JP2012076310A - 画像記録装置及び画像記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】二液凝集方式において記録媒体の変形が防止され、好ましい画像記録が実現される画像記録装置及び画像記録方法を提供する。
【解決手段】インクにより画像が記録される記録媒体(10)の画像記録面(10A)に、インクを凝集又は不溶化させる所定の厚みを有する処理液による層(12)を形成するために、記録媒体の画像記録面へ泡状の処理液を塗布する塗布ローラ(14)と、泡状の処理液の層に画像を形成するインク液滴(18)を打滴するインクジェットヘッド(16)と、を備え、泡状の処理液層が有する表面エネルギーは、インクが有する表面エネルギー以上であり、かつ、泡状の処理液はインク液滴に対して撥液性を有している。インクジェットヘッドによりインクが打滴された記録媒体の画像記録面は、ヒータ(22)により加熱され、インクの溶媒成分が除去され、処理液は低粘度化されて記録媒体に浸透し消泡する。
【選択図】図1

Description

本発明は画像記録装置及び画像記録方法に係り、特に記録媒体の変形を防止する液体の塗布技術及び画像記録技術に関する。
従来、汎用の画像記録装置として、インクジェットヘッドからカラーインクを吐出して、記録媒体上に所望の画像を形成するインクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置では、高精細な画像形成を行うために、描画前の記録媒体へインクを凝集又は不溶化させるための凝集処理液が塗布された後にインクが打滴される方式が提案されている。この二液凝集方式を適用することで、にじみや色ズレなどが発生しない好ましい画像形成の実現が可能である。
特許文献1は、泡状の処理液が被記録媒体に塗布された後に画像記録が行われるように構成された画像形成装置が開示されている。かかる画像形成装置は、泡状の処理液を用いることで、処理液の塗布量の削減、均一化を狙っている。
特開2010−143157号公報
しかしながら、上述した二液供給方式は、記録媒体へ大量の液体が供給されるために、当該液体の溶媒成分が記録媒体へ浸透し、その結果、記録媒体が加水分解されることにより、カールやカックルなどの記録媒体の変形が発生する。水性インク(溶媒の主成分が水であるインク)が用いられる場合は、記録媒体へ付与される水系溶媒の総量が著しく増加してしまう。
特許文献1に開示された画像形成装置は、用紙の表面を改質する改質材として処理液を用いており、この処理液は用紙の中にインクの水分を速やかに浸透させるものである。そうすると、インクに含まれる水分の用紙への浸透によって、カールやカックルなどの用紙の変形が生じてしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、二液凝集方式において記録媒体の変形が防止され、好ましい画像記録が実現される画像記録装置及び画像記録方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る画像記録装置は、画像記録液により画像が記録される記録媒体の画像記録面に、前記画像記録液を凝集又は不溶化させる所定の厚みを有する処理液による層を形成するために、前記記録媒体の画像記録面へ泡状の処理液を塗布する処理液塗布手段と、前記泡状の処理液の層に画像を形成する画像記録液を打滴する打滴手段と、を備え、前記塗布された泡状の処理液が有する表面エネルギーは、前記画像記録液が有する表面エネルギー以上であり、かつ、前記塗布された泡状の処理液は前記画像記録液に対して撥液性を有することを特徴とする。
本発明によれば、記録媒体の画像記録面に形成された泡状の処理液の層に画像を形成する画像記録液が打滴され、画像記録液が記録媒体に着弾する前に該画像処理液を処理液の層の中で凝集させるので、画像記録液の凝集が発現する際に溶質成分から分離した溶媒成分の記録媒体への浸透が抑制され、記録媒体の変形が防止される。また、泡状の処理液の層は、記録媒体に対して撥液性を有しているので、処理液の溶媒成分が記録媒体の内部へ浸透することが抑制され、記録媒体の変形が防止される。
本発明の実施形態に係る画像記録方法を模式的に示す概念図 図1に示す画像処理方法が適用される画像記録装置の概略構成を示す構成図 図2に示す画像記録装置に適用されるアニロックスローラの表面構造を示す平面図 図2に示す画像記録装置に加熱処理部を追加した構成例を示す構成図 図2に示す画像記録装置の具体例であるインクジェット記録装置の全体構成図 図5に示すインクジェットヘッドの構造を示す平面透視図 図6に示すインクジェットヘッドのノズル配置を説明する図 図6に示すインクジェットヘッドの立体構造を示す断面図 図5に示すインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔画像記録方法の説明〕
図1(a)〜(c)は、本発明の実施形態に係る画像記録方法を模式的に図示した概念図である。図1(a)〜(c)に示す画像記録方法は、図1(a)に示す処理液塗布工程と、図1(b)に示す打滴工程と、図1(c)に示す加熱工程と、を含んで構成されている。図1(a)に示す処理液塗布工程は、所定の搬送方向(矢印線により図示)に沿って搬送される記録媒体10に対して、発泡処理が施された泡状の処理液が塗布され、記録媒体10の画像記録面10Aに泡状の処理液による層(処理液層)12が形成される。
図1(a)に示す処理液塗布工程では、塗布ローラ14を用いたローラ塗布方式が適用される。この塗布ローラ14は、アニロックスローラ(図1中不図示、図2に符号32を付して図示)によって一定量計量された泡状の処理液を外周面に保持し、所定方向(図中反時計周り方向)に回転しながら、記録媒体10の画像記録面10Aに泡状の処理液を接触させて、この泡状の処理液を均一に記録媒体10の画像記録面10Aに塗布するように構成されている。
図1(a)に示す「泡状の処理液層」は、後述する発泡処理部によって発泡処理された処理液により形成され、処理液の中に空気などの気体が入って小球形状となった泡が含まれる。泡は単体では略球形状を有し、複数の泡が結合されると、各泡の表面張力により個々の泡は多面体形状となる。
また、本例に適用される処理液は、発泡状態(泡を含む状態)が所定の期間維持されるように構成されている。所定の期間とは、処理液が記録媒体に塗布されてから後述する加熱工程が開始されるまでの期間を少なくとも含んでいる。
さらに、本例に適用される処理液は、浸透性を有する記録媒体10に対する撥液性を有している。すなわち、処理液は、シリコーンオイルなどの高粘度及び撥液性を発現させる成分が含まれるとともに、リン酸、マロン酸などの凝集剤と、ジエチレングリコールなどの高沸点有機溶媒と、界面活性剤と、水が含まれる。
泡状の処理液の表面エネルギーは20mN/m以上、25mN/m以下であり、この値は、後述するインクの表面エネルギー以上となっている。また、25℃における処理液の粘度は、50cP以上、1000cP以下(5Ps・s以上、100Ps・s以下)であり、後述するインクの粘度の5倍以上500倍以下となっている。かかる物性を有する処理液は、浸透性を有する記録媒体10への溶媒成分の浸透が抑制される。
また、本例に示す処理液塗布工程における処理液の塗布量は1g/m以上、2g/m以下(膨張率は90%以上)である。かかる条件により形成された処理液層12の厚みは100μm以上、150μm以下となる。処理液塗布工程における塗布量は、「温度25℃において、一般的な印刷用グロスコート紙を用いた場合に、泡状の塗布層として100μm以上の塗布厚が2秒間以上維持される」という条件を満たしている。この処理液層12の厚みは、後述するインク液滴(図1(b)に符号18を付して図示)の直径の4倍以上10倍以下となっている。

