JP2012085634A - 水産肉入カスタードクリームおよび水産肉入カスタード風味食品およびそれらの製造方法 - Google Patents

水産肉入カスタードクリームおよび水産肉入カスタード風味食品およびそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造容易で大量生産に適し,かつ,低カロリーである水産肉のすり身を含有した水産肉入カスタードクリーム及びそれを用いた水産肉入カスタード風味食品を提供する。
【解決手段】水産肉入カスタードクリームは、少なくとも卵黄と糊化材と牛乳とを含むカスタード材料と,水産肉すり身とを含有してなるペースト体を、加熱して殺菌するとともに,糊化してクリーム状にしたことを特徴とする水産肉入カスタードクリームによる。また、水産肉入カスタード風味食品は、先の水産肉入カスタードクリームに、ムース材料として,ゼラチン又は寒天と,ホイップクリームと,ホイップ済タンパク質とを添加してムースとした後、このムースを冷凍又は冷蔵したことを特徴とする水産肉入カスタード風味食品による。
【選択図】図1

Description

本発明は、製造容易で大量生産に適し,かつ,低カロリーである水産肉のすり身を用いた水産肉入カスタードクリーム、および、それを用いた水産肉入カスタード風味食品、及び、これらの製造方法に関する。
従来、水産肉を用いた加工食品のうち、特に生の水産肉すり身を用いた加工食品は、食衛生の観点から十分に加熱して完全に殺菌する必要があり、このためその製造工程において蒸す又は焼くなどの加熱工程が必ず必要であった。このため、水産肉すり身を用いた加工食品はその形態が限られていた。
また、水産肉すり身は通常、塩味をベースとする食品の材料としては適しているが、いわゆる魚臭さを有するために、生の食材の風味を活かす製菓の材料としては適さないとされてきた。
その一方で、水産肉すり身は、低脂肪でかつ高タンパク質であり、優れた栄養源であるため、食材としての利用価値は極めて高い。
しかしながら、骨や鱗、殻や内臓の処理が煩雑で調理に手間がかかるため、昨今では敬遠されがちである。
このような事情に鑑み、既存の水産肉すり身を用いた新たな食品の開発がなされており、先行技術文献として開示されている。
本願発明と同じ技術思想を有する発明は現時点では発見されていないが、関連する技術分野における先行技術として以下に記載するようなものが知られている。
特許文献1には「魚肉入り二層タイプデザ−ト食品の製法」という名称で、新規な魚肉入り二層タイプデザート食品の製法に関する発明が開示されている。
特許文献1に開示される製法は、比重1以下の魚肉練肉ムースをつくり、型容器に詰めて低温加熱して魚肉蛋白を変性させ、次いでほぼ同じ温度に保たれた比重1以上のゼラチン溶液を充填してシールし、加熱殺菌後冷却し凝固せしめることを特徴とするものである。
上記特許文献1に開示される製法によれば、魚肉入り二層タイプデザート食品を製造することができ、魚肉練肉が溶液とともに凝固してデザート状に形成されているので食するときも魚肉練肉なることを知らずに美味に食べることができる。しかもムースと溶液に比重差をもうけたので両者が分れて二層タイプに形成され、外観も美麗である。又魚肉練肉が入っているので型から取出すときも崩れにくく繊細な形状にしてもよくその形状を保持させることができる。
特許文献2には「ムース様食品の製造法」という名称で、大豆蛋白、魚肉蛋白、油脂及び乳酸醗酵物を主材としてムース様食品を製造する方法に関する発明が開示されている。
特許文献2に開示される発明は、大豆蛋白と魚肉蛋白及び油脂とを含むペースト状物と、当該ペースト状物に対し0.15〜0.75倍量のpH4.5〜6.0の乳酸醗酵物とを含む均一混合物を加熱凝固させることを特徴とするものである。
上記特許文献2に開示される発明によれば、大豆蛋白及び魚肉蛋白を利用した新規ムース様健康デザート食品を提供することができ、国民の食生活及健康保持に寄与しうる。
特許文献3には「ムース・ベース及びその製造方法」という名称で、魚介肉のすり身、落とし身または剥ぎ身を主原料とし、容易に高級なフランス料理であるムース、テリーヌ、ポーピエット等を作ることのできるムース・ベースに関する発明が開示されている。
特許文献3に開示されるムース・ベースは、魚介類のすり身、落とし身若しくは剥ぎ身、乳脂肪を含まないホイップ・クリーム及び卵白を含有するムース・ベースであって、これらの含量が、(1)魚介類のすり身のときは、このもの100重量部に対し、該ホイップ・クリーム100〜150重量部、卵白10〜25重量部、(2)魚介類の落とし身または剥ぎ身のときは、このもの100重量部に対し、該ホイップ・クリーム40〜120重量部、卵白10〜25重量部、であることを特徴とするものである。
また、特許文献3に開示されるムース・ベースの製造方法は、魚介類のすり身、落とし身若しくは剥ぎ身に乳脂肪を含まないホイップ・クリーム及び所望により食塩、調味料等を加えて均一となるまで撹拌混合することを特徴とするものである。
上記構成の特許文献3に開示される発明によれば、ムース、テリーヌ、ポーピエット、パテー、クネル等の素材として広く用いることができる。例えば、特許文献3に開示されるムース・ベースを解凍後容器に入れて加熱し、クリームソース等を加えれば、ムースやテリーヌなる。また、得られたムースを魚肉で巻けばポーピエット、パイ皮で巻けばパテーとなる。さらに、これをスープに浮かせればクネルが得られる。このように特許文献3に開示される発明によれば、美容・健康食品であり、洋風で洒落た高級な洋風魚肉料理を手軽に作ることができ、家庭用、業務用として広く利用できる。
特許文献4には「パテ状乃至ムース状風味をもつ低カロリー調理食品」という名称で、魚、鳥、獣肉の各すり身からなるすり身糊とマンナン膨潤液とを原材料として調理した滑らかでソフトな食感を有するパテ状乃至ムース状風味をもつ低カロリー調理食品に関する発明が開示されている。
特許文献4に開示される発明は、魚肉すり身、鳥肉すり身及び獣肉すり身から選ばれる1種又は2種以上のすり身を44乃至89重量%含んでなるすり身糊、水に1乃至4重量%の粉末マンナンを添加・膨潤させたマンナン膨潤液、動植物油及び調味料からなり、前記マンナン膨潤液の配合量が前記すり身糊100重量部に対して30乃至220重量部であり、前記動植物油の配合量が前記すり身糊100重量部に対して30乃至290重量部であり、前記調味料の配合量が適量であることを特徴とするものである。
上記構成の特許文献3に開示される発明によれば、魚、鳥、獣肉の各すり身糊と油脂類とをマンナン膨潤液を介在させて混合するようにしたので、両者間の親和性が著しく向上されて滑らかな口触りをもつソフトなパテ様乃至ムース様の食感を得ることができ、また、凍結しても油脂類が分離することがないので、冷凍保存が可能となって腐敗菌等の増殖を阻止することができ、これにより、従来よりパテやムースと呼ばれている調理食品が有する風味風合を損なうことなく低カロリー化したパテ状乃至ムース状風味をもつ低カロリー調理食品を得ることができる。
特開昭63−283557号公報 特開昭62−278945号公報 特開昭59−109154号公報 特開平8−298965号公報
上述の特許文献1乃至5に開示される発明は、いずれも水産肉すり身を用いたムースに関するものであり、本願発明のような水産肉すり身を用いたカスタードクリームやその製造方法に関するものではない。よって、上述の特許文献1乃至5に開示される発明をいかに組み合わせたとしても、魚介類(水産肉)すり身を含み,クリーム状でそのままで安全に食することのできる加熱殺菌済のカスタードクリームを創作することはできない。
