JP2012087845A - 樹脂管用継手 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】樹脂管1の接続管部1A内に管軸芯X方向から圧入可能な接続筒部2と接続筒部2よりも大径の連結筒部5とを備え連結筒部5の基端部に径方向外方側に突出する連結フランジ8が形成された継手本体Bと、連結筒部5に外嵌される筒状連結部材6とを備え、筒状連結部材6の内周面には管部60の外周側ねじ部60aに螺合可能な内周側ねじ部6bが形成され、かつ、筒状連結部材6の端部には内周面から径方向内方側に突出する環状突出部10が形成されて、筒状連結部材6の内周側ねじ部6bを管部60の外周側ねじ部60aに螺合させて、環状突出部10を管軸芯X方向から連結筒部5の基端部における連結フランジ8に当接させる押圧状態で連結フランジ8と管部60とを連結させる。
【選択図】図11
Description
また、継手本体82の基端部(連結筒部84の基端部)には、連結筒部84よりも径方向外方に突出する連結フランジ84Bが形成され、当該連結フランジ84Bには、ボルト87を挿通可能な複数のボルト挿通孔84aが形成されている。樹脂管80を接続する対象である流体管(図示せず)には開閉弁Aが接続され、この開閉弁Aに分岐管部88(流体配管系統の管部)が一体形成されており、当該分岐管部88には連結フランジ88Aが形成されている。当該連結フランジ88Aには、ボルト87を挿通可能な複数のボルト挿通孔88aが形成されている。従って、継手本体82に樹脂管80が接続された状態において、当該継手本体82の連結筒部84の連結フランジ84Bに形成された各ボルト挿通孔84aを、分岐管部88の連結フランジ88Aに形成された各ボルト挿通孔88aに位置合わせして、両ボルト挿通孔84a,88aにそれぞれ挿通した複数のボルト87・ナット89を締結することにより両連結フランジ84B,88Aを連結固定することができ、樹脂管80と分岐管部88とを連結することが可能となる。
この場合、複数のボルト87・ナット89を周方向において略同一の締付け状態で締付けなければ、両連結フランジ84B,88A間に隙間や締付けムラが生じて流体が漏出する虞がある。一方、複数のボルト87・ナット89を略同一の締付け状態とすることも可能ではあるが、ボルト87・ナット89の数が多い場合等には非常に手間の掛かる作業となり作業効率が低下する。
また、分岐管部88が開閉弁Aと近接した状態で配設されている場合等には、当該分岐管部88よりも上方に突出した開閉弁Aと、分岐管部88及び継手本体82の両連結フランジ84B,88Aとの間隔が狭くなることがあり、このような場合には、ボルト87・ナット89の締結に必要な作業空間が非常に狭くなり締結作業が困難となる。従って、分岐管部88と継手本体82との連結作業は、非常に手間が掛かる作業となり作業効率が低下する虞がある。
さらに、複数のボルト87・ナット89を用いて両連結フランジ84B,88Aの連結を行うので、部品点数が多くなりコストが増大することとなる。
前記連結筒部の基端部に径方向外方側に突出する連結フランジが形成され、
前記連結筒部に外嵌される筒状連結部材を備え、前記筒状連結部材の内周面には前記管部の外周側ねじ部に螺合可能な内周側ねじ部が形成され、かつ、前記筒状連結部材の端部には内周面から径方向内方側に突出する環状突出部が形成されて、前記筒状連結部材の内周側ねじ部を前記管部の外周側ねじ部に螺合させることにより、前記環状突出部を管軸芯方向から前記連結筒部の基端部における前記連結フランジに当接させる押圧状態で、前記連結フランジと前記管部とを連結させる点にある。