図1(a)では、処理液塗布位置(記録媒体10と塗布ローラ14の最近接位置)14Aにおける塗布ローラ14の回転方向が記録媒体10の搬送方向に対して逆向きになるように、記録媒体10の搬送速度及び塗布ローラ14の回転方向が決められている。また、処理液塗布位置14Aにおける塗布ローラ14の速度(接線成分)は、処理液塗布位置14Aにおける記録媒体10の移動速度を超えるように構成されている。すなわち、処理液塗布位置14Aにおける塗布ローラ14の速度Vと、処理液塗布位置14Aにおける記録媒体10の搬送速度Vは、次式
|V|<|V
の関係を満たしている。
また、上述したアニロックスローラから塗布ローラ14の表面へ処理液が付与される位置(図2に符号32Aを付して図示)におけるアニロックスローラの速度(接線成分)をVとすると、処理液塗布位置14Aにおける塗布ローラ14の速度Vと、処理液塗布位置14Aにおける記録媒体10の搬送速度Vとの関係は、次式
|V|<|V|<|V
の関係を満たしている。なお、塗布ローラが一定の回転速度で回転している場合は、アニロックスローラから塗布ローラ14の表面へ処理液が付与される位置における塗布ローラ14の速度(接線成分)はVとなる。また、上記V、V、Vは、次式
0.6≦V/V≦0.9
0.6≦V/V≦0.9
の関係を満たすことが好ましい。
かかる構成によって、処理液塗布位置14Aの記録媒体搬送方向の下流側に所定の厚みが確保したまま、泡状の処理液を均一に塗布しうる。また、記録媒体の搬送速度Vと塗布ローラ14の速度Vとの間に速度差を設けることで、より空気を巻き込みやすくなり、ムース状の細かく均一な泡を形成しうる。ここで言う「細かく均一な泡」とは、連続して結合された多面体形状の気泡に外接する球の平均直径が0.01mm以上、0.5mm以下であり、直径のばらつきが上記の平均直径に対して±50%以下の条件を満たす泡である。
図1(b)は、処理液層12が形成された記録媒体10に対して、インクジェットヘッド16からインク液滴18が打滴される打滴工程を模式的に図示した説明図である。同図に示すように、処理液層12に着弾したインク液滴は、記録媒体10の画像記録面10Aに到達するまでに、処理液層12の中で凝集作用が発現してインク液滴18の凝集体20が形成される。
上述したように、処理液層12を形成する処理液が有する高粘度及び撥液性がインク液滴18に作用して、処理液層12がインク液滴18を弾き、かつ、処理液層12内を通過するインク液滴18の溶媒成分の抵抗となって、インク液滴18の溶媒成分の進行を遅延させる。そうすると、インク液滴18が記録媒体10の画像記録面10Aに付着することが抑制され、その結果、インク液滴18の溶媒成分が記録媒体10へ浸透することが防止される。
本例に適用されるインクの表面エネルギーは、25mN/m以上、35mN/m以下であり、25℃におけるインクの粘度は、2cP以上、8cP以下(0.2Ps・s以上、0.8Ps・s以下)である。また、一回の打滴により打滴されるインク液滴の体積は2ピコリットルから5ピコリットルであり、インク液滴18の形状を球形状としたときの直径は16μmから21μmである。なお、「インク液滴の直径」は、インク液滴の形状が液柱形状、ティアドロップ形状などの非球形状の場合は、インク液滴の進行方向(図中下向き)における最大長さとなる。
すなわち、インク液滴18の直径(又は、進行方向における最大長さ)に対して処理液層12の厚み(100μmから150μm)が、おおよそ4倍から10倍と十分に大きくなるように処理液層12の厚みが決められているので、インク液滴18が処理液層12に着弾しても、記録媒体10の画像記録面10Aに接触する前に処理液との凝集作用が発現して、処理液層12の中で凝集体20が形成される。
図1(c)は、加熱工程を模式的に図示した説明図である。同図に示す加熱工程では、打滴工程(図1(b)参照)による描画直後の記録媒体10の画像記録面10Aに対して、ヒータ22を用いた加熱処理が施される。加熱処理によって、記録媒体10の画像記録面10Aに存在する処理液の溶媒成分及びインクの溶媒成分を蒸発させることで、時間経過による処理液の溶媒成分及びインクの溶媒成分の記録媒体10への浸透が抑制される。
また、加熱処理によって、処理液層12を形成する泡状の処理液の粘度が低下し、低粘度化した処理液は記録媒体10の内部へ浸透して消泡し、記録媒体10の画像記録面10Aにドット24が定着する。
なお、泡状の処理液に含まれる溶媒成分はごくわずかであり(液状の処理液の1/5〜1/200程度)、この少量の溶媒成分が記録媒体10へ浸透したとしても、記録媒体10に変形が生じることはない。泡状の処理液を消泡させることで、ドット24の記録媒体10への定着性が高められるとともに、記録媒体10の質感や光沢を損なうことがない。
すなわち、図1(c)に示す加熱工程によって、インク(溶媒成分)の乾燥処理と処理液の消泡処理とを同時進行で行うことができる。仮に、加熱工程において、処理液の消泡処理がインクの乾燥処理よりも先行したとしても、処理液の撥液性能によってインクの溶媒成分の記録媒体10への浸透抑制効果が得られるので、インクの溶媒成分の記録媒体10への浸透による記録媒体10の変形を防止しうる。
ヒータ22には、ハロゲンヒータ、赤外線ヒータ、カーボンヒータ、マイクロ波照射ヒータなどの非接触型のヒータが適用される。ただし、塗布ローラ14による処理液塗布やインクジェットヘッド16によるインク打滴は、処理液及びインクの粘度を一定に保つために、25℃以下の低温環境下において行われるので、ヒータ22から放射される熱が、塗布ローラ14やインクジェットヘッド16へ影響を与えないように、ヒータ22は、塗布ローラ14やインクジェットヘッド16から離れた位置に配置される。
なお、塗布ローラ14やインクジェットヘッド16に近接する位置にヒータ22を配置しなければならない場合は、塗布ローラ14の処理領域及びインクジェットヘッド16の描画領域を冷却する冷却装置(熱交換器)を備え、処理液塗布工程中及び打滴工程中に当該処理領域を冷却する態様が好ましい。
〔圧胴搬送方式への適用例〕
図2は、図1を用いて説明した画像記録方法を圧胴搬送方式の画像記録装置に適用した例を示す画像記録装置の構成図である。なお、図2中、図1と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
同図に示す画像記録装置30は、記録媒体10の搬送手段として圧胴31が適用される。圧胴31は、外周面31Aに記録媒体10を固定保持した状態で、所定の回転方向(図中、反時計回り方向)へ回転することで、記録媒体10を外周面31Aに沿って回転搬送させる。記録媒体10を固定保持する方式として、真空吸着方式、静電吸着方式などが挙げられる。
かかる構造を有する圧胴31の外周面31Aに固定保持された記録媒体10は、圧胴31の軸方向の長さに対応する軸方向の長さを有する塗布ローラ14によって泡状の処理液12Aが塗布され、記録媒体10の画像記録面10Aに処理液層12が形成され、その後、インクジェットヘッド16からインク液滴18(図1(b)参照)が打滴される。図2に示す塗布ローラ14は、塗布ローラ14の軸方向の長さに対応する軸方向の長さを有するアニロックスローラ32によって計量された所定量の泡状の処理液12Aが供給される。
