JP2012076101A - 熱間成形品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】深絞り加工が可能な程度に成形性が良好な熱間成形品を製造するための有用な方法を提供する。
【解決手段】パンチおよびダイを用いて薄鋼板を熱間で成形して成形品を製造するに当り、薄鋼板をAc3変態点以上の温度に加熱した後、(フェライト変態開始温度+50℃)以下の温度から成形を開始する。
【選択図】図8

Description

本発明は、主に自動車車体に適用される薄鋼板成形品を製造する分野において、その素材となる鋼板(ブランク)をオーステナイト温度(Ac3変態点)以上に加熱してプレス成形して所定の形状に成形する際に、形状付与と同時に焼入れて所定の強度を得ることのできる成形品を製造する方法に関するものであり、殊にプレス成形時に破断や割れなどを発生させずに良好な成形が実現できる熱間成形品の製造方法に関するものである。
地球環境保護の観点から、低燃費化を目的とした自動車の軽量化が強く望まれており、車両を構成する部品に鋼板が使用される場合には、高強度鋼板を適用し、この鋼板の板厚を薄くすることによって、軽量化が図られている。その一方で、自動車の衝突安全性を向上させるために、ピラー等の自動車部品には、更なる高強度化が要求されており、引張強度がより高い超高強度鋼板に対するニーズも高まっている。
しかしながら、薄鋼板の強度をより高くすると、伸びELやr値(ランクフォード値)が低下し、成形性(例えば、プレス成形性)や形状凍結性が劣化することになる。
こうした状況の下、高強度の自動車用構造部品を実現するために、プレス成形と焼入れによる部品の強度向上を同時に行なう熱間プレス方法(いわゆる「ホットプレス法」)が提案されている(例えば、特許文献1)。この技術は、鋼板をAc3変態点以上のオーステナイト(γ)領域まで加熱して、熱間でプレス成形すると共に、プレス成形時に常温の金型と接触させることによって鋼板の焼入れを同時に行い、超高強度化を実現する方法である。
こうした熱間プレス方法によれば、低強度状態で成形されるので、スプリングバックも小さくなると共に(形状凍結性が良好)、急冷によって引張強度が1500MPa級の強度が得られることになる。尚、このような熱間プレス方法は、ホットプレス法の他、ホットフォーミング法、ホットスタンピング法、ホットスタンプ法、ダイクエンチ法、等様々な名称で呼ばれている。
図1は、上記のような熱間プレス成形(以下、「ホットプレス」で代表することがある)を実施するための金型構成を示す概略説明図であり、図中1はパンチ、2はダイ、3はブランクホルダー、4は鋼板(ブランク)、BHFはしわ押え力、rpはパンチ肩半径、rdはダイ肩半径、CLはパンチ/ダイ間クリアランスを夫々示している。また、これらの部品のうち、パンチ1とダイ2には冷却媒体(例えば水)を通過させることができる通路1a,2aが夫々の内部に形成されており、この通路に冷却媒体を通過させることによってこれらの部材が冷却されるように構成されている。
こうした金型を用いてホットプレス(例えば、熱間深絞り加工)するに際しては、ブランク(鋼板4)をAc3変態点以上に加熱して軟化させた状態で成形を開始する。即ち、高温状態にある鋼板4をダイ2とブランクホルダー3間に挟んだ状態で、パンチ1によってダイ2の穴内に鋼板4を押し込み、鋼板4の外径を縮めつつパンチ1の外形に対応した形状に成形する。また、成形と並行してパンチおよびダイを冷却することによって、鋼板4から金型(パンチおよびダイ)への抜熱を行なうと共に、成形下死点(パンチ先端が最上部に位置した時点)で更に保持冷却することによって素材の焼き入れを実施する。こうした成形法を実施することによって、寸法精度の良い1500MPa級の成形品を得ることができ、しかも冷間で同じ強度クラスの部品を成形する場合に比較して、成形荷重が低減できることからプレス機の容量が小さくて済むことになる。
特開2002−102980号公報
これまでのホットプレスでは、鋼板をAc3変態点以上(例えば、900℃付近)のオーステナイト領域まで加熱した後、高温でプレス冷却することになるので、成形中の鋼板組織は過冷オーステナイトとなる。この過冷オーステナイトは成形性が悪いので、深絞り成形が難しくなり、限界絞り比(L.D.R)で2程度の低い範囲までしか成形ができないという問題がある。
