JP2012075509A - 磁気共鳴イメージング装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】各被検体の息止め可能な時間に合わせて息止めスキャンを実行することを提供する。
【解決手段】被検体の体動プロファイルMPに基づいて、被検体の息止め時間の最大値を表す最大息止め時間THmaxを算出する。最大息止め時間THmaxを算出した後、係数xを乗算し、被検体が息止めをすることが可能な実用息止め時間を算出する。そして、息止めスキャンSRのスキャン時間が、実用息止め時間に収まるか否かを判断し、実用息止め時間に収まらない場合、スキャン条件を調整する。
【選択図】図6
【解決手段】被検体の体動プロファイルMPに基づいて、被検体の息止め時間の最大値を表す最大息止め時間THmaxを算出する。最大息止め時間THmaxを算出した後、係数xを乗算し、被検体が息止めをすることが可能な実用息止め時間を算出する。そして、息止めスキャンSRのスキャン時間が、実用息止め時間に収まるか否かを判断し、実用息止め時間に収まらない場合、スキャン条件を調整する。
【選択図】図6
Description
本発明は、被検体をスキャンする磁気共鳴イメージング装置、およびプログラムに関する。
被検体の呼吸による体動アーチファクトを低減するために、被検体に息止めをしてもらった状態でスキャンをおこなう方法が知られている(特許文献1参照)。
息止めできる時間は、被検体の健康状態や、年齢などによって異なるので、スキャンを実行している途中で息止めをすることができなくなくなることがある。したがって、各被検体の息止め可能な時間に合わせて息止めスキャンを実行できることが望まれている。
本発明の第1の態様は、被検体のスキャンを行う磁気共鳴イメージング装置であって、
前記被検体の呼吸による体動の時間変化を表す体動プロファイルに基づいて、前記被検体が息止めをすることが可能な実用息止め時間を算出する実用息止め時間算出手段と、
前記スキャンのスキャン時間が前記実用息止め時間に収まるように、スキャン条件を調整するスキャン条件調整手段と、
を有する、磁気共鳴イメージング装置である。
前記被検体の呼吸による体動の時間変化を表す体動プロファイルに基づいて、前記被検体が息止めをすることが可能な実用息止め時間を算出する実用息止め時間算出手段と、
前記スキャンのスキャン時間が前記実用息止め時間に収まるように、スキャン条件を調整するスキャン条件調整手段と、
を有する、磁気共鳴イメージング装置である。
本発明の第2の態様は、被検体のスキャンを行う磁気共鳴イメージング装置であって、
前記被検体の呼吸による体動の時間変化を表す体動プロファイルに基づいて、前記被検体が息止めをすることが可能な実用息止め時間を算出する実用息止め時間算出手段と、
前記スキャンのスキャン時間が前記実用息止め時間に収まらない場合、前記スキャンが複数回のスキャンに分割されるように、スキャン条件を調整するスキャン条件調整手段と、
を有する磁気共鳴イメージング装置である。
前記被検体の呼吸による体動の時間変化を表す体動プロファイルに基づいて、前記被検体が息止めをすることが可能な実用息止め時間を算出する実用息止め時間算出手段と、
前記スキャンのスキャン時間が前記実用息止め時間に収まらない場合、前記スキャンが複数回のスキャンに分割されるように、スキャン条件を調整するスキャン条件調整手段と、
を有する磁気共鳴イメージング装置である。
本発明の第3の態様は、被検体のスキャンを行う磁気共鳴イメージング装置のプログラムであって、
前記被検体の呼吸による体動の時間変化を表す体動プロファイルに基づいて、前記被検体が息止めをすることが可能な実用息止め時間を算出する実用息止め時間算出処理と、
前記スキャンのスキャン時間が前記実用息止め時間に収まるように、スキャン条件を調整するスキャン条件調整処理と、
を計算機に実行させるためのプログラムである。
前記被検体の呼吸による体動の時間変化を表す体動プロファイルに基づいて、前記被検体が息止めをすることが可能な実用息止め時間を算出する実用息止め時間算出処理と、
前記スキャンのスキャン時間が前記実用息止め時間に収まるように、スキャン条件を調整するスキャン条件調整処理と、
を計算機に実行させるためのプログラムである。
本発明の第4の態様は、被検体のスキャンを行う磁気共鳴イメージング装置のプログラムであって、
前記被検体の呼吸による体動の時間変化を表す体動プロファイルに基づいて、前記被検体が息止めをすることが可能な実用息止め時間を算出する実用息止め時間算出処理と、
前記スキャンのスキャン時間が前記実用息止め時間に収まらない場合、前記スキャンが複数回のスキャンに分割されるように、スキャン条件を調整するスキャン条件調整処理と、
を計算機に実行させるためのプログラムである。
前記被検体の呼吸による体動の時間変化を表す体動プロファイルに基づいて、前記被検体が息止めをすることが可能な実用息止め時間を算出する実用息止め時間算出処理と、
前記スキャンのスキャン時間が前記実用息止め時間に収まらない場合、前記スキャンが複数回のスキャンに分割されるように、スキャン条件を調整するスキャン条件調整処理と、
を計算機に実行させるためのプログラムである。
被検体が息止め可能な時間に合わせて、スキャンをすることができる。
以下、発明を実施するための形態を詳細に説明するが、本発明は、以下の形態に限定されることはない。
(1)第1の形態
図1は、本発明の第1の形態のMRI装置の概略図、図2は、実用息止め時間算出手段112のブロック図である。
図1は、本発明の第1の形態のMRI装置の概略図、図2は、実用息止め時間算出手段112のブロック図である。
磁気共鳴イメージング装置(以下、「MRI装置」と呼ぶ。MRI:Magnetic Resonance Imaging)100は、磁場発生装置2と、テーブル3、ベローズ4、受信コイル5などを有している。
