JP2012066274A - コイル循環冷間圧延方法およびコイル循環冷間圧延設備 - Google Patents

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慎一 加賀
Mitsuru Onose
満 小野瀬
Noriaki Tominaga
憲明 富永
Takehiko Saito
武彦 斎藤
Yasutsugu Yoshimura
泰嗣 芳村
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Abstract

【課題】コイル循環冷間圧延方法およびコイル循環冷間圧延設備において、幅広い板厚範囲でも安定して巻き取りできる。
【解決手段】 設定板厚判定機能41は、圧延スケジュールから第1回パス終了後の板厚5.0mmを入力し、設定板厚4.0未満でないと判定し、グリップ方式巻取制御機能42に指令を出力する(ステップS41)。グリップ方式巻取制御機能42は、グリップ方式による制御を行う(ステップS42)。第N回パス終了後、ビルドアップコイル31の板厚が4.0mm未満(例えば、3.5mm)になると、設定板厚判定機能41は、圧延スケジュールから第N回パス終了後の板厚3.5mmを入力し、設定板厚4.0未満であると判定し、ベルトラッパ方式巻取制御機能43に指令を出力する(ステップS41)。ベルトラッパ方式巻取制御機能43は、ベルトラッパ方式による制御を行う(ステップS43)。
【選択図】図5

Description

本発明は、コイル循環冷間圧延方法およびコイル循環冷間圧延設備に関する。
近年、冷間圧延の上流側における熱間圧延において、薄スラブ連続鋳造設備と複数台の熱間圧延機を連続配置した熱間圧延設備の導入により、年間生産量100万tonから200万ton程度の中規模生産を行う熱間圧延設備が増えている。このような熱間圧延設備で生産された熱間圧延材の内の年間生産量60万tonから90万ton程度を、冷間圧延する設備のニーズが増えている。
また,多鋼種の冷間圧延材を製造する工程においても、年間生産量60万tonから90万ton程度の中規模生産設備の需要が増加している。
年間生産量が60万tonから90万ton程度の中規模生産設備において、高歩留まりで生産能力が高く、且つ投資費用対効果に優れた冷間圧延設備及び冷間圧延方法を提供することを目的とし、酸洗後の熱間圧延コイルを巻き出す巻出装置の出側に配置された接合装置で、先行コイルの尾端と前記巻出装置から巻き出された後行コイルの先端とを接合する接合工程と、コイルの先端及び尾端が接合された状態で1台または複数台の圧延機で一方向に連続的に圧延する圧延工程と、圧延機と巻取装置の間に配置された切断装置で、圧延したストリップを所望の長さに切断する切断工程と、圧延されたコイルを巻取装置で巻き取る巻取工程と、前記巻取装置から当該コイルを抜き出し、前記巻出装置に搬送する搬送工程とを有し、前記接合工程にて、先行コイルの尾端と後行コイルの先端との接合中の圧延速度を定常圧延速度より低速とし、前記コイルが所望の製品板厚となるまで複数回に亘りこれら工程を繰り返した冷間圧延方法およびその冷間圧延設備が開示されている(特許文献1)。
特許4413984号公報
従来技術に係る冷間圧延設備は、コイル循環冷間圧延をおこなうものであり、コンパクトな設備構成で連続酸洗冷間タンデムミル設備(以下、PL−TCM設備)レベルに近い高歩留まりで高い生産能力を実現できる。しかし、PL−TCM設備は3〜5台の圧延機を直列に配列することで1回の圧延で最終製品板厚にするのに対し、コイル循環冷間圧延設備は複数回繰り返し圧延して製品板厚にする。このため、コイル循環冷間圧延設備においては、板厚範囲が広くなる。板厚範囲とは、巻取装置が巻き取る最大板厚から最小板厚の範囲である。1パス終了後の板厚が最大板厚となり、製品板厚が最小板厚となる。
ところで、僅かではあるが下記のようなプロダクトミックスが存在する可能性がある。例えば、熱間圧延コイルの板厚が6mmとし、1パス終了後の板厚が5mmとし、製品板厚が3mmとする。このとき、板厚範囲は3〜5mmとなる。
