JP2012079901A - 有機電界発光素子用材料、膜、発光層、有機電界発光素子、及び有機電界発光素子の製造方法 - Google Patents

有機電界発光素子用材料、膜、発光層、有機電界発光素子、及び有機電界発光素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】結晶化させずに配向性の高い膜を成膜可能な有機電界発光素子用材料を提供することである。本発明の他の目的は、該有機電界発光素子用材料を用いた膜及び発光層を提供することである。更に本発明の目的は、光取り出し効率に優れた有機電界発光素子を提供及び該有機電界発光素子の製造方法を提供する。
【解決手段】液晶コアから3Å〜4Å離れた位置に少なくとも1つの立体障害基を有し該液晶コアに結合した置換基はエステル基を有さない液晶性ホスト材料と、平板状発光材料とを含有することを特徴とする有機電界発光素子用材料。基板上に、陽極及び陰極を含む一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、該有機電界発光素子用材料を該発光層に含有する有機電界発光素子。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機電界発光素子用材料、膜、発光層、有機電界発光素子、及び有機電界発光素子の製造方法に関する。
有機材料を利用したデバイスとして、有機電界発光素子(以下、有機EL素子ともいう)は、固体発光型の大面積フルカラー表示素子や安価な大面積な面光源としての照明用途などとしての発展が期待されている。一般に有機電界発光素子は発光層を含む有機層及び該有機層を挟んだ一対の対向電極から構成される。このような有機電界発光素子に電圧を印加すると、有機層に陰極から電子が注入され陽極から正孔が注入される。この電子と正孔が発光層において再結合し、エネルギー準位が伝導帯から価電子帯に戻る際にエネルギーを光として放出することにより発光が得られる。
有機EL素子は、通常、発光層を含め素子を構成する各層や素子の基板(ガラス基板)の屈折率は空気より高く、例えば、有機電界発光素子では、発光層などの有機層の屈折率は1.6〜2.1である。このため、発光した光の多くは界面で全反射してしまうため、発光層で発光した光のうちの約20%しか素子外に取り出すことができない。この状態で高い輝度を得るためには、過剰に発光させる必要があり、結果として素子の耐久性が低下してしまう問題がある。
これに対して、発光材料を基板に対して水平に配向させ、基板面に対して垂直な方向の発光成分を増やすことで、光取り出し効率が原理的に向上することが知られている。発光材料を水平配向させるためには、平面性の高いホスト材料や発光材料が用いられる。
しかしながら、平面性の高い材料(平板状材料)は、配向させることで分子間のパッキングが生じやすくなり結晶化してしまうことが問題となる。平板状材料に立体障害基を導入し、立体反発により平板部位(コア部)同士の分子間距離を大きくすることで結晶化を防ぐこともできるが、同時に材料の液晶性(配向性)も低下させてしまう。
これに対して、非特許文献1には、ヘキサアルコキシトリフェニレンの1つのアルコキシ基を立体的に嵩高いエステルに変えた材料を有機ELのホール輸送層に用いることで、電圧を下げることができると記載されている。
非特許文献1にはこのような材料を有機EL素子の発光層に用いることに関する記述はない。
POLYMERS FOR ADVANCED TECHNOLOGIES、9,443−460(1998)
上記のとおり、有機EL素子の光取り出し効率向上のために、平板状材料を結晶化させることなく水平配向させることが有効であることが知られている。非特許文献1には、ヘキサアルコキシトリフェニレンの1つのアルコキシ基を立体的に嵩高いエステルに変えた材料によりキャリア移動度が上がり、また、配向性を示すことが記載されている。しかしながら、エステル結合は化学的に弱い結合であり、EL素子に適用する材料としては耐久性が極めて低いという問題がある。
また、有機EL素子においては、燐光発光材料として金属錯体がよく用いられるが、金属錯体は、金属の相互作用により凝集しやすく、金属錯体分子同士を会合させずにホスト材料と相溶させることが難しいことがある。
したがって、平板状材料を含む有機電界発光素子用材料として、結晶化させずに高い配向性を示すことのできる材料が求められている。
本発明の目的は、結晶化させずに配向性の高い膜を成膜可能な有機電界発光素子用材料を提供することである。本発明の他の目的は、該有機電界発光素子用材料を用いた膜及び発光層を提供することである。更に本発明の目的は、光取り出し効率に優れた有機電界発光素子を提供及び該有機電界発光素子の製造方法を提供することである。
通常ディスコティック液晶は、分子間相互作用が強く、粘度が高く、異分子を混合すると相分離を起こしやすい。
しかしながら、本発明者らは、検討の結果、ディスコティック液晶材料の液晶コアから3〜4Åの位置に立体障害基を導入することで、発光材料を添加しても相分離することなく高い配向性を示すことを見出した。更に予期せぬ事に、発光材料の凝集も抑制できることを見出し本発明を完成するに至った。
これら、立体障害基を有する液晶性ホスト材料と平板状の発光材料を混合した有機電界発光素子用材料により、結晶化させずに室温でアモルファス配向性の高い膜が得られ、外部量子効率に優れ、高い耐久性を有する有機電界発光素子を得ることができる。
即ち、前記課題を解決するための手段は以下のとおりである。
〔1〕
液晶コアから3Å〜4Å離れた位置に少なくとも1つの立体障害基を有し該液晶コアに結合した置換基はエステル基を有さない液晶性ホスト材料と、平板状発光材料とを含有する有機電界発光素子用材料。
〔2〕
前記平板状発光材料が白金錯体であることを特徴とする〔1〕に記載の有機電界発光素子用材料。
〔3〕
前記液晶性ホスト材料が、下記一般式(I)で表される化合物であり、前記液晶コアが下記Aであることを特徴とする〔1〕又は〔2〕に記載の有機電界発光素子用材料。
一般式(I)
Figure 2012079901
(一般式(I)中、Aは16電子以上の共役構造を有する液晶コアを表し、かつ、環が4個以上縮環した構造である。Zは炭素原子、ケイ素原子又は酸素原子であり、Zが炭素原子の場合、環状構造Bを形成しても良い。Bは5員又は6員の芳香環又はヘテロ環を表す。C1、C2、及びC3はそれぞれ独立に2級又は3級の炭素原子を表し、Rはアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、パーフルオロアルコキシ基、アルキルチオ基、フッ素原子、シリル基を表す。環状構造Bを形成しないとき、Rはアリール基、ヘテロアリール基であっても良い。)
〔4〕
前記縮環構造Aが、ピレン構造、ペリレン構造、又はトリフェニレン構造であることを特徴とする〔3〕に記載の有機電界発光素子用材料。
〔5〕
前記一般式(I)で表される化合物が下記一般式(II)で表される化合物であることを特徴とする〔3〕又は〔4〕に記載の有機電界発光素子用材料。
一般式(II)
Figure 2012079901
(前記式中、Zは炭素原子、ケイ素原子又は酸素原子であり、Zが炭素原子の場合、環状構造Bを形成しても良い。Bは5員又は6員の芳香環又はヘテロ環を表す。C1、C2、及びC3はそれぞれ独立に2級又は3級の炭素原子を表し、Rはアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、パーフルオロアルコキシ基、アルキルチオ基、フッ素原子、シリル基を表す。環状構造Bを形成しないとき、Rはアリール基、ヘテロアリール基であっても良い。Y1〜Y5はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、シアノ基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、又はシリル基を表す。Y1〜Y5のうち、水素原子は0個以上3個以下である。)
〔6〕
前記一般式(II)で表される化合物が下記一般式(III)で表される化合物であることを特徴とする〔5〕に記載の有機電界発光素子用材料。
一般式(III)
Figure 2012079901
(前記式中、Y1〜Y7はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、シアノ基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、シリル基を表す。Y1〜Y5のうち、水素原子は0個以上3個以下である。Rはアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、パーフルオロアルコキシ基、アルキルチオ基、フッ素原子、シリル基を表す。)
〔7〕
前記Rが、アルキル基、アルコキシ基、又はシリル基であることを特徴とする〔3〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の有機電界発光素子用材料。
〔8〕
前記白金錯体が下記一般式(1)〜(5)で表される燐光発光性化合物から選択される少なくとも1つである、〔2〕〜〔7〕のいずれか一項に記載の有機電界発光素子用材料。
一般式(1)
Figure 2012079901
(一般式(1)中、X,Y,Zは、炭素原子又は窒素原子を表し、ZとYのいずれか一方が窒素原子である。Yが窒素原子のときは、Xは炭素原子である。m、n、p、qは、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。Arはアリール基を表す。R1〜R4は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、又はヘテロ環基を表し、m、n、p、qが2以上の場合、複数のR1〜R4は各々隣同士で互いに連結して環状構造を形成してもよい。)
一般式(2)
Figure 2012079901
(一般式(2)中、X,Y,Zは、炭素原子又は窒素原子を表し、ZとYのいずれか一方が窒素原子である。Yが窒素原子のときは、Xは炭素原子である。r、s、t、uは、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。R5〜R8は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、又はヘテロ環基を表し、r、s、t、uが2以上の場合、複数のR5〜R8は各々隣同士で互いに連結して環状構造を形成してもよい。W1とW2とは、アルキル基を表し、互いに結合して環状構造を形成してもよい。)
一般式(3)
Figure 2012079901
(一般式(3)中、R9〜R16は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、シリル基、又はヘテロ環基を表し、R9とR11、R11とR12、R12とR10、R14とR15、R13とR16は、互いに結合して環状構造を形成してもよい。)
