JP2012074100A - 電子線描画装置および描画方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】サーボ領域を半径によらず一定の角度のパターンで形成することを可能にするとともに、データ領域を半径によらず一定の間隔のパターンで形成することを可能にする。
【解決手段】基板を回転させる回転機構と、移動機構と、電子銃と、電子線をブランキング制御信号に基づいてブランキングもしくは偏向制御信号に基づいて偏向、またはブランキング制御信号および偏向制御信号に基づいてブランキングおよび偏向させる偏向器と、ステージにおける描画半径位置に応じて変化する周期を有する第1基準クロック信号を発生する第1クロック信号発生回路と、第1基準クロック信号と独立な周期を有する第2基準クロック信号を発生する第2クロック信号発生回路と、第1基準クロック信号および第2基準クロック信号に基づいて、ブランキング制御信号および偏向制御信号のうちの少なくとも一方の制御信号を発生する制御信号発生回路と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、電子線描画装置および描画方法に関する。
磁気ディスク(以下、ハードディスクとも言う)の高密度化に対する技術潮流のなかで、磁気信号を発する磁性部領域が非磁性部によって区分けされたいわゆるディスクリートトラック型の媒体構造が提案されている。さらに、データトラック部が円周方向の溝のみならずデータビット毎に区切られたビットパターンドメディアも提案されている。また、ブロックコポリマーの自己組織化を用いてドットを形成しそれを加工することによって得る方法も提案されている。しかし、ドットが整然と配列するように制御することは特に広いエリアの場合、困難と考えられる。この問題を解決する方法としてガイドドットを用いる方法や、電子線描画によって各ドットパターンまで形成する方法が提案されている。
特開2006−79827号公報
一般に電子線描画によって磁気ディスク用パターンを描画する際には、1水平方向への移動機構と回転機構を有する電子線描画装置が用いられる。単位面積当たりの露光量を一定にするために、線速度一定で電子線の描画が行われる。その際、信号源(フォーマッタとも言う)では、露光のタイミングの基準となるライトクロックを用いる。ライトクロックは、1回転中のクロック数を一定にし、半径によってその周期を変化させるために、内周では短く、外周では長くなる。このような信号源では、少なくともゾーン内でセクタ数およびセクタ毎のビット数が同じか、もしくはデータ部のビット数を電子線描画において規定する必要のないディスクリートトラック型のデータ部の描画を行うような場合には問題が生じない。
しかし、電子線描画によって各ビットに相当するパターンを形成するビットパターンドメディアにおいてデータ領域のビットパターンを半径によらず円周方向にも一定のビットピッチで形成したい場合や、各ビットに相当するパターンを、基本的に自己組織化ポリマーの配列によって形成するビットパターンドメディアにおいて自己組織化ポリマーを配列させるための核となるパターンを電子線描画によって、半径によらず円周方向にも一定のビットピッチで形成したい場合には、上記ライトクロックでは対応出来ない。
一般に、ハードディスクドライブでは回転数一定で媒体が回転しながら記録再生するため、サーボ領域は半径によらず一定の角度のパターンで形成されていることが好ましいが、データ領域は記録密度の観点から、少なくともある半径方向に幅をもったゾーン内において、半径によらず一定の間隔のパターンで形成されることが好ましい。
本発明の実施形態は、サーボ領域を半径によらず一定の角度のパターンで形成することができるとともに、データ領域を半径によらず一定の間隔のパターンで形成することのできる電子線描画装置および描画方法を提供する。
本実施形態の電子線描画装置は、感光性樹脂膜が形成された基板が載置されるステージを回転させる回転機構と、ステージを1水平方向に移動させる移動機構と、感光性樹脂膜に照射する電子線を放出する電子銃と、電子線をブランキング制御信号に基づいてブランキングもしくは偏向制御信号に基づいて偏向、または前記ブランキング制御信号および前記偏向制御信号に基づいてブランキングおよび偏向させる偏向器と、ステージにおける描画半径位置に応じて変化する周期を有する第1基準クロック信号を発生する第1クロック信号発生回路と、第1基準クロック信号と独立な周期を有する第2基準クロック信号を発生する第2クロック信号発生回路と、第1基準クロック信号および第2基準クロック信号に基づいて、ブランキング制御信号および偏向制御信号のうちの少なくとも一方の第1の制御信号を発生する制御信号発生回路と、を備えている。
第1実施形態による電子線描画装置を示す図。 磁気ディスクを示す上面図。 第1実施形態における第1および第2基準クロック信号を示す波形図。 第1実施形態において、クロック信号発生回路同士が同期をとる場合を説明する図。 第1基準クロック信号に基づいて第2基準クロック信号との同期を取る一例を示す波形図。 第1基準クロック信号に基づいて第2基準クロック信号との同期を取る一例の手順を示すフローチャート。 クロック信号の波形を説明する図。 第1基準クロック信号に基づいて発生した判定用信号を用いて同期を取る一例を示す波形図。 第1基準クロック信号に基づいて発生した判定用信号を用いて同期を取る一例の手順を示すフローチャート。 判定用信号がON状態か否かの判定を行う一例の手順を示すフローチャート。 アーム軌跡に対応したパターンを描画する場合の、第1および第2基準クロック信号の一例を示す波形図。 第3実施形態による磁気記録媒体の製造方法を説明する断面図。 第3実施形態による磁気記録媒体の製造方法を説明する断面図。 第4実施形態の磁気記録再生装置を示す斜視図。 第4実施形態の磁気記録再生装置における磁気ヘッドアセンブリを示す斜視図。 実施例2による磁気記録媒体の製造方法を示す断面図。
