JP2012082287A - 樹脂組成物および成型物 - Google Patents

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久貴 大谷
Junji Tsujimaki
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Abstract

【課題】 割れにくい強靱性と高耐摩耗、高硬度を両立させた塗膜が得られる樹脂組成物を提供する。
【解決手段】3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートモノマーおよび/または多官能アクリレートオリゴマーの合計100重量部に対して、実質的に不飽和基を含有せず、親水性官能基を有し、重量平均分子量が5,000〜200,000であるアクリルポリマーが10〜60重量部配合され、さらに光重合開始剤を含有する樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は高度な耐摩耗性や硬度と割れにくい強靱性を有する樹脂組成物、およびこれが基材に塗布された成型物に関する。
近年、携帯電話や家電製品あるいは光学フィルム等に、従来の熱硬化型塗料に代わり活性エネルギー線硬化型塗料が使用されている。活性エネルギー線硬化型塗料は熱硬化型塗料と比較し、速硬化で生産性が良いこと、省エネルギー化が可能であること、耐摩耗性や硬度に優れるため急速に普及している。
しかしながら、活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物は高度な耐摩耗性や硬度を有する反面、もろく割れやすい弱点もあった。そこで従来から多官能(メタ)アクリレートに加え、高分子量のウレタンアクリレートオリゴマー、アクリルポリマーなどを添加し、柔軟性を付与させることによって脆弱性を改善するが試みがなされているが、架橋密度が低下しまうため、耐摩耗性や硬度が大きく低下してしまう問題があった。そのため、割れにくい強靱性と耐摩耗性や硬度を兼ね備えた活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物が望まれていた。
特許文献1には、多官能(メタ)アクリレ−トおよびアクリル系重合体を含有する樹脂組成物が開示されているが、耐摩耗性が十分ではなかった。特許文献2には、多官能ウレタン(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリル系共重合樹脂を含有する樹脂組成物が開示されているが、強靱性が十分ではなかった。
特開平9-48934号公報 特開2006-316249号公報
本発明の課題は、割れにくい強靱性と耐摩耗性や硬度を兼ね備え、活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物として有用な樹脂組成物、およびこれが基材に塗布された成型物を提供することである。
本発明は、多官能(メタ)アクリレートモノマーおよび/または多官能アクリレートオリゴマーの合計100重量部に対して、実質的に不飽和基を含有せず、親水性官能基を有し、重量平均分子量が5,000〜200,000であるアクリルポリマーが10〜60重量部配合されていることを特徴とする樹脂組成物である。
本発明の樹脂組成物の硬化物は高度な耐摩耗性や硬度と割れにくい強靱性を兼ね備えており、生産性に優れる活性エネルギー線硬化型塗料に応用することができる。したがって、本樹脂組成物をプラスチックや金属等の基材に塗布した成型物を各種機器の筐体や操作部などに使用すると、落下や接触などによって傷や割れが発生しづらくなる。特に携帯電話、携帯音楽プレーヤー、携帯ビデオプレーヤー、携帯テレビ、カメラ、ビデオ、携帯ゲーム機、携帯情報端末、ノートパソコン、電子手帳、電子辞書などのような衝撃を受けやすい携帯型機器に適する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明では多官能(メタ)アクリレートモノマーおよび/または多官能アクリレートオリゴマーを用いる。多官能アクリレートモノマーとしては、例えば1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジアクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジアクリレート、アリル化シクロヘキシルジアクリレート、イソシアヌレートジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。また、これらをオリゴマー化したものを前記多官能アクリレートオリゴマーとして使用することができる。多官能メタクリレートモノマーとしては、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、グリセリンジメタクリレート、ジメチロールートリシクロデカンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートやエトキシ化トリメチロールプロパントリメタクリレート等が挙げられ、これらを単独または2種以上を混合して使用しても良い。
本発明に用いる実質的に不飽和基を含有せず、親水性官能基を有し、重量平均分子量が5,000〜200,000であるアクリルポリマーは、親水性官能基を有する不飽和単量体を単独重合、あるいは親水性官能基を有する不飽和単量体と親水性官能基を含有しない不飽和単量体を共重合させて得ることができる。なお、重量平均分子量は重合触媒、連鎖移動剤の配合量および、使用する溶媒の種別により調整できる。