また、従来のように、複数のボルト・ナットを用いる必要がなく、筒状連結部材を導入すればよいので、部品点数が少なくなり非常に簡便な構成である。
さらに、筒状連結部材の環状突出部と継手本体の連結フランジとが当接し押圧状態となり、さらには、連結フランジと管部とが当接し押圧状態となるので、連結フランジと管部との間の締付け状態を周方向においてできるだけ均一にし、締付け状態の安定化を図ることができ、流体の漏出を防止することができる。
よって、樹脂管と流体配管系統の管部との接続を、簡便な構成でありながら、流体の漏出を確実に防止でき、しかも、能率良く容易に行うことができる。
前記環状突出部には、前記連結筒部の先端部に形成された前記複数の突起に対応する箇所に複数の切欠部が形成され、前記継手本体に外嵌させた状態の前記筒状連結部材を管軸芯方向に沿って前記接続筒部側から前記連結筒部側に移動させた場合に、前記筒状連結部材の前記複数の切欠部が前記連結筒部の先端部における前記複数の突起を通過可能に形成されている点にある。
また、連結筒部の先端部における複数の突起は、継手本体に外嵌された状態の筒状連結部材における環状突出部の内径よりも大径で、かつ、筒状連結部材の内径よりも小径に形成されており、しかも、環状突出部には、複数の突起に対応する箇所(管軸芯に対して、周方向で同一角度となる箇所)に複数の切欠部が形成されている。これにより、筒状連結部材を、樹脂管の圧入前における継手本体の接続筒部側から外嵌し、管軸芯方向に沿って接続筒部側から連結筒部側に移動させた後、連結筒部の先端部に形成された複数の突起に対して複数の切欠部を周方向において同位相となるように回転させることにより、当該複数の切欠部が複数の突起を通過することができ、筒状連結部材の環状突出部を継手本体の連結筒部に外嵌させることができる。
従って、樹脂管や押圧スリーブの圧入接続作業時における最大挿入長さ及び最大外嵌長さを規制する複数の突起を設ける構成としながら、継手本体と管部とを連結する筒状連結部材の環状突出部を継手本体の連結筒部に確実に外嵌して、当該環状突出部と連結フランジとを当接させ押圧状態とすることで、確実に連結フランジと管部とを連結することができる。
しかも、圧入装置の管挾持手段の挾持固定作用に伴う接続管部の端部側での一定以上の縮径変形を抑制して、樹脂管の接続管部に対する継手本体の接続筒部の圧入作業を良好な状態に維持することができるとともに、装着筒部自体が樹脂管の接続管部の内径よりも小なる外径で直管状又は略直管状に形成されているので、これに接する接続管部の端部側も直管状又は略直管状に維持され、接続管部の端部側でのテーパー状の縮径変形に伴う管挾持手段の抜け出し移動を抑制することができる。
従って、継手本体の接続筒部の先端側に装着筒部を形成するだけの合理的な改造をもって、樹脂管に対する継手本体及び圧入装置の装着姿勢を容易に維持することができ、継手本体と樹脂管との接続作業を能率良く容易に行うことができる。
また、樹脂管の接続管部に対して継手本体の接続筒部を圧入し、かつ、この圧入後の接続管部に対して径方向外方側から押圧する押圧スリーブを装着したとき、接続筒部を構成する嵌合接続筒部の抜止め突起が樹脂管の接続管部の内周面に喰い込むから、樹脂管の接続管部と継手本体の接続筒部との離脱を強力に阻止することができる。
開閉弁Aには、管軸芯X方向における分岐管部51と反対側に、当該管軸芯Xと同軸の管部60(流体配管系統の管部の一例)が形成され、管部60の外周面には、後述する筒状連結部材6に形成された内周側ねじ部6bと螺合可能な外周側ねじ部60aが形成されている。