また、特許文献1乃至5に開示される発明は、魚介類(水産肉)すり身を用いていることから、殺菌,及び,固形物又はゲル状とするにあたり、蒸し煮の工程が欠かせない。この場合、製品を大量に生産する場合には、加熱処理したものを一旦冷まして冷凍又は冷蔵する必要があり、製造時の熱効率がよいとは言い難かった。
また、特許文献1に開示される発明は、「デザート」とされているが、特許文献1の第2頁左蘭後段には、「調味料として、かつおぶし、正油或いはホタテ貝エキス、カニ肉エキス等を加える」との記載があるため、純然たる洋生菓子として提供できるものではなかった。
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものでありその目的は、製造容易で大量生産に適し,かつ,低カロリーである水産肉のすり身を含有した水産肉入カスタードクリーム、および、それと製菓用のムース材料を混合して冷凍又は冷蔵するだけで製造することができ,洋生菓子のように柔らかく滑らかな食感を有するムース状の水産肉入カスタード風味食品、および、これらの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため請求項1記載の発明である水産肉入カスタードクリームは、少なくとも卵黄と糊化材と牛乳とを含むカスタード材料と,水産肉すり身とを含有してなるペースト体を、加熱して殺菌するとともに,糊化してクリーム状にしたことを特徴とするものである。
上記構成の発明において、カスタード材料は薄黄色でクリーム状のカスタード生地を形成するという作用を有する。特に、卵黄と糊化材は、加熱されることでカスタード生地の粘性を高めるという作用を有する。また、牛乳は乳製品特有の風味とコク与えるとともに、カスタード生地に水分を供給するという作用を有する。
また、水産肉すり身は、カスタード生地の一部を構成して、出来上がったカスタードクリームの熱量(カロリー)を低減させるという作用を有する。
さらに、カスタード材料に予め水産肉すり身を添加した後に加熱することで、カスタード生地をクリーム状にすると同時に、水産肉すり身を加熱殺菌するという作用を有する。
請求項2記載の発明である水産肉入カスタードクリームは、請求項1記載の水産肉入カスタードクリームであって、ペースト体における水産肉すり身の添加量の上限は、カスタード材料の全重量に対して40重量%であることを特徴とするものである。
上記構成の発明は、請求項1記載の発明と同じ作用に加えて、加熱前のペースト体における水産肉すり身の添加量の上限を、カスタード材料の全重量に対して40重量%とすることで、カスタード生地に水産肉すり身を添加した場合でもなめらかなクリーム状を維持させるという作用を有する。
請求項3記載の発明である水産肉入カスタード風味食品は、請求項1又は請求項2に記載の水産肉入カスタードクリームに、ムース材料として,ゼラチン又は寒天と,ホイップクリームと,ホイップ済タンパク質とを添加してムースとした後、このムースを冷凍又は冷蔵したことを特徴とするものである。
上記構成の発明は、請求項1又は請求項2に記載の水産肉入カスタードクリームを、製菓の技術を応用してカスタード風味のムースにした食品である。
請求項3記載の発明において、請求項1又は請求項2に記載の水産肉入カスタードクリーム,ホイップクリーム及びホイップ済タンパク質は、気泡を含有した軽い口当たりでかつなめらかな食感のムース生地を構成するという作用を有する。また、ゼラチン又は寒天は、このムース生地を固めて成形させるという作用を有する。
請求項4記載の発明である水産肉入カスタード風味食品は、請求項3記載の水産肉入カスタード風味食品であって、水産肉すり身の原料は鱈であり、水産肉入カスタード風味食品は、塩分を添加することなく甘味料で味付けされたことを特徴とするものである。
上記構成の発明は、水産肉すり身として特に鱈を用いることで、請求項4記載の水産肉入カスタード風味食品において魚臭が生じるのを抑えるという作用を有する。また、請求項4記載の水産肉入カスタード風味食品を、塩分を添加することなく甘味料で味付けすることで、水産肉を用いたカスタード風味でかつムース状の新規なスイーツ(洋生菓子)を製造可能にするという作用を有する。
請求項5記載の発明である水産肉入カスタード風味食品は、請求項3又は請求項4記載の水産肉入カスタード風味食品であって、上部にゲル又はゾル状の調味ソースが載置されたことを特徴とするものである。
上記構成の発明は、請求項3又は請求項4記載の発明と同じ作用に加えて、上部にゲル又はゾル状の調味ソースを載置することで、水産肉入カスタード風味食品の見た目おいしさを高めるとともに、その食感及び食味のバリエーションを広げるという作用を有する。
請求項6記載の発明である水産肉入カスタードクリームの製造方法は、少なくとも卵黄と,糊化材と,牛乳とを含むカスタード材料に、水産肉すり身を加えてペースト体を作製する第1の工程と、この第1の工程の後に、ペースト体を加熱して殺菌するとともに,糊化してクリーム状の水産肉入カスタードクリームを作製する第2の工程とを有することを特徴とするものである。
上記構成の発明において、第1の工程は、カスタード生地を構成する原料を混合してペースト体を作るという作用を有する。
また、第2の工程は上記ペースト体を撹拌しながら加熱することで、ペースト体中における水産肉すり身を可食可能に殺菌すると同時に、ペースト体の粘性を高めてクリーム状のカスタード生地を生成させるという作用を有する。
つまり、水産肉すり身の加熱殺菌処理と、ペースト体をクリーム状にする作業を1つの工程で完了させるという作用を有する。
請求項7記載の発明である水産肉入カスタード風味食品の製造方法は、少なくとも卵黄と,糊化材と,牛乳とを含むカスタード材料に、水産肉すり身を加えてペースト体とする第1の工程と、この第1の工程の後に、ペースト体を加熱して殺菌するとともに,糊化してクリーム状の水産肉入カスタードクリームを作製する第2の工程と、この第2の工程の後に、水産肉入カスタードクリームにムース材料として,ゼラチン又は寒天と、ホイップクリームと、ホイップ済タンパク質を加えてムースを作製する第3の工程と、ムースを容器又は型枠に収容して,冷凍又は冷蔵する第4の工程とを有することを特徴とするものである。
上記構成の発明において、第1の工程及び第2の工程は、請求項6記載の発明における第1の工程及び第2の工程と同じであるため、それぞれの工程の作用は請求項6記載の発明に記載したものと同じである。
また、第3の工程は、第1の工程及び第2の工程において作製された水産肉入カスタードクリームに、製菓の分野において一般的なムース材料を加えてムース生地を作製するという作用を有する。
そして、第4の工程は、先の第3の工程において作製されたムース生地中におけるゼラチン又は寒天を固めてムースにするという作用を有する。
このような請求項7に係る水産肉入カスタード風味食品の製造方法によれば、ムース生地を作製した後に、ムース生地を凝固させたり殺菌するための加熱工程を設ける必要がない。そして、請求項7に係る発明では、ゼラチン又は寒天の作用により冷却するだけで固まるので、この性質を利用して、ムース生地を固めるための冷却工程と、製品を保管するための冷却工程を同時に完了させるという作用を有する。