アニロックスローラ32は、塗布皿34に貯留される液状の処理液12Bをかき上げることで液状の処理液12Bを発泡させるとともに、発泡させた泡状の処理液12Aを、塗布ローラ14による塗布量に対応して計量し、塗布ローラ14へ供給する。すなわち、アニロックスローラ32は処理液12Bを発泡させる手段として機能するとともに、塗布ローラ14へ供給される泡状の処理液12Aを計量する手段、及び塗布ローラ14へ泡状の処理液12Aを供給する手段として機能する。
図2に示す画像記録装置30は、圧胴31の回転方向と塗布ローラ14の回転方向が同一であり、処理液12Aの塗布位置(圧胴31と塗布ローラ14の最近接位置)14Aにおける圧胴31の外周面の移動方向と、塗布ローラ14の外周面の移動方向が逆方向となるリバースコート方式が適用される。また、塗布ローラ14への処理液の供給位置(塗布ローラ14とアニロックスローラ32が接触する位置)32Aにおける塗布ローラ14の外周面の移動方向と、アニロックスローラ32の外周面の移動方向が逆方向となっている。
図3(a)は、アニロックスローラ32の具体的な構造例を示す斜視図である。また、図3(b)は図3(a)に示すアニロックスローラ32の他の構造例を示す斜視図である。図3(a)に示すアニロックスローラ32は、外周面に彫刻が施された彫刻ローラであり、彫刻によって形成されたセル33に定量の処理液が保持される構造を有している。また、外周面の凹凸形状によって塗布皿34の中の処理液12B(図2参照)をかき上げて空気を混入させることによって、泡状の処理液12Aが形成されるように構成されている。
すなわち、図3(a)に示すアニロックスローラ32のセル33は、略四角すい型の凹みになっており、アニロックスローラ32によって処理液をかき上げる際に、セル33の中に液体と同時に空気が巻きこまれて泡が発生する。なお、四角すいの凹みの底面の1辺の長さは数十μm〜数百μmとするのが望ましい。
図3(b)に示すアニロックスローラ32’は、外周面に凹凸形状(グリッド33’)を有するグリッドローラである。ここで、グリッドの底面の直径は数十μm〜数百μm、グリッドの高さは数十μm〜数百μmとするのが望ましい。なお、上述した彫刻ローラ、グリッドローラ以外にも、ワイヤーローラ、外周面に数十μm〜数百μmの小孔が多数形成されたスポンジ(多孔質)ローラを適用してもよい。
ここでいうワイヤーローラとは、芯金となる円筒部材の外周面に、所定の径を有するワイヤー同士が接するようにらせん状に巻き付けられた構造、または、所定の径を有するワイヤー同士を所定のピッチでらせん状に巻き付けた構造を有するローラであり、ワイヤーの表面と被塗布体との接点に生じる微小隙間に液体を介在させることによって、被塗布体に液体を塗布するものである。
塗布ローラ14は外周面に弾性を有する構造が好ましく、例えば、金属の心材に弾性体が巻き付けられた構造を適用することができる。かかる構造によって、塗布ローラ14の外周面にアニロックスローラ32を圧接させる(塗布ローラ14の外周面とアニロックスローラ32の外周面を密着させる)ことが可能となるとともに、空気を巻き込みやすくなり、泡の形成に適している。塗布ローラ14の外周面の材料例として、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴムなどが挙げられる。
図2に示す画像記録装置30は、インクジェットヘッド16による描画部の後段に加熱処理部が具備される。図4は、加熱処理部が具備された画像記録装置30の構成例を示す構成図である。同図に示す画像記録装置30は、インクジェットヘッド16による描画の直後に、圧胴31から渡し胴36へ記録媒体10が受け渡される。渡し胴36の外周面に対向する位置にヒータ38が設けられ、渡し胴36により搬送される記録媒体10に加熱処理(予備加熱処理)が施される。さらに、渡し胴36から圧胴39に受け渡された記録媒体10は、圧胴39の外周面に対向する位置に設けられたヒータ40によって加熱処理(本加熱処理)が施される。
図4に示すように、渡し胴36による搬送途中の記録媒体10に対して加熱処理を施すことで、インクジェットヘッド16による描画直後からインクの溶媒成分の乾燥除去、及び処理液の低粘度化がされ、さらに、ヒータ40による本加熱処理によって強力にインクの溶媒成分を乾燥させることで、インクの溶媒成分の記録媒体10への浸透が効果的に抑制される。
インクジェットヘッド16により近い予備加熱処理用のヒータ38は、本加熱処理用のヒータ40よりも加熱温度を下げることで、加熱処理により発生した熱のインクジェットヘッド16の描画や処理液塗布への影響を最小限に留めることができる。
なお、図2及び図4に示す画像記録装置30は、塗布ローラ14による処理液塗布領域において記録媒体10を搬送する圧胴と、インクジェットヘッド16による描画領域において記録媒体10を搬送する圧胴が別々に設けられていてもよい(図5参照)。
次に、上述した画像記録装置30のより具体的な装置構成例について説明する。
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
図5は、インクジェット記録装置100の全体構成を示した構成図である。同図に示すインクジェット記録装置100は、色材を含有するインクと該インクを凝集させる機能を有する凝集処理液を用いて、所定の画像データに基づいて記録媒体114(図1,2,4の記録媒体10に対応)の画像記録面(図1,2,4の画像記録面10Aに対応)に画像を形成する二液凝集方式の記録装置である。
インクジェット記録装置100は、主として、給紙部120、処理液塗布部130、描画部140、乾燥処理部150、定着処理部160、及び排出部170を備えて構成される。処理液塗布部130、描画部140、乾燥処理部150、定着処理部160の前段に搬送される記録媒体114の受け渡しを行う手段として渡し胴132,142,152,162が設けられるとともに、処理液塗布部130、描画部140、乾燥処理部150、定着処理部160のそれぞれに記録媒体114を保持しながら搬送する手段として、ドラム形状を有する圧胴134,144,154,164が設けられている。
渡し胴132,142,152,162及び圧胴134,144,154,164は、外周面の所定位置に記録媒体114の先端部を挟んで保持するグリッパー180A,180Bが設けられている。グリッパー180A及びグリッパー180Bにおける記録媒体114の先端部を挟んで保持する構造、及び他の圧胴又は渡し胴に備えられるグリッパーとの間で記録媒体114の受け渡しを行う構造は同一であり、かつ、グリッパー180Aとグリッパー180Bは、圧胴134の外周面の圧胴134の回転方向について180°移動させた対称位置に配置されている。
グリッパー180A,180Bにより記録媒体114の先端部を狭持した状態で渡し胴132〜62及び圧胴134,144,154,164を所定の方向に回転させると、渡し胴132〜62及び圧胴134,144,154,164の外周面に沿って記録媒体114が回転搬送される。
なお、図5中、圧胴134に備えられるグリッパー180A,180Bのみ符号を付し、他の圧胴及び渡し胴のグリッパーの符号は省略する。
給紙部120に収容されている記録媒体(枚葉紙)114が処理液塗布部130に給紙されると、圧胴134の外周面に保持された記録媒体114の記録面に、凝集処理液(以下、単に「処理液」と記載することがある。)が付与される。なお、「記録媒体114の画像記録面」とは、圧胴134,144,154,164の保持された状態における外側面であり、圧胴134,144,154,164に保持される面と反対面である。
