JP2012078475A - エタロンフィルタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 第一の透明部材と、第二の透明部材と、第一の透明部材と第二の透明部材との間に設けられる中空部材と、を備え、第一の透明部材が中空部材と対向する面に反射膜を備え、第二の透明部材が中空部材と対向する面に反射膜を備え、第一の透明部材の反射膜と中空部材とがオプティカルコンタクトにより接合され、第二の透明部材の反射膜と中空部材とがオプティカルコンタクトにより接合され、中空部材の中空の内部が真空又は大気圧の状態を維持する気密状態となって構成されることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
ここで、エタロンフィルタを透過する光の特性について説明する。例えば、図1(b)に示すように、エタロンフィルタを透過する光は、縦軸を透過強度T(λ)、横軸を波長λとしたとき、所定の間隔で透過強度T(λ)の強度が高くなるピークを複数生じさせる特性を有している。
このFSRは、2平面に設けた反射膜の間をエタロンフィルタの光路の物理長数Lとしソリッドの屈折率をnとしたとき、光路の物理長数Lとソリッドの屈折率をnの積及び波長λによって決まる値でもある。
例えば、FSRは、以下の式で近似される。
FSR=λ2/(2nL)
ここで、エアギャップ構造のエタロンフィルタは、2つの透明部材に設けられた反射膜の間を光路の物理長数Lとしている。この場合のFSRは、ソリッド構造のエタロンフィルタと同様に光路の物理長数Lとエアギャップ部の媒質の屈折率nの積によって決まる。
また、エアギャップ構造のエタロンフィルタは、2つの平板状の透明部材の間に設けられる板部材を接合するために、接着剤を用いている。エアギャップ構造のエタロンフィルタは、接合に接着剤を用いることで容易な製造を可能としている。
したがって、光路の物理長数Lと定めたエタロンフィルタが接着剤により異なる光路の物理長数L´となってしまう。
これにより、エタロンフィルタを透過する光の特性が、縦軸を透過強度T(λ)、横軸を波長λとしたとき、エタロンフィルタの光路の物理長数Lで定めたFSRとは異なる位置にずれて新たなFSR´となる(図1(b)参照)。
そのため、所定の透過強度T(λ)に対して波長λが異なった値を示すこととなり、光学装置で使用されている発振波長を正しく知ること、つまり、発振波長のモニターが正しくできなくなる恐れがある。
また、エアギャップ構造のエタロンフィルタは、光学装置に備えられた際に、透明部材の間に介在する空気の気圧状態が変化するあるいは気体の種類が異なることで、透明部材の間に介在する媒質の屈折率nが変化し、所定のFSRが得られない恐れがある。
なお、第一の透明部材10は、中空部材30と対向する面と平行となる面に反射防止膜13を設けても良い。
なお、第二の透明部材20は、中空部材30と対向する面と平行となる面に反射防止膜23を設けても良い。
この中空部材30は、壁部31を環状に形成して中空部分30aを形成した筒状となっており、壁部31に沿いつつ中空部分30aの中心を通る中心線Cに対して直交する方向の断面形状が四角形となっている。言い換えれば、中空部材30を輪切りにした場合の断面形状は、外形の輪郭形状が第一の透明部材10及び第二の透明部材20と同じ形状の四角形となり、中空部分30aの輪郭が外形形状よりも大きさが小さい四角形となっている。
同様に、第二の透明部材20と中空部材30とは、第二の透明部材20に設けられた反射膜21と中空部材30とがオプティカルコンタクトにより接合されている。
なお、第一の透明部材10と中空部材30との接合及び第二の透明部材20と中空部材30との接合の際は、例えば、真空雰囲気中で行われる。
これにより、中空部材30の中空部分30aは、真空の状態を維持した気密状態となる。
また例えば、中空部材30の中空部分30aは、真空の他に、大気圧を維持した気密状態としても良いし、不活性ガス雰囲気中であって所定の圧力が維持された気密状態としても良い。
本発明の実施形態に係るエタロンフィルタを製造する際は、図2(a)に示すように、第一の透明部材となる第一ウェハ10Wと、第二の透明部材となる第二ウェハ20Wと、中空部材となる第三ウェハ30Wとを用意する。
なお、図2(a)及び(b)は、反射防止膜を省略して図示している。
同様に、第二ウェハ20Wの一方の主面に例えばスパッタ等を用いて反射膜21を設ける。なお、第二ウェハの他方の主面には、反射防止膜23(図1(a)参照)を設けておいても良い。
また、第三ウェハ30Wに厚み方向に貫通する貫通方向と直角になる方向で切断したときの断面が四角形状となる貫通孔30aを複数形成する。
ここで、前記オプティカルコンタクトとは、ウェハの表面同士を密着させた接合方法である。例えば、ウェハの表面を高精度に研磨し、洗浄したウェハの表面同士を密着させ、OH基の分子間力によって接合することもできる。なお、ウェハにエキシマ光を照射する前処理を行い接合すると接合強度が向上しより望ましい。
この状態で、例えば、第三ウェハ30Wに設けた複数の貫通孔30aの間Bを目印にして、隣り合う貫通孔30aの間を切断することで、個々のエタロンフィルタ100を得ることができる。なお、このときの貫通孔30aは、図1における中空部材30の中空部分30aを指す。
10 第一の透明部材
11 反射膜
20 第二の透明部材
21 反射膜
30 中空部材
30a 中空部分(貫通孔)
Claims (1)
- 第一の透明部材と、
第二の透明部材と、
前記第一の透明部材と前記第二の透明部材との間に設けられる中空部材と、を備え、
前記第一の透明部材が前記中空部材と対向する面に反射膜を備え、
前記第二の透明部材が前記中空部材と対向する面に反射膜を備え、
前記第一の透明部材の反射膜と前記中空部材とがオプティカルコンタクトにより接合され、
前記第二の透明部材の反射膜と前記中空部材とがオプティカルコンタクトにより接合され、
前記中空部材の中空の内部が真空又は大気圧の状態を維持する気密状態となって構成されることを特徴とするエタロンフィルタ。
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- 2010-09-30 JP JP2010222309A patent/JP2012078475A/ja active Pending
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