JP2012080607A - 回転電機のロータ - Google Patents

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Abstract

【課題】永久磁石が収容される磁石収容空間に連続して形成された磁石端空隙によって境界付けられるコア外周セグメントの支持剛性が改善されたロータを提供する。
【解決手段】永久磁石5が収容される複数の磁石収容空間6とコア周方向に隣接する2つの磁石収容空間の間に形成された磁石間空隙7は、コア径方向外側の空隙外側壁面7aと、コア径方向内周側の空隙内側壁面7bとを備え、空隙外側壁面からコア径方向外側に突出するとともに磁石間空隙に連通している外側アンカー空隙91と、空隙内側壁面からコア径方向内側に延出するとともに磁石間空隙に連通している内側アンカー空隙92とを備え、外側アンカー空隙及び内側アンカー空隙は空隙壁面から離れるほどコア周方向幅が広くなる楔領域を含み、磁石間空隙と外側アンカー空隙と内側アンカー空隙とに樹脂100が充填されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、円筒状のコア外周面を有するロータコアと、当該ロータコアの内部に埋め込まれる複数の永久磁石とを備えるインナーロータ型の回転電機のロータに関する。
ロータ内部に永久磁石を埋め込んだ埋込磁石同期モータ(IPMSM)のトルクは、マグネットトルクとリラクタンストルクとを足し合わせたものとなり、リラクタンストルクはq軸インダクタンスとd軸インダクタンスとの差に比例し、マグネットトルクは埋設永久磁石によるステータ鎖交磁束に比例することが知られている。なお、ここで、d軸とはロータ磁極の方向に設定された軸であり、通常、N極の向きに設定される。また、q軸とは、d軸に対して電気角で90°進んだ方向に設定された軸であり、この種のロータでは隣接する2つのロータ磁極間、すなわちロータのN極とS極との間を通るように設定された軸である。従って、本明細書では、「d軸」と「ロータ磁極中心」とは同義として使用し、「q軸」と「ロータ磁極間」の中心とは同義として使用している。
磁極間においてコア径方向外側に凸となるV字を形成する2つの直線に対応した一対の磁石収容部と、それら磁石収容部のコア径方向外側同士を連通する頂部とからなるV字収容孔が周方向に配置されている埋込磁石型モータが、特許文献1に記載されている。この構成によれば、コア周方向に隣接する2つの磁石収容部の径方向外側同士が頂部にて連通されるため、この部分において、各磁石収容部内に配設される磁石のN 極から直ぐに自身のS 極に向かう漏れ磁束が低減される。しかしながら、このような構成では、磁石収容部同士が連通されているために、当該磁石収容部によって境界付けられる、ロータコアにおける永久磁石よりコア径方向外側の部分であるコア外周セグメントは、実質的にコア径方向内側の磁石端空隙周辺に位置する幅狭のブリッジによって連結されているだけとなる。このため、ロータ回転時の遠心力に対するコア外周セグメント及び永久磁石の径方向の支持は、コア径方向内側の磁石端空隙周辺のブリッジのみにより行われることになり、高い支持剛性を得ることができない。従って、ロータが高速回転するような適用例では、その遠心力によりブリッジが変形して、コアの外周部を構成するコア外周セグメントがコア径方向外側に変形することで、コア外周セグメントとステータコアとの接触という問題も生じうる。さらには、コア及び外周セグメント永久磁石がコア径方向外側に移動した結果、永久磁石の端部が磁石収容空間から飛び出してしまう可能性さえある。
永久磁石と磁石収容孔との間に生じた隙間に樹脂を充填することで、永久磁石の移動を抑制した構成をもつ回転電機のロータが特許文献2から知られている。しかしながら、単純に隙間に樹脂を充填しただけでは、上述したようなコア外周セグメントの支持剛性の低下を抑制することは困難である。
特開2007−195391号公報(段落番号0022−0023、図2)