本実施形態の電子線描画装置は、感光性樹脂膜が形成された基板が載置されるステージを回転させる回転機構と、ステージを1水平方向に移動させる移動機構と、感光性樹脂膜に照射する電子線を放出する電子銃と、電子線をブランキング制御信号に基づいてブランキングもしくは偏向制御信号に基づいて偏向、または前記ブランキング制御信号および前記偏向制御信号に基づいてブランキングおよび偏向させる偏向器と、ステージにおける描画半径位置に応じて変化する周期を有する第1基準クロック信号を発生する第1クロック信号発生回路と、第1基準クロック信号と独立な周期を有する第2基準クロック信号を発生する第2クロック信号発生回路と、第1基準クロック信号および第2基準クロック信号に基づいて、ブランキング制御信号および偏向制御信号のうちの少なくとも一方の制御信号を発生する制御信号発生回路と、を備えている。
(第1実施形態)
第1実施形態による電子線描画装置(以下、EBR(Electron Beam Recorder)とも言う)を図1に示す。この電子線描画装置1は、電子線描画部10と、制御信号発生部50とを備えている。電子線描画部10は、鏡筒11と、鏡筒11内に電子線(電子ビーム)を放出する電子銃12と、鏡筒11内に設けられ電子銃12から放出された電子線14を通過またはブランキングするブランキング電極16と、ブランキング時には電子線14を遮り、ブランキングを行わない時には電子線14を通過させるアパーチャー17と、鏡筒11内に設けられ電子線14を偏向させる偏向器18と、パターンが描画される原盤となる感光性樹脂膜が形成された基板が載置されるステージ22と、ステージ22を回転させる回転機構24と、ステージ22を一水平方向に移動させる移動機構26と、ブランキング電極16においてブランキングを制御するブランキング制御回路32と、偏向器18において偏向を制御する偏向制御回路34と、回転機構24を制御する回転制御機構36と、ステージ22の移動を制御するステージ移動機構38と、を備えている。「ステージを一水平方向に移動させる」とは、ステージの上面に平行な一方向にステージを移動させることを意味する。
また、制御信号発生部50は、クロック信号発生回路52と、クロック信号発生回路54と、ライトデータ信号制御部56と、を備えている。ライトデータ信号制御部56は、制御信号発生回路56Aと、判定用回路56Bと、を備えている。クロック信号発生回路52は、第1基準クロック信号を発生するとともに、この第1基準クロック信号に基づいて、回転機構24を制御するために回転制御クロック信号およびステージ22の移動を制御するためのステージ移動制御クロック信号を発生する。
クロック信号発生回路54は、第1基準クロック信号とは独立な周期の第2基準クロック信号を発生する。制御信号発生回路56Aはクロック信号発生回路52から発生される第1基準クロック信号およびクロック信号発生回路54から発生される第2基準クロック信号に基づいたタイミングおよび描画するパターンデータに基づいて、ブランキング制御信号および偏向制御信号の少なくとも一方の制御信号としてのライトデータ信号を発生する。このブランキング制御信号に基づいてブランキング制御回路32がブランキング電極16においてブランキングを制御し、偏向制御信号に基づいて偏向制御回路34が偏光器18の偏向を制御する。
本実施形態の電子線描画装置1によってパターンが描画された原盤を用いて作製される磁気記録媒体(磁気ディスク)は一般に、図2に示すように、複数個、例えば4個のデータ領域d1〜d4と、これらデータ領域d1〜d4の間に設けられたサーボ領域s1〜s4とを備えている。なお、図2は磁気ディスクの一具体例の上面図である。d1〜d4の各データ領域内には円周方向に沿って並ぶデータビットパターンからなるトラックtrを有している。なお、図2においては、サーボ領域s1〜s4は磁気ディスク装置のアームの軌跡に沿った弧状に形成されている。一般に、磁気ディスクを駆動する磁気ディスク装置では、アームの先端に取り付けられた磁気ヘッドで記録再生を行うので、磁気ディスクのパターン形状はそのアーム軌跡に応じた傾きを有していることが好ましい。そのようなパターンを形成するためには電子線描画装置で描画する際にアーム軌跡に対応する分、各半径において基準描画角度位置を変化させていく必要がある。磁気ディスクは、円周方向にデータ領域が配される一方、位置制御のためのサーボ領域が各トラックを跨ぐ方向に配される。サーボ領域の中にはプリアンブル部、アドレス部、バースト部などの領域を含む。また、これらの領域に加えてギャップ部を含んでいることもある。アドレス部には円周方向に変化するセクタ番号情報と半径方向に変化するトラック番号情報が配される。
また、本実施形態の電子線描画装置1においては、ステージ22を1水平方向に移動させる移動機構26はある水平方向移動範囲毎に区切って停止と移動を繰り返す機構のものよりも、連続的に水平方向にも移動する機構のものの方がパターンを精度よく繋ぐ観点から好ましい。
この電子線描画装置1において、ステージ22に載置された基板上の感光性樹脂に対して1水平方向の移動軸上の1点からスポットビームを当てて電子線を露光する場合は、電子線になにも外力を与えないで偏向させないと、基板の回転中心と、電子線の照射位置までの距離が時間とともに大きくなるので、螺旋を描くことになる。
そこで、電子線の露光工程において1回転毎に偏向強度(偏向量)を次第に変化させながら電子線を偏向させることにより、同心円を描くことができる。ここで1トラックを必ずしも1周で描画する必要はなく、複数周の描画により1トラックを形成しても構わない。そうすることにより半径方向のパターン精度を向上できるからである。
描画にあたっては単位面積当たりの露光量を一定にする観点から、線速度一定でステージが回転することが求められる。また、サブミクロンオーダーのハードディスクパターンを描画する電子線描画装置の電子ビームの電流値は数nA〜数十nAであることが量産上およびパターン精度上双方の観点から好ましい。
