JP2012078560A - ズームレンズ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数の増加を抑えることができるズームレンズ駆動装置を提供する。
【解決手段】ステップズーム機能を有するデジタルカメラに装着されるズームレンズ駆動装置1において、撮影レンズ5は、結像側に向かう光束がテレセントリックとなるように、被写体から順に、負の屈折力の第1レンズ群2と、正の屈折力の第2レンズ群3とを少なくとも有し、1個のカム筒9により第1レンズ群2および第2レンズ群3を移動し、ズーム動作と焦点調節とを行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、ズームレンズ駆動装置に関する。
従来より、デジタルカメラに装着されるズームレンズ駆動装置においては、ズーム動作の制御負荷を軽減するため、ワイド端とテレ端との間のズーム範囲内で、段階的に複数のズーム位置を設定し、各ズーム位置ごとに焦点調節を行うことができる、いわゆるステップズーム機能を有するものが知られている。
特開平9−49958号公報 特開平11−211963号公報
しかしながら、かかるズームレンズ駆動装置においては、ズーム動作用のモーターと、焦点調節用のモーターとを有している。そのため、ズームレンズ駆動装置の部品点数の増加を招く原因となっている。
そこで、本発明は、部品点数の増加を抑えることができるズームレンズ駆動装置を提供することを課題とする。
上述の課題を解決するため、本発明のズームレンズ駆動装置は、ワイド端とテレ端との間のズーム範囲内で、段階的に複数のズーム位置が設定されており、この各ズーム位置に対応する焦点距離となるように撮影レンズの焦点距離を変化させるズーム動作とともに、各ズーム位置ごとに合焦位置を変化させる焦点調節動作を行うステップズーム機能を有するデジタルカメラに装着されるものであって、撮影レンズは、結像側に向かう光束がテレセントリックとなるように、被写体から順に、負の屈折力の第1レンズ群と、正の屈折力の第2レンズ群とを少なくとも有し、第1レンズ群に連結する第1カムフォロアに作用し第1レンズ群を移動させる第1カム溝と、第2レンズ群に連結する第2カムフォロアに作用することで第2レンズ群を移動させる第2カム溝とを有する1個のカム筒の回転により、第1レンズ群および第2レンズ群が移動され、第1レンズ群および第2レンズ群は変倍用のレンズ群を構成し、第1レンズ群および第2レンズ群のうち、いずれか一方は焦点調節系のレンズ群であり、他方は変倍系のレンズ群であって、第1カム溝および第2カム溝は、各カム溝が対応するレンズ群に対応して、いずれか一方のカム溝は焦点調節系のレンズ群を焦点調節のために移動させる焦点調整用のカム溝を有する焦点調節用のカム溝であり、他方のカム溝は変倍系のレンズ群を移動させる変倍用のカム溝であり、少なくとも所定のズーム位置において、所定の回転方向に対して反対方向に所定量を回転させられても、対応するレンズ群に対して光軸方向への駆動力を作用させない領域を有することとする。
上記発明に加えて、本発明のズームレンズ駆動装置は、第2レンズ群は変倍系のレンズ群であり、第2レンズ群に対応して設けられる第2カム溝は変倍用のカム溝であることとする。
上記発明に加えて、本発明のズームレンズ駆動装置は、第2カム溝がワイド端側からテレ端側にズーム動作を行うときに第2カムフォロアに対して作用するテレ側カムと、テレ端側からワイド端側にズーム動作を行うときに第2カムフォロアに対して作用するワイド側カムとを有し、テレ側カムおよびワイド側カムが、カム形状に変曲点を有しないこととする。
上記発明に加えて、本発明のズームレンズ駆動装置は、テレ側カムおよびワイド側カムの各ズーム位置におけるカム角が、テレ端側ほど大きいこととする。
本発明の第1の実施の形態に係るズームモーター駆動装置の断面図である。 図1に示すズームモーター駆動装置に備えられるカム筒の展開図である。 カム筒が非撮影位置に配置されているときの、第1カムフォロアと第1カム溝における位置、および第2カムフォロアの第2カム溝における位置を示す図である。 第2レンズ群がワイド位置に配置されているときのズームモーター駆動装置の状態を示す図である。 第2レンズ群がミドル位置に配置されているときのズームモーター駆動装置の状態を示す図である。 第2レンズ群がテレ位置に配置されているときのズームモーター駆動装置の状態を示す図である。 カム筒を右方向に回転させるときの第1カムフォロアと第1カム溝との位置関係、および第2カムフォロアと第2カム溝との位置関係を示す図である。 カム筒を左方向に回転させるときの第1カムフォロアと第1カム溝との位置関係、および第2カムフォロアと第2カム溝との位置関係を示す図である。 カム筒を右方向に回転させた状態(ズームアップ動作)から左方向に回転させた場合の第2レンズ群と第1レンズ群の動きを示す図である。 カム筒を左方向に回転させた状態(ズームダウン動作)から右方向に回転させた場合の第2レンズ群と第1レンズ群の動きを示す図である。 カム筒の回転角と、撮影レンズの焦点距離との関係を示すグラフである。 カム筒の他の構成を示す図である。 図12に示すカム筒を用いたズームレンズ駆動装置におけるカム筒の回転角と焦点距離との関係を示すグラフである。 カム筒の他の構成を示す図である。 カム筒の他の構成を示す図である。 カム筒の他の構成を示す図である。