特開2006−109683号公報(段落番号0056−0059、図4)
上記実情に鑑み、永久磁石が収容される磁石収容空間と、コア周方向に隣接する2つの磁石収容空間の間に形成された空隙によって境界付けられるコア外周セグメントの支持剛性が改善された回転電機のロータが要望されている。
本発明に係る、円筒状のコア外周面を有するロータコアと、当該ロータコアの内部に埋め込まれる複数の永久磁石とを備えるインナーロータ型の回転電機のロータの特徴構成は、前記ロータコアは、前記永久磁石が収容される複数の磁石収容空間と、コア周方向に隣接する2つの前記磁石収容空間の間に形成された磁石間空隙とを備え、前記磁石間空隙は、コア径方向外側の空隙外側壁面と、コア径方向内側の空隙内側壁面とを備え、前記空隙外側壁面からコア径方向外側に突出するとともに前記磁石間空隙に連通している外側アンカー空隙と、前記空隙内側壁面からコア径方向内側に突出するとともに前記磁石間空隙に連通している内側アンカー空隙とを備え、前記外側アンカー空隙は前記空隙外側壁面からコア径方向外側に離れるほどコア周方向幅が広くなる楔領域を含み、前記内側アンカー空隙は前記空隙内側壁面からコア径方向内側に離れるほどコア周方向幅が広くなる楔領域を含み、前記磁石間空隙と前記外側アンカー空隙と前記内側アンカー空隙とに樹脂が充填されている点にある。
なお、本願において「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。また、本願において「コア径方向」とはロータコアの径方向のことであり、「コア周方向」とはロータコアの周方向のことでである。
この特徴構成によれば、磁石間空隙と、当該磁石間空隙のコア径方向内側と外側に設けられた外側アンカー空隙と前記内側アンカー空隙とに充填され、一体的に成形された樹脂成形体によって、磁石収容部と磁石間空隙とによって境界付けられる、ロータコアにおける永久磁石よりコア径方向外側の部分であるコア外周セグメントと、ロータコアの磁石よりコア径方向内側のコア内周中核部との結合力が強化される。つまり、樹脂成形体がコア内周中核部とのコア外周セグメントとの間を結合するアンカーとして機能することになり、コア内周中核部に対するコア外周セグメントの支持剛性が高くなる。これにより、ロータ回転時の遠心力がコア外周セグメントに作用しても、コア外周セグメントがコア径方向外側に変位することが抑制される。
ここで、前記外側アンカー空隙及び前記内側アンカー空隙が、前記磁石間空隙のコア周方向中間部に連通する位置に形成されていると好適である。この構成によれば、ロータ回転時の遠心力がコア外周セグメントに作用した際に、外側アンカー空隙及び内側アンカー空隙に充填された樹脂を通じて磁石間空隙に充填された樹脂に作用する力がコア周方向で平衡化される。従って、磁石間空隙に充填された樹脂に局所的に過大な曲げモーメントが生じることが抑制される。
また、前記外側アンカー空隙及び前記内側アンカー空隙に連通するように形成された前記磁石間空隙が、コア周方向に隣接する2つの前記磁石収容空間の双方に連通する空隙とするのも好適である。この構成によれば、磁石収容空間とこの磁石収容空間に収容された永久磁石の磁石間空隙側端部との間に生じている隙間にも樹脂が行きわたるため、ロータコアの永久磁石に対する保持力も向上する。また、磁石間空隙が、永久磁石が収容された磁石収容空間に直接連通するように形成されるので、永久磁石の漏れ磁束が低減する利点も得られる。
さらに、本発明の好適な実施形態の1つとして、前記ロータコアは、コア周方向に隣接する2つの前記磁石収容空間の双方に連通する第1の前記磁石間空隙と、コア周方向に隣接する2つの前記磁石収容空間の間に形成された磁石間ブリッジにより区切られた2つの前記磁石間空隙であって、コア周方向に隣接する2つの前記磁石収容空間の一方に連通する前記第2の前記磁石間空隙と他方に連通する第3の前記磁石間空隙と、を備え、前記第1の前記磁石間空隙のみに連通して前記外側アンカー空隙及び前記内側アンカー空隙が形成されていることが提案される。