電子線描画装置で円周方向のパターンをブランキング信号によって描画する場合、所望の長さに対応する分だけ電子ビームをON状態またはOFF状態にすれば足りるが、半径方向のパターンを描画する場合は周回毎に所定の角度位置でビームをON状態またはOFF状態にする必要がある。なお、ブランキング信号と偏向を用いて所望の描画したい範囲にのみ電子線を照射することによりパターンを形成してもよい。また、ブランキング信号を用いずに偏向によって所望の描画したい範囲にのみ電子線を照射することによりパターンを形成しても良い。
再び図1に戻り、本実施形態におけるクロック信号発生回路52における第1基準クロック信号は、その周期が従来の場合においても一般的に用いられていた描画半径位置と回転の線速度に依存するものである。この第1基準クロック信号に基づいて、制御信号発生回路56Aによって電子線をON乃至OFFするブランキング制御信号および/または電子線を偏向させる時間が反映された描画するパターンに応じた偏向制御信号としてのライトデータ信号が生成される。
一方、クロック信号発生回路54における第2基準クロック信号はクロック信号発生回路52の第1基準クロック信号とは独立の周期を有している。また、第2基準クロック信号は、少なくとも描画半径位置に応じて連続的に変化するものではなく、少なくとも一定の半径範囲(ゾーン内)においては一定周期である。例えば半径rと半径3r/2のときの第1および第2基準クロック信号のそれぞれは、図3に示すようになる。
ここで、クロック信号発生回路52からの第1基準クロック信号に基づいて、制御信号発生回路56Aからサーボ領域用パターンの偏向制御信号およびブランキング制御信号のうちの少なくとも一方のライトデータ信号を出力し、クロック信号発生回路54から第2基準クロック信号に基づいて、制御信号発生回路56Aからデータ領域用パターンの偏向制御信号およびブランキング制御信号のうちの少なくとも一方のライトデータ信号を出力することにより、サーボ領域においては半径に応じ円周方向の長さが変化するパターンが、データ領域においては半径によらず一定の周期(密度)のパターンが形成できる。
さらに、図4に示すように、クロック信号発生回路52とクロック信号発生回路54とを同期させることにより、例えば、第1基準クロック信号を基準にして、制御信号発生回路56Aから第2基準クロック信号を基に生成されるライトデータ信号を所定の間出力させることにより、または第2基準クロック信号を基準にして、制御信号発生回路56Aから第1基準クロック信号を基に生成されるライトデータ信号を所定の間出力させることにより、クロック信号発生回路52の出力信号を基に生成されるライトデータ信号によって描画されるパターンとクロック信号発生回路54の出力信号を基に生成されるライトデータ信号によって描画されるパターンが角度位置によってずれや重なりが生じたりしないようにすることができる。
同期の取り方としては、例えば図5に示すようにある周回においてその周回の基準からp番目の第1基準クロック信号の立ち上がりを認識した時点で第2基準クロック信号を基に生成されるライトデータ信号を制御信号発生回路56Aから出力し、q番目の第1基準クロック信号の立ち上がり時点で、制御信号発生回路56Aから第2基準クロック信号を基に生成されるライトデータ信号の出力を停止する。第2基準クロック信号から生成されるライトデータ信号の出力はr番目の第1基準クロック信号の立ち上がりまで停止される。そして、r番目の第1基準クロック信号の立ち上がりを認識した時点で制御信号発生回路56Aから第2基準クロック信号を基に生成されるライトデータ信号を出力し、s番目の第1基準クロック信号の立ち上がり時点で、制御信号発生回路56Aから第2基準クロック信号を基に生成されるライトデータ信号の出力を停止するといったような形で行うことができる。ここで、第1基準クロック信号の立ち上がりを認識した時点から実際に制御信号発生回路56Aから第2基準クロック信号を基に生成されるライトデータ信号の出力を開始するまでの間に、回路上の遅延や設計上の遅延があっても、それによって生じる位置ずれが磁気記録装置として動作する上で無視できたり補正できる程度あれば構わない。実際に、遅延なしで行うことはほぼ不可能である。また、クロック信号発生回路52とクロック信号発生回路54を逆にして同期を取っても構わないが、判断基準のクロック数(乃至、何番目に当たるか)が半径によって変化しない点で、クロック信号発生回路52から出力されるものを基準とすることが望ましい。また、立ち上がりでなく立ち下がりを基準にしても構わない。また、同期の基準とするのは基準クロック信号である必要はなく、制御信号発生回路56Aから出力される信号を基準としてもよい。その場合はプリアンブル部を描画するために用いるブランキング制御信号のような一定の周期を持ち、さらには、毎周現れるものが好ましい。その他、クロック信号発生回路52とクロック信号発生回路54以外の第3のクロック信号発生回路から出力されるクロック信号を基準として、クロック信号発生回路52における第1基準クロック信号を基に生成されるライトデータ信号およびをクロック信号発生回路54における第2基準クロック信号を基に生成されるライトデータ信号を制御信号発生回路56Aから出力させても構わない。
同期の取り方の一例について図6に示すフローチャートを参照して説明する。この一例の同期の取り方は、例えば、ある周回においてその周回の基準から第1基準クロック信号のクロックをカウントし(図6のステップS10)、カウント値が所定のカウント数pに到達したか否かの判定を行う(図6のステップS11)。カウント値がカウント数pに到達しない場合には、カウント動作を続ける。カウント値がカウント数pに到達すると、第2基準クロック信号を基に生成されるライトデータ信号を制御信号発生回路56Aから出力させながら第1基準クロック信号のクロックをカウントする(図6のステップS12)。そして、カウント値が所定のカウント数qに到達したか否かの判定を行う(図6のステップS13)。カウント値がカウント数qに到達しない場合には、カウント動作を続ける。カウント値がカウント数qに到達すると、第2基準クロック信号を基に生成されるライトデータ信号の出力を中断させる(図6のステップS14)。なお、カウント動作は、判定用回路56Bにおいて行う。