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態に係るズームレンズ駆動装置1の構成ついて、図面を参照しながら説明をする。ズームレンズ駆動装置1は、デジタルカメラに備えられるものである。
(ズームレンズ駆動装置1の全体構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるズームレンズ駆動装置1の概略の構成を示す図であり、ズームレンズ駆動装置1の光軸Xを含む面における断面図として示されている。なお、以下の説明において、図1の右方向をズームレンズ駆動装置1の前方向である被写体方向とし、また図1の左方向をズームレンズ駆動装置1の後方向である結像方向として説明を行う。
ズームレンズ駆動装置1は、第1レンズ群2、第2レンズ群3および第3レンズ群4の3群からなる撮影レンズ5と、第1レンズ群2を保持する第1レンズ群保持枠6と、第2レンズ群3を保持する第2レンズ群保持枠7と、固定筒8と、カム筒9と、直進案内筒10等を有する。ズームレンズ駆動装置1は、デジタルカメラに備えられるズームレンズ駆動装置として構成され、固定筒8が、図示を省略するデジタルカメラの本体に対して固定されている。つまり、ズームレンズ駆動装置1は、固定筒8を介してデジタルカメラの本体に対して固定される。第1レンズ群2、第2レンズ群3、第3レンズ群4は、順に、負、正、正の屈折率を有し、撮影レンズ5は、第3レンズ群4の後方に配置される撮像素子11に対してテレセントリックな光学系として構成されている。撮像素子11としては、たとえば、CCDを用いることができる。
固定筒8は、光軸Xを中心として略円筒状に形成され、ズームレンズ駆動装置1の外周部を構成し、固定筒8の内周側に、カム筒9、直進案内筒10、第1レンズ群保持枠6、第2レンズ群保持枠7、および第3レンズ群4が配置されている。固定筒8の後方には、基板部12が設けられ、この基板部12には、撮影レンズ5からの被写体光が通過することができる開口部13が形成されている。基板部12の開口部13の周縁には、レンズ保持部14が設けられ、このレンズ保持部14に第3レンズ群4が保持されている。レンズ保持部14の第3レンズ群4を保持している部分の後側には、IR(近赤外線)カットフィルタ15が保持されてる。また、基板部12には、IRカットフィルタ15の後方となる位置に撮像素子11が保持されている。
(固定筒8)
固定筒8の内周面には、雌ヘリコイド16と、螺旋溝17と、直進案内溝18が設けられている。雌ヘリコイド16は、光軸Xを中心とし、光軸Xの周囲に後方から前方に向かって巻かれる螺旋であり、カム筒9に設けられる雄ヘリコイド19に噛み合うことができる。螺旋溝17は、雌ヘリコイド16に平行に形成され、カム筒9に設けられる突起部2と係合することができる。直進案内溝18は、光軸Xと平行に伸び、光軸Xの周囲に120度の間隔で3本形成されている。そして、直進案内溝18には、直進案内筒10に形成される腕部21が係合する。
(カム筒9)
カム筒9は、固定筒8の内周側に配置される。カム筒9の後端部の外周には、雌ヘリコイド16に噛み合う雄ヘリコイド19が設けられている。また、雄ヘリコイド19が形成される部分には、図示を省略するピニオンギアに噛み合うギア部22も形成されている。該ピニオンギアは、固定筒8の外周側に配置されている。固定筒8には、図示を省略する貫通孔が設けられ、該ピニオンギアは、該貫通孔にその一部が配置され、ギア部22に噛み合うことができる。該ピニオンギアは、回転軸が光軸Xと平行に配置され、固定筒8の前後方向の長さとほぼ同じ長さに構成されている。なお、該ピニオンギアは図示を省略するカム筒駆動モーターにより駆動される。また、カム筒9には、雄ヘリコイド19の前側に雄ヘリコイド19に隣接するように突起部20が設けられ、この突起部20は、螺旋溝17に係合している。
固定筒8およびカム筒9は、上述のように構成されることで、カム筒駆動モーター(図示省略)が駆動されると、この駆動力がピニオンギア(図示省略)およびギア部22を介してカム筒9に伝達され、カム筒9が回転する。カム筒9が回転すると、カム筒9は、雄ヘリコイド19が噛み合う雌ヘリコイド16のリードにしたがって、カム筒9の回転方向に応じて前後方向に移動する。ピニオンギアは、固定筒8の前後方向の長さとほぼ同じ長さの構成とされているため、カム筒9は、固定筒8の前後方向の長さに亘って移動することができる。
固定筒8の前端部には、雌ヘリコイド16および螺旋溝17は形成されず、光軸Xの周囲方向に沿って溝部23が形成されている。この溝部23と螺旋溝17とは連続している。すなわち、溝部23は螺旋溝17の延長部として形成されている。カム筒9が、カム筒駆動モーター(図示省略)の駆動を受けて前方に移動し、雄ヘリコイド19が雌ヘリコイド16との噛み合いを外れると、突起部20および雄ヘリコイド19は溝部23に係合する。そのため、カム筒9は、溝部23の案内を受けて、前後方向への移動を伴うことなく光軸Xの周方向に回転することができる。