請求項8記載の発明である水産肉入カスタード風味食品の製造方法は、請求項7記載の水産肉入カスタード風味食品の製造方法であって、第4の工程の後に、冷凍又は冷蔵済みの水産肉入カスタード風味食品の上にゲル又はゾル状の調味ソースを載置する第5の工程と、この第5の工程の後に、ゲル又はゾル状の調味ソースが載置された水産肉入カスタード風味食品を冷凍又は冷蔵する第6の工程とを有することを特徴とするものである。
上記構成の発明は、請求項7記載の発明と同じ作用に加えて、第5の工程は、冷却(冷蔵又は冷凍)されて成形された水産肉入カスタード風味食品上にゲル又はゾル状の調味ソースを載置してから再度冷却(冷蔵又は冷凍)することで、水産肉入カスタード風味食品と調味ソースとをはっきりと分離させた状態にするという作用を有する。
また、第6の工程は、調味ソースを成形させると同時に、請求項8に記載の方法により製造された水産肉入カスタード風味食品の保管のための冷却(冷蔵又は冷凍)も完了させるという作用を有する。
本発明の請求項1記載の発明によれば、加熱殺菌済でクリーム状の新らしい水産肉すり身入りの食材を提供することができる。
さらに、請求項1記載の発明において、水産肉すり身を特に鱈すり身にした場合には、魚臭のないカスタードクリームとすることができるので、従来公知のカスタードクリームの代替品として本発明の請求項1記載の発明を製菓材料としても用いることができる。
例えば、請求項1記載の水産肉入カスタードクリームを、塩分を含む調味料で味付けした場合には、調理済み魚介類等の付け合わせとして、また、牛乳等を加えてさらに粘度を低下させて調理済み魚介類のソースとして、あるいは、キッシュやタルト等のカスタード生地として様々な料理に利用することができる。また、調理パンの具材として調理済み魚介類とともに用いることもできる。
また、請求項1記載の水産肉入カスタードクリームを、特に、塩分を加えることなく甘味料で味付けし,かつ,水産肉すり身として特に鱈すり身を用いた場合には、スイーツ用(洋生菓子)の素材として利用することができる。より具体的には、従来公知の製菓用に用いられる牛乳と卵黄と糊化材を主成分とするカスタードクリームの代替品として利用することができる。
さらに、請求項1記載の水産肉入カスタードクリームは、従来公知のカスタードクリームの一部が水産肉すり身に置き換えられたものであり、特に脂質の少ない水産肉すり身を用いることで、従来公知の製菓用に用いられるカスタードクリームと同量摂取した場合には、摂取熱量を少なくすることができる。よって、低カロリーな食材を市場に提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同じ効果に加えて、加熱処理した後もなめらかなクリーム状の食材を提供することができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の水産肉入カスタードクリームそのものを用いた食品を提供することができる。
請求項3記載の発明は、水産肉すり身の加熱殺菌が済んだ請求項1又は請求項2に記載の水産肉入カスタードクリームを用いるので、従来公知の水産肉すり身を含んだムース状食品のようにホイップクリームやメレンゲ等の気泡含有食材を添加した後に加熱処理する必要がない。
つまり、請求項3記載の発明によれば、洋生菓子のような舌触り及び食感を有する水産肉すり身を使用した新規な食品を提供することができる。
請求項4記載の発明によれば、水産肉すり身を使用したスイーツ(洋生菓子)を提供することができる。この結果、水産肉すり身の新たな利用分野(製菓の分野)を開拓することができ、水産物の消費拡大に寄与することができる。
請求項5記載の発明は、請求項3又は請求項4記載の発明と同じ効果に加えて、調味ソースを載せることで、水産肉入カスタード風味食品の見た目のおいしさを高めるとともに、食味のバリエーションを広げることができる。
請求項6記載の発明は、請求項1記載の発明を方法の発明として捉えたものであり、請求項6記載の発明により製造された水産肉入カスタードクリームは、請求項1記載の発明と同じ効果を有する。
また、請求項6記載の発明によれば、カスタード材料である糊化材及び卵黄を熱によって糊化させる工程と、水産肉すり身の加熱処理を同時に行うことができるので、加熱処理済みの安全な水産肉すり身を使用した食材を効率良く生産することができる。よって、請求項6記載の発明によれば、水産肉入カスタードクリームを容易に大量生産できる。
請求項7記載の発明は、請求項3又は請求項4記載の発明を方法の発明として捉えたものであり、請求項7記載の発明により製造された水産肉入カスタード風味食品は、請求項3又は請求項4記載の発明と同じ効果を有する。
請求項7記載の発明では、加熱殺菌処理が済んだ水産肉入カスタードクリームを用いることで、その後の工程においてムース生地を蒸すなどの加熱処理を行う必要がない。
このため、請求項1又は請求項2に記載の水産肉入カスタードクリームを、従来の製菓技術をそのまま用いて加工することができるので、従来にない水産肉すり身を用いたムース状の食品を容易に生産することができる。
また、請求項7記載の発明によれば、製造されたムース状食品を固めるための冷却工程と、保存のための冷却工程を兼ねることができるので、その生産性を向上することができる。
請求項8記載の発明は、請求項5記載の発明を方法の発明として捉えたものであり、請求項8記載の発明により製造された水産肉入カスタード風味食品は、請求項5記載の発明と同じ効果を有する。
請求項8記載の発明では、ムース生地が固まった後に調味ソースを添加して再度冷却することで、ムース生地と調味ソース部分を明確に分離した状態にすることができる。
これにより、請求項8記載の発明により製造された食品を、二層構造にすることができるので、見た目の美しい水産肉入カスタード風味食品を提供することができる。
また、調味ソースを固めるための冷却工程と、製品を保存のするために冷却する工程を同時に実施できるので、水産肉入カスタード風味食品の生産効率を高めることができる。
本発明の実施例1に係る水産肉入カスタードクリームの製造工程を示すフローチャートである。 本発明の実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品の製造工程を示すフローチャートである。 (a),(b)はいずれも本発明の実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品の盛りつけ例を示す断面図である。 本発明の実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品の試作品の写真である。
本発明の実施の形態に係る水産肉入カスタードクリームおよび水産肉入カスタード風味食品およびそれらの製造方法について実施例1乃至実施例4を参照しながら詳細に説明する。
本発明の実施例1に係る水産肉入カスタードクリームの製造方法および水産肉入カスタードクリームについて表1及び図1を参照しながら詳細に説明する。
実施例1に係る水産肉入カスタードクリームは、従来公知のカスタードクリームの製造に用いられるカスタード材料と、水産肉すり身とから作られるクリーム状の加熱殺菌済の食材である。