磁場発生装置2は、被検体14が収容されるボア21と、超伝導コイル22と、勾配コイル23と、送信コイル24とを有している。超伝導コイル22は静磁場B0を印加し、勾配コイル23は勾配磁場を印加し、送信コイル24はRFパルスを送信する。尚、超伝導コイル22の代わりに、永久磁石を用いてもよい。
テーブル3は、クレードル31を有している。クレードル31は、ボア21に移動できるように構成されている。クレードル31によって、被検体14はボア21に搬送される。
ベローズ4は、被検体14の呼吸による体動を検出する。
受信コイル5は、被検体14の胸部から腹部に渡って取り付けられており、磁気共鳴信号を受信する。
受信コイル5は、被検体14の胸部から腹部に渡って取り付けられており、磁気共鳴信号を受信する。
MRI装置100は、更に、信号処理部6、シーケンサ7、送信器8、勾配磁場電源9、受信器10、中央処理装置11、操作部12、および表示部13を有している。
信号処理部6は、ベローズ4により検出された信号を受け取り、所定の信号処理をする。
シーケンサ7は、信号処理部6および中央処理装置11の制御を受けて、パルスシーケンスを実行するための情報を送信器8および勾配磁場電源9に送る。
シーケンサ7は、信号処理部6および中央処理装置11の制御を受けて、パルスシーケンスを実行するための情報を送信器8および勾配磁場電源9に送る。
送信器8は、シーケンサ7から送られた情報に基づいて、RFコイル24を駆動する駆動信号を出力する。
勾配磁場電源9は、シーケンサ7から送られた情報に基づいて、勾配コイル23を駆動する駆動信号を出力する。
受信器10は、受信コイル5で受信された磁気共鳴信号を信号処理し、中央処理装置11に伝送する。
中央処理装置11は、シーケンサ7および表示部13に必要な情報を伝送したり、受信器10から受け取った信号に基づいて画像を再構成するなど、MRI装置100の各種の動作を実現するように、MRI装置100の各部の動作を制御する。中央処理装置11は、例えばコンピュータ(computer)によって構成される。中央処理装置11は、体動プロファイル作成手段111〜トリガ発生手段116を有している。
体動プロファイル作成手段111は、被検体14の呼吸による体動の時間変化を表す体動プロファイルMP(図5参照)を作成する。
実用息止め時間算出手段112は、体動プロファイルMPに基づいて、被検体14が息止めすることか可能な実用息止め時間THpを算出する。実用息止め時間算出手段112は、図2に示すように、最大息止め時間算出手段112aおよび係数乗算手段112bを有している。最大息止め時間算出手段112aは、被検体14の息止め時間の最大値を表す最大息止め時間THmaxを算出する。係数乗算手段112bは、最大息止め時間THmaxに係数xを乗算する。
基準範囲決定手段113は、体動プロファイルMPに基づいて、被検体14が息止めをしているときの体動の基準範囲を決定する。
スキャン時間判断手段114は、息止めスキャンSRのスキャン時間trが実用息止め時間THpに収まっているか否かを判断する。
スキャン条件調整手段115は、息止めスキャンSRのスキャン時間trが実用息止め時間THpに収まるように、スキャン条件を調整する。
トリガ発生手段116は、息止めスキャンSRを実行するためのトリガを発生する。
トリガ発生手段116は、息止めスキャンSRを実行するためのトリガを発生する。
中央処理装置11は、体動プロファイル作成手段111〜トリガ発生手段116の一例であり、所定のプログラムを実行することにより、これらの手段として機能する。中央処理装置11は、計算機の一例である。
操作部12は、オペレータ15の操作に応じて、種々の命令を中央処理装置11に入力する。表示部13は種々の情報を表示する。
MRI装置100は、上記のように構成されている。第1の形態では、被検体14の肝臓を息止めスキャンによって撮影する。以下に、息止めスキャンのやり方について説明する(図3参照)。
図3は、息止めスキャンの説明図である。
息止めスキャンSRをする場合、先ず、被検体14に、「息を吸ってください」という指示が与えられる。被検体14は、「息を吸ってください」という指示が与えられると、息を吸い始める。そして、「息を吸ってください」という指示から、時間Taが経過したときに、「息を止めてください」という指示が与えられる。被検体14は、「息を止めてください」という指示に従って息止めをする。このようにして、被検体14に息止めをしてもらう。被検体14に息止めをしてもらった後、息止めスキャンSRが実行される。息止めスキャンSRのスキャン時間は「tr」とする。息止めスキャンSRが終了したら、被検体14に、「楽にしてください」という指示が与えられる。被検体14は、「楽にしてください」という指示に従って、呼吸を再開する。
尚、上記の指示は、オートボイスで自動的に与えてもよいし、オペレータ15自身の音声で与えてもよい。また、音声の代わりに、被検体14が視覚的に認識できるような画像を用いて、上記の指示を与えてもよい。
息止めスキャンSRをする場合、先ず、被検体14に、「息を吸ってください」という指示が与えられる。被検体14は、「息を吸ってください」という指示が与えられると、息を吸い始める。そして、「息を吸ってください」という指示から、時間Taが経過したときに、「息を止めてください」という指示が与えられる。被検体14は、「息を止めてください」という指示に従って息止めをする。このようにして、被検体14に息止めをしてもらう。被検体14に息止めをしてもらった後、息止めスキャンSRが実行される。息止めスキャンSRのスキャン時間は「tr」とする。息止めスキャンSRが終了したら、被検体14に、「楽にしてください」という指示が与えられる。被検体14は、「楽にしてください」という指示に従って、呼吸を再開する。
尚、上記の指示は、オートボイスで自動的に与えてもよいし、オペレータ15自身の音声で与えてもよい。また、音声の代わりに、被検体14が視覚的に認識できるような画像を用いて、上記の指示を与えてもよい。
