JP2012069376A - スパークプラグ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】放電面積の拡大により耐消耗性を向上させ、放電ギャップの拡大の抑制することができる長寿命なスパークプラグを提供する。
【解決手段】発電用ガスエンジンにおける着火手段として用いられるスパークプラグ1。スパークプラグ1は、ハウジング2と絶縁碍子3と中心電極4と接地電極5とを備える。中心電極4と接地電極5とは、スパークプラグ1の軸方向であるプラグ軸方向に対向配置され、両者の間に火花放電ギャップGを形成してなる。中心電極4及び接地電極5は、互いの対向面に、それぞれの電極母材42よりも高融点の材料を用いた第1放電用チップ41及び第2放電用チップ51をそれぞれ配置してなる。第1放電用チップ41は、その外接円の直径Bが絶縁碍子3の先端部31の内径よりも大きい。
【選択図】図1

Description

本発明は、発電用ガスエンジンの燃焼室における着火手段として用いられるスパークプラグ及びその製造方法に関する。
例えば、内燃機関に配設されて、燃焼室における着火手段として用いられるスパークプラグがある。図14に示すごとく、スパークプラグ9は、筒状のハウジング92と、ハウジング92の内側に保持された筒状の絶縁碍子93と、電極先端部943が突出するように絶縁碍子93の内側に保持された中心電極94と、ハウジング92に固定された接地電極95とを備えている。そして、図15に示すごとく、中心電極94の先端部943及び接地電極95の上記先端部943との対向位置には、耐消耗性向上ために貴金属からなる放電用チップ96が配置され、かつ着火性向上ために放電用チップ96は、その直径が絶縁碍子93の先端部931の内径よりも径小に形成されている(特許文献1)。
特開2006−49207号公報 特開平9−330783号公報
しかしながら、コージェネレーション等の発電用ガスエンジンの着火手段として用いられるスパークプラグにあっては、以下のような課題がある。すなわち、大型の発電用ガスエンジンは常時連続運転されることが多く、スパークプラグの寿命が短くなりやすい。その結果、発電用ガスエンジンのメンテナンスサイクルが短くなってしまう。そこで、メンテナンス費用低減のためにスパークプラグの交換寿命の大幅な向上が要求されており、スパークプラグの長寿命化が求められている。
ここで、スパークプラグの交換寿命は、電極材料の消耗による放電ギャップの拡大である。そのため、上記特許文献1に示されるスパークプラグ9のように、中心電極94の先端側の放電用チップ96の直径が絶縁碍子の先端部931の内径よりも径小であると、放電面の単位面積あたりの火花放電回数が多いため、電極材の温度が上がり消耗が促進される。そのため、結果として上記の課題が生じやすい。
なお、特許文献2には、中心電極の先端部の幅が大きいスパークプラグが開示されているが、該スパークプラグは、接地電極が中心電極の側面に対向したものである。すなわち、特許文献2の発明は、中心電極における火花放電ギャップに対向する部分に突出部を設けることによって、着火性を向上させるものである。しかし、かかる構成では、突出部の火花放電ギャップに対する対向面積が小さいため、むしろ放電ギャップが拡大しやすく、上記の課題を解決できない。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、火花放電ギャップの拡大を抑制することができる長寿命なスパークプラグ及びその製造方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、発電用ガスエンジンにおける着火手段として用いられるスパークプラグであって、
筒状のハウジングと、該ハウジングの内側に保持された筒状の絶縁碍子と、電極先端部が突出するように上記絶縁碍子の内側に保持された中心電極と、上記ハウジングに固定された接地電極とを備え、
上記中心電極と上記接地電極とは、上記スパークプラグの軸方向であるプラグ軸方向に対向配置され、両者の間に火花放電ギャップを形成してなり、
上記中心電極及び上記接地電極は、互いの対向面に、それぞれの電極母材よりも高融点の材料を用いた第1放電用チップ及び第2放電用チップをそれぞれ配置してなり、
上記第1放電用チップは、その外接円の直径が上記絶縁碍子の先端部の内径よりも大きいことを特徴とするスパークプラグにある(請求項1)。
第2の発明は、第1の発明にかかるスパークプラグの製造方法であって、