この構成では、磁石間ブリッジの存在により支持剛性が補強されている磁石間空隙には、外側アンカー空隙及び内側アンカー空隙を形成しない。そして、磁石間ブリッジの存在しない磁石間空隙には、外側アンカー空隙及び内側アンカー空隙を形成して樹脂を充填することで、その磁石間空隙が設けられている部分におけるコア外周セグメントの支持剛性を補強する。これにより、コア周方向外側に連続的に存在するコア外周セグメントの支持剛性が平衡化されるという利点を得ることも可能である。
本発明の実施形態に係るロータを構成要素とする回転電機の一部を示す軸方向断面図である。 本発明の実施形態に係る回転電機のロータとステータとを示す径方向断面図である。 回転電機のロータとステータの一部を拡大して示す径方向断面図である。 アンカー空隙の変形例を示す拡大された径方向断面図である。 アンカー空隙の別な変形例を示す拡大された径方向断面図である。 本発明の別実施形態に係る回転電機のロータとステータとを示す径方向断面図である。 永久磁石と、磁石間空隙と、外側アンカー空隙及び内側アンカー空隙との異なる配置を示す径方向断面部である。 永久磁石と、磁石間空隙と、外側アンカー空隙及び内側アンカー空隙とのさらに異なる配置を示す径方向断面部である。
本発明の実施形態に係る回転電機のロータについて図面を用いて説明する。図1は回転電機1の一部を示す軸方向分断面図である。図2は回転電機1のロータ3とステータ2とを示す径方向断面図である。この回転電機1のロータはインナーロータ型であり、円筒状のコア外周面を有するロータコア4と、当該ロータコア4の内部に埋め込まれる複数の永久磁石5とを備えている。以下、さらに詳しく説明する。
図1に示すように、この回転電機1は回転軸心Xを有する、埋込磁石構造の同期電動機(IPMSM)として構成されている。回転電機1はインナーロータ型であり、ケース本体10と当該ケース本体10の開口部を覆うカバー11とで形成される空間内に、ステータ2とロータ3とが収納され、ステータ2はケース本体10に固定されている。ロータ3は、略円筒状のロータコア4と、このロータコア4の軸方向両端側に取り付けられるエンドプレート31と、ロータ軸30とを備えている。ロータ軸30は一方をケース本体10に、他方をカバー11に、回転軸心X周りで回転可能に支持されている。ロータ軸30は、ロータコア4及びエンドプレート31をフランジと締結ボルト32を用いて固定し、ロータコア4及びエンドプレート31と一体回転する。ロータコア4は、薄板電磁鋼板などから打ち抜き加工等によって略円環板状に成形されたコア形成用打抜プレート(以下単にロータプレートと略称する)40を多数枚軸方向に積層することにより略円筒形状に構成されたものである。
以下、特に断らない限り、「コア軸方向」、「コア径方向」、「コア周方向」というときは、ロータコア4の回転軸心Xについての「軸方向」、「径方向」、「周方向」を指すものとする。
ステータ2は、図2から理解できるように、ステータコア20とステータコイル25とを有している。ステータコア20は、内周面側に周方向に一定間隔で複数のティース21を形成しており、そのティース21の間に溝状のスロット22を作り出している。ステータコイル25は、これら複数のスロット22内に巻装される。本実施形態では、ステータコア20は、複数枚の電磁鋼板を積層して構成されており、略円筒状に形成されている。
ロータ3には、図2において断面形状が示されているだけであるが、いずれも矩形断面で棒状(細長)形状を有する、第1の永久磁石51、第2の永久磁石52、及び第3の永久磁石53が、埋め込まれている。第1の永久磁石51、第3の永久磁石53、第2の永久磁石52は、第3の永久磁石53が真ん中にくるようにコア周方向にその順で磁石セットを構成している。そして、複数の磁石セットが、コア周方向に所定ピッチで配置されている。この際、第3の永久磁石53は長手方向端面をロータコア4の外周面に近接させた位置でコア径方向に沿って配置されている。第1の永久磁石51と第2の永久磁石52とは、同じ形状寸法を有し、第3の永久磁石53を真ん中に挟んで径方向外側へ向かうに従って互いの間隔が広くなるV字状を形成するように配置されている。従って、磁石セットは矢印状を形成するように配置されている。なお、図示の例では、第3の永久磁石53も、第1の永久磁石51及び第2の永久磁石52と同じ形状寸法を有している。また、第3の永久磁石53だけより厚さを大きくしてもよい。