以上のようにして、息止めスキャンSRが実行される。次に、被検体14の息止めスキャンSRを実行するときのフローについて説明する。
図4は、被検体14を息止めスキャンSRによって撮影するときのフローの一例を示す図である。
ステップST1〜ST6は、息止めスキャンSRを実行するために必要な情報を求めるためのステップである。第1の形態では、ステップST1〜ST6によって求められた情報に従って、ステップST7において、息止めスキャンSRを実行する。
以下に、各ステップST1〜ST7について説明する。
ステップST1〜ST6は、息止めスキャンSRを実行するために必要な情報を求めるためのステップである。第1の形態では、ステップST1〜ST6によって求められた情報に従って、ステップST7において、息止めスキャンSRを実行する。
以下に、各ステップST1〜ST7について説明する。
ステップST1では、被検体の呼吸による体動の時間変化を表す体動プロファイルを作成する(図5参照)。
図5は、体動プロファイルMPの一例を示す図である。
第1の形態では、被検体14に呼吸のタイミングを指示しながら、ベローズ4を用いて被検体14の腹部の動きを検出し、検出した信号に基づいて、被検体14の呼吸による体動の時間変化を表す体動プロファイルMPを作成する。以下に、体動プロファイルMPを作成する手順について説明する。
第1の形態では、被検体14に呼吸のタイミングを指示しながら、ベローズ4を用いて被検体14の腹部の動きを検出し、検出した信号に基づいて、被検体14の呼吸による体動の時間変化を表す体動プロファイルMPを作成する。以下に、体動プロファイルMPを作成する手順について説明する。
先ず、時点taにおいて、「息を吸ってください」という指示が与えられる。この指示は、音声で与えてもよいし、画像で与えてもよい。被検体14は、「息を吸ってください」という指示が与えられると、息を吸い始める。そして、「息を吸ってください」という指示から、時間Taが経過した時点t1において、「息を止めてください」という指示が与えられる。被検体14は、「息を止めてください」という指示に従って、息止めをする。本形態では、被検体14には、予め、「息を止めてください」という指示があったらできるだけ息止めをし続けるようにお願いしている。したがって、被検体14は、「息を止めてください」という指示が与えられたら、できるだけ息止めをし続ける。被検体14が息止めをしている間は、呼吸による体動は非常に小さいので、体動の時間変化は小さくなる。「息を止めてください」という指示が与えられた時点t1から、時間Tbが経過した時点tbで、「楽にしてください」という指示が与えられる。しかし、本形態では、時間Tbの長さは、被検体14の年齢や健康状態を考慮して、被検体14が息止めできそうな時間よりも数秒程度長めに設定されている。したがって、被検体14は、「楽にしてください」という指示が与えられる時点tbよりも前の段階で、息止めし続けることができなくなり、呼吸を再開する。
したがって、ステップST1では、ベローズ4を用いて、被検体ができるだけ息止めし続けたときの信号を検出することができる。ベローズ4で検出された信号は、信号処理部6で所定の処理がされ、中央処理装置11に伝送される。中央処理装置11では、体動プロファイル作成手段111が、信号処理部6からの信号に基づいて、被検体14の呼吸による体動の時間変化を表す体動プロファイルMPを作成する。体動プロファイルMPを作成した後、ステップST2に進む。
ステップST2では、最大息止め時間算出手段112a(図1参照)が、図5に示す体動プロファイルMPに基づいて、被検体14の息止め時間の最大値を表す最大息止め時間THmaxを算出する。被検体14が息止めをしている場合、体動の時間変化は小さくなる。したがって、時点t1以降の範囲の中から、体動の時間変化が十分に小さい範囲を特定することによって、最大息止め時間THmaxを算出することができる。以下に、最大息止め時間THmaxの算出方法の一例について説明する。
図6は、最大息止め時間の算出方法の一例の説明図である。
図6には、体動プロファイルMPが示されており、体動プロファイルMPの一部の拡大図が、図6(a)〜(d)に示されている。
図6には、体動プロファイルMPが示されており、体動プロファイルMPの一部の拡大図が、図6(a)〜(d)に示されている。
最大息止め時間算出手段112aは、時点t1以降の各時点ti(添え字iは1以上の整数)における体動を表す体動データDi(添え字iは1以上の整数)と、次の時点ti+1における体動を表すデータDi+1との変化量ΔDi,i+1を求め、変化量ΔDi,i+1が、所定の値ΔDrefよりも小さいか否かを判断する。所定の値ΔDrefは、被検体が息止めできているか否かを判断するための基準となる値であり、事前に設定された値である。
変化量ΔDi,i+1がΔDrefよりも大きい場合、被検体は息止めができていない状態であると考えられるので、時点ti+1は最大息止め時間THmaxから除外される。一方、変化量ΔDi,i+1がΔDrefよりも小さい場合、被検体は息止めできていると考えられるので、時点ti+1は最大息止め時間THmaxに含まれていると判断される。
最大息止め時間算出手段112aは、変化量ΔDi,i+1が所定の値ΔDrefよりも小さいか否かを判断することによって、最大息止め時間THmaxの開始時点tsおよび終了時点teを求める。以下に、最大息止め時間THmaxの開始時点tsおよび終了時点teの求め方について、順に説明する。
最大息止め時間算出手段112aは、先ず、時点t1における体動を表す体動データD1と、次の時点t2における体動を表す体動データD2との変化量ΔD1,2を求め、変化量ΔD1,2が所定の値ΔDrefよりも小さいか否かを判断する(図6(a)参照)。変化量ΔD1,2は、所定の値ΔDrefよりも大きいので、最大息止め時間算出手段112aは、被検体は時点t2において息止めができていない状態であると判断し、時点t2は最大息止め時間THmaxから除外される。