本実施の形態に係る水産肉入カスタードクリームの製造に用いる水産肉すり身としては、生の水産肉すり身(例えば、冷凍変性防止のための糖類を含有した冷凍すり身、生の水産肉をすり身に加工したものをそのままで)を用いる場合と、この水産肉すり身を乾燥して粉砕してなる粉体水産肉すり身を用いる場合とがある。よって、ここでは生の水産肉すり身を用いる場合を実施例1として説明し、粉体水産肉すり身を用いる場合を実施例2として説明する。
なお、本実施の形態において記載される「粉体水産肉すり身」とは、生の水産肉から内臓や骨、鱗等を除去した切り身をすり身にしたもの、あるいは、このすり身を冷凍保存後に解凍したものを乾燥し粉砕したものを指しており、一般に知られるような、魚を丸ごと(内臓や骨を含んだまま)乾燥し粉砕してなる魚粉とは異なる。
実施例1に係る水産肉入カスタードクリームは、少なくとも牛乳と,糊化材と,卵黄を含むカスタード材料と、水産肉すり身とから成るものである。
実施例1に係る水産肉入カスタードクリームの材料である糊化材は、水を主成分とする液体に混ぜて加熱した際に、糊化して液体の粘性を高める澱粉を主成分とする粉体の総称であり、例えば、小麦粉等の麦粉、米粉、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、葛粉、蕨粉など製菓材料に澱粉質であればどのようなものでも用いることができる。また、糊化材は、その原料によって粘性の質や、クリームにした際の質感(艶感)が異なるため、必ずしも単体で用いる必要はなく、複数種類を混合して目的とする質の粘りや艶が出るよう調整して用いてもよい。なお、ここでは特に、糊化材として小麦粉とコーンスターチを併せて用いる場合を例に挙げて説明する。
また、実施例1に係る水産肉入カスタードクリームに用いられる水産肉すり身は、魚,エビ,イカ,貝柱等の水産物のすり身の総称であり、本実施例においては生のもの又は解凍品を用いることができる。また、水産肉すり身も、1種類のすり身を単体で用いてもよいし,複数種類のすり身を混ぜ合わせて使用してもよい。特に、実施例1に係る水産肉入カスタードクリームにおいて魚臭のしない水産肉入カスタードクリームを製造したい場合には、水産肉すり身として鱈すり身を単体で用いるとよい。
実施例1に係る水産肉入カスタードクリームの製造に必要な食材の配合割合の目安は以下の表1に示すとおりである。
上表1に示す材料の量はあくまでも目安であり、水産肉入カスタードクリームを硬めにしたい場合は、糊化材の量を増やすか,あるいは、牛乳の量を減らすとよい。逆に、水産肉入カスタードクリームを柔らかめにしたい場合には、牛乳の量を表1に示すものよりもやや多めにするとよい。このように、実施例1に係る水産肉入カスタードクリームを製造するための材料の分量は、必ずしも上表1に示されるものに限定される必要はなく、上表1に示す分量を目安にしてある程度自由に変更可能である。
なお、水産肉入カスタードクリームを滑らかなクリーム状にするためには、水産肉すり身の添加量の上限を、カスタード材料の全重量の40重量%までとするとよい。これよりも多くの量の水産肉すり身を添加すると、加熱した際に、水産肉の熱による凝固作用が、カスタード材料による糊化作用に勝ってしまい、滑らかなクリーム状にすることができなくなってしまうので好ましくない。
また、実施例1に係る水産肉入カスタードクリームを、塩味をベースとした調味料で味付けすることで、調理済魚介類に添えるソースや、キッシュやタルトのカスタード生地として、また、実施例1に係る水産肉入カスタードクリームにさらに牛乳や生クリームを加えることで、調理済魚介類のソースとして用いることができる。また、調理パンの中に包まれる具材としても利用することができる。
他方、実施例1に係る水産肉入カスタードクリームを、塩分を加えることなく甘味料で味付けした場合には、製菓用のカスタードクリームの代替え品として使用することができる。なお、実施例1に係る水産肉入カスタードクリームを、特に製菓用として用いる場合には、食した際に魚臭が感じられないようにするために、水産肉すり身として鱈すり身を単独で用いるとよい。
このような実施例1に係る水産肉入カスタードクリームは、従来公知のカスタードクリームの一部が水産肉すり身により置き換えられたものであるため、従来公知のカスタードクリームと同等の量を摂取した場合でも、熱量の摂取量を低く抑えることができる。
また、実施例1に係る水産肉入カスタードクリームの味付けのための甘味料として、砂糖に代えて低カロリー甘味料であるエリスリトールや還元麦芽糖等を用いることで、実施例1に係る水産肉入カスタードクリームの熱量を一層低く抑えることができる。
従って、実施例1に係る水産肉入カスタードクリームによれば、病気などの理由によりカロリー制限が必要な人も、安心してカスタードクリームを食することができる。
なお、本実施例では、水産肉入カスタードクリームの調味料として特に還元麦芽糖(例えば、商品名マビットを用いる。「マビット」は株式会社林原の登録商標)を用いた場合を例に挙げて説明する。
以下に図1を参照しながら実施例1に係る水産肉入カスタードクリームの製造方法について説明する。
図1は本発明の実施例1に係る水産肉入カスタードクリームの製造工程を示すフローチャートである。
実施例1に係る水産肉入カスタードクリームの製造方法1は、まず水産肉入カスタードクリームに必要な材料を、例えば、上表1に示した量を計量し(ステップS00)た後、これらのカスタード材料と水産肉すり身を撹拌混合してペースト体を作製する(ステップS11)。
次に、このペースト体を撹拌しながら加熱して、糊化材と卵黄を熱により変性させてペースト体の粘度を上昇させてクリーム状にするとともに、ペースト体中に含まれる水産肉すり身を加熱殺菌して(ステップS12)から、除熱(ステップS13)すればよい。
なお、ステップS12において加熱処理済みのペースト体の温度は概ね80〜90℃程度であり、これを洋生菓子の材料として用いる場合には、熱で食材の風味が飛んだり,混合する他の食材が変性してしまわないようペースト体の温度を30〜40℃程度にまで下げてやる必要がある。このため、本実施例においては特に除熱工程(ステップS13)を設けている。また、除熱の方法としては、空冷、冷蔵、ペースト体を収容した容器を水又は氷水にさらす等の従来公知の手段を用いることができる。
実施例1に係る水産肉入カスタードクリームの製造方法1を、より詳細に説明すると、上述のステップS00を完了した後、まず、ボール等の容器に、糊化材であるコーンスターチ、小麦粉、及び、調味料の還元麦芽糖を入れて軽く撹拌する。ここで、小麦粉が十分に混ざったら、牛乳の一部を加えてペースト状にしてから卵黄を加えてさらに撹拌する。
次に、卵黄が十分に混ざってから水産肉すり身として、例えば、鱈のすり身を加え、十分に撹拌してから、残りの牛乳を加えて、滑らかなペースト状にする。
そして、滑らかなペースト状になったカスタード材料と水産肉すり身とからなるペースト体を、撹拌しながら加熱すると、糊化してクリーム状の水産肉入カスタードクリーム2となる。この時、加熱時間を長めにすることでペースト体中の水分の蒸発が促進されて、粘度の高い水産肉入カスタードクリーム2とすることができる。なお、この水産肉入カスタードクリーム2を、洋菓子等のムース等の材料として使用する際には、粗熱を取ってから使用することが望ましい。
よって、実施例1に係る水産肉入カスタードクリーム2の製造に用いる材量の分量を示す表1はあくまでも配合の目安であり、実施例1に係る水産肉入カスタードクリーム2の使用目的に応じてある程度自由に変更することができる。