一般的にコイル先端部を巻取装置のマンドレルに巻き付ける方式には、ベルトラッパ方式とグリップ方式の2つの方式がある。
ベルトラッパ方式は、ベルトラッパのベルトをマンドレルに巻きつけ、マンドレルを回転させ、コイル先端部をマンドレル外周に巻き付け、巻き取りを開始する方式である。この方式の利点は巻取工程において巻取速度を低下させずに高速で巻き取れるため、生産量低下を抑制できる点にある。一方、コイル先端部をベルトで巻きつけるとき、コイルの曲げ剛性による反力がベルトに作用するため、ベルトの強度の制約から、ベルトラッパで巻きつけることが可能な板厚は一般的に最大4.5mm程度以下とされている。
グリップ方式は、マンドレルにグリップ溝を設け、該溝部にコイル先端を挿入し、先端部挿入後、グリッパで把持し、その後マンドレルを回転させ、巻取工程を開始する方式である。この巻取方法は、可逆式冷間圧延設備(以下、RCM設備と略)に適用されていることが多い。RCM設備は、少なくとも1台の圧延機で、コイルを母材から最終板厚まで圧延するが、巻取装置に巻き取る板厚は圧延前の母材のため、最大6mmとなる。
年間生産量100万トン以上のPL−TCMなどの冷間圧延設備においては、1回の圧延により最終製品板厚となったストリップを巻き取るため、巻取時の板厚は、概ね4.0mm以下である。したがって、ベルトラッパ方式の巻取装置を採用でき、ベルトラッパ方式の利点が得られる。
一方、コイル循環冷間圧延設備において、上記のようなプロダクトミックス(板厚範囲は3〜5mm)が存在する場合、ベルトラッパ方式の巻取装置だけでは対応できない。グリップ方式の巻取装置を採用すれば、上記のようなプロダクトミックスの例にも対応できるが、ベルトラッパ方式の利点を得ることはできない。すなわち、生産性低下のおそれがある。
このように、従来技術に係るコイル循環冷間圧延設備においては、プロダクトミックスによっては板厚範囲が広いため、ベルトラッパ方式の巻取装置だけでは対応できない場合があった。
本発明の目的は、幅広い板厚範囲でも安定して巻き取りできるコイル循環冷間圧延方法およびコイル循環冷間圧延設備を提供することである。
上述した課題を解決する第1の発明は、酸洗後の熱間圧延コイルを巻き出す巻出装置の出側に配置された接合装置で、先行コイルの尾端と前記巻出装置から巻き出された後行コイルの先端とを接合する接合工程と、コイルの先端及び尾端が接合された状態で1台または複数台の圧延機で一方向に連続的に圧延する圧延工程と、圧延機と巻取装置の間に配置された切断装置で、圧延したストリップを所望の長さに切断する切断工程と、圧延されたコイルを巻取装置で巻き取る巻取工程と、前記コイルが所望の製品板厚であるか否かを判定する製品板厚判定と、前記コイルが所望の製品板厚であれば、前記巻取装置から当該コイルを抜き出し、製品として搬出する製品搬出工程と、前記コイルが所望の製品板厚でなければ、前記巻取装置から当該コイルを抜き出し、前記コイルが所望の製品板厚となるまで複数回に亘りこれら工程を繰り返すように、前記巻出装置に搬送する搬送工程とを備えたコイル循環冷間圧延方法において、前記巻取工程は、前記コイルが、巻取方式を選択するための閾値である設定板厚未満か否かを判定する設定板厚判定と、前記設定板厚判定において設定板厚未満でないと判定すると、グリップ方式の巻き取りを行うグリップ方式巻取工程と、前記設定板厚判定において設定板厚未満であると判定すると、ベルトラッパ方式の巻き取りを行うベルトラッパ方式巻取工程とを有することを特徴とする。
上述した課題を解決する第2の発明は、上記第1の発明のコイル循環冷間圧延方法において、前記設定板厚は4.0mm以上4.5mm未満であることを特徴とする。
上述した課題を解決する第3の発明は、上記第1の発明のコイル循環冷間圧延方法において、前記設定板厚判定において、判定対象となる板厚は、予め定められた圧延スケジュールの板厚であることを特徴とする。