以下同様に、添え字iの値をインクリメントしながら、体動データの変化量ΔDi,i+1が、所定の値ΔDrefよりも小さいか否かを判断する。例えば、図6(b)には、時点ts−2および時点ts−1における体動データの変化量ΔDs−2,s−1が示されている。体動データの変化量ΔDs−2,s−1は、所定の値ΔDrefより大きいので、最大息止め時間算出手段112aは、被検体は時点ts−1において息止めができていない状態であると判断し、時点ts−1は、最大息止め時間THmaxから除外される。
本形態では、時点t1〜時点ts−1の時間範囲については、体動データの変化量ΔDi,i+1は、所定の値ΔDrefよりも大きいとする。したがって、時点t1〜時点ts−1は、最大息止め時間THmaxから除外される。
最大息止め時間算出手段112aは、時点ts−2および時点ts−1における体動データの変化量ΔDs−2,s−1を求めた後、時点ts−1および時点tsにおける体動データの変化量ΔDs−1,sを求める(図6(b)参照)。図6(b)を参照すると、体動データの変化量ΔDs−1,sは、所定の値ΔDrefよりも小さくなっている。したがって、最大息止め時間算出手段112aは、時点tsにおいて息止めができていると判断し、時点tsを、最大息止め時間THmaxの開始時点と判断する。
次に、最大息止め時間THmaxの終了時点を求める。
最大息止め時間算出手段112aは、体動データの変化量ΔDs−1,sを求めた後も、添え字iの値をインクリメントしながら、体動データの変化量ΔDi,i+1が、所定の値ΔDrefよりも小さいか否かを判断する。例えば、図6(c)には、時点tkおよび時点tk+1における体動データの変化量ΔDk,k+1が示されている。変化量ΔDk,k+1は、所定の値ΔDrefよりも小さいので、最大息止め時間算出手段112aは、時点tk+1において息止めができていると判断し、時点tk+1は、最大息止め時間THmaxに含まれると判断される。
最大息止め時間算出手段112aは、体動データの変化量ΔDs−1,sを求めた後も、添え字iの値をインクリメントしながら、体動データの変化量ΔDi,i+1が、所定の値ΔDrefよりも小さいか否かを判断する。例えば、図6(c)には、時点tkおよび時点tk+1における体動データの変化量ΔDk,k+1が示されている。変化量ΔDk,k+1は、所定の値ΔDrefよりも小さいので、最大息止め時間算出手段112aは、時点tk+1において息止めができていると判断し、時点tk+1は、最大息止め時間THmaxに含まれると判断される。
また、図6(d)には、時点te−1および時点teにおける体動データの変化量ΔDe−1,eが示されている。体動データの変化量ΔDe−1,eは、所定の値ΔDrefより小さいので、最大息止め時間算出手段112aは、時点teにおいて息止めができていると判断し、時点teは、最大息止め時間THmaxに含まれると判断される。
本形態では、時点ts〜時点teの時間範囲については、体動データの変化量ΔDi,i+1は、所定の値Drefよりも小さいとする。したがって、時点ts〜時点teは、最大息止め時間THmaxに含まれると判断する。
最大息止め時間算出手段112aは、体動データの変化量ΔDe−1,eを求めた後、時点teおよび時点te+1における体動データの変化量ΔDe,e+1を求める。体動データの変化量ΔDe,e+1は、所定の値ΔDrefよりも大きくなっている。したがって、最大息止め時間算出手段112aは、時点te+1において息止めができていないと判断し、時点te+1の前の時点teを、最大息止め時間THmaxの終了時点と判断する。
上記のようにして、最大息止め時間THmaxの開始時点tsと、最大息止め時間THmaxの終了時点teが求められる。したがって、時点ts〜時点teの時間が、最大息止め時間THmaxとして算出される。最大息止め時間THmaxを算出した後、ステップST3に進む。
ステップST3では、係数乗算手段112b(図1参照)が、最大息止め時間THmaxに係数xを乗算し、被検体14が息止めをすることが可能な実用息止め時間THp(図5参照)を算出する。係数xは、1よりも小さい値(例えば、0.8)として事前に設定された値である。したがって、実用息止め時間THpは、最大息止め時間THmaxよりも小さい値となる。実用息止め時間THpを算出した後、ステップST4に進む。
ステップST4では、基準範囲決定手段113(図1参照)が、体動プロファイルMPに基づいて、被検体14が息止めをしているときの体動の基準範囲Rref(図5参照)を決定する。基準範囲Rrefを決定する場合、基準範囲決定手段113は、先ず、体動プロファイルMPに基づいて、被検体14が息止めをしているときの体動の基準ラインLref(図5参照)を決定する。基準ラインLrefを決定する方法としては、例えば、最大息止め時間THmaxにおける体動データの平均値を求め、求めた平均値を横切るラインを、体動の基準ラインLrefとすることができる。基準ラインLrefを決定した後、基準範囲決定手段113は、基準ラインLrefから幅Δw1とΔw2の範囲を、被検体14が息止めをしているときの体動の基準範囲Rrefとする。尚、幅Δw1およびΔw2は、予め設定されている値であるが、被検体14の体動プロファイルMPに基づいて、変更してもよい。また、基準ラインLrefを決定せずに、基準範囲Rrefを決定してもよい。
基準範囲Rrefを決定した後、ステップST5に進む。
基準範囲Rrefを決定した後、ステップST5に進む。
ステップST5では、スキャン時間判断手段114(図1参照)が、息止めスキャンSR(図3参照)のスキャン時間trが、ステップST3で算出された実用息止め時間THp(図5参照)に収まっているか否かを判断する(図7参照)。
図7は、息止めスキャンSRのスキャン時間trと、ステップST3で算出された実用息止め時間THpとを示す図である。