図1〜図11(特に、図1〜図3)に示すように、樹脂管用継手Wは、ポリエチレン、ポリブデン等の合成樹脂から製作された水道(流体の一例)用の樹脂管1に対する継手である。樹脂管用継手Wには、樹脂管1の接続管部1A内に管軸芯X方向から圧入可能な接続筒部2と当該接続筒部2よりも大径の連結筒部5とを備えた球状黒鉛鋳鉄等の金属製の継手本体Bと、この継手本体Bの接続筒部2が圧入された樹脂管1の接続管部1Aを径方向外方側から押圧する球状黒鉛鋳鉄等の金属製の押圧スリーブ3と、継手本体Bの連結筒部5に外嵌される球状黒鉛鋳鉄等の金属製の筒状連結部材6とが備えられており、継手本体Bの連結筒部5と流体配管系統の管部60とを連結させることが可能に構成されている。
嵌合接続筒部2Aは、接続筒部2の最も基端側に形成され、樹脂管1の接続管部1Aの内周面1aに喰込み可能な複数(当該実施形態では4つ)の環状の抜止め突起2aを管軸芯X方向に所定間隔をおいて一体的に突設して形成される。なお、当該抜止め突起2aを設けない構成としてもよく、また抜止め突起2aを設ける場合でも、その数は任意の数とすることができる。装着筒部4は、接続筒部2の最も先端側に形成され、直管状又は略直管状に形成される。テーパー状筒部2Bは、装着筒部4の基端から最前列の抜止め突起2aの先端となる最大外径位置までの領域において形成され、樹脂管1の接続管部1Aを拡径案内するように形成される。
同様に、連結筒部5の先端部に径方向外方側に突出形成された複数の突起9は、筒状連結部材6の環状突出部10の内径よりも大径で、筒状連結部材6(内周側ねじ部6b)の内径よりも小径に形成される。また、複数の突起9は、後述する押圧スリーブ3の内周面3aの先端側の端部に形成されたテーパー面3bの最大内径よりも大径に形成されている。これにより、複数の突起9は、圧入装置(図示せず)による樹脂管1に対する継手本体Bの圧入接続作業時に、樹脂管1の接続管部1Aの端面と管軸芯X方向から当接して当該接続管部1Aに対する接続筒部2の最大挿入長さを規制するストッパー機能と、圧入装置による樹脂管1に対する押圧スリーブ3の圧入作業時に、押圧スリーブ3の端面と管軸芯X方向から当接して拡径状態にある接続管部1Aに対する押圧スリーブ3の最大外嵌長さを規制するストッパー機能とを有している。
すなわち、環状突出部10の内径は、連結筒部5の外径よりも大径で、かつ、連結フランジ8の外径よりも小径に形成されており、環状突出部10の切欠部10Aの最大内径は、継手本体Bの複数の突起9の外径よりも若干大径に形成されている。また、複数の突起9及び複数の切欠部10Aは、それぞれ横断面視で略相似形状に形成されており、さらに、それぞれ周方向に等間隔(本実施形態では90度)を空けた状態で4つずつ配設されている。なお、筒状連結部材6の内周側ねじ部6bが形成された箇所と環状突出部10との角部には、径方向内方側に突出する環状突出部10の基端側面に当接しない箇所に、継手本体Bの連結フランジ8と筒状連結部材6の内周面との間を密封する合成ゴム製のOリング6cが配設されている。
(1)上述の実施形態では、継手本体Bの連結筒部5の先端部に径方向外方に突出する複数の突起9を設けたが、当該複数の突起9を設けない構成とすることもできる。この場合、筒状連結部材6の環状突出部10には複数の切欠部10を設けない構成を採用しても、筒状連結部材6を継手本体Bの接続筒部2側から連結筒部5側に移動させて当該連結筒部5に外嵌することができるので、筒状連結部材6の内周側ねじ部6bと管部60の外周側ねじ部60aを螺合させ、環状突出部10と連結フランジ8とを当接させ押圧状態とすることで、継手本体Bに接続された樹脂管1と管部60とを連結させることができる。なお、樹脂管1に対する継手本体Bや押圧スリーブ3の圧入作業時には、継手本体Bの接続筒部2よりも大径に形成された連結筒部5の先端部に、樹脂管1や押圧スリーブ3の端部が当接するように、連結筒部5及び接続筒部2の外径を設定することが好ましい。