上記絶縁碍子の内側に上記中心電極の上記電極母材を挿入配置するとともにその先端部を絶縁碍子の先端から突出させ、
次いで、上記電極母材の先端部に上記第1放電用チップを溶接し、
次いで、上記電極母材の基端側から上記絶縁碍子の内側に溶融した溶着材を充填し、該溶着材を固化させて上記電極母材を上記絶縁碍子に固定することを特徴とするスパークプラグの製造方法にある(請求項5)。
第1の発明にかかるスパークプラグにおいては、上記第1放電用チップの外接円の直径が上記絶縁碍子の先端部の内径よりも大きい。これによって、放電用チップの放電面積を拡大することができ、放電用チップの耐消耗性を向上させることができる。その結果、放電ギャップの拡大を抑制することができ、スパークプラグの長寿命化を図ることが可能となる。なお、上記第1放電用チップの外接円の直径が上記絶縁碍子の先端部の内径よりも大きいという構成によって、上記絶縁碍子の外径を大きくすることなく、上記第1放電用チップの外接円の直径を大きくすることができる。すなわち、スパークプラグの大型化を招くことなく長寿命化を図ることが可能となる。
第2の発明にかかるスパークプラグの製造方法においては、上記絶縁碍子の内側に上記中心電極の上記電極母材を挿入配置した後であって、かつ上記絶縁碍子の内側に溶融した溶着材を充填する工程の前に、上記電極母材の電極先端部に上記第1放電用チップを溶接することができる。そのため、上記絶縁碍子の先端部の内径よりも外接円の直径の大きい上記第1放電用チップを上記中心電極の上記電極母材に確実に溶接することができる。
すなわち、上記絶縁碍子の先端部の内径よりも大きい外接円の直径を有する上記第1放電用チップを上記電極母材の電極先端部に取り付ける工程は、少なくとも上記絶縁碍子の内側に上記中心電極の電極母材を挿入配置する前ではなく、挿入配置した後に行うことが必要とされる。しかし、仮に、上記絶縁碍子の内側に上記中心電極の上記電極母材を挿入配置した後に、上記絶縁碍子の内側に溶融した溶着材を充填する工程を行い、その後に、上記電極母材の電極先端部に上記第1放電用チップを溶接しようとしても、良好な溶接状態を得ることができない。
なぜならば、上記絶縁碍子の内側に溶融した溶着材を充填する際には、上記中心電極も850℃程度の高温雰囲気にさらされ、その表面に酸化皮膜が形成される。そうすると、上記第1放電用チップと上記電極母材との溶接面に酸化皮膜が存在することとなり、良好な溶接が行われず、充分な接合強度が得られない。それゆえ、溶接前に酸化皮膜を除去する工程が必要となるため、生産コストが上昇してしまう。
したがって、上記絶縁碍子の内側に上記中心電極の上記電極母材を挿入配置した後であって、かつ上記絶縁碍子の内側に溶融した溶着材を充填する工程の前に、上記電極母材の電極先端部に上記第1放電用チップを溶接することにより、容易かつ確実に上記第1の発明にかかるスパークプラグを製造することができる。
以上のごとく、本発明によれば、火花放電ギャップの拡大の抑制することができる長寿命なスパークプラグ及びその製造方法を提供することができる。
実施例1における、スパークプラグの説明図。 図1のC−C線断面矢視図。 実施例1における、スパークプラグの底面図。 実施例1における、角板状の第1放電用チップを溶接したスパークプラグの図2相当図。 実施例1における、角板状の第2放電用チップを溶接したスパークプラグの底面図。 実施例1における、スパークプラグの製造工程の電極母材の挿入状態の説明図。 実施例1における、スパークプラグの製造工程の電極母材の配置状態の説明図。 実施例1における、スパークプラグの製造工程の第1放電用チップの溶接状態の説明図。 実施例1における、スパークプラグの製造工程の溶着材の充填状態の説明図。 実施例1における、スパークプラグの製造工程の放電用チップの取付後のスパークプラグの説明図。 実施例1における、(a)電極母材に凸部及び第1放電用チップに凹部を設けた状態の説明図、(b)電極母材に凹部及び第1放電用チップに凸部を設けた状態の説明図。 実施例2における、第1放電用チップを2層の金属層に構成した状態の説明図。 実施例3における、第1放電用チップを3層の金属層に構成した状態の説明図。 従来例における、スパークプラグの説明図。 従来例における、スパークプラグの先端側の拡大説明図。
本発明において、上記スパークプラグは、コージェネレーション等の発電用ガスエンジンの燃焼室における着火手段として用いることができる。
また、本願発明のスパークプラグにおいて、内燃機関の燃焼室内に挿入される側を先端側、その反対側を基端側として説明する。