このような実施例1に係る水産肉入カスタードクリームの製造方法1によれば、カスタード材料を加熱してクリーム状にすると同時に、水産肉すり身の加熱殺菌することができるので、水産肉すり身を用いる場合に欠かせない、蒸す又は焼く等の加熱殺菌工程を省略することができる。
このため、クリーム状で食材としての利用価値が高く、比較的熱量が低い新規な水産肉入カスタードクリーム2を容易に大量生産することができる。この結果、水産肉すり身を用いた新たな食品分野を開拓することができる。
次に、実施例2に係る水産肉入カスタードクリーム及びその製造方法について説明する。
実施例2に係る水産肉入カスタードクリームは、先の表1に示す材料における水産肉すり身に代えて、生の水産肉すり身(冷凍保存後に解凍したものを含む)を乾燥して粉末化した粉体水産肉すり身に水を加えて混合してなるペースト体を用いたものである。なお、粉体水産肉すり身を加水混合してなる粉体水産肉すり身ペースト体は、水産肉すり身と同様に用いることができる。
実施例2に係る水産肉入カスタードクリームを製造する場合には、予め粉体水産肉すり身の全重量に対して、4〜6倍程度の重さの水を加えて十分に混合して粉体水産肉すり身ペースト体を調整しておくとよい。また、この場合、水の添加量が、粉体水産肉すり身の全重量の3倍よりも少ないと、だまが生じるなどして好適にペースト状にすることができず、他方、粉体水産肉すり身の全重量の6倍を超えて水を添加すると、薄まりすぎてペースト状を維持することができなくなってしまい好ましくない。
なお、実施例2に係る水産肉入カスタードクリームは、先の実施例1に係る水産肉入カスタードクリームの製造方法において使用する水産肉すり身を、単に、上記粉体水産肉すり身ペースト体に置き換えただけのものであるため、その製造方法は、図1に示す工程と同じである。よって、ここでは、実施例2に係る水産肉入カスタードクリームの詳細な製造方法についての説明は省略する。
また、実施例2に係る水産肉入カスタードクリームの場合のように、生又は冷凍保存後解凍された水産肉すり身に代えて、粉体水産肉すり身ペースト体を用いる場合、粉体水産肉すり身ペースト体の添加量の上限は、少なくとも卵黄と糊化材と牛乳とを含むカスタード材料と,粉体水産肉すり身ペースト体とを含有してなるペースト体の全重量に対して40%とすることが望ましい。なお、以下に示す実施例4に係る水産肉入カスタードクリームの場合においても同様である。
このように、実施例2に係る水産肉入カスタードクリーム及びその製造方法によれば、水産肉すり身に代えて、粉体水産肉すり身と水とからなるペースト体(粉体水産肉すり身ペースト体)を用いることで、水産肉入カスタードクリームを製造するまで、及び、製造後の製品の衛生管理を、生の水産肉すり身をそのまま用いる場合に比べて簡易にすることができる。
従来、生の水産肉すり身を加工食品の材料とし使用する場合には、冷凍保管時の温度管理や、加熱処理、及び、水産肉すり身を含有した食品の製造後の衛生管理等を特に慎重に行う必要があった。つまり、食品衛生上好ましくない菌の制菌に多大な労力を要していた。
また、生の水産肉すり身を本発明に係る水産肉入カスタードクリームを製菓(スイーツ)用として用いた場合で、風味付け用の食材や調味料を全く使用しない場合では、食する人によっては、製造後の加工済食品からスイーツにふさわしくない魚臭さを僅かではあるが感じるおそれもあった。
これに対して、実施例2に係る水産肉入カスタードクリーム及びその製造方法のように、粉体水産肉すり身と水とからなるペースト体を用いた場合には、水産肉入カスタードクリームを特にスイーツに用いた際に、ほぼ完全に魚臭さを除くことができる。
この場合、水産肉入カスタードクリーム入りの加工済食品(製菓)を、水産肉由来の旨味を十分に感じさせながらも、脂質の少ない軽くて滑らかな食感の食品にするとともに、その材料に魚が用いられていることを全くと言っていいほど感じさせなくすることができる。つまり、コクがあるのに軽くて滑らかな食感の加工食品を提供することができる。
なお、粉体水産肉すり身の平均粒度を80mps程度まで細かくした場合には、実施例2に係る水産肉入カスタードクリームを食した際のざらつき感をほぼ完全になくすことができる。この場合、特に製菓用に適した水産肉入カスタードクリームを提供することができる。
なお、調理の目的によっては、粉体水産肉すり身の食感が感じられた方が好ましい場合もあるので、粉体水産肉すり身の平均粒度の規定は必ずしも上述のものに限定する必要はない。
また、水産肉入カスタードクリームの製造に粉体水産肉すり身を使用する場合は、生の水産肉を使用する場合に比べて、加工前後、さらに、加工の際の制菌のための労力を大幅に軽減することができる。
具体的には、特に加工前において、生の水産肉を用いる場合には常時冷凍保存する必要があるのに対して、粉体水産肉すり身の場合は、製菓材料等に用いられる小麦粉等と同様に冷蔵状態で衛生的に長期間保存することができる。
また、粉体水産肉すり身を製造する際に、特に熱を利用した乾燥工程を取り入れた場合には、水産肉を十分に殺菌することができるので、水産肉入カスタードクリームを製造する際の加熱処理を最小限度にすることができる。つまり、先の実施例1におけるステップS12の加熱処理時間よりも加熱処理時間が短くても十分な殺菌効果を得ることができる。
これにより、水産肉入カスタードクリームに使用される牛乳や卵黄等の風味が熱により損なわれるのを防止することができるので、水産肉入カスタードクリームの風味を一層良くすることができる。
この結果、実施例2に係る水産肉入カスタードクリームを使用した食品、例えば、スイーツなどの風味を一層良くすることができる。
よって、実施例2に係る水産肉入カスタードクリームによれば、果物等の風味材料を一切使用することなしに、従来のスイーツと風味の点で全く劣らないカスタード風味食品を提供することができる。
以下に、実施例3係る水産肉入カスタード風味食品及びその製造方法について表2、図2乃至図4を参照しながら詳細に説明する。
実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7aは、先の実施例1又は実施例2に係る水産肉入カスタードクリーム2に、ムース材料であるホイップクリームと、ホイップ済タンパク質と、ゼラチン又は寒天を加えて冷却したものである。
また、この水産肉入カスタード風味食品7a上に調味ソースをトッピングしたものが水産肉入カスタード風味食品7bである。
まず、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品の製造方法について説明する。
図2は本発明の実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品の製造工程を示すフローチャートである。なお、図1に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7aの製造方法は、大まかに、実施例1又は実施例2に係る水産肉入カスタードクリーム2を作製するカスタードクリーム製造工程4と、それ用いてムース状の水産肉入カスタード風味食品7aにするカスタード風味ムース製造工程5により構成される。
