JP2012081850A - 車両のフェンダパネル固定構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数の増加によるコストアップやフェンダパネルの取付性及び取外性の悪化を招くことなく、フェンダパネルの撓みを防ぐことができる車両のフェンダパネル固定構造を提供すること。
【解決手段】フロントピラーに形成された固定窓4を備える車両のフェンダパネル6の固定構造として、前記固定窓4のガラス13の周縁にガラスモール14を取り付け、該ガラスモール14に前記フェンダパネル6の端縁が挿入される溝14aを形成し、該溝14aに前記フェンダパネル6の端縁を挿入して該端縁を前記ガラスモール14によって支持する構成を採用する。又、前記溝14aを前記固定窓4のガラス13よりも車両外側方側に形成し、該溝14aに挿入された前記フェンダパネル6のフランジ6aの上端縁が前記固定窓4のガラス13の下端と略同一高さ位置に配置されるよう構成する。
【選択図】図2
【解決手段】フロントピラーに形成された固定窓4を備える車両のフェンダパネル6の固定構造として、前記固定窓4のガラス13の周縁にガラスモール14を取り付け、該ガラスモール14に前記フェンダパネル6の端縁が挿入される溝14aを形成し、該溝14aに前記フェンダパネル6の端縁を挿入して該端縁を前記ガラスモール14によって支持する構成を採用する。又、前記溝14aを前記固定窓4のガラス13よりも車両外側方側に形成し、該溝14aに挿入された前記フェンダパネル6のフランジ6aの上端縁が前記固定窓4のガラス13の下端と略同一高さ位置に配置されるよう構成する。
【選択図】図2
Description
本発明は、フロントピラーに形成された固定窓を備える車両のフェンダパネル固定構造に関するものである。
乗用車等の四輪車両には、図3に示すようにフロントピラー3に固定窓4を形成したものがある。ここで、フロントピラー3は、不図示のフロントドアによって開閉される乗降用の開口部2の前端縁に斜めに形成されており、その下方にはサイドボディパネル5が設けられている。そして、このサイドボディパネル5は、意匠面を構成するフェンダパネル6によって外側から覆われている。
ところで、フェンダパネル6の上部は、その左右に形成されたブラケット7,8に挿通する締付ボルト9を車体のエンジンルーム10側と開口部2側の2箇所に形成されたネジ孔11,12にそれぞれ締め付けることによって固定されるが、フロントピラー3に固定窓4が形成された車両1においては、締付箇所が固定窓4の前後となってフェンダパネル6の固定位置が離れてしまうため、固定位置間のフェンダパネル6を外側から押すと該フェンダパネル6が撓んでしまうという問題がある。
そこで、フェンダパネルの上部をクリップによって固定したり(例えば特許文献1,2参照)、締付ボルトを追加する等してフェンダパネルの撓みを防ぐ方法が採用されていた。
しかしながら、フェンダパネルの撓みを防ぐためにフェンダパネルの上部をクリップによって固定したり、締付ボルトを追加すると、部品点数が増加してコストアップを招く他、フェンダパネルの組付性が悪化するという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とする処は、部品点数の増加によるコストアップやフェンダパネルの取付性及び取外性の悪化を招くことなく、フェンダパネルの撓みを防ぐことができる車両のフェンダパネル固定構造を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、フロントピラーに形成された固定窓を備える車両のフェンダパネル固定構造として、前記固定窓のガラスの周縁にガラスモールを取り付け、該ガラスモールに前記フェンダパネルの端縁が挿入される溝を形成し、該溝に前記フェンダパネルの端縁を挿入して該端縁を前記ガラスモールによって支持したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記溝を前記ガラスモールの下辺部に車両前後方向に沿って下向きに形成し、前記フェンダパネルの上端縁に、前記ガラスモールの前記溝よりも車両外側方に形成されたリップ部の下方を溝側に向かって通過して溝に挿入されるフランジを上方に屈曲させてクランク状に形成したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記溝を前記固定窓のガラスよりも車両外側方側に形成し、該溝に挿入された前記フェンダパネルのフランジの上端縁が前記固定窓のガラスの下端と略同一高さ位置に配置されるよう構成したことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、固定窓のガラスの周縁に取り付けられたガラスモールにフェンダパネルの端縁が挿入される溝を形成し、該溝にフェンダパネルの端縁を挿入して該端縁をガラスモールによって支持するようにしたため、部品の増加によるコストアップを招くことなく、既存のガラスモールを利用してフェンダパネルの端縁を支持することができ、この支持によって該フェンダパネルの撓みを防ぐことができる。又、フェンダパネルの固定に締付ボルトを追加する必要がないため、フェンダパネルの組付性の悪化を招くことがない。
請求項2記載の発明によれば、フェンダパネルの上端縁に形成されたクランク状のフランジをガラスモールの溝よりも車両外側方部の下方を溝側に向かって通過させることによって溝に作業性良く容易に挿入することができる。又、クランク状のフランジによってフェンダパネルの上端縁の剛性が高められ、フェンダパネルに車両側方から加えられる外力が剛性の高いフランジを経てガラスモールに伝達されるためにフェンダパネルの支持剛性が高められる。