一般式(4)
Figure 2012079901
(一般式(4)中、X,Y,Zは、炭素原子又は窒素原子を表し、ZとYのいずれか一方が窒素原子である。Yが窒素原子のときは、Xは炭素原子である。m、n、p、gは、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。Arはアリール基を表す。R1〜R3及びR30、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、又はヘテロ環基を表し、m、n、p、gが2以上の場合、複数のR1〜R3及びR30は各々隣同士で互いに連結して環状構造を形成してもよい。M、Qは、それぞれ独立に炭素原子又は窒素原子である。)
一般式(5)
Figure 2012079901
(一般式(5)中、Zは、炭素原子又は窒素原子を表す。m、n、gはそれぞれ独立に0〜3の整数を表す。Arはアリール基を表す。R1、R2及びR30は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、又はヘテロ環基を表し、m、n、gが2以上の場合、複数のR1、R2及びR30は各々隣同士で互いに連結して環状構造を形成してもよい。M、Qは、それぞれ独立に炭素原子又は窒素原子である。)
〔9〕
〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の有機電界発光素子用材料を含有する膜。
〔10〕
〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の有機電界発光素子用材料を含有する発光層。
〔11〕
基板上に、陽極及び陰極を含む一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の有機電界発光素子用材料を該発光層に含有する有機電界発光素子。
本発明によれば、結晶化させずに配向性の高い膜を成膜可能な有機電界発光素子用材料を提供することができる。また、本発明によれば、外部量子効率に優れ、高い耐久性を有する有機電界発光素子を提供することができる。
本発明に係る有機電界発光素子の層構成の一例を示す概略図である。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」はその前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
[有機電界発光素子用材料]
本発明の有機電界発光素子用材料は、液晶コアから3Å〜4Å離れた位置に少なくとも1つの立体障害基を有し該液晶コアに結合した置換基はエステル基を有さない液晶性ホスト材料と、平板状発光材料とを含有する。
本発明の有機電界発光素子用材料を用いた場合、液晶性ホスト材料が液晶コアから3Å〜4Å離れた位置に少なくとも1つの立体障害基を有することにより、分子同士の立体反発により結晶化が抑制される。更に、平板状発光材料の存在により前記ホスト材料が結晶化せずに液晶性を発現し、これにより発光材料の配向性も高まり、室温でアモルファス配向を示すため、有機電界発光素子に適用した場合に外部量子効率を向上させることができる。また、発光材料の凝集も抑制でき、外部量子効率に優れ、高い耐久性を有する有機電界発光素子を提供することができる。
ホスト材料の液晶性の発現の有無は、熱物性測定(DSC)や偏光顕微鏡での観察で判別することができる。
本発明の有機電界発光素子において、ホスト材料が発現する液晶相としては、カラムナー液晶相、ディスコティックネマチック液晶相(ND相)などが挙げられる。これらの中でも、良好なモノドメイン性を示すディスコティックネマチック液晶相が好ましい。ディスコティック液晶相−等方相転移温度は、50〜300℃が好ましく、70〜300℃がより好ましく、100℃〜300℃が特に好ましい。
以下、本発明の有機電界発光素子用材料の構成について説明する。
(ホスト材料)
本発明に用いる液晶性ホスト材料は、液晶コアから3Å〜4Å離れた位置に少なくとも1つの立体障害基を有し該液晶コアに結合した置換基はエステル基を有さない液晶性ホスト材料(以下、単にホスト材料と称する場合がある)である。
液晶コアと、立体障害基との距離は、理論計算により下記のように規定される。ここでいう理論計算は、密度汎関数法を用いて行い、具体的には、Gaussian03(米ガウシアン社)を用いて、基底関数:6−31G*、交換相関汎関数:B3LYP/LANL2DZにて、構造最適化計算を行う。構造最適化計算により得られた最適化構造を用い、最も長い分子長のボール&スティック表示における長さを液晶コアと立体障害基との距離と定義する。
本発明における立体障害基とは、液晶コアに結合した置換基に結合することによりその置換基全体として立体障害をもたらすことができる基をいう。
立体障害基と液晶コアとの結合位置を3Å〜4Å離れた位置にするためには、液晶コアに結合した立体障害基を有する置換基の原子のうち、液晶コアに結合した原子から数えて4つ目の原子が立体障害をもたらす基に含まれることが好ましい。また、液晶コアに結合した原子の隣接原子は水素原子及び置換基を有する炭素原子であることが好ましい。
立体障害基は1つ〜3つであることが好ましく、2つ又は3つであることがより好ましく、2つであることが更に好ましい。
立体障害基の数が4個以上の場合、液晶性が低下し、配向性が低くなる。1個の場合には立体障害基の嵩高さが小さいと結晶化を抑止できず、また、3個の場合には、立体障害基の嵩高さが大きいと配向性が低下する為、2個が好ましい。
ここで、液晶コアとは、液晶便覧3.5.1(丸善(株)、2000年)に記載されているように、屈曲性に乏しい平板状の骨格を指し、液晶相を発現させるために必要な部分をいう。液晶コアは16電子以上の共役構造を有し、かつ、環が4個以上縮環した構造であることが好ましい。共役構造は16電子以上42電子以下であることが好ましく、16電子以上26電子以下であることがより好ましい。また、環が4個以上13個以下縮環した構造であることが好ましく、環が4個以上7個以下縮環した構造であることがより好ましい。
液晶コアは、ピレン、ペリレン、トリフェニレン、ベンゾコロネン、ベンゾフェナントレン、フルオランテン、クリセンなどがあげられるが、ピレン構造、ペリレン構造、又はトリフェニレン構造であることが好ましく、トリフェニレン構造であることがより好ましい。
ホスト材料としては、平面性の高い材料であることが好ましく、アスペクト比が2.5以上であることが好ましく、2.5〜15がより好ましく、3〜8が更に好ましい。
アスペクト比とは、ホスト材料の分子直径と分子厚みとの比(分子直径/分子厚み)である。
ここで、分子直径とは最も長い分子長を意味し、前述の密度汎関数法を用いた理論計算により、構造最適化計算により得られた最適化構造を用い、最も長い分子長のボール&スティック表示における長さをホスト材料の分子直径と定義する。
また、分子厚みとは、上記分子直径をx軸と仮定し、その状態でy軸方向の分子長さが最大となるようにy軸をとり、該x及びy軸と直交する方向をz軸としたときの、該z軸方向の分子の厚みを意味する。分子厚みについても、分子直径と同様の手法で求められ、ボール&スティック表示における分子の厚み方向の長さを分子厚みと定義する。
ホスト材料としては、更に、平面性の高い円盤状の分子からなる材料であることが好ましい。
ホスト材料としては、下記一般式(I)で表される化合物が好ましい。
一般式(I)
Figure 2012079901
(一般式(I)中、Aは16電子以上の共役構造を有する液晶コアを表し、かつ、環が4個以上縮環した構造である。Zは炭素原子、ケイ素原子又は酸素原子であり、Zが炭素原子の場合、環状構造Bを形成しても良い。Bは5員又は6員の芳香環又はヘテロ環を表す。C1、C2、及びC3はそれぞれ独立に2級又は3級の炭素原子を表し、Rはアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、パーフルオロアルコキシ基、アルキルチオ基、フッ素原子、シリル基を表す。環状構造Bを形成しないとき、Rはアリール基、ヘテロアリール基であっても良い。)
一般式(I)において、Aは16電子以上の共役構造を有し、かつ4個以上の環が縮環した縮環構造である。具体的には、ピレン、ペリレン、トリフェニレン、ベンゾコロネン、ベンゾフェナントレン、フルオランテン、クリセンなどが挙げられ、ピレン、ペリレン、トリフェニレンが好ましく、トリフェニレンがより好ましい。
Zは炭素原子、ケイ素原子又は酸素原子であり、Zが選択する原子によっても、液晶コアとRとの距離が異なる。Zは酸素原子又は炭素原子が好ましい。
一般式(I)において、Zに隣接する炭素原子は水素原子を有しており、立体障害基を含む基がエステル結合を有さないことが好ましい。エステル結合は耐熱性が低く、エステル結合を有する化合物を有機電界素子用材料として用いると、有機電界発光素子の耐久性が低くなるためである。
Bは5員又は6員の芳香環又はヘテロ環を表す。 Bが表す5員又は6員の芳香環としては、炭素数6〜10の芳香環を表し、縮環していてもよく、例えば、フェニル基、ナフタレンが挙げられ、フェニル基が好ましい。
Bが表す5員又は6員のヘテロ環としては、炭素数3〜9のヘテロ環を表し、縮環していてもよく、例えば、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、トリアジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。
一般式(I)において、Rが結合した炭素原子は、液晶コアであるAから3Å〜4Å離れた位置にある。
Rは、アルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、パーフルオロアルコキシ基、アルキルチオ基、フッ素原子、シリル基を表す。環状構造Bを形成しないとき、Rはアリール基、ヘテロアリール基であっても良い。また、RはC3と結合して環状構造を形成しても良い。該環としては、アダマンタン、シクロヘキサンが挙げられ、アダマンタンが好ましい。
前記アルキル基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルキル基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルキル基としては、炭素数1〜12が好ましく、具体的には、例えば、メチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、n−ブチル基、t−ブチル基、t−アミル基、s−ブチル基などが挙げられる。
前記パーフルオロアルキル基としては、炭素数1〜10の置換又は無置換のパーフルオロアルキル基を表し、直鎖、分岐いずれの構造であってもよい。前記パーフルオロアルキル基としては、炭素数1〜8が好ましく、具体的には、例えば、トリフルオロメチル基、−C49基などが挙げられる。
