JP2012076380A - 防滑シートの製造方法及び防滑シート - Google Patents

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Abstract

【課題】荷崩れ防止の用途にも耐え得る高い防滑性能を有する低密度のエチレン−α−オレフィン共重合体からなる防滑層を有する防滑シートを得ることができる防滑シートの製造方法及び防滑シートを提供すること。
【解決手段】基材の片面又は両面に、エチレン−α−オレフィン共重合体からなる防滑層を、冷却ロールを用いた押出しラミネート又は加熱ロールを用いた熱圧着により、積層して防滑シートを得る防滑シートの製造方法であって、前記エチレン−α−オレフィン共重合体の密度が0.800〜0.895g/cmであり、かつ、前記防滑層に当接する前記冷却ロール又は前記加熱ロールの表面のRz値が0.5〜2.0μmである防滑シートの製造方法、又は、該防滑シートの製造方法により得られる防滑シートであり、JIS P8147[2010年規格]の傾斜法に準拠する滑り傾斜角が50°以上である防滑シート。
【選択図】 図1

Description

本発明は、防滑シートの製造方法及び防滑シートに関し、詳しくは、荷崩れ防止に使用し得る防滑性能に優れた防滑シートの製造方法及びそれによって得られる防滑性能に優れた防滑シートに関する。
従来、段ボール箱等の荷物を運搬する際の荷崩れを防止する方法として、運搬パレットと荷物との間、あるいは荷物を多段に積み重ねた場合は上下に隣接する荷物間に、防滑シートを挟み込む方法が知られている(特許文献1)。
この場合に使用される防滑シートは、荷物に対して横方向の力が作用した際に、運搬パレットと荷物との間や上下に隣接する荷物間の位置ズレを防止することで、運搬時の荷崩れを防止しようとするものである。このため、例えば食器棚やテーブル等に敷設して使用される家庭用棚シートやテーブルクロス等のようにシートそれ自体の滑り防止を目的とする防滑シート(特許文献2、以下、自体防滑シートという。)に比べ、より高い防滑性能が要求される。
自体防滑シートは、水平に設置されてほとんど動くことがない棚やテーブル上に敷設されるものであるため、シート自体がその棚やテーブル表面に対して比較的小さな力で位置ズレしない程度に滑り止め効果を発揮できればよいのに対し、荷崩れ防止を目的とする防滑シートは、例えばトラック等の荷台に荷物を積載して長距離運搬する場合に、加減速時、カーブ走行時、登り坂や下り坂の走行時等において、荷物に対して比較的大きな横方向の力が繰り返し作用しても、その力に抵抗し得るだけの強い滑り止め効果を発揮させる必要があるためである。
ところで、特許文献1に記載の防滑シートは、メッシュ状芯材に発泡させた軟質塩化ビニルを付着させて形成されている。しかし、環境負荷の観点から塩化ビニルの使用は好ましくない。
一方、特許文献2に記載の自体防滑シートは、塩化ビニルを使用せず、防滑性能が良好とされる低密度のポリエチレン系樹脂からなる層を防滑層とし、これを不織布に積層することによって形成されている。
そこで、荷崩れ防止を目的とする防滑シートにおいても、特許文献2に記載のように、塩化ビニルを使用することなく高い滑り止め効果が発揮できるようにすることが望まれており、出願人は、布状体の片面又は両面に、所定の戴荷特性を有するエチレン−α−オレフィン共重合体(密度0.880〜0.910g/cm)からなる防滑層を積層した防滑シートを提案している(特許文献3)。
特開2006−273390号公報、図6 特許第3708683号公報 特開2002−240218号公報
荷崩れ防止を目的とする防滑シートが高い防滑性能を満足するには、防滑層の摩擦抵抗を大きくすることが重要である。本発明者の実験によれば、荷物の長距離運搬時にも耐え得るような荷崩れ防止効果を得るには、防滑層の滑り傾斜角(JIS P8147[2010年規格]の傾斜法に準拠)が50°以上となることが必要であることがわかった。