請求項3記載の発明によれば、溝を固定窓のガラスよりも車両外側方側に形成し、該溝に挿入されたフェンダパネルのフランジの上端縁が固定窓のガラスの下端と略同一高さ位置に配置されるよう構成したため、フェンダパネルに車両側方から加えられる外力を固定窓のガラスで受けることができ、フェンダパネルの上端縁の支持剛性が高められる。又、力を確実に受けるためにガラスモールの硬度を高くする必要がなく、該ガラスモール及びフェンダパネルの組付性が高められるとともに、ガラスモールのリップ部(シール部)の弾性を容易に確保することができ、固定窓周辺の外観性が向上して車両の商品性が高められる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係るフェンダパネル固定構造を備える車両前部の右側面図、図2は図1のA−A線断面図である。
図1に示す車両1の不図示のフロントドアによって開閉される乗降用の開口部2の前側縁には左右一対のフロントピラー3が車両後方(図1の左方)に向かって斜め上方に立ち上がるよう形成されており、このフロントピラー3にはフロントピラー3の長手方向に沿って略三角状の固定窓4が組み込まれている。この固定窓4の下方には板金のプレス成形品であるサイドボディパネル5が設けられており、このサイドボディパネル5は、意匠面を構成する板金製のフェンダパネル6によって外側から覆われている。
ところで、フェンダパネル6の上部はその2箇所が図3に示す構造によって車体に固定されている。即ち、フェンダパネル6の上部の前後端には車体への取付箇所となるブラケット7,8が一体に形成されており、これらのブラケット7,8に挿通する締付ボルト9を車体のエンジンルーム10側と開口部2側の2箇所に形成されたネジ孔11,12にそれぞれ締め付けることによってフェンダパネル6の上部2箇所が車体に固定されている。そして、エンジンルーム10側の締付箇所はフードに覆い隠され、開口部2側の締付箇所はフロントドアに覆い隠され、別途締付箇所を覆い隠す部材を必要とすることなく、外観の向上が図られている。しかし、フロントピラー3に固定窓4が組み込まれた本実施の形態に係る車両1においては、フロントピラー3の前後方向の幅が大きくなり、フェンダパネル6のエンジンルーム10側と開口部2側の締付固定位置が離れてしまうため、フェンダパネル6を外側から押すと該フェンダパネル6が撓んでしまうという問題があることは前述の通りである。
固定窓4は、その周縁の裏側に接着剤が塗布され、フロントピラー3に接着固定される。ここで、固定窓4の透明なガラス13の周縁はゴム等の弾性体から成るガラスモール14によって縁取られて、車体パネルとの隙間を塞いでいるが、図2に示すように、ガラス13の下端縁に取り付けられるこのガラスモール14の下辺部には、車両前後方向(図2の紙面垂直方向)に沿って横断面逆V字状の溝14aがガラス13が差し込まれる箇所の反対側に形成されている。具体的には、横断面逆V字状の溝14aはガラス13のガラス面に沿った外向きに開口しており、より具体的にはその開口方向を下向きに形成されている。そして、ガラスモール14の前記溝14aよりも車両外側方には、後述するフェンダパネル6のクランク状の上端縁に当接してフェンダパネル6との隙間を塞ぐ舌片状のリップ部(シール部)14bが一体に形成されている。
他方、フェンダパネル6の上端縁は、その断面がクランク状に形成されている。詳細には、フェンダパネル6の上端縁は、意匠面から車両の中央側に屈曲してリップ部14bの下方を車外側から中央側に通過するとともに、リップ部14bの先端が当接する当接部が形成され、この当接部の車両中央側の先端から上方に屈曲して横断面逆V字状の溝14a内に挿入されるフランジ6aが形成されている。つまり、図2に示すように、フェンダパネル6の上端縁には、ガラスモール14に形成された前記溝14aよりも車両外側方部のガラスモール14の下方を溝14a側に向かって通過して該溝14aに挿入されるフランジ6aが上方に屈曲してクランク状に形成されている。
而して、フェンダパネル6の上部は、図3に示す固定構造によってフロントピラー3の前後の2箇所が締付ボルト9による締め付けによって車体に固定されるとともに、その上端縁に形成されたフランジ6aを前述のようにガラスモール14の溝14aに下方から挿入することによってガラスモール14によって支持されている。ここで、図2に示すように、ガラスモール14には溝14aが固定窓4のガラス13の取付箇所(溝状に形成されたガラス抱え込み形状)よりも車両外側方側に形成されており、更に、ガラス抱え込み形状の溝とフランジ6aが挿入される溝14aとは開口方向が上下逆の関係となるが、ガラス抱え込み形状の溝の奥壁部とフランジ6aが挿入される溝14aの奥壁部の上下方向の位置は、ほぼ同じ高さとなっている。つまり、該溝14aに挿入されたフェンダパネル6のフランジ6aの上端縁は固定窓4のガラス13の下端と略同一高さ位置に配置されている。
而して、本実施の形態に係るフェンダパネル6の固定構造によれば、固定窓4のガラス13の周縁に取り付けられたガラスモール14にフェンダパネル6の上端縁が挿入される溝14aを形成し、該溝14aにフェンダパネル6の上端縁に形成されたフランジ6aを挿入してフェンダパネル6の上端縁をガラスモール14によって支持するようにしたため、部品の増加によるコストアップを招くことなく、既存のガラスモール14を利用してフェンダパネル6の上端縁を支持することができ、この支持によって該フェンダパネル6の撓みを防ぐことができる。又、フェンダパネル6の固定に締付ボルトを追加する必要がないため、フェンダパネル6の組付性の悪化を招くことがない。更に、挿入されたフェンダパネル6の上端縁をガラスモール14の溝14aによって保持することになり、ガラスモール14とフェンダパネル6の位置決めが精度が向上し、概観品質の向上となる。