実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7aを作製するには、まず、水産肉入カスタード風味食品7aに必要な材料を、上表1及び下表2に示す量を目安にしてそれぞれ計量した(ステップS00)後、水産肉すり身(例えば、生の水産肉すり身、又は、粉体水産肉すり身ペースト体等)とカスタード材料(それぞれの配合については上表1を参照)を用いて、先の図1に示す実施例1に係る水産肉入カスタードクリームの製造方法1に従って水産肉入カスタードクリーム2を作製する(カスタードクリーム製造工程4)。
次に、出来上がった水産肉入カスタードクリーム2に、ホイップクリーム、ホイップ済タンパク質、及び、ゼラチン又は寒天を加えて撹拌してムース生地を作製する(ステップS21)。
そして、ステップS21において出来上がったムース生地を、容器又は成形用型枠に流し込み、容器又は型枠ごと冷凍又は冷蔵することで(ステップS22)、ムース生地に含まれるゼラチン又は寒天が固まって水産肉入カスタード風味食品7aとなる。なお、ムース生地を冷凍した場合には、食する前に水産肉入カスタード風味食品7a解凍する必要がある。
また、実施例3では、カスタードクリーム製造工程4に続く、ステップS21とステップS22とからなる工程をカスタード風味ムース製造工程5と呼ぶ。
実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7aの製造方法をより具体的に説明すると、まず、先の実施例1の水産肉入カスタードクリームの製造方法1に従って作製した水産肉入カスタードクリーム2の全量に対して、風味材料である果実ピュレ(例えば、マンゴーピュレ)を好みで加えて十分に撹拌してから、予め水で膨潤させたゼラチン(寒天でも代用可能)を加えて再び十分に撹拌する。
この後、ゼラチンを加えたペースト体を撹拌しながら、例えば、湯せんしながら加熱して、ゼラチンを熱で溶かした後、ペースト体の粗熱を取る。通常、ゼラチンは70℃を超えると溶けるが、この温度のまま生クリームやメレンゲを加えると食材が変性してしまう。よって、ここでもゼラチンが溶けたペースト体から粗熱を取って(除熱して)30〜40℃程度にするとよい。
次に、粗熱が取れたペースト体に7分立ての生クリームを加えて撹拌する。そして、生クリームが混ざったら、例えば、卵白に,粉状の甘味料である還元麦芽糖を加えてしっかりと泡立てたメレンゲを、先の除熱済のペースト体に加えて軽く混ぜてムース生地にする。
最後に、出来上がったムース生地を容器又は成形用の金型に流し込んで、冷凍又は冷蔵してゼラチンを固めると、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7aとなる。
なお、本実施例においては水産肉入カスタード風味食品7aを固めて成形する工程(以下に示す、水産肉入カスタード風味食品上に載置される調味ソースを固めて成形する工程の場合も同じ)を総称して冷却工程と呼んでいる。水産肉入カスタード風味食品7aを製造後に長期間保存することなく提供する場合には1〜10℃の、より望ましくは1〜5℃の温度条件下において冷却すればよい。この場合、直ちに水産肉入カスタード風味食品7aをおいしく食することができる。
また、本実施例に係る水産肉入カスタード風味食品7aを、長期間保存(最大6カ月程度)する場合には、0〜−30℃の温度条件下において冷凍すればよい。なお、水産肉入カスタード風味食品7aを冷凍する場合、−18℃以下の温度条件下で、より具体的には、−18〜−30℃の温度条件下において急速に冷凍することで、その後、食するために解凍した際にドリップ(水分の分離)の発生を防止することができる。また水産肉入カスタード風味食品7aを冷凍した場合は、食する前に水産肉入カスタード風味食品7aが1〜10℃程度になるまで解凍してやる必要がある。
なお、図2のステップS22を完了した時点で、水産肉入カスタード風味食品7aを完成品とすることもできる。この場合、ムース生地を固めるためのステップS22は、水産肉入カスタード風味食品7aを保存するための冷却工程を兼ねるので、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7aを衛生的にかつ効率よく生産することができる。よって、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7aを容易に大量生産することができる。
実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7aの製造時に、風味材料(果実ピュレ)は必ずしも加える必要はないが、風味材料を加えることで水産肉入カスタード風味食品7aの味のバリエーションを広げることができる。また、風味材料としては、果実ピュレ以外にも、粉茶、シナモン(粉末)等や、リキュール類等、食用できる生花等を用いることができる。なお、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7aを塩味をベースに味付けする場合には、香辛料等を風味材料として用いることができる。
また、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7aを固めるためのゼラチンに代えて、寒天を用いることもできる。さらに、ゼラチンは動物由来のもの、海産物由来のものをいずれも使用することができる。
さらに、生クリームについても、植物性脂肪のもの、動物性脂肪のもののいずれも使用することができる。
また、メレンゲ(卵白を泡立てたもの)に代えて、ホイップ済の乳清タンパク質を用いることもできる。この場合、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7aの熱量(カロリー)を低減することができる。
そして、メレンゲや乳清タンパク質に添加する甘味料は、砂糖やその他の甘味料でもよい。なお、水産肉入カスタード風味食品7aを、塩味をベースとした味に味付けする場合には、メレンゲやホイップ済乳清タンパク質を作製する際に必ずしも甘味料を加える必要はない。
先の実施例1又は実施例2に係る水産肉入カスタードクリーム2は、食材の付け合わせとしてや、具材としての利用価値が高い半面、それのみを食品とすることは難しかった。そこで発明者は、鋭意研究の結果、従来公知の製菓技術を用いて実施例1又は実施例2に係る水産肉入カスタードクリーム2をレアなムース状の水産肉入カスタード風味食品7aとすることで、水産肉入カスタードクリーム2そのものを独自の食品として提供できることを見出したのである。
この場合、水産肉入カスタードクリーム2中の水産肉すり身として、特に、生の鱈すり身、又は、粉体鱈すり身と水からなるペースト体を用いることで、食した際に魚臭を感じさせない水産肉入カスタードクリーム2にすることができる。よって、実施例1又は実施例2に係る水産肉入カスタードクリーム2をスイーツ(生菓子)として提供することが可能になった。
もちろん、水産肉入カスタード風味食品7aは、塩味をベースとする味に味付けすることも可能である。この場合、水産肉入カスタード風味食品7aに添加される塩分はあくまでも味付けのために添加されるものであり、従来の水産肉練り製品を製造する場合のように、タンパク質を凝固させるために添加するものではない。
