JP2012065923A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動演出装置における可動部材の演出動作を円滑に行ない得るようにする。
【解決手段】裏ユニットに第1装置本体部47が配設される。第1装置本体部47に、可動部材41が転がり軸受51を介して上下方向に往復動可能に支持される。第1装置本体部47に、可動部材41を上下方向に往復動する第1駆動部42が設けられる。可動部材41は、転がり軸受51で支持される可動基部52から側方に延在して第1装置本体部47の外側方に延出する腕部53を備える。腕部53には、左右方向に移動可能に第1可動体43が配設される。第1可動体43と可動部材41とは第1連繋機構44で連繋され、第1可動体43は、可動部材41の上下動に伴って第1連繋機構44によって左右方向に移動するよう構成される。
【選択図】図7

Description

この発明は、可動部材の動作により演出を行なう可動演出装置を備えた遊技機に関するものである。
代表的な遊技機であるパチンコ機は、機内にセットされる遊技盤の盤面に画成した遊技領域の略中央位置に枠状の装飾部材(所謂センター役物)が配設されて、該装飾部材の開口から液晶式やドラム式等の図柄表示装置を臨ませ、この図柄表示装置で図柄組み合わせゲームやリーチ演出等の遊技演出を行なうよう構成されている。また、パチンコ機では、所要の動作を行なう可動部材を備えた可動演出装置を装飾部材に配設し、該可動部材を図柄表示装置で行なわれる遊技演出に合わせて動作させることにより、視覚的な演出効果を向上させて遊技の興趣を高めている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示の可動演出装置では、固定部に上下方向に延在するよう溝が開設され、該溝に軸を摺動自在に挿入することでベース部材が固定部に対して上下方向に往復動自在に配設されると共に、このベース部材に上下方向に延在するよう溝が開設され、該溝に軸を摺動自在に挿入することで可動部がベース部材に対して上下方向に往復動自在に配設されている。また、可動部には装飾性を有する可動演出部材が一体的に配設される。そして、可動演出装置は、モータによりベース部材を上下動するのに伴って可動部が上下動することで、可動部に設けた可動演出部材が上下方向に変位して動作による演出を行なうようになっている。
特開2007−319374号公報
特許文献1に開示の可動演出装置は、固定部と、この固定部に対して上下動するベース部材とが摺接する関係にあり、更にベース部材と、このベース部材に対して上下動する可動部とが摺接する関係にあるので、ベース部材および可動部を動作する際には摺接負荷がかかる。このため、可動演出部材(可動部)を下降する際には、可動演出部材の自重をうまく活かせず、下降に際してもモータの駆動力が大きく必要とされる。特に、可動演出部材を上昇する際には、前述した摺接負荷に加えて可動演出部材の自重もかかるため、モータに必要とされる駆動力が大きくなってモータの大型化に繋がったり、可動演出部材の動作スピードが遅いために興醒めする不都合を招来する。
すなわち本発明は、従来の技術に係る遊技機に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、可動部材の演出動作を円滑に行ない得る可動演出装置を備えた遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、
可動部材(41)の動作により演出を行なう可動演出装置(37)を備えた遊技機において、
前記可動演出装置(37)は、
装置本体部(47)と、
前記装置本体部(47)に設けられ、前記可動部材(41)を該装置本体部(47)に対して上下方向に往復動可能に支持する転がり軸受(51)と、
前記可動部材(41)に連繋され、該可動部材(41)を上下方向に往復動する駆動部(42)と、
前記可動部材(41)に設けられて側方に延在する腕部(53)に左右方向に移動可能に配設された可動体(43)と、
前記可動体(43)と前記可動部材(41)とに連繋され、該可動部材(41)の上下動に伴って可動体(43)を左右方向に変位させる連繋機構(44)とを備えたことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、固定側のベース部材に対して可動部材が、摺接する構造と比べて抵抗の小さい転がり軸受を介して支持されているので、可動部材を円滑に動作させることができると共に、駆動部に対する負荷を軽減できる。また、横方向に延びる腕部に可動体が左右方向に移動自在に配設されるので、可動部材における転がり軸受での支持部分に対して斜め下方向に可動体の重量がかかるが、該転がり軸受によって可動部材の上下動を円滑に行ない得る。
請求項2に係る発明では、前記転がり軸受(51)は、前記装置本体部(47)に対して固定された外受部(58)と、前記可動部材(41)に対して固定された内受部(59)と、外受部(58)と内受部(59)との間に位置し、該外受部(58)および内受部(59)に接触する複数の転動体(60)を上下方向に離間して転動可能に保持する中受部(61)とを有し、前記外受部(58)に対して中受部(61)が前記転動体(60)によって上下方向に往復動可能に支持されると共に、前記中受部(61)に対して内受部(59)が前記転動体(60)によって上下方向に往復動可能に支持されることを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、可動部材を円滑に動作させることができると共に、駆動部に対する負荷を軽減できる。
請求項3に係る発明では、前記可動部材(41)は、上下方向に延在する可動基部(52)と、該可動基部(52)の上端部から側方に延出する前記腕部(53)とを有し、前記可動基部(52)に前記内受部(59)が固定されると共に、前記中受部(61)には、内受部(59)の左右両側に、前記外受部(58)および内受部(59)に接触する複数の前記転動体(60)が上下方向に離間して転動可能に保持されることを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、可動部材をより円滑に動作させることができる。
請求項4に係る発明では、前記可動部材(41)の上端部と、前記装置本体部(47)における可動部材(41)の上端部に上側で対向する部位との何れか一方に磁力吸着部材(49)が設けられると共に他方に被磁力吸着部材(54)が設けられ、前記可動部材(41)の上側の待機位置において磁力吸着部材(49)が被磁力吸着部材(54)を磁力吸着するよう構成したことを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、磁力吸着部材で被磁力吸着部材を磁力吸着して可動部材を待機位置で保持できるので、遊技盤が振動等しても可動部材の誤動作を防止できる。
請求項5に係る発明では、前記駆動部(42)は、前記装置本体部(47)における前記転がり軸受(51)を挟んで前記可動部材(41)における前記腕部(53)の延在側とは反対側に設けられたモータ(64)と、前記可動部材(41)におけるモータ(64)側の側部に設けられたラック(68)と、該ラック(68)と噛合して前記モータ(64)により回転駆動されるピニオン(67)とを有することを要旨とする。
請求項5に係る発明によれば、駆動部が腕部の動作の邪魔にならず、可動部材を安定して動作できる。
本発明に係る遊技機によれば、可動演出装置に設けた可動部材の演出動作を円滑に行ない得る。
本発明の好適な実施例に係るパチンコ機を示す正面図である。 実施例に係る遊技盤を示す正面図である。 実施例に係る遊技盤と裏部材とを分解した状態で示す縦断側面図である。 実施例に係る遊技盤と裏部材とを分解した状態で示す横断平面図である。 実施例に係る裏部材を、各可動演出装置の各可動体が待機位置にある状態で示す正面図である。 実施例に係る裏部材を、各可動演出装置の各可動体が作動位置にある状態で示す正面図である。 実施例に係る第1可動演出装置を前側から視た分解斜視図である。 実施例に係る第1可動演出装置を後側から視た分解斜視図である。 実施例に係る第1可動演出装置の可動部材および第1連繋機構を前側から視た拡大分解斜視図である。 実施例に係る第1可動演出装置の可動部材および第1連繋機構を後側から視た拡大分解斜視図である。 実施例に係る第1可動演出装置の転がり軸受を前側から視た拡大分解斜視図である。 実施例に係る第1可動演出装置を第1可動体が待機位置の状態で示す背面図である。 図12のA−A線断面図であって、転がり軸受の一部を省略して示す。 図12のB−B線断面図である。 図12のC−C線断面図である。 図12のD−D線断面図である。 図16における転がり軸受の配設部位を示す要部拡大図である。 実施例に係る第1可動演出装置を、第1カバー部材を取外し、第1可動体が待機位置の状態で示す概略正面図である。 実施例に係る第1可動演出装置を、第1ベース部材を取外し、第1可動体が待機位置の状態で示す概略背面図である。 実施例に係る第1可動演出装置を第1可動体が作動位置の状態で示す背面図である。 実施例に係る第1可動演出装置を、第1カバー部材を取外し、第1可動体が作動位置の状態で示す概略正面図である。 実施例に係る第1可動演出装置を、第1ベース部材を取外し、第1可動体が作動位置の状態で示す概略背面図である。 実施例に係る第2可動演出装置を前側から視た分解斜視図である。 実施例に係る第2可動演出装置を後側から視た分解斜視図である。 実施例に係る第2可動演出装置の第2駆動部および第2連繋機構を前側から視た拡大分解斜視図である。 実施例に係る第2可動演出装置の第3駆動部および第3連繋機構を前側から視た拡大分解斜視図である。 実施例に係る斜動第2可動体を後側から視た拡大分解斜視図である。 実施例に係る直動第2可動体を後側から視た拡大分解斜視図である。 実施例に係る第2可動演出装置の第2駆動部および第2連繋機構を後側から視た拡大分解斜視図である。 実施例に係る第2可動演出装置を、第2可動体が待機位置の状態で示す概略正面図である。 図30のE−E線断面図である。 実施例に係る第2可動演出装置を、第1および第2カバー部品を取外すと共に両第2可動体を想像線で示し、両第2可動体が待機位置の状態で示す概略正面図である。 実施例に係る第2可動演出装置を、第2カバー部材を取外すと共に両第2可動体を想像線で示し、両第2可動体が待機位置の状態で示す概略正面図である。 実施例に係る第2可動演出装置を、第2カバー部材を取外すと共に両第2可動体を想像線で示し、ラック部材が第1部材に当接した状態で示す概略正面図である。 実施例に係る第2可動演出装置を、第2連繋機構および第3連繋機構の関係を、ラック部材が第1部材に当接した状態で示す概略背面図である。 実施例に係る第2可動演出装置を、第1および第2カバー部品を取外すと共に両第2可動体を想像線で示し、両第2可動体が作動位置の状態で示す概略正面図である。 実施例に係る第2可動演出装置を、第2カバー部材を取外すと共に両第2可動体を想像線で示し、両第2可動体が作動位置の状態で示す概略正面図である。 実施例に係る第2可動演出装置を、第2連繋機構および第3連繋機構の関係を、両第2可動体が作動位置の状態で示す概略背面図である。 実施例に係る第2可動演出装置を、第1および第2カバー部品を取外した状態で、第3駆動部で直動第2可動体のみを動作させた状態を示す概略正面図である。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、実施例では、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技を行なうパチンコ機を例に挙げて説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に固定される固定枠としての外枠11の開口前面側に、後述する遊技盤18(図2参照)が着脱可能に保持された本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組付けられて、該遊技盤18の裏側に対して、各種図柄を変動表示可能な図柄表示装置13が着脱し得るよう配設されている(図3,図4参照)。また、中枠12の前面側には、遊技盤18を透視保護するガラス板を備えた装飾枠としての前枠14が開閉可能に組付けられると共に、該前枠14の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組付けられる。なお、実施例では、前枠14の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿16が一体的に組付けられており、前枠14の開閉に合わせて上球受け皿16も一体的に開閉するよう構成される。また、中枠12の裏側には、遊技に供されたパチンコ球を遊技店側に設けた球回収設備に排出する球回収部(図示せず)が設けられる。
(遊技盤について)
前記中枠12に配設される前記遊技盤18は、図2に示すように、前面(盤面)にパチンコ球が流下可能な遊技領域18aが画成され、合板等の木製からなる平板状の板部材で構成される。遊技盤18の前面には、円弧状に形成した案内レール20が配設されると共に、該案内レール20の右方位置に、左端縁が右方に凹む円弧状に形成した第1盤面飾り部材21が配設される。そして、案内レール20および第1盤面飾り部材21により遊技領域18aが略円形状に画成され、該遊技領域18aに、中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が遊技領域18a内に打ち出され、該遊技領域18a内をパチンコ球が流下して遊技が行なわれる。なお、打球発射装置から発射されたパチンコ球は、遊技盤18の下側から左側に案内レール20で案内されて、遊技領域18aの左上部に打ち出される。また、遊技盤18の遊技領域18a内には、多数の遊技釘が植設されており、該遊技釘との接触により遊技領域18aを流下するパチンコ球の流下方向が不規則に変化するよう構成してある。なお、遊技盤18の盤面には、案内レール20の左方(遊技領域18aの外側)の上下位置に第2盤面飾り部材22が夫々が配設される。
前記遊技盤18には、図1または図2に示す如く、後述する装飾部材28の下縁より下方位置に、前記遊技領域18aを流下するパチンコ球が入賞可能な第1始動入賞装置23、第2始動入賞装置24および特別入賞装置25やパチンコ球が通過可能なゲート26等が配設される。第1および第2始動入賞装置23,24は、遊技領域18aを流下するパチンコ球が入賞可能な始動入賞口が設けられる。そして、始動入賞装置23,24の始動入賞口へ入賞したパチンコ球が始動入賞センサ(図示せず)で検出されることで、図柄表示装置13の表示部13aで図柄変動が開始されると共に、所定数(例えば5個)のパチンコ球が賞球として前記上下の球受け皿15,16に払い出される。