前記アルコキシ基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルコキシ基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルコキシ基としては、炭素数1〜12が好ましく、具体的には、例えば、メトキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、s−オクチルオキシ基、ベンジルオキシ基などが挙げられる。
前記パーフルオロアルコキシ基としては、炭素数1〜10の置換又は無置換のパーフルオロアルコキシ基を表し、直鎖、分岐いずれの構造であってもよい。前記パーフルオロアルコキシ基としては、炭素数1〜8が好ましく、具体的には、例えば、トリフルオロメトキシ基が挙げられる。
前記アルキルチオ基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルキルチオ基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルキルチオ基としては、炭素数1〜12が好ましく、具体的には、例えば、メチルチオ基、オクチルチオ基、デシルチオ基、ドデシルチオ基、n−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、t−アミルチオ基、s−ブチルチオ基などが挙げられる。
前記アリール基としては、炭素数6〜10の置換又は無置換のアリール基を表し、縮環していてもよく、例えば、フェニル基、トルイル基、ナフチル基などが挙げられる。
前記へテロアリール基としては、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、トリアジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。
前記シリル基としては、炭素数3〜24の炭化水素基で置換されたシリル基を表し、トリアルキルシリル基、アリールジアルキルシリル基、アルキルジアリールシリル基、トリアリールシリル基のいずれであってもよい。前記シリル基としては、炭素数3〜18が好ましく、具体的には、例えば、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基などが挙げられる。
Bが環状構造を形成しない場合は、Zに隣接する炭素原子は2つの水素原子を有する。
一般式(I)で表される化合物が下記一般式(II)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(II)
Figure 2012079901
(前記式中、Zは炭素原子、ケイ素原子又は酸素原子であり、Zが炭素原子の場合、環状構造Bを形成しても良い。Bは5員又は6員の芳香環又はヘテロ環を表す。C1、C2、及びC3はそれぞれ独立に2級又は3級の炭素原子を表し、Rはアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、パーフルオロアルコキシ基、アルキルチオ基、フッ素原子、シリル基を表す。環状構造Bを形成しないとき、Rはアリール基、ヘテロアリール基であっても良い。Y1〜Y5はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、シアノ基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、又はシリル基を表す。Y1〜Y5のうち、水素原子は0個以上3個以下である。)
一般式(II)中、Z、B、及びRは、一般式(I)におけるZ、B、及びRと同義であり、好ましい範囲も同じである。
1〜Y5はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、シアノ基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、又はシリル基を表し、水素原子、アルキル基、アリール基、シリル基が好ましく、水素原子、アルキル基がより好ましい。
前記アルキル基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルキル基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルキル基としては、炭素数1〜12が好ましく、具体的には、例えば、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基などが挙げられ、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、又はn−オクチル基が好ましい。
前記アルコキシ基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルコキシ基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルコキシ基としては、炭素数1〜12が好ましく、具体的には、例えば、メトキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、s−オクチルオキシ基、ベンジルオキシ基などが挙げられる。
前記アリール基としては、炭素数6〜10の置換又は無置換のアリール基を表し、縮環していてもよく、例えば、フェニル基、トルイル基、ナフチル基などが挙げられる。
前記へテロアリール基としては、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、トリアジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。
前記シリル基としては、炭素数3〜24の炭化水素基で置換されたシリル基を表し、トリアルキルシリル基、アリールジアルキルシリル基、アルキルジアリールシリル基、トリアリールシリル基のいずれであってもよい。前記シリル基としては、炭素数3〜18が好ましく、具体的には、例えば、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基などが挙げられる。
1〜Y5のうち、水素原子は0個以上3個以下であり、水素原子が0〜2個が好ましく、0〜1個がより好ましい。
一般式(II)で表される化合物が下記一般式(III)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(III)
Figure 2012079901
(前記式中、Y1〜Y7はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、シアノ基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、シリル基を表す。Y1〜Y5のうち、水素原子は0個以上3個以下である。Rはアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、パーフルオロアルコキシ基、アルキルチオ基、フッ素原子、シリル基を表す。)
一般式(III)中、Y1〜Y5及びRは、一般式(II)におけるY1〜Y5及びRと同義であり、好ましい範囲も同じである。
6は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基を表すことが好ましく、水素原子、アルキル基、アリール基を表すことがより好ましく、水素原子を表すことが更に好ましい。
7は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、シアノ基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、シリル基を表す。アルキル基、アリール基、パーフルオロアルキル基、シリル基であることが好ましく、アルキル基、アリール基がより好ましい。
一般式(I)〜(III)で表されるホスト材の具体例を下記に示すが、本発明はこれらの化合物に限定されない。
Figure 2012079901
ホスト材料の分子半径としては、0.4nm〜3nmが好ましく、1.0nm〜2.5nmがより好ましく、1.0nm〜2.0nmが特に好ましい。
ホスト材料の分子半径は、側鎖を含む分子全体を円盤としたときの半径と定義する。
分子半径としては、前述の密度汎関数法を用いた理論計算により、前記構造最適化計算により得られた最適化構造を用い、ホスト材料の分子半径を求める。
有機電界発光素子用材料におけるホスト材料の含有量は、70質量%〜99.9質量%が好ましく、75質量%〜99質量%がより好ましく、80質量%〜95質量%が特に好ましい。
一般式(I)で表される化合物は、例えば、POLYMERS FOR ADVANCED TECHNOLOGIES、9,443−460(1998)や国際公開2006/130598号に記載の方法等、種々の手法で合成できる。
(発光材料)
本発明の有機電界発光素子用材料に用いる発光材料について説明する。
本発明に用いる発光材料は平板状の発光材料である。ここで、「平板状」とは、アスペクト比は3以上であることを意味し、アスペクト比は3〜30がより好ましく、4〜20が特に好ましい。
ここで、アスペクト比とは、分子コア直径と分子コア厚みとの比(分子コア直径/分子コア厚み)である。
前記分子コア直径とは、クロモフォア(共役系でつながった発色団、発光骨格)の最も長い分子長を意味する。
前記分子コア直径としては、前述の密度汎関数法を用いた理論計算により構造最適化計算により得られた最適化構造を用い、最も長い分子長のボール&スティック表示における長さを前記燐光発光性化合物の分子コア直径と定義する。
前記分子コア厚みとは、前記クロモフォアを平面としたときの分子の厚みを意味する。
前記分子コア厚みについても、前記分子コア直径と同様の手法で求められ、ボール&スティック表示における分子の厚み方向の長さを分子コア厚みと定義する。
発光材料の分子半径としては、0.40nm〜3.0nmが好ましく、0.80nm〜2.5nmがより好ましく、1.20nm〜2.0nmが特に好ましい。この範囲であることは、配向性の向上、発光強度と発光波長の制御し易さ等の観点から好ましい。
ここで、発光材料の分子半径は、側鎖を含む分子全体を円盤としたときの半径と定義する。
分子半径としては、前記分子コア直径と同様に、前述の密度汎関数法を用いた理論計算により前記構造最適化計算により得られた最適化構造を用い、発光材料の分子半径を求める。
分子厚みとは、前記クロモフォアを平面としたときの分子の厚みを意味する。分子厚みについても、分子コア直径と同様の手法で求められ、ボール&スティック表示における分子の厚み方向の長さを分子厚みと定義する。