息止めスキャンSRのスキャン時間trが実用息止め時間THpに収まっていない場合、スキャン時間trを変更せずに息止めスキャンSRを実行すると、実用息止め時間THp内に息止めスキャンSRを終えることができなくなる。したがって、スキャン時間判断手段114が、息止めスキャンSRのスキャン時間trは実用息止め時間THpよりも長いと判断した場合、息止めスキャンSRのスキャン時間trを変更するために、ステップST6に進む。
一方、息止めスキャンSRのスキャン時間trが実用息止め時間THpに収まっている場合、スキャン時間trを変更しなくても、実用息止め時間THp内に息止めスキャンSRを終えることができる。したがって、スキャン時間判断手段114が、息止めスキャンSRのスキャン時間trは実用息止め時間THpに収まっていると判断した場合、スキャン時間trを短くする必要がないので、ステップST7に進む。
ここでは、図7に示すように、息止めスキャンSRのスキャン時間trが実用息止め時間THpよりも長いとする。この場合、息止めスキャンSRのスキャン時間trは、実用息止め時間THpに収まっていないので、ステップST6に進む。
ステップST6では、スキャン条件調整手段115(図1参照)が、息止めスキャンSRのスキャン時間trが実用息止め時間THtrに収まるように、スキャン条件を調整する(図8参照)。
図8は、スキャン条件が調整される前の息止めスキャンSRのスキャン時間trと、スキャン条件が調整された後の息止めスキャンSRのスキャン時間tr′とを比較して示す図である。
調整されるスキャン条件としては、例えば、パルスシーケンスの繰り返し時間TRが考えられる。繰り返し時間TRを短くすることによって、スキャン時間を実用息止め時間内に収まるようにすることができる。また、スライス枚数を減らすことによって、息止めスキャンSRのスキャン時間を実用息止め時間内に収まるようにしてもよい。
スキャン条件を調整した後、ステップST7に進む。
スキャン条件を調整した後、ステップST7に進む。
ステップST7では、ステップST6で調整されたスキャン条件に従って、息止めスキャンSRを実行する(図9参照)。
図9は、息止めスキャンSRを実行するときの説明図である。
ステップST7では、ベローズ4を用いて、被検体14の呼吸による体動を検出しながら、被検体14に呼吸の指示を与える。具体的には、時点taにおいて、「息を吸ってください」という指示を与える。被検体14は、「息を吸ってください」という指示が与えられると、息を吸い始める。そして、「息を吸ってください」という指示から、時間Taが経過した時点t1において、「息を止めてください」という指示が与えられる。被検体14は、「息を止めてください」という指示に従って、息止めをする。
ステップST7では、ベローズ4を用いて、被検体14の呼吸による体動を検出しながら、被検体14に呼吸の指示を与える。具体的には、時点taにおいて、「息を吸ってください」という指示を与える。被検体14は、「息を吸ってください」という指示が与えられると、息を吸い始める。そして、「息を吸ってください」という指示から、時間Taが経過した時点t1において、「息を止めてください」という指示が与えられる。被検体14は、「息を止めてください」という指示に従って、息止めをする。
一方、トリガ発生手段116(図1参照)は、「息を止めてください」という指示が与えられた後、息止めスキャンSRを実行するためのトリガTGを発生するタイミングを探す。以下に、トリガ発生手段116が、どのようにしてトリガTGを発生するタイミングを探しているかについて説明する。
トリガ発生手段116は、時点t1以降において、被検体の呼吸による体動を表す体動データが、ステップST4で決定した基準範囲Rrefに到達したか否かを判断する。図9では、時点t2における体動データD2が、基準範囲Rrefに到達している。したがって、トリガ発生手段116は、時点t2における体動データD2が、基準範囲Rrefに到達したと判断する。体動データD2が、基準範囲Rrefに到達したと判断されると、トリガ発生手段116は、時点t2以降の各時点tj(添え字jは2以上の整数)における体動を表す体動データDj(添え字jは2以上の整数)と、次の時点tj+1における体動を表す体動データDj+1との変化量ΔDj,j+1を求め、変化量ΔDj,j+1が、所定の値ΔDrefよりも小さいか否かを判断する。所定の値ΔDrefは、被検体が息止めできているか否かを判断するための基準となる値であり、事前に設定された値である。
変化量ΔDj,j+1がΔDrefよりも大きい場合、被検体はまだ息止めができていないと考えられるので、トリガ発生手段116は、息止めスキャンSRを実行するためのトリガTGを発生するにはまだ早いと判断する。一方、変化量ΔDj,j+1がΔDrefよりも小さい場合、被検体14は十分に息止めをしていると考えられるので、トリガ発生手段116は、息止めスキャンSRを実行するためのトリガTGを発生する。
上記のように、トリガ発生手段116は、変化量ΔDj,j+1が所定の値ΔDrefよりも小さいか否かを判断することによって、息止めスキャンSRを実行するためのトリガTGを発生するタイミングを探す。以下に、トリガ発生手段116によって、トリガTGが発生されるまでの処理について説明する。
トリガ発生手段116は、先ず、時点t2における体動を表す体動データD2と、次の時点t3における体動を表す体動データD3との変化量ΔD2,3を求め、変化量ΔD2,3が所定の値ΔDrefよりも小さいか否かを判断する。変化量ΔD2,3は、所定の値ΔDrefよりも大きいので、被検体14は、時点t3においてまだ息止めができていないと考えられる。したがって、トリガ発生手段116は、息止めスキャンSRを実行するためのトリガTGはまだ発生しない。