前記特別入賞装置25は、入賞口が開閉扉で常には閉鎖されており、前記図柄表示装置13での図柄変動の結果、図柄表示装置13の表示部13aに所定の図柄組み合わせ(例えば同一図柄の三つ揃い等)で図柄が停止表示されることで所謂「大当り」が発生し、これにより開閉扉が開放するよう作動制御されて、入賞口への入賞により多数の賞球を獲得し得るようになっている。なお、前記第2始動入賞装置24は始動入賞口を閉成する開閉部材を備え、前記ゲート26に設けたゲートセンサがパチンコ球の通過を検知したことを契機として、制御装置(図示せず)により開閉部材を開放するか否かの抽選が行なわれる。なお、図2の符号27は、遊技盤18に配設されて、常に入賞口を開放している普通入賞装置を示す。
(装飾部材について)
前記遊技盤18の中央には、図3または図4に示す如く、前後に貫通する大型の貫通孔18bが形成されており、該貫通孔18bに対して前後に開口する枠状の装飾部材(所謂センター役物)28が嵌め込まれるように着脱可能に配設される。そして、後述する裏部材32の開口部32aから臨む前記図柄表示装置13の表示部13aは、装飾部材28における前後に開口する窓口(可視部)28aを介して遊技盤18の前側に露出して、該図柄表示装置13の表示部13aで展開される図柄変動演出を前側から視認し得るようになっている。
前記装飾部材28には、図2〜図4に示す如く、上縁部から左右両縁部に亘り、遊技盤18の前面より前方に突出する円弧状の庇状部28bが設けられており、前記遊技領域18aに打ち出されたパチンコ球を外周部の庇状部28bで案内し得ると共に、該パチンコ球が装飾部材28の窓口28aを横切って流下するのを該庇状部28bで規制している。また装飾部材28には、窓口28aの下側に、ステージ29が配設されると共に、窓口28aの左側に、遊技領域18aに開口して該遊技領域18aを流下するパチンコ球を取込んでステージ29に案内する球導入部30が設けられ、該球導入部30からステージ29に通出されたパチンコ球は、ステージ29上を左右に転動した後に、前記各入賞装置23,24,25,27が配設されている遊技領域18aに排出される。
前記ステージ29の後端縁には、左右方向の全長に亘って上側に向けて所定高さで立上がる透明壁31が設けられ、ステージ29上を転動するパチンコ球が図柄表示装置13の表示部13a側に移動するのを該透明壁31で防止している。なお、透明壁31の上端縁には前方に向けて張出す張出部31aが形成されており、該張出部31aによって表示部13a側へのパチンコ球の移動を確実に防止し得るようになっている。
(裏部材について)
前記遊技盤18の裏面には、図3〜図6に示す如く、前記図柄表示装置13が着脱可能に配設されると共に、後述する可動演出装置37,38,39や複数の発光基板等の遊技部品が配設される合成樹脂材で形成された裏部材32が配設され、該裏部材32に形成された前後に開口する開口部32aを介して図柄表示装置13の表示部13aを遊技盤18の前側から視認し得るよう構成されている。実施例では、裏部材32の開口部32aは、上辺、下辺、左辺および右辺で画成される略4角形状に開口しており、図柄表示装置13の表示部13aは開口部32aから視認可能な領域となることから、該開口部32aの縁部が表示部13aの外縁となっている。
前記裏部材32は、図3〜図6に示すように、前方に開口する矩形箱状に形成された箱状本体33と、該箱状本体33の開口前端部に形成されて当該箱状本体33の開口外側へ延出し、前記遊技盤18の裏面に当接する取付部34とから構成される。箱状本体33は、遊技盤18に対向する矩形板状に形成された対向面部35と、該対向面部35における上下左右の各縁部から前方に延出する画壁部36とから前方に開口するよう形成されて、各画壁部36の前端部から箱状本体33の開口外側へ向けて延出するよう取付部34が形成される。そして、取付部34の前面を遊技盤18の裏面に当接した状態で、取付部34を遊技盤18にネジ止めすることによって遊技盤18に裏部材32が固定される。
前記対向面部35には、図3および図4に示す如く、上下および左右幅の大部分が開口する大型の前記開口部32aが形成されている。以下の説明において、対向面部35における開口部32aに対する上下左右に位置する部分について、上対向面部35a、下対向面部35b、左対向面部35c、右対向面部35dと夫々指称するものとする。
前記遊技盤18の裏側に裏部材32を取付けた状態で、該裏部材32の対向面部35と遊技盤18との間に所要の空間が画成される。裏部材32の対向面部35には、図5および図6に示す如く、左対向面部35cに第1可動演出装置37が配設され、右対向面部35dに第2可動演出装置38が配設され、下対向面部35bに第3可動演出装置39が配設される。そして、これら3つの可動演出装置37,38,39が、裏部材32と遊技盤18との間に画成される空間に夫々収容される。
(第1可動演出装置について)
前記第1可動演出装置(可動演出装置)37は、図5および図6に示すように、前記裏部材32における左対向面部35cに設置されている。図7,図8,図13,図14に示すように、第1可動演出装置37は、該第1可動演出装置37を構成する部材の設置基盤となる第1ベース部材40と、所定の演出動作を行なう可動部材41と、この可動部材41を往復動する第1駆動部(駆動部)42と、所定の演出動作を行なう第1可動体(可動体)43と、可動部材41の往復動に連動して第1可動体43を往復動する第1連繋機構(連繋機構)44と、第1ベース部材40の前側を覆う第1カバー部材45とから基本的に構成される。第1可動演出装置37は、第1ベース部材40と第1カバー部材45とから第1駆動部42の第1伝達部46および可動部材41の支持機構を収容するケース状の第1装置本体部47が構成され、この第1装置本体部47単位で、可動部材41、第1可動体43、第1連繋機構44および第1駆動部42を含めて裏部材32に対して一体的に着脱可能なユニット構造になっている。また第1可動演出装置37は、図5に示す如く、第1装置本体部47が前記図柄表示装置13の表示部13aの左辺(第3の辺)の外側に配置されると共に、第1装置本体部47の右側から可動部材41における第1可動体43が配設された腕部53(後述)が該第1装置本体部47の外方に臨んでいる。そして、第1可動演出装置37では、腕部53が裏部材32の上対向面部35aの前側に位置して表示部13aにおける上辺(第1の辺)の外側に退避した待機位置(図5参照)と、この待機位置から下方変位して表示部13aの前側(表示部13aの上下方向の略中間)に臨む作動位置(図6参照)との間で可動部材41が往復動するようになっている。
前記第1ベース部材40は、図7,図8,図9および図10に示す如く、裏部材32の左対向面部35cに当接する板状部分の周縁部から前方へ壁が立ち上がる前方に開口する箱状体であって、透明な合成樹脂素材から形成されている。また第1カバー部材45は、図7,図8に示す如く、第1ベース部材40の前部開口を被覆可能な板状部分の周縁部から後方へ壁が立ち上がる後方に開口する箱状体であって、透明な合成樹脂素材から形成されている。そして、第1ベース部材40の壁に第1カバー部材45の壁を当接して両部材40,45をねじ止め固定することで、前記第1伝達部46や支持機構等を収容する空間を画成した前記第1装置本体部47が構成される(図13参照)。
前記第1装置本体部47の右側部(表示部13a側の側部)には、図14に示す如く、第1ベース部材40および第1カバー部材45との間に、可動部材41の腕部53が挿通される可動体挿通口47aが画成される。可動体挿通口47aは、前後寸法が腕部53の前後寸法より若干大きく設定されると共に、上下寸法が腕部53の上下変位を許容し得る幅に設定され、可動体挿通口47aに挿通した腕部53の上下方向の変位を許容しつつ前後方向のぶれを抑制し得るようになっている。また、第1装置本体部47の左側部には、第1ベース部材40および第1カバー部材45との間に、可動基部52における腕部53の延出側とは反対の左端部に配設したガイド部材52aを挿通案内する案内口47bが上下方向に所定長さで画成され(図16,図17参照)、可動部材41の前後方向のぶれを第1装置本体部47の左右両側で抑制するよう構成される。更に、第1ベース部材40には、図14または図18に示す如く、第1カバー部材45の右端縁より右側に延出する延出部40aの上端部前側に、待機位置に臨む可動部材41の腕部53の前側に、該腕部53の前方への移動を規制する規制部材48が配設される。この規制部材48は、延出部40aの前方に腕部53の前後寸法と略同一寸法で平行に臨む平行部48aと、該平行部48aから下方に向かうにつれて延出部40aから離間するよう傾斜する傾斜部48bとを備え、可動部材41が作動位置から待機位置に移動する際に、傾斜部48bによって腕部53を平行部48aと延出部40aとの間に円滑に案内し得るよう構成される。
前記第1装置本体部47は、可動部材41を待機位置で停止するのを補助する磁力吸着部材としての磁石49を備えている(図13参照)。なお、実施例では、磁石49として永久磁石が採用される。磁石49は、第1装置本体部47において上辺部に設置され、可動部材41の後述する可動基部52の上側に位置している。すなわち、第1ベース部材40の上側の壁に、図13に示す如く、前方に開口する磁石収容部40bが形成され、該磁石収容部40bに収容された磁石49は、磁石収容部40bの前方開口を閉じる蓋部材50で磁石収容部40b内に保持される。また、磁石収容部40bの下部には開口部が設けられ、該磁石収容部40bに収容された磁石49の下面は、下部開口を介して第1装置本体部47内に露出するよう構成される。
前記可動部材41は、支持機構としての転がり軸受51に対する取付部位となる可動基部52と、この可動基部52に転がり軸受51による移動許容方向と交差する横方向に向けて該可動基部52から延出するよう形成された腕部53とを備える(図18,図19参照)。可動部材41は、第1装置本体部47の内部に可動基部52が配設されて、前記図柄表示装置13の表示部13aの左横側に位置する第1装置本体部47から腕部53が、前記可動体挿通口47aを介して表示部13aの中央側に向けて延出し、該腕部53に前記第1可動体43が左右方向(表示部13aの上辺に沿う方向)に往復動可能に配設されている。可動部材41は、可動基部52の上端左側から腕部53が横方向に延出して、全体として正面視で表示部13aの上辺と左辺とに沿った鉤形を呈している(図5参照)。なお、実施例の可動部材41は、可動基部52と腕部53の後述する前支持部55とが一体で形成されたものであって(図9,図10参照)、実施例では可動基部52の上下方向に延在する右側縁から右方に延出する部分を腕部と指称している。
前記可動基部52の上端部には、被磁力吸着部材としての金属片54が取付けられている(図13,図19参照)。金属片54は、前記第1装置本体部47に設けた磁石49に対して上下の関係で対向して設置され、可動部材41の待機位置において磁石49に金属片54が相対し、磁石49が金属片54を磁力吸着することで可動部材41を待機位置で保持する補助を行なうよう構成される。金属片54は、板状の取付部が可動基部52にネジ止めされると共に、該取付部から上方に突出する片部が、図13に示すように、前記磁石49における前記磁石収容部40bの下部開口から露出する下面に対向するよう構成され、該片部が磁石49に磁力吸着されるようになっている。
(腕部について)
前記腕部53は、前記可動基部52に一体形成された前支持部55と、該前支持部55の裏側にネジ止め固定された後支持部56とから構成され、前後の支持部55,56間に、左右方向に延在する収容空間Sが画成される(図15,図16参照)。なお、前支持部55および後支持部56の左端部は、可動基部52の上部を構成しており、収容空間Sも腕部53と可動基部52とに亘って形成されている。また収容空間Sは、腕部53の右端部および可動基部52の左端部で開口すると共に、該収容空間Sの下部は、可動基部52から腕部53の間に亘って開口し、該下部開口を介して後述する第1作動杆79の収容空間S内への挿通が許容されるようになっている(図13参照)。
前記収容空間Sには、前記第1連繋機構44を構成する後述の可動連結部材78が左右方向に移動可能に配設される。また、前後の支持部55,56の間(収容空間S内)には、可動連結部材78を挟む上下位置に、該可動連結部材78の上面または下面に当接して転動可能な案内ローラ57,57が、左右方向に離間する2箇所に配設され、可動連結部材78は、複数の案内ローラ57によって腕部53に対して左右方向に沿って待機位置と作動位置との間をスムーズに移動し得るよう構成される(図7,図9,図10参照)。
前記前支持部55には、図9,図10に示す如く、前後方向に貫通する長孔55aが左右方向に延在するよう形成され、該長孔55aに、前記第1可動体43と可動連結部材78とを連結する突部75(後述)が挿通されている。また後支持部56には、長孔55aの後方に臨む位置に、左右方向に離間して複数の孔56aが前後に貫通して形成される。後支持部56における各孔56aの形成位置は、第1可動体43(可動連結部材78)が左右方向の所定位置(以後、着脱位置という)に位置した際に、対応する突部75の後側に整列するよう設定される(図12参照)。なお、実施例では、着脱位置と第1可動体43の待機位置とが同一に設定しているが、異なる位置に設定してもよい。
(転がり軸受について)
前記転がり軸受51は、図17に示す如く、前記第1カバー部材45に対して固定された外受部58と、前記可動部材41の可動基部52に対して固定された内受部59と、外受部58と内受部59との間に位置し、該外受部58および内受部59に接触する複数の転動体60を上下方向に離間して転動可能に保持する中受部61とから構成される。そして、外受部58に対して中受部61が転動体60によって上下方向に往復動可能に支持されると共に、中受部61に対して内受部59が転動体60によって上下方向に往復動可能に支持され、これによって外受部58に対して内受部59に固定される可動部材41が上下方向に往復移動可能に支持される。実施例では、外受部58、内受部59および中受部61が何れも金属素材から形成されると共に、転動体60として金属球が用いられており、転がり軸受として所謂ボール軸受構造が採用されている。
前記外受部58は、図19に示す如く、第1カバー部材45における表示部13a側となる右端縁側に偏倚して上下方向に延在して配置される。外受部58は、図11に示す如く、中受部61を案内するレールとして機能し、外受部58は、第1カバー部材45への当接部位となる外板状体58aの左右両側縁に後側に向けて外保持片58bが夫々延出した平断面において後方に開放する略コ字形状に形成されている(図17参照)。各外保持片58bは、外側が凸になる湾曲形状に形成されて、他方の外保持片58bに対向する面が転動体60の外形に合わせた凹状になっている。
