JP2009015028A - 変倍光学系、撮影レンズユニットおよびカメラ - Google Patents

変倍光学系、撮影レンズユニットおよびカメラ Download PDF

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Abstract

【課題】一レンズ群の移動で合焦を行う変倍光学系において、合焦時における一レンズ群を含む他のレンズ群の移動量も十分に少なくして、小型化、合焦の迅速化を図る。
【解決手段】複数のレンズ群を有し、レンズ群の相対間隔を変化させて焦点距離を変化させる変倍光学系であって、合焦のために独立に移動する独立レンズ群G3を有し、合焦のための独立レンズ群G3の移動とともに、独立レンズ群以外のレンズ群G1,G2が一体的に移動する全体移動方式になっている。合焦のための繰出し量が大きくなる長焦点側で全体繰出し方式を用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学系を構成するレンズ群のうちの一部のレンズ群を移動させる部分繰出し方式と、光学系全体を移動させる全体繰出し方式の両方式を併用することにより、合焦を迅速に行うことができる変倍光学系、撮影レンズユニットおよびカメラに関するものである。
カメラ等の撮像光学装置においては、被写体が無限遠にあるときを基準として、被写体へのピント合わせすなわち合焦が行われる。合焦するための光学系の移動方式には、光学系全体を一体で移動させる全体繰出し方式、光学系を構成するレンズ群の一部を移動させる部分繰出し方式等がある。前者の全体繰出し方式には、光学系の代わりに撮像素子を光軸方向に移動させる方式も含まれる。
近年の撮像光学装置においては、合焦の自動化(オートフォーカス)にともない、モータ等での光学系の移動に有利な部分繰出し方式が採用されることが多い。光学系の一部だけを移動すればよいことから、移動に必要な力量が小さくて済むからである。しかしながら、一方では、合焦のためのレンズ群の移動量が、全体繰出し方式の場合の移動量に比べて大きくなるため、レンズ群の移動に必要な空間を確保するために光学系の全長が長くなり、合焦のために長い時間を要するなどの問題がある。また、変倍光学系では、一般的に合焦のための繰出し量が短焦点側に比べ長焦点側で大きくなる。
特許文献1に記載されている発明は、マクロ撮影機能を有するズームレンズカメラに関するもので、変倍のためにレンズ群を移動させるためのカムと、マクロ撮影時のレンズ配置においてレンズ群を移動させるためのカムとが連続して設けられていることを特徴としている。この特許文献1記載の発明の目的は、元々の変倍光学系では、変倍域中において、マクロ撮影(近接撮影)に応じたピント合わせ(合焦)のためにレンズ群を移動させるための移動量を確保できないという問題があるため、この問題を解決することにある。そこで、変倍域とは別のマクロ撮影専用のレンズ配置とし、マクロ撮影を可能としている。
通常、このようなマクロ撮影専用のレンズ配置においては、望遠端よりも焦点距離が短くなる。従って、より至近距離でのマクロ撮影を実現できたとしても、撮影倍率が低くなるという課題がある。
特許文献2には、後で説明する本発明の一実施例にある光学系の概略構成と同様の、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群、正の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群の3群のレンズからなるズームレンズに関する発明が記載されている。このような「負」「正」「正」の3群からなるズームレンズは、デジタルカメラの撮影レンズとして多く用いられており、合焦のために最も像面側に配置されている正のレンズ群を移動させることが一般的に行われている。特許文献2記載の発明においても、最も像面側にある第3レンズ群を用いて合焦するようになっているが、合焦動作に必要な第3レンズ群の移動量を確保することが課題となる。特許文献2記載の発明では、第3レンズ群の移動量を確保している。
しかしながら、最も像面側にある、例えば第3レンズ群を用いて合焦する形式の変倍光学系において、最も像面側にあるレンズ群の移動量自体を十分に少なくすることができれば、変倍光学系の小型化、合焦の迅速化のために有効である。特許文献2記載の発明では、上記のように第3レンズ群の移動量を確保しているものの、変倍光学系の小型化、合焦の迅速化を解決課題とするものではなく、そのための工夫もなされていない。
なお、特許文献3、特許文献4にも、「負」「正」「正」の3つのレンズ群を備えたズームレンズの発明が記載されている。
特開2003−279836号公報 特開2005−24988号公報 特開2003−35868号公報 特開2003−107352号公報