基準クロック信号やブランキング信号などの同期の基準とする信号は理想的には図7に示したような矩形波であることが望ましいが、実際には図7に示すように多少矩形がくずれたようなパルス形状で現れるので、立ち上がり時の半値や立下り時の半値を認識した時点を基準にするのが好ましい。
また、同期の取り方は、図5に示すように第1基準クロック信号そのものを用いず、第1基準クロック信号を基に判定用回路56Bにおいて作成される図8に示す判定用信号を使って、判定用信号出力が一定の電圧以上のときにクロック信号発生回路54からの第2基準クロック信号を基に生成されるライトデータ信号が出力され、判定用信号出力が一定の電圧未満のときにクロック信号発生回路54からの第2基準クロック信号を基に生成されるライトデータ信号が出力はされないような制御になっていても構わない。
この場合の同期の取り方の一例について図9に示すフローチャートを参照して説明する。この一例の同期の取り方は、例えば、ある周回においてその周回の基準から第1基準クロック信号のクロックをカウントし(図9のステップS20)、カウント値が所定のカウント数pに到達したか否かの判定を行う(図9のステップS21)。カウント値がカウント数pに到達しない場合には、カウント動作を続ける。カウント値がカウント数pに到達すると、判定用信号をONにしながら第1基準クロック信号のクロックをカウントする(図9のステップS22)。そして、カウント値が所定のカウント数qに到達したか否かの判定を行う(図9のステップS23)。カウント値がカウント数qに到達しない場合には、カウント動作を続ける。カウント値がカウント数qに到達すると、判定用信号をOFFにする(図9のステップS24)。カウント動作は、判定用回路56Bにおいて行う。なお、判定用信号がON状態のときには、制御信号発生回路56Aから第2基準クロック信号を基に生成されるライトデータ信号は出力される。判定用信号がON状態のときに、制御信号発生回路56Aから第2基準クロック信号を基に生成されるライトデータ信号を出力させるためには、図10に示すように、判定用信号がON状態か否かの判定を行う必要がある。判定用信号の出力を検知し(図10のステップS30)、判定用信号がON状態か否かの判定を行う(図10のステップS31)。判定用信号がON状態の場合には、第2基準クロック信号を基に生成されるライトデータ信号を制御信号発生回路56Aから出力させる。
また、制御信号発生回路56Aから出力される制御信号をアーム軌跡に対応する分だけ周回毎にタイミングを遅延乃至先行させて、アーム軌跡に対応したパターンを描くようにしても良い。例えば、図11に示すように、最内周のあるセクタにおいて、第1基準クロック信号が立ち上がった時点を基準にし、その他の周回ではアームの軌跡を描くのに必要な分だけタイミングをずらす。なお、図11は、1セクタ分の波形図であり、内周から外周に行くにつれて、第1基準クロック信号は、数が一定であるが周期が変化し、第2基準クロック信号は、周期が一定であるが数が変化する。ここで、データ部においては、特に自己組織化材料の配列制御に用いるガイドドットを描画する場合において、ガイドドットの配置を半径によらず一定にしたい場合は、必ずしもアーム軌跡に対応した遅延を加えなくても構わない。
以上説明したように、本実施形態によれば、クロック信号発生回路52からの第1基準クロック信号に基づいて、制御信号発生回路56Aからサーボ領域用パターンの偏向制御信号およびブランキング制御信号のうちの少なくとも一方を出力し、クロック信号発生回路54からの第2基準クロック信号に基づいて、制御信号発生回路56Aからデータ領域用パターンの偏向制御信号およびブランキング制御信号のうちの少なくとも一方を出力することにより、サーボ領域においては半径に応じ円周方向の長さが変化するパターンが、データ領域においては半径によらず一定の周期(密度)のパターンが形成することが可能となり、高記録密度の磁気記録媒体(磁気ディスク)を作製することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態のスタンパは第1実施形態の電子線描画装置を用いて、第1実施形態で説明した方法によってパターンが描画された原盤(感光性樹脂)を用いて作製される。この原盤は第1実施形態の電子線描画装置によって描画され、現像されることによって得られる。
電子線描画に用いられる感光性樹脂はポジ型レジストでもネガ型レジストでも、露光によって酸が発生する材料(以下、酸発生材という)を含む化学増幅型でも非化学増幅型でも構わないが、非化学増幅型のポジ型レジストなどが、電子線に対する感度が良好で安定しており、解像度も良く好ましい。他にもPMMA(ポリメチルメタクリレート)やノボラック樹脂などを主成分とする材料を用いることができる。また、ドライエッチング耐性は問わない。露光は内周側から始めても外周側から始めても良く、いくつかのゾーンに分けて露光されても良い。
(第3実施形態)
第3実施形態による磁気記録媒体について図12(a)乃至13(f)を参照して説明する。本実施形態の磁気記録媒体は、磁性体加工型のビットパターンド磁気記録媒体(Magnetic bit-patterned media)であり、その製造の際に、露光工程において第1実施形態で説明した信号源を用いた電子線描画を用いる。以下、本実施形態の磁気記録媒体の製造工程を説明する。
基板72上に感光性樹脂(以下、レジストという)74を塗布する(図12(a)参照)。レジスト74は図12(b)に示されるように第1実施形態の電子線描画装置1を用いて電子線により露光される。