また、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7aは、従来の水産肉練り製品の製造時のように、水産肉すり身を含む食品を固めたり加熱殺菌するための蒸す又は焼く工程を必要としない。つまり、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7aは、水産肉すり身の加熱処理が完了した水産肉入カスタードクリーム2(特に、実施例1に係る水産肉入カスタードクリーム2の場合)、あるいは、通常の製菓材料と同じ加熱処理を施しただけで十分な制菌効果が期待できる水産肉入カスタードクリーム2(特に、実施例2に係る水産肉入カスタードクリーム2の場合)を用い、かつ、ゼラチン又は寒天の凝固性を利用して固めているので、その食感を柔らかくかつ滑らかにすることができる。
従って、本願発明に係る水産肉入カスタード風味食品7aによれば従来にない水産肉すり身を用いた生菓子を提供することができる。このような水産肉入カスタード風味食品7a及びその製造方法3は、従来のムース状の水産肉練り製品や、特許文献1乃至4に開示される技術内容とは根本的に技術思想を異にするものである。
また、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7aによれば、洋生菓子のムースのように滑らかで柔らかい食感を有する,水産肉すり身を用いた新規な食品を提供することができる。また、この水産肉入カスタード風味食品7aを、塩分を用いることなく甘味料で味付けすることで、実際に洋生菓子として提供することもできる。
このように実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7aによれば、水産肉すり身の食材としての利用可能性を広げることができ、水産物の消費拡大に寄与することができる。
また、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7aを、その甘味料として低カロリー甘味料又はノンカロリー甘味料を用い、ホイップ済タンパク質として乳清タンパク質を用いて製造した場合には、その熱量を大幅に低減することができる。よって、病気等により熱量の摂取制限が必要な人でも安心して食べることのできる生菓子を提供することが可能になる。
次に、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7bの製造方法について再び図2を参照しながら説明する。
実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7bは、上述の水産肉入カスタード風味食品7a上に調味ソースが載置されたものである。
実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7bは、図2中においてステップS22が完了した水産肉入カスタード風味食品7a上に、ゾル又はゲル状の調味ソースを載置した(ステップS23)後、再度、冷却又は冷凍する(ステップS24)されたものである。
なお、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品の製造方法3においては、ステップS23と、ステップS24とからなる工程をトッピング工程6と呼ぶことにする。
このトッピング工程6をさらに詳細に説明すると、まず、トッピングする調味ソースとして、ゲル化材又はゾル化材として、例えば、ナパージュ(ペクチンを主成分とする照つや出し材)に、水,及び,風味材料として、例えば、果実ピュレ等を加えてジュレ状にしたものを(調味ソースの材料の分量については上表2を参照)、冷凍又は冷蔵されて固まった水産肉入カスタード風味食品7a上に適量載置して2層構造からなる水産肉入カスタード風味食品7bとするものである。
なお、調味ソースは、ゼラチンや寒天を用いたジュレを用いてもよい。実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7bを、塩味をベースにした味付けをする場合、ジュレ状の調味ソースの味付けも塩味をベースにしたもの、例えば、コンソメや和風だし等を用いてもよい。さらに、この調味ソースを、ジュレ中に果物の果肉や具材、食材を含んだものにしてもよい。この場合、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7bの見た目を一層おいしそうで華やかにすることができる。
上述のような実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品の製造方法3によれば、冷却されて固まった状態の水産肉入カスタード風味食品7a上に、調味ソースを載せることで、2層に分かれた水産肉入カスタード風味食品7bを製造することができる。
また、調味ソースを固めるための冷却工程(冷凍又は冷蔵工程;ステップS24)は、水産肉入カスタード風味食品7bを保存するための冷却工程でもあるので、水産肉入カスタード風味食品7bについても衛生的に効率良く生産することができる。なお、スステップS24の冷却工程の意義は、先に述べたステップS22の冷却工程の意義と同じであるためその詳細な説明は省略する。
よって、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7bについても容易に大量生産することができる。
このような実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7bによれば、水産肉入カスタード風味食品7aをより華やかにして見た目にも食欲をそそるものにすると同時に、調味ソースを用いることでその食味のバリエーションも広げることができる。よって、より付加価値の高い食品を提供することができる。
なお、上述の水産肉入カスタード風味食品7a中に、風味材料として、果物の果肉や食材を切ったものを混ぜ込んでもよい。なお、水産肉入カスタード風味食品7aに入れ込む食材が生食できない場合には、予め加熱調理しておくとよい。この場合、水産肉入カスタード風味食品7aの食味や食感のバリエーションを一層広げることができる。
ここで図3を参照しながら、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7a,7bの盛りつけ例について説明する。
図3(a),(b)はいずれも本発明の実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品の盛りつけ例を示す断面図である。なお、図1又は図2に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図3(a)に示すように、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7a(水産肉入カスタード風味菓子8)は、小さな容器11に水産肉入カスタード風味食品7aを収容し、その上に調味ソース9を載置して製品としてもよい。
この場合、製品を冷凍状態で保管して流通することができるので、特に大量生産に適した形態であるといえる。
図3(b)に示すように、先の図2においてステップS21を完了して出来上がったムース生地を、例えば、バット上に載置した底無しの成形用型枠に流し込んだ後冷却し、その後、調味ソースを載置して再度冷却したものを、冷凍されている場合には解凍してから型枠から外して皿12に盛り付けて製品としてもよい。
この場合は、飲食店等の店舗で実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7bを提供する場合に特に適している。