以上述べたように、最も像面側にあるレンズ群の移動によって合焦を行う従来の変倍光学系においては、最も像面側にあるレンズ群の移動量を確保する工夫はなされているものの、合焦時における最も像面側にあるレンズ群の移動量を十分に少なくする工夫はなされていない。
本発明は、一つのレンズ群の移動によって合焦を行う変倍光学系であって、合焦時における上記一つのレンズ群を含む他のレンズ群の移動量も十分に少なくすることを可能にすることにより、小型化、合焦の迅速化を図ることができる変倍光学系を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために本発明では、光学系の一部を移動する部分繰出し方式と、光学系全体を移動する全体繰出しの両方式を併用することにより、合焦のためのレンズ群繰出しを迅速に行うことができるようにした。
すなわち、本発明は、複数のレンズ群を有し、レンズ群の相対間隔を変化させて焦点距離を変化させる変倍光学系であって、合焦のために独立に移動する独立レンズ群を有し、合焦のための独立レンズ群の移動とともに、この独立レンズ群以外のレンズ群が一体的に移動することができるように構成されていることを最も主要な特徴とする。
上記「全体繰出し」とは、独立レンズ群とそれ以外のレンズ群が移動すること、したがって全レンズ群が移動することを意味している。
変倍光学系においては、合焦のための繰出し量が大きくなる長焦点側で全体繰出し方式を用いることが有効になる。換言すれば、変倍光学系の最も長い焦点距離状態以外では、独立レンズ群の移動のみによって合焦を行うことを特徴とする。長焦点側で全体繰出し方式を用いることにより、合焦に要する各レンズ群の繰り出し量を少なくすることができ、合焦に要する時間の短縮を図ることができる。
部分繰出しに用いられる合焦レンズとしての独立レンズ群以外のレンズ群は、各レンズ群を保持するための枠に形成されているカムに沿って移動する構成になっていることが多い。図3、図4は本発明に適用可能なカム筒およびこのカム筒に形成されているカム溝の例を示している。図3、図4において、カム筒1には、後述の第1レンズ群を移動させるためのカム溝11と、第2レンズ群を移動させるためのカム溝12が形成されている。周知のとおり、カム筒1に重ねて直進溝を有する部材が配置され、各レンズ群を保持するレンズ枠の外周に立てられたピンが、上記カム溝と直進溝との交差位置に嵌っている。上記カム筒1と直進溝を有する部材とが相対回転させられることにより、各レンズ群はそれぞれに対応したカム溝に倣って、かつ、直線溝に沿って光軸方向に移動する。このように、カム溝11,12は短焦点距離から長焦点距離に到る各レンズ群の動きを規制しているわけであるが、カム溝11,12の長焦点距離端以降に連続して、第1、第2レンズ群が同量かつ同方向に移動するための平行なカム溝領域11A,12Aが形成されている。したがって、最も長焦点距離状態にあるとき、カム溝11,12を利用した第1、第2レンズ群の移動と、もともとの合焦レンズである前記独立レンズ群の移動による全体繰出し方式による合焦を実現することができる。独立レンズ群の移動は、例えばリードスクリューないしはヘリコイドによる移動であってもよい。
カムを利用した合焦では、独立レンズ群以外のレンズ群の位置精度が若干低くなることが考えられるが、この位置精度の低下分を独立レンズ群の位置の微調整により補正することができ、これにより、合焦を良好に行うことができる。また、全体繰出し方式による合焦を行うことにより、最短撮影距離を短くすることができ、撮影倍率を高くすることが可能となる。
カメラのような可搬型の機器においては、非使用時(電源オフ時)には光学系の空気間隔を短縮する場合がある。また、合焦レンズ群の移動にはカムによることなく、例えばリードスクリューを用いることによって、他のレンズ群とは独立して移動させ易い形式が用いられる場合がある。かかる移動形式において、合焦レンズ群が他のレンズ群の間に位置していると、光学系全体の短縮化が難しく、非使用時の光学系の大きさが大きくなり、また、電源をオフしてから非使用状態へ移行するのに要する時間が長くなって、ユーザーの使い勝手が悪くなる。従って、本発明においては、合焦レンズ群は最も像面側に位置することが特に有効である。さらに、合焦レンズ群の長さが光学系全長に占める割合を小さくするためにも、合焦のために駆動させる駆動系の負荷軽減のためにも、合焦レンズ群が一つのレンズエレメント、または一つの単レンズからなることが望ましい。
本発明にかかる変倍光学系の一例では、物体側から順に負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群を有し、第1レンズ群は少なくとも一つの負レンズと少なくとも一つの正レンズを有し、第2レンズ群は少なくとも一つの正レンズと少なくとも一つの負レンズを有し、第3レンズ群は少なくとも一つの正レンズを有する変倍光学系としている。
かかる3群構成の変倍光学系において、無限遠の物体に合焦している状態における独立レンズ群の倍率をMとしたとき、