次に、トリガ発生手段116は、時点t3および時点t4における体動データの変化量ΔD3,4を求め、変化量ΔD3,4が所定の値ΔDrefよりも小さいか否かを判断する。変化量ΔD3,4も、所定の値ΔDrefよりも大きいので、被検体14は、時点t4においてまだ息止めができていないと考えられる。したがって、トリガ発生手段116は、息止めスキャンSRを実行するためのトリガTGはまだ発生しない。
次に、トリガ発生手段116は、時点t4および時点t5における体動データの変化量ΔD4,5を求め、変化量ΔD4,5が所定の値ΔDrefよりも小さいか否かを判断する。図9を参照すると、変化量ΔD4,5は、所定の値ΔDrefよりも小さくなっている。したがって、被検体14は、時点t5において息止めができていると考えられるので、トリガ発生手段116は、息止めスキャンSRを実行するためのトリガTGを発生する。トリガTGに同期して、息止めスキャンSRが実行される。
息止めスキャンSRのスキャン時間tr′は、実用息止め時間THp内に収まるように調整されているので、息止めスキャンSRは、実用息止め時間THp内に終了する。実用息止め時間THpの終了時点tcで、被検体14に、「楽にしてください」という指示を与える。この指示によって、被検体14は、呼吸を楽にすることができる。
以上のようにしてフローが終了する。
以上のようにしてフローが終了する。
第1の形態では、被検体14が息止めをすることが可能な実用息止め時間THpを算出し、実用息止め時間THpに収まるように、スキャン時間を調整している。したがって、被検体14が、長時間の息止めが困難な場合であっても、被検体14の息止め可能な時間に合わせて、息止めスキャンSRを実行することができる。
また、第1の形態では、トリガ発生手段116は、体動データが基準範囲Rrefに到達したか否かを判断している。そして、トリガ発生手段116は、体動データが基準範囲Rrefに到達したと判断した場合、体動データの変化量ΔDj,j+1を求め、体動データの変化量ΔDj,j+1に基づいて、息止めスキャンを実行するためのトリガTGを発生させている。したがって、体動データの変化量ΔDj,j+1が十分に小さくなったときに、息止めスキャンを実行させることができる。尚、トリガ発生手段116は、体動データが基準範囲Rrefに到達したと判断した場合、体動データの変化量ΔDj,j+1を求めることなく、トリガTGを発生させてもよい。
第1の形態では、ベローズ4を用いて検出した信号に基づいて、体動プロファイルを作成している。しかし、ベローズ4を用いる代わりに、被検体の体動を検出するための体動検出シーケンスを実行し、体動検出シーケンスにより得られた磁気共鳴信号に基づいて、体動プロファイルを作成してもよい。
第1の形態では、実用息止め時間THpを算出するために、最大息止め時間THmaxを算出している。しかし、実用息止め時間THpを算出することができるのであれば、最大息止め時間THmaxは必ずしも算出する必要はない。
第1の形態では、肝臓を撮影する場合について説明している。しかし、被検体の呼吸により体動する部位を撮影するのであれば、本発明は、肝臓以外の部位を撮影する場合にも適用することができる。
尚、息止めスキャンSRの最中に、被検体14が自分の呼吸の深さを認識することができるように、ボア21内に、呼吸の深さを示すインジケータを備えてもよい。このようなインジケータを備えることによって、息止めスキャンSRの最中に、呼吸の深さが基準範囲Rrefに入るように、被検体14に協力してもらうことができるので、より高品質な画像を得ることができる。
(2)第2の形態
図10は、第2の形態のMRI装置200を示す図である。
尚、第2の形態のMRI装置200は、スキャン停止判断手段117を備えているが、その他の構成については、第1の形態のMRI装置100と同じであるので、第2の形態のMRI装置200については、主に、スキャン停止判断手段117について説明する。
図10は、第2の形態のMRI装置200を示す図である。
尚、第2の形態のMRI装置200は、スキャン停止判断手段117を備えているが、その他の構成については、第1の形態のMRI装置100と同じであるので、第2の形態のMRI装置200については、主に、スキャン停止判断手段117について説明する。
スキャン停止判断手段117は、息止めスキャンSRを実行している途中で、息止めスキャンSRの実行を停止するか否かを判断する。具体的には、スキャン停止判断手段117は、体動データに基づいて、息止めスキャンSRの実行を停止するか否かを判断する。
中央処理装置11は、スキャン停止判断手段117の一例であり、所定のプログラムを実行することにより、この手段として機能する。
以下、第2の形態のMRI装置200の処理フローについて、図4を参照しながら説明する。
ステップST1〜ステップST6は、第1の形態と同じであるので、説明は省略する。
ステップST7では、ステップST6で調整されたスキャン条件に従って、息止めスキャンSRを実行する(図11参照)。
図11は、息止めスキャンSRを実行するときの説明図である。
尚、トリガTGが発生するまでの手順は、第1の形態と同じであるので、トリガTGを発生するまでの説明については、省略する。トリガ発生手段116が、息止めスキャンSRを実行するためのトリガTGを発生すると、トリガTGに同期して、息止めスキャンSRが開始される。
尚、トリガTGが発生するまでの手順は、第1の形態と同じであるので、トリガTGを発生するまでの説明については、省略する。トリガ発生手段116が、息止めスキャンSRを実行するためのトリガTGを発生すると、トリガTGに同期して、息止めスキャンSRが開始される。
しかし、時点txにおいて、体動データが、基準範囲Rrefを超えている。この場合、被検体14の呼吸による体動は安定していないと考えられるので、スキャン停止判断手段117(図10参照)は、息止めスキャンSRの実行を停止すると判断する。したがって、1回目の息止めスキャンSRでは、画像再構成に必要な一部のデータV1を収集することはできたが、残りのデータV2は収集することができない。そこで、収集できなかった残りのデータV2を収集するために、2回目の息止めスキャンSR′を実行する。尚、2回目の息止めスキャンSR′も、1回目の息止めスキャンSRと同様に、トリガTGに同期して、実行される。