その後、凝集処理液が付与された記録媒体114は描画部140に送出され、描画部140において記録面の凝集処理液が付与された領域に色インクが付与され、所望の画像が形成される。
さらに、該色インクによる画像が形成された記録媒体114は乾燥処理部150に送られ、乾燥処理部150において乾燥処理が施されるとともに、乾燥処理後に定着処理部160に送られ、定着処理が施される。乾燥処理及び定着処理が施されることで、記録媒体114上に形成された画像が堅牢化される。このようにして、記録媒体114の記録面に所望の画像が形成され、該画像が記録媒体114の記録面に定着した後に、排出部170から装置外部に搬送される。
以下、インクジェット記録装置100の各部(給紙部120、処理液塗布部130、描画部140、乾燥処理部150、定着処理部160、排出部170)について詳細に説明する。
(給紙部)
給紙部120は、給紙トレイ122と不図示の送り出し機構が設けられ、記録媒体114は給紙トレイ122から一枚ずつ送り出されるように構成されている。給紙トレイ122から送り出された記録媒体114は、渡し胴(給紙胴)132のグリッパ(不図示)の位置に先端部が位置するように不図示のガイド部材によって位置決めされて一旦停止する。
(処理液塗布部)
処理液塗布部130は、給紙胴132から受け渡された記録媒体114を外周面に保持して記録媒体114を所定の搬送方向へ搬送する圧胴(処理液胴)134と、処理液胴134の外周面(図2の外周面31Aに対応)に保持された記録媒体114の記録面に処理液を付与する処理液塗布装置136と、含んで構成されている。処理液胴134を図5における反時計回りに回転させると、記録媒体114は処理液胴134の外周面に沿って反時計回り方向に回転搬送される。
図5に示す処理液塗布装置136は、処理液胴134の外周面(記録媒体保持面)と対向する位置に設けられている。処理液塗布装置136は図2,4に示す構成が適用され、処理液(図2の液状の処理液12Bに対応)が貯留される塗布皿(図2の塗布皿34に対応)と、塗布皿の処理液に一部が浸漬され、塗布皿内の処理液を汲み上げるアニロックスローラ(図2のアニロックスローラ32に対応)と、アニロックスローラによりくみ上げられた処理液を記録媒体114上に移動させる塗布ローラ(図2の塗布ローラ14に対応)と、を含んで構成される態様が挙げられる。
なお、該塗布ローラを上下方向(処理液胴134の外周面の法線方向)に移動させる塗布ローラ移動機構を備え、該塗布ローラとグリッパー180A,180Bとの衝突を回避可能に構成する態様が好ましい。
処理液塗布装置136により記録媒体114に付与される処理液は、描画部140で付与されるインク中の色材(顔料)を凝集させる色材凝集剤を含有し、記録媒体114上で処理液とインクとが接触すると、インク中の色材と溶媒との分離が促進される。また、上述したように、発泡処理が施された泡状の処理液が記録媒体へ塗布される。
処理液塗布部130は、アニロックスローラによって記録媒体114に塗布される処理液量を計量しながら塗布し、記録媒体114上の泡状の処理液による処理液層(図1の処理液層12)の厚みは、描画部140から打滴されるインク液滴の直径より十分に大きくなっている。
(描画部)
描画部140は、記録媒体114を保持して搬送する圧胴(描画胴)144と、記録媒体114を描画胴144に密着させるための用紙抑えローラ146と、記録媒体114にインクを付与するインクジェットヘッド148M,148K,148C,148Yを備えている。なお、描画胴144の基本構造は、先に説明した処理液胴134と共通しているので、ここでの説明は省略する。
用紙抑えローラ146は、描画胴144の外周面に記録媒体114を密着させるためのガイド部材であり、描画胴144の外周面に対向し、渡し胴142と描画胴144との記録媒体114の受渡位置よりも記録媒体114の搬送方向下流側であり、且つ、インクジェットヘッド148M,148K,148C,148Yよりも記録媒体114の搬送方向上流側に配置される。
渡し胴142から描画胴144に受け渡された記録媒体114は、グリッパ(符号省略)によって先端が保持された状態で回転搬送される際に、用紙抑えローラ146によって押圧され、描画胴144の外周面に密着する。このようにして、記録媒体114を描画胴144の外周面に密着させた後に、描画胴144の外周面から浮き上がりのない状態で、インクジェットヘッド148M,148K,148C,148Yの直下の印字領域に送られる。
インクジェットヘッド148M,148K,148C,148Yはそれぞれ、マゼンダ(M)、黒(K)、シアン(C)、イエロー(Y)の4色のインクに対応しており、描画胴144の回転方向(図5における反時計回り方向)に上流側から順に配置されるとともに、インクジェットヘッド148M,148K,148C,148Yのインク吐出面(ノズル面、図8に符号183Aを付して図示する。)が描画胴144に保持された記録媒体114の記録面と対向するように配置される。なお、「インク吐出面(ノズル面)」とは、記録媒体114の記録面と対向するインクジェットヘッド148M,148K,148C,148Yの面であり、後述するインクが吐出されるノズル(図5中不図示、図8に符号181を付して図示する。)が形成される面である。
また、図5に示すインクジェットヘッド148M,148K,148C,148Yは、描画胴144の外周面に保持された記録媒体114の記録面とインクジェットヘッド148M,148K,148C,148Yのノズル面が略平行となるように、水平面に対して傾けられて配置されている。
インクジェットヘッド148M,148K,148C,148Yは、記録媒体114における画像記録領域の最大幅(記録媒体114の搬送方向と直交する方向の長さ)に対応する長さを有するフルライン型のヘッドであり、記録媒体114の搬送方向と直交する方向に延在するように固定設置される。
インクジェットヘッド148M,148K,148C,148Yのノズル面(液体吐出面)には、記録媒体114の画像記録領域の全幅にわたってインク吐出用のノズルがマトリクス配置されて形成されている。
記録媒体114がインクジェットヘッド148M,148K,148C,148Yの直下の印字領域に搬送されると、インクジェットヘッド148M,148K,148C,148Yから記録媒体114の凝集処理液が付与された領域に画像データに基づいて各色のインクが吐出(打滴)される。
インクジェットヘッド148M,148K,148C,148Yから、対応する色インクの液滴が、描画胴144の外周面に保持された記録媒体114の記録面に向かって吐出されると、記録媒体114上で処理液とインクが接触し、インク中に分散する色材(顔料系色材)又は不溶化する色材(染料系色材)の凝集反応が発現し、色材凝集体が形成される。これにより、記録媒体114上に形成された画像における色材の移動(ドットの位置ズレ、ドットの色ムラ)が防止される。
また、描画部140の描画胴144は、処理液塗布部130の処理液胴134に対して構造上分離しているので、インクジェットヘッド148M,148K,148C,148Yに処理液が付着することがなく、インクの吐出異常の要因を低減することができる。
なお、本例では、MKCYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
(乾燥処理部)
乾燥処理部150は、画像記録後の記録媒体114を保持して搬送する圧胴(乾燥胴)154と、該記録媒体114上の水分(液体成分)を蒸発させる乾燥処理を施す乾燥処理装置156(図4のヒータ40に対応)を備えている。なお、乾燥胴154の基本構造は、先に説明した処理液胴134及び描画胴144と共通しているので、ここでの説明は省略する。