いずれの場合も、水産肉入カスタード風味食品7a上に、調味ソース9が載置された2層構造になっており、見た目もよく、かつ、調味ソース9により水産肉入カスタード風味食品7aの食味に変化を付けることができる。また、調味ソース9に果肉10や食材を入れてもよい。この場合、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7bの商品価値を一層高めることができる。
本発明に係る水産肉入カスタードクリーム及び水産肉入カスタード風味食品を製造する際の材料の配合割合の他の例について、表3及び表4を参照しながら実施例4として説明する。
本発明の実施例4に係る水産肉入カスタードクリームの製造に用いる各材料の配合割合は、例えば、以下に示す表3のようにしてもよい。なお、実施例4に係る水産肉入カスタードクリーム及び水産肉入カスタード風味食品の製造方法については、先の図1及び図2に記載される手順とほぼ同じであるため、ここではその詳細な説明については省略する。
なお、上記表3において、先の表1に示す水産肉入カスタードクリームを製造する際の材料の配合割合と大きく異なる点は、水産肉すり身に代えて、水と粉体水産肉すり身(例えば、粉体鱈すり身)とからなる粉体水産肉すり身ペースト体を用いる点、糊化材としてコーンスターチのみを用いる点、及び、任意の調味料として還元麦芽糖に加えてグラニュー糖も併せて用いる点である。
なお、上述のような実施例4に係る水産肉入カスタードクリーム2を用いてレアなムース状の水産肉入カスタード風味食品(例えば、実施例2に係る水産肉入カスタード風味食品7a,7bと同様の形態のもの)を製造する際の、他の材料の配合割合の一例は、以下の表4に示す通りである。
なお、上記表4において、先の表2に示す水産肉入カスタード風味食品7a,7bの製造に用いる材料の配合割合と大きく異なる点は、ムース材料である生クリームとタンパク質(例えば、卵白)の添加量がやや増加している点、及び、任意の甘味料として還元麦芽糖だけでなくグラニュー糖も用いる点である。
このように、本発明に係る水産肉入カスタードクリーム及び水産肉入カスタード風味食品を製造する場合、その材料の一部を同様の性質や味を有する他の材料に置き換えたり、その配合割合を多少増減させても支障なく目的とする水産肉入カスタードクリーム及び水産肉入カスタード風味食品を製造することが可能である。
なお、実施例4に係る水産肉入カスタード風味食品は、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7aと比較して、カスタードクリーム材料として使用する卵黄の量が少なくなり、しかも、糊化材としてコーンスターチのみを使用しているのでその食感はより軽い感じになる。
最後に、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7a,7bの試作品について図4を参照して説明する。
図4は本発明の実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品の試作品の写真である。図4に示す写真において、カップ状の容器に収容される下層部分が水産肉入カスタード風味食品7aであり、その上に調味ソースが載置されて水産肉入カスタード風味食品7bとなっている。また、図4はモノクロだが、紙面左上から時計回りに、マンゴー風味(明るい黄色)、ブルーベリー風味(濃い紫色)、抹茶風味(黄緑色)、ラズベリー風味(赤色)、ストロベリー風味(薄い赤色)となっており、外観は洋生菓子そのものである。
このように、実施例3に係る水産肉入カスタード風味食品7a,7bは、食感は柔らかく滑らかで、水産肉すり身(鱈すり身)が入っていることを告げられなければそのことに気づかないほどであった。
以上説明したように本発明は、水産肉すり身を用いた加熱処理済の新規な水産肉入カスタードクリーム,及び,それを用いた新規な水産肉入カスタード風味食品,及び,これらの製造方法に関するものであり、食品、水産加工品及び製菓の分野において利用可能である。
1…水産肉入カスタードクリームの製造方法 2…水産肉入カスタードクリーム 3…水産肉入カスタード風味食品の製造方法 4…カスタードクリーム製造工程 5…カスタード風味ムース製造工程 6…トッピング工程 7a,7b…水産肉入カスタード風味食品 8…水産肉入カスタード風味菓子 9…調味ソース 10…果肉 11…容器 12…皿

Claims (8)

  1. 少なくとも卵黄と糊化材と牛乳とを含むカスタード材料と,水産肉すり身とを含有してなるペースト体を、加熱して殺菌するとともに,糊化してクリーム状にしたことを特徴とする水産肉入カスタードクリーム。
  2. 前記ペースト体における水産肉すり身の添加量の上限は、前記カスタード材料の全重量に対して40重量%であることを特徴とする請求項1記載の水産肉入カスタードクリーム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の水産肉入カスタードクリームに、ムース材料として,ゼラチン又は寒天と,ホイップクリームと,ホイップ済タンパク質とを添加してムースとした後、前記ムースを冷凍又は冷蔵したことを特徴とする水産肉入カスタード風味食品。
  4. 前記水産肉すり身の原料は鱈であり、前記水産肉入カスタード風味食品は、塩分を添加することなく甘味料で味付けされたことを特徴とする請求項3記載の水産肉入カスタード風味食品。
  5. 上部にゲル又はゾル状の調味ソースが載置されたことを特徴とする請求項3又は請求項4記載の水産肉入カスタード風味食品。
  6. 少なくとも卵黄と,糊化材と,牛乳とを含むカスタード材料に、水産肉すり身を加えてペースト体を作製する第1の工程と、
    この第1の工程の後に、前記ペースト体を加熱して殺菌するとともに,糊化してクリーム状の水産肉入カスタードクリームを作製する第2の工程とを有することを特徴とする水産肉入カスタードクリームの製造方法。
  7. 少なくとも卵黄と,糊化材と,牛乳とを含むカスタード材料に、水産肉すり身を加えてペースト体とする第1の工程と、
    この第1の工程の後に、前記ペースト体を加熱して殺菌するとともに,糊化してクリーム状の水産肉入カスタードクリームを作製する第2の工程と、
    この第2の工程の後に、前記水産肉入カスタードクリームにムース材料として,ゼラチン又は寒天と、ホイップクリームと、ホイップ済タンパク質を加えてムースを作製する第3の工程と、
    前記ムースを容器又は型枠に収容して,冷凍又は冷蔵する第4の工程とを有することを特徴とする水産肉入カスタード風味食品の製造方法。
  8. 前記第4の工程の後に、冷凍又は冷蔵済みの前記水産肉入カスタード風味食品の上にゲル又はゾル状の調味ソースを載置する第5の工程と、
    この第5の工程の後に、ゲル又はゾル状の調味ソースが載置された前記水産肉入カスタード風味食品を冷凍又は冷蔵する第6の工程とを有することを特徴とする請求項7記載の水産肉入カスタード風味食品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2678596A1 (es) * 2017-02-13 2018-08-14 Aires Virgen Extra, S.L. Procedimiento para la obtención de un producto de reposteria dulce marino

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