発光材料の分子半径とホスト材料の分子半径とのサイズ比(発光材料の分子半径/ホスト材料の分子半径)としては、0.8〜1.2が好ましく、0.85〜1.15がより好ましく、0.9〜1.1が特に好ましい。前記サイズ比がこの範囲であると、有機電界発光素子の正面方向の輝度が上昇する。これは、ホスト材料に発光材料を混合しても、ホスト材料の配向秩序度(オーダーパラメーター)を低下させないため、成膜後、モノドメインかつ分子全体の平均が水平配向となり、発光材料分子の配向方向が均一になるためと推測している。なお、有機電界発光素子の正面方向とは、有機電界発光素子を立てて配置し、基板側から前記発光層へ垂線を引き、この方向から見た方向のことをいう。
発光材料としては、例えば遷移金属原子、を含む錯体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記錯体は、化合物中に遷移金属原子を1つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。
錯体の配位子としては、例えば、G.Wilkinson等著,Comprehensive Coordination Chemistry,Pergamon Press社1987年発行、H.Yersin著,「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」Springer−Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社、1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。
配位子としては、例えば、芳香族炭素環配位子、含窒素ヘテロ環配位子、ジケトン配位子、カルボン酸配位子、アルコラト配位子、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、シアノ配位子などが挙げられる。これらの中でも、含窒素ヘテロ環配位子が特に好ましい。
芳香族炭素環配位子としては、例えば、シクロペンタジエニルアニオン、ベンゼンアニオン、又はナフチルアニオンなどが挙げられる。
含窒素ヘテロ環配位子としては、例えば、フェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、フェナントロリンなどが挙げられる。
ジケトン配位子としては、例えば、アセチルアセトンなどが挙げられる。
カルボン酸配位子としては、例えば、酢酸配位子などが挙げられる。
アルコラト配位子としては、例えば、フェノラト配位子などが挙げられる。
遷移金属原子としては、例えばルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、白金などが挙げられる。
平板状発光材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、燐光発光材料が好ましく、前記アスペクト比が3以上となる点で、平面状の配位構造である4座となる白金(白金錯体)が好ましく、サレン系、ポルフィリン系骨格の白金錯体がより好ましい。
前記白金錯体としては、下記一般式(1)〜(5)で表される燐光発光性化合物から選択されることが好ましい。
一般式(1)
Figure 2012079901
(一般式(1)中、X,Y,Zは、炭素原子又は窒素原子を表し、ZとYのいずれか一方が、窒素原子であり、Yが窒素原子のときは、Xは、炭素原子である。m、n、p、qは、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。Arはアリール基を表す。R1〜R4は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、ヘテロ環基を表し、m、n、p、qが2以上の場合、複数のR1〜R4は各々隣同士で互いに連結して環状構造を形成してもよい。)
一般式(1)中、X,Y,Zは、炭素原子又は窒素原子を表し、ZとYのいずれか一方が、窒素原子であり、Yが窒素原子のときは、Xは炭素原子である。好ましくは、Zが炭素原子、Yが窒素原子、Xが炭素原子である。
m、n、p、qは、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。これらの中でも、mは0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。nは0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。pは0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。qは0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。
1〜R4は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、又はヘテロ環基を表す。
前記アルキル基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルキル基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルキル基としては、炭素数1〜12が好ましく、具体的には、例えば、メチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、n−ブチル基、t−ブチル基、t−アミル基、s−ブチル基などが挙げられる。
前記アリール基としては、炭素数6〜10の置換又は無置換のアリール基を表し、縮環していてもよく、例えば、フェニル基、トルイル基、ナフチル基などが挙げられる。
前記アルコキシ基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルコキシ基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルコキシ基としては、炭素数1〜12が好ましく、具体的には、例えば、メトキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、s−オクチルオキシ基、ベンジルオキシ基などが挙げられる。
前記アリールオキシ基としては、炭素数6〜10の置換又は無置換のアリールオキシ基を表し、縮環していてもよく、フェニルオキシ基、トルイルオキシ基、ナフチルオキシ基などが挙げられる。
前記シリル基としては、炭素数3〜24の炭化水素基で置換されたシリル基を表し、トリアルキルシリル基、アリールジアルキルシリル基、アルキルジアリールシリル基、トリアリールシリル基のいずれであってもよい。前記シリル基としては、炭素数3〜18が好ましく、具体的には、例えば、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基などが挙げられる。
前記へテロ環基としては、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、トリアジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。
これらの中でも、アスペクト比の観点で、直鎖状アルキル基、又はアルキル基以外の基の場合にはアルキル基を置換基として有することが好ましい。
また、R1及びR2としては、アルキル基、アリール基、フッ素原子、シアノ基又はシリル基であることが好ましく、アルキル基又はアリール基であることがより好ましく、フェニル基であることが好ましい。
3及びR4は、アルキル基又はアリール基であることが好ましく、メチル基、トリフルオロメチル基、フェニル基がより好ましく、メチル基、トリフルオロメチル基が更に好ましい。
Arが表すアリール基としては、フェニル基、ナフチル基を挙げることができ、フェニル基であることが好ましい。Arが表すアリール基は更に置換基を有しても良く、該置換基としてはアルキル基、アリール基、シアノ基、アミノ基、フッ素原子、フルオロアルキル基が挙げられ、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、アミノ基、フッ素原子、フルオロアルキル基(好ましくはトリフルオロメチル基)であり、更に好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、フッ素原子)である。Arとしてより好ましくは、置換基を有するフェニル基であり、該置換基としては、メチル基、t−ブチル基、4−ペンチル−シクロヘキシル基、4−ペンチル−シクロヘキシルメトキシ基などが好ましい。
m、n、p、q、が2以上の場合、複数のR1〜R4は各々隣同士で互いに連結して環状構造を形成してもよい。
一般式(2)
Figure 2012079901
(一般式(2)中、X,Y,Zは、炭素原子又は窒素原子を表し、ZとYのいずれか一方が窒素原子である。Yが窒素原子のときは、Xは炭素原子である。r、s、t、uは、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。R5〜R8は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、又はヘテロ環基を表し、r、s、t、uが2以上の場合、複数のR5〜R8は各々隣同士で互いに連結して環状構造を形成してもよい。W1とW2とは、アルキル基を表し、互いに結合して環状構造を形成してもよい。)
一般式(2)中、X,Y,Zは、一般式(1)のX,Y,Zと同義であり、好ましい範囲も同じである。
5〜R8は、一般式(1)のR1〜R4と同義である。
5及びR6としては、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、フッ素原子、シアノ基が好ましい。
5及びR6が表すアルキル基としては、置換基を有してもよい、メチル基、ブチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基などが好ましく、ブチル基、トリフルオロメチル基、オクチル基、デシル基がより好ましい。
5及びR6が表すアルコキシ基としては、デシルオキシ基が好ましい。
5及びR6が表すアリール基としては、置換基を有してもよいフェニル基が好ましく、該置換基としては、アルキル基が好ましく、プロピル基、ブチル基がより好ましい。
7及びR8は、アルキル基又はアリール基であることが好ましく、置換基を有してもよいフェニル基がより好ましい。該置換基としてはアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
r、s、t、u、は、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。これらの中でも、rは0〜2が好ましく、0又は1がより好ましい。sは0〜2が好ましく、0又は1がより好ましい。tは0又は1が好ましく、uは0又は1が好ましい。
r、s、t、u、が2以上の場合、複数のR5〜R8は各々隣同士で互いに連結して環状構造を形成してもよい。該環状構造としては、ベンゾフラン環が挙げられる。
1とW2とは、炭素数1〜10のアルキル基を表し、互いに結合して環状構造を形成してもよい。