第2の形態では、息止めスキャンSRの途中で、被検体14の呼吸による体動が不安定になった場合、息止めスキャンSRを停止し、収集できなかった残りのデータV1を、2回目の息止めスキャンSR′で収集する。したがって、体動が小さい間に収集されたデータV1およびV2を用いて画像を再構成することができるので、体動アーチファクトが低減された画像を得ることができる。
尚、2回目の息止めスキャンSR′では、1回目の息止めスキャンSRで収集できなかったデータV2のみを収集している。しかし、1回目の息止めスキャンSRで収集したデータV1を破棄し、2回目の息止めスキャンSR′で取り直してもよい。
(3)第3の形態
第3の形態では、息止めスキャンSRを複数回の息止めスキャンに分割する場合について説明する。
尚、第3の形態のMRI装置は、第1の形態のMRI装置100と比較すると、スキャン条件調整手段が異なるが、その他の構成については、第1の形態のMRI装置100と同じであるので、第3の形態のMRI装置については、主に、スキャン条件調整手段について説明する。
第3の形態では、息止めスキャンSRを複数回の息止めスキャンに分割する場合について説明する。
尚、第3の形態のMRI装置は、第1の形態のMRI装置100と比較すると、スキャン条件調整手段が異なるが、その他の構成については、第1の形態のMRI装置100と同じであるので、第3の形態のMRI装置については、主に、スキャン条件調整手段について説明する。
図12は、第3の形態におけるスキャン条件調整手段115の説明図である。
第3の形態では、スキャン条件調整手段115は、息止めスキャンSRのスキャン時間trが実用息止め時間THpに収まらない場合(図12(a)参照)、息止めスキャンSRが複数回の息止めスキャンSR1〜SRzに分割されるように、スキャン条件を調整する(図12(b)参照)。
第3の形態では、スキャン条件調整手段115は、息止めスキャンSRのスキャン時間trが実用息止め時間THpに収まらない場合(図12(a)参照)、息止めスキャンSRが複数回の息止めスキャンSR1〜SRzに分割されるように、スキャン条件を調整する(図12(b)参照)。
以下に、第3の形態のMRI装置のフローについて、図4を参照しながら説明する。
ステップST1〜ステップST5は、第1の形態のMRI装置100と同じであるので、説明は省略する。ステップST5において、息止めスキャンSRのスキャン時間trが実用息止め時間に収まらない場合、ステップST6に進む。
ステップST1〜ステップST5は、第1の形態のMRI装置100と同じであるので、説明は省略する。ステップST5において、息止めスキャンSRのスキャン時間trが実用息止め時間に収まらない場合、ステップST6に進む。
ステップST6では、スキャン条件調整手段115が、図12に示すように、息止めスキャンSRが複数回の息止めスキャンSR1〜SRzに分割されるように、スキャン条件を調整する。
息止めスキャンSRを複数回の息止めスキャンSR1〜SRzに分割することによって、各息止めスキャンSR1〜SRzで取得するビューデータの数を減らすことができる。図12では、1回の息止めスキャンSRで収集すべきビューデータの数を、z回の息止めスキャンSR1〜SRzに分割して収集する。したがって、各息止めスキャンSR1〜SRzのスキャン時間tr1〜trzを、実用息止め時間THpに収まるようにすることができる。上記のようにスキャン条件を調整した後、ステップST7に進み、各息止めスキャンSR1〜SRzを実行する(図13参照)。
図13は、各息止めスキャンSR1〜SRzを実行するときの様子を説明する図である。
トリガ発生手段116は、図9を参照しながら説明したやり方でトリガTGを発生する。トリガTGが発生するたびに、各息止めスキャンSR1〜SRzが実行される。最後の息止めスキャンSRzが終了したら、フローを終了する。
第3の形態では、1回の息止めスキャンSRのスキャン時間trが、実用息止め時間THpに収まらない場合、複数回の息止めスキャンSR1〜SRzに分割している。したがって、各息止めスキャンSR1〜SRzのスキャン時間tr1〜trzを、実用息止め時間THp内に収めることができる。
また、各息止めスキャンSR1〜SRzは、体動データが基準範囲Rrefに含まれているときに開始されるので、各息止めスキャンSR1〜SRzを実行するときの撮影部位(例えば、肝臓)の位置ずれを小さくすることができる。したがって、複数回の息止めスキャンSR1〜SRzに分けて画像データを収集しても、画質の劣化を最小限に抑えることができる。
2 磁場発生装置
3 テーブル
4 ベローズ
5 受信コイル
6 信号処理部
7 シーケンサ
8 送信器
9 勾配磁場電源
10 受信器
11 中央処理装置
12 入力装置
13 表示装置
14 被検体
15 オペレータ
21 ボア
22 超伝導コイル
23 勾配コイル
24 送信コイル
31 クレードル
100、200 MRI装置
111 体動プロファイル作成手段
112 実用息止め時間算出手段
112a 最大息止め時間算出手段
112b 係数乗算手段
113 基準範囲決定手段
114 スキャン時間判断手段
115 スキャン条件調整手段
116 トリガ発生手段
3 テーブル
4 ベローズ
5 受信コイル
6 信号処理部
7 シーケンサ
8 送信器
9 勾配磁場電源
10 受信器
11 中央処理装置
12 入力装置
13 表示装置
14 被検体
15 オペレータ
21 ボア
22 超伝導コイル
23 勾配コイル
24 送信コイル
31 クレードル
100、200 MRI装置
111 体動プロファイル作成手段
112 実用息止め時間算出手段
112a 最大息止め時間算出手段