1−M<0.7 ・・・・・(1)
の条件式を満たすことが望ましい。条件式(1)の値が小さいほど、本発明が求めている効果が大きくなる。すなわち、全体繰出し方式による繰り出し量と独立レンズ群(合焦群)による部分繰出し方式による繰出し量の差が大きくなる。より具体的には、全体繰出し方式の繰出し量の方が独立レンズ群の繰出し量よりも大きくなり、合焦のための繰り出し量の低減、合焦の迅速化を図ることができる。
独立レンズ群と独立レンズ群以外のレンズ群の繰り出し量の比を任意に変更できるようにするとよい。すなわち、独立レンズ群の移動量をX、独立レンズ群以外のレンズ群の移動量をXaとしたとき、独立レンズ群以外のレンズ群を一体移動させて合焦するときに、
0<X/Xa≦1・・・・・(2)
の条件式を満たすようにするとよい。
このようにしておけば、全体繰出し方式と部分繰出し方式の中間的な方式での合焦も実現できる。独立レンズ群以外のレンズ群のみを移動させた場合は、条件式(2)の値は0となり、単純に前群繰出し方式である。独立レンズ群以外のレンズ群と同じ量だけ動かすと条件式(2)の値は1となり、全体繰出し方式となる。独立レンズ群の移動速さに制限があると、本発明で全体繰出しを行うには合焦に要する時間の短縮に限界があるが、独立レンズ群の移動量を独立レンズ群以外のレンズ群の移動量よりも少なくすることで、部分繰出し方式よりは繰出量を少なくすることが可能で、時間的にも素早い合焦が可能となる。
以上のように、本発明によれば、レンズ群の少ない移動量で、素早く良好な合焦を行うことが可能であり、かつ、コンパクトな変倍光学系、撮影レンズユニットおよびカメラを実現できる。
以下、本発明にかかる変倍光学系、撮影レンズユニットおよびカメラの実施例を、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明にかかる変倍光学系の第1実施例を示す光学配置図であって、(a)は短焦点端の、(b)は中間焦点距離の、(c)は長焦点端の各レンズ群の位置を示している。この光学系は、物体側(図1において左側)から順に、負の屈折力の第1レンズ群G1、正の屈折力の第2レンズ群G2、正の屈折力の第3レンズ群G3の3群からなる。第1レンズ群G1は、負メニスカスの第1レンズL1、負メニスカスの第2レンズL2、正の屈折力の第3レンズL3からなる。第2レンズ群G2は、正の屈折力の第4レンズL4、負の屈折力の第5レンズL5、両凸で正の屈折力の第6、第7レンズからなる。第3レンズ群G3は、単レンズである正メニスカスの第8レンズL8からなる。図1において、符号Dは開口絞りを、IPは結像面を示している。
図1に示す第1の実施例では、図1の(a)(b)(c)でそれぞれ示すとおり、短焦点端(広角端)から中間焦点距離を経て長焦点端(広角端)に向かい、第1レンズ群G1は一旦結像面側に移動した後物体側に移動する。第2レンズ群G2は開口絞りDとともに物体側に向かって、したがって第1レンズ群G1に接近する向きに移動する。この第1レンズ群G1、第2レンズ群G2の移動は、例えば、図3、図4について説明したようなカム機構によって行われる。第3レンズ群G3は、合焦のために第1、第2レンズ群G1、G2とは独立して移動する独立レンズ群で、例えばリードスクリューによって前後に移動するようになっている。第3レンズ群G3は、第1、第2レンズ群G1、G2の移動による変倍動作時には移動しない。しかし、第1、第2レンズ群G1、G2は、例えば、図3、図4について説明したようなカム機構によって、長焦点端を越えた領域においても移動可能になっている。この領域での移動は、長焦点端を維持した状態での合焦動作であって、第1、第2レンズ群G1、G2が一体的に移動する領域では、第3レンズ群G3も移動できるように構成されている。したがって、合焦のための各レンズ群の移動量が少なく、迅速な合焦ができる利点がある。また、第1、第2レンズ群G1、G2の移動による合焦誤差を、第3レンズ群G3の移動によって補正することができる。この合焦時の第1、第2レンズ群G1、G2と、第3レンズ群G3の移動は、AF信号に基づいて制御されるモータによって行われるように構成することができる。
上記長焦点端が維持される領域以外の領域では、最も短い焦点距離状態も含めて、独立レンズ群である第3レンズ群G3の移動のみによって合焦を行うことができる。
図1において、最も像面側にある独立レンズ群G3と像面IPとの間にある平行平板は、水晶ローパスフィルタや赤外線遮断フィルタなどのフィルタ類、あるいは、像面IPに配置されたCCDなどからなる撮像素子を保護する保護ガラスなどである。
以下に、第1実施例の数値例を示す。
Figure 2009015028
第4面と第8面は非球面である。非球面は、光軸からの高さをHとしたとき、面の頂点からの光軸方向の変位量をSとして次に示す式で定義される。ただし、Rは曲率半径、A2iは非球面係数である。