こうしたことから、冷間プレスによってニアネット(成形品に近い状態)まで成形し、その後、加熱・ダイクエンチする、いわゆるインダイレクト工法も提案されているが、この方法では成形工程が増えるために成形時間が長くなるという欠点がある。従って、成形工程がそれほど多くならない、いわゆるダイレクト工法によって深絞り加工できるような技術が求められているのが実情である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、深絞り加工が可能な程度に成形性が良好な熱間成形品を製造するための有用な方法を提供することにある。
上記目的を達成することのできた本発明の熱間成形品の製造方法とは、パンチおよびダイを用いて薄鋼板を熱間で成形して成形品を製造するに当り、薄鋼板をAc3変態点以上の温度に加熱した後、(フェライト変態開始温度+50℃)以下の温度で成形を開始する点に要旨を有するものである。
本発明方法においては、成形を開始する温度はフェライト変態開始温度以下の温度であることが好ましい。成形の終了温度については、フェライト変態開始温度以下とすることもできるが、マルテンサイト変態開始温度Msよりも高い温度とすることが好ましい。本発明方法は、しわ押えを使用して成形(絞り成形)する場合に特に有効であり、こうした方法を採用しても破断や割れが生じることなく、良好な成形性を確保できる。
本発明によれば、薄鋼板をAc3変態点以上の温度に加熱した後、フェライト変態が生じやすい状態(例えば、加工誘起が生じやすい温度)にしてから、若しくは若干のフェライト変態が生じた状態で成形を開始するようにしたので、成形時に破断や割れなどを発生させることなく良好な成形が可能となり、その適用範囲が広くなることが期待できる。
熱間プレス成形を実施するための金型構成を示す概略説明図である。 変形抵抗挙動を調査するための模擬実験における熱処理パターンを示すグラフである。 成形開始温度を800℃としたときの応力−歪み曲線である。 成形開始温度を600℃としたときの応力−歪み曲線である。 過冷オーステナイトの高温域での応力−歪み曲線の代表的な例である。 図5に示された値を、フェライト変態による加工硬化の変化を反映して、類似するように変更したときの応力−歪み曲線である。 早期に成形限界に達した状態を示す説明図である。 各温度で深絞り成形を開始したときのタイミングを示すCCT曲線である。 成形が実施できた成形品の外観形状を模式的に示した斜視図である。
本発明者らは、薄鋼板をホットプレスするに際して、過冷オーステナイトを生成させることなく、良好な成形性を実現するべく、様々な角度から検討した。その結果、薄鋼板をAc3変態点以上の温度に加熱した後、そのまま成形を開始するのではなく、薄鋼板をAc3変態点以上の温度に加熱した後、鋼板をしばらく保持若しくは冷却し、プレス成形を開始するまでにフェライト変態が生じやすい状態としてからプレス成形を開始するようにすれば、良好な成形性が確保できることを見出し、本発明を完成した。以下、本発明が完成された経緯に沿って本発明について具体的に説明する。
本発明者らは、まず下記表1に示す化学成分組成を有する鋼板を、900℃に加熱し(この鋼板のAc変態点:725℃、Ac3変態点:850℃、マルテンサイト変態開始温度Ms:460℃)、前記図1に示した金型を用いて前述した手順で絞り成形実験を行ったところ、780℃で成形を開始すれば割れが発生したブランクが、740℃以下で成形開始すれば割れずに成形ができることが判明した(後記実施例参照)。
尚、上記したAc3変態点の温度は、鋼板を加熱したときのオーステナイトへの変態完了温度の意味であり、下記(1)式によって求められるものである。また、Ac変態点およびマルテンサイト変態開始温度Msは、夫々下記(2)式および(3)式によって求められる値である(例えば、『熱処理』41(3),164〜169,2001 邦武立朗「鋼のAc1,Ac3およびMs変態点の経験式による予測」)。
Ac3変態点(℃)=−230.5×[C]+31.6×[Si]−20.4×[Mn]−39.8×[Cu]−18.1×[Ni]−14.8×[Cr]+16.8×[Mo]+912 …(1)
Ac1変態点(℃)=−32.7×[C]+14.9×[Si]+2.0×[Mn]−17.0×[Cu]−14.2×[Ni]+17.8×[Cr]+25.6×[Mo]+727.0 …(2)
Ms(℃)=560.5−{407.3×[C]+7.3×[Si]+37.8×[Mn]+20.5×[Cu]+19.5×[Ni]+19.8[Cr]+4.5×[Mo]}
…(3)
但し、[C],[Si],[Mn],[Cu],[Ni],[Cr]および[Mo]は、夫々C,Si,Mn,Cu,Ni,CrおよびMoの含有量(質量%)を示す。また、上記(1)〜(3)の各項に示された元素が含まれない場合は、その項がないものとして計算する。