1とW2が表すアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、ペンチル基などが挙げられる。
また、W1とW2が結合して形成する環状構造としては、シクロヘキシル環状構造が挙げられる。
1とW2としては、高アスペクト比の観点でメチル基、シクロヘキシル環状構造が好ましい。
一般式(3)
Figure 2012079901
(一般式(3)中、R9〜R16は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、シリル基、又はヘテロ環基を表し、R9とR11、R11とR12、R12とR10、R14とR15、R13とR16は、互いに結合して環状構造を形成してもよい。)
一般式(3)中、R9〜R16は、水素原子、アルキル基、アリール基、シリル基、ヘテロ環基を表し、R9とR11、R11とR12、R12とR10、R14とR15、R13とR16は、互いに結合して環状構造を形成してもよい。
前記アルキル基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルキル基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルキル基としては、炭素数1〜12が好ましく、例えば、メチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、n−ブチル基、t−ブチル基、t−アミル基、s−ブチル基などが挙げられる。
前記アリール基としては、炭素数6〜10の置換又は無置換のアリール基を表し、縮環していてもよく、例えば、フェニル基、トルイル基、ナフチル基などが挙げられる。
前記アルコキシ基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルコキシ基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルコキシ基としては、炭素数1〜12が好ましく、具体的には、例えば、メトキシ基、ペンチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、s−オクチルオキシ基、ベンジルオキシ基などが挙げられる。
前記アリールオキシ基としては、炭素数6〜10の置換又は無置換のアリールオキシ基を表し、縮環していてもよく、具体的には、例えば、フェニルオキシ基、トルイルオキシ基、ナフチルオキシ基などが挙げられる。
前記シリル基としては、炭素数3〜24の炭素原子で置換されたシリル基を表し、トリアルキルシリル基、アリールジアルキルシリル基、アルキルジアリールシリル基、トリアリールシリル基のいずれであってもよい。前記シリル基としては、炭素数3〜18が好ましく、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基などが挙げられる。
前記へテロ環基としては、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、トリアジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。
9〜R10は、水素原子あるいはR9とR11、R10とR12がそれぞれ結合したヘテロ芳香環が好ましい。該へテロ芳香環としては、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環などが挙げられる。好ましくは、ピリジン環である。
13、R14、R15、R16は、R13とR16、R14とR15がそれぞれ結合した芳香環であることが好ましい。該芳香環としては、ベンゼン環が挙げられる。
11とR12は、水素原子、アルキル基、又はR11とR12が結合した芳香環を表すことが好ましい。R11とR12が結合した芳香環としては、ベンゼン環又はナフタレン環が挙げられる。
9とR11、R10とR12がそれぞれ結合したヘテロ芳香環、及びR13、R14、R15、R16は、R13とR16、R14とR15がそれぞれ結合した芳香環は置換基を有していてもよく、該置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、フッ素原子などが挙げられ、メチル基、n−ブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、ウンデシル基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、フッ素原子が好ましい。
これらの中でも、アスペクト比及び分子サイズの観点でR13とR16、R14とR15、R11とR12がそれぞれ結合した芳香環が好ましい。
一般式(3)で表される化合物のより好ましい態様としては、下記一般式(6)の化合物が挙げられる。
一般式(6)
Figure 2012079901
一般式(6)中、B’は、芳香族及び非芳香族の6員環のいずれかを形成してもよい。
17〜R26は、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、ヘテロ環基を表し、R17とR18、R18とR19、R19とR20、R21とR22、R22とR23、R23とR24、R25とR26は互いに結合して環状構造を形成してもよい。
17、R20、R21、R24は、水素原子、アルキル基が好ましい。
18、R19、R22、R23は、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基が好ましく、アルキル基、アルコキ基がより好ましく、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基が更に好ましい。
25〜R26は、水素原子、アルキル基、フッ素原子、又はR25とR26が結合した芳香環が好ましい。
B’は非芳香族6員環が好ましく、ピリジン環がより好ましい。該環には置換基を有していてもよく、置換基としてはアルキル基(メチル基、ブチル基)が挙げられる。
アススペクト比の観点からは、R17〜R26は、鎖状アルキル基が好ましく、又はアルキル基以外の置換基の場合にはアルキル基を置換基として有することが好ましい。
一般式(4)
Figure 2012079901
(一般式(4)中、X,Y,Zは、炭素原子又は窒素原子を表し、ZとYのいずれか一方が窒素原子である。Yが窒素原子のときは、Xは炭素原子である。m、n、p、gは、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。Arはアリール基を表す。R1〜R3及びR30は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、又はヘテロ環基を表し、m、n、p、gが2以上の場合、複数のR1〜R3及びR30は各々隣同士で互いに連結して環状構造を形成してもよい。M、Qとしては、それぞれ独立に炭素原子又は窒素原子である。)
一般式(4)中、R1〜R3、Ar、X、Y、Z、m、n、pは一般式(1)と同義であり、好ましい範囲も同じである。
M、Qとしては、それぞれ独立に炭素原子又は窒素原子である。Mは炭素原子であることが好ましい。Qは窒素原子であることが好ましい。
gは、0〜3の整数を表し、0〜2の整数が好ましい。
30は、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、ヘテロ環基を表す。
前記アルキル基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルキル基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルキル基としては、炭素数1〜12が好ましく、具体的には、例えば、メチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、n−ブチル基、t−ブチル基、t−アミル基、s−ブチル基などが挙げられる。
前記アリール基としては、炭素数6〜10の置換又は無置換のアリール基を表し、縮環していてもよく、例えば、フェニル基、トルイル基、ナフチル基などが挙げられる。
前記アルコキシ基としては、炭素数1〜20の置換又は無置換のアルコキシ基を表し、直鎖、分岐、環状いずれの構造であってもよい。前記アルコキシ基としては、炭素数1〜12が好ましく、具体的には、例えば、メトキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、s−オクチルオキシ基、ベンジルオキシ基などが挙げられる。
前記アリールオキシ基としては、炭素数6〜10の置換又は無置換のアリールオキシ基を表し、縮環していてもよく、具体的には、フェニルオキシ基、トルイルオキシ基、ナフチルオキシ基などが挙げられる。
前記シリル基は、炭素数3〜24の炭素原子で置換されたシリル基を表し、トリアルキルシリル基、アリールジアルキルシリル基、アルキルジアリールシリル基、トリアリールシリル基のいずれであってもよい。前記シリル基としては、炭素数3〜18が好ましく、具体的には、例えば、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基などが挙げられる。
前記へテロ環基としては、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、トリアジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。
30としては、フッ素原子が好ましい。
アススペクト比の観点からは、R30は、鎖状アルキル基が好ましく、又はアルキル基以外の置換基の場合にはアルキル基を置換基として有することが好ましい。
一般式(5)
Figure 2012079901
(一般式(5)中、Zは、炭素原子又は窒素原子を表す。m、n、gはそれぞれ独立に0〜3の整数を表す。Arはアリール基を表す。R1、R2及びR30は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、又はヘテロ環基を表し、m、n、gが2以上の場合、複数のR1、R2及びR30は各々隣同士で互いに連結して環状構造を形成してもよい。M、Qとしては、それぞれ独立に炭素原子又は窒素原子である。)
一般式(5)中、R1、R2、Ar、Z、m、nは一般式(1)と同義であり、好ましい範囲も同じである。また、M、Q、R30、gは一般式(4)と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(1)〜(5)で表される燐光発光性化合物としては、例えば下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2012079901
Figure 2012079901
Figure 2012079901