その後、レジスト74を、現像液によって現像し、レジストパターン74aを形成し(図はポジ型レジストを使用した場合を記載)、レジストパターン74aおよび基板72からなるレジスト原盤を作製する(図12(c)参照)。なお、レジスト74を現像する前にポストベーク工程を行っても良い。
次に、レジスト原盤のレジストパターン74a上に、Niスパッタ等によって薄い導電膜76を形成する(図12(d)参照)。このとき、レジストパターン74aの膜厚はレジストパターン74aの凹部の形状が充分に保たれる程度の厚さとする。その後、電鋳によってNi膜78を、レジストパターン74aの凹部に充分埋め込み、所望の膜厚となるように形成する(図12(e)参照)。
次に、Ni膜78を、レジストパターン74aおよび基板72からなるレジスト原盤から剥離し、導電膜76およびNi膜78からなるスタンパ80を形成する(図12(f)参照)。その後、スタンパ80についたレジストを除去するため、酸素RIE(反応性イオンエッチング)等を行う(図示せず)。
次に、図13(a)に示すように、基板90上に記録層となる磁性層92が形成され、この磁性層92上にレジスト94が塗布された磁気記録媒体基板を用意する。この磁気記録媒体基板上に塗布されたレジスト94に上述のスタンパ80を用いてインプリントし(図13(a)参照)、スタンパ80のパターンをレジスト94に転写する(図13(b)参照)。
次に、レジスト94に転写されたパターンをマスクとしてレジスト94をエッチングし、レジストパターン94aを形成する(図13(c)参照)。その後、このレジストパターン94aをマスクとして磁性層92をイオンミリングする(図13(d)参照)。続いて、レジストパターン94aをドライエッチングまたは薬液によって除去し、ディスクリートな磁性層92aが形成される(図13(e)参照)。
次に、全面に保護膜96を形成し、磁気記録媒体を完成する(図13(f)参照)。なお、別途、溝等の凹の部分を非磁性材料で埋め込む工程を有していても構わない。
また、本実施形態の製造方法を用いてパターンを形成する基板の形状は、特に限定されるものではないが、円盤形状のもの、例えばシリコンウエハーなどが好ましい。ここで、円盤にノッチやオリフラがあっても構わない。他に基板としては、ガラス基板、Al系合金基板、セラミック基板、カーボン基板、化合物半導体基板などを用いることができる。ガラス基板には、アモルファスガラスまたは結晶化ガラスを用いることができる。アモルファスガラスとしては、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラスなどがある。結晶化ガラスとしては、リチウム系結晶化ガラスなどがある。セラミック基板としては、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化珪素などを主成分とする焼結体や、これらの焼結体を繊維強化したものなどを用いることができる。化合物半導体基板としては、GaAs,AlGaAsなどがある。
磁気記録媒体形状はその方式上、円盤形状、特にドーナツ型形状が好ましいが、そのサイズは方式上特に限定されるものではない。しかしながら、電子線による描画時間が過剰なものにならないよう3.5インチ以下であることが望ましい。さらにインプリント時に用いるプレス能力が過大なものにならないために、2.5インチ以下であることが望ましい。また、磁気記録媒体として使用される面が片面であっても両面であっても構わない。
磁気記録媒体の内部は、輪切りされた同心円状のトラックに区分され、そのトラックが一定角度毎に区切られたセクタを有し、磁気ディスクはスピンドルモータに取り付けられて回転され、ヘッドにより各種のディジタルデータが記録・再生される。そのため円周方向にユーザーデータトラックが配される一方、位置制御のためのサーボマークが各トラックを跨ぐ方向に配される。サーボマークの中にはプリアンブル部、トラックまたはセクタ番号情報が書きこまれたアドレス部、トラックに対するヘッドの相対位置検出のためのバースト部などの領域を含む。また、これらの領域に加えてギャップ部を含んでいることもある。
トラックピッチは記録密度向上の観点からより狭いものが要求される。1つのトラックにおいてもユーザーデータ領域部の分離部となる非磁性部とデータの記録領域となる磁性部を形成したり、対応するサーボ領域のアドレスビットを形成したり、バーストマークなどを形成したりする必要があるため、カッティングに際しては数周〜数十周で1トラックを形成するように描画することが求められる。ここで、構成するカッティング周回が少ないと形状分解能が低くなり、パターン形状が良好に反映できなくなるし、カッティング周回数が多いと制御信号が複雑化・大容量化する問題があるので、6周以上36周以下の周回数で1トラックが形成されることが望ましく、また、約数を多く持つ数字の周回数であることが、パターン配置設計上有利である。
また、露光されるフィルムの感度は通常面内で均一であるから、電子線描画装置のステージは線速度を一定に保ちながら回転することが望ましい。例えば、1ユーザーデータ領域のトラックが200nmのピッチからなる場合に、20周のカッティングで1トラックを形成しようとすると、カッティング・トラックピッチは200÷20=10nmとなる。カッティング・トラックピッチは露光不足のエリアや、現像残りを無くすため、ビーム径以下であることが望ましい。
電子線描画装置のステージと電子ビームを走査する光学系とそれらを動作させる信号については、少なくとも、ブランキングさせる地点とその信号と半径方向および回転方向の移動制御のステージ動作信号とが同期していることが必要である。
なお、本実施形態による磁気記録媒体の製造に用いられるスタンパの形状は円盤形状であっても、ドーナツ型形状であっても、その他の形状であっても構わない。スタンパの厚みは0.1mm以上2mm以下であることが望ましい。あまり薄いと強度が得られないこととなるし、必要以上に厚いと電鋳に時間を要することとなったり、膜厚差が大きくなったりするからである。スタンパのサイズは媒体より大きいことが好ましいが、そのサイズは方式上特に限定されるものではない。