なお、第1放電用チップが円板状に形成される場合において、「外接円の直径」とは、第1放電用チップの直径そのものとなる。
また、上記第1放電用チップは、異なる金属からなる複数の金属層を有し、上記対向面に配置される先端側金属層が上記中心電極の上記電極母材よりも高融点の金属からなり、上記中心電極の上記電極母材との接合面を有する基端側金属層は、上記電極母材と同材料もしくは上記先端側金属層と上記電極母材との間の熱膨張係数を有する材料からなることが好ましい(請求項2)。
この場合には、上記先端側金属層が上記中心電極の上記電極母材よりも高融点の金属から構成されることにより、放電面を構成する上記先端側金属層の耐消耗性を向上させることができる。また、基端側金属層を上記電極母材と同材料もしくは上記先端側金属層と上記電極母材との間の熱膨張係数を有する材料により構成することで、上記第1放電用チップと上記電極母材との接合面における熱膨張差によるクラックの発生を抑制することができ、両者の接合強度を高めることが可能となる。
また、上記第1放電用チップは、異なる金属からなる3層以上の金属層を有し、上記先端側金属層と上記基端側金属層との間に、両者の間の熱膨張係数を有する材料からなる中間金属層を介在させてなることが好ましい(請求項3)。
この場合には、上記先端側金属層と上記基端側金属層との間に、さらに両者の間の熱膨張係数を有する材料からなる中間金属層を介在させて上記第1放電用チップを構成することで、上記先端側金属層と上記電極母材との間の熱膨張差に起因する応力を中間金属層及び基端側金属層によって、より多段に吸収することができ、上記電極母材と第1放電用チップとの接合強度を高めることができる。
また、上記第1放電用チップは、少なくとも上記対向面を構成する部分に貴金属もしくはタングステン(W)、レニウム(Re)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)又はこれらの合金からなる高融点金属を用いていることが好ましい(請求項4)。
この場合には、電極材料の耐消耗性をより効果的に向上させることが可能となる。
上記貴金属としては、例えば、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)等又はその合金が適宜に用いられる。
また、第1放電用チップは、必ずしも貴金属である必要がなく、例えばW、Re、Ta、Nb又はその合金からなる高融点金属を用いてもよい。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例1)
本発明の実施例にかかるスパークプラグにつき、図1〜図13を用いて説明する。
本例のスパークプラグ1は、発電用ガスエンジンにおける着火手段として用いられるスパークプラグであって、図1に示すごとく、筒状のハウジング2と、ハウジング2の内側に保持された筒状の絶縁碍子3と、電極先端部43が突出するように絶縁碍子3の内側に保持された中心電極4と、ハウジング2に固定された接地電極5とを備える。
また、中心電極4と接地電極5とは、スパークプラグ1の軸方向であるプラグ軸方向に対向配置され、両者の間に火花放電ギャップGを形成する。
中心電極4には、電極母材42よりも高融点の材料を用いた第1放電用チップ41が配置され、接地電極5にも、電極母材54よりも高融点の材料を用いた第2放電用チップ51が配置される。そして、第1放電用チップ41と第2放電用チップ51とは、中心電極4及び接地電極5の対向面にそれぞれ配置されている。
また、第1放電用チップ41は、その直径Bが絶縁碍子3の先端部31の内径よりも大きい。
中心電極4の電極母材42は略円柱状に形成され、その材料はニッケル(Ni)合金が用いられる。そして、電極先端部43に溶接された第1放電用チップ41は、図2に示すごとく、電極母材42の直径よりも大きい直径Bを有して、円板状に形成されている。また、その材料はイリジウム、白金、ロジウム等の貴金属又はその合金が適宜に用いられる。なお、第1放電用チップ41は、必ずしも貴金属である必要がなく、例えば、タングステン、レニウム、タンタル、ニオブ又はその合金からなる高融点の材料であってもよい。
接地電極5の電極母材54はニッケル合金からなるハウジング2の先端に固定され、ハウジング2の先端からスパークプラグ1の軸方向先端側へ向かって延びると共に直角に屈曲して、その一部を中心電極4の先端に対向させている。この中心電極4に対向した対向部53に第2放電用チップ51が溶接されている。また、第2放電用チップ51も、図3に示すごとく、電極母材42の直径よりも大きい直径Aを有して、円板状に形成されている。