親水性官能基を有する不飽和単量体として、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸等、水酸基を有する2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。親水性官能基を含有しない不飽和単量体としてスチレン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。親水性官能基を有しないアクリルポリマーを用いた場合、親水性官能基を含有するアクリルポリマーを塗料化した時と比較して配合物の塗膜の耐磨耗性が大きく低下する。また、カルボキシル基を有する単量体と水酸基を有する単量体を併用することにより、金属密着性を向上できる。
アクリルポリマーの重量平均分子量は5,000〜200,000であることが必要である。重量平均分子量5000未満であると耐磨耗性が不十分となり、重量平均分子量が200,000を超えると塗工性を含めた成形性や強靱性が不十分となる。該アクリルポリマー配合割合は、固形分を基準として多官能(メタ)アクリレートモノマーおよび/あるいは多官能アクリレートオリゴマーの合計100重量部に対しアクリルポリマー10〜60重量部であり、10重量部未満では十分な硬化収縮緩和効果が得られずクラックが発生する。60重量部を超えると耐磨耗性及び硬度が低下する。
アクリルポリマーが不飽和基を含有する場合、多官能(メタ)アクリレートモノマーお
よび/または多官能アクリレートオリゴマーによる硬化収縮を十分に緩和できない。よって、アクリルポリマーは実質的に不飽和基を含有しない必要がある。なお、実質的に不飽和基を含有しないとは、アクリルポリマー重合後に不飽和基含有化合物を反応させる等の方法によってアクリルポリマーに不飽和基を導入したようなものを除外するという意味であり、アクリルポリマーを重合する際に一部未反応の不飽和基が残留した場合等は、実質的に不飽和基を含有しないものとする。
前記2成分を含有する本発明の樹脂組成物は、電子線や紫外線等の活性エネルギー線の照射によって硬化可能であるが、光重合開始剤を添加することによって感度良く紫外線硬化させること可能となる。光重合開始剤は、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、などのカルボニル化合物、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、テトラメチルチウラムジスルフィドなどの硫黄化合物などを用いることができる。これらの光重合開始剤の市販品としてはIrgacure184、369、651、500、LucirinLR8728(BASF社製)、Darocure1116、1173(以上、メルク社製)、ユベクリルP36(UCB社製)等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物が塗布される成型物の基材は特に限定されないが、ABS、PC、アクリル、PS、MS、PBT、PPS、PET、TACなどを単独あるいは2種以上をアロイ化したものなどの各種プラスチックが挙げられる。また、金属としては鉄鋼板、亜鉛めっき鋼板、ステンレス鋼板、マグネシウム合金、アルミニウム、アルミニウム合金などを用いることができる。さらに前記金属を各種表面処理、酸化処理を施したものも用いることができる。一例としてアルミニウムをアルマイト処理、リン酸塩処理、クロメート処理、ノンクロメート処理などの方法で酸化処理を施した基材を用いることができる。また蒸着やスパッタ、メッキ法等で各種プラスチック基材(3次元の構造を持つ筐体およびフィルム等)上に金属薄膜および金属酸化物薄膜を成膜した基材も用いることができる。金属薄膜としてはアルミニウム、錫、亜鉛、金、銀、白金、ニッケルなどが挙げられる。金属酸化物としては錫ドープ酸化インジウム、シリカ、酸化チタン、酸化ジルコニウムなどが挙げられる。
本発明の樹脂組成物を基材上に塗布する方法は特に制限はなく、公知のスプレーコート、ディッピング、ロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコート、ワイヤーバーなどの塗工法またはグラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷などの印刷法により形成できる。樹脂層の厚さは、1μm〜40μmが好ましい。樹脂層の厚みが1μm未満であると、十分な硬度を得ることが難しく、40μmを越えるとクラックが発生しやすくなる。
本発明で用いる樹脂組成物には、必要に応じて、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂などの各種樹脂や、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、塩基性炭酸亜鉛、塩基性炭酸鉛、珪砂、クレー、タルク、シリカ化合物、二酸化チタン等の無機充填剤の他、シラン系やチタネート系などのカップリング剤、殺菌剤、防腐剤、可塑剤、流動調整剤、帯電防止剤、増粘剤、pH調整剤、界面活性剤、レベリング調整剤、消泡剤、着色顔料、防錆顔料等の配合材料を添加してもよい。また、耐候性向上を目的に酸化防止剤や紫外線吸収剤を添加しても良い。なお、不飽和基を含有する上記の化合物を使用することは塗膜にクラックが入る等の問題が発生することもあり好ましくない。
以下、本発明について実施例、比較例を挙げてより詳細に説明するが、具体例を示すものであって特にこれらに限定するものではない。
親水性官能基を有して不飽和基を含有しないアクリルポリマー1の合成
ジラウロイルパーオキサイド(日油株式会社製、商品名 パーロイルL)24重量部をメチルエチルケトン(MEK)495重量部に加えて70℃で30分間加温して溶解させ、メタクリル酸50重量部、ブチルアクリレート90重量部、メチルメタクリレート10