しかしながら、特許文献3において提案した防滑シートでも十分に満足できる性能には至っておらず、本発明者の知る限り、比較的防滑性能が高いとされる低密度のポリエチレン系樹脂を使用して、滑り傾斜角度で50°以上の条件を満足し得る防滑シートは存在していない。その理由は、一般にポリエチレン系樹脂は低密度なほど防滑性能は良くなる傾向があるが、その反面、製造工程においてロールとの滑りが悪くなって、ロールからの剥がれ性が悪化してシートの破損を招いてしまう問題があり、生産性が悪いためであると考えられる。
実際、特許文献2には、静摩擦係数が1.0(摩擦面の傾斜角度45°)を超えると製造工程でのロールとの滑りが悪くなる問題が指摘されている。特許文献2記載の発明では、密度0.86〜0.89g/cmのエチレン−α−オレフィン共重合体と密度0.92g/cm以下の低密度ポリエチレンとを所定比率で混合してなる防滑層を構成することによって、静摩擦係数を0.5〜1.0(摩擦面の傾斜角度で約27°〜45°)の範囲となるようにして、低密度のポリエチレン系樹脂を用いた場合の製造上の問題点であるロールとの滑りの悪化を招くことなく、高速成形が可能となるようにしている。
しかし、この特許文献2は、家庭用棚シートやテーブルクロスといったシートそれ自体の防滑を達成できればよく、滑り傾斜角で50°以上となるような高い防滑性能は要求されていない。すなわち、特許文献2に記載の自体防滑シートは、製造工程においてロールとの滑りが悪化しないように所定密度のエチレン−α−オレフィン共重合体と所定密度のポリエチレンとの比率を調整した防滑層とすれば所期の性能を満足できるため、この特許文献2には、荷崩れ防止用途にも耐え得るような大きな滑り傾斜角を得る方法についてまでは開示されていない。
そこで、本発明者は、エチレン−α−オレフィン共重合体を防滑層に使用して、荷崩れ防止のための高い防滑性能を満足できる防滑シートを得るべく鋭意検討した結果、製造工程において防滑層と当接するロール表面が所定の粗さ条件を満足している場合に、滑り傾斜角を50°以上とすることができる高い防滑性能を有する防滑シートを得ることができることを見出し、本発明に至った。
そこで、本発明は、荷崩れ防止の用途にも耐え得る高い防滑性能を有する低密度のエチレン−α−オレフィン共重合体からなる防滑層を有する防滑シートを得ることができる防滑シートの製造方法を提供することを課題とする。
また、本発明は、荷崩れ防止の用途にも耐え得る高い防滑性能を有する低密度のエチレン−α−オレフィン共重合体からなる防滑層を有する防滑シートを提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
(請求項1)
基材の片面又は両面に、エチレン−α−オレフィン共重合体からなる防滑層を、冷却ロールを用いた押出しラミネートにより積層して防滑シートを得る防滑シートの製造方法であって、
前記エチレン−α−オレフィン共重合体の密度が0.800〜0.895g/cmであり、かつ、前記防滑層に当接する前記冷却ロールの表面のRz値が0.5〜2.0μmであることを特徴とする防滑シートの製造方法。
(請求項2)
基材の片面又は両面に、エチレン−α−オレフィン共重合体からなる防滑層を、加熱ロールを用いた熱圧着により積層して防滑シートを得る防滑シートの製造方法であって、
前記エチレン−α−オレフィン共重合体の密度が0.800〜0.895g/cmであり、かつ、前記防滑層に当接する前記加熱ロールの表面のRz値が0.5〜2.0μmであることを特徴とする防滑シートの製造方法。
(請求項3)
請求項1又は2記載の防滑シートの製造方法により得られる防滑シートであり、JIS P8147[2010年規格]の傾斜法に準拠する滑り傾斜角が50°以上である防滑シート。
本発明によれば、荷崩れ防止の用途にも耐え得る高い防滑性能を有する低密度のエチレン−α−オレフィン共重合体からなる防滑層を有する防滑シートを得ることができる防滑シートの製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、荷崩れ防止の用途にも耐え得る高い防滑性能を有する低密度のエチレン−α−オレフィン共重合体からなる防滑層を有する防滑シートを提供することができる。