第3実施形態による磁気記録媒体は、図13(f)に示すように、磁性体加工型のビットパターンド磁気記録媒体であったが、後述する図16(a)乃至16(d)に示すように基板加工型のビットパターンド磁気記録媒体であってもよい。この基板加工型のディスクリート磁気記録媒体の製造の露光工程においても第1実施形態で説明した電子線描画装置を用いてパターンが描画された原盤を用いて作成されたスタンパを用いる。
(第4実施形態)
第4実施形態による磁気記録再生装置を図14に示す。図14に示すように、本実施形態に係る磁気記録再生装置150は、ロータリーアクチュエータを用いた形式の装置である。同図において、記録用媒体ディスク180は、スピンドルモータ4に装着され、駆動装置制御部(図示せず)からの制御信号に応答するモータ(図示せず)により矢印Aの方向に回転する。本実施形態に係る磁気記録再生装置150は、複数の記録用媒体ディスク180を備えたものとしても良い。
記録用媒体ディスク180が回転すると、サスペンション154による押付け圧力とヘッドスライダーの媒体対向面(ABSともいう)で発生する圧力とがつりあい、ヘッドスライダーの媒体対向面は、記録用媒体ディスク180の表面から所定の浮上量をもって保持される。
サスペンション154は、駆動コイル(図示せず)を保持するボビン部などを有するアクチュエータアーム155の一端に接続されている。アクチュエータアーム155の他端には、リニアモータの一種であるボイスコイルモータ156が設けられている。ボイスコイルモータ156は、アクチュエータアーム155のボビン部に巻き上げられた駆動コイル(図示せず)と、このコイルを挟み込むように対向して配置された永久磁石及び対向ヨークからなる磁気回路とから構成することができる。
アクチュエータアーム155は、軸受部157の上下2箇所に設けられたボールベアリング(図示せず)によって保持され、ボイスコイルモータ156により回転摺動が自在にできるようになっている。その結果、磁気記録ヘッドを記録用媒体ディスク180の任意の位置に移動できる。
図15は、本実施形態に係る磁気記録装置の一部の構成を例示しており、アクチュエータアーム155から先の磁気ヘッドアセンブリ160をディスク側から眺めた拡大斜視図である。図15に示したように、磁気ヘッドアセンブリ160は、軸受部157と、この軸受部157から延出したヘッドジンバルアセンブリ(以下、HGAと称する)158と、軸受部157からHGAと反対方向に延出しているとともにボイスコイルモータのコイル147を支持した支持フレーム146を有している。HGAは、軸受部157から延出したアクチュエータアーム155と、アクチュエータアーム155から延出したサスペンション154と、を有する。
サスペンション154の先端には、磁気ヘッドを具備するヘッドスライダー153が取り付けられている。
すなわち、本実施形態に係る磁気ヘッドアセンブリ160は、磁気ヘッドと、磁気ヘッドを一端に搭載するサスペンション154と、サスペンション154の他端に接続されたアクチュエータアーム155と、を備えている。
サスペンション154は信号の書き込み及び読み取り用のリード線(図示しない)を有し、このリード線とヘッドスライダー153に組み込まれた磁気記録ヘッドの各電極とが電気的に接続されている。また、図示しない電極パッドが、磁気ヘッドアセンブリ160に設けられる。
そして、磁気記録ヘッドを用いて磁気記録媒体への信号の書き込みと読み出しを行う、図示しない信号処理部190が設けられる。信号処理部190は、例えば、図14に示した磁気記録装置150の図面中の背面側に設けられる。信号処理部190の入出力線は、電極パッドに接続され、磁気記録ヘッドと電気的に結合される。
(実施例1)
実施例1による磁気記録媒体を図12(a)乃至図13(f)を参照して説明する。
電子銃、コンデンサレンズ、対物レンズ、ブランキング電極および偏向器を備えたZrO/W熱電界放射型の電子銃エミッターを有する加速電圧100kVの電子線描画装置を用いた。
一方、レジストをアニソールで3倍に希釈し、0.2μmのメンブランフィルタでろ過後、HMDS処理した6インチシリコンウエハー基板22にスピンコートした後、200℃で3分間プリベークして、膜厚が0.05μmのレジスト4を形成した(図12(a)参照)。
この基板2を上記電子線描画装置内の所定位置に装置の搬送系によって搬送し、真空のもと、以下の条件の同心円型パターンを得るべく露光を行った(図12(b)参照)。
露光部分半径:13mm〜31.5mm
セクタ数/トラック:200
サーボ領域を基準としたビット数/セクタ:5000
サーボ領域を基準としたビット数/トラック:5000×200=100万
第1基準クロック信号を用いて生成したプリアンブル信号の周期/第1基準クロックの周期=10
サーボ領域を基準としたビット数でのサーボ領域が占めるビット数/セクタ:500
サーボ領域とデータ領域の比率;サーボ領域:データ領域=1:9
データトラックピッチ:75nm
1回転毎の送り量:5nm
1データトラック当たりの露光周回数:15周
線速度:1m/s(一定)
ここで1回転する間に徐々に増加しながら偏向強度を強めて同心円を描いた。
なお、アドレス部にはプリアンブルパターン(200ビット分)、バーストパターン(200ビット分)、セクタおよびトラックアドレスパターン、ギャップパターン(100ビット分)を含んでいた。また、アドレス部はアドレス番号がコード化されたパターンがその位置に応じて形成されるようライトデータ信号制御部56によって自動的にブランキング信号が生成されるようにした。各セクタはプリアンブルを描画する信号から始めた。
クロック信号発生回路52から発生される第1基準クロック信号の、その周回における1番目の立ち上がりを認識すると共に制御信号発生回路56Aからプリアンブルを描画するためのライトデータ信号を出力し、2501番目の第1基準クロック信号の立ち上がりを認識すると共にデータ領域を描画するためのライトデータ信号を出力した。
