JP2012069999A - シート及び半導体ウエハ加工用粘着テープ - Google Patents
シート及び半導体ウエハ加工用粘着テープ Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】半導体ウエハ加工用粘着テープの基材として用いるシートであって、高分子型帯電防止剤5〜30重量%、ポリオレフィン系樹脂30〜85重量%、ゴム状弾性体10〜40重量%含まれる事を特徴とするシート及び該シートを基材として用い、該シートの片面に粘着層を施したポリオレフィン系半導体ウエハ加工用粘着テープ。
【選択図】なし
Description
基材シートとしては、主にポリ塩化ビニル(PVC)樹脂シートが用いられていた。しかし、PVC樹脂の使用に対する環境問題、PVC樹脂に用いる可塑剤等の添加剤のブリードによる半導体素子の汚染の可能性等を理由として、最近はポリプロピレン系シート、エチレンビニルアルコール系シートやエチレンメタクリル酸アクリレート系のシート等のポリオレフィン系材料を用いた基材シートが開発されている(例えば特許文献1参照)。
(1)半導体ウエハ加工用粘着テープの基材として用いるシートであって、高分子型帯電防止剤が5〜30重量%、ポリオレフィン系樹脂が30〜85重量%、ゴム状弾性体が10〜40重量%、含まれる事を特徴とするシート、
(2)前記高分子型帯電防止剤がイオン伝導型帯電防止剤である(1)項に記載のシート、
(3)前記高分子型帯電防止剤がポリエーテルポリオレフィン共重合体を主成分とするものである(1)項又は(2)項に記載のシート、
(4)ポリオレフィン系樹脂がホモポリプロピレン樹脂である(1)項〜(3)項のいずれかに記載のシート、
(5)23℃−50%RHの環境下でシートのMD方向に5000Vに強制帯電させ、その後、帯電圧が0Vまで減衰する時間が、0.5秒以下である(1)項〜(4)項のいずれかに記載のシート、
(6)(1)項〜(5)項のいずれかに記載のシートの片面に粘着層を施した半導体ウエハ加工用粘着テープ、
である。
高分子型帯電防止剤としては、例えばポリエーテルエステルアミドやポリエーテル/ポリオレフィンブロックポリマー等がある。
その中でも、ポリエーテルポリオレフィン共重合体を用いたイオン伝導型帯電防止剤が特に好ましく使う事ができる。
ポリエーテルポリオレフィン共重合体を用いたイオン伝導型帯電防止剤とは、ポリエーテル部及びイオン部による導電機構を有し帯電防止性があり、ポリエーテル部と共重合したオレフィン部により、他のポリオレフィン系樹脂との混練性が優れている。
<基材シートの作製>
下記に示す原料を表1に示す配合比で用い、厚み100μのシートを得た。
・高分子型帯電防止剤
高分子型帯電防止剤1 ペレスタット230(三洋化成工業(株)製)
高分子型帯電防止剤2 サンコノールTBX−310(三光化学工業(株)製)
・ポリオレフィン系樹脂
ホモポリプロピレン1 ノーブレンFS2016(住友化学(株)製)
(MFR:2.1g/10min 引張弾性率:1300MPa)
ホモポリプロピレン2 ノバテックEA7A(日本ポリプロ(株)製)
(MFR:1.4g/10min 引張弾性率:1500MPa)
ホモポリプロピレン3 ノバテックSA4L(日本ポリプロ(株)製)
(MFR:5.3g/10min 引張弾性率:2050MPa)
ランダムポリプロピレン プライムポリプロF327(プライムポリマー(株)製)
(MFR:7.0g/10min 引張弾性率: 850MPa)
ブロックポリプロピレン サンアロマーPB270A(サンアロマー(株)製)
(MFR:0.7g/10min 引張弾性率: 950MPa)
低密度ポリエチレン スミカセンF238−1(住友化学(株)製)
(MFR:2.0g/10min 引張弾性率: 200MPa)
線状低密度ポリエチレン スミカセンEFV202(住友化学(株)製)
(MFR:1.9g/10min 引張弾性率: 310MPa)
・ゴム状弾性体
スチレンイソプレン共重合体 ハイブラー7125((株)クラレ製)
スチレンブタジエン共重合体 タフプレン125(旭化成ケミカルズ(株)製)