上述した課題を解決する第4の発明は、上記第1の発明のコイル循環冷間圧延方法において、前記設定板厚判定において、判定対象となる板厚は、前記巻取装置の入側に配置されたセンサにより測定される板厚であることを特徴とする。
上述した課題を解決する第5の発明は、酸洗後の熱間圧延コイルを巻き出す巻出装置と、前記巻出装置の出側に配置され、先行コイルの尾端と前記巻出装置から巻き出された後行コイルの先端とを接合する接合装置と、コイルの先端及び尾端が接合された状態で一方向に連続的に圧延する1台または複数台の圧延機と、前記圧延機の出側に配置され、ストリップを所望の長さに切断するストリップ切断装置と、圧延されたコイルを巻き取る巻取装置と、前記巻取装置からコイルを抜き出し、この板厚が所望の製品板厚となるまで複数回に亘り圧延するため前記巻出装置に搬送する搬送手段とを備えたコイル循環冷間圧延設備において、前記巻取装置は、マンドレルに形成されたグリップ溝とグリッパを含むグリップ機構と、マンドレルに巻き付けられるベルトを含むベルトラッパ機構を有することを特徴とする。
上述した課題を解決する第6の発明は、上記第5の発明のコイル循環冷間圧延設備において、前記巻出装置と接合装置と圧延機と切断装置と巻取装置と搬送手段を制御する制御装置を更に備え、前記制御装置は、前記コイルが、巻取方式を選択するための閾値である設定板厚未満か否かを判定する設定板厚判定機能と、前記設定板厚判定機能が設定板厚未満でないと判定すると、グリップ機構による巻き取りを行うグリップ方式巻取制御機能と、前記設定板厚判定工程が設定板厚未満であると判定すると、ベルトラッパ機構による巻き取りを行うベルトラッパ方式巻取制御機能とを有することを特徴とする。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1および第6の発明において、圧延されたコイルの板厚が設定板厚未満でないと、グリップ方式により巻き取り、設定板厚未満であると、ベルトラッパ方式により巻き取ることにより、従来技術では対応できなかった幅広い板厚範囲のプロダクトミックスでも安定して巻き取りできる。
第2の発明において、設定板厚を4.0mm以上4.5mm未満の値に設定することにより、ベルトラッパで巻きつけ不可能な板厚(4.5mm超)やベルトラッパでの巻きつけが不適当な板厚の場合は、グリップ方式により巻き取り、圧延後の板厚が製品板厚に近づくと、ベルトラッパ方式により巻き取る。これにより、ベルトラッパ方式では対応できない板厚でもグリップ方式により安定して巻き取りでき、また、ベルトラッパ方式の利点も得ることができる。
第3および第4の発明により、判定対象となる板厚を明確にできる。
実施形態に係るコイル循環冷間圧延設備の概略構成を示す図である。 コイル巻取装置の詳細を示す図である。 (A)ベルトラッパ機構の巻取位置を示す図である。(B)ベルトラッパ機構の待機位置を示す図である。 グリップ機構の詳細を示す図である。 制御装置行う処理手順を示す制御フローである。
〜構成〜
図1は、本発明の実施形態に係るコイル循環冷間圧延設備の概略構成を示す図である。酸洗後の熱間圧延コイル11,12,13を巻き出すコイル巻出装置21と、これらコイル巻出装置21の出側に配置され、先行コイル25の尾端と巻出装置21から巻き出された後行コイル22の先端とを接合する接合装置23と、コイルの先端及び尾端が接合された状態のストリップSを一方向に連続的に冷間圧延する圧延機10と、接合装置23と圧延機10との間に配置され、接合装置23による先行コイル25と後行コイル22との接合中に圧延機10による圧延を連続的に行うために、ストリップSを貯蔵するストリップ貯蔵装置50と、圧延機10の出側に配置され、圧延されたストリップを所望の長さに切断するストリップ切断装置28と、ストリップを巻き取るコイル巻取装置24と、コイル巻取装置24からビルドアップコイル31(後述)を抜き出し、この板厚が所望の製品板厚となるまで複数回に亘り圧延するためコイル巻出装置21に搬送するコイル搬送装置30と、コイル巻出装置21、接合装置23、圧延機10、ストリップ貯蔵装置50、ストリップ切断装置28、コイル巻取装置24、コイル搬送装置30を制御する制御装置40とを備える。