カム筒9の内周面には、図2に示されるように、第1レンズ群保持枠6の第1カムフォロア24に作用する第1カム溝25と、第2レンズ群保持枠7の第2カムフォロア26に作用する第2カム溝27が形成されている。また、カム筒9の後端部には、内周側に突出するフランジ状の突起部28が設けられている。この突起部28は、直進案内筒10の外周に形成される溝部29に係合する。なお、図2は、カム筒9を展開した状態の一部を示すものであり、カム筒9を内周側から見た図である。
第1カム溝25は、光軸Xの周囲に120度の間隔で3箇所に形成されている。第2カム溝27も、光軸Xの周囲に120度の間隔で3箇所に形成されている。すなわち、カム筒9には、第1カム溝25および第2カム溝27は、3対形成されているが、図2には、1対の第1カム溝25および第2カム溝27のみが示されている。
第1カム溝25は、撮影用カム溝25Aと非撮影用カム溝25Bとを有する。撮影用カム溝25Aは、撮影レンズ5の撮影状態を変えるために第1レンズ群保持枠6を移動させるためのカム溝である。非撮影用カム溝25Bは、第1レンズ群保持枠6を、後述する非撮影位置から撮影可能位置に移動したり、逆に、撮影可能位置から非撮影位置に移動させるためのカム溝である。第2カム溝27も、撮影用カム溝27Aと非撮影用カム溝27Bとを有する。撮影用カム溝27Aは、撮影レンズ5の撮影状態を変えるために第2レンズ群保持枠7を移動させるためのカム溝である。非撮影用カム溝27Bは、第2レンズ群保持枠7を、後述する非撮影位置から撮影可能位置に移動したり、逆に、撮影可能位置から非撮影位置に移動させるためのカム溝である。
(直進案内筒10)
図1に示すように、直進案内筒10は、カム筒9の内周側に配置されている。直進案内筒10の腕部21の前側の外周には、光軸Xの周方向に沿って溝部29が形成されている。溝部29には、カム筒9に形成される突起部28が係合されている。溝部29と突起部28とは、カム筒9の光軸Xの周方向については回転を許容することができるように係合されている。一方、溝部29と突起部28とは前後方向については係合している。そのため、直進案内筒10は、カム筒9の前後方向への移動と共に移動する。直進案内筒10の腕部21が固定直進案内溝18に係合していることで、カム筒9が回転する際に、この回転に引きずられて直進案内筒10が回転してしまうことはない。直進案内筒10には、第1レンズ群保持枠6の突起部30に係合する直進案内溝31と、第2レンズ群保持枠7の腕部32を通すことができる長孔部35が形成されている。
(第1レンズ群保持枠6)
第1レンズ群保持枠6は、カム筒9と直進案内筒10との間に配置されている。第1レンズ群保持枠6の外周面には、第1カム溝25に係合する第1カムフォロア24が設けられている。第1カムフォロア24は、3つの第1カム溝25に係合することができように、光軸Xの周囲に120度の間隔で3箇所に設けられている。第1レンズ群保持枠6の内周面には、第1カムフォロア24が設けられている位置に対応して突起部30が設けられている。突起部30は、3つの第1カムフォロア24毎に設けられている。直進案内筒10に形成される直進案内溝31は、各突起部30を係合することができるように3箇所に設けられている。
(第2レンズ群保持枠7)
第2レンズ群保持枠7は、直進案内筒10の内周側に配置されている。第2レンズ群保持枠7の後端部には、外周に突出し、直進案内筒10の外周面よりも外周側に延びる腕部32が設けられている。腕部32の先端部には、第2カム溝27に係合する第2カムフォロア26が設けられている。腕部32は、光軸Xの周囲に120度の間隔で3箇所に設けられ、各腕部32に第2カムフォロア26が設けられている。したがって、第2カムフォロア26は、3つの第2カム溝27にそれぞれ係合することができる。直進案内筒10に形成される長孔部35は、直進案内筒10の後端から前方に向かって形成されている。長孔部35は、直進案内筒10の後端には開口しているが、直進案内筒10の前端部へは貫通していない。長孔部35は、各腕部32を通すことができるように3箇所に設けられている。なお、第2レンズ群保持枠7には、第2レンズ群3に入射する光の光量を調節することができる射光手段としてのシャッター36が備えられている。シャッター36は、シャッター駆動部37により駆動される。
(直進案内筒10、第1レンズ群保持枠6、第2レンズ群保持枠7)
直進案内筒10は、腕部21と直進案内溝18の作用により光軸Xの周方向への回転が規制されている。また、第1レンズ群保持枠6は、突起部30と直進案内筒10の直進案内溝31との作用により光軸Xの周方向への回転が規制されている。また、第2レンズ群保持枠7は、腕部32と直進案内筒10の長孔部35との作用により光軸Xの周方向への回転が規制されている。したがって、カム筒9を回転すると、第1レンズ群保持枠6は、第1カムフォロア24と第1カム溝25の作用を受けて、第1カム溝25の形状に従ってカム筒9の回転角と回転方向に応じて前後方向に移動することができる。また、第2レンズ群保持枠7も、第2カムフォロア26と第2カム溝27の作用を受けて、第2カム溝27の形状に従ってカム筒9の回転角と回転方向に応じて前後方向に移動することができる。
(ズームレンズ駆動装置1の動作)