データ領域の描画信号はその後、24999番目の第1基準クロック信号の立ち上がりを認識するまで制御信号発生回路56Aから75ns周期のブランキング信号を与えて描画した。
その後、第1基準クロック信号の、その周回における1+25000×m(m=1,2,・・・,199)番目の立ち上がりを認識すると共にプリアンブルの描画する信号を出力し、2501+25000×m番目の第1基準クロック信号の立ち上がりを認識すると共にデータ領域の描画信号を出力し、データ領域の描画信号を24999+25000×m番目の第1基準クロック信号の立ち上がりを認識するまで、制御信号発生回路56Aから75ns周期のブランキング信号を与えることを繰り返して1トラック分描画した。これを各周回において繰り返した。
なお、その後は1データトラック当たりの露光周回数のうち、6周のみ描画し、9周は描画しなかった。但し、サーボ領域はパターンに応じて毎周描画した。
露光後、上記シリコンウエハー基板72を現像液に30秒間浸漬して現像し、その後、リンス液に30秒間浸漬してリンスを行い、エアーブローにより乾燥させ、凹凸あるレジスト原盤が作製できた(図12(c)参照)。
そのレジスト原盤上にスパッタリング法によっての導電膜76を形成した。ターゲットには純ニッケルを使用し、8×10−3Pa迄真空引きした後、アルゴンガスを導入して1Paに調整されたチャンバー内で400WのDCパワーをかけて40秒間スパッタリングさせて、30nmの導電膜76を得た(図12(d)参照)。
導電膜76のついたレジスト原盤をスルファミン酸ニッケルメッキ液を使用し、90分間電鋳した(図12(e)参照)。電鋳浴条件は次の通りである。
スルファミン酸ニッケル:600g/L
ホウ酸:40g/L
界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム):0.15g/L
液の温度:55℃
P.H:4.0
電流密度:20A/dm2
電鋳膜78の厚さは300μmであった。この後、レジスト原盤から電鋳膜78を剥離することにより、導電膜76及び電鋳膜78及びレジスト残渣を備えたスタンパ80を得た(図12(f)参照)。
レジスト残渣を酸素プラズマアッシング法で除去した。酸素プラズマアッシングは酸素ガスを100ml/minで導入し4Paの真空に調整されたチャンバー内で100Wで20分間プラズマアッシングを行なった(図示せず)。導電膜76及び電鋳膜78を備えたファザースタンパ80を得た。その後、得られたスタンパ80の不要部を金属刃で打ち抜くことによりインプリント用スタンパ80とした。
スタンパ80をアセトンで15分間超音波洗浄をした後、インプリント時の離型性を高めるため、フルオロアルキルシラン[CF(CFCHCHSi(OMe)]をエタノールで5%に希釈した溶液で30分浸し、ブロアーで溶液をとばした後に、120℃で1時間アニールした。
一方、被加工材基板として、0.85インチドーナツ型ガラス基板90上に磁気記録層92をスパッタリング法で形成し、この記録層92上にノボラック系レジスト94を回転数3800rpmでスピンコータした(図13(a)参照)。その後、上述のスタンパ80を2000barで1分間プレスすることによって、レジスト94にそのパターンを転写した(図13(b)参照)。パターンが転写されたレジスト94を5分間UV照射した後、160℃で30分間加熱した。
以上のようにインプリントされた基板90をICP(誘導結合プラズマ)エッチング装置を用い、2mTorrのエッチング圧下で酸素RIEを行ってエッチングマスク94aを形成する(図13(c)参照)。続いてこのエッチングマスク94aを用いて、Arイオンミリングで記録層92をエッチングした(図13(d)参照)。記録層92のエッチング後、レジストからなるエッチングマスク94aを剥離するため、400W、1Torrで酸素RIEを行った(図13(e)参照)。エッチングマスク94aの剥離後、保護膜96としてCVD(化学気相成膜法)で3nm厚のDLC(Diamond Like Carbon)を成膜した(図13(f)参照)。さらに、潤滑剤をディップ法で1nm厚となるように塗布した。
このようにインプリントおよび加工された媒体を磁気記録装置に組み込んで信号を検出したところ、良好なサーボ信号と、75nmピッチのデータ部の信号を得ることが出来た。
(実施例2)
次に、実施例2による磁気記録媒体の製造方法を図16(a)乃至図16(d)を参照して説明する。本実施例の製造方法によって製造される磁気記録媒体は、基板加工型の磁気記録媒体である。
まず、インプリントスタンパを、図12(a)乃至図12(f)に示した手法と同様の手法を用い、特に図12(b)に示す工程においては第1実施形態で説明した描画方法にて作製する。
次に、以下のようにインプリントリソグラフィー法を用いて凹凸加工基板を作製する。図16(a)に示すように、基板110上にインプリント用のレジスト112を塗布する。続いて、図16(b)に示すように、基板110上のレジスト112にスタンパ80を対向させ、圧力をかけてレジスト112にスタンパ80を押し付けてスタンパ80の表面の凸部パターンをレジスト112の表面に転写する。その後、スタンパ80を取り外す。これにより、レジスト112に凹凸パターンが形成されたレジストパターン112aとなる(図16(b)参照)。
次に、レジストパターン112aをマスクとして基板110をエッチングすることにより、凹凸パターンが形成された基板110aを得る。その後、レジストパターン112aを除去する(図16(c)参照)。
続いて、図16(d)に示すように、基板110a上に垂直記録に適した材料からなる磁性膜114を成膜する。このとき、基板110aの凸部に成膜された磁性膜が凸部磁性体部114aとなり、基板110aの凹部に成膜された磁性膜が凹部磁性体部114bとなる。なお、磁性膜114として、軟磁性下地層と強磁性記録層との積層膜とすることが好ましい。さらに磁性膜114上にカーボンからなる保護膜116を設け、さらに潤滑剤を塗布することにより、磁気記録媒体を作製する。