また、前記外受部58の外板状体58aには、図11に示す如く、上下方向に離間して前後方向に貫通する位置決め孔58cが複数穿設されると共に、該外板状体58aの上下の端部には、後方に向けて折曲された規制片58dが夫々形成される。そして、外受部58は、第1カバー部材45に設けた各位置決めピン45aを対応する位置決め孔58cに挿入することで、第1カバー部材45に対して上下および左右方向の位置規制がされた状態で取付けられる(図13参照)。また、第1カバー部材45に取付けられた外受部58における上側(一端部)の規制片58dの突出端(後端)に、図13に示す如く、第1カバー部材45に設けた上係合部(係合部)45bが係合し、該外受部58における上端部の後方への移動規制がなされている。更に、外受部58における下側(他端部)の規制片58dに対し、第1カバー部材45に着脱可能にネジ止めされる固定部材62が後側から係合して保持されている。なお、第1カバー部材45に突設した位置決めピン45aは、外受部58の位置決め孔58cに挿通された状態で、該外受部58の後方への突出寸法は、外受部58に移動可能に支持される中受部61と干渉しないよう設定してある。また上下の規制片58d,58dは、両外保持片58b,58bの間に配設される中受部61および内受部59の上側の規制片58dを越えた上方の移動を規制し得る一方、中受部61および内受部59の下側の規制片58dを越えた下方の移動を規制する機能も有する。
前記中受部61は、図11に示す如く、内受部59を案内するレールとして機能し、外受部58の外板状体58aと対向する中板状体61aの対向する側縁に後側に延出形成された中保持片61bを複数備え、複数の中保持片61bは、該側縁の延在方向に互いに離間して配置される。中受部61は、各中保持片61bが板状体の長手辺に沿って設けられ、外受部58における左右の外保持片58b,58b間に、その長手辺を上下に延在させると共に各中保持片61bを対応する側の外保持片58bに対向させた状態で配設されている。また、中受部61は、左右方向の中央部が後側に凸状に隆起しており、この隆起部分61cが上下方向に亘って形成されている。
前記各中保持片61bには、図11に示す如く、転動体60の直径より小径に設定された円形の中保持孔61dが開設されており、中保持片61bとこれに対向する外保持片58bとの間に配設した転動体60を中保持孔61dに回転可能に一部収容するようになっている(図17参照)。すなわち、転動体60は、外保持片58bおよび中保持片61bとによって左右方向の移動が規制されると共に、中保持孔61dによって中保持片61bからの上下方向の移動を規制されつつ回転可能になっている。なお、中保持片61bに対して中保持孔61dに回転可能に収容された転動体60は、一部が中保持片61bの内側に突出している。中受部61は、その上下寸法が外受部58の上下寸法より短く設定されて、左右の転動体60を介して左右の外保持片58b,58bの間に支持されたもとで、外受部58における上下の規制片58d,58d間で上下方向に往復移動可能に構成される。なお、中受部61は、隆起部分61cの上端部および下端部の夫々に、後側に突設された停止突起61eを有し、両中保持片61b,61bの間に配設される内受部59の所定幅を越えた上下方向の移動を停止突起61e,61eにより規制するよう構成される。
前記内受部59は、前記中受部61の中板状体61aと対向する内板状体59aの両側縁に前側に向けて内保持片59bが夫々延出形成されされて、平断面において前方に開放する略コ字形状に形成される(図17参照)。内受部59は、図11に示す如く、各内保持片59bが内板状体59aの長手辺に亘って設けられ、中受部61における左右の中保持片61b,61b間に、その長手辺を上下に延在させると共に各内保持片59bを対応する側の中保持片61bに対向させた状態で配設されている。なお、内受部59は、その上下寸法が中受部61の上下寸法より短く設定される。内受部59は、各内保持片59bが他方の内保持片59bに対向する内側が凸になる湾曲形状に形成されて、中保持片59bに対向する外面が転動体60の外形に合わせた凹状になっている。内受部59は、前記転動体60の中保持孔61dを介して中保持片61bの内側に臨む部分が内保持片59bの外面に収まり、転動体60と中受部61の隆起部分61cとの間に内保持片59bが挟まれている。すなわち、内受部59は、転動体60と中受部61の隆起部分61cとによって左右方向の移動が規制されつつ上下方向に移動可能に支持されており、外受部58に対して上下移動可能な中受部61と独立して該中受部61に対して内受部59が上下移動可能に構成される。なお、内受部59を前記可動基部52に固定するネジにおけるネジ部の端部が、内板状体59aの上端部および下端部において前側に突出し、このネジ部が中受部61の前記停止突起61e,61eに当接することで上方または下方への移動が規制される。
前記第1装置本体部47の第1ベース部材40には、図9,図10に示す如く、前後方向に貫通する配線通口40cが上下方向に延在して形成され、前記腕部53に配設した第1可動体43が備える第1発光基板73(後述)に接続する配線が、該配線通口40cを介して後側に引き出されるよう構成される。配線通口40cは、上部側が幅広に設定されると共に下部側が幅狭に設定される。また第1ベース部材40の裏面には、配線通口40cの幅狭部に対応する位置に、配線を保持する配線保持具63が回転可能に配設されている(図12参照)。
(第1駆動部について)
前記第1駆動部42は、駆動手段としての第1モータ(モータ)64と、この第1モータ64および可動部材41の可動基部52を連繋して、第1モータ64の回転を可動部材41の動作に変換する第1伝達部46とから構成される。実施例では、第1モータ64として、制御装置の制御下に駆動または駆動停止されるステッピングモータが用いられている。第1モータ64は、第1ベース部材40の後面に取付けられ(図12参照)、裏部材32の左対向面部35cに凹設された左側凹部(図示せず)に臨んでいる。第1モータ64は、第1ベース部材40における前記表示部13aから離間する左端縁側に偏倚して配置されており、第1装置本体部47の右端縁側に偏倚して配置された転がり軸受51(外受部58)を挟んで表示部13aとは反対側に位置している。第1ベース部材40の後面には、後側に開放するモータ取付け凹部40dが形成され、このモータ取付け凹部40dに第1モータ64の前側部分を収容した状態で、該第1モータ64が第1ベース部材40に取付けられて、該第1モータ64の出力軸を第1ベース部材40に穿設した通孔を通して第1装置本体部47内に突出している。
前記第1伝達部46は、第1モータ64の出力軸に固定された駆動歯車65と、該駆動歯車65に噛合する従動歯車66と、該従動歯車66に噛合するピニオン67と、可動基部52の左側縁(第1モータ側の側縁)に設けられ、ピニオン67に噛合するラック68とから構成され、ピニオン67の正逆回転を可動基部52の直線運動に変換する所謂ラックアンドピニオン構造になっている(図11参照)。駆動歯車65、従動歯車66およびピニオン67は、図16〜図19,図21等に示す如く、第1装置本体部47の内部において、前記転がり軸受51の配設位置を挟んで腕部53の延出側とは反対側に設けられる。すなわち、第1駆動部42は、第1モータ64および第1伝達部46が、可動部材41における腕部53の延出側と転がり軸受51を挟んで反対側に設けられているので、第1駆動部42が腕部53の動作に邪魔にならず、可動部材41を安定して動作できる。
前記第1可動演出装置37は、第1モータ64の停止時(非通電時)に、該第1モータ64自体の機械的な保持トルクによって、可動部材41(第1可動体43の重量を含む)の重量を第1伝達部46を介して支持して、可動部材41を待機位置で停止し得るよう構成されている。すなわち、第1可動演出装置37において、第1モータ64の停止時の保持トルクだけで可動部材41を待機位置で保持することが可能であり、前記磁石49と金属片54との磁力吸着によって可動部材41を待機位置で保持する構成は補助的な手段となっている。このように、第1可動演出装置37は、遊技盤18の振動やその他の予定しない力が可動部材41に加わった際であっても、磁石49と金属片54とによる補助保持手段を設けてあるので、可動部材41が待機位置から下降することを防止できる。
前記第1可動演出装置37は、前記第1カバー部材45の上端部に設置されて可動部材41の位置を判定するフォトセンサ等からなる第1検知手段69を備え、該第1検知手段69は、制御装置に電気的に接続されて検知信号が制御装置に入力されるようになっている。第1検知手段69は、該第1検知手段69における対向する検知部間を通過するように配置された可動部材41の第1検知片70の有無によって、可動部材41(可動基部52)の位置を判定するようになっている。第1検知片70は、可動部材41における可動基部52の上端部に設けられ、可動部材41の待機位置において第1検知片70が第1検知手段69の検知部間に位置するよう設定され(図18参照)、第1検知手段69による第1検知片70の検知によって待機位置にある可動部材41を確認し得るよう構成される。
(第1可動体について)
前記可動部材41の腕部53に移動可能に配設された前記第1可動体43は、可動部材41の待機位置において腕部53の右端部で、前記表示部13aの上辺における左右方向の略中央において該上辺の外側の待機位置に保持され、該上辺に沿って左右方向に延在している(図5参照)。第1可動体43は、後述するように可動部材41が待機位置から作動位置(図6,図21参照)に移動するのに連動して、腕部53の左端部に向けて平行移動して、表示部13aの上下方向の略中央において左辺側に偏倚した作動位置に至るよう構成される。なお、第1可動体43は、待機位置および作動位置において前記装飾部材28の窓口28a内に位置して、前側から視認可能に構成される(図2,図3参照)。
前記第1可動体43は、図7,図8に示す如く、最前面に位置する装飾カバー体71と、該装飾カバー体71の裏側に配設された光透過性を有していない合成樹脂素材から形成された反射板72と、該反射板72の裏側に配設された第1発光基板73とから基本的に構成される。装飾カバー体71には、パチンコ機10のモチーフに合わせた文字や図形等の第1図柄43aが形成されている。実施例では、装飾カバー体71を光透過性を有する合成樹脂素材で形成したもとで、第1図柄43aを除く部分の表面にメッキ塗装等を施すことで、第1図柄43aの部分のみが光透過性を有するよう構成してある。第1発光基板73の前面には、発光体としての複数のLED73aが、第1図柄43aに対応して配設されると共に、反射板72には各LED73aと対応して前後方向に貫通する通孔72aが穿設される。そして、反射板72の裏面に第1発光基板73をネジ止めした状態で、各通孔72aに対応するLED73aが臨んで、該LED73aの発光により第1図柄43aが明輝されるよう構成される。また実施例の第1図柄43aは、後述する第2可動体88,89に形成された図柄88a,89aとによって意味のある一連の図柄を形成すると共に、更に第3可動体154に形成された図柄154aを合わせて意味のある一連の図柄を形成するよう構成される。なお、装飾カバー体71と反射板72との間には、第1図柄43aと対応する位置に、LED73aからの光を拡散する光拡散シート74が介挿されている。
前記反射板72の裏面には、図8に示す如く、左右方向(第1可動体43の移動方向)に離間して複数の突部75が、第1発光基板73に設けた通孔や切欠等を介して該第1発光基板73の後方に突出するように設けられると共に、各突部75には後方に開口するネジ孔75aが形成されている。実施例では左右方向に離間して3つの突部75が設けられ、その内の第1装置本体部47側に位置する2つの突部75,75が、前記腕部53における前支持部55の長孔55aに移動可能に挿通されている。また、反射板72の裏面下部には、左右方向に離間して複数の摺動部材76が配設され、各摺動部材76が腕部53の前面に摺動可能に接触するよう構成される。摺動部材76は、腕部53に接触する端部が第1発光基板73より後方に突出すると共に円弧状に形成されて、腕部53が第1発光基板73に接触するのを防止すると共に、接触面積を極力小さくするよう構成される。摺動部材76は、摩擦係数の小さな樹脂材料で形成されて、腕部53との摺動抵抗をより小さくするようにしてある。なお、反射板72の裏面上部には、腕部53に配設した後述する配線カバー86と協働して配線が第1可動体43の上方へ延出するのを防止する移動規制部材(図示せず)が左右方向に延在して配設される。
(第1連繋機構について)
前記第1連繋機構44は、前記第1可動体43に固定された可動連結部材78と、該可動連結部材78と可動部材41とを連繋する第1作動杆79と、該第1作動杆79を可動部材41の動作に連動して揺動するカム溝84とから基本的に構成される。可動連結部材78は、図15,図19,図22に示す如く、前記腕部53の収容空間S内で、前記複数の案内ローラ57を介して左右方向に移動可能に支持される。可動連結部材78には、第1可動体43の反射板72に設けた3つの突部75に対応する位置の夫々に、前後方向に貫通する通孔78aが穿設され、各通孔78aに後側から挿通したネジ80を、対応する突部75のネジ孔75aに螺挿することで、可動連結部材78と第1可動体43とが着脱可能に固定されて一体に移動可能に構成される。実施例では、図19および図22に示す如く、可動連結部材78における第1可動体43の待機位置および作動位置の何れにおいても収容空間Sから右方に延出する右端部に1つの通孔78aが穿設されると共に、第1可動体43の待機位置および作動位置の何れにおいても収容空間S内に臨む部位に2つの通孔78a,78aが穿設されている。そして、第1可動体43を着脱位置に位置させた際に、収容空間S内に臨む2つの通孔78a,78aの夫々が、腕部53における後支持部56の対応する孔56aの前側に臨んで、該孔56aを介して後側からネジ80を着脱し得るよう構成される(図12参照)。
前記可動連結部材78の左端部には、図10に示す如く、後方に向けて突出するボス部78bが設けられ、該ボス部78bに第1ローラ体81が回転可能に配設される。第1ローラ体81は、ボス部78bが回転可能に挿通される軸受部81aと、該軸受部81aの後端に形成されて径方向に延出するフランジ81bとを備える。前記第1作動杆79は、下端(長手方向一端)が可動部材41の可動基部52に保持部材82を介して回転可能に枢支されると共に、該第1作動杆79の上端部側(長手方向他端部側)には、前後方向に貫通する係合孔79aが、長手方向に所定長さで延在している。そして、第1作動杆79は、係合孔79aに前記第1ローラ体81の軸受部81aが回転可能に挿通された状態で可動連結部材78に連繋されている。なお、第1作動杆79の上端部は、可動連結部材78と第1ローラ体81のフランジ81bとの間に位置して、前後方向の変位が規制される。また第1作動杆79の長手方向の中間位置に、後方に向けて突出するボス部79bが設けられ、該ボス部79bに第2ローラ体83が回転可能に配設される。第2ローラ体83は、ボス部79bが回転可能に挿通される軸受部83aと、該軸受部83aの前端に形成されて径方向に延出するフランジ83bとを備える。