上述の構成を有するズームレンズ駆動装置1は、いわゆる沈胴式のズームレンズ駆動装置として構成されるものである。つまり、非撮影状態において、第1レンズ群保持枠6と第2レンズ群保持枠7とは、配置間隔が狭められ、カム筒9と共に固定筒8の内周側に位置する非撮影位置に収容(沈胴)される。一方、撮影可能状態において、カム筒9、第1レンズ群保持枠6および第2レンズ群保持枠7は、撮影可能位置に配置される。すなわち、カム筒9は、固定筒8から前方に繰り出され、第1レンズ群保持枠6および第2レンズ群保持枠7は、撮影レンズ5が所定の撮影状態となる位置に配置される。
非撮影状態においては、カム筒9は、雄ヘリコイド19が、雌ヘリコイド16の後端に配置される非撮影位置に配置される。非撮影位置に配置されるカム筒9は、固定筒8の内周側に配置される。カム筒9が非撮影位置に配置されている状態では、図3に示すように、第1カムフォロア24は、第1カム溝25の初期位置S1に位置し、第2カムフォロア26は、第2カム溝27の初期位置S2に位置する。第1レンズ群保持枠6は、第1カムフォロア24の初期位置S1に対応した非撮影位置に配置される。また、第2レンズ群保持枠7は、第2カムフォロア26の初期位置S2に対応した非撮影位置に配置される。第1レンズ群保持枠6および第2レンズ群保持枠7は、非撮影位置に配置されているとき、固定筒8の内周に位置している。
雄ヘリコイド19が雌ヘリコイド16の後端に配置されている状態、すなわちカム筒9が非撮影位置に配置されている状態で、カム筒9を、右回り(前方から後方に向かって右回り)に回転させると、カム筒9は、雌ヘリコイド16と雄ヘリコイド19の作用により前方に向かって移動する。そして、カム筒9が前方に向かって移動し、図1に示すように、雄ヘリコイド19が雌ヘリコイド16との噛み合いを外れる位置まで前方に移動されると、突起部20が溝部23にガイドされる状態となる。この状態では、カム筒9は、前方向への移動を伴うことなく、光軸Xの周方向に回転可能となる。雄ヘリコイド19が、雌ヘリコイド16の後端に配置されている状態から雌ヘリコイド16との噛み合いを外れる位置までのカム筒9の回転角は、非撮影用カム溝25B,27Bの光軸Xの周囲方向への形成角度に対応する回転角である。
カム筒9を非撮影位置に配置されている状態から右回りに回転し、回転量が非撮影用カム溝25B,27B(図2参照)の光軸Xの周囲方向への形成角度を超えると、初期位置S1に配置されている第1カムフォロア24は撮影用カム溝25A内に配置される。また、初期位置S2に配置されている第2カムフォロア26も撮影用カム溝27A内に配置される。すなわち、第1レンズ群保持枠6および第2レンズ群保持枠7は、撮影可能位置に配置される。第1レンズ群保持枠6および第2レンズ群保持枠7が撮影可能位置に配置されている状態でカム筒9を回転することにより、撮影レンズ5が所定の撮影状態になるように、第1レンズ群保持枠6および第2レンズ群保持枠7を移動させることができる。
第1カム溝25は、少なくとも撮影用カム溝25Aにおいて、第1カムフォロア24と確動カムの関係を有し、第1カムフォロア24の軌道は、カム筒9の回転方向に依存しない。一方、第2カム溝27は、非撮影用カム溝27Bにおいて第2カムフォロア26と確動カムの関係を有するが、撮影用カム溝27Aにおいては、カム面の接線に直交する方向におけるカム溝の幅、たとえば、図2に示すように、接線Lと直交する方向Dにおけるカム溝の溝幅Wが、第2カムフォロア26の直径Rよりも大きく設定されている。したがって、第2カムフォロア26は、カム筒9が右方向へ回転する場合は、第2カム溝27の後方側のカム面27Rに規制される軌道で移動し、カム筒9が左方向への回転する場合は、第2カム溝27の前方側のカム面27Fに規制される軌道で移動する。カム面27Rは、後述するように、第2レンズ群3をワイド位置側からテレ位置側に移動するときに第2カムフォロア26に作用するテレ側カムとして構成されている。また、カム面27Fは、後述するように、第2レンズ群3をテレ位置側からワイド位置側に移動するときに第2カムフォロア26に作用するワイド側カムとして構成されている。
ズームレンズ駆動装置1において、第1レンズ群2および第2レンズ群3は、撮影レンズ5の変倍用のレンズ群として構成されている。また、第1カム溝25および第2カム溝27は、第1レンズ群2および第2レンズ群3を移動し、撮影レンズ5の焦点距離を変える変倍用のカム溝として構成される。第1レンズ群2は、撮影レンズ5の焦点位置を変える焦点調節系のレンズ群としても構成される。したがって、第1カム溝25は、第1レンズ群2を焦点調節のために移動させるカム溝部を有する焦点調節用のカム溝として構成されている。第2レンズ群3は、第1レンズ群2と協働して撮影レンズ5の焦点距離を変える変倍系のレンズ群として構成される。したがって、第2カム溝27は、第2レンズ群3を撮影レンズ5の焦点距離を変化させるために移動させる変倍用のカム溝として構成されている。そして、ズームレンズ駆動装置1は、図示を省略する制御部によりカム筒駆動モーター(図示省略)の回転が制御されることで、第2レンズ群3を、予め段階的に設定されている焦点距離に対応した位置(ズーム位置)に移動することができるように構成されている。たとえば、制御部は、図4に示すワイド位置P1と、図5に示すミドル位置P2と、図6に示すテレ位置P3の3つのズーム位置に、第2レンズ群3を移動することができるように、カム筒駆動モーターの回転を制御する。なお、制御部は、CPU(Central Processing Unit)や、ズームレンズ駆動装置1の各種動作に係る処理プログラムやデーター等が記憶されている各種のメモリ等が備えられ、該制御部によって、上述のカム筒駆動モーターの駆動制御等、ズームレンズ駆動装置1の動作の制御が司られる。