酸洗後の熱間圧延コイル11,12,13は、入側コイルカー26によりコイル巻出装置21に挿入される。また、接合され圧延されたビルドアップコイル31は、出側コイルカー27により抜き出される。
図2は、コイル巻取装置24の詳細を示す図である。コイル巻取装置24は、グリップ機構60とベルトラッパ機構70を有している。
ベルトラッパ機構70は、マンドレル101の外周に巻き付けられたベルト103を数個のガイドロール104,105,106,107によって案内し、ストリップS先端をガイド板110によって案内し、ストリップS先端をマンドレル101とベルト103の間に挟みこむ。先端ガイドロール105は、先端レバー108に軸支されており、先端レバー108はフレーム109の適所にピン111で揺動自在に軸支され、その下端は油圧シリンダ112のピストンロッド113に連結されている。油圧シリンダ112が伸長され、先端ガイドロール105をマンドレル101表面に押し付けることにより、ベルト103が締め付けられる。マンドレル101が回転し、ベルトラッパ機構70はストリップSをマンドレル101に巻き付ける。図2に、ベルト締め後、3巻きしたものを示す。
ベルトラッパ機構70は、図3Aに示す巻取位置と、図3Bに示す待機位置に選択的に移動する。
図2に戻り、マンドレル101にはグリップ溝102が形成されている。
図4は、グリップ機構60の詳細を示す図である。
グリップ機構60は、ストリップS先端を第1グリッパガイド121と第2グリッパガイド122によって案内し、グリップ溝102に挿入する。グリッパバー123は、第1グリッパガイド121と第2グリッパガイド122の間に配置され、油圧シリンダ124のロッドに連結されている。油圧シリンダ124が伸長され、グリッパバー123がストリップSを第2グリッパガイド122側面に押し付けることにより、グリップ機構60はストリップSをグリップする。マンドレル101が回転し、グリップ機構60はストリップSをマンドレル101に巻き付ける。図4に、グリップ後、3巻きしたものを示す。
図1に戻り、制御装置40は、各装置10,21,23,28,24,30,50を制御する。例えば、接合装置23による先行コイル25の尾端と後行コイル22の先端との接合時の圧延速度およびストリップ切断装置28によるストリップ切断時の圧延速度を低速(例えば、50mpm以下)に制御し、この圧延機10の制御に対応するように、コイル巻出装置21、ストリップ貯蔵装置50、コイル巻取装置24を制御する。
更に、本実施形態の特徴的な構成として、制御装置40は更に設定板厚判定機能41とグリップ方式巻取制御機能42とベルトラッパ方式巻取制御機能43とを有している。
設定板厚判定機能41は、予め定められた圧延スケジュールの板厚を入力し、この入力板厚が設定板厚未満か否かを判定し、設定板厚未満でないと判定すると、グリップ方式巻取制御機能42に指令を出力し、設定板厚未満であると判定すると、ベルトラッパ方式巻取制御機能43に指令を出力する。設定板厚とは、巻取方式を選択するための閾値であり、本実施形態では4.0mmである。設定板厚は、ベルトラッパで巻きつけ可能な板厚の上限値と製品板厚の範囲で定められる。ベルトラッパで巻きつけ可能な板厚の上限値はベルトの強度の制約から、一般的に最大4.5mm程度とされている。また、製品板厚は概ね4.0mm以下である。
なお、圧延スケジュールの板厚でなく、巻取装置24の入側に配置されたセンサ33により測定される板厚を判定対象となる板厚としてもよい。
グリップ方式巻取制御機能42は、設定板厚判定機能41からの選択指令を入力し、コイル巻取装置24のグリップ機構60を制御して、グリップ方式の巻き取りを行う。ベルトラッパ方式巻取制御機能43は、設定板厚判定機能41からの選択指令を入力し、コイル巻取装置24のベルトラッパ機構70を制御して、ベルトラッパ方式の巻き取りを行う。
〜動作〜
