JP2012071411A - 研磨具及び研磨方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】手持ち型の回転工具に取り付けて用いる、鋳抜きピン30の表面を研磨するための研磨具2であって、回転工具の回転部に取り付け可能な軸4を有するホルダ5と、ホルダ5に取り付けられており、ホルダ5の軸線と同軸に形成された中心孔12が形成されている円筒状の研磨部材10とを備える。研磨部材10は、弾性材料で形成されている。研磨部材10が弾性材料で形成されているため、研磨作業中に研磨部材10の回転軸と鋳抜きピン30の軸が平行でなくなった場合であっても、研磨部材10が鋳抜きピン30の形状に合わせて変形することができ、研磨部分に偏りが生じにくくなる。その結果、鋳抜きピン30の表面を均一に研磨することができる。
【選択図】図3
Description
(形態1) 研磨部材は、研磨粒をバインドしたゴム材料(いわゆるゴム砥石)、又は、研磨粒をバインドしたウレタン材料によって形成されている。
(形態2) 被研磨部材は、鋳造装置の金型に使用される鋳抜きピン又は押出しピンである。
(形態3) 一の実施形態では、ホルダは、鍔と軸を備える。
(形態4) 他の実施形態では、ホルダは、研磨部材の外周の大部分を被覆可能な筒状部材と軸を備える。筒状部材の軸寄りの部分には、研磨部材を固定するためのピンを通すピン孔が形成されている。
(形態5) 他の実施形態では、ホルダは、研磨部材の外周を被覆可能なキャップと、研磨部材を載置するとともに、キャップと螺合する基部と、軸を備える。
図面を参照して第1実施例の研磨具2を説明する。第1実施例の研磨具2は、手持ち型の回転工具(図示は省略)に取り付けて用いる研磨具であって、金型32から突出する鋳抜きピン30の表面を研磨するための研磨具である。鋳抜きピン30のうち、金型32から突出する部分は、先端側に向けて縮径する略円錐台形に形成されている。なお、以下では、鋳抜きピン全体のうち、金型32から突出している部分を「鋳抜きピン30」と呼ぶ。例えば、「鋳抜きピン30の形状」は、金型32から突出している部分の形状を意味する。図1の例では、鋳抜きピン30の径が最も大きいのは、金型32側(根元側)の端部であり、その径はR2である。鋳抜きピン30の表面には、部分的に溶湯凝固片31(例えばアルミ片)が固着している。
図4を参照して、第1実施例と異なる点を中心に、第2実施例の研磨具2について説明する。第2実施例の研磨具82も、第1実施例の研磨具2と同様に、鋳抜きピン30を被研磨部材とする。第2実施例の研磨具82は、研磨部材50の中心孔52の形状が有底の円筒形状である点で第1実施例と相違する。即ち、中心孔52の径は、深さ方向のどの位置でも同じである。また、中心孔52の径は、鋳抜きピン30の最大径(図1のR2)よりも大きく形成されている。
図5を参照して、第1実施例と異なる点を中心に、第3実施例の研磨具92について説明する。第3実施例の研磨具92は、金型32から突出する押出しピン34の表面を研磨する研磨具である点で第1実施例と異なる。押出しピン34のうち、金型32から突出する部分は、円柱形に形成されている。以下では、押出しピン全体のうち、金型32から突出する部分を「押出しピン34」と呼ぶ。押出しピン34の表面にも、部分的に溶湯凝固片35が固着している。
図6、図7を参照して、第4実施例の研磨具102について説明する。第4実施例の研磨具102は、ホルダ110、ピン120、Oリング130、研磨部材140を備える。
図8、図9を参照して、第5実施例の研磨具202について説明する。第5実施例の研磨具202は、ホルダ201、研磨部材230を備える。
図10、図11を参照して、第6実施例の研磨具302について説明する。第6実施例の研磨具302の基本的構成は、第5実施例の研磨具202(図8、図9参照)と共通する。即ち、研磨具302も、第5実施例と同様に、ベース部材310とキャップ320を含むホルダ301を備える。ベース部材310、キャップ320は、第5実施例のベース部材210、キャップ220とほぼ同様の部材である。第6実施例の研磨具302は、研磨部材330の形状において第5実施例と異なる。
図12、図13を参照して、第7実施例の研磨具402について説明する。第7実施例の研磨具402の基本的構成も、第5実施例の研磨具202(図8、図9参照)と共通する。即ち、研磨具402も、第5実施例と同様に、ベース部材410とキャップ420を含むホルダ401と、円筒形状の研磨部材430とを備える。第7実施例の研磨具402は、ベース部材410の形状において第5実施例と異なる。
柱状部413は、軸412の基端側に形成される円柱形状の部分である。第7実施例では、柱状部413の半径R11は、キャップ420の露出孔422の開口半径R12より小さく、研磨部材430の中心孔432の開口半径R13より大きい。また、軸412の半径R14は、研磨部材430の中心孔432の開口半径R13より小さい。従って、研磨部材430の中心孔432内に軸412を挿通することが可能である。このとき、軸412を研磨部材430の中心孔432に挿通した場合、柱状部413の端部を研磨部材430の端部に当接させることも可能である(図12参照)。また、キャップ420の露出孔422内に柱状部413を挿通させることも可能である。
(1)上記の各実施例では、研磨部材10、50、60、140、230、330、430として、研磨粒をバインドしたゴム材料(いわゆるゴム砥石)を用いている。ゴム材料の代わりに、研磨粒をバインドしたウレタン材料を用いてもよい。