本発明に係る防滑シートの製造方法の第1態様の一例を説明する概略図 (A)〜(D)は本発明に係る防滑シートの積層態様を示す断面図 (A)(B)は布状体からなる基材を積層した防滑シートの断面図 (A)〜(E)は線条体の態様を示す断面図 本発明に係る防滑シートの製造方法の第2態様の一例を説明する概略図 実施例におけるRz値と防滑性能(滑り傾斜角°)との関係を示すグラフ
以下に、図面を参照して、本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、本発明に係る防滑シートの製造方法の第1態様の一例を説明する概略図である。
図1は、防滑シート1を押出しラミネートによって製造する態様を示しており、基材2と、Tダイ11から押出された溶融状態のエチレン−α−オレフィン共重合体からなる防滑層3とを重ねると共に、弾性ロール12を基材2側に、冷却ロール13を防滑層3側にそれぞれ当て、弾性ロール12と冷却ロール13との間で、重ねられた基材2と防滑層3とを挟圧する。冷却ロール13は、溶融状態の防滑層3を冷却すると共に基材2と防滑層3とを積層する。
このようにして、図2(A)に示すように、基材2の片面に防滑層3が積層されてなる防滑シート1が得られる。図2(B)に示すように、基材2の両面にそれぞれ防滑層3を押出しラミネートにより積層する場合は、例えば、上記の通り基材2の一方の面に防滑層3を積層した後、更に同様の方法によって、基材2の他方の面にも防滑層3を積層すればよい。
防滑シート1は、基材2の一方の面のみに防滑層3を有するものにあっては、図2(C)に示すように、必要に応じて基材2の他方の面に粘着層4を積層して粘着シートを構成してもよく、また、基材2の両面にそれぞれ防滑層3を有するものにあっては、図2(D)に示すように、いずれか一方の防滑層3の表面に粘着層4を積層して粘着シートを構成してもよい。粘着層4の表面には剥離シート(図示せず)が貼着され、使用時に剥離されるようにしてもよいし、剥離シートを使用せずに、防滑シート1をテープ状に形成して巻回することにより、防滑性を有する粘着テープとしてもよい。
本発明において、防滑層3はエチレン−α−オレフィン共重合体のみからなるものであっても十分な防滑性能が得られる。この防滑層3を構成するエチレン−α−オレフィン共重合体としては、密度が0.800〜0.895g/cmのものを用いると共に、防滑層3に当接する冷却ロール13の表面のRz値(十点平均粗さ:JIS B0601[1994年規格]に準拠)を0.5〜2.0μmとする。
このエチレン−α−オレフィン共重合体の密度が0.895g/cmを超えるようになると、ロール表面のRz値を0.5〜2.0μmとしても、所望の防滑性能、すなわち滑り傾斜角50°以上を満足することができず、一方、密度が0.800g/cmを下回るようになると、成形が困難になる。密度は、0.880〜0.893g/cmとすることがより好ましく、0.888〜0.890g/cmとすることが更に好ましい。
エチレン−α−オレフィン共重合体には、エチレンと、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1等との共重合体を用いることができる。中でも、エチレンとブテン−1との共重合体を用いることが好ましい。また、メタロセン触媒を用いて重合されたエチレン−α−オレフィン共重合体を用いることも好ましい。メタロセン触媒は、α−オレフィンの含有量が多く、防滑性の優れたエチレン−α−オレフィン共重合体の製造が容易となる。
防滑層3には、本発明の目的を損なわない範囲内で、必要に応じて各種の添加剤を配合することができる。具体的には、フェノール系、有機ホスファイト系、ホスナイトなどの有機リン系、チオエーテル系等の酸化防止剤;ヒンダードアミン系等の光安定剤;ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系等の紫外線吸収剤;ノニオン系、カチオン系、アニオン系等の帯電防止剤;ビスアミド系、ワックス系、有機金属塩系等の分散剤;アルカリ土類金属塩のカルボン酸塩系等の塩素補足剤;アミド系、ワックス系、有機金属塩系、エステル系等の滑剤;ヒドラジン系、アミンアシド系等の金属不活性剤;含臭素有機系、リン酸系、三酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、赤リン等の難燃剤;有機顔料;無機顔料;無機充填剤、有機充填剤;金属イオン系などの無機、有機抗菌剤等が挙げられる。