一般式(1)〜(5)で表される白金錯体は、例えば、Journal of Organic Chemistry 53,786,(1988)、G.R.Newkome et al.)の、789頁、左段53行〜右段7行に記載の方法、790頁、左段18行〜38行に記載の方法、790頁、右段19行〜30行に記載の方法及びその組み合わせ、Chemische Berichte 113,2749(1980)、H.Lexyほか)の、2752頁、26行〜35行に記載の方法等、種々の手法で合成できる。
例えば、配位子、又はその解離体と金属化合物を溶媒(例えば、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、ニトリル系溶媒、アミド系溶媒、スルホン系溶媒、スルホキサイド系溶媒、水などが挙げられる)の存在下、若しくは、溶媒非存在下、塩基の存在下(無機、有機の種々の塩基、例えば、ナトリウムメトキシド、t−ブトキシカリウム、トリエチルアミン、炭酸カリウムなどが挙げられる)、若しくは、塩基非存在下、室温以下、若しくは加熱し(通常の加熱以外にもマイクロウェーブで加熱する手法も有効である)得ることができる。
有機電界発光素子用材料における発光材料の含有量は、0.1質量%〜30質量%が好ましく、1質量%〜25質量%がより好ましく、5質量%〜20質量%が特に好ましい。
有機電界発光素子においては、発光材料の遷移双極子モーメントを陽極に対して水平に配向させるが好ましい。発光材料の遷移双極子モーメントが陽極に対して水平に配向されることで、陽極に対して垂直方向への発光成分が増加し、光取り出し効率を向上させる点で有利である。
遷移双極子モーメントの方向としては、理論計算により下記のように規定される。ここでいう理論計算は、Gaussian03(米ガウシアン社)を用いて行う。計算に使用する分子構造は、構造最適化計算を行って生成エネルギーが最小となる構造を用い、遷移双極子モーメントの方向を求めることができる。
あるいは、発光層を形成した後、ATR−IR測定法や斜入射UV測定法により測定することもできる。
〔膜〕
本発明の有機電界発光素子用材料により、ホスト材料及び発光材料の配向性が高い膜を得ることができる。該膜は、塗布プロセスなどの湿式法や真空蒸着プロセスなどにより形成することが好ましい。該膜は、有機電界発光素子の発光層として用いることができ、配向性が高いため光取り出し効率に優れる発光層とすることができる。
〔有機電界発光素子〕
本発明における有機電界発光素子について詳細に説明する。
本発明における有機電界発光素子の好ましい態様としては、基板上に、陽極及び陰極を含む一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、本発明の有機電界発光素子用材料を該発光層に含有する有機電界発光素子である。
本発明の有機電界発光素子において、発光層は有機層であり、発光層と陽極の間に更に少なくとも一層の有機層を含んでもよく、これら以外にも更に有機層を有していてもよい。
発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明若しくは半透明であることが好ましい。
図1は、本発明に係る有機電界発光素子の構成の一例を示している。
図1に示される本発明に係る有機電界発光素子10は、支持基板2上において、陽極3と陰極9との間に発光層6が挟まれている。具体的には、陽極3と陰極9との間に正孔注入層4、正孔輸送層5、発光層6、正孔ブロック層7、及び電子輸送層8がこの順に積層されている。
<有機層の構成>
前記有機層の層構成としては、特に制限はなく、有機電界発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができるが、陽極上に又は陰極上に形成されるのが好ましい。この場合、有機層は、陽極又は陰極上の前面又は一面に形成される。
有機層の形状、大きさ、及び厚み等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
具体的な層構成として、下記が挙げられるが本発明はこれらの構成に限定されるものではない。
・陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極。
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極。
有機電界発光素子の素子構成、基板、陰極及び陽極については、例えば、特開2008−270736号公報に詳述されており、該公報に記載の事項を本発明に適用することができる。
<基板>
本発明で使用する基板としては、有機層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
<陽極>
陽極は、通常、有機層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
<陰極>
陰極は、通常、有機層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
基板、陽極、陰極については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0070〕〜〔0089〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
<有機層>
本発明における有機層について説明する。
〔有機層の形成〕
本発明の有機電界発光素子において、各有機層は、真空蒸着法やスパッタ法等の乾式成膜法、転写法、印刷法、スピンコート法、バーコート法等の溶液塗布プロセスのいずれによっても好適に形成することができる。乾式法としては真空蒸着法、スパッタ法等が使用でき、湿式法としてはディッピング法、スピンコート法、ディップコート法、キャスト法、ダイコート法、ロールコート法、バーコート法、グラビアコート法、スプレーコート法、インクジェット法等が使用可能である。
これらの成膜法は有機層の材料に応じて適宜選択できる。
湿式法により製膜した場合は製膜した後に乾燥してよい。乾燥は塗布層が損傷しないように温度、圧力等の条件を選択して行う。
上記湿式製膜法(塗布プロセス)で用いる塗布液は通常、有機層の材料と、それを溶解又は分散するための溶剤からなる。溶剤は特に限定されず、有機層に用いる材料に応じて選択すればよい。溶剤の具体例としては、ハロゲン系溶剤(クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等)、ケトン系溶剤(アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、n−プロピルメチルケトン、シクロヘキサノン等)、芳香族系溶剤(ベンゼン、トルエン、キシレン等)、エステル系溶剤(酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン、炭酸ジエチル等)、エーテル系溶剤(テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、アミド系溶剤(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)、ジメチルスルホキシド、アルコール系溶剤(メタノール、プロパノール、ブタノールなど)、水等が挙げられる。
なお、塗布液中の溶剤に対する固形分量は特に制限はなく、塗布液の粘度も製膜方法に応じて任意に選択することができる。
〔発光層〕
本発明の有機電界発光素子において、発光層は前述の本発明の有機電界発光素子用材料を含む。
発光材料としては、配向性の観点から、前述した平面性の高い発光材料が好ましく、燐光発光材料であることが好ましく、白金錯体であることが更に好ましい。発光材料は単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
配向性の観点から発光層は真空蒸着プロセスにより形成することが好ましい。
発光層中の発光材料の含有量は特に制限されないが、例えば0.1〜30質量%であることが好ましく、1〜25質量%であるのがより好ましく、5〜20質量%であることが特に好ましい。
上記ホスト化合物とは、その励起状態から発光材料へエネルギー移動が起こり、その結果、該発光を発光させる化合物である。
本発明では、前述したホスト材料を含有する。該ホスト材料の発光層中での含有量は、70質量%〜99.9質量%が好ましく、75質量%〜99質量%がより好ましく、80質量%〜95質量%が特に好ましい。
ホスト材料としては、前述のホスト材料以外の材料を含有させてもよく、その具体例としては、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリデン化合物、ポルフィリン化合物、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体、メタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾール等を配位子とする金属錯体、ポリシラン化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)誘導体、アニリン共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子、ポリチオフェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体等が挙げられる。ホスト化合物は1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
発光層の厚みは、駆動電圧上昇を抑え、また短絡を防止する観点から、10〜200nmとするのが好ましく、20〜80nmとするのがより好ましい。
(正孔注入層、正孔輸送層)
本発明の有機電界発光素子は、正孔注入層、及び正孔輸送層を有してもよい。正孔注入層、及び正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。
正孔注入層、正孔輸送層については、例えば、特開2008−270736、特開2007−266458に詳述されており、これらの公報に記載の事項を本発明に適用することができる。
(電子注入層、電子輸送層)
本発明の有機電界発光素子は、電子注入層、及び電子輸送層を有してもよい。電子注入層、及び電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いる電子注入材料、電子輸送材料は低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
電子注入層、電子輸送層については、例えば、特開2008−270736、特開2007−266458に詳述されており、これらの公報に記載の事項を本発明に適用することができる。
(正孔ブロック層)