図7は、カム筒9を右方向に回転させるときの第1カムフォロア24と第1カム溝25との位置関係、および第2カムフォロア26と第2カム溝27との位置関係を示すものである。図7に示す第2カム溝27のワイド位置W1、ミドル位置M1、テレ位置T1は、順に、第2レンズ群3を図4に示すワイド位置P1、図5のミドル位置P2、図6のテレ位置P3に配置させることができるカム溝の位置である。図8は、カム筒9を左方向に回転させるときの第1カムフォロア24と第1カム溝25との位置関係、および第2カムフォロア26と第2カム溝27との位置関係を示すものである。図8に示す第2カム溝27のテレ位置T2、ミドル位置M2、ワイド位置W2は、順に、第2レンズ群3を図6のテレ位置P3、図5のミドル位置P2、図4のワイド位置P1に配置させることができるカム溝の位置である。
第1カム溝25は、第2レンズ群3のズーム位置に対応して、撮影レンズ5の焦点調節を行うことができるカム溝形状とされている。つまり、第1カム溝25には、第2カム溝27のワイド位置W1,W2に対応して、第1レンズ群2を焦点調節のために移動することができる焦点調整用のカム溝領域である焦点調節領域F1が形成されている。同様に、ミドル位置M1,M2に対応して、第1レンズ群2を焦点調節のために移動することができる焦点調整用のカム溝領域である焦点調節領域F2が形成されている。さらに、テレ位置T1,T2に対応して、第1レンズ群2を焦点調節のために移動することができる焦点調整用のカム溝領域である焦点調節領域F3が形成されている。
第2カム溝27の撮影用カム溝27Aは、上述したように、第2カムフォロア26の直径Rよりも大きな溝幅Wに形成されている。そのため、カム筒9を左方向あるいは右方向に回転している状態から回転方向を変えても、カム筒9の回転は、直ちに第2カムフォロア26に伝達されない。つまり、第2カム溝27は、第2カムフォロア26との間に、カム筒9の回転方向を変えても、カム筒9の回転が直ちに第2カムフォロア26に伝わらないようにするための遊び幅を有している。一方、第1カム溝25と第1カムフォロア24とは確動カムの関係を有するので、第1レンズ群保持枠6は、カム筒9の回転に追従して移動する。したがって、カム筒9の回転量が該遊び幅の範囲内である場合には、第2レンズ群3の移動を伴うことなく、第1レンズ群2のみを移動させることができる。このため、第2レンズ群3を、ワイド位置P1、ミドル位置P2あるいはテレ位置P3に配置した状態で、第1レンズ群2のみを移動させて、撮影レンズ5の焦点位置を調節することができる。
具体的には、たとえば、図9に示すように、カム筒9を右方向に回転する場合、第2カムフォロア26を、第2カム溝27のワイド位置W1、ミドル位置M1あるいはテレ位置T1のズーム位置に配置した状態で、カム筒9を遊び幅H分だけ左方向に回転させても、第2レンズ群3については各ズーム位置に停止した状態が保持されるが、第1レンズ群2は第1カム溝25の作用により移動する。また、図10に示すように、カム筒9を左方向に回転する場合、第2カムフォロア26を、テレ位置T2、ミドル位置M2あるいはワイド位置W2のズーム位置に配置した状態で、カム筒9を遊び幅H分だけ右方向に回転させても、第2レンズ群3については各ズーム位置に停止した状態が保持されるが、第1レンズ群2は第1カム溝25の作用により移動する。
したがって、第2レンズ群3がワイド位置P1に停止されている撮影レンズ5を合焦させることができるように、第1レンズ群2を移動させるカム形状に焦点調節領域F1を構成することで、第2レンズ群3を停止させた状態で、撮影レンズ5の焦点位置を調節することができる。同様に、第2レンズ群3がミドル位置P2に停止されている撮影レンズ5を合焦させることができるように、第1レンズ群2を移動させるカム形状に焦点調節領域F2を構成することで、第2レンズ群3を停止させた状態で、撮影レンズ5の焦点位置を調節することができる。また、第2レンズ群3がテレ位置P3に停止されている撮影レンズ5を合焦させることができるように、第1レンズ群2を移動させるカム形状に焦点調節領域F3を構成することで、第2レンズ群3を停止させた状態で、撮影レンズ5の焦点位置を調節することができる。
上述のように、1つのカム筒9に、第1レンズ群2を移動させる焦点調節用のカム溝としての第1カム溝25と、第2レンズ群2を移動させる変倍用のカム溝である第2カム溝27とを形成することで、1つのカム筒駆動モーターにより撮影レンズ5の焦点距離の変更および焦点調節を行うことができる。つまり、第1レンズ群2と第2レンズ群3を別々の駆動手段により移動させる場合に比べて、部品点数の削減を図ることができる。
なお、第2レンズ群保持枠7には、直進案内筒10の内周面に接触し、直進案内筒10に対して付勢される板ばね38が設けられている。第2カム溝27は第2カムフォロア26の直径Rよりも大きな溝幅Wを有するため、第2カムフォロア26は、カム面27Rあるいはカム面27Fの規制を外れて前後方向に動き易い。そこで、板ばね38により第2レンズ群保持枠7に前後方向への制動を作用させることで、第2カムフォロア26が、カム面27Rあるいはカム面27Fの規制を外れて前後方向に移動してしまうことを防止することができる。