前記第1装置本体部47における第1ベース部材40の前面(第1カバー部材45と対向する面)には、図9に示す如く、上下方向に延在する前記カム溝84が形成され、該カム溝84内に、前記第1作動杆79に配設した第2ローラ体83の軸受部83aが移動可能に挿入される。カム溝84は、可動部材41の移動方向に平行に延在する直線部84a、該直線部84aの下端に連設されて下方に向かうにつれて左側(表示部13aから離間する側)に凸となるよう湾曲する湾曲部84bとからなる。そして、可動部材41の往復動に伴って第1作動杆79の第2ローラ体83がカム溝84の湾曲部84bに沿って案内されることで、第1作動杆79が下端を支点として揺動し、前記可動連結部材78が左右方向に往復移動するよう構成される。すなわち、可動連結部材78に固定されている前記第1可動体43が、可動部材41の往復動に伴って腕部53に沿って左右方向に平行移動するよう構成される。ここで、可動部材41の動作に連動して移動する第1可動体43は、上下方向の動きと左右方向の動きとが合成されて、前記表示部13aの上辺における左右方向中央の待機位置と、表示部13aの左辺側に偏倚した上下方向中央の作動位置との間を、斜めに平行移動する。なお、実施例のカム溝84の湾曲部84bにおける下部側の曲率は、該湾曲部84bの上部側の曲率より小さく設定され、第2ローラ体83が曲率の小さな湾曲部84bを案内される際には第1可動体43は左右方向へ殆ど変位することなく可動部材41と共に上下方向に略直線的に移動するよう構成される。
(配線保持構造について)
前記第1可動演出装置37の配線保持構造について説明する。第1可動演出装置37では、第1可動体43に設けた第1発光基板73に接続される配線は、前記第1ベース部材40に設けた前記配線通口40cを介して裏部材32の裏側に取り回される。第1可動体43が配設される腕部53の前支持部55には、前記収容空間Sの上側において後側に開口して左右方向に所定長さで延在する配線収容部55bが形成されている。配線収容部55bは、図16に示す如く、前支持部55の左端部(可動基部52を構成する部分)から右方に所定長さで形成されており、該配線収容部55bの後部開口は、前支持部55の後面に着脱可能にネジ止めされた配線蓋体85で閉じられて、配線収容部55bに収容した配線の上下および前後への抜け出しが防止されている。なお、配線蓋体85は、配線収容部55bの左右方向の長さ寸法より短かく設定され(図19参照)、前記第1装置本体部47の内部において配線通口40cの前側に臨む位置で配線収容部55bの後部開口は開放したままとされ、該後部開口から引き出された配線が配線通口40cを介して裏側に引き出されるよう構成される。
前記配線蓋体85の裏面には、第1装置本体部47の内部から腕部53に亘って延在する突条部85aが突設される。この突条部85aは、突出端部が後支持部56より後方に突出すると共に円弧状に形成されて、前記第1ベース部材40と後支持部56とが接触するのを防止すると共に、第1ベース部材40と突条部85aとが接触した際に接触面積を極力小さくして接触抵抗を抑え得るよう構成される(図14参照)。また、突条部85aは、摩擦係数の小さな樹脂材料で形成されて、第1ベース部材40との接触時の摺動抵抗をより小さくするようにしてある。なお、配線蓋体85を腕部53に固定する2つのネジは、第1装置本体部47に対して可動部材41を待機位置に位置させた状態で、一方は第1装置本体部47の外側に位置すると共に、他方は前記配線通口40cに臨んで、後方からのアクセスが可能に構成される(図12参照)。
前記後支持部56の上端部には、前記配線蓋体85の配設位置より右側に配線カバー86が配設される。配線カバー86は、図15に示す如く、第1可動体43の第1発光基板73の裏面に対向する後壁部86aと、該後壁部86aの上端縁から前方に延出する上壁部86bおよび後壁部86aの右端縁から前方に延出する右壁部86cとから構成されて、前方および左側方に開口している。配線カバー86における右壁部86cの突出寸法は、第1発光基板73と接触することなく、かつ第1発光基板73との間に配線が通過可能な隙間が形成されない寸法に設定される。また配線カバー86の上壁部86bにおける延出端は、前記反射板72に配設した前記移動規制部材に対して上側でオーバーラップし、配線が上壁部86bを越えて上方に延出しないよう構成される。なお、後支持部56における配線カバー86の配設位置に対応して、前記配線収容部55bの右端部から導出する配線を結束具(図示せず)で結束する結束部56bが設けられ、該結束部56bに配線を結束することで、該結束部56bより左側での配線の移動を規制している。そして、配線における結束部56bに結束された部位から第1発光基板73の裏面における後壁部86aと対向する位置に配設されたソケット73bに接続される部位が、横向きU字状に湾曲された状態で配線カバー86と第1発光基板73との間に支持される。これにより配線は、第1可動体43の待機位置と作動位置との間を移動するに際して配線カバー86で覆われた領域でのみ曲がり、第1可動体43の外方に配線が露出して遊技者から見えるようになってしまうのは防止される。なお、配線カバー86を腕部53に固定するネジは、後側に露出して後方からのアクセスが可能に構成されている(図12参照)。
(第2可動演出装置について)
前記第2可動演出装置(可動演出装置)38は、図5に示すように、裏部材32における右対向面部35dに設置されている。図23,図24に示すように、第2可動演出装置38は、該第2可動演出装置38を構成する部材の設置基盤となる第2ベース部材87と、所定の演出動作を行なう複数の第2可動体88,89と、複数の第2可動体88,89を往復動する第2駆動部90および第2連繋機構(第1作動機構)91と、1つの第2可動体89のみを往復動する第3駆動部92および第3連繋機構(第2作動機構)93と、第2ベース部材87の前側を覆う第2カバー部材94とから基本的に構成される。第2可動演出装置38は、図31に示す如く、第2ベース部材87と第2カバー部材94とから第2駆動部90の第2伝達部95および第2連繋機構91を収容するケース状の第2装置本体部(装置本体部)96が構成されると共に、第2カバー部材94に配設されたカバー部品97,98を介して第3駆動部92および第3連繋機構93が配設され、第2装置本体部96単位で、第2可動体88,89、第2駆動部90、第2連繋機構91、第3駆動部92および第3連繋機構93を含めて裏部材32に対して一体的に着脱可能なユニット構造になっている。また第2可動演出装置38は、第2装置本体部96が前記図柄表示装置13の表示部13aの右辺(第2の辺)の外側に配置されると共に(図4参照)、前記第2可動体88,89が前記装飾部材28の窓口28a内に臨んで、前側から第2可動体88,89が視認可能に構成される(図2参照)。
実施例では、第2可動演出装置38は、2つの第2可動体88,89を備えており、以後の説明において一方の第2可動体(第2の可動体)89を、直動第2可動体89と指称すると共に、他方の第2可動体(第1の可動体)88を斜動第2可動体88と指称するものとする。第2可動演出装置38では、2つの第2可動体88,89が、前記図柄表示装置13の表示部13aにおける右辺の前側に重なった位置において、作動位置に至った前記第1可動体43を通って表示部13aの上辺(第1可動体43が待機位置で臨む第1辺)と平行な直線Lを挟んで上下方向(右辺の延在方向)に並んだ待機位置で待機する(図5参照)。そして、待機位置において下側に位置する直動第2可動体89については、待機位置と、該待機位置から右辺に沿って上方に変位した作動位置との間を表示部13aの前面に対して平行な姿勢を保ったまま往復動すると共に、待機位置において上側に位置する斜動第2可動体88については、待機位置と、該待機位置から表示部13aの中央側に向けた左斜め下方の表示部13a前側に変位した作動位置との間を表示部13aの前面に対して平行な姿勢を保ったまま往復動するよう構成されている(図32〜図38参照)。また、2つの第2可動体88,89が作動位置に至った状態で、図6に示す如く、作動位置の前記第1可動体43と、上辺に平行な直線状に並ぶよう構成される。
前記第2ベース部材87は、図25,図29等に示す如く、裏部材32の右対向面部35dに当接する板状部分の周縁部から前方へ壁が立ち上がる前方に開口する箱状体であって、透明な合成樹脂素材から形成されている。また第2カバー部材94は、図25,図29等に示す如く、第2ベース部材87の前部開口を被覆可能な板状部分の周縁部から後方へ壁が立ち上がる後方に開口する箱状体であって、透明な合成樹脂素材から形成されている。そして、第2ベース部材87の壁に第2カバー部材94の壁を当接した状態で、両部材87,94がねじ止め固定されることで、前記第2伝達部95、第2連繋機構91等を収容する空間を画成した前記第2装置本体部96が構成される(図34参照)。
前記第2装置本体部96の左側部(表示部13a側の側部)には、第2ベース部材87および第2カバー部材94との間に、第2連繋機構91のリンク杆109,110(後述)が挿通されるリンク挿通口96aが画成される。リンク挿通口96aは、前後寸法がリンク杆109,110の前後寸法より若干大きく設定されると共に、上下寸法がリンク杆109,110の上下変位を許容し得る幅に設定され、リンク挿通口96aに挿通したリンク杆109,110の上下方向の変位を許容しつつ前後方向のぶれを抑制し得るようになっている。
(斜動第2可動体について)
待機位置において前記直動第2可動体89の上方に保持される前記斜動第2可動体88は、図23,図27に示す如く、最前面に位置する斜動用装飾カバー体99と、該斜動用装飾カバー体99の裏側に配設された光透過性を有していない合成樹脂素材から形成された斜動用反射板100と、該斜動用反射板100の裏側に配設された斜動用第2発光基板101とから基本的に構成される。斜動用装飾カバー体99には、パチンコ機10のモチーフに合わせた文字や図形等の斜動用第2図柄88aが形成されている。実施例では、斜動用装飾カバー体99を光透過性を有する合成樹脂素材で形成したもとで、斜動用第2図柄88aを除く部分の表面にメッキ塗装等を施すことで、斜動用第2図柄88aの部分のみが光透過性を有するよう構成してある。斜動用第2発光基板101の前面には、発光体としての複数のLED101aが、斜動用第2図柄88aに対応して配設されると共に、斜動用反射板100には各LED101aと対応して前後方向に貫通する通孔100aが穿設される。そして、斜動用反射板100の裏面に斜動用第2発光基板101をネジ止めした状態で、各通孔100aに対応するLED101aが臨んで、該LED101aの発光により斜動用第2図柄88aが明輝されるよう構成される。また実施例の斜動用第2図柄88aは、直動第2可動体89に形成された後述する直動用第2図柄89aおよび前記第1可動体43に形成された第1図柄43aとによって意味のある一連の図柄を形成すると共に、更に第3可動体154に形成された第3図柄154aを合わせて意味のある一連の図柄を形成するよう構成される。なお、斜動用装飾カバー体99と斜動用反射板100との間には、斜動用第2図柄88aと対応する位置に、LED101aからの光を拡散する斜動用光拡散シート102が介挿されている。
前記斜動用反射板100の裏面には、図27に示す如く、上下方向(右辺に沿う方向)に離間して複数の支持突部103が、斜動用第2発光基板101に設けた通孔や切欠等を介して該斜動用第2発光基板101の後方に突出するように設けられると共に、各支持突部103には後方に開口する嵌合孔103aが形成されている。実施例では上下方向に離間して3つの支持突部103が設けられ、これら3つの支持突部103には、各嵌合孔103aに前端部が嵌挿された軸部品104が後方に突出して設けられ、各軸部品104に、第2連繋機構91を構成する後述の第2作動杆107およびリンク杆109,110が夫々回転可能に連結される。なお、斜動用第2発光基板101の裏面には、最下部と中間部の2つの支持突部103,103の間において右側に偏倚してソケット101bが配設され、該ソケット101bに配線が接続される。
(第2連繋機構について)
前記第2連繋機構91は、図23,図24,図25,図29等に示す如く、前記第2装置本体部96に上下動可能に配設された作動部材105と、該作動部材105に配設されたラック部材(押圧部材)106と、作動部材105および斜動第2可動体88を連繋する第2作動杆(作動杆)107と、第2装置本体部96および斜動第2可動体88に連繋された平行リンク機構108と、第2作動杆107を作動部材105の動作に連動して移動するためのカム孔94c,105cとから基本的に構成される。そして、第2連繋機構91は、第2駆動部90の後述する第2モータ120の駆動によって、斜動第2可動体88を待機位置に移動した第1位置(図32,図33)および該斜動第2可動体88を作動位置に移動した第2位置(図36,図37,図38)との間で移動するよう構成される。
(平行リンク機構について)
前記平行リンク機構108は、一対のリンク杆109,110から構成され、両リンク杆109,110は、長手方向の一端部(下端部)が、第2装置本体部96の内部に回転可能に連繋されると共に、前記リンク挿通口96aを介して第2装置本体部96の外方に延出する両リンク杆109,110の長手方向の他端部(上端部)が、前記斜動第2可動体88に回転可能に連繋されている(図33〜図38参照)。すなわち、平行リンク機構108を構成する一方の第1リンク杆109の下端部は、前記直線Lより下方において第2ベース部材87と第2カバー部材94との間に配設された第1回動軸111に通孔が挿通されて回転可能に軸支される。また第1リンク杆109の上端部は、斜動第2可動体88に設けた中間部の支持突部103に嵌挿した軸部品104に回転可能に軸支される。
前記第1リンク杆109とにより平行リンク機構108を構成する他方の第2リンク杆110の長手方向の一端部(下端部)は、前記第2ベース部材87と第2カバー部材94との間において前記第1回動軸111の配設位置より下方に配設された第2回動軸112を通孔に通挿することで回転可能に軸支される。また第2リンク杆110の長手方向の他端部(上端部)は、前記斜動第2可動体88に設けた最下部の支持突部103に嵌挿した軸部品104に回転可能に軸支される。すなわち、第2装置本体部96に対して一対のリンク杆109,110からなる平行リンク機構108で連繋された斜動第2可動体88は、姿勢を変えることなく平行移動し得るよう構成される。なお、第2カバー部材94には、両リンク杆109,110の移動経路に前後で重なる位置に、図25,図29に示す如く、2つの上向き凸状の弧状ガイド孔94a,94aが上下に離間して形成されている。そして、第1リンク杆109の長手方向の中間位置に回転可能に枢支した第1ローラ部材113が上側の弧状ガイド孔94aに回転可能でかつガイド孔94aに沿って移動可能に臨むと共に、第2リンク杆110の長手方向の中間位置に回転可能に枢支した第2ローラ部材114が他方の弧状ガイド孔94aに回転可能でかつガイド孔94aに沿って移動可能に臨んでいる(図32,図36参照)。これにより、一対のリンク杆109,110は、対応する回動軸111,112を中心として安定して揺動するよう構成される。また両ローラ部材113,114は、軸部から径方向に延出するフランジを備えた一対の半体を、弧状ガイド孔94aの両側にフランジが臨むように連結して構成されることで、該ローラ部材113,114は、対応する弧状ガイド孔94a,94aに対して前後方向への移動が規制されており、リンク杆109,110は、長手方向の中間部において前後方向へのぶれが抑制されるようになっている。