Figure 2012076101
こうしたことから、従来の熱間成形では極力高温で成形を開始するのが技術常識と考えられていたのであるが、プレス成形を開始するまでにフェライト変態が生じやすい状態にしてから、若しくは若干のフェライト変態が生じた状態でプレス成形を開始すれば、絞り成形性が向上することが予想できた。尚、一旦加熱してからのフェライト変態を生じる温度は、冷却過程でのA変態点(即ち、Ar変態点)が参考となるのであるが、本発明では、Ar変態点とAc変態点はそれほど変わらないことから、便宜上Ac変態点で表示した。但し、実際にフェライト変態が開始する温度は冷却条件によって異なり、上記Ac変態点よりも若干低い値となる。
上記の深絞り成形過程(詳細な条件は後記実施例参照)の共試体(試験片)の変形抵抗挙動を、以下の模擬実験によって調査した。このときの熱処理パターンを図2に示す。即ち、加熱温度を800℃または900℃とし、成形開始温度を600℃または800℃としたときの応力と歪みの関係(応力−歪み曲線)を調査した。後記実施例に示すように、900℃まで加熱して、740℃で深絞り成形を行なったときに良好な成形性が得られたのであるが、成形中は金型によって冷却されるため、ここでは600℃で成形を開始したときの変形抵抗を調査した。また、比較のために、二相域(オーステナイト+フェライト域)であるAc変態点以上、Ac3変態点以下に相当する800℃に加熱した場合の試験も実施した。
成形開始温度を800℃としたときの応力と歪みの関係を図3(応力−歪み曲線)に、成形開始温度を600℃としたときの応力と歪みの関係を図4(応力−歪み曲線)に示す。これらの結果から明らかなように、900℃に加熱した後、600℃で成形した場合のみ、変形中にフェライト変態が生じ、見掛けの加工硬化が大きくなっていることが分かる。加工硬化係数nが大きいと深絞り成形性が良好になることは知られているが、本発明のようにフェライト変態が生じやすい状態にしてから、若しくは若干のフェライト変態が生じてから成形することによって、上記と同様の効果が発現したものと考えられる。
上記のような応力−歪み曲線に及ぼすフェライト変態の影響を考慮して、以下のような解析実験による検証を行なった。図5は、過冷オーステナイトの高温域での応力−歪み曲線(塑性歪みと真応力の関係)の代表的な例を示したものである(例えば、「Thermo−mechanical Analysis of Hot Press Forming of AHSS」日本鉄鋼協会 第156回秋季講演大会 講演論文集、『材料とプロセス』第2巻第2号 2008年9月1日発行)。図5に示された値を、フェライト変態による加工硬化の変化を反映して、類似するように変更して深絞り成形の解析を実施した。このときの応力−歪み曲線(塑性歪みと真応力の関係)を図6に示す。
図5の応力−歪み曲線を示した場合には、図7に示すように、成形中に局部変形(図7中、局部変形部分をAで示す)が生じ、早期に成形限界に達していた。これに対して、応力−歪み曲線にフェライト変態の影響を考慮した場合は、より均一に変形が進行し、成形下死点まで深絞りができた。これらの結果は、成形開始までにフェライト変態を生じさせることによって、深絞り性が向上するという本発明の有用性を示すものである。
本発明によれば、深絞りが可能な程度に成形性が良好にできるものであり、例えば前述した限界絞り比(L.D.R)で2を超えるような値が得られることになる。尚、この限界絞り比(L.D.R)は、種々の直径の円盤試験片(鋼板)に対して、深絞り加工のできた最大の直径Dの円盤とパンチの直径D0の比(D/D0)を表したものであり、この限界絞り比が大きくなるほど深絞り加工性が良好なことを意味する。
本発明方法を実施するに当たっては、まず薄鋼板をAc3変態点以上の温度に加熱する必要があるが、この加熱温度の上限は1000℃程度までとすることが好ましい。この温度が1000℃よりも高くなると、加熱炉からプレス成形機への搬送の間に、酸化スケールの生成が著しくなって(例えば、100μm以上)、成形品の板厚(デスケーリング後)が所定のものよりも薄くなる恐れがある。
いずれの加熱温度を採用するにしても、成形開始温度は、(フェライト変態開始温度+50℃)以下とする必要があるが、確実にフェライト変態が生じるためには、成形開始温度はフェライト変態開始温度以下であることが好ましい。また成形終了温度については特に限定されるものではないが、成形途中で確実にフェライト組織を生成するという観点および成形途中で生成するマルテンサイト組織をできるだけ低減するという観点からして、この温度(成形終了温度)は、フェライト変態開始温度よりも低い温度か、マルテンサイト変態開始温度Msよりも高い温度とすることが好ましい。