特に、本実施の形態では、フェンダパネル6の上端縁に形成されたクランク状のフランジ6aをガラスモール14の溝14aよりも車両外側方部の下方を溝14a側に向かって通過させることによって溝14aに作業性良く容易に挿入することができる。又、クランク状の当接部とフランジ6aによってフェンダパネル6の上端縁の剛性が高められるため、フェンダパネル6に車両側方から加えられる外力が剛性の高いフランジ6aを経てガラスモール14に伝達され、これによってフェンダパネル6の支持剛性が高められる。
更に、本実施の形態では、ガラスモール14の溝14aを固定窓4のガラス13よりも車両外側方側に形成し、該溝14aに挿入されたフェンダパネル6のフランジ6aの上端縁が固定窓4のガラス13の下端と略同一高さ位置に配置されるよう構成したため、フェンダパネル6に車両側方から加えられる外力をガラスモール14を介して固定窓4のガラス13で受けることができ、フェンダパネル6の上端縁の支持剛性が高められる。そして、力を確実に受けるためにガラスモール14の硬度を高くする必要がないため、該ガラスモール14及びフェンダパネル6の組付性が高められるとともに、ガラスモール14のリップ部(シール部)14bの弾性を容易に確保することができ、固定窓4周辺の外観性が向上して車両1の商品性が高められるという効果が得られる。
1 車両
3 フロントピラー
4 固定窓
5 サイドボディパネル
6 フェンダパネル
6a フェンダパネルのフランジ
7,8 ブラケット
9 締付ボルト
13 固定窓のガラス
14 ガラスモール
14a ガラスモールの溝
14b ガラスモールのリップ部
3 フロントピラー
4 固定窓
5 サイドボディパネル
6 フェンダパネル
6a フェンダパネルのフランジ
7,8 ブラケット
9 締付ボルト
13 固定窓のガラス
14 ガラスモール
14a ガラスモールの溝
14b ガラスモールのリップ部
Claims (3)
- フロントピラーに形成された固定窓を備える車両のフェンダパネル固定構造であって、
前記固定窓のガラスの周縁にガラスモールを取り付け、該ガラスモールに前記フェンダパネルの端縁が挿入される溝を形成し、該溝に前記フェンダパネルの端縁を挿入して該端縁を前記ガラスモールによって支持したことを特徴とする車両のフェンダパネル固定構造。 - 前記溝を前記ガラスモールの下辺部に車両前後方向に沿って下向きに形成し、前記フェンダパネルの上端縁に、前記ガラスモールの前記溝よりも車両外側方に形成されたリップ部の下方を溝側に向かって通過して溝に挿入されるフランジを上方に屈曲させてクランク状に形成したことを特徴とする請求項1記載の車両のフェンダパネル固定構造。
- 前記溝を前記固定窓のガラスよりも車両外側方側に形成し、該溝に挿入された前記フェンダパネルのフランジの上端縁が前記固定窓のガラスの下端と略同一高さ位置に配置されるよう構成したことを特徴とする請求項2記載の車両のフェンダパネル固定構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010229258A JP2012081850A (ja) | 2010-10-12 | 2010-10-12 | 車両のフェンダパネル固定構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010229258A JP2012081850A (ja) | 2010-10-12 | 2010-10-12 | 車両のフェンダパネル固定構造 |
Publications (1)
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JP2012081850A true JP2012081850A (ja) | 2012-04-26 |
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ID=46241189
Family Applications (1)
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JP2010229258A Pending JP2012081850A (ja) | 2010-10-12 | 2010-10-12 | 車両のフェンダパネル固定構造 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2012081850A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE202013009456U1 (de) * | 2013-10-23 | 2015-01-26 | GM GLOBAL TECHNOLOGY OPERATION LLC (n. d. Ges. d. Staates Delaware) | Seitenscheibe einer Seitenwandbaugruppe einer Kraftfahrzeugkarosserie |
-
2010
- 2010-10-12 JP JP2010229258A patent/JP2012081850A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE202013009456U1 (de) * | 2013-10-23 | 2015-01-26 | GM GLOBAL TECHNOLOGY OPERATION LLC (n. d. Ges. d. Staates Delaware) | Seitenscheibe einer Seitenwandbaugruppe einer Kraftfahrzeugkarosserie |
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
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