ここで、前記斜動第2可動体88の軸部品104には、前記支持突部103から後方への突出部分にスペーサ115が配設され、該スペーサ115から後方へ突出する軸部品104の後端部に前記各リンク杆109,110が枢支されて、該リンク杆109,110と斜動第2可動体88(斜動用第2発光基板101)の裏面との間に、前記第2カバー部材94における後述する上部延出部94dの挿通を許容する隙間を確保するよう構成される。また上側(上部延出部94d側)に臨む第1リンク杆109の上縁部には、上部延出部94dと対応する位置に、外方に突出する案内突部109aが設けられ、該案内突部109aの前面には、突出端に向かうにつれて後側に退避する傾斜が形成されている。すなわち、第1リンク杆109が第1位置から第2位置(斜動第2可動体88の作動位置から待機位置)へ移動する際に前記上部延出部94dの後側に重なる位置に移動するときに、案内突部109aによって該第1リンク杆109を上部延出部94dの後側に確実に案内し得るよう構成される。
前記第1回動軸111には、復帰補助手段としてのねじりコイルバネ116が配設され、該ねじりコイルバネ116によって第1リンク杆109には、斜動第2可動体88を待機位置に向けて移動する方向へ回転する付勢力が常に付与されるよう構成される。ねじりコイルバネ116は、コイル部116aと、2つの弾性腕部116b,116cとを備え、コイル部116aに第1回動軸111が挿通された状態で、一方の弾性腕部116bが第1リンク杆109の上縁部に設けたバネ係止部109bに係止されると共に、他方の弾性腕部116cが第2カバー部材94に設けたバネ係止部94bに係止され、実施例ではねじりコイルバネ116により第1リンク杆109が上向きに回転するように付勢されている。
前記第2リンク杆110の裏面には、図29,図35,図38に示す如く、配線フック110aが長手方向に離間して複数設けられ、前記斜動用第2発光基板101のソケット101bに接続された配線は、該第2リンク杆110の裏側を配線フック110aに係止した状態で引き回された後、第2装置本体部96の内部に、前記リンク挿通口96aから引き込まれるよう構成される。また第2リンク杆110の裏面には、複数の配線フック110aを挟む長手方向の両側に、図示しない結束具によって配線を結束する結束部110bが夫々設けられ、第2リンク杆110の裏側を引き回される配線が後方に大きく延出するのを防止するよう構成してある。なお、両リンク杆109,110の前面には、該リンク杆109,110における前側から視認可能な部位に装飾板117が夫々配設されて、見栄えが低下するのを防止している(図30参照)。
(作動部材について)
前記作動部材105は、図25,図29,図30に示す如く、前記第2カバー部材94の前側に位置する板状の部材であって、左右方向(第2辺と直交する方向)に延在する横部105aと、該横部105aの右端部から下方に延在する縦部105bとを備え、該縦部105bが、第2装置本体部96の内部に配設された前記ラック部材106にネジ止め固定されて、該ラック部材106と一体で移動するよう構成される。また作動部材105の横部105aには、前後に貫通する第1カム孔105cが左右方向に延在して形成され、該第1カム孔105cに、前記第2作動杆107の長手方向の一端部(上端部)が回転可能で、かつ左右方向に移動可能に連繋されている。
前記第2作動杆107の上端部は、第2カバー部材94と作動部材105との間に臨むと共に、該上端部には、通孔に嵌挿した軸ピン118が前後に突出した状態で配設される。該軸ピン118における前側に突出する部分にローラ部材119が回転可能に枢支され、該ローラ部材119が前記作動部材105の第1カム孔105cに回転可能でかつ左右方向に移動可能に臨んでいる。そして、第2作動杆107の下端部が、斜動第2可動体88に設けた最上部の支持突部103に嵌挿した軸部品104のスペーサ115から後方に突出する端部に回転可能に連繋されている。また第2カバー部材94には、上下方向に延在する第2カム孔94cが形成され、該第2カム孔94c内に、第2作動杆107に配設した軸ピン118の後側に突出する部分が移動可能に挿入されている。第2カム孔94cは、上側から下側に向かうにつれて左側に偏倚するよう下側に凸の湾曲形状に形成されている。そして、作動部材105の上下方向の往復動に伴って軸ピン118が第2カム孔94cに沿って案内されることで、第2作動杆107が上下方向に移動しつつ第1カム孔105cに沿って左右方向に移動するよう構成される(図32,図36参照)。これにより、前記平行リンク機構108で支持されている斜動第2可動体88が、待機位置と作動位置との間を表示部13aの前面に沿って平行移動する。ここで、斜動第2可動体88は、第2作動杆107の上下方向の動きと左右方向の動きとが合成されて、表示部13aの右辺側の待機位置と、表示部13aの前中央側であって上下方向中央の作動位置との間を、斜めに平行移動する。
前記第2カバー部材94には、前記直線Lより上方位置において、前記第2ベース部材87の左端縁(表示部13a側の端縁)より外方に延出する上部延出部94dが設けられ、前記第2カム孔94cは、第2カバー部材94の上端部において右側に偏った位置から上部延出部94dの延出端まで形成される(図29参照)。そして、第2作動杆107の軸ピン118が第2カム孔94cにおける上部延出部94dの延出端側の端部に至ったときに、図36に示すように斜動第2可動体88は、前記直動第2可動体89と干渉しない左側の作動位置に至るよう構成される。
(第2駆動部について)
前記第2駆動部90は、図23,図24,図25および図29に示す如く、第2モータ(駆動手段,第1駆動手段)120と、この第2モータ120および作動部材105を連繋して、第2モータ120の回転を作動部材105の動作に変換する第2伝達部95とから構成される。実施例では、第2モータ120として、前記制御装置の制御下に駆動または駆動停止されるステッピングモータが用いられている。第2モータ120は、第2ベース部材87の上端部後面に取付けられ(図31参照)、裏部材32の右対向面部35dに凹設された右側凹部(図示せず)に臨むと共に、該第2モータ120の出力軸を第2ベース部材87に穿設した通孔を通して第2装置本体部96内に突出している。
前記第2伝達部95は、第2モータ120の出力軸に固定された駆動歯車121と、該駆動歯車121に噛合する複数の従動歯車122と、最終段の従動歯車122に噛合するピニオン123と、前記作動部材105の縦部105bにネジ止めされ、ピニオン123に噛合するラック部材106とから構成され、ピニオン123の正逆回転を作動部材105の直線運動に変換する所謂ラックアンドピニオン構造になっている(図33,図34,図35,図37,図38参照)。駆動歯車121、複数の従動歯車122およびピニオン123は、第2装置本体部96の内部に配設されると共に、ラック部材106は、第2装置本体部96の内部における右端部(表示部13aから離間する端部)で上下方向に移動可能に配設される。なお、ラック部材106は、前述したように第2連繋機構91を構成する部材を兼用している。
前記ラック部材106の前面上端部に、図29に示す如く、上下方向に延在する前突部106aが突設されると共に、該ラック部材106の後面上端部に、上下方向に延在する後突部106bが突設されている。第2装置本体部96に収容されるラック部材106は、図31に示す如く、第2カバー部材94に前後に貫通して上下方向に延在するよう形成された前長孔94eに前突部106aが摺動可能に挿通されると共に、第2ベース部材87に前後に貫通して上下方向に延在するよう形成された後長孔87aに後突部106bが摺動可能に挿通されており、該ラック部材106は、前後両長孔94e,87aに沿って上下方向に直線的に往復動し得るよう構成される。そして、前記作動部材105の縦部105bが、前突部106aにネジ止めされることで、作動部材105はラック部材106と一体で上下方向に往復動するようになっている。
前記第2可動演出装置38は、前記第2ベース部材87の上端部に設置されて斜動第2可動体88の位置を判定するフォトセンサ等からなる第2検知手段134を備え(図34または図37参照)、第2検知手段134は、制御装置に電気的に接続されて検知信号が制御装置に入力されるようになっている。第2検知手段134は、該第2検知手段134における対向する検知部間を通過するように配置されたラック部材106の第2検知片135の有無によって、斜動第2可動体88(作動部材105)の位置を判定するよう構成される。第2検知片135は、ラック部材106の後突部106bに、第2ベース部材87の後側でネジ止めされ、斜動第2可動体88の待機位置において第2検知片135が第2検知手段134の検知部間に位置するよう設定され、第2検知手段134による第2検知片135の検知によって待機位置にある斜動第2可動体88を確認し得るよう構成される。
(直動第2可動体について)
前記直動第2可動体89は、図23,図24,図28に示す如く、最前面に位置する直動用装飾カバー体136と、該直動用装飾カバー体136の裏側に配設された光透過性を有していない合成樹脂素材から形成された直動用反射板137と、該直動用反射板137の裏側に配設された直動用第2発光基板138とから基本的に構成される。直動用装飾カバー体136には、パチンコ機のモチーフに合わせた文字等の直動用第2図柄89aが形成される。実施例では、直動用装飾カバー体136を光透過性を有する合成樹脂素材で形成したもとで、直動用第2図柄89aを除く部分の表面にメッキ塗装等を施すことで、直動用第2図柄89aの部分のみが光透過性を有するよう構成してある。直動用第2発光基板138の前面には、発光体としての複数のLED138aが、直動用第2図柄89aに対応して配設されると共に、直動用反射板137には各LED138aと対応して前後方向に貫通する通孔137aが穿設される。そして、直動用反射板137の裏面に直動用第2発光基板138をネジ止めした状態で、各通孔137aに対応するLED138aが臨んで、該LED138aの発光により直動用第2図柄89aが明輝されるよう構成される。また、実施例の直動用第2図柄89aは、前記斜動第2可動体88に形成された斜動用第2図柄88aおよび前記第1可動体43に形成された第1図柄43aとによって意味のある一連の図柄を形成すると共に、更に第3可動体154に形成された第3図柄154aを合わせて意味のある一連の図柄を形成するよう構成される。なお、直動用装飾カバー体136と直動用反射板137との間には、直動用第2図柄89aと対応する位置に、LED138aからの光を拡散する直動用光拡散シート139が介挿されている。
ここで、実施例では前記第1可動体43および2つの第2可動体88,89は、図6に示す如く、前記図柄表示装置13の表示部13aの前側である作動位置において、左側から右側へ第1可動体43、斜動第2可動体88および直動第2可動体89の順で直線状に並び、この状態で第1図柄43a、斜動用第2図柄88aおよび直動用第2図柄89aにより一連の意味のある図柄が形成されるよう構成される。また、図5に示すように、待機位置において第1可動体43が表示部13aの上辺に沿って位置すると共に、待機位置において表示部13aの右辺に沿って上側から下側へ斜動第2可動体88および直動第2可動体89の順で並んでいる状態で、第1図柄43a、斜動用第2図柄88aおよび直動用第2図柄89aにより、作動位置で直線状に並んだときと共通する一連の意味のある図柄が形成されるようになっている。
前記直動用反射板137には、図23に示す如く、直動用第2発光基板138から右方に延出する取付部137bが設けられ、該取付部137bが、前記第3連繋機構93に連繋されている。なお、取付部137bの左端部側には前後方向に貫通する貫通口137cが形成され、直動用第2発光基板138の前面に設けられたソケット138bが貫通口137cに臨むよう構成される。そして、ソケット138bに接続された配線は、直動用装飾カバー体136の右端部に、取付部137bとの間に設けた隙間を介して右方に引き出される。なお、直動用装飾カバー体136の左端部(取付部137bが設けられる側とは反対側の端部)に、後方に突出する規制突部140aを備える規制体140が配設される(図28参照)。規制突部140aは、第2カバー部材94の前面に配設した装飾部品141の前面に摺動当接可能に構成され、直動第2可動体89が上下動する際に第3連繋機構93との連繋部から離間する左端部が後方に変位するのを抑制するベく機能する。
前記装飾部品141は、図23,図30に示す如く、実施例では第2カバー部材94の前面の3箇所に配設され、最下部の装飾部品141に前記規制突部140aが摺動当接可能になっている。そして、該最下部の装飾部品141には、前記弧状ガイド孔94a,94aの夫々に対応して逃部141aが形成されて、該弧状ガイド孔94a,94aで案内される前記ローラ部材113,114との干渉を防止している。
(第3駆動部について)
前記第3駆動部92は、図23,図24,図26に示す如く、ソレノイド(第2駆動手段)142と、このソレノイド142により作動される第3伝達部143とから構成される。前記第2カバー部材94の前面下端部にソレノイド用設置凹部94fが形成され(図25,図31参照)、該ソレノイド用設置凹部94fにソノレイド142がプランジャ142aを上向きとした姿勢で設置される。また第2カバー部材94には、ソレノイド用設置凹部94fの上側に、第3伝達部設置部144が設けられ、該第3伝達部設置部144に第3伝達部143が設置される(図32,図36参照)。第3伝達部143は、プランジャ142aに連結された第1作動体145と、第3伝達部設置部144に長手方向の中間が回転可能に枢支されると共に長手方向の一端が第1作動体145に回転可能に枢支されたシーソー部材146と、該シーソー部材146の長手方向の他端が回転可能に枢支された第2作動体147とを備える。第1作動体145および第2作動体147は、図32および図36に示す如く、左右方向に離間して第3伝達部設置部144に上下動可能に配設され、両作動体145,147の間の第3伝達部設置部144に設けた軸にシーソー部材146の長手方向の中間が回転可能に軸支されている。そして、シーソー部材146における軸支部を挟んで右方に延在する端部が第1作動体145に軸を介して回転可能に軸支されると共に、軸支部を挟んで左方に延在する端部が第2作動体147に軸を介して回転可能に軸支されている。すなわち、ソレノイド142の励磁・消磁によって、第1作動体145が上下動するのに伴って、シーソー部材146を介して第2作動体147が逆向きに上下動するよう構成される。なお、ソレノイド142および第3伝達部143は、第2カバー部材94の前面にネジ止めされる第1カバー部品97によって第3伝達部設置部144に対して脱落不能に位置決めされる。