本発明では、薄鋼板をAc3変態点以上の温度に加熱した後、そのまま成形を開始するのではなく、フェライト変態が生じやすい状態、若しくは若干のフェライト変態を生じさせてからプレス成形を開始するものであるが、薄鋼板をAc3変態点以上の温度に加熱した後、所定の加工温度になるまでは、例えば下記(1)、(2)の方法で所定の温度まで制御した後、或は制御しつつ成形を開始するようにしても良い。
(1)冷媒として金属板若しくはプレス成形金型と接触させて冷却する。
(2)気体、液体のいずれか若しくは双方を冷媒として冷却する。
尚、本発明方法では、成形開始温度を適切に制御することによって上記の目的を達成することができるのであり、こうした効果はしわ押さえを有する金型を用いて成形(即ち、絞り成形)する場合に顕著に発揮されることになる。但し、本発明方法は、しわ押さえを用いて成形する絞り成形に限らず、通常のプレス成形(例えば、張り出し成形)を実施する場合も含むものであり、こうした方法によって成形品を製造する場合であっても本発明の効果が達成される。
以下、本発明の効果を実施例によって更に具体的に示すが、下記実施例は本発明を限定するものではなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
前記表1に示した化学成分組成を有する鋼を通常の手段によって、厚さ1.4mmまで圧延した。これから、直径(ブランク径):100mmの円形ブランクを打ち抜き、実験に用いた(従って、このブランクのAc変態点:725℃、Ac変態点:850℃、マルテンサイト変態開始温度Ms:460℃)。
上記円形ブランクを用い、パンチの頭部形状が正方形(一辺が45mm)の金型(角筒ダイおよび角筒パンチ)を用い(前記図1参照)、本発明方法に従って、熱間による角筒深絞り成形を行った。このときブランクの加熱は、電気炉を用いて大気雰囲気で行い、その加熱温度を900℃に設定した。
成形実験は、前記図1に示した金型を用い、クランクプレス機に設置して実施した。金型がブランクに接触してから、成形下死点で停止するまでの時間は0.75秒とした。また成形開始温度は、780℃、740℃、700℃、680℃、640℃とした。また加熱温度から成形開始温度までは、空冷とした。その他のプレス成形条件は下記の通りである。
(他のプレス成形条件)
しわ押さえ力:3トン
ダイ肩半径rd:5mm
パンチ肩半径rp:5mm
パンチ−ダイ間クリアランスCL:1.32/2+1.4(鋼板厚さ)mm
成形高さ:37mm
潤滑剤:酸化Ca系のペースト状潤滑剤を使用し、金型に塗布した。
各温度で深絞り成形を開始したときのタイミングを図8(CCT曲線)に示す。図8に
おいて、「○」印は割れが発生することなく、成形が可能であったことを示し、「×」印は成形中に割れが発生したことを意味する。その結果、フェライト変態が開始する温度(実際には690℃)よりも50℃高い740℃以下で良好な成形性が発揮されていることが確認できた。
成形が実施できた成形品の外観形状を模式的に図9(斜視図)に示す。これらの結果から明らかなように、フェライト変態が生じやすい状態にしてから、若しくは若干のフェライト変態が生じた状態で成形を開始した場合には、良好な深絞りが完了しており、成形性が向上していることが分かる。
1 パンチ
2 ダイ
3 ブランクホルダー
4 ブランク(鋼板)

Claims (5)

  1. パンチおよびダイを用いて薄鋼板を熱間で成形して成形品を製造するに当り、薄鋼板をAc3変態点以上の温度に加熱した後、(フェライト変態開始温度+50℃)以下の温度から成形を開始することを特徴とする熱間成形品の製造方法。
  2. フェライト変態開始温度以下の温度で成形を終了する請求項1に記載の熱間成形品の製造方法。
  3. フェライト変態開始温度以下の温度から成形を開始する請求項1に記載の熱間成形品の製造方法。
  4. マルテンサイト変態開始温度Msよりも高い温度で成形を終了する請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. しわ押えを使用して成形する請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
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