定電流値と比較することにより該設定電流値よりも前記負荷電流の大きさが大きい場合には所定の限時特性制御を行い前記トリップコイル(TC)に動作信号を出力し、前記開閉機構部を引き外す動作制御部と
    を備えたことを特徴とする回路遮断器。
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