前記第3伝達部設置部144における第2作動体147を上下動可能に支持する設置部は、図25に示す如く、左右に離間する一対の規制壁144a,144aと、各規制壁144aの上端から他方の規制壁144aに向けて延在する上壁144bとを備える。第2作動体147は、正面視において凸状に形成されて、図32,図36および図39に示す如く、両規制壁144a,144aで案内されつつ上下動すると共に、上動時に上側の突出部分が上壁144b,144b間の隙間から上方に突出することで、第3連繋機構93の後述する第2部材150を押上げ得るよう構成される。
(第3連繋機構について)
前記第3連繋機構93は、図23,図24,図26に示す如く、前記第2カバー部材94の前面に回転可能に配設した作動ピニオン(連繋体)148と、該作動ピニオン148の右側に位置して前記第2連繋機構91のラック部材106と接離可能な第1部材149および作動ピニオン148の左側に位置して前記直動第2可動体89に配設されると共に前記第3伝達部143の第2作動体147と接離可能な第2部材150とを備える。第1部材149は、作動ピニオン148側の側縁にラック歯149aが形成されて、該ラック歯149aが作動ピニオン148に噛合し、また第2部材150は、作動ピニオン148側の側縁にラック歯150aが形成されて、該ラック歯150aが作動ピニオン148に噛合しており、作動ピニオン148の正転および逆転によって、第1部材149と第2部材150とは相互に反対方向に上下動するよう構成される。なお、第2カバー部材94の前面には、第3連繋機構93を覆うと共に、第3連繋機構93の位置決めおよび案内機能を有する第2カバー部品98がネジ止めされている。
前記作動ピニオン148は、第2カバー部材94と第2カバー部品98との間に配設した軸に回転可能に軸支される。第2カバー部材94における作動ピニオン148の配設位置より右側には、前後方向に貫通して上下方向に延在する案内用スリット94gが形成されると共に(図25参照)、第2カバー部品98における案内用スリット94gの前側に対向する位置には、前側に凹む案内溝98a(図26参照)が、案内用スリット94gと略同じ長さで上下方向に平行に延在して形成されている。前記第1部材149の裏面には、後方に突出するガイド板149bが上下方向の全長に亘って形成されると共に、該第1部材149の前面には、上下方向に離間して一対のガイド突起149c,149cが前方に向けて突設される。そして、第1部材149は、ガイド板149bを案内用スリット94gに摺動可能に挿通すると共に、ガイド突起149c,149cを案内溝98aに摺動可能に挿入することで、該第1部材149は案内用スリット94gおよび案内溝98aに沿って上下方向に直線的に移動し得るよう支持される(図31参照)。また、ガイド板149bは、案内用スリット94gから第2装置本体部96内に突出し、該突出部分の上端が、前記第2連繋機構91におけるラック部材106の下側に対向するよう位置し、ラック部材106の下端がガイド板149bの上端に当接可能に構成される(図35,図38参照)。
前記第2カバー部品98における作動ピニオン148の配設位置より左側には、図26に示す如く、前後方向に貫通して上下方向に延在する案内孔98bが、前記案内溝98aと平行に形成される。これに対して前記第2部材150の前面には、上下方向に離間して一対の取着用突起150b,150bが前方に向けて突設されており、該取着用突起150b,150bを案内孔98bに摺動可能に挿入することで、該第2部材150は案内孔98bに沿って上下方向に直線的に移動し得るよう支持される。また、各取着用突起150bには前側に開口するネジ孔が形成されており、該取着用突起150bにおける第2カバー部品98の前側に突出する前端に、前記直動第2可動体89の取付部137bをネジ止めすることで、直動第2可動体89が第2部材150と一体で移動するよう構成される。
なお、前記第2部材150の前面には、両取着用突起150b,150bの間に、該取着用突起150b,150bより突出寸法が小さく、かつ案内孔98bを介して第2カバー部品98の前面に突出する規制リブ150cが形成されている。また案内孔98bから前側に突出する取着用突起150b,150bには、上下端部に通孔を形成した板体151が、通孔に取着用突起150b,150bを挿通すると共に規制リブ150cの前端に後面を当接した状態で取付けられ、該板体151を挟んで前記直動第2可動体89の取付部137bが取着用突起150b,150bにネジ止めされている。すなわち、板体151を規制リブ150cの前端に当接することで、板体151と第2カバー部品98との間には隙間が生じ、第2部材150と直動第2可動体89の取付部137bとで第2カバー部品98を挟持してしまうのを防いで、直動第2可動体89(第2部材150)のスムーズな移動が確保されるようになっている。
前記第2カバー部材94の前面には、図25に示す如く、前記案内用スリット94gの下端に対応してストッパ94hが設けられ、該ストッパ94hに、前記第1部材149の下端が当接することで該第1部材149の下降を規制するよう構成される。また前記第2カバー部材94の後面には、前記ソレノイド用設置凹部94fを凹設することで後方に突出する段部が形成され、該段部に下端が係止された復帰手段としての圧縮コイルバネ152の上端部(第1部材149におけるガイド板149bの端部と対向する端部)に、押し部品153が取付けられている。そして、押し部品153は、圧縮コイルバネ152の弾力によって常に第1部材149におけるガイド板149bの下端に当接する方向へ付勢されている。すなわち、第1部材149は、常に圧縮コイルバネ152の弾力によって上方位置に向けて付勢されると共に、作動ピニオン148に噛合している第2部材150は下方位置に向けて付勢される。従って、第1部材149および第2部材150に圧縮コイルバネ152以外の外力が加わっていない状態で、第2部材150は、下端が前記第2作動体147の設置部を構成する上壁144b,144bに当接する原位置に位置(図32参照)し、このとき該第2部材150に配設されている直動第2可動体89が前記待機位置に保持されるよう構成される。
前記第2連繋機構91が第1位置(斜動第2可動体88が待機位置)に位置し、第3連繋機構93が原位置に位置する状態で、図33に示す如く、第2連繋機構91のラック部材106と第3連繋機構93の第1部材149とは上下方向に離間している。そして、第2連繋機構91が第1位置から第2位置に移動する途中の接触位置で、図34に示す如く、ラック部材106が第1部材149に接触し、この接触状態で第2連繋機構91が第2位置に向けて移動することで、第1部材149がラック部材106で押されて下方に移動し、これによって前記作動ピニオン148を介して第2部材150が上方へ移動するよう構成される(図37参照)。第2連繋機構91が第2位置に到来することで、図37に示す如く、第2部材150が最上方の可動位置に至り、このときに直動第2可動体89が作動位置に到来するようになっている。また、第2連繋機構91が第2位置から接触位置まで移動する間は、前記圧縮コイルバネ152の弾力によって第1部材149はラック部材106に当接するように付勢され、よってラック部材106と第1部材149とが一体で上方に移動することで、作動ピニオン148を介して第2部材150が下方に移動するようになっている。すなわち、ラック部材106が接触位置と第2位置との間を移動する間は、該ラック部材106と第1部材149との接触状態が維持され、第2連繋機構91の移動に伴って第3連繋機構93が原位置と可動位置との間を一体的に移動する。
前記第2連繋機構91により待機位置と作動位置との間を往復動する斜動第2可動体88の軌道は、前記第3連繋機構93により待機位置と作動位置との間を往復動する直動第2可動体89の軌道と一部が重なるように設定されている。すなわち、実施例では待機位置において斜動第2可動体88の下方に離間して位置する直動第2可動体89は、待機位置および作動位置の間の干渉位置と作動位置との間を移動する領域において、待機位置および作動位置の間の干渉位置と待機位置との間を移動する斜動第2可動体88と接触干渉する関係に設定されている。但し、実施例では第2連繋機構91のラック部材106が、第3連繋機構93の第1部材149と接触する接触位置まで移動する間に、該第2連繋機構91によって斜動第2可動体88が干渉位置より作動位置側に移動し、ラック部材106が第1部材149と接触した状態で第2連繋機構91と連動する第3連繋機構93により移動する直動第2可動体89が斜動第2可動体88と接触しないよう構成される。すなわち、斜動第2可動体88は、第2連繋機構91が接触位置と第2位置との間で移動する際には、直動第2可動体89の軌道から外れた位置を移動するようになっている。
ここで、前記第3駆動部92(ソレノイド142)による第3連繋機構93の移動範囲は、第3駆動部92の第2作動体147が第3連繋機構93の第2部材150と接触した状態で上下動した際に、前記作動ピニオン148を介して第2部材150とは逆方向に上下動する第1部材149が、待機位置の第2連繋機構91のラック部材106と接触しないように設定される。また、第3駆動部92を作動したときの直動第2可動体89の移動範囲は、前記干渉位置より待機位置側に設定され、ソレノイド142の駆動時に直動第2可動体89と斜動第2可動体88とが接触しないよう構成される(図39参照)。
(第3可動演出装置について)
前記裏部材32の下対向面部35bには、図5に示す如く、第3可動体154を備えた第3可動演出装置39が配設されている。第3可動演出装置39は、第3可動体154を、前記表示部13aの下辺(第1の辺と平行な辺)の外側の待機位置(図5)と、表示部13aの前側に臨んで作動位置に至って左右方向に直線状に並んだ前記第1可動体43および第2可動体88,89の下側に並ぶ作動位置(図6)との間を、表示部13aの前面と平行な姿勢を保持して上下方向に往復動するよう構成される。また第3可動体154には、第1可動体43や第2可動体88,89と同様に、パチンコ機のモチーフに合わせた文字や図形等の第3図柄154aが形成されており、該第3図柄154aは、第3可動演出装置39に内蔵の第3発光基板(図示せず)のLEDを発光することで明輝し得るよう構成される。更に、第3図柄154aは、表示部13aの前側で直線状に並んだ第1可動体43の第1図柄43aおよび第2可動体88,89の第2図柄88a,89aの図柄列の下側に並んで、一連の図柄を形成し得るよう構成されている。
〔実施例の作用〕
次に、前述した実施例に係るパチンコ機の作用につき説明する。
前記遊技領域18aに打ち出されたパチンコ球は、前記装飾部材28の外周囲を流下し、該パチンコ球が前記球導入部30に通入すると、該パチンコ球は前記ステージ29に通出され、該ステージ29を左右に転動した後に遊技領域18aに排出され、このパチンコ球は第1始動入賞装置23や普通入賞装置27等に入賞可能となる。そして、第1始動入賞装置23にパチンコ球が入賞すると、前記図柄表示装置13の図柄が変動開始され、所要の図柄組合わせゲームが展開される。図柄表示装置13で展開される図柄変動ゲームの結果、図柄表示装置13に所定の図柄組合わせで図柄が停止表示されたときに大当りが発生する。そして、大当りが発生すると、図柄表示装置13に表示された図柄組み合わせに応じて、前記遊技盤18の下方に設けられた特別入賞装置25の入賞口が開放され、多数の賞球の獲得が可能となる。
また、前記遊技領域18aを流下するパチンコ球が前記ゲート26を通過すると、前記制御装置は、ゲートセンサから入球検知信号が入力されたことを条件として、前記第2始動入賞装置24の開閉部材を開放するか否かの抽選を行なう。そして、抽選の結果、当りとなった場合は、第2始動入賞装置24の開閉部材が作動されて始動入賞口が開放され、該始動入賞口への入賞確率が高まる。また、第2始動入賞装置24の始動入賞口にパチンコ球が入賞した際には、第1始動入賞装置23にパチンコ球が入賞した場合と同様に、前記図柄表示装置13の図柄が変動開始され、所要の図柄組合わせゲームが展開された後、大当り、外れ等の何れかの結果が表示部13aに表示される。
前記図柄表示装置13で展開される図柄変動ゲームの演出に応じて、前記可動演出装置37,38,39が作動制御されて、各可動体43,88,89,154が作動されて動的な演出により遊技の興趣が高められる。また、各可動体43,88,89,154に配設されている発光基板73,101,138のLED73a,101a,138aが、図柄変動ゲームの演出に応じて発光制御されて、各可動体43,88,89,154に形成されている図柄43a,88a,89a,154aが明輝する演出により遊技の興趣が向上される。
(第1可動演出装置の単独の作用について)
前記第1可動演出装置37は、第1モータ64の停止時(非通電時)に、該第1モータ64自体の機械的な保持トルクによって、前記可動部材41および第1可動体43の重量を第1伝達部46を介して支持して、可動部材41を待機位置で停止している(図5,図12,図20,図19参照)。また可動部材41の待機位置において、前記磁石49と金属片54との磁力吸着によっても可動部材41は補助的に待機位置に保持される。従って、第1可動演出装置37は、遊技盤18の振動やその他の予定しない力が可動部材41や第1可動体43に加わった際であっても、可動部材41および第1可動体43が待機位置から下降することを好適に防止できる。
前記第1可動演出装置37は、通常状態において第1可動体43が待機位置にあり、前記図柄表示装置13の表示部13aで行なわれる図柄変動ゲームに連動して、または独立して、第1可動体43が待機位置と作動位置との間で往復動される。具体的には、第1可動演出装置37は、第1モータ64が駆動されて第1伝達部46を介して可動部材41が下方へ変位される。これにより、可動部材41は、前記転がり軸受51に支持されたもとで下降し、該可動部材41の下降に伴って第1連繋機構44によって第1可動体43が腕部53に沿って左方に移動する(図21,図22参照)。すなわち、図5に示すように表示部13aの上辺中央の待機位置に位置していた第1可動体43は、可動部材41の下降に伴って左方へ移動することで、表示部13aの前方を左斜め下方に向けて平行移動して該表示部13aの上下方向の中央において左辺側に偏倚した図6に示す作動位置に到来する。第1モータ64は、可動部材41および第1可動体43が作動位置に到来すると停止し、該可動部材41および第1可動体43は作動位置に保持される。
また、前記第1モータ64が逆転駆動されると、第1伝達部46を介して可動部材41が上方へ変位される。これにより、可動部材41は、前記転がり軸受51に支持されたもとで上昇し、該可動部材41の上昇に伴って第1連繋機構44によって第1可動体43が腕部53に沿って右方に移動する。すなわち、表示部13aの上下方向の中央において左辺側に偏倚した作動位置に位置していた第1可動体43は、可動部材41の上昇に伴って右方へ移動することで、表示部13aの前方を右斜め上方に向けて平行移動して該表示部13aの上辺中央の待機位置に戻る。そして、前記第1検知手段69が第1検知片70を検知してから所定のタイミングで第1モータ64を停止することで、第1可動体43が表示部13aの上側に退避した待機位置で停止保持される。前記第1装置本体部47に対して上下方向に移動する可動部材41は、前記可動基部52における右方に延在する腕部53が該第1装置本体部47の可動挿通口47aで前後が案内されると共に(図17参照)、可動基部52の左側に配設されたガイド部材52aが該第1装置本体部47の案内口47bで前後が案内される。すなわち、可動部材41は、可動基部52の左右両側で前後が夫々案内されることで、該可動部材41の前後方向のぶれは好適に抑制される。