スチレンエチレンプロピレン共重合体 セプトン2007((株)クラレ製)
オレフィン系熱可塑性エラストマー ゼラス7053(三菱化学(株)製)
2−エチルヘキシルアクリレート30重量%、酢酸ビニル70重量%および2−ヒドロキシエチルメタクリレート1重量%をトルエン溶媒中にて溶液重合させ重量平均分子量150,000のベース樹脂を得た。
このベース樹脂100重量部に対して、エネルギー線硬化型樹脂として2官能ウレタンアクリレート100重量部(三菱レイヨン社製、重量平均分子量が11,000)と、架橋剤としてトリレンジイソシアネートの多価アルコール付加体(コロネートL、日本ポリウレタン社製)15重量部と、エネルギー線重合開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン5重量部とを酢酸エチルに溶解した後、剥離処理したポリエステルフィルム(厚さ38μm)に乾燥後の厚さが10μmになるように塗工し、80℃で5分間乾燥して、粘着層を得た。
上述の粘着層を30℃でラミネートロールを用いて、表1の配合比で得られた厚み100μのシートにラミネートして半導体ウエハ加工用粘着テープを得た。
<1>切り屑
ダイシング条件
ダイシングブレード:NBC−ZH2050−SE 27HEDD(株式会社ディスコ製)、
ブレード回転数:40000rpm
カット速度:100mm/sec
ブレードハイト:60μ
ブレードクーラー:2L/min
シリコンミラーウエハを貼り付けた(ミラー面貼付け)半導体ウエハ加工用粘着テープを、ウエハ貼付け後20分間放置し、上記ダイシング条件で5mm□にダイシングを実施した。ダイシング後のテープをUV照射し、ウエハを剥離後、カットラインを顕微鏡で観察した。任意の隣接する10チップ(5×2)のダイシングラインの各辺の切り屑を観察した。切り屑の最大長さが15μ以下のものは◎、15μ〜30μのものは○、30〜50μのものは△、50μより長いものは×とした。そして、50μ以下の切り屑の長さのものを合格とした。
STATIC DECAY METER MODEL 406C(electro−tech systems,inc.製)を用いて、23℃−50%RHの環境下で帯電減衰時間の測定を行った。粘着テープのMD方向に電圧がかかるように機械にセットし、5000Vに強制帯電させ、その後、帯電圧が0Vまで減衰する時間を測定し、0.05秒以下であるものは◎、0.05秒〜0.1秒であるものは○、0.1秒〜0.5秒であるものは△、0.5秒より長いものは×とした。そして、減衰時間が0.5秒以下のものを合格とした。
半導体ウエハ加工用粘着テープを6インチリングに貼付け、エキスパンダーMODEL HS−1010/190(ヒューグルエレクトロニクス株式会社製)で20mmエキスパンドした時にテープの破れが無いものを○、テープが破れるものを×とした。
Claims (6)
- 半導体ウエハ加工用粘着テープの基材として用いるシートであって、高分子型帯電防止剤が5〜30重量%、ポリオレフィン系樹脂が30〜85重量%、ゴム状弾性体が10〜40重量%、含まれる事を特徴とするシート。
- 前記高分子型帯電防止剤がイオン伝導型帯電防止剤である請求項1に記載のシート。
- 前記高分子型帯電防止剤がポリエーテルポリオレフィン共重合体を主成分とするものである請求項1又は2に記載のシート。
- ポリオレフィン系樹脂がホモポリプロピレン樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載のシート。
- 23℃−50%RHの環境下でシートのMD方向に5000Vに強制帯電させ、その後、帯電圧が0Vまで減衰する時間が、0.5秒以下である請求項1〜4のいずれかに記載のシート。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のシートの片面に粘着層を施した半導体ウエハ加工用粘着テープ。
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