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陰極側で隣接する有機層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する有機化合物の例としては、アルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナト)4−フェニルフェノレート(Aluminum(III)bis(2−methyl−8−quinolinato)4−phenylphenolate(BAlqと略記する))等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(2,9−Dimethyl−4,7−diphenyl−1,10−phenanthroline(BCPと略記する))等のフェナントロリン誘導体、トリフェニレン誘導体、カルバゾール誘導体等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
(電子ブロック層)
電子ブロック層は、陰極側から発光層に輸送された電子が、陽極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陽極側で隣接する有機層として、電子ブロック層を設けることができる。
電子ブロック層を構成する有機化合物の例としては、例えば前述の正孔輸送材料として挙げたものが適用できる。
電子ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
電子ブロック層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
〔その他の有機層〕
本発明の有機電界発光素子は、特開平7−85974号、同7−192866号、同8−22891号、同10−275682号、同10−106746号等に記載の保護層を有していてもよい。保護層は発光素子の最上面に形成する。ここで最上面とは、基材、透明電極、有機層及び背面電極をこの順に積層する場合には背面電極の外側表面を指し、基材、背面電極、有機層及び透明電極をこの順に積層する場合には透明電極の外側表面を指す。保護層の形状、大きさ、厚み等は特に限定されない。保護層をなす材料は、水分や酸素等の発光素子を劣化させ得るものが素子内に侵入又は透過するのを抑制する機能を有しているものであれば特に限定されず、酸化ケイ素、二酸化ケイ素、酸化ゲルマニウム、二酸化ゲルマニウム等が使用できる。
保護層の形成方法は特に限定はなく、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、分子センエピタキシ法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、コーティング法等が適用できる。
〔封止〕
また、有機電界発光素子には水分や酸素の侵入を防止するための封止層を設けるのが好ましい。封止層を形成する材料としては、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとの共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリユリア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン又はジクロロジフルオロエチレンと他のコモノマーとの共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質、金属(In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Tl、Ni等)、金属酸化物(MgO、SiO、SiO2、Al23、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe23、Y23、TiO2等)、金属フッ化物(MgF2、LiF、AlF3、CaF2等)、液状フッ素化炭素(パーフルオロアルカン、パーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等)、該液状フッ素化炭素に水分や酸素の吸着剤を分散させたもの等が使用可能である。
本発明の有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の有機電界発光素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、物質量とその割合、操作等は本発明の主旨から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って本発明の範囲は以下の具体例に制限されるものではない。
(実施例1)
(ホスト液晶1,2,4,5,6,7の合成)
下記スキームに従って合成した。
Figure 2012079901
上記スキーム中、R1及びR2は後記のホスト液晶1、2、4〜7の構造に対応する置換基を表す。
(2−ブロモトリフェニレンの合成)
特表2008−543086記載の方法に従い、トリフェニレン(10g)をブロモ化することで、2−ブロモトリフェニレン(5.6g)を得た。
(2−アリールトリフェニレンの合成)
2−ブロモトリフェニレン(4g)及びアリールホウ酸(1.5当量)のキシレン/水=1/1溶液(80ml/80ml)に、Pd(PPh34(1モル%)及び炭酸カリウム(6当量)を加え、窒素雰囲気下・120℃で12時間撹拌した。反応液を酢酸エチル/希塩酸(体積比:酢酸エチル/希塩酸=1/1)に注加し、有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧にて濃縮した。濃縮残さをシリカゲルカラムクロマト精製することにより、2−アリールトリフェニレン(収率70〜85%)を得た。
(2−アリール−3,6,7,10,11−ペンタブロモトリフェニレンの合成)
2−アリールトリフェニレン(1g)のTHF溶液(10ml)に、氷冷下でブロミンを滴下し、3時間撹拌した。反応液を酢酸エチル/希塩酸(体積比:酢酸エチル/希塩酸=1/1)に注加し、有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧にて濃縮した。濃縮残さをシリカゲルカラムクロマト精製することにより、2−アリール−3,6,7,10,11−ペンタブロモトリフェニレン(収率30〜65%)を得た。
(ホスト液晶1,2,4,5,6,7の合成)
Molecular Crystals and Liquid Crystals,2003,vol.397,p.117−128記載の方法に従い、2−アリール−3,6,7,10,11−ペンタブロモトリフェニレン(0.5g)とアルキルZnI(7当量)とをPd触媒でカップリング反応した。反応液をクロロホルム/希塩酸(体積比:クロロホルム/希塩酸=1/1)に注加し、有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧にて濃縮した。濃縮残さをシリカゲルカラムクロマト精製することにより、ホスト液晶1,2,4,5,6,7(収率40〜55%)を得た。なお、化合物の同定は元素分析、NMR及びMASSスペクトルにより行った。外観は白色固体であった。
(ホスト液晶3の合成)
下記スキームに従って合成した。
Figure 2012079901
(2−ヒドロキシトリフェニレンの合成)
2−ブロモトリフェニレン10gのTHF溶液(100ml)に、−78℃にてn−ブチルリチウム/ヘキサン溶液(1.1当量)を滴下し、1時間撹拌した。反応液に、トリメトキシボラン(3当量)のTHF溶液を滴下し、室温にて5時間撹拌した。反応液を1N塩酸水に注加し、得られた粗結晶を濾取した。粗結晶をTHFに溶解し、30%過酸化水素水(1.2当量)を滴下し、加熱還流下で1時間撹拌した。反応液を酢酸エチル/希塩酸(体積比:酢酸エチル/希塩酸=1/1)に注加し、有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧にて濃縮した。濃縮残さをシリカゲルカラムクロマト精製することにより、2−ヒドロキシトリフェニレン(7.3g)を得た。
(2−アダマンチルメチルオキシトリフェニレンの合成)
2−ヒドロキシトリフェニレン(5g)、アダマンチルメチル 4−メチルベンゼンスルホネート(1.5当量)及び炭酸セシウム(5当量)のNMP溶液(50ml)を、150℃で8時間撹拌した。反応液を酢酸エチル/希塩酸(体積比:酢酸エチル/希塩酸=1/1)に注加し、有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧にて濃縮した。濃縮残さをシリカゲルカラムクロマト精製することにより、2−アダマンチルメチルオキシトリフェニレン(4.9g)を得た。
(2−アダマンチルメチルオキシ−3,6,7,10,11−ペンタブロモトリフェニレンの合成)
2−アダマンチルメチルオキシトリフェニレン(3g)のTHF溶液(50ml)に、氷冷下でブロミンを滴下し、3時間撹拌した。反応液を酢酸エチル/希塩酸(体積比:酢酸エチル/希塩酸=1/1)に注加し、有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧にて濃縮した。濃縮残さをシリカゲルカラムクロマト精製することにより、2−アダマンチルメチルオキシ−3,6,7,10,11−ペンタブロモトリフェニレン(3.4g)を得た。
(ホスト液晶3の合成)
Molecular Crystals and Liquid Crystals,2003,vol.397,p.117−128記載の方法に従い、2−アダマンチルメチルオキシ−3,6,7,10,11−ペンタブロモトリフェニレン(2g)とアルキルZnI(7当量)とをPd触媒でカップリング反応した。反応液をクロロホルム/希塩酸(体積比:クロロホルム/希塩酸=1/1)に注加し、有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧にて濃縮した。濃縮残さをシリカゲルカラムクロマト精製することにより、ホスト液晶3(1.7g)を得た。なお、化合物の同定は元素分析、NMR及びMASSスペクトルにより行った。外観は白色固体であった。
(実施例2)
(成膜)
25mm×25mm×0.7mmの石英ガラス基板を洗浄し、UVオゾン処理した後、配向膜(日産化学製水平配向膜SE−130)を200nmとなるようにスピンコート塗布し、100℃で10分、その後180℃で1時間加熱することで下地基板を得た。
この下地基板上に、真空蒸着法にて、表1に示すホスト材料と発光材料を質量比(90:10)となるように蒸着して300nmに成膜した。
(配向度評価)
偏光ATR−IR法解析により発光材料の配向度を水平配向秩序度Sとして算出した。 S=0の場合ランダム(配向性なし)であり、S=1.0の場合完全水平配向を示す。
Figure 2012079901
実施例で使用したホスト材料及び化合物A−1の構造を以下に記載する。また、ホスト材料の液晶コアと立体障害基の距離を以下の表2に記載する。