ズームレンズ駆動装置1においては、予め決めた焦点距離のみに対して、焦点調節を行うことができるように、第1カム溝25が形成されている。つまり、ズームレンズ駆動装置1においては、ワイド位置P1、ミドル位置P2、テレ位置P3の3つの焦点距離のみに対応して焦点調節を行うことができるように、第1カム溝25に焦点調節領域F1、焦点調節領域F2、焦点調節領域F3が形成されている。このように、特定の焦点距離についてのみ焦点調節を行うように構成することで、カム筒9の全長が長くなることを抑えながら、焦点調節領域F1、焦点調節領域F2、焦点調節領域F3のカム形状を第1レンズ群2の移動距離を多くするようにすることができる。第1レンズ群2の移動距離が多くなるように、焦点調節領域F1、焦点調節領域F2、焦点調節領域F3を形成することで、各焦点位置における焦点調節量を大きくすることができる。
ズームレンズ駆動装置1においては、カム筒9の第2カム溝27の撮影用カム溝27Aにおけるカム面27Rおよびカム面27F(図2参照)は、カム形状に変曲点を有していない。すなわち、カム面27Rにはワイド位置W1からテレ位置T1の範囲で、曲率の符号が変わる部分がない。また、同様に、カム面27Fにもテレ位置T2からワイド位置W2の範囲で、曲率の符号が変わる部分がない。第2カム溝27がこのように構成されることで、ズームレンズ駆動装置1により変倍される結像の変化がスムーズなものとされている。具体的には、カム筒9の回転角と、撮影レンズ5の焦点距離との関係は、たとえば、図11に示すグラフのようになる。ズームレンズ駆動装置1においては、第2レンズ群3がワイド位置P1に配置されているときの焦点距離が6.44mmに、ミドル位置P2に配置されている焦点距離が10.83mmに、テレ位置P3に配置されているときの焦点距離が18.2mmとなるように、構成されている。
一方、たとえば、カム筒9に形成される第2カム溝27の形状を、図12に示すカム筒50のように、カム形状に変曲点があるカム溝51とした場合には、カム筒50の回転角と、撮影レンズ5の焦点距離との関係は、たとえば、図13に示すグラフのようになる。図11と図13とを比較して判るように、第2カム溝27が、カム面27R,27Fに変曲点を有しないように構成されていることで、ズームレンズ駆動装置1においては、焦点距離の変化がスムーズなものとされている。
ズームレンズ駆動装置1は、デジタルカメラに備えられるものである。デジタルカメラでは、撮像素子11に結像している画像がモニターに移し出され、操作者は、この画像を確認しながら撮影を行う。そのため、図12に示すカム溝51を用いて撮影レンズ5の変倍を行った際には、モニターに表示される画像の変化は滑らかさを欠いたものとなる。これに対し、第2レンズ群3を移動するカム溝の形状を第2カム溝27のように変曲点の無い形状とした場合には、撮影レンズ5の変倍を行う際に、モニターに表示される画像の変化が滑らかなものなる。
第2カム溝27は、図2に示すように、ワイド位置W1,W2からテレ位置T1,T2に向かって、カム角が大きくなる形状とされている。すなわち、カム面27R,27Fは第2カム溝27の前方側に曲率の中心が配置されている形状とされている。これに対し、たとえば、図14に示すカム筒60のカム溝61のように直線状とすることもできる。しかしながら、カム溝61とした場合は、たとえば、第1カム溝25の焦点調節領域F1と焦点調節領域F2とを連絡する連絡部62のカム角の勾配が、図2に示すカム筒9の連結部25Cに比べて急峻となり、第1カムフォロア24の移動に支障を来す虞がある。これに対し、ズームレンズ駆動装置1の第2カム溝27は、ワイド位置W1,W2からテレ位置T1,T2に向かってカム角が大きくなる形状とされている。このように第2カム溝27を構成することで、図2に示すように、第1カム溝25の焦点調節領域F1と焦点調節領域F2とを連絡する連絡部25Cのカム角の勾配を、図14に示す連絡部62の勾配に比べて小さなものとすることができる。したがって、ズームレンズ駆動装置1は、第1カムフォロア24の移動が円滑化なものとされている。
(本実施の形態の主な効果)
ズームレンズ駆動装置1は、ステップズーム機能を有するデジタルカメラに装着されるものであり、予め決められているズーム位置において、焦点調節を行うことができるように構成されている。本実施形態においては、ズーム位置は、第2レンズ群3が、ワイド位置P1に配置されているときのワイド位置と、テレ位置P3に配置されているときのテレ位置と、ワイド位置P1とテレ位置P3との間に設定されるミドル位置P2に配置されているミドル位置の3段階に設定されている。カム筒9には、第1レンズ群2に連結する第1カムフォロア24に作用し第1レンズ群2を移動させる第1カム溝25と、第2レンズ群3に連結する第2カムフォロア26に作用することで第2レンズ群3を移動させる第2カム溝27とが形成されている。第1カム溝25は、撮影レンズ5の焦点調節動作を行うために、第1レンズ群2を移動させる焦点調節用のカム溝であり、第2カム溝27は、第2レンズ群3を移動し、第1レンズ群2と協働で撮影レンズ5のズーム動作を行うための変倍用のカム溝である。第2カム溝27は、図2に示すように、カム溝の溝幅Wが、第2カムフォロア26の直径Rよりも大きく設定されている。カム溝の溝幅Wを直径Rよりも大きく設定することで、第2カム溝27には、第2レンズ群3がワイド位置P1、ミドル位置P2、またはテレ位置P3に配置されている状態で、カム筒9が所定の回転方向、すなわち、撮影レンズ5の変倍率を大きくするズームアップの方向(右回転)、あるいは撮影レンズ5の変倍率を小さくするズームダウンの方向(左回転)に対して反対方向に所定量を回転させられても、ワイド位置P1、ミドル位置P2、またはテレ位置P3に配置されている第2レンズ群3に対して光軸方向への駆動力を作用させない領域が形成される。