ここで、前記可動部材41が待機位置に到来したときには、図14および図18に示す如く、前記規制部材48が腕部53の前側に臨んで、該腕部53の前方への移動が規制される。すなわち、腕部53の前側には第1可動体43が配設されるため、該腕部53には第1可動体43の重量によって前方に傾く力が加わるが、前記規制部材48によって前方への移動は確実に防止される。従って、腕部53に配設される第1可動体43の前側への変位も防止され、該第1可動体43が装飾部材28等の前側に位置する部材と干渉するのを防止し得る。また、規制部材48は、上側から下側に向かうにつれて第1ベース部材40の延出部40aとの間隔が広くなる傾斜部48bを下端部に備えているから、作動位置から待機位置に移動する可動部材41の腕部53を、第1ベース部材40の延出部40aと当該規制部材48の平行部48aとの間に確実に導びくことができる。
前記第1可動演出装置37では、図16,図18,図19,図21および図22等に示す如く、第1装置本体部47に対し、可動部材41を移動自在に支持する転がり軸受51を挟んで腕部53の延出側とは反対側に第1伝達部46および第1モータ64からなる第1駆動部42を配置してある。従って、第1駆動部42が腕部53の動作の邪魔とならず、可動部材41を安定して移動することができる。また、可動部材41と第1可動体43とを連繋する第1連繋機構44は、可動部材41における腕部53の延出側に概ね配置されるため(図19,図22参照)、該第1連繋機構44の設計の自由度が第1駆動部42のために低くなるのを抑えることができる。
前記第1可動演出装置37は、固定側の第1カバー部材45に対して可動部材41の可動基部52が、滑り軸受構造と比べて摺動負荷が低い転がり軸受51を介して支持されているので、可動部材41を円滑に動作させることができると共に、第1駆動部42(第1モータ64)に対する負荷を軽減できる。第1可動演出装置37では、可動基部52から横方向に延びる腕部53に第1発光基板73を備えて比較的重量のある第1可動体43が設けられるので、可動基部52に対して斜め下方向に第1可動体43および腕部53の重量がかかる。しかしながら、転がり軸受51は、図17に示す如く、内受部59および中受部61が、転動体60によって左右から挟まれて支持されており、変位方向と交差する方向へ荷重がかかっても傾き難いので、第1可動体43の重量が斜めにかかっても転がり軸受51によって可動部材41の上下動を円滑に行ない得る。また転がり軸受51は、可動基部52に配設される内受部59の左右両側において、上下方向に離間する複数の転動体60により移動自在に支持されているから、可動部材41を安定して支持してより円滑に動作させることができる。
前記転がり軸受51を構成する外受部58は、上端部を第1カバー部材45に設けた上係合部45bに係合したもとで、該外受部58の下端部が、第1カバー部材45に対して着脱可能に固定される固定部材62により保持されている(図19参照)。すなわち、転がり軸受51の中受部61および内受部59を移動自在に支持する外受部58は、上端部と下端部とで第1カバー部材45に対して保持されて、中受部61および内受部59が移動する中間領域においては、当該外受部58を第1カバー部材45に固定するネジ等の手段が存在しない。従って、外受部58にネジ等の固定手段に対する固定部分を設けたり、中受部61や内受部59に固定手段と干渉しない構成を採用する必要がなく、各部品の構成を簡略化して製造コストを低廉にすることができる。また外受部58は、固定部材62を取外すだけで第1カバー部材45から簡単に取外すことができ、メンテナンス性が向上する。
前記腕部53に対して第1可動体43を移動自在に配設する前記可動連結部材78は、図19および図22に示す如く、腕部53に対して複数の案内ローラ57,57で支持されており、第1可動体43の移動時における抵抗は小さく、第1可動体43のスムーズな動作を達成し得る。また、可動連結部材78と共に第1連繋機構44を構成する第1作動杆79は、可動連結部材78および第1ベース部材40のカム溝84に対してローラ体81,83を介して回転および移動可能に連繋されており、第1連繋機構44の作動時における各連繋部で発生する抵抗を小さく抑えている。すなわち、前記第1モータ64により往復動される可動部材41の動作に連動して第1可動体43を動作させる第1連繋機構44の各支持部分や連繋部での抵抗が小さくなるよう構成しているから、第1モータ64に加わる負荷をより小さくすることができ、駆動力の小さなモータを用いることを可能として小型化を図り、コストの上昇を抑制し得る。
前記第1可動体43における第1発光基板73のソケット73bに接続された配線は、前記腕部53に配設された配線カバー86と第1発光基板73との間に画成される空間内でU字状に折曲された後に、該腕部53に画成された配線収容部55bに収容された状態で第1装置本体部47内に引き込まれ、前記第1ベース部材40の配線通口40cを介して裏側に引き出されている。すなわち、第1可動体43の裏側に臨む配線が、第1可動体43の移動に際して後方や上方に突出するように曲がるのは防止され、配線が他の部材に引掛かることで第1可動体43および可動部材41の移動を阻害するのは防止される。また、配線収容部55bの後方開口を閉じる配線蓋体85は、図12に示す如く、第1装置本体部47の外側と内側とに亘って延在し、該配線蓋体85が腕部53の後方への変位を規制するべく機能している。しかも、配線蓋体85の後方に突出する突条部85aは円弧状に形成されて(図14参照)、第1装置本体部47における第1ベース部材40との接触面積を小さく抑えるようになっているので、可動部材41の往復動時における第1ベース部材40との接触抵抗は小さく、可動部材41のスムーズな動作および第1モータ64に加わる負荷を低減するのに寄与している。
前記第1可動演出装置37は、前記裏部材32に対して第1装置本体部47を単位とするユニット単位で着脱することができ、故障や部品交換等のメンテナンスは容易である。また、前記腕部53に対して第1可動体43を着脱位置に位置することで、図12および図16に示す如く、該第1可動体43と可動連結部材78とを固定する右端のネジ80は、腕部53の収容空間S外で後側に露出すると共に、左端および中間の2つのネジ80の夫々は、前記後支持部56に形成した対応する孔56aと前後で整列する。すなわち、収容空間Sに臨む2つのネジ80は、後支持部56の孔56aを介して挿入した工具で弛み外したり締付けることができるから、腕部53を分解することなく第1可動体43の着脱を行なうことが可能で、メンテナンスが容易となる。
更に、前記配線蓋体85を腕部53に固定する2つのネジは、第1装置本体部47に対して可動部材41を待機位置に位置させた状態で、一方は第1装置本体部47の外側で後側に露出して位置すると共に、他方は前記配線通口40cに臨んで後側に露出しているから(図12参照)、該配線蓋体85については、第1装置本体部47を分解することなく取外したり取付けたりすることができる。また、前記配線カバー86を腕部53に固定するネジは後側に露出しているから、該配線カバー86についても腕部53を分解することなく着脱し得る。すなわち、前記第1発光基板73に接続する配線を後側から覆っている配線カバー86および配線蓋体85は、何れも他の部品を取外すことなく第1装置本体部47の後側からの操作で取外したり取付けることができるので、該配線の交換等のメンテナンスを容易に行ない得る。
(第2可動演出装置のみの作用について)
前記第2可動演出装置38は、第2モータ120を停止(非通電時)した待機位置では、図5に示す如く、前記斜動第2可動体88および直動第2可動体89が、前記図柄表示装置13の表示部13aの右辺側において、前記直線Lを挟んで上下の関係で並んでいる。第2可動演出装置38は、第2モータ120が駆動されて第2伝達部95を介して第2連繋機構91の作動部材105が下方へ変位されると、該作動部材105の第1カム孔105cおよび第2カバー部材94の第2カム孔94cにローラ部材119を介して一端が連繋されると共に他端が斜動第2可動体88に連繋されている第2作動杆107が押下げられ、図34に示す如く、前記平行リンク機構108で支持されている斜動第2可動体88が待機位置から左斜め下方に向けて平行移動する。また、前記第2連繋機構91のラック部材106が接触位置まで下降すると、該ラック部材106が、前記第3連繋機構93において原位置に位置する第1部材149の上端に接触し、該ラック部材106の下降に伴って第1部材149が前記圧縮コイルバネ152の弾力に抗して押下げられる。
前記第1部材149の下降に伴って該第1部材149が噛合する前記作動ピニオン148が回転し、該作動ピニオン148に第1部材149とは反対側で噛合する第2部材150は、下端が前記第3伝達部設置部144の上壁144b,144bに当接した原位置から上昇する。これにより、該第2部材150に配設される前記直動第2可動体89が待機位置から作動位置に向けて上昇する。前記ラック部材106が第1部材149に当接した状態で第2連繋機構91が第2位置に向けて移動することで、斜動第2可動体88が左斜め下方に移動しつつ直動第2可動体89が垂直上方に移動する。このとき、直動第2可動体89が干渉位置に至る前に、斜動第2可動体88が干渉位置より作動位置側に移動するので、両可動体88,89が接触して動作が阻害されることはない。
そして、前記第2連繋機構91が第2位置に到来することで、図6に示す如く、前記斜動第2可動体88が、前記図柄表示装置13の表示部13aの前側であって、略中央の作動位置に到来する。また、前記ラック部材106と第1部材149とが接触した状態で第3連繋機構93が可動位置に至り、これによって直動第2可動体89が、斜動第2可動体88の右側に並ぶ作動位置に到来する(図36〜図38参照)。前記第2モータ120は、前記斜動第2可動体88が作動位置(第2連繋機構91が第2位置)に到来すると停止し、該斜動第2可動体88および直動第2可動体89は作動位置に保持される。
前記第2モータ120が逆転駆動されると、作動部材105は第1位置に向けて上昇すると共に、第2連繋機構91を介して作動位置の斜動第2可動体88は右斜め上方に向けて平行移動する。また、第2連繋機構91のラック部材106が第1位置に向けて上昇するのに伴い、前記圧縮コイルバネ152で付勢されている第3連繋機構93の第1部材149はラック部材106に接触した状態で、該ラック部材106の上昇に伴って上昇する。これにより、第1部材149に作動ピニオン148を介して噛合する第2部材150が可動位置から原位置に向けて下降することで、作動位置の直動第2可動体89は下方に向けて平行移動する。このとき、斜動第2可動体88が干渉位置に至る前に、直動第2可動体89が干渉位置より待機位置側に移動するので、両可動体88,89が接触して動作が阻害されることはない。
そして、前記第2部材150の下端が第3伝達部設置部144の上壁144b,144bに当接して下降が規制されて第2部材150および第1部材149が原位置に保持されることで、引続き上昇する前記ラック部材106が第1部材149から離間し、直動第2可動体89は待機位置に保持される(図32参照)。また、前記第2検知手段134が第2検知片135を検知してから所定のタイミングで第2モータ120を停止することで、斜動第2可動体88が表示部13aの右辺側に退避した待機位置に保持される。前記第2装置本体部96に対して上下方向に移動するラック部材106は、図31に示す如く、前記前突部106aおよび後突部106bが対応する前長孔94eおよび後長孔87aに夫々案内されることで、左右方向にぶれることなく上下動する。また、第2装置本体部96の前側および後側で前突部106aおよび後突部106bに配設される作動部材105および第2検知片135によってラック部材106の前後方向のぶれも抑制される。
ここで、前記第2連繋機構91が第2位置から第1位置に移動する際には、前記平行リンク機構108を構成する第1リンク杆109と第2装置本体部96との間に張設したねじりコイルバネ116により、該第1リンク杆109が第2位置に向けて回転するよう付勢される。従って、前記斜動第2可動体88の動きに追従して平行リンク機構108がスムーズに移動し、該斜動第2可動体88は姿勢を保持したまた待機位置まで確実に移動する。また、第1リンク杆109に設けた案内突部109aによって、該第1リンク杆109は前記第2カバー部材94の上部延出部94dの裏側に案内され、第1リンク杆109が上部延出部94dに引掛かって第2位置への移動が妨げられるのは防止される。
すなわち、前記第2可動演出装置38では、1つの第2モータ120により、2つの第2可動体88,89を動作させることができる。また、斜動第2可動体88に連繋される第2連繋機構91と機械的に接触する第3連繋機構93により直動第2可動体89を移動するよう構成してあるから、斜動第2可動体88の軌道の一部を、直動第2可動体89の軌道の一部と重なるように構成して2つの第2可動体88,89を限られたスペースに配設した場合であっても、両第2可動体88,89が移動途中で干渉することはなく、両第2可動体88,89で意図した動作演出を行ない得る。しかも、2つの第2可動体88,89を独立したモータで夫々動作するものではないから、モータを2つ設けた場合に比ベて部品点数を低減し得ると共に設置スペースを小さくでき、かつ制御装置にかかる負担を軽減し得る。
また、前記第2可動演出装置38においては、図30に示す如く、両第2可動体88,89の待機位置では両第2可動体88,89が上下方向に直線的に並んでおり、この状態から両第2可動体88,89が図6に示す左右方向に並ぶ作動位置に変化するので、動作に面白みがあり、興趣のある演出を行ない得る。
前記第2可動演出装置38では、2つの第2可動体88,89を待機位置と作動位置の間で大きく往復動する動作とは別に、斜動第2可動体88のみを待機位置と接触位置との間の一部範囲で往復動する動作を行なうことができる。すなわち、前記第2検知手段134が第2検知片135を検知している状態から斜動第2可動体88を下降する際の第2モータ120の駆動ステップ数が、前記第2連繋機構91のラック部材106が、第3連繋機構93の第1部材149に接触しない値までの間で第2モータ120を正逆駆動することで、斜動第2可動体88が待機位置と接触位置に至る前の範囲で、該斜動第2可動体88のみが往復動する。