防滑層3の厚みは、10〜700μmとされる。10μmを下回ると、冷却ロール13を通過させても所望の防滑性能を発揮し難しくなると共に、特に基材2として後述する布状体を使用した場合、該布状体の表面の凹凸が大きいために該布状体との接着力を確保することが難しくなってくる。また、700μmを超えても、防滑性能のそれ以上の向上には寄与しなくなり、かえって防滑シート1とした際の取扱い性が悪くなる。厚みは20〜500μmとすることがより好ましく、30〜300μmとすることが更に好ましい。
本発明において、冷却ロール13には、冷却水、冷却ガス等を冷媒とする金属製のロールを使用することができる。このような冷却ロール13の表面のRz値を0.5〜2.0μmとする手段は格別限定されず、金属ロール表面に対する公知の粗面処理方法を採用することができる。例えばマッティング法、サンドブラスト法、ビーム照射法、放電加工法などが挙げられ、処理条件を適宜調整することによってRz値が0.5〜2.0μmとなるように調整される。
Rz値が0.5μmを下回ると、冷却ロール13からの防滑層3の剥がれ性が低下するようになる。また、2.0μmを超えると、所望の防滑性能を得ることができなくなる。このRz値は、0.7〜1.5μmがより好ましく、0.9〜1.2μmが更に好ましく、1.0μmが最も好ましい。
本発明において、基材2は、防滑層3を補強して防滑シート1の機械的強度、耐久性を高めると共に、得られる防滑シート1にコシを与えて取扱い性を良好にするものであり、布状体、紙、シート状発泡体、不織布等を好ましく使用することができる。中でも補強効果が高く、耐荷重性、機械的強度に優れる点で、一軸延伸された熱可塑性合成樹脂線条体からなる布状体を用いることが好ましい。
一軸延伸された熱可塑性合成樹脂線条体からなる布状体とは、線条体からなる可撓性のシート状体を総称するものとし、一軸延伸された、モノフィラメント、マルチフィラメント、テープ、ヤーン、スプリットヤーン、短繊維の紡績糸等の線条体2a、2bを用いて、図3(A)に示すように、平織り、綾織等の織布とし、また、図3(B)に示すように、多数の線条体2aを一方向に並設し、その上に直交する方向に多数の線条体2bを並設して、その交点をホットメルト剤等の接着剤を用いて、あるいは熱融着によって接合した交差結合布(ソフ)を使用することができる。
線条体2a、2bとしては、結晶性樹脂の単層体であってもよいが、基層となる合成樹脂層の少なくとも片面に、接合層が形成された積層体とすることが好ましい。
線条体2a、2bの単層体、あるいは積層体の基層を構成する合成樹脂としては、延伸効果の大きい樹脂、一般には結晶性樹脂が好ましく、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド等を用いることができる。
中でも加工性と経済性からポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが望ましく、特に、低圧法高密度ポリエチレンが好ましい。
接合層は、線条体2a、2bが布状体とされた後、線条体2a、2b間を接合し、あるいは、布状体からなる基材2と防滑層3との間を接合するもので、基層を構成する合成樹脂より融点が低く熱融着性の優れた合成樹脂が用いられる。
具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン66のポリアミド等を用いることができ、基層の合成樹脂との関係で基層より低融点の合成樹脂が選択される。