なお、該所定量は、ズームアップ時に第2カムフォロア26がカム面27Rに規制されている状態からカム筒9を反対方向に回転させ、第2カムフォロア26がカム面27Fに規制されるまでの回転量である。また、ズームダウン時に第2カムフォロア26がカム面27Fに規制されている状態からカム筒9を反対方向に回転させ、第2カムフォロア26がカム面27Rに規制されるまでの回転量である。
ズームレンズ駆動装置1は、上述のように、1つのカム筒9に、焦点調節用のカム溝としての第1カム溝25および第2レンズ群2を移動させる変倍用のカム溝である第2カム溝27が形成されているため、1つのカム筒駆動モーターにより撮影レンズ5の焦点距離の変更と焦点調節を行うことができ、第1レンズ群2と第2レンズ群3を別々の駆動手段により移動させる場合に比べて、部品点数の削減を図ることができる。
なお、撮影レンズ5は、結像側に向かう光束がテレセントリックとなるテレセントリック光学系として構成されている。結像側に向かう光束がテレセントリックとなるように撮影レンズ5を構成することで、撮像素子11を構成する各画素の入射開口によりけられてしまう光量を少なくすることができる。
カム筒は、図12に示す構成のカム筒51としてもよい。カム筒50は、カム筒9の第2カム溝27に対応するカム溝がカム溝51として構成されている。他の構成については、カム筒9と同様である。カム溝51は、ワイド位置W51A,W51B、ミドル位置M51A,M51B、テレ位置T51A,T51Bが、順に、第2カム溝27のワイド位置W1、W2、ミドル位置M1,M2、テレ位置T1,T2に対応する位置である。また、ワイド位置W51A,W51Bの内側に形成されるカム溝51A、ミドル位置M51A,M51Bの内側に形成されるカム溝51B、およびテレ位置T51A,T51Bの内側に形成されるカム溝51Cは、カム筒9の回転方向に沿って形成されている。つまり、カム溝51A、51B、51Cの部分が、カム筒9が回転されても第2レンズ群3に対して光軸方向への駆動力を作用させない領域として構成されている。
また、カム筒は、図15に示すカム筒70としてもよい。カム筒70は、第1カム溝71が第2カム溝27に対応する変倍用のカム溝であり、第2カム溝72が第1カム溝25に対応する焦点調節用のカム溝である。つまり、第1レンズ群は、第2レンズ群と協働して撮影レンズの焦点距離を変えるレンズ群として構成され、第2レンズ群は、撮影レンズの焦点位置を変える焦点調節系のレンズ群としても構成される。第1カム溝71は、ワイド位置W71A,W71B、ミドル位置M71A,M71B、テレ位置T71A,71Bが、順に、第2カム溝27のワイド位置W1、W2、ミドル位置M1,M2、テレ位置T1,T2に対応する位置である。つまり、第1レンズ群がワイド位置W71A,W71Bに対応した位置に配置されているとき、第1レンズ群はワイド位置に配置され、また、第1レンズ群がミドル位置M71A,M71Bに対応した位置に配置されているとき、第1レンズ群はミドル位置に配置される。また、第1レンズ群がテレ位置T71A,71Bに対応した位置に配置されているとき、第1レンズ群はテレ位置に配置される。ワイド位置W71A,W71Bの内側に形成されるカム溝71A、ミドル位置M71A,M71Bの内側に形成されるカム溝71B、およびテレ位置T71A、T71Bの内側に形成されるカム溝71Cは、カム筒70の回転方向に沿って形成されている。したがって、カム溝71A,71B、71Cは、カム筒70が回転されても第1レンズ群2に対して光軸方向への駆動力を作用させない領域となる。
ズームレンズ駆動装置1は、図1,2に示すように、第1レンズ群2を焦点調節のために移動し、第2レンズ群3を変倍のために移動する構成が好ましい。かかる構成とすることで、撮影レンズ5の光学設計を行い易くなる。図15に示すように、第1レンズ群を変倍調節のために移動し、第2レンズ群を焦点調節のために移動する構成とした場合には、撮影レンズの横倍率が−1前後となるときの焦点調節系のレンズの移動量に対して、焦点位置の変化の割合が極端に小さくなり易く、撮影レンズの設計が行い難いという問題が発生する。しかしながら、第1レンズ群2を焦点調節のために移動し、第2レンズ群3を変倍のために移動する構成とした場合には、撮影レンズ5の横倍率が−1前後となるときの第1レンズ群2の移動量に対して、焦点位置の変化の割合を大きくすることができ、撮影レンズ5の光学設計を行い易くなる。