乾燥処理装置156は、乾燥胴154の外周面に対向する位置に配置され、記録媒体114に存在する水分を蒸発させる処理部である。描画部140により記録媒体114にインクが付与されると、処理液とインクとの凝集反応により分離したインクの液体成分(溶媒成分)及び処理液の液体成分(溶媒成分)が記録媒体114上に残留してしまうので、かかる液体成分を除去する必要がある。
乾燥処理装置156は、ヒータによる加熱(又は、ファンによる送風、ヒータ及びファンを併用)により記録媒体114上に存在する液体成分を蒸発させる乾燥処理を施し、記録媒体114上の液体成分を除去するための処理部である。記録媒体114に付与される加熱量(送風量)は、記録媒体114上に残留する水分量、記録媒体114の種類、及び記録媒体114の搬送速度(乾燥処理時間)等のパラメータに応じて適宜設定される。
乾燥処理装置156による乾燥処理が行われる際に、乾燥処理部150の乾燥胴154は、描画部140の描画胴144に対して構造上分離しているので、インクジェットヘッド148M,148K,148C,148Yにおいて、熱(又は送風)によるヘッドメニスカス部の乾燥によるインクの吐出異常の要因を低減することができる。
また、乾燥胴154の表面温度を調整する手段(例えば、内蔵ヒータ)を備え、該表面温度を50℃以上に調整するとよい。記録媒体114の裏面から加熱処理を施すことによって乾燥が促進され、次段の定着処理時における画像破壊が防止される。かかる態様において、乾燥胴154の外周面に記録媒体114を密着させる手段を具備するとさらに効果的である。記録媒体114を密着させる手段の一例として、真空吸着、静電吸着などが挙げられる。
なお、乾燥胴154の表面温度の上限については、特に限定されるものではないが、乾燥胴154の表面に付着したインクをクリーニングするなどのメンテナンス作業の安全性(高温による火傷防止)の観点から75℃以下(より好ましくは60℃以下)に設定されることが好ましい。
このように構成された乾燥胴154の外周面に、記録媒体114の記録面が外側を向くように(すなわち、記録媒体114の記録面が凸側となるように湾曲させた状態で)保持し、回転搬送しながら乾燥処理を施すことで、記録媒体114のシワや浮きに起因する乾燥ムラが確実に防止される。なお、描画胴144から乾燥胴154へ記録媒体114を受け渡す渡し胴152の外周面にヒータを備え、渡し胴152による記録媒体114の搬送中に画像記録面側から乾燥(加熱)処理を施す態様も好ましい(図4参照)。
(定着処理部)
定着処理部160は、記録媒体114を保持して搬送する圧胴(定着胴)164と、画像記録がされ、さらに、液体が除去された記録媒体114に加熱処理を施すヒータ166と、該記録媒体114を記録面側から押圧する定着ローラ168と、を備えて構成される。なお、定着胴164基本構造は処理液胴134、描画胴144、及び乾燥胴154と共通しているので、ここでの説明は省略する。ヒータ166及び定着ローラ168は、定着胴164の外周面に対向する位置に配置され、定着胴164の回転方向(図5において反時計回り方向)の上流側から順に配置される。
定着処理部160では、記録媒体114の記録面に対してヒータ166による予備加熱処理が施されるとともに、定着ローラ168による定着処理が施される。ヒータ166の加熱温度は記録媒体の種類、インクの種類(インクに含有するポリマー微粒子の種類)などに応じて適宜設定される。例えば、インクに含有するポリマー微粒子のガラス転移点温度や最低造膜温度とする態様が考えられる。
定着ローラ168は、乾燥させたインクを加熱加圧することによってインク中の自己分散性ポリマー微粒子を溶着し、インクを被膜化させるためのローラ部材であり、記録媒体114を加熱加圧するように構成される。具体的には、定着ローラ168は、定着胴164に対して圧接するように配置されており、定着胴164との間でニップローラを構成するようになっている。これにより、記録媒体114は、定着ローラ168と定着胴164との間に挟まれ、所定のニップ圧でニップされ、定着処理が行われる。
定着ローラ168の構成例として、熱伝導性の良いアルミなどの金属パイプ内にハロゲンランプを組み込んだ加熱ローラによって構成する態様が挙げられる。かかる加熱ローラで記録媒体114を加熱することによって、インクに含まれるポリマー微粒子のガラス転移点温度以上の熱エネルギーが付与されると、該ポリマー微粒子が溶融して画像の表面に透明の被膜が形成される。
この状態で記録媒体114の記録面に加圧を施すと、記録媒体114の凹凸に溶融したポリマー微粒子が押し込み定着されるとともに、画像表面の凹凸がレベリングされ、好ましい光沢性を得ることができる。なお、画像層の厚みやポリマー微粒子のガラス転移点温度特性に応じて、定着ローラ168を複数段設けた構成も好ましい。
また、定着ローラ168の表面硬度は71°以下であることが好ましい。定着ローラ168の表面をより軟質化することで、コックリングにより生じた記録媒体114の凹凸に対して追随効果を期待でき、記録媒体114の凹凸に起因する定着ムラがより効果的に防止される。
図5に示すインクジェット記録装置100は、定着処理部160の処理領域の後段(記録媒体搬送方向の下流側)には、インラインセンサ182が設けられている。インラインセンサ182は、記録媒体114に形成された画像(又は記録媒体114の余白領域に形成されたチェックパターン)を読み取るためのセンサであり、CCDラインセンサが好適に用いられる。
本例に示すインクジェット記録装置100は、インラインセンサ182の読取結果に基づいてインクジェットヘッド148M,148K,148C,148Yの吐出異常の有無が判断される。また、インラインセンサ182は、水分量、表面温度、光沢度などを計測するための計測手段を含む態様も可能である。かかる態様において、水分量、表面温度、光沢度の読取結果に基づいて、乾燥処理部150の処理温度や定着処理部160の加熱温度及び加圧圧力などのパラメータを適宜調整し、装置内部の温度変化や各部の温度変化に対応して、上記制御パラメータが適宜調整される。
(排出部)
図5に示すように、定着処理部160に続いて排出部170が設けられている。排出部170は、張架ローラ172A,172Bに巻きかけられた無端状の搬送チェーン174と、画像記録後の記録媒体114が収容される排出トレイ176と、を備えて構成されている。
定着処理部160から送り出された定着処理後の記録媒体114は、搬送チェーン174によって搬送され、排出トレイ176に排出される。
〔インクジェットヘッドの構造〕
次に、描画部140に具備されるインクジェットヘッド148M,148K,148C,148Yの構造の一例について説明する。なお、各色に対応するインクジェットヘッド148M,148K,148C,148Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号148によってインクジェットヘッド(以下、単に「ヘッド」ともいう。)を示すものとする。
図6は、ヘッド148の概略構成図であり、ヘッド148から記録媒体の記録面を見た図(ヘッドの平面透視図)となっている。同図に示すヘッド148は、n個のサブヘッド149‐i(iは1からnの整数)を一列につなぎ合わせてマルチヘッドを構成している。また、各サブヘッド149‐iは、ヘッド148の短手方向の両側からヘッドカバー149Aによって支持されている。なお、サブヘッド149‐iを千鳥状に配置してマルチヘッドを構成することも可能である。