線条体2a、2bは、図4(A)に示すように、基層20の単層であってもよく、また、図4(B)に示すように、接合層21が基層20の片面に積層されたものであってもよく、また図4(C)に示すように、基層20の両面に接合層21を積層したものであってもよい。更に図4(D)に示すようにシースコア構造、図4(E)に示すようにサイドバイサイド方式とすることもできる。中でも、図4(C)に示すように、テープ状基層20の両面に低融点の接合層21をそれぞれ積層したものが好ましい。
基層20あるいは接合層21として用いられる合成樹脂には、目的に応じて各種の添加剤を添加することができる。具体的には、フェノール系、有機ホスファイト系、ホスナイトなどの有機リン系、チオエーテル系等の酸化防止剤;ヒンダードアミン系等の光安定剤;ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系等の紫外線吸収剤;ノニオン系、カチオン系、アニオン系等の帯電防止剤;ビスアミド系、ワックス系、有機金属塩系等の分散剤;アルカリ土類金属塩のカルボン酸塩系等の塩素補足剤;アミド系、ワックス系、有機金属塩系、エステル系等の滑剤;ヒドラジン系、アミンアシド系等の金属不活性剤;含臭素有機系、リン酸系、三酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、赤リン等の難燃剤;有機顔料;無機顔料;無機充填剤、有機充填剤;金属イオン系などの無機、有機抗菌剤等が挙げられる。
線条体2a、2bとして積層体が使用される場合、積層フラットヤーン、又は、スプリットヤーンの成形材料となる積層フィルムを成形する手段としては、予め基層20となるフィルムと接合層21となるフィルムを形成してドライラミネート法や熱ラミネート法を用いて複層化する手段や、基層20となるフィルムの表面に接合層21となる合成樹脂をコーティングする方法、予め形成した基層20となるフィルムに接合層21を押出しラミネートする方法、あるいは、多層共押出法によって積層フィルムとして押出し成形するなどの公知の手段から適宜選択して用いることができる。成形の容易さやコスト面、並びに、製品の各層間の接着性の点では、多層共押出法によって基層20と接合層21の積層体を一段で得る方法が好ましい。シースコア構造、あるいは、サイドバイサイド構造については共押出法によるのが一般的である。
また、延伸して線条体2a、2bとする手段としては、基層20となるフィルムを一軸方向に延伸した後、接合層21となる合成樹脂を積層し、これをテープ状にスリットしてもよく、あるいは、基層20と接合層21が積層された積層フィルムをスリットする前、又は、スリットした後、一軸方向に延伸することによって得ることもできる。延伸倍率は通常3〜10倍程度とされる。
一軸延伸フラットヤーンの形状はなんらの制限はなく目的に応じて任意に設定することができるが、一般的には、75〜10000デシテックス、糸幅が0.3〜30mmの範囲が望ましい。こうして得られた一軸延伸フラットヤーンは、縦方向に小さな切れ目を入れてスプリットヤーンとすることもできる。
また、線条体2a、2bとしては、延伸されたモノフィラメントやマルチフィラメントを使用することもできる。
得られた一軸延伸テープ等の線条体2a、2bは、平織、綾織等に織製し、あるいは、多数の線条体2aを並列し、その上に交差するように線条体2bを配設して交差結合布とした布状体を形成することができる。また、編込むことによって編製して布状体を形成することもできる。布状体は、必要に応じて線条体2a、2bの交点を接合する。線条体2a、2bの交点を接合する方法としては、ホットメルト型接着剤で接着することができ、また、線条体2a、2bが接合層21を有するときは熱ロールを用いて熱圧着することにより接合することができる。
本発明によれば、防滑層3を構成するエチレン−α−オレフィン共重合体の密度が0.800〜0.895g/cmの範囲内という条件下において、冷却ロール13の表面のRz値を0.5〜2.0μmの範囲内に規定して、基材2の片面又は両面に防滑層3を積層した防滑シート1を製造することで、防滑層3のJIS P8147[2010年規格]の傾斜法に準拠する滑り傾斜角を50°以上にすることができ、荷崩れ防止用途に適した優れた防滑性能を得ることができる。