また前記第2可動演出装置38では、2つの第2可動体88,89を待機位置と作動位置の間で大きく往復動する動作および斜動第2可動体88のみを往復動する動作とは更に別に、直動第2可動体89のみを待機位置と作動位置との間の一部範囲で上下方向に往復動する動作を行なうことができる。すなわち、斜動第2可動体88を待機位置に保持した状態で第2モータ120を駆動停止したもとで、前記ソレノイド142の励磁・消磁(通電・非通電)を反復することで、第3伝達部143により直動第2可動体89のみが上下動する。すなわち、ソレノイド142を励磁してプランジャ142aを本体内に引き込むことで、図39に示す如く、前記第1作動体145およびシーソー部材146を介して第2作動体147が上昇し、前記上壁144b,144bに下端を当接している原位置の第3連繋機構93の第2部材150を押上げ、直動第2可動体89を上昇する。そして、ソレノイド142を消磁することで、前記圧縮コイルバネ152の弾力および直動第2可動体89自身の重量によって該直動第2可動体89が下降して、第2部材150が上壁144b,144bに当接することで直動第2可動体89は待機位置に保持される。このように、ソレノイド142の励磁・消磁を反復するだけで、直動第2可動体89は上下動する。
すなわち、前記第2可動演出装置38では、第2連繋機構91を移動させる範囲により、第2モータ120の駆動により斜動第2可動体88のみを動作する演出と、斜動第2可動体88および直動第2可動体89の2つの可動体88,89を連動して動作する演出とを行なうことができ、興趣のある演出を少ない部品で実施し得る。また、第2連繋機構91と第3連繋機構93とを機械的に接離可能な構成としたので、連繋機構の機械的な構成によって1つの可動体のみを動作させる状態と2つの可動体を同期して動作させる状態とに変化する構成に比べ、機構の簡略化を図ることができ、コストを低廉に抑え得る。
更にまた、前記第2可動演出装置38では、直動第2可動体89をソレノイド142により動作し得るから、直動第2可動体89を単独で動作して演出を行なうことができ、多様な動作パターンでの演出を行なうことで、興趣をより向上し得る。また、ソレノイド142により直動第2可動体89が動作する範囲は、該直動第2可動体89が斜動第2可動体88と干渉することのない干渉位置より待機位置側で、かつ第3連繋機構93の第1部材149が、第1位置の第2連繋機構91におけるラック部材106に接触しない範囲で第3連繋機構93を移動するよう構成してあるから(図39参照)、直動第2可動体89を単独で動作させる際に、直動第2可動体89が斜動第2可動体88と干渉してしまったり、第3連繋機構93が第2連繋機構91と接触して斜動第2可動体88が意図しない動作を行なってしまうのを防止し得る。なお、ソレノイド142の制御は、モータを制御するのに比べて制御負担は軽く、第2モータ120とソレノイド142の両方を駆動する場合の制御装置にかかる負担は、2つのモータを用いる場合に比べて小さく抑えることができる。
前記第2可動演出装置38では、第2連繋機構91の第1位置および第3連繋機構93の原位置で、両機構91,93のラック部材106と第1部材149とが離間し(図33参照)、第2連繋機構91の接触位置から第2位置までの間でラック部材106が第1部材149に接触するよう構成されている(図34,図35,図37,図38参照)。また、第3連繋機構93の原位置で、第3伝達部143の第2作動体147と第2部材150とが接触可能な状態となっている。そして、図34に示すようにラック部材106が第1部材149と接触して第3連繋機構93が原位置から可動位置に移動する際には、該第3連繋機構93の第2部材150が、第3伝達部143の第2作動体147から離間する方向に移動するよう構成されている。すなわち、第2モータ120の駆動によって直動第2可動体89を待機位置から作動位置に移動する際には、第3伝達部143から第2部材150を機械的に切離すから、このときに第3伝達部143やソレノイド142に負荷が加わることはない。
また、前記第1部材149とラック部材106とが接触した状態で、図34に示すように第2部材150が第3伝達部143の第2作動体147と接触可能な位置に臨んでいる際に、前記ソレノイド142が励磁されて第2作動体147が第2部材150に接触してこれを押上げた際には、第1部材149がラック部材106から離間する方向に移動するから、この場合であっても第2連繋機構91を介して第2モータ120に負荷が加わることはない。すなわち、第2連繋機構91と第3連繋機構93、および第3連繋機構93と第3伝達部143との何れもが機械的に切離し可能な構成で、かつ第2連繋機構91と第3連繋機構93とが連繋されて第2モータ120の駆動力が第3連繋機構93に加わっているときには、該第3連繋機構93が第3伝達部143から離間する方向に移動し、また第3伝達部143と第3連繋機構93とが連繋されてソレノイド142の駆動力が第3伝達部143に加わっているときには、第3連繋機構93が第2連繋機構91から離間する方向に移動するよう構成されているから、第2モータ120およびソレノイド142が意図していないときに駆動された場合であっても、該第2モータ120、ソレノイド142、第2連繋機構91、第3連繋機構93および第3伝達部143等に無用な負荷が加わらず、これら部材の故障等の発生を防止し得る。
(第1、第2および第3可動演出装置の相互の作用について)
前記第1可動体43は、待機位置と作動位置とで同じ姿勢を保持しており、該第1可動体43に形成されている第1図柄43aは、待機位置と作動位置とで同じ図柄として認識できる。また、前記斜動第2可動体88および直動第2可動体89も、待機位置と作動位置とで同じ姿勢を保持しており、該両第2可動体88,89に形成されている第2図柄88a,89aは、待機位置と作動位置とで同じ図柄として認識できる。なお、前記第3可動体154も、待機位置と作動位置とで同じ姿勢を保持しており、該第3可動体154に形成されている第3図柄154aは、待機位置と作動位置とで同じ図柄として認識できる。但し、第3可動体154は、待機位置では前記装飾部材28におけるステージ29および透明壁31の裏側に一部が前側から視認可能に臨んでいるだけであり、該第3可動体154に形成されている第3図柄154aの全体を遊技者が明確に認識することはできない。
前記第1可動演出装置37において、前記第1可動体43を待機位置から作動位置に向けて移動すると、該第1可動体43は、前記図柄表示装置13の表示部13aの上辺略中央から表示部13aの前側を左斜め下方に向けて平行移動し、表示部13aの上下方向の中央において左辺側に偏倚した作動位置に到来する(図6参照)。また、前記第2可動演出装置38において、両第2可動体88,89を待機位置から作動位置に向けて夫々移動すると、直動第2可動体89は、図柄表示装置13の表示部13aの右辺下部から直上に向けて平行移動すると共に、斜動第2可動体88は、表示部13aの右辺上部から表示部13aの前側を左斜め下方に向けて平行移動する。そして、直動第2可動体89が、表示部13aの上下方向の中央において作動位置の前記第1可動体43に対して上辺に沿って直線状に並ぶ作動位置に到来すると共に、斜動第2可動体88が、表示部13aの上下方向の中央において作動位置の第1可動体43および直動第2可動体89との間において上辺に沿って直線状に並ぶ作動位置に到来する(図6参照)。第1可動体43および2つの第2可動体88,89が表示部13aの前側で直線状に並んだ状態で、各可動体43,88,89に形成されている第1図柄43a、斜動用第2図柄88aおよび直動用第2図柄89aが一連の意味のある図柄を形成する。更に、前記第3可動演出装置39において、前記第3可動体154を待機位置から作動位置に向けて移動すると、該第3可動体154は、前記図柄表示装置13の表示部13aの前側で直線状に並んでいる第1可動体43および第2可動体88,89の下側に並ぶ作動位置に到来する(図6参照)。この第3可動体154に形成されている第3図柄154aは、直線状に並ぶ第1図柄43a、斜動用第2図柄88aおよび直動用第2図柄89aと共に意味のある一連の図柄を形成する。
すなわち、前記図柄表示装置13の表示部13aの前側で一連の図柄を形成する際に、該表示部13aの複数の辺から可動体43,88,154が表示部13aの前側に出てくるので、面白みがあり、遊技の興趣を向上し得る。特に、第1可動体43と斜動第2可動体88とは、単に対応する辺と直交する方向に移動するのではなく、斜めに移動するから一連の図柄を形成する際に該可動体43,89の動きが単調でなく複雑で面白みがあり、興趣を高めることができる。しかも、斜動第2可動体88は、作動位置の第1可動体43および直動第2可動体89の間に斜め上方から入り込むように移動するから、可動体の動きに面白みがあり、より興趣を高めることができる。更に、直線状に並ぶ第1可動体43と2つの第2可動体88,89は、図6に示すように、表示部13aの上下方向の中央において横方向の全体に一連で位置するから、遊技者に大きなインパクトを与えることができ、他の機種に対する差別化を図り得る。
また実施例では、左右方向に直線的に並ぶ3つの可動体43,88,89に形成されている図柄43a,88a,89aのみによって意味のある一連の図柄を形成しているが、更に前記第3可動体154が下側に並ぶことで、該第3可動体154に形成されている第3図柄154aと合わせて意味のある一連の図柄が形成される。この場合に、第3可動体154の第3図柄154aは、前述したように待機位置では全体が前側から明確に認識することができないので、第3可動体154が待機位置から作動位置に移動して前側から全体が認識し得るようになった第3図柄154aが、上側で直線的に並ぶ一連の図柄に合体して一連の図柄を形成することでの興趣を高めることができる。
ここで、前記第1可動体43を移動する第1連繋機構44において、前記カム溝84における曲率の小さな湾曲部84bを第1作動杆79の第2ローラ体83が案内される際には、第1可動体43は左右方向へ殆ど変位することなく上下方向に略直線的に移動する。すなわち、前記表示部13aの右辺側から作動位置に斜めに移動してくる前記斜動第2可動体88に対し、第1可動体43を干渉することなく作動位置に移動することができると共に、作動位置において斜動第2可動体88と第1可動体43とを近接して位置させることができる。これにより、左右方向に直線的に並んだ第1可動体43と斜動第2可動体88との間が大きく離間して一連で形成される図柄に違和感を与えるのを抑制し得る。
前記作動位置から待機位置に移動した第1可動体43は、図5に示す如く、図柄表示装置13の表示部13aの上辺中央に位置すると共に、作動位置から待機位置に移動した2つの第2可動体88,89は、表示部13aの右辺側において上下方向に並んで位置する。このとき、表示部13aの上辺に位置する第1可動体43の第1図柄43aと、表示部13aの右辺側に位置する2つの第2可動体88,89の第2図柄88a,89aは、鉤形に並んで、作動位置において形成した一連の図柄と共通する図柄を形成する。すなわち、第1可動体43および第2可動体88,89の待機状態においても、各図柄43a,88a,89aで意味のある図柄を表示することができ、装飾効果を向上し得る。
ここで、前記各可動体43,88,89,154の図柄43a,88a,89a,154aで形成される一連の図柄の構成をより具体的に説明する。例えば、第1図柄43aとして「パチ」、斜動用第2図柄88aとして「ン」、直動用第2図柄89aとして「コ」、第3図柄154aとして「ゲーム」の文字が夫々形成されているとする。この場合は、第1可動体43、斜動第2可動体88および直動第2可動体89の3つの可動体が作動位置に移動することで、前記表示部13aの前側において、左右方向に並んだ「パチンコ」の図柄が一連で形成され、遊技者の興趣を向上することができる。また、左右方向に並んだ3つの可動体43,88,89の下側の作動位置に第3可動体154が移動することで、表示部13aの前側において、上下2段で「パチンコゲーム」の図柄が一連で形成され、遊技者の興趣をより向上し得る。更に、待機位置において第1可動体43が表示部13aの上辺側に位置し、第2可動体88,89が表示部13aの右辺側において上下に並んで位置することで、この待機状態においても、上辺から右辺に亘って「パチンコ」の図柄が一連で形成されて、各可動体43,88,89は個々が意味のない図柄を表示するのみでなく、一連で意味のある図柄を表示しており、第1可動体43、斜動第2可動体88および直動第2可動体89の待機状態での装飾性を高めることができる。
(変更例)
本願は前述した実施例の構成に限定されるものではなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
(1) 実施例では、遊技盤を木製の板部材から構成したが、アクリル等の透明な材料で形成した透明板から構成したものであってもよい。
(2) 実施例では、第1可動演出装置の可動部材を往復動する機構としてラックアンドピニオン機構を採用したが、リンク機構等、その他の機構を用いることができる。
(3) 実施例では、第1可動演出装置において可動部材に配設した第1可動体を、待機位置では表示部の上辺側において左右方向の中央に位置して作動位置では表示部の左辺側に偏倚して位置するよう構成したが、作動位置で表示部の右辺側に偏倚して位置するよう構成したものであってもよい。また、第1可動体は、待機位置で表示部の上辺側において左右何れかの辺側に偏倚して位置し、作動位置では表示部の左右方向の中央に位置するよう構成してもよい。
(4) 実施例では、第1可動演出装置において可動部材に配設した第1可動体に関し、表示部の上辺側を待機位置としたが、表示部の下辺側を待機位置としてもよく、この場合における表示部に対する待機位置および作動位置の左右方向の関係は、上記(3)の変更例のようにすることが可能である。
(5) 実施例では、第1可動演出装置の第1装置本体部を表示部の左辺側に配置したが、表示部の右辺側に配置する構成を採用し得る。
(6) 実施例では、第1可動演出装置の第1装置本体部に磁石を配設すると共に可動部材に金属板を配設したが、磁石および金属板の配設対象は実施例と逆であってもよく、また両方に磁石を設けたものであってもよい。
(7) 実施例では、第2可動演出装置に配設した2つの第2可動体に関し、一方を上下方向に直線的(垂直)に往復動すると共に、他方を一方の移動方向と交差する斜めに往復動するよう構成したが、2つの第2可動体の移動方向は、平行であってもよい。
(8) 実施例では、第2可動演出装置の第3連繋機構を原位置に向けて付勢する復帰手段として圧縮コイルバネを用いたが、引張りコイルバネやその他各種形式のバネあるいはゴム等の弾性を有する弾性手段を採用し得る。また、実施例のように直動第2可動体の重量が、第3連繋機構を原位置に向けて付勢するよう作用する構成であれば、バネやゴム等の弾性手段を省略して直動第2可動体の重量のみを復帰手段として利用することができる。
(9) 実施例では、第2可動演出装置を、表示部の右辺側に配置したが、表示部の左辺側、上辺側あるいは下辺側に配置する構成を採用し得る。
(10) 実施例では、第2可動演出装置における2つの第2可動体の軌動が一部重なるよう構成したが、2つの第2可動体の軌動が全く重ならない構成を採用することができる。なお、2つの第