第3の永久磁石53と、そのコア周方向の一方側で隣り合う第1の永久磁石51とで1つの磁極(例えばN極)が構成されるとともに、そのコア周方向の他方側で隣り合う第2の永久磁石52とで異なる1つの磁極(例えばS極)が構成されるように、第1の永久磁石51と第2の永久磁石52と第3の永久磁石53の向きが設定されている。上記磁石セットにおいて、第3の永久磁石53は、コア周方向の一方側に形成される磁極の一部を構成するとともに、コア周方向の他方側に形成される磁極の一部も構成することになり、この磁石セットによって作り出される2つの磁極の共通磁石となっている。つまり、第3の永久磁石53は、磁石セット内に位置する第1q軸Q1上にコア径方向に沿って配置されており、第1の永久磁石51と第2の永久磁石52とは第1q軸Q1を挟んで第1q軸Q1関して対称配置されている。また、コア周方向で隣り合う2つの磁石セットの第1の永久磁石51と第2の永久磁石52とは磁極セット間に位置する第2q軸Q2を挟んで第2q軸Q2に関して対称配置されている。本例では、図2から明らかなように、第1q軸Q1を挟んで配置される第1の永久磁石51と第2の永久磁石52との対がなす角度は、第2q軸Q2を挟んで配置される第1の永久磁石51と第2の永久磁石52とがなす角度より大きくなっている。
各磁石セットにおいて、一つのロータ磁極を構成する第1の永久磁石51と第3の永久磁石53との対、及びもう一つのロータ磁極を構成する第3の永久磁石53と第2の永久磁石52との対を磁極磁石対と呼称する。これらの磁極磁石対は、ステータ2の方を向いた磁極面が周方向に沿って順次極性を変えるように(N極・S極・N極・・・)配設されている。これによりロータコア4の外周部はロータ磁極として機能する。
なお、特に区別する必要がない場合には、第1の永久磁石51と第2の永久磁石52と第3の永久磁石53のそれぞれを単に永久磁石5と呼ぶこともあるし、磁極磁石対や磁石セットを単に永久磁石5と呼ぶこともある。
ロータコア4は、その径方向中心部に、ロータ軸30を貫通させる中心孔41と、前記中心孔41と永久磁石5との間の領域に締結ボルト32を貫通させるために周方向に分布した複数の貫通孔42とを有している。永久磁石5を上述したような配置パターンでロータコア4に埋め込むために、径方向外側部分に磁石収容空間6が形成されている。磁石収容空間6には、永久磁石5(正確には第1の永久磁石51と第2の永久磁石52と第3の永久磁石53)が実質的にぴったりと挿入されるので、永久磁石5に配置に関して上述したことが全て、磁石収容空間6に対しても当て嵌まる。従って、磁石収容空間6も永久磁石5と同様に、周方向に沿って繰り返される矢印状パターンで配置されている。つまり、この実施形態では、磁石収容空間6は、第1の永久磁石51を収容する第1磁石収容空間61と、第2の永久磁石52を収容する第2磁石収容空間62と、第3の永久磁石53を収容する第3磁石収容空間63とを含んでいる。しかしながら、特に区別する必要がない場合には、第1磁石収容空間61と第2磁石収容空間62と第3磁石収容空間63とを単に磁石収容空間6と呼ぶこともある。
この明細書では、上記第1磁石収容空間61と第2磁石収容空間62によって境界付けられるロータコア4のコア径方向外側の外周部、より詳しくは第1磁石収容空間61と第3磁石収容空間63とによって境界付けられるロータコア40のコア径方向外側の外周部または、第2磁石収容空間62と第3磁石収容空間63とによって境界付けられるロータコア40のコア径方向外側の外周部をコア外周セグメント40Sと定義する。