図5は、本発明に係る防滑シートの製造方法の第2態様の一例を説明する概略図である。
図5は、基材2と防滑層3とを加熱ロール15を用いて積層して製造する態様を示しており、基材2と、エチレン−α−オレフィン共重合体によって予めフィルムに成形された防滑層3とを重ねると共に、弾性ロール14を基材2側に、加熱ロール15を防滑層3側にそれぞれ当接させ、弾性ロール14と加熱ロール15との間で基材2と防滑層3とを挟圧する。加熱ロール15は防滑層3を溶融し、基材2と防滑層3とを熱圧着により積層する。
このようにして、図2(A)に示すように、基材2の片面に防滑層3が積層されてなる防滑シート1が得られる。図2(B)に示すように、基材2の両面にそれぞれ防滑層3を積層する場合は、例えば、基材2の両面にフィルム状の防滑層3を重ねた状態で、1対の加熱ロールを使用してその両側から挟圧することで、基材2の両面にそれぞれ防滑層3を積層すればよい。
この第2態様においても、図2(C)(D)に示すように、粘着層4を有する防滑シート1とすることもできる。
加熱ロール15は、防滑層3となるエチレン−α−オレフィン共重合体の溶融温度以上の温度で該防滑層3となるフィルムを加熱するものであり、温水、蒸気等の熱媒の他、ヒータ等の加熱源を加熱手段とする金属製のロールを使用することができる。
その他、第2態様における防滑層3、加熱ロール15の表面のRz値及び基材2の詳細については、上述した第1態様における防滑層3、冷却ロール13の表面のRz値及び基材2と同一であるため、第1態様の説明を援用し、ここでの説明は省略する。
本発明に係る防滑シート1は、図2(C)(D)のように粘着剤層4を形成し、所定幅のテープ状に形成することで、防滑性を有する粘着テープとすることもできる。
本発明に係る防滑シート1は、運搬時の荷崩れ防止用途に限らず、高い防滑性能を利用して、例えば玄関マットやカーペット等の敷物と床面との間に敷設してそれらが床面に対して滑ることを防止するために使用することもできる。また、運動会、ピクニック等の際に地面に敷設するグランドシートとして使用すれば、シート上を歩行する利用者の滑り事故防止を図ることができる。
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明はかかる実施例によって限定されない。
(実施例1)
一軸延伸糸の基層として、低圧法高密度ポリエチレン(密度0.955g/cm、MFR0.6g/10分、融点133℃)を使用し、接合層として高圧法低密度ポリエチレン(密度0.927g/cm、MFR4g/10分、融点116℃)を使用した三層構造積層フィルムを形成した。得られたフィルムをレザーを用いてスリットした後、熱風炉で7倍に延伸し、次いで6%の弛緩処理を行った。得られた一軸延伸積層糸は、繊度が670デシテックス、糸幅が0.8mm、厚み比が接合層/基層/接合層=10/80/10であった。
こうして得られた一軸延伸積層糸をスルーザー織機を用いてタテ5本/25.4mm、ヨコ5本/25.4mmの平織に織成することによって布状体を得た。
この布状体からなる基材の片面に、防滑層としてエチレン−α−オレフィン共重合体(密度0.888g/cm、MFR20g/10分、融点55℃)を溶融押出し機を用いてフィルム状に押出し、表面のRz値(十点平均粗さ:JIS B0601[1994年規格]に準拠)が1.0μmである冷却ロール(硬化クローム工業株式会社製KRH)を用いて、図1に示すように押出しラミネーションを行い、基材の片面に厚さ60μmの防滑層を積層してなる防滑シートを得た。
(実施例2)
実施例1において、エチレン−α−オレフィン共重合体として、密度0.890g/cm、MFR7g/10分、融点59℃のものを使用した以外は、実施例1と同様にして防滑シートを得た。
(実施例3)
実施例1において、エチレン−α−オレフィン共重合体として、密度0.890g/cm、MFR7g/10分、融点59℃のものを使用し、冷却ロールのRz値を1.5μmとした以外は、実施例1と同様にして防滑シートを得た。
(比較例1)