Figure 2012079901
Figure 2012079901
上記ホスト液晶8及び9はそれぞれ、POLYMERS FOR ADVANCED TECHNOLOGIES、9,443−460(1998)に記載の化合物1,及び2である。
Figure 2012079901
Figure 2012079901
表1の結果から、液晶コアから3Å〜4Å離れた位置に少なくとも1つの立体障害基を有する液晶性ホスト材料と、平板状発光材料とを含有する材料は、配向性が高いことが分かる。
(実施例3)
(有機電界発光素子の作製)
厚み0.5mm、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(ジオマテック社製、表面抵抗10Ω/□)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上に真空蒸着法にて以下の有機化合物層を順次蒸着した。
第1層:NPD:膜厚40nm
第2層:表2記載のホスト材料及び発光材料(質量比90:10):膜厚30nm
第3層:CBP:膜厚5nm
第4層:BAlq:膜厚45nm
この上に、フッ化リチウム1nm及び金属アルミニウム100nmをこの順に蒸着し陰極とした。
この積層体を、大気に触れさせることなく、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れ、ガラス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、有機電界発光素子を得た。
これらの素子を発光させた結果、各素子とも発光材料に由来する発光が得られた。
(評価)
得られた素子について下記評価を行った。評価結果を表3に示す。
(a)外部量子効率
東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2400を用いて、直流電圧を各素子に印加し発光させ、その輝度をトプコン社製輝度計BM−8を用いて測定した。発光スペクトルと発光波長は浜松ホトニクス製スペクトルアナライザーPMA−11を用いて測定した。これらを元に輝度が1000cd/m2付近の外部量子効率を輝度換算法により算出した。 発光材料A−1を用い、同じホスト液晶を用いた比較例の外部量子効率を1としたときの相対値を算出した。素子22〜24については素子21の外部量子効率を1としたときの相対値を算出した。
Figure 2012079901
表3から、本発明の有機電界発光素子用材料を発光層に用いた素子は、比較素子に対して外部量子効率が1.5倍以上優れ、光取り出し効率が向上していることが分かる。
以下、ホスト材料及び発光材料以外で実施例に用いた化合物の構造を示す。
Figure 2012079901
2・・・基板
3・・・陽極
4・・・正孔注入層
5・・・正孔輸送層
6・・・発光層
7・・・正孔ブロック層
8・・・電子輸送層
9・・・陰極
10・・・有機電界発光素子

Claims (11)

  1. 液晶コアから3Å〜4Å離れた位置に少なくとも1つの立体障害基を有し該液晶コアに結合した置換基はエステル基を有さない液晶性ホスト材料と、平板状発光材料とを含有することを特徴とする有機電界発光素子用材料。
  2. 前記平板状発光材料が白金錯体であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子用材料。
  3. 前記液晶性ホスト材料が、下記一般式(I)で表される化合物であり、前記液晶コアが下記Aであることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機電界発光素子用材料。
    一般式(I)
    Figure 2012079901
    (一般式(I)中、Aは16電子以上の共役構造を有する液晶コアを表し、かつ、環が4個以上縮環した構造である。Zは炭素原子、ケイ素原子又は酸素原子であり、Zが炭素原子の場合、環状構造Bを形成しても良い。Bは5員又は6員の芳香環又はヘテロ環を表す。C1、C2、及びC3はそれぞれ独立に2級又は3級の炭素原子を表し、Rはアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、パーフルオロアルコキシ基、アルキルチオ基、フッ素原子、シリル基を表す。環状構造Bを形成しないとき、Rはアリール基、ヘテロアリール基であっても良い。)
  4. 前記縮環構造Aが、ピレン構造、ペリレン構造、又はトリフェニレン構造であることを特徴とする請求項3に記載の有機電界発光素子用材料。
  5. 前記一般式(I)で表される化合物が下記一般式(II)で表される化合物であることを特徴とする請求項3又は4に記載の有機電界発光素子用材料。
    一般式(II)
    Figure 2012079901
    (一般式(II)中、Zは炭素原子、ケイ素原子又は酸素原子であり、Zが炭素原子の場合、環状構造Bを形成しても良い。Bは5員又は6員の芳香環又はヘテロ環を表す。C1、C2、及びC3はそれぞれ独立に2級又は3級の炭素原子を表し、Rはアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、パーフルオロアルコキシ基、アルキルチオ基、フッ素原子、シリル基を表す。環状構造Bを形成しないとき、Rはアリール基、ヘテロアリール基であっても良い。Y1〜Y5はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、シアノ基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、又はシリル基を表す。Y1〜Y5のうち、水素原子は0個以上3個以下である。)
  6. 前記一般式(II)で表される化合物が下記一般式(III)で表される化合物であることを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光素子用材料。
    一般式(III)
    Figure 2012079901
    (前記式中、Y1〜Y7はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、シアノ基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、シリル基を表す。Y1〜Y5のうち、水素原子は0個以上3個以下である。Rはアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、パーフルオロアルコキシ基、アルキルチオ基、フッ素原子、シリル基を表す。)
  7. 前記Rが、アルキル基、アルコキシ基、又はシリル基であることを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の有機電界発光素子用材料。
  8. 前記白金錯体が下記一般式(1)〜(5)で表される燐光発光性化合物から選択される少なくとも1つである、請求項2〜7のいずれか一項に記載の有機電界発光素子用材料。
    一般式(1)
    Figure 2012079901
    (一般式(1)中、X,Y,Zは、炭素原子又は窒素原子を表し、ZとYのいずれか一方が窒素原子である。Yが窒素原子のときは、Xは炭素原子である。m、n、p、qは、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。Arはアリール基を表す。R1〜R4は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、又はヘテロ環基を表し、m、n、p、qが2以上の場合、複数のR1〜R4は各々隣同士で互いに連結して環状構造を形成してもよい。)
    一般式(2)
    Figure 2012079901
    (一般式(2)中、X,Y,Zは、炭素原子又は窒素原子を表し、ZとYのいずれか一方が窒素原子である。Yが窒素原子のときは、Xは炭素原子である。r、s、t、uは、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。R5〜R8は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、又はヘテロ環基を表し、r、s、t、uが2以上の場合、複数のR5〜R8は各々隣同士で互いに連結して環状構造を形成してもよい。W1とW2とは、アルキル基を表し、互いに結合して環状構造を形成してもよい。)
    一般式(3)
    Figure 2012079901
    (一般式(3)中、R9〜R16は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、シリル基、又はヘテロ環基を表し、R9とR11、R11とR12、R12とR10、R14とR15、R13とR16は、互いに結合して環状構造を形成してもよい。)
    一般式(4)
    Figure 2012079901
    (一般式(4)中、X,Y,Zは、炭素原子又は窒素原子を表し、ZとYのいずれか一方が窒素原子である。Yが窒素原子のときは、Xは炭素原子である。m、n、p、gは、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。Arはアリール基を表す。R1〜R3及びR30、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、又はヘテロ環基を表し、m、n、p、gが2以上の場合、複数のR1〜R3及びR30は各々隣同士で互いに連結して環状構造を形成してもよい。M、Qは、それぞれ独立に炭素原子又は窒素原子である。)
    一般式(5)
    Figure 2012079901
    (一般式(5)中、Zは、炭素原子又は窒素原子を表す。m、n、gはそれぞれ独立に0〜3の整数を表す。Arはアリール基を表す。R1、R2及びR30は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子、シアノ基、シリル基、又はヘテロ環基を表し、m、n、gが2以上の場合、複数のR1、R2及びR30は各々隣同士で互いに連結して環状構造を形成してもよい。M、Qは、それぞれ独立に炭素原子又は窒素原子である。)
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機電界発光素子用材料を含有する膜。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機電界発光素子用材料を含有する発光層。
  11. 基板上に、陽極及び陰極を含む一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機電界発光素子用材料を該発光層に含有する有機電界発光素子。
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