0重量部及び4−メチル−2,4−ジフェニルペンテン−1(日油株式会社製、商品名 ノフマーMSD)2.4重量部を混合した溶液を4時間かけて滴下して攪拌重合させた。その後、さらに80℃で2時間攪拌を行い、親水性官能基を含有するアクリルポリマー1(固形分35%、重量平均分子量6000)を得た。なお、重量平均分子量測定にはGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)を用い、スチレンジビニルベンゼン基材のカラムをTHF展開溶媒にて用い、ポリスチレン換算の分子量を測定・算出した。
親水性官能基を有して不飽和基を含有しないアクリルポリマー2の合成
ジラウロイルパーオキサイド1.2重量部をMEK448重量部に加えて70℃で30分間加温して溶解させ、メタクリル酸50重量部、ブチルアクリレート90重量部、メチルメタクリレート100重量部を混合した溶液を4時間かけて滴下して攪拌重合させた。その後、さらに80℃で4時間攪拌を行い、親水性官能基を含有するアクリルポリマー2(固形分35%、重量平均分子量200000)を得た。
親水性官能基を有して不飽和基を含有しないアクリルポリマー3の合成
ジラウロイルパーオキサイド24重量部をMEK513重量部に加えて70℃で30分間加温して溶解させ、メタクリル酸50重量部、ブチルアクリレート90重量部、メチルメタクリレート100重量部及び4−メチル−2,4−ジフェニルペンテン−1 12重量部を混合した溶液を4時間かけて滴下して攪拌重合させた。その後、さらに80℃で2時間攪拌を行い、親水性官能基を含有するアクリルポリマー3(固形分35%、重量平均分子量3000)を得た。
親水性官能基及び不飽和基を含有するアクリルポリマー4として、サイクロマーP ACA Z320(ダイセル・サイテック株式会社製、商品名、固形分38〜40%、酸価126〜144KOH mg/g、二重結合当量450)を使用した。
親水性官能基及び不飽和基を含有しないアクリルポリマー5の合成
ジラウロイルパーオキサイド24重量部をMEK495重量部に加えて70℃で30分間加温して溶解させ、ブチルアクリレート120重量部、メチルメタクリレート120重量部及び4−メチル−2,4−ジフェニルペンテン−1 2.4重量部を混合した溶液を4時間かけて滴下して攪拌重合させた。その後、さらに80℃で2時間攪拌を行い、親水性官能基を含有しないアクリルポリマー5(固形分35%、重量平均分子量20000)を得た。
親水性官能基を有して不飽和基を含有しないアクリルポリマー6の合成
ジラウロイルパーオキサイド3重量部をMEK80重量部に加えて80℃で10分間加温、攪拌し溶解した。
アクリル酸1重量部、ブチルメタクリレート19重量部、メチルメタクリレート67重量部及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート 13重量部を混合した溶液を、内温80℃を維持しながら3時間かけて滴下した。滴下終了後、ジラウロイルパーオキサイドを0.5重量部、トルエン16重量部、酢酸イソブチル4重量部を加え、内温80℃で3時間熟成した。冷却後、トルエン113重量部、酢酸イソブチル28重量部を添加することによって固形分39%に調整し、アクリルポリマー6(固形分39%、重量平均分子量20000)を得た。
親水性官能基を有して不飽和基を含有しないアクリルポリマー7の合成
ジラウロイルパーオキサイド3重量部をMEK80重量部に加えて80℃で10分間加温、攪拌し溶解した。
アクリル酸1重量部、ブチルメタクリレート19重量部、メチルメタクリレート50重量部及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート 30重量部を混合した溶液を、内温80℃を維持しながら3時間かけて滴下した。滴下終了後、ジラウロイルパーオキサイドを0.5重量部、トルエン16重量部、酢酸イソブチル4重量部を加え、内温80℃で3時間熟成した。冷却後、トルエン113重量部、酢酸イソブチル28重量部を添加することによって固形分39%に調整し、アクリルポリマー7(固形分39%、重量平均分子量17000)を得た。
実施例1
ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社製、商品名SR399、固形分100%)を100重量部、アクリルポリマー1を固形分で10重量部、開始剤としてIrgacure184(BASF社製、商品名)を5重量部混合し、さらに固形分40%になるようにMEKを加えて実施例1の樹脂組成物を得た。
実施例2
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートを100重量部、アクリルポリマー1を固形分で60重量部、開始剤としてIrgacure184を5重量部混合し、さらに固形分40%になるようにMEKを加えて実施例2の樹脂組成物を得た。
実施例3
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートを100重量部、アクリルポリマー2を固形分で10重量部、開始剤としてIrgacure184を5重量部混合し、さらに固形分40%になるようにMEKを加えて実施例3の樹脂組成物を得た。
実施例4
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートを100重量部、アクリルポリマー2を固形分で60重量部、開始剤としてIrgacure184を5重量部混合し、さらに固形分40%になるようにMEKを加えて実施例4の樹脂組成物を得た。
実施例5
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートを100重量部、アクリルポリマー6を固形分で50重量部、開始剤としてIrgacure184を5重量部混合し、さらに固形分40%になるようにMEKを加えて実施例5の樹脂組成物を得た。