図5は、制御装置40が行う処理手順を示す制御フローである。制御フローと併せて、本実施形態に係るコイル循環冷間圧延設備の動作(コイル循環冷間圧延方法)について説明する。一例としてプロダクトミックスを、熱間圧延コイルの板厚が6mm、第1回パス終了後の板厚が5mm、製品板厚が3mmであるとする。
第1回パスにおいて、第2回パス以降の接合回数及び切断回数を低減し、回数を低減した分の接合時間及び切断時間を圧延時間とし、年間生産量を高めるために、数コイルを1つのコイルとするコイルビルドアップを行う。
コイル循環冷間圧延設備は、最初に、入側コイルカー26に積載した先行コイル25(コイル11)をコイル巻出装置21に搬送・挿入し、コイル巻出装置21からストリップSの巻き出しを開始し、先行コイル25がコイル巻取装置24に到達すると、コイル巻取装置24の巻き取りを開始し(S41→S42)(後述)、先行コイル25の尾端近傍の数m程度のストリップSをストリップ貯蔵装置50に貯蔵する。貯蔵するストリップ長さは、接合時間(ここでは、接合準備時間、実際の接合時間及び接合後処理時間を合わせて接合時間と記載する)と低速制御時の圧延機10の圧延速度から決定される。例えば接合時間が約2.0分とし、接合中の圧延機10の圧延速度を1.0mpmとすれば、貯蔵するストリップ長さは2.0mとなる。先行コイル25をコイル巻取装置24に巻き取り、先行コイル25の尾端を接合装置23で停止させる。入側コイルカー26に積載した後行コイル22(コイル12)をコイル巻出装置21に搬送・挿入し、コイル巻出装置21からストリップSの巻き出しを開始し、後行コイル22の先端を接合装置23で停止させ、先行コイル25の尾端と後行コイル22の先端とを接合する(ステップS1)。接合中は、ストリップ貯蔵装置50から貯蔵したストリップSを払い出す。
数コイル(例えば3コイル)を接合することにより、ビルドアップコイル31を形成する。ビルドアップコイル形成と並行して圧延機10による第1回パスの圧延を行い(ステップS2)、圧延したストリップを所望のビルドアップコイル長さ(例えば3コイルに相当)に切断する(ステップS3)。
コイル循環冷間圧延設備は、ビルドアップコイル31をコイル巻取装置24に巻き取る(ステップS4)。制御装置40の設定板厚判定機能41は、圧延スケジュールから第1回パス終了後の板厚5.0mmを入力し、設定板厚4.0未満でないと判定し、グリップ方式巻取制御機能42に指令を出力する(ステップS41)。
グリップ方式巻取制御機能42は、ビルドアップコイル31との干渉を避けるためベルトラッパ機構70を待機位置(図3B)に移動し、グリップ方式によりビルドアップコイル31をコイル巻取装置24に巻き取るといった制御を行う(ステップS42)。
制御装置40は、第1回パス終了後のビルドアップコイル31の板厚が5mmであり、所望の製品板厚3.0mmでないと判定し、第2回パス以降の動作を指令する(ステップS5)。
コイル循環冷間圧延設備は、コイル巻取装置24で巻き取られた第1回パス目のビルドアップコイル31を出側コイルカー27でコイル巻取装置24から抜き出し、コイル搬送装置30により入側コイルカー26まで搬送する(ステップS7)。
第2回パス以降、第N−1回パスまで、搬送されたビルドアップコイル31を入側コイルカー26により再度コイル巻出装置21に挿入し、上記動作を繰り返す(S1→S2→S3→S41→S42→S5→S6→S1)。
第N回パス終了後、ビルドアップコイル31の板厚が4.0mm未満(例えば、3.5mm)になると、設定板厚判定機能41は、圧延スケジュールから第N回パス終了後の板厚3.5mmを入力し、設定板厚4.0未満であると判定し、ベルトラッパ方式巻取制御機能43に指令を出力する(ステップS41)。
ベルトラッパ方式巻取制御機能43は、以下の制御を行う(ステップS43)。コイル巻取装置24にコイルが存在しないことを確認し、待機位置(図3B)にあったベルトラッパ機構70を巻取位置(図3A)に移動する。ベルトラッパ機構70は、ストリップS先端をマンドレル101とベルト103の間に挟み、ストリップSをマンドレル101に数巻きし、ベルト103を外す。ビルドアップコイル31との干渉を避けるためベルトラッパ機構70を待機位置(図3B)に移動する。これにより、ベルトラッパ方式によりビルドアップコイル31をコイル巻取装置24に巻き取る。