Figure 2009015028
第4面と第8面の非球面係数は以下のとおりである。

Figure 2009015028
短焦点端、中間焦点距離、長焦点端での各可変間隔、すなわち第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔D6、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔D15、第3レンズ群G3とその後の平行平板との間隔D17を以下に示す。
Figure 2009015028
被写体距離300mm、したがって、比較的近接した被写体に対する繰り出し量を以下に示す。短焦点端、中間焦点距離、長焦点端のいずれでも、独立レンズ群である第3レンズ群G3およびそれ以外のレンズ群G1、G2の繰り出し量はわずかであり、光学系の小型化、合焦の迅速化を図ることが可能であることがわかる。
Figure 2009015028
条件式(1)の値は以下のとおりである。

Figure 2009015028
図2に、第1の実施例の収差図を、短焦点端、中間焦点距離、長焦点端についてそれぞれ示している。
図6は本発明にかかる変倍光学系の第2実施例を示す光学配置図であって、(a)は短焦点端、(b)は中間焦点距離、(c)は長焦点端での各レンズ群の位置を示している。この光学系は、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1、負の屈折力の第2レンズ群G2、正の屈折力の第3レンズ群G3、正の屈折力の第4レンズ群G4の4群からなる。第1レンズ群G1は、負メニスカスの第1レンズL1、正メニスカスの第2レンズL2、正メニスカスの第3レンズL3からなる。第2レンズ群G2は、負メニスカスの第4レンズL4、両凹の第5レンズL5、両凸の第6レンズからなる。第3レンズ群G3は、両凸の第7レンズL7、負メニスカスの第8レンズL8、正メニスカスの第9レンズL9、両凸の第10レンズL10からなる。第4レンズ群G4は、単レンズでありかつ両凸で正の屈折力の第11レンズL11からなる。符号Dは開口絞りを、IPは結像面を示している。
図6に示す第2の実施例では、図6(a)(b)(c)でそれぞれ示すとおり、短焦点端(広角端)から中間焦点距離を経て長焦点端(広角端)に向かい、第1レンズ群G1は物体側に向かって移動する。第2レンズ群G2は不動であり、第3レンズ群G3は開口絞りDとともに物体側に向かい、したがって第2レンズ群G2に接近する向きに移動する。この第1レンズ群G1、第3レンズ群G3の移動は、例えば、図3、図4について説明したようなカム機構によって行われる。第4レンズ群G4は、合焦のために、第1、第2、第3レンズ群G1、G2、G3とは独立して移動する独立レンズ群で、例えばリードスクリューによって前後に移動するようになっている。第4レンズ群G4は、第1、第2、第3レンズ群G1、G2、G3の相対移動による変倍動作で移動するものではない。第1、第2、第3レンズ群G1、G2、G3は、カム機構などによって、長焦点端を越えた領域においても移動可能になっている。この領域での移動は、長焦点端を維持した状態での合焦動作であって、第1、第2、第3レンズ群G1、G2、G3が一体的に移動する領域では、第4レンズ群G4も移動できるように構成されていて、合焦に寄与する構成になっている。よって、全レンズ群が合焦のために移動することになり、合焦のための各レンズ群の移動量が少なく、迅速な合焦ができる利点がある。また、第1、第2、第3レンズ群G1、G2、G3の移動による合焦誤差を、第4レンズ群G4の移動によって補正することができる。この合焦時の第1、第2、第3レンズ群G1、G2、G3と、第4レンズ群G4の移動は、AF信号に基づいて制御されるモータによって行われるように構成することができる。