実施例1において、エチレン−α−オレフィン共重合体として、密度0.910g/cm、MFR15g/10分、融点102℃のものを使用した以外は、実施例1と同様にして防滑シートを得た。
(比較例2)
実施例1において、エチレン−α−オレフィン共重合体として、密度0.910g/cm、MFR15g/10分、融点102℃のものを使用し、冷却ロールのRz値を1.5μmとした以外は、実施例1と同様にして防滑シートを得た。
(比較例3)
実施例1において、エチレン−α−オレフィン共重合体として、密度0.922g/cm、MFR9g/10分、融点110℃のものを使用した以外は、実施例1と同様にして防滑シートを得た。
(比較例4)
実施例1において、エチレン−α−オレフィン共重合体として、密度0.922g/cm、MFR9g/10分、融点110℃のものを使用し、冷却ロールのRz値を1.5μmとした以外は、実施例1と同様にして防滑シートを得た。
(比較例5)
実施例1において、エチレン−α−オレフィン共重合体として、密度0.890g/cm、MFR7g/10分、融点59℃のものを使用し、冷却ロールのRz値を3.0μmとした以外は、実施例1と同様にして防滑シートを得た。
(比較例6)
実施例1において、エチレン−α−オレフィン共重合体として、密度0.910g/cm、MFR15g/10分、融点102℃のものを使用し、冷却ロールのRz値を3.0μmとした以外は、実施例1と同様にして防滑シートを得た。
(比較例7)
実施例1において、エチレン−α−オレフィン共重合体として、密度0.922g/cm、MFR9g/10分、融点110℃のものを使用し、冷却ロールのRz値を3.0μmとした以外は、実施例1と同様にして防滑シートを得た。
<評価方法>
得られた各防滑シートについて、JIS P8147[2010年規格]の傾斜法に準拠して滑り傾斜角を測定した。その結果を表1及び図6のグラフに示す。
Figure 2012076380
<評価>
表1及び図6のグラフより、エチレン−α−オレフィン共重合体の密度とロール表面のRz値の双方が本発明の範囲内である実施例1〜3では、滑り傾斜角が60°以上にまで飛躍的に向上して、防滑性に優れていた。一方、比較例1〜7に示されるように、エチレン−α−オレフィン共重合体の密度とロール表面のRz値のいずれか一方が本発明から外れても、滑り傾斜角は50°に至らなかった。これにより、エチレン−α−オレフィン共重合体の密度とロール表面のRz値の双方が本発明の条件を満たすことによる防滑性能の向上が顕著なものであることがわかる。
1:防滑シート
2:基材
2a、2b:線条体
20:基層
21:接合層
3:防滑層
4:粘着層
11:Tダイ
12:弾性ロール
13:冷却ロール
14:弾性ロール
15:加熱ロール

Claims (3)

  1. 基材の片面又は両面に、エチレン−α−オレフィン共重合体からなる防滑層を、冷却ロールを用いた押出しラミネートにより積層して防滑シートを得る防滑シートの製造方法であって、
    前記エチレン−α−オレフィン共重合体の密度が0.800〜0.895g/cmであり、かつ、前記防滑層に当接する前記冷却ロールの表面のRz値が0.5〜2.0μmであることを特徴とする防滑シートの製造方法。
  2. 基材の片面又は両面に、エチレン−α−オレフィン共重合体からなる防滑層を、加熱ロールを用いた熱圧着により積層して防滑シートを得る防滑シートの製造方法であって、
    前記エチレン−α−オレフィン共重合体の密度が0.800〜0.895g/cmであり、かつ、前記防滑層に当接する前記加熱ロールの表面のRz値が0.5〜2.0μmであることを特徴とする防滑シートの製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の防滑シートの製造方法により得られる防滑シートであり、JIS P8147[2010年規格]の傾斜法に準拠する滑り傾斜角が50°以上であることを特徴とする防滑シート。
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