複数のサブヘッドにより構成されるマルチヘッドの適用例として、記録媒体の全幅に対応したフルライン型ヘッドが挙げられる。フルライン型ヘッドは、記録媒体の移動方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に沿って、記録媒体の主走査方向における長さ(幅)に対応して、複数のノズル(図7に符号181を付して図示する。)が並べられた構造を有している。かかる構造を有するヘッド148と記録媒体とを相対的に一回だけ走査させて画像記録を行う、いわゆるシングルパス画像記録方式により、記録媒体の全面にわたって画像を形成し得る。サブヘッド149‐iは、略平行四辺形の平面形状を有し、隣接するサブヘッド間にオーバーラップ部が設けられている。オーバーラップ部とは、サブヘッドのつなぎ部分であり、サブヘッド149‐iの並び方向(図6における左右方向、図7に図示する主走査方向X)に隣接するドットが異なるサブヘッドに属するノズルによって形成される。
図7は、サブヘッド149‐iのノズル配列を示す平面図である。同図に示すように、各サブヘッド149‐iは、ノズル181が二次元状に並べられた構造を有し、かかるサブヘッド149‐iを備えたヘッドは、いわゆるマトリクスヘッドと呼ばれるものである。図7に図示したサブヘッド149‐iは、副走査方向(ヘッド148と記録媒体114との相対移動方向)Yに対して角度αをなす列方向W、及び主走査方向(サブヘッド149‐iの配列方向)Xに対して角度βをなす行方向Vに沿って多数のノズル181が並べられた構造を有し、主走査方向Xの実質的なノズル配置密度が高密度化されている。
図7では、行方向Vに沿って並べられたノズル群(ノズル行)は符号181Aを付し、列方向Wに沿って並べられたノズル群(ノズル列)は符号181Bを付して図示されている。なお、ノズル181のマトリクス配列は図7に示す例に限定されず、主走査方向Xに沿う行方向及び副走査方向Yに対して斜めの列方向についてノズル181を配置してもよい。
図8は、記録素子単位となる1チャンネル分の液滴吐出素子(1つのノズル181に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図である。同図に示すように、本例のヘッド148は、ノズル181が形成されたノズルプレート183と、圧力室184や共通流路186等の流路が形成された流路板188等を積層接合した構造から成る。ノズルプレート183は、ヘッド148のノズル面183Aを構成し、各圧力室184にそれぞれ連通する複数のノズル181が二次元的に形成されている。
流路板188は、圧力室184の側壁部を構成するとともに、共通流路186から圧力室184にインクを導く個別供給路の絞り部(最狭窄部)としての供給口190を形成する流路形成部材である。なお、説明の便宜上、図8では簡略的に図示しているが、流路板188は一枚又は複数の基板を積層した構造である。ノズルプレート183及び流路板188は、シリコンを材料として半導体製造プロセスによって所要の形状に加工することが可能である。
共通流路186はインク供給源たるインクタンク(不図示)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路186を介して各圧力室184に供給される。
圧力室184の一部の面(図8おいて天面)を構成する振動板192には、個別電極194及び下部電極196を備え、個別電極194と下部電極196との間に圧電体198がはさまれた構造を有するピエゾアクチュエータ200が接合されている。振動板192を金属薄膜や金属酸化膜により構成すると、ピエゾアクチュエータ200の下部電極196に相当する共通電極として機能する。なお、樹脂などの非導電性材料によって振動板を形成する態様では、振動板部材の表面に金属などの導電材料による下部電極層が形成される。
個別電極194に駆動電圧を印加することによってピエゾアクチュエータ200が変形して圧力室184の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル181からインクが吐出される。インク吐出後、ピエゾアクチュエータ200が元の状態に戻る際、共通流路186から供給口190を通って新しいインクが圧力室184に再充填される。
かかる構造を有するインク室ユニットを図7に示す如く、主走査方向Xと角度βをなす行方向V及び副走査方向Yに対して角度αをなす列方向Wに沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。かかるマトリクス配列において、副走査方向の隣接ノズル間隔をLとするとき、主走査方向については実質的に各ノズル181が一定のピッチP=L/tanθで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。
本例では、ヘッド148に設けられたノズル181から吐出させるインクの吐出力発生手段としてピエゾアクチュエータ200を適用したが、圧力室184内にヒータを備え、ヒータの加熱による膜沸騰の圧力を利用してインクを吐出させるサーマル方式を適用することも可能である。
〔制御系の説明〕
図9は、インクジェット記録装置100の制御系の概略構成を示すブロック図である。インクジェット記録装置100は、通信インターフェース240、システム制御部242、搬送制御部244、画像処理部246、ヘッド駆動部248を備えるとともに、画像メモリ250、ROM252を備えている。
通信インターフェース240は、ホストコンピュータ254から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース240は、USB(Universal SerialBus)などのシリアルインターフェースを適用してもよいし、セントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用してもよい。通信インターフェース240は、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
システム制御部242は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置100の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能し、さらに、ROM252及び画像メモリ250のメモリコントローラとして機能する。すなわち、システム制御部242は、通信インターフェース240、搬送制御部244等の各部を制御し、ホストコンピュータ254との間の通信制御、画像メモリ250及びROM252の読み書き制御等を行うとともに、上記の各部を制御する制御信号を生成する。
ホストコンピュータ254から送出された画像データは通信インターフェース240を介してインクジェット記録装置100に取り込まれ、画像処理部246によって所定の画像処理が施される。画像処理部246は、画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号(画像)処理機能を有し、生成した印字データをヘッド駆動部248に供給する制御部である。画像処理部246において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいて、ヘッド駆動部248を介してヘッド148の吐出液滴量(打滴量)や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。なお、図9に示すヘッド駆動部248には、ヘッド148の駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