実施例6
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートを100重量部、アクリルポリマー7を固形分で50重量部、開始剤としてIrgacure184を5重量部混合し、さらに固形分40%になるようにMEKを加えて実施例6の樹脂組成物を得た。
比較例1
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートを100重量部、アクリルポリマー1を固形分で80重量部、開始剤としてIrgacure184を5重量部混合し、さらに固形分40%になるようにMEKを加えて比較例1の樹脂組成物を得た。
比較例2
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートを100重量部、アクリルポリマー3を固形分で40重量部、開始剤としてIrgacure184を5重量部混合し、さらに固形分40%になるようにMEKを加えて比較例2の樹脂組成物を得た。
比較例3
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートを100重量部、アクリルポリマー4を固形分で10重量部、開始剤としてIrgacure184を5重量部混合し、さらに固形分40%になるようにMEKを加えて比較例3の樹脂組成物を得た。
比較例4
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートを100重量部、アクリルポリマー5を固形分で60重量部、開始剤としてIrgacure184を5重量部混合し、さらに固形分40%になるようにMEKを加えて比較例4の樹脂組成物を得た。
試験評価方法
実施例、比較例で作成した各樹脂組成物をPC板(2mm厚)上にバーコーター#20を用いて塗布し、80℃で5分間乾燥させた後、高圧水銀ランプにて300mJ/cm2でUV硬化させ、膜厚10μmのハードコート層を形成することによって試験体を作成し、以下の方法で評価した。
耐クラック性の測定
PCに塗装した試験片を用いてヒートサイクル試験を実施した。温度プログラム機能付き恒温器を使用し、80℃で30分間保持した後に−30℃で30分間保持を1サイクルとし、これを10サイクル行った。試験後、塗膜表面のクラックを目視にて確認して以下のように評価した。
クラックなし・・・○、クラックあり・・・×
鉛筆硬度の測定
JIS K 5600−5−4(1999年版)の規定に基づいて行った。測定装置は、株式会社東洋精機製作所製の鉛筆引掻塗膜硬さ試験機(形式P)を用いた。
耐摩耗性の測定
スチールウール(日本スチールウール株式会社製、商品名ボンスター#0000)を用い、500g/cm荷重をかけ、塗膜を10往復擦った。キズの入り方から下記のように評価した。
キズなし・・・◎
キズ5本未満・・・○
キズ5〜10本・・・△
キズ10本超・・・×
金属密着性
実施例、比較例の各硬化性樹脂組成物をSUS304板(JIS G4304、2mm厚)にエアスプレーにて塗装し、80℃で3分間乾燥させ、有電極高圧水銀ランプ(アイグラフィックス社製)を用いて、波長365nmにおける強度が100mW/cm、積算光量が800mJ/cmとなるように照射することによって硬化させ、乾燥膜厚10ミクロンの硬化物層を得た。
各基材上に形成した硬化物層について、JIS K 5600−5−6(1999年版)に基づく碁盤目試験に基づき、塗膜面に10×10にマス目を作成し、セロハンテープ(ニチバン社製、商品名CT−24)を貼り、上方に引っ張り剥離状況を確認する。剥がれなかったマス目数を記録し、評価基準は下記のとおりとした。
100/100・・・◎
80/100〜99/100・・・○
50/100〜79/100・・・△
0〜49/100・・・×
Figure 2012082287
表1に示されるように実施例の各樹脂組成物を用いた試験体は耐摩耗性や硬度に優れ、かつ強靭性(耐クラック性)も良好であった。特にアクリルポリマーがカルボキシル基および水酸基を有する場合、金属密着性にも優れていた。一方、各比較例に示されるように、アクリルポリマーの重量平均分子量や配合比が適さない場合、親水性官能基を含有しないアクリルポリマーを用いた場合、不飽和基を含有するアクリルポリマーを用いた場合、耐摩耗性や硬度、強靭性の少なくとも一つが十分ではなかった。

Claims (5)

  1. 多官能(メタ)アクリレートモノマーおよび/または多官能アクリレートオリゴマーの合計100重量部に対して、
    実質的に不飽和基を含有せず、親水性官能基を有し、重量平均分子量が5,000〜200,000であるアクリルポリマーが10〜60重量部配合されていることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記多官能(メタ)アクリレートモノマーおよび/または多官能アクリレートオリゴマーが、3個以上の(メタ)アクリロイル基を有することを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  3. さらに光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1または2記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載の樹脂組成物が基材に塗布されていることを特徴とする成型物。
  5. 前記成型物の基材がプラスチックまたは金属であることを特徴とする請求項4記載の成型物。
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