ここで、第2放電用チップ51の直径と第1放電用チップ41の直径の寸法差が大きいと、先に径小側が消失してしまい、長寿命を達成できない。
したがって、図3に示すごとく第2放電用チップ51の直径をAとし、図2に示すごとく第1放電用チップ41の直径をBとすると、A/B=0.7〜1.4内にするのが望ましい。理想はA/B=1.0である。
そして、第2放電用チップ51は、第1放電用チップ41と平行に配置されている。
また、第2放電用チップ51の材料は、イリジウム、白金、ロジウム等の貴金属又はその合金が適宜に用いられる。なお、第2放電用チップ51は必ずしも貴金属である必要がなく、例えば、タングステン、レニウム、タンタル、ニオブ又はその合金からなる高融点の材料であればよい。また、第2放電用チップ51の直径は、絶縁碍子3の内径よりも大きい。
なお、第1放電用チップ41を、例えば、図4に示すごとく、電圧低減効果の高い角板状(四角柱形状)に形成してもよい。この場合、図5に示すごとく、第2放電用チップ51も角板状(四角柱形状)とすることが好ましい。
また、この場合、第1放電用チップ41及び第2放電用チップ51の軸方向に直交する断面形状の外接円の直径を、第1放電用チップ41及び第2放電用チップ51が円板状の場合のA、Bに置き換えて、上述と同様の関係が説明できる。
絶縁碍子3はアルミナ(Al)からなり、略円筒形状に形成され、その内側に中心電極4の電極母材42を保持できるように形成されている。また、電極母材42の基端側に溶着材6が配置され、その基端側に金属製のステム8が配置されている。また、ステム8の基端部81は絶縁碍子3から突出するように配置されている。
ハウジング2は、略円筒形状に形成され、絶縁碍子3の先端よりもハウジング2の先端の方がスパークプラグ1の先端側に突出するように形成されている。また、ハウジング2と第1放電用チップ41との間には火花放電ギャップGの大きさよりも大きい隙間が形成され、その大きさは、例えば1mm以上である。具体的には、例えばハウジング2の内径が8.0〜9.0mmに設定されて形成される場合においては、ハウジング2と第1放電用チップ41との間での放電を防ぐべく、第1放電用チップ41の直径Bは、6.0mm以下とし、また、充分な対向面積を確保するために、3.4mm以上とする。また、第2放電用チップ51の直径Aについても、第1放電用チップ41と同様に形成される。
次に、本例のスパークプラグ1の製造方法について、図6〜図11を用いて説明する。
本例は、まず、図6、図7に示すごとく、絶縁碍子3の内側に中心電極4の電極母材42を挿入配置するとともに、電極先端部43を絶縁碍子3の先端部31から突出させる。
次いで、図8に示すごとく、電極母材42の電極先端部43に第1放電用チップ41を載置して、これらを軸方向の両側から一対の溶接電極71、72によって狭持する。すなわち、一方の溶接電極71を絶縁碍子3の内側に基端側から挿入すると共に、電極母材42の基端に当接させ、他方の溶接電極72を第1放電用チップ41の先端面に当接させる。そして、溶接電極71と溶接電極72との間に電圧をかけて抵抗溶接を行うことで第1放電用チップ41と電極母材42とを溶接する。そして、図9に示すごとく、電極母材42の基端側から絶縁碍子3の内側に溶融した溶着材6を充填し、溶着材6を固化させて電極母材42を絶縁碍子3に固定する。
その後に、図10に示すごとく、絶縁碍子3の基端側からステム8を挿入し、溶着材6を電極母材42とステム8との間に封止する。また、ハウジング2に接地電極5を取り付け、接地電極5の対向部53には第1放電用チップ41とスパークプラグ1の軸方向に対向する位置に第2放電用チップ51を配置する。
以上により、本例のスパークプラグ1を得る。
なお、上記の抵抗溶接を行った後、さらに、第1放電用チップ41と電極母材42の電極先端部43との接合箇所に対しレーザー溶接を行うことにより、第1放電用チップ41と電極母材42との接合強度を高めてもよい。
溶着材6は、導電性とシール性を有している材料であればよく、何ら限定されるものではないが、本例では、銅(Cu)とガラスとの混合材である銅ガラスが使用される。また、例えば銅の代わりに導電性に優れた銀(Ag)を使用してもよい。さらに、ガラスの代わりに耐熱性を弾力性に優れた粉末を使用してもよい。
また、本例では、溶着材6内には電波雑音(ノイズ)の発生防止のためにレジスタが混合されて成る。