搬送制御部244は、画像処理部246により生成された印字制御用の信号に基づいて記録媒体114(図5参照)の搬送タイミング及び搬送速度を制御する。図9における搬送駆動部256は、図5の圧胴134,144,154,164を回転させるモータや、渡し胴132,142,152,162を回転させるモータ、給紙部120における記録媒体114の送出機構のモータ、排出部70の張架ローラ172A(172B)を駆動するモータなどが含まれ、搬送制御部244は上記のモータのドライバーとして機能している。
画像メモリ(一時記憶メモリ)250は、通信インターフェース240を介して入力された画像データを一旦格納する一時記憶手段としての機能や、ROM252に記憶されている各種プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域(例えば、画像処理部246の作業領域)としての機能を有している。画像メモリ250には、逐次読み書きが可能な揮発性メモリ(RAM)が用いられる。
ROM252は、システム制御部242のCPUが実行するプログラムや、装置各部の制御に必要な各種データ、制御パラメータなどが格納されており、システム制御部242を通じてデータの読み書きが行われる。ROM252は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。また、外部インターフェースを備え、着脱可能な記憶媒体を用いてもよい。
図5に示したインラインセンサ182を含むインライン検出部(不図示)は、インラインセンサ182から出力される読取信号にノズル除去や増幅、波形整形などの所定の信号処理を施す信号処理部を含む処理ブロックである。システム制御部242は、当該インライン検出部により得られた検出信号に基づいて、ヘッド148の吐出異常の有無を判断する。
さらに、このインクジェット記録装置100は、処理液塗布制御部260、乾燥処理制御部262、及び定着処理制御部264を備えており、システム制御部242からの指示にしたがって、それぞれ、処理液塗布装置136(図5参照)を含む処理液塗布部130、乾燥処理装置156(図5参照)を含む乾燥処理部150、及びヒータ166、定着ローラ168(図5参照)を含む定着処理部160の各部の動作を制御する。
処理液塗布制御部260は、画像処理部246から得られた印字データに基づいて、処理液付与のタイミングの制御を制御するとともに、塗布ローラ14及びアニロックスローラ32(図2参照)のオンオフ及び回転速度を制御する。すなわち、図9に示す処理液塗布制御部260は、システム制御部242から送出される指令信号に基づいて、図5の処理液塗布部130に具備される塗布ローラ14(図2,4参照)の駆動源となる不図示のモータの動作を制御するとともに、アニロックスローラ32の駆動源となる不図示のモータの動作を制御する。
また、乾燥処理制御部262は、乾燥処理部150における乾燥処理のタイミングを制御するとともに、処理温度(送風量)を制御し、定着処理制御部264は、ヒータ166の温度を制御するとともに、定着ローラ168の押圧を制御する。
本例に示すインクジェット記録装置100は、ユーザインターフェース270として、オペレータ(ユーザ)が各種入力を行うための入力装置272と、表示部(ディスプレイ)274を含んで構成される。入力装置272には、キーボード、マウス、タッチパネル、ボタンなど各種形態を採用し得る。オペレータは、入力装置272を操作することにより、印刷条件の入力、画質モードの選択、付属情報の入力・編集、情報の検索などを行うことができ、入力内容や検索結果など等の各種情報は表示部274の表示を通じて確認することができる。この表示部274はエラーメッセージなどの警告を表示する手段としても機能する。
パラメータ記憶部280は、インクジェット記録装置100の動作に必要な各種制御パラメータが記憶されている。システム制御部242は、制御に必要なパラメータを適宜読み出すとともに、必要に応じて各種パラメータの更新(書換)を実行する。
プログラム格納部284は、インクジェット記録装置100を動作させるための制御プログラムが格納されている記憶手段である。
なお、以上説明したインクジェット記録装置100の構成はあくまでも一例であり、構成の追加、変更、削除を適宜することが可能である。
〔付記〕
上記に詳述した実施形態についての記載から把握されるとおり、本明細書では以下に示す発明を含む多様な技術思想の開示を含んでいる。
(発明1):画像記録液により画像が記録される記録媒体の画像記録面に、前記画像記録液を凝集又は不溶化させる所定の厚みを有する処理液による層を形成するために、前記記録媒体の画像記録面へ泡状の処理液を塗布する処理液塗布手段と、前記泡状の処理液の層に画像を形成する画像記録液を打滴する打滴手段と、を備え、前記塗布された泡状の処理液が有する表面エネルギーは、前記画像記録液が有する表面エネルギー以上であり、かつ、前記塗布された泡状の処理液は前記画像記録液に対して撥液性を有することを特徴とする画像記録装置。
本発明によれば、記録媒体の画像記録面に形成された泡状の処理液の層に画像を形成する画像記録液が打滴され、画像記録液を記録媒体に着弾する前に処理液の層の中で凝集させるので、画像記録液の凝集が起こる際に溶質成分から分離した溶媒成分の記録媒体への浸透が抑制され、記録媒体の変形が防止される。また、泡状の処理液の層は、記録媒体に対して撥液性を有しているので、処理液の溶媒成分が記録媒体の内部へ浸透することが抑制され、記録媒体の変形が防止される。
画像記録液の一例として、溶媒中に色材を分散させた(溶解させた)カラーインクが挙げられる。
記録媒体は、処理液や画像記録液の溶媒成分が内部に浸透する性質を有するシート状の部材が適用される。単に「媒体」と呼ばれるものや、「記録メディア」「印刷メディア」と呼ばれるものが含まれていてもよい。
(発明2):発明1に記載の画像記録装置において、前記処理液は、20mN/m以上、25mN/m以下の表面張力を有することを特徴とする。
かかる態様によれば、処理液が撥液性を有することで、処理液に着弾(接触)した画像記録液を弾き、当該画像記録液が記録媒体へ付着することが防止される。
(発明3):発明1又は2に記載の画像記録装置において、前記処理液は、シリコーンオイルを含有することを特徴とする。
かかる態様によれば、処理液が撥液性となり、かつ、処理液が高粘度化されることで、画像記録液を弾くことが可能となる。
(発明4):発明1乃至3のいずれかに記載の画像記録装置において、処理液塗布手段は、前記打滴手段によって打滴される画像記録液の直径の4倍以上10倍以下の厚みを有する処理液層を形成することを特徴とする。
かかる態様によれば、着弾後の画像記録液を所定期間処理液層の中に留めることができ、画像記録液が記録媒体へ付着することが防止される。
かかる態様において、1回の打滴により形成される画像記録液の液滴の直径(最大長さ)が16μm〜21μmの場合に、処理液層の厚みを100μm〜150μmとするとよい。
(発明5):発明1乃至4のいずれかに記載の画像記録装置において、前記処理液が有する粘度は、前記画像記録液が有する粘度の5倍以上500倍以下であることを特徴とする。
かかる態様によれば、処理液層を形成する処理液の粘度を画像記録液よりも十分に高くすることで、処理液層が画像記録液を弾く性質が確保されるとともに、処理液層の溶媒成分が記録媒体の中へ浸透することを抑制しうる。
(発明6):発明1乃至5のいずれかに記載の画像記録装置において、前記打滴手段により画像記録液が打滴された記録媒体の画像記録液が打滴された面を加熱する加熱手段を備えたことを特徴とする。