図3は、回転電機1のステータ20とロータコア4との一部を拡大して示す径方向断面図である。ロータコア4は磁石収容空間6の長手方向端部領域に磁石間空隙7を備えている。この実施形態では、図2から明らかなように、磁石間空隙7には、外側磁石間空隙71と、2つの内側磁石間空隙72、73とが含まれる。外側磁石間空隙71は、コア周方向に隣接する2つの磁石セットの間、より詳しくは、第1磁石収容空間61のコア径方向外側の端部と第2磁石収容空間62のコア径方向外側の端部との間に形成されている。2つの内側磁石間空隙72、73は、磁石セット内における第1磁石収容空間61と第3磁石収容空間63と第2磁石収容空間62との間に形成される。一つの内側磁石間空隙である第1内側磁石間空隙72は、第1磁石収容空間61と第3磁石収容空間63との間において、第1磁石収容空間61のコア周方向内側の端部から永久磁石5の延在方向(長手方向)でもある磁極面延在方向Yに沿って、連続して形成されている。他の一つの内側磁石間空隙である第2内側磁石間空隙73は、第2磁石収容空間62と第3磁石収容空間63との間において、第2磁石収容空間62のコア周方向内側の端部から磁極面延在方向Yに沿って連続して形成されている。そして、第1内側磁石間空隙72と第3磁石収容空間63との間、及び第2内側磁石間空隙73と第3磁石収容空間63との間には、それぞれ磁石間ブリッジ8が形成されている。言い換えると、第1内側磁石間空隙72と第2内側磁石間空隙73とは、2つの磁石間ブリッジ8及び第3磁石収容空間63により区切られている。
本実施形態における外側磁石間空隙71が本発明における第1の磁石間空隙に対応している。また、本実施形態における第1内側磁石間空隙72と第2内側磁石間空隙73とが、それぞれ本発明における第2の磁石間空隙と第3の磁石間空隙とに対応している。なお、本実施形態では、ロータコア4は、これらの他にも、磁石セット内における第3磁石収容空間63のコア径方向外側の端部に形成される磁石外側端空隙74も備えている。
外側磁石間空隙71は、第1磁石収容空間61と第2磁石収容空間62とのコア径方向外側の端部の間に形成されており、第1空隙部分71aと第2空隙部分71bとを含む。第1空隙部分71aは第1磁石収容空間61のコア径方向内側の端部から連続して形成されており、第1の永久磁石51の磁石端空隙として機能する。第2空隙部分71bは第2磁石収容空間62のコア径方向内側の端部から連続して形成されており、第2の永久磁石52の磁石端空隙として機能する。外側磁石間空隙71は、このような磁石端空隙として機能する第1空隙部分71aと第2空隙部分71bとを、実質的にコア周方向で接続し、互いに連通することで形成されている。
図3の拡大図から明らかなように、外側磁石間空隙71は、コア径方向外側の空隙外側壁面7aと、コア径方向内側の空隙内側壁面7bとを備えている。さらに、空隙外側壁面7aからコア径方向外側に突出するとともにこの磁石間空隙7に連通している外側アンカー空隙91が形成されている。また、空隙内側壁面7bからコア径方向内側に延出するとともに磁石間空隙7に連通している内側アンカー空隙92が形成されている。
外側アンカー空隙91は空隙外側壁面7aからコア径方向外側に離れるほどコア周方向幅が広くなる楔領域を含み、内側アンカー空隙92は空隙内側壁面7bからコア径方向内側に離れるほどコア周方向幅が広くなる楔領域を含んで構成されている。本実施形態では、外側アンカー空隙91及び内側アンカー空隙92は、そのほとんどが、外側磁石間空隙71の壁面7a、7bから離れるに従ってコア周方向幅が広くなる楔領域として構成されている。もちろん、この楔領域はアンカー空隙におけるコア径方向の一部のみに形成されてもよい。この楔領域の形成は、逆三角形状のように連続的にそのコア周方向幅を拡げることによって形成することも可能であるが、単にコア周方向に幅狭のネック部95を設けることで作り出しても良い。