制御装置40は、第N回パス終了後のビルドアップコイル31の板厚が3.5mmであり、所望の製品板厚3.0mmでないと判定し、第N+1回パス以降の動作を指令する(ステップS5)。
第N+1回パス以降、最終パスまで、上記動作を繰り返す(S1→S2→S3→S41→S43→S5→S6→S1)。
最終パスにおいて、所望の製品板厚となった圧延後のビルドアップコイル31を、ストリップ切断装置28において所望のコイル長さに切断し、切断した各コイル32をコイル巻取装置24に巻き取り、出側コイルカー27で抜き出し、製品コイル32として次工程へ移送する(S1→S2→S3→S4→S5→S7)。
以上に、特殊なプロダクトミックスにおけるコイル循環冷間圧延設備の動作を説明したが、当然、本実施形態は他のプロダクトミックスにも適応できる。たとえば、製品板厚4.0mm以上であるプロダクトミックスにおいて、常にグリップ方式の巻取をおこない(S1→S2→S3→S41→S42→S5→S6→繰り返し→S7)、一方、第1回パス終了後の板厚が4mm未満であるプロダクトミックスにおいて、常にベルトラッパ方式の巻取をおこなう(S1→S2→S3→S41→S43→S5→S6→繰り返し→S7)。
〜効果〜
(1)本実施形態のコイル循環冷間圧延設備は以下のような基本的な効果を得る。
RCM設備でのデメリットである第1回目のパス及び第2回目のパスの通板作業及び未圧延部をなくすことができ、また、約2.5%〜6.0%程度のオフゲージ率を約0.3%以下とTCM及びPL−TCM設備のレベルに近づけることが可能となり、更には連続化により、コンパクトな設備構成で、生産量を大幅に増加させることが可能となる。また、圧延回数の制約が無くなり、更には未圧延部もなくなることで、様々な板厚及び鋼種を高い歩留まりで、圧延することができ、既存の圧延設備と比べ、高効率に生産することが出来る。
(2)更に、特徴的な構成として、設定板厚判定機能41とグリップ方式巻取制御機能42とベルトラッパ方式巻取制御機能43とを有していることにより、以下のような更なる効果を得る。
従来技術に係るコイル循環冷間圧延設備においては、プロダクトミックスによっては板厚範囲が広いため、ベルトラッパ方式の巻取装置だけでは対応できない場合があった。
本実施形態では、設定板厚判定機能41が、圧延スケジュールの板厚が4.0mm以上と判定すると、グリップ方式巻取制御機能42による制御を行い、圧延スケジュールの板厚が4.0mm未満と判定すると、ベルトラッパ方式巻取制御機能43による制御を行うので、従来技術では対応できなかった幅広い板厚範囲のプロダクトミックスでも安定して巻き取りできる。
〜変形例〜
本実施形態において、制御装置40の設定板厚判定機能41が巻取方式を選択するための判定をおこなっているが、この構成をなくし、適宜、操作者が判定してもよい。
本実施形態は1台の圧延機10を備えたが、年間生産量60万tonから90万ton程度を想定した場合、コイル循環冷間圧延設備は、複数台(例えば2台)の圧延機を備えてもよい。
10 圧延機
21 コイル巻出装置
11,12,13,22,25,31,32 コイル
23 接合装置
24 コイル巻取装置
26 入側コイルカー
27 出側コイルカー
28 ストリップ切断装置
30 コイル搬送装置
33 センサ
40 制御装置
41 設定板厚判定機能
42 グリップ方式巻取制御機能
43 ベルトラッパ方式巻取制御機能
50 ストリップ貯蔵装置
60 グリップ機構
70 ベルトラッパ機構
101 マンドレル
102 グリップ溝
103 ベルト
104,105,106,107 ガイドロール
110 ガイド板
108 先端レバー
109 フレーム
111 ピン
112 油圧シリンダ
113 ピストンロッド
121 第1グリッパガイド