第2カム溝27は、ズームレンズ駆動装置1がワイド端側からテレ端側にズーム動作を行うときに第2カムフォロア26に対して作用するテレ側カムとしてのカム面27Rと、テレ側端側からワイド端側にズーム動作を行うときに第2カムフォロア26に対して作用するワイド側カムとしてのカム面27Fを有し、カム面27Rおよびカム面27Fは、カム形状に変曲点を有しない構成とされている。
第2カム溝27のカム面27Rおよびカム面27Fのカム形状に変曲点を有しない構成とすることで、ズームレンズ駆動装置1により変倍される結像の変化がスムーズなものとされる。
カム面27Rおよびカム面27Fの各ズーム位置におけるカム角は、テレ端側ほど大きく構成されている。
第2カム溝27をこのように構成することで、第1カム溝25の焦点調節領域F1と焦点調節領域F2とを連絡する連絡部25C(図2参照)のカム角の勾配を、カム面27Rおよびカム面27Fを直線とした場合に比べて小さなものとすることができる。つまり、ズームレンズ駆動装置1の第1カムフォロア24の移動を円滑化なものとすることができる。
なお、図16に示すカム筒80のように、第1カム溝25の焦点調節領域F2と焦点調節領域F3と直線的に連絡する構成としてもよい。このように構成した場合には、焦点調節領域F2と焦点調節領域F3との間における第1カムフォロア24の移動をスムーズなものにすることができる。しかしながら、第1カム溝25の焦点調節領域F2と焦点調節領域F3との連絡部の形状を図2の構成とした場合には、焦点調節領域F2と焦点調節領域F3における第1レンズ群2の移動量を多くすることができ、焦点調節量を多くすることができる。
上述した本発明の実施の形態に係るズームレンズ駆動装置1は、本発明の一例ではあり、これに限定されるものではない。たとえば、上述の実施の形態では、ズーム位置が3段階に設定される例を示しているが、2段階、あるいは4段階以上のズーム位置に設定される構成としてもよい。また、上述の実施の形態では、撮影レンズ5は3群構成とされているが、焦点調整用のレンズ群と変倍用のレンズ群の2群構成としてもよい。あるいは、4群以上の構成とし、焦点調節と変倍に拘わるレンズ群を1つのカム筒で移動させる構成としてもよい。
1 … ズームレンズ駆動装置
2 … 第1レンズ群
3 … 第2レンズ群
5 … 撮影レンズ
9 … カム筒
24 … 第1カムフォロア
25 … 第1カム溝
26 … 第2カムフォロア
27 … 第2カム溝
27F … カム面(ワイド側カム)
27R … カム面(テレ側カム)
F1,F2,F3 … 焦点調節領域(焦点調整用のカム溝領域)

Claims (4)

  1. ワイド端とテレ端との間のズーム範囲内で、段階的に複数のズーム位置が設定されており、この各ズーム位置に対応する焦点距離となるように撮影レンズの焦点距離を変化させるズーム動作とともに、各ズーム位置ごとに合焦位置を変化させる焦点調節動作を行うステップズーム機能を有するデジタルカメラに装着されるズームレンズ駆動装置において、
    上記撮影レンズは、結像側に向かう光束がテレセントリックとなるように、被写体から順に、負の屈折力の第1レンズ群と、正の屈折力の第2レンズ群とを少なくとも有し、
    上記第1レンズ群に連結する第1カムフォロアに作用し上記第1レンズ群を移動させる第1カム溝と、上記第2レンズ群に連結する第2カムフォロアに作用することで上記第2レンズ群を移動させる第2カム溝とを有する1個のカム筒の回転により、上記第1レンズ群および上記第2レンズ群が移動され、
    上記第1レンズ群および上記第2レンズ群は変倍用のレンズ群を構成し、上記第1レンズ群および上記第2レンズ群のうち、いずれか一方は焦点調節系のレンズ群であり、他方は変倍系のレンズ群であって、
    上記第1カム溝および上記第2カム溝は、各カム溝が対応するレンズ群に対応して、いずれか一方のカム溝は上記焦点調節系のレンズ群を焦点調節のために移動させる焦点調整用のカム溝領域を有する焦点調節用のカム溝であり、他方のカム溝は変倍系のレンズ群を移動させる変倍用のカム溝であり、少なくとも所定のズーム位置において、所定の回転方向に対して反対方向に所定量を回転させられても、上記対応するレンズ群に対して光軸方向への駆動力を作用させない領域を有する、
    ことを特徴とするズームレンズ駆動装置。
  2. 請求項1に記載のズームレンズ駆動装置において、
    上記第2レンズ群は変倍系のレンズ群であり、上記第2レンズ群に対応して設けられる前記第2カム溝は変倍用のカム溝である、
    ことを特徴とするズームレンズ駆動装置。
  3. 請求項2に記載のズームレンズ駆動装置において、
    前記第2カム溝は、ワイド端側からテレ端側にズーム動作を行うときに前記第2カムフォロアに対して作用するテレ側カムと、テレ端側からワイド端側にズーム動作を行うときに前記第2カムフォロアに対して作用するワイド側カムとを有し、
    前記テレ側カムおよび前記ワイド側カムは、カム形状に変曲点を有しない、
    ことを特徴とするズームレンズ駆動装置。
  4. 請求項2または3に記載のズームレンズ駆動装置において、
    前記テレ側カムおよび前記ワイド側カムの前記各ズーム位置におけるカム角は、テレ端側ほど大きいこと、
    を特徴とするズームレンズ駆動装置。
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