112b 係数乗算手段
113 基準範囲決定手段
114 スキャン時間判断手段
115 スキャン条件調整手段
116 トリガ発生手段
Claims (18)
- 被検体のスキャンを行う磁気共鳴イメージング装置であって、
前記被検体の呼吸による体動の時間変化を表す体動プロファイルに基づいて、前記被検体が息止めをすることが可能な実用息止め時間を算出する実用息止め時間算出手段と、
前記スキャンのスキャン時間が前記実用息止め時間に収まるように、スキャン条件を調整するスキャン条件調整手段と、
を有する、磁気共鳴イメージング装置。 - 前記体動プロファイルに基づいて、前記被検体が息止めをしているときの体動の基準範囲を決定する基準範囲決定手段を有する、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
- 前記スキャン条件が調整された後の前記スキャンを実行するためのトリガを発生するトリガ発生手段を有する、請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
- 前記トリガ発生手段は、
前記被検体の呼吸による体動を表す体動データが、前記基準範囲に到達したか否かを判断し、前記体動データが前記基準範囲に到達したと判断した場合、前記トリガを発生する、請求項3に記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 前記トリガ発生手段は、
前記体動データが前記基準範囲に到達したと判断した場合、前記体動データの変化量を求め、前記体動データの変化量に基づいて、前記トリガを発生する、請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 前記スキャン条件が調整された後の前記スキャンが実行されている途中で、前記スキャンを停止するか否かを判断するスキャン停止判断手段を有する、請求項2〜5のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
- 前記スキャン停止判断手段は、
前記体動データが前記基準範囲から外れた場合、前記スキャンを停止すると判断する、請求項6に記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 前記スキャン条件は、パルスシーケンスの繰り返し時間である、請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
- 被検体のスキャンを行う磁気共鳴イメージング装置であって、
前記被検体の呼吸による体動の時間変化を表す体動プロファイルに基づいて、前記被検体が息止めをすることが可能な実用息止め時間を算出する実用息止め時間算出手段と、
前記スキャンのスキャン時間が前記実用息止め時間に収まらない場合、前記スキャンが複数回のスキャンに分割されるように、スキャン条件を調整するスキャン条件調整手段と、
を有する磁気共鳴イメージング装置。 - 前記体動プロファイルに基づいて、前記被検体が息止めをしているときの体動の基準範囲を決定する基準範囲決定手段を有する、請求項9に記載の磁気共鳴イメージング装置。
- 前記複数回のスキャンの各々を実行するためのトリガを発生するトリガ発生手段を有する、請求項10に記載の磁気共鳴イメージング装置。
- 前記トリガ発生手段は、
前記被検体の呼吸による体動を表す体動データが、前記基準範囲に到達したか否かを判断し、前記体動データが前記基準範囲に到達したと判断した場合、前記トリガを発生する、請求項11に記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 前記トリガ発生手段は、
前記体動データが前記基準範囲に到達したと判断した場合、前記体動データの変化量を求め、前記体動データの変化量に基づいて、前記トリガを発生する、請求項12に記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 前記スキャン時間が前記実用息止め時間に収まっているか否かを判断するスキャン時間判断手段を有する、請求項1〜13のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
- 前記体動プロファイルを作成する体動プロファイル作成手段を有する、請求項1〜14のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
- 前記実用息止め時間算出手段は、
前記体動プロファイルに基づいて、前記被検体の息止め時間の最大値を表す最大息止め時間を算出する最大息止め時間算出手段と、
前記最大息止め時間に係数を乗算する係数乗算手段と、
を有する、請求項1〜15のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 被検体のスキャンを行う磁気共鳴イメージング装置のプログラムであって、
前記被検体の呼吸による体動の時間変化を表す体動プロファイルに基づいて、前記被検体が息止めをすることが可能な実用息止め時間を算出する実用息止め時間算出処理と、
前記スキャンのスキャン時間が前記実用息止め時間に収まるように、スキャン条件を調整するスキャン条件調整処理と、
を計算機に実行させるためのプログラム。 - 被検体のスキャンを行う磁気共鳴イメージング装置のプログラムであって、
前記被検体の呼吸による体動の時間変化を表す体動プロファイルに基づいて、前記被検体が息止めをすることが可能な実用息止め時間を算出する実用息止め時間算出処理と、
前記スキャンのスキャン時間が前記実用息止め時間に収まらない場合、前記スキャンが複数回のスキャンに分割されるように、スキャン条件を調整するスキャン条件調整処理と、
を計算機に実行させるためのプログラム。
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