(2)第4実施例において、ホルダ110の筒状部材114(図6、図7参照)の、研磨部材140を被覆する部分よりも軸112寄りの部分に、外から研磨部材140の中心孔146に通じる通孔を設けてもよい。この場合、研磨中に、中心孔146内で発生した切粉を、通孔を介してホルダ110外部に排出することができる。また、通孔を介してホルダ110内部に空気の流れができるので、研磨部材140の温度上昇を抑制することができる。
(3)上記の各実施例では、被研磨部材が円錐台形の鋳抜きピン30、又は、円柱形の押出しピン34である場合の例を説明した。被研磨部材は、これらに限られず、他の形状の部材、例えば円錐形の部材や、円筒形の部材であってもよい。
(4)第6実施例では、研磨部材330は、本体部331の両端に突起部334、336を備える例について説明した。これに代えて、研磨部材330は、本体部331の一端のみに突起部を備えてもよい。
(5)第7実施例では、軸412に円柱形状の柱状部413を備える例を説明した。研磨部材430をキャップ420内に収容する際、及び、キャップ420内から研磨部材430を離脱させる際に、研磨部材430を押すための部材は、円柱形状に限られず、軸412の外周から突出するものであれば、任意の形状としてもよい。軸の外周から突出するこれらの部分を「突出部」と言い換えてもよい。従って、例えば、軸412の外周に、円柱形状の柱状部413に代えて、円板形状、突起形状等、任意の形状の突出部を形成してもよい。その場合、突出部は、軸中心から突出部先端までの軸径方向の長さが、研磨部材430の中心孔432の内半径より長く、かつ、キャップ420の露出孔422の開口半径より短く形成されていることを要する。また、軸412の長手方向において、突出部は、研磨部材430をキャップ420内に収容する際に、研磨部材430の端部を十分に押すことができる位置に形成されていることを要する。軸412の外周に上記の突出部を備えることにより、上述のように、研磨部材430をキャップ420内に収容する際、及び、キャップ420内から研磨部材430を離脱させる際に、突出部によって研磨部材430の端部を押すことができる。その結果、キャップ420内の研磨部材430を指で摘み出す場合に比べて、キャップ420内の研磨部材430をキャップ420からスムースに離脱させることができる。
Claims (9)
- 手持ち型の回転工具に取り付けて用いる研磨具であり、円柱状又は円錐状の被研磨部材の表面を研磨するための研磨具であって、
前記回転工具の回転部に取り付け可能な軸を有するホルダと、
前記ホルダに取り付けられており、前記ホルダの軸線と同軸の中心孔が形成されている円筒状の研磨部材と、
を備えており、
前記研磨部材が弾性材料で形成されていることを特徴とする研磨具。 - 前記研磨部材は、軸方向一端が前記ホルダから露出するとともに、露出する端面により前記被研磨部材を研磨しうるように、前記ホルダに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の研磨具。
- 前記ホルダは、前記研磨部材の円筒外周面の少なくとも一部を被覆しており、前記研磨部材を前記ホルダに固定する固定手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の研磨具。
- 前記固定手段は、前記ホルダの軸線と交差する方向に沿って前記ホルダと前記研磨部材の双方に挿入されるピンであることを特徴とする請求項3に記載の研磨具。
- 前記研磨部材の両端の夫々から長手方向に沿って所定距離の位置に前記ピンを通すためのピン孔が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の研磨具。
- 前記固定手段は、前記軸を備えるベース部材と、前記ベース部材に取付可能なキャップを備え、
前記ベース部材は、前記研磨部材の端部を載置可能な載置部を備え、
前記キャップは、前記研磨部材の外周面を被覆可能な筒状部材であって、その底部には前記研磨部材の前記中心孔を露出させるための露出孔が形成されており、
前記研磨部材をキャップ内に収容した状態で、前記キャップを前記ベース部材に取付け、前記キャップの前記底部と前記ベース部材の前記載置部との間で、前記研磨部材が挟まれて固定され、
前記軸の外周面には、突出部が備えられ、
前記突出部は、軸中心から前記突出部先端までの径方向の長さが、前記中心孔の半径より長く、かつ、前記露出孔の半径より短く、
前記軸の外径が、前記中心孔の内径よりも小さいことを特徴とする請求項3に記載の研磨具。 - 前記中心孔は前記研磨部材をその長手方向に貫通しており、
前記ホルダには、前記研磨部材の円筒外周面を被覆する部分よりも前記軸寄りの部分に、外から前記研磨部材の前記中心孔に通じる通孔が設けられていることを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載の研磨具。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の研磨具を用いた研磨方法であり、
前記研磨部材の前記中心孔の内径が、前記被研磨部材の外径よりも小さい前記研磨部材を用いて前記被研磨部材の表面を研磨することを特徴とする研磨方法。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の研磨具を用いた研磨方法であり、
前記研磨部材の前記中心孔の形状が、前記被研磨部材の形状と略同じである前記研磨部材を用いて前記被研磨部材の表面を研磨することを特徴とする研磨方法。
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