図6において、最も像面側にある独立レンズ群G4と像面IPとの間にある平行平板は、水晶ローパスフィルタや赤外線遮断フィルタなどのフィルタ類、あるいは、像面IPに配置されたCCDなどからなる撮像素子を保護する保護ガラスなどである。
以下に、第1実施例の数値例を示す。

Figure 2009015028
第6面、第14面、第20面、第21面は非球面である。非球面の定義は、前述の式のとおりである。第6面、第14面、第20面、第21面の非球面係数は以下のとおりである。

Figure 2009015028
短焦点端、中間焦点距離、長焦点端での各レンズ群相互およびレンズ群と光学素子相互の可変間隔を以下に示す。

Figure 2009015028
被写体距離300mm、したがって、比較的近接した被写体に対する繰り出し量を以下に示す。短焦点端、中間焦点距離、長焦点端のいずれでも、独立レンズ群である第4レンズ群G4およびそれ以外のレンズ群G1、G2、G3の繰り出し量はわずかであり、光学系の小型化、合焦の迅速化を図ることが可能であることがわかる。
Figure 2009015028
条件式(1)の値は以下のとおりである。
Figure 2009015028
図7に、第2の実施例の収差図を、短焦点端、中間焦点距離、長焦点端についてそれぞれ示している。
以上説明した本発明にかかる変倍光学系の各実施例は、変倍光学系を有する各種撮影装置、例えば、デジタルカメラ、銀塩写真カメラ、ビデオカメラなどの各種カメラの撮影レンズユニットとして、あるいは携帯電話に内蔵されているカメラの撮影ユニットなどとして使用することができる。
上記撮影レンズユニットは、これを各種カメラの撮影レンズユニットとして適用することによりカメラを構成することができる。図5はこのカメラの外観例を示す。図5において、カメラ本体の上面には、メインスイッチ21、レリーズボタン22、液晶表示装置23が配置されている。カメラ本体の正面には、撮影レンズユニット24が配置されている。撮影レンズユニット24を構成する変倍光学系を前記実施例のような仕様にすることにより、変倍光学系の構成がコンパクトで迅速に合焦されるカメラを得ることができる。特に、長焦点端での合焦は、独立レンズ群と共に、他のレンズ群も一体的に移動することにより、各レンズ群の移動量を少なくして、迅速な合焦が可能である、という効果がより顕著に現れる。カメラ本体の背面にはLCD(液晶モニター)25が配置されている。
本発明にかかる変倍光学系の第1実施例を示すもので、(a)は短焦点端での、(b)は中間焦点距離での、(c)は長焦点端での各レンズ群位置を示す光学配置図である。 上記変倍光学系の第1実施例による収差図である。 本発明の変倍光学系に適用可能なカムの例を示す展開図である。 上記カムの斜視図である。 本発明にかかる変倍光学系を備えたカメラの例を概略的に示す斜視図である。 本発明にかかる変倍光学系の第2実施例を示すもので、(a)は短焦点端での、(b)は中間焦点距離での、(c)は長焦点端での各レンズ群位置を示す光学配置図である。 上記変倍光学系の第2実施例による収差図である。
符号の説明
1 カム筒
11 カム溝
12 カム溝
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群