外側アンカー空隙91及び内側アンカー空隙92の実質的な形状は、本発明では特に限定されていない。例えば、図4には、ネック部95を磁石間空隙7との境界に設けて、その本体部分の軸直交断面の形状を長方形状とした外側アンカー空隙91及び内側アンカー空隙92が示されている。また、図5には、ネック部95を磁石間空隙7との境界に設けて、その本体部分の軸直交断面の形状を円形状とした外側アンカー空隙91及び内側アンカー空隙92が示されている。図3、図4、図5で示された実例では、外側アンカー空隙91及び内側アンカー空隙92は、磁石間空隙7(ここでは外側磁石間空隙71)のコア周方向中間部に連通する位置に形成されている。
このように、外側アンカー空隙91及び内側アンカー空隙92が連通されている磁石間空隙7には、外側アンカー空隙91及び内側アンカー空隙92と一体的に樹脂100が充填される。なお、充填される樹脂100は本発明では特別に限定しないが、例えば、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂やABS樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。この樹脂100の充填で重要なことは、磁石間空隙7内に充填された樹脂100と、外側アンカー空隙91及び内側アンカー空隙92に充填された樹脂100とがつながって一体化されることである。これにより、コア外周セグメント40Sの支持剛性を高めている。
図6は、別実施形態のロータコア4を示している。このロータコア4では、上述した字実施形態に比べて、第3永久磁石53が省略されていること、その結果第3磁石収容空間63が省略されていることで異なっている。本発明の重要な特徴である、磁石間空隙7(ここでは外側磁石間空隙71)と外側アンカー空隙91及び内側アンカー空隙92との配置は実質的に同じである。
なお、上述した2つの実施形態では、ロータコア40は、コア周方向に隣接する第1磁石収容空間61と第2磁石収容空間62との双方に連通する第1の前記磁石間空隙7としての外側磁石間空隙71と、2つの磁石間ブリッジ8により区切られた第2の磁石間空隙7及び第3の磁石間空隙7としての第1内側磁石間空隙72及び第2内側磁石間空隙73と、を備えている。言い換えると、これらの実施形態では、1つのロータコア40において、コア周方向に隣接する2つの磁石収容空間61と62の双方に連通する第1の前記磁石間空隙7と、磁石間ブリッジ8により区切られた2つの磁石間空隙である第2の磁石間空隙7及び第3の磁石間空隙7とを混在させている。このように、ロータコア40における好適な形態として次のような外側アンカー空隙91及び内側アンカー空隙92の形成が提案される。つまり、ロータコア40は、コア周方向に隣接する2つの磁石収容空間61と62の双方に連通する第1の前記磁石間空隙7と、コア周方向に隣接する2つの磁石収容空間61と62の間に形成された磁石間ブリッジ8により区切られた2つの磁石間空隙7であって、コア周方向に隣接する2つの磁石収容空間61と62の一方に連通する第2の前記磁石間空隙7と他方に連通する第3の前記磁石間空隙7とを備え、そのうちの第1の前記磁石間空隙7のみに連通して外側アンカー空隙91及び内側アンカー空隙92が形成されるのである。
〔別実施形態〕
(1)上述した実施形態では、磁石収容空間6と、コア周方向で当該磁石間空隙6に隣接する磁石間空隙7とは連通接続されていたが、そのような磁石収容空間6と磁石間空隙7とが連通接続されずに、それらの間にブリッジが形成されているロータコアにも本発明を適用することが可能である。つまり、図7で示すように、コア周方向で隣接する磁石収容空間6同士の間に孤立した磁石間空隙7を形成し、さらにその磁石間空隙7に外側アンカー空隙91及び内側アンカー空隙92を形成する。この外側アンカー空隙91及び内側アンカー空隙92に充填された樹脂100の存在によるコア外周セグメント40Sの支持剛性の補強により、磁石収容空間6と磁石間空隙7との間に形成されるブリッジの幅を小さくすることができる。