かかる態様によれば、画像記録液の溶媒成分が除去されるとともに、処理液が低粘度化され、記録媒体へ浸透して消泡される。
(発明7):発明1乃至6のいずれかに記載の画像記録装置において、前記処理液塗布手段は、円筒形状を有し、泡状の処理液を表面に付着させた状態で回転して、媒体搬送部に固定保持される記録媒体へ泡状の処理液を塗布する塗布ローラを具備し、円筒形状を有し、外周面に記録媒体が固定保持された状態で回転することで、前記記録媒体を外周面に沿って搬送する媒体搬送部を含む媒体搬送手段と、前記媒体搬送部に固定保持された記録媒体に泡状の処理液が塗布される処理液塗布位置において、前記媒体搬送部に保持された記録媒体の移動方向と反対方向に前記塗布ローラの外周が移動するように前記塗布ローラを回転させるとともに、前記処理液塗布位置における前記塗布ローラの接線方向における移動速度の絶対値が、前記処理液塗布位置における前記媒体搬送部に保持された記録媒体の前記媒体搬送部の接線方向の移動速度の絶対値を超えるように前記塗布ローラの回転を制御する塗布制御手段と、を備えたことを特徴とする。
かかる態様によれば、記録媒体の形成された処理液層の厚みが確保されたまま、記録媒体へ泡状の処理液を塗布しうる。また、細かい均一な泡状の処理液の状態が維持される。
(発明8):発明1乃至7のいずれかに記載の画像記録装置において、前記処理液を発泡させて泡状の処理液を生成する発泡手段を備え、前記処理液塗布手段は、前記発泡手段により生成された泡状の処理液を前記記録媒体へ塗布することを特徴とする。
かかる態様において、表面に凹凸形状が形成されたローラにより液状の処理液をかき上げて、液状の処理液を発泡させる態様が可能である。
(発明9):発明8に記載の画像記録装置において、前記発泡手段は、外周面に所定の凹凸形状が形成された構造を有し、処理液が貯留される処理液貯留部から一定量の処理液をかき上げる構造を有する計量ローラを具備することを特徴とする。
かかる態様における計量ローラによって液状の処理液をかき上げることで、発泡手段と兼用する態様も可能である。
かかる態様において、表面に凹凸形状が形成されたローラの凹形状内に所定量の泡状の処理液を保持することで、泡状の処理液を計量する態様も好ましい。
(発明10):画像記録液により画像が記録される記録媒体の画像記録面に、前記画像記録液を凝集又は不溶化させる所定の厚みを有する処理液による層を形成するために、前記記録媒体の画像記録面へ泡状の処理液を塗布する処理液塗布工程と、前記泡状の処理液の層に画像を形成する画像記録液を打滴する打滴工程と、を含み、前記泡状の処理液が有する表面エネルギーは、前記画像記録液が有する表面エネルギー以上であり、かつ、前記画像記録液に対して撥液性を有することを特徴とする画像記録方法。
10…記録媒体、10A…画像記録面、12,12A,12B…処理液、14…塗布ローラ、16,48,48M,48K,48C,48Y…インクジェットヘッド、22,38,40…ヒータ、30…画像記録装置、32…アニロックスローラ、100…インクジェット記録装置、136…処理液塗布装置、156…乾燥処理装置、260…処理液塗布制御部、262…乾燥処理制御部

Claims (10)

  1. 画像記録液により画像が記録される記録媒体の画像記録面に、前記画像記録液を凝集又は不溶化させる所定の厚みを有する処理液による層を形成するために、前記記録媒体の画像記録面へ泡状の処理液を塗布する処理液塗布手段と、
    前記泡状の処理液の層に画像を形成する画像記録液を打滴する打滴手段と、
    を備え、
    前記塗布された泡状の処理液が有する表面エネルギーは、前記画像記録液が有する表面エネルギー以上であり、かつ、前記塗布された泡状の処理液は前記画像記録液に対して撥液性を有することを特徴とする画像記録装置。
  2. 請求項1に記載の画像記録装置において、
    前記処理液は、20mN/m以上、25mN/m以下の表面張力を有することを特徴とする画像記録装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像記録装置において、
    前記処理液は、シリコーンオイルを含有することを特徴とする画像記録装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の画像記録装置において、
    処理液塗布手段は、前記打滴手段によって打滴される画像記録液の直径の4倍以上10倍以下の厚みを有する処理液層を形成することを特徴とする画像記録装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の画像記録装置において、
    前記処理液が有する粘度は、前記画像記録液が有する粘度の5倍以上500倍以下であることを特徴とする画像記録装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の画像記録装置において、
    前記打滴手段により画像記録液が打滴された記録媒体の画像記録液が打滴された面を加熱する加熱手段を備えたことを特徴とする画像記録装置
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の画像記録装置において、
    前記処理液塗布手段は、円筒形状を有し、泡状の処理液を表面に付着させた状態で回転して、媒体搬送部に固定保持される記録媒体へ泡状の処理液を塗布する塗布ローラを具備し、
    円筒形状を有し、外周面に記録媒体が固定保持された状態で回転することで、前記記録媒体を外周面に沿って搬送する媒体搬送部を含む媒体搬送手段と、
    前記媒体搬送部に固定保持された記録媒体に泡状の処理液が塗布される処理液塗布位置において、前記媒体搬送部に保持された記録媒体の移動方向と反対方向に前記塗布ローラの外周が移動するように前記塗布ローラを回転させるとともに、前記処理液塗布位置における前記塗布ローラの接線方向における移動速度の絶対値が、前記処理液塗布位置における前記媒体搬送部に保持された記録媒体の前記媒体搬送部の接線方向の移動速度の絶対値を超えるように、前記塗布ローラの回転を制御する塗布制御手段と、
    を備えたことを特徴とする画像記録装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の画像記録装置において、
    前記処理液を発泡させて泡状の処理液を生成する発泡手段を備え、
    前記処理液塗布手段は、前記発泡手段により生成された泡状の処理液を前記記録媒体へ塗布することを特徴とする画像記録装置。
  9. 請求項8に記載の画像記録装置において、
    前記発泡手段は、外周面に所定の凹凸形状が形成された構造を有し、処理液が貯留される処理液貯留部から一定量の処理液をかき上げる構造を有する計量ローラを具備することを特徴とする画像記録装置。
  10. 画像記録液により画像が記録される記録媒体の画像記録面に、前記画像記録液を凝集又は不溶化させる所定の厚みを有する処理液による層を形成するために、前記記録媒体の画像記録面へ泡状の処理液を塗布する処理液塗布工程と、
    前記泡状の処理液の層に画像を形成する画像記録液を打滴する打滴工程と、
    を含み、
    前記泡状の処理液が有する表面エネルギーは、前記画像記録液が有する表面エネルギー以上であり、かつ、前記画像記録液に対して撥液性を有することを特徴とする画像記録方法。
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