また、図8に示す、電極母材42と第1放電用チップ41を抵抗溶接する工程において、電極母材42の電極先端部43に第1放電用チップ41を載置する際の位置決めを容易に行うべく、例えば、図11(a)に示すごとく、第1放電用チップ41における電極母材42との接合面に凹部419を形成すると共に、電極母材42における第1放電用チップ41との接合面に凸部420を形成してもよい。あるいは、図11(b)に示すごとく、第1放電用チップ41における電極母材42との接合面に凸部420を形成し、電極母材42における第1放電用チップ41との接合面に凹部419を形成してもよい。これにより、電極母材42と第1放電用チップ41を抵抗溶接する工程において、電極母材42の電極先端部43に第1放電用チップ41を載置する際の位置決めを容易に行うことができる。
次に、本例の作用効果について説明する。
本例のスパークプラグ1においては、第1放電用チップ41の直径Bが絶縁碍子3の先端部31の内径よりも大きい。これによって、放電用チップの放電面積を拡大することにより、放電用チップの耐消耗性を向上させることができる。その結果、放電ギャップの拡大を抑制することができ、スパークプラグ1の長寿命化を図ることが可能となる。
なお、第1放電用チップ41の直径Bが絶縁碍子3の先端部31の内径よりも大きいという構成によって絶縁碍子3の外径を大きくすることなく、第1放電用チップ41の直径Bを大きくすることができる。すなわち、スパークプラグ1の大型化を招くことなく長寿命化を図ることが可能となる。
スパークプラグ1の製造方法においては、絶縁碍子3の内側に中心電極4の電極母材42を挿入配置した後であって、かつ絶縁碍子3の内側に溶融した溶着材6を充填する工程の前に、電極母材42の電極先端部43に第1放電用チップ41を溶接することができる。そのため、絶縁碍子3の先端部31の内径よりも直径の大きい第1放電用チップ41を中心電極4の電極母材42に確実に溶接することができる。
すなわち、絶縁碍子3の先端部31の内径よりも大きい直径を有する第1放電用チップ41を電極母材4の電極先端部43に取り付ける工程は、少なくとも絶縁碍子3の内側に中心電極4の電極母材42を挿入配置する前ではなく、挿入配置した後に行うことが必要とされる。しかし、仮に、絶縁碍子3の内側に中心電極4の電極母材42を挿入配置した後に、絶縁碍子3の内側に溶融した溶着材6を充填する工程を行い、その後に、電極母材42の電極先端部43に第1放電用チップ41を溶接しようとしても、良好な溶接状態を得ることができない。
なぜならば、絶縁碍子3の内側に溶融した溶着材6を充填する際には、中心電極4も850℃程度の高温雰囲気にさらされ、その表面に酸化皮膜が形成される。そうすると、第1放電用チップ41と電極母材42との溶接面に酸化皮膜が存在することとなり、良好な溶接が行われず、充分な接合強度が得られない。それゆえ、溶接前に酸化皮膜を除去する工程が必要となるため、生産コストが上昇してしまう。
したがって、絶縁碍子3の内側に中心電極4の電極母材42を挿入配置した後であって、かつ絶縁碍子3の内側に溶融した溶着材6を充填する工程の前に、電極母材42の電極先端部43に第1放電用チップ41を溶接することにより、容易かつ確実に第1の発明にかかるスパークプラグ1を製造することができる。
以上のごとく、本例によれば、火花放電ギャップの拡大の抑制することができる長寿命なスパークプラグ及びその製造方法を提供することができる。
(実施例2)
本例は、図12に示すごとく、第1放電用チップ41を異なる金属からなる2層の金属層によって構成した例である。
そして、第1放電用チップ41における接地電極5に対向する対向面に配置される先端側金属層411が中心電極4の電極母材42よりも高融点の金属によって構成されている。また、中心電極4の電極母材42との接合面を有する基端側金属層412は、電極母材42と同材料もしくは先端側金属層411と電極母材42との間の熱膨張係数を有する材料から構成させる。
なお、具体的に本例では、電極母材42はニッケルによって構成され、第1放電用チップ41は、イリジウム、白金、ロジウム等の貴金属合金が適宜用いられて構成される。