(2)磁石収容空間6と、磁石間空隙7と、外側アンカー空隙91及び内側アンカー空隙92とのさらに異なる配置が図8に示されている。この形態では、図6に示されたロータコア40における2つの内側磁石間空隙72と73と同様に、コア周方向に隣接する2つの磁石収容空間61と62との間の磁石間空隙7が磁石間ブリッジ8により区切られた2つの磁石間空隙7とされている。そして、これら2つの磁石間空隙7のそれぞれに外側アンカー空隙91及び内側アンカー空隙92が形成されている。
(3)ロータコア4が電磁鋼板の積層でなく、磁性粉体を加圧成形してなる圧粉磁心など、他の材料を用いてロータコア4を構成してもよい。
(4)磁石外側端空隙61の形状は、上述した形態以外に改変可能である。例えば、台形、ひし形、円形、楕円形などとすることも可能である。
(5)上記の実施形態では、各永久磁石5の磁極面53、54が磁極面延在方向Yに平行とされている場合を例として説明したが、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、永久磁石5の磁極面が円弧状などの曲面となるように形成されていてもよい。
本発明による回転電機のロータは、電気自動車やハイブリッド自動車などの車両搭載回転電機だけでなく、種々の目的で利用されている回転電機のロータに適用可能である。
1:回転電機
2:ステータ
3:ロータ
4:ロータコア
40:ロータプレート
5:永久磁石
51:第1の永久磁石(永久磁石)
52:第2の永久磁石(永久磁石)
6:磁石収容空間
61:第1磁石収容空間
62:第2磁石収容空間
7:磁石端空隙
71:第1空隙
72:第2空隙
91:外側アンカー空隙
92:内側アンカー空隙
100:樹脂

Claims (4)

  1. 円筒状のコア外周面を有するロータコアと、当該ロータコアの内部に埋め込まれる複数の永久磁石とを備えるインナーロータ型の回転電機のロータであって、
    前記ロータコアは、前記永久磁石が収容される複数の磁石収容空間と、コア周方向に隣接する2つの前記磁石収容空間の間に形成された磁石間空隙とを備え、
    前記磁石間空隙は、コア径方向外側の空隙外側壁面と、コア径方向内側の空隙内側壁面とを備え、
    前記空隙外側壁面からコア径方向外側に突出するとともに前記磁石間空隙に連通している外側アンカー空隙と、前記空隙内側壁面からコア径方向内側に突出するとともに前記磁石間空隙に連通している内側アンカー空隙とを備え、
    前記外側アンカー空隙は前記空隙外側壁面からコア径方向外側に離れるほどコア周方向幅が広くなる楔領域を含み、前記内側アンカー空隙は前記空隙内側壁面からコア径方向内側に離れるほどコア周方向幅が広くなる楔領域を含み、
    前記磁石間空隙と前記外側アンカー空隙と前記内側アンカー空隙とに樹脂が充填されている回転電機のロータ。
  2. 前記外側アンカー空隙及び前記内側アンカー空隙が、前記磁石間空隙のコア周方向中間部に連通する位置に形成されている請求項1に記載の回転電機のロータ。
  3. 前記外側アンカー空隙及び前記内側アンカー空隙に連通するように形成された前記磁石間空隙が、コア周方向に隣接する2つの前記磁石収容空間の双方に連通する空隙である請求項1又は2に記載の回転電機のロータ。
  4. 前記ロータコアは、コア周方向に隣接する2つの前記磁石収容空間の双方に連通する第1の前記磁石間空隙と、コア周方向に隣接する2つの前記磁石収容空間の間に形成された磁石間ブリッジにより区切られた2つの前記磁石間空隙であって、コア周方向に隣接する2つの前記磁石収容空間の一方に連通する前記第2の前記磁石間空隙と他方に連通する第3の前記磁石間空隙と、を備え、
    前記第1の前記磁石間空隙のみに連通して前記外側アンカー空隙及び前記内側アンカー空隙が形成されている請求項1から3のいずれか一項に記載の回転電機のロータ。
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