122 第2グリッパガイド
123 グリッパバー
124 油圧シリンダ
S ストリップ

Claims (6)

  1. 酸洗後の熱間圧延コイルを巻き出す巻出装置の出側に配置された接合装置で、先行コイルの尾端と前記巻出装置から巻き出された後行コイルの先端とを接合する接合工程と、
    コイルの先端及び尾端が接合された状態で1台または複数台の圧延機で一方向に連続的に圧延する圧延工程と、
    圧延機と巻取装置の間に配置された切断装置で、圧延したストリップを所望の長さに切断する切断工程と、
    圧延されたコイルを巻取装置で巻き取る巻取工程と、
    前記コイルが所望の製品板厚であるか否かを判定する製品板厚判定と、
    前記コイルが所望の製品板厚であれば、前記巻取装置から当該コイルを抜き出し、製品として搬出する製品搬出工程と、
    前記コイルが所望の製品板厚でなければ、前記巻取装置から当該コイルを抜き出し、前記コイルが所望の製品板厚となるまで複数回に亘りこれら工程を繰り返すように、前記巻出装置に搬送する搬送工程と
    を備えたコイル循環冷間圧延方法において、
    前記巻取工程は、
    前記コイルが、巻取方式を選択するための閾値である設定板厚未満か否かを判定する設定板厚判定と、
    前記設定板厚判定において設定板厚未満でないと判定すると、グリップ方式の巻き取りを行うグリップ方式巻取工程と、
    前記設定板厚判定において設定板厚未満であると判定すると、ベルトラッパ方式の巻き取りを行うベルトラッパ方式巻取工程と
    を有することを特徴とするコイル循環冷間圧延方法。
  2. 請求項1記載のコイル循環冷間圧延方法において、
    前記設定板厚は4.0mm以上4.5mm未満である
    ことを特徴とするコイル循環冷間圧延方法。
  3. 請求項1記載のコイル循環冷間圧延方法において、
    前記設定板厚判定において、判定対象となる板厚は、予め定められた圧延スケジュールの板厚である
    ことを特徴とするコイル循環冷間圧延方法。
  4. 請求項1記載のコイル循環冷間圧延方法において、
    前記設定板厚判定において、判定対象となる板厚は、前記巻取装置の入側に配置されたセンサにより測定される板厚である
    ことを特徴とするコイル循環冷間圧延方法。
  5. 酸洗後の熱間圧延コイルを巻き出す巻出装置と、
    前記巻出装置の出側に配置され、先行コイルの尾端と前記巻出装置から巻き出された後行コイルの先端とを接合する接合装置と、
    コイルの先端及び尾端が接合された状態で一方向に連続的に圧延する1台または複数台の圧延機と、
    前記圧延機の出側に配置され、ストリップを所望の長さに切断するストリップ切断装置と、
    圧延されたコイルを巻き取る巻取装置と、
    前記巻取装置からコイルを抜き出し、この板厚が所望の製品板厚となるまで複数回に亘り圧延するため前記巻出装置に搬送する搬送手段と
    を備えたコイル循環冷間圧延設備において、
    前記巻取装置は、マンドレルに形成されたグリップ溝とグリッパを含むグリップ機構と、マンドレルに巻き付けられるベルトを含むベルトラッパ機構を有する
    ことを特徴とするコイル循環冷間圧延設備。
  6. 請求項5記載のコイル循環冷間圧延設備において、
    前記巻出装置と接合装置と圧延機と切断装置と巻取装置と搬送手段を制御する制御装置を更に備え、
    前記制御装置は、
    前記コイルが、巻取方式を選択するための閾値である設定板厚未満か否かを判定する設定板厚判定機能と、
    前記設定板厚判定機能が設定板厚未満でないと判定すると、グリップ機構による巻き取りを行うグリップ方式巻取制御機能と、
    前記設定板厚判定工程が設定板厚未満であると判定すると、ベルトラッパ機構による巻き取りを行うベルトラッパ方式巻取制御機能と
    を有することを特徴とするコイル循環冷間圧延設備。
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