そして、先端側金属層411と電極母材42との間の熱膨張係数を有する材料としては、ニッケルとイリジウム、白金、ロジウム等の貴金属との合金であるニッケル合金等が適宜に用いられる。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、先端側金属層411が中心電極4の電極母材42よりも高融点の金属から構成されることにより、放電面を構成する先端側金属層411の耐消耗性を向上させることができる。また、基端側金属層412を電極母材42と同材料もしくは先端側金属層411と電極母材42との間の熱膨張係数を有する材料により構成することで、第1放電用チップ41と電極母材42との接合面における熱膨張差によるクラックの発生を抑制することができ、両者の接合強度を高めることが可能となる。
その他、実施例1と同様の効果を有する。
(実施例3)
本例は、図13に示すごとく、第1放電用チップ41は、異なる金属からなる3層の金属層を有し、先端側金属層411と基端側金属層412との間に、両者の間の熱膨張係数を有する材料からなる中間金属層413を介在させて構成した例である。
なお、具体的に、本例では、基端側金属層412は電極母材42と同材料のニッケルが用いられ、また、中間金属層413の材料としては、ニッケルとイリジウム、白金、ロジウム等の貴金属との合金であるニッケル合金等が適宜用いられる。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、先端側金属層411と基端側金属層412との間に、さらに両者の間の熱膨張係数を有する材料からなる中間金属層413を介在させて第1放電用チップ41を構成することで、先端側金属層411と電極母材42との間の熱膨張差に起因する応力を中間金属層413及び基端側金属層412によって、より多段に吸収することができ、電極母材42と第1放電用チップ41との接合強度を高めることができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
1 スパークプラグ
2 ハウジング
3 絶縁碍子
31 先端部
4 中心電極
41 第1放電用チップ
42 電極母材
5 接地電極
51 第2放電用チップ
G 火花放電ギャップ

Claims (5)

  1. 発電用ガスエンジンにおける着火手段として用いられるスパークプラグであって、
    筒状のハウジングと、該ハウジングの内側に保持された筒状の絶縁碍子と、電極先端部が突出するように上記絶縁碍子の内側に保持された中心電極と、上記ハウジングに固定された接地電極とを備え、
    上記中心電極と上記接地電極とは、上記スパークプラグの軸方向であるプラグ軸方向に対向配置され、両者の間に火花放電ギャップを形成してなり、
    上記中心電極及び上記接地電極は、互いの対向面に、それぞれの電極母材よりも高融点の材料を用いた第1放電用チップ及び第2放電用チップをそれぞれ配置してなり、
    上記第1放電用チップは、その外接円の直径が上記絶縁碍子の先端部の内径よりも大きいことを特徴とするスパークプラグ。
  2. 請求項1に記載のスパークプラグにおいて、上記第1放電用チップは、異なる金属からなる複数の金属層を有し、上記対向面に配置される先端側金属層が上記中心電極の上記電極母材よりも高融点の金属からなり、上記中心電極の上記電極母材との接合面を有する基端側金属層は、上記電極母材と同材料もしくは上記先端側金属層と上記電極母材との間の熱膨張係数を有する材料からなることを特徴とするスパークプラグ。
  3. 請求項2に記載のスパークプラグにおいて、上記第1放電用チップは、異なる金属からなる3層以上の金属層を有し、上記先端側金属層と上記基端側金属層との間に、両者の間の熱膨張係数を有する材料からなる中間金属層を介在させてなることを特徴とするスパークプラグ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のスパークプラグにおいて、上記第1放電用チップは、少なくとも上記対向面を構成する部分に貴金属もしくはW、Re、Ta、Nb又はこれらの合金からなる高融点金属を用いていることを特徴とするスパークプラグ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のスパークプラグの製造方法であって、
    上記絶縁碍子の内側に上記中心電極の上記電極母材を挿入配置するとともにその先端部を絶縁碍子の先端から突出させ、
    次いで、上記電極母材の先端部に上記第1放電用チップを溶接し、
    次いで、上記電極母材の基端側から上記絶縁碍子の内側に溶融した溶着材を充填し、該溶着材を固化させて上記電極母材を上記絶縁碍子に固定することを特徴とするスパークプラグの製造方法。
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