Claims (14)

  1. 複数のレンズ群を有し、レンズ群の相対間隔を変化させて焦点距離を変化させる変倍光学系であって、
    合焦のために独立に移動する独立レンズ群を有し、
    合焦のための上記独立レンズ群の移動とともに、この独立レンズ群以外のレンズ群が一体的に移動することができるように構成されていることを特徴とする変倍光学系。
  2. 請求項1記載の変倍光学系において、変倍光学系の最も長い焦点距離状態以外では、独立レンズ群の移動のみによって合焦を行うことを特徴とする変倍光学系。
  3. 請求項1または2記載の変倍光学系において、独立レンズ群以外のレンズ群を一体移動させるためのカムが、焦点距離を変化させるためのカムに続いて形成されていることを特徴とする変倍光学系。
  4. 請求項1記載の変倍光学系において、変倍光学系の最も短い焦点距離状態では、独立レンズ群の移動のみによって合焦を行うことを特徴とする変倍光学系。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の変倍光学系において、独立レンズ群以外のレンズ群の移動によって生じる合焦誤差を独立レンズ群の移動によって補正することを特徴とする変倍光学系。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の変倍光学系において、独立レンズ群は一つのレンズエレメントからなることを特徴とする変倍光学系。
  7. 請求項6記載の変倍光学系において、独立レンズ群は一つの単レンズからなることを特徴とする変倍光学系。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の変倍光学系において、物体側から順に負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群を有し、第1レンズ群は少なくとも一つの負レンズと少なくとも一つの正レンズを有し、第2レンズ群は少なくとも一つの正レンズと少なくとも一つの負レンズを有し、第3レンズ群は少なくとも一つの正レンズを有することを特徴とする変倍光学系。
  9. 請求項1乃至7のいずれかに記載の変倍光学系において、物体側から順に正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群を有し、第1レンズ群は少なくとも一つの負レンズと少なくとも一つの正レンズを有し、第2レンズ群は少なくとも一つの正レンズと少なくとも一つの負レンズを有し、第3レンズ群は少なくとも一つの正レンズと少なくとも一つの負レンズを有し、第4レンズ群は少なくとも一つの正レンズを有することを特徴とする変倍光学系。
  10. 請求項1乃至7のいずれかに記載の変倍光学系において、独立レンズ群は最も像面に近いレンズ群であることを特徴とする変倍光学系。
  11. 請求項8記載の変倍光学系において、以下の条件式を満足することを特徴とする変倍光学系。
    1−M<0.7 ・・・・・(1)
    ただし、Mは無限遠の物体に合焦している状態における独立レンズ群の倍率を表わす。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載の変倍光学系において、独立レンズ群以外のレンズ群を一体移動させて合焦するときに以下の条件式を満足することを特徴とする変倍光学系。
    0<X/Xa≦1・・・・・(2)
    ただし、Xは独立レンズ群の移動量、Xaは独立レンズ群以外のレンズ群の移動量を表わす。
  13. 請求項1乃至12のいずれかに記載の変倍光学系を有する撮影レンズユニット。
  14. 請求項13記載の撮影レンズユニットを有するカメラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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