このようにインプリントおよび加工された媒体を磁気記録装置に組み込んで信号を検出したところ、良好なバースト信号を得て、ヘッドの位置制御が適切に行えた。
以上説明したように、記録密度が高く、ビットパターンド磁気記録媒体を作製することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 電子線描画装置
10 電子線描画部
11 鏡筒
12 電子銃
14 電子線
16 ブランキング電極
17 アパーチャー
18 偏向器
22 ステージ
24 回転機構
26 移動機構
32 ブランキング制御回路
34 偏向制御回路
36 回転制御回路
38 ステージ移動制御回路
50 制御信号発生部
52 クロック信号発生回路
54 クロック信号発生回路
56 ライトデータ信号制御部
56A 制御信号発生回路
56B 判定用回路

Claims (10)

  1. 感光性樹脂膜が形成された基板が載置されるステージを回転させる回転機構と、
    前記ステージを1水平方向に移動させる移動機構と、
    前期感光性樹脂膜に照射する電子線を放出する電子銃と、
    前記電子銃から放出された電子線をブランキング制御信号に基づいてブランキングもしくは偏向制御信号に基づいて偏向、または前記ブランキング制御信号および前記偏向制御信号に基づいてブランキングおよび偏向させる偏向器と、
    前記ステージにおける描画半径位置に応じて変化する周期を有する第1基準クロック信号を発生する第1クロック信号発生回路と、
    前記第1基準クロック信号と独立な周期を有する第2基準クロック信号を発生する第2クロック信号発生回路と、
    前記第1基準クロック信号および前記第2基準クロック信号に基づいて、前記ブランキング制御信号および前記偏向制御信号のうちの少なくとも一方の第1の制御信号を発生する制御信号発生回路と、
    を備えていることを特徴とする電子線描画装置。
  2. 前記第2基準クロック信号は、前記描画半径位置に拠らず周期が一定であることを特徴とする請求項1記載の電子線描画装置。
  3. 前記制御信号発生回路が前記第2基準クロック信号に基づいて前記ブランキング制御信号および前記偏向制御信号を出力するとき、前記出力は前記第1基準クロック信号のクロック数の第1のカウント値から開始し、前記第1のカウント値よりも大きな第2のカウント値で終了することを特徴とする請求項1または2記載の電子線描画装置。
  4. 前記制御信号発生回路が前記第2基準クロック信号に基づいて前記ブランキング制御信号および前記偏向制御信号を出力するとき、前記出力は前記第1基準クロック信号に基づいて生成される、プリアンブル部のパターンを描画するために用いられる第2の制御信号のパルス数の第3のカウント値から開始し、前記第3のカウント値よりも大きな第4のカウント値で終了することを特徴とする請求項1または2記載の電子線描画装置。
  5. 前記制御信号発生回路は、前記第1基準クロック信号に基づいてサーボ領域を描画する範囲を規定する判定用信号を生成し前記判定用信号が出力されている間は、前記第2基準クロック信号に基づいて前記ブランキング制御信号および前記偏向制御信号が出力されないことを特徴とする請求項1または2記載の電子線描画装置。
  6. 感光性樹脂膜が形成された基板が載置されるステージを回転させる回転機構と、
    前記ステージを1水平方向に移動させる移動機構と、
    前期感光性樹脂膜に照射する電子線を放出する電子銃と、
    前記電子銃から放出された電子線をブランキング制御信号に基づいてブランキングもしくは前記偏向制御信号に基づいて偏向、または前記ブランキング制御信号および前記偏向制御信号に基づいてブランキングおよび偏向させる偏向器と、
    を備えている電子線描画装置を用いて、前記感光性樹脂に前記電子線を照射してパターンを描画する電子線描画方法であって、
    少なくとも前記ステージにおける描画半径位置に応じて変化する周期を有する第1基準クロック信号を発生する工程と、
    前記第1基準クロック信号と独立な周期を有する第2基準クロック信号を発生する工程と、
    前記第1基準クロック信号および前記第2基準クロック信号に基づいて、前記ブランキング制御信号および前記偏向制御信号のうちの少なくとも一方の第1の制御信号を発生する工程と、
    を備えていることを特徴とする電子線描画方法。
  7. 前記第2基準クロック信号は、前記描画半径位置に拠らず周期が一定であることを特徴とする請求項6記載の電子線描画方法。
  8. 前記第2基準クロック信号に基づいて前記ブランキング制御信号および前記偏向制御信号が出力されるとき、前記第1基準クロック信号のクロック数の第1のカウント値から開始し、前記第1のカウント値よりも大きな第2のカウント値で終了することを特徴とする請求項6または7記載の電子線描画方法。
  9. 前記第2基準クロック信号に基づいて前記ブランキング制御信号および前記偏向制御信号が出力されるとき、前記第1基準クロック信号に基づいて生成される、プリアンブル部のパターンを描画するために用いられる第2の制御信号のパルス数の第3のカウント値から開始し、前記第3のカウント値よりも大きな第4のカウント値で終了することを特徴とする請求項6または7記載の電子線描画方法。
  10. 前記第1基準クロック信号に基づいてサーボ領域を描画する範囲を規定する判定用信号が生成され前記判定用信号が出力される間は、前記第2基準クロック信号に基づいて前記ブランキング制御信号および前記偏向制御信号が出力されないことを特徴とする請求項6または7記載の電子線描画方法。
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