X 管軸芯
W 樹脂管用継手
1 樹脂管
1A 接続管部(樹脂管)
1a 内周面
2 接続筒部(継手本体)
2A 嵌合接続筒部(接続筒部)
2B テーパー状筒部(接続筒部)
2a 抜止め突起
3 押圧スリーブ
3a 内周面
3b テーパー面
4 装着筒部(接続筒部)
5 連結筒部(継手本体)
6 筒状連結部材
6a 外周面
6b 内周側ねじ部(内周面)
8 連結フランジ(連結筒部)
9 突起
10 環状突出部(筒状連結部材)
10A 切欠部(環状突出部)
50 流体管(流体配管系統)
60 管部(流体配管系統の管部)
60a 外周側ねじ部(外周面)
Claims (7)
- 樹脂管の接続管部内に管軸芯方向から圧入可能な接続筒部と当該接続筒部よりも大径の連結筒部とを備えた継手本体と、前記接続筒部が圧入された前記接続管部を径方向外方側から押圧する押圧スリーブとを備え、前記連結筒部と流体配管系統の管部とを連結させる樹脂管用継手であって、
前記連結筒部の基端部に径方向外方側に突出する連結フランジが形成され、
前記連結筒部に外嵌される筒状連結部材を備え、前記筒状連結部材の内周面には前記管部の外周側ねじ部に螺合可能な内周側ねじ部が形成され、かつ、前記筒状連結部材の端部には内周面から径方向内方側に突出する環状突出部が形成されて、前記筒状連結部材の内周側ねじ部を前記管部の外周側ねじ部に螺合させることにより、前記環状突出部を管軸芯方向から前記連結筒部の基端部における前記連結フランジに当接させる押圧状態で、前記連結フランジと前記管部とを連結させる樹脂管用継手。 - 前記環状突出部と前記連結フランジとの当接が面接触による当接である請求項1に記載の樹脂管用継手。
- 前記環状突出部の内径よりも大径で、かつ、前記筒状連結部材の内径よりも小径の突起が、前記連結筒部の先端部における周方向複数箇所に径方向外方側に突出形成され、
前記環状突出部には、前記連結筒部の先端部に形成された前記複数の突起に対応する箇所に複数の切欠部が形成され、前記継手本体に外嵌させた状態の前記筒状連結部材を管軸芯方向に沿って前記接続筒部側から前記連結筒部側に移動させた場合に、前記筒状連結部材の前記複数の切欠部が前記連結筒部の先端部における前記複数の突起を通過可能に形成されている請求項1又は2に記載の樹脂管用継手。 - 前記複数の突起及び前記複数の切欠部が、それぞれ周方向に等間隔を開けた状態で3箇所以上設けられている請求項3に記載の樹脂管用継手。
- 前記筒状連結部材の外周面が、横断面視で多角形状の断面を備えて形成される請求項1〜4の何れか一項に記載の樹脂管用継手。
- 前記接続筒部の先端部に、前記接続管部の端部を径方向外方側から挾持固定する圧入装置の管挾持手段の挾持固定作用に連れて縮径変形する前記接続管部の端部側の内周面を受止め可能で、かつ、前記接続管部の内径よりも小なる外径で直管状又は略直管状に形成された装着筒部が形成されている請求項1〜5の何れか一項に記載の樹脂管用継手。
- 前記接続筒部が、当該接続筒部の先端部から基端部に向かう順に、前記装着筒部と、前記接続管部を拡径案内するテーパー状筒部と、前記接続管部の内周面に喰込み可能な複数の抜止め突起を管軸芯方向に間隔をおいて突設してある嵌合接続筒部とを備えて構成されている請求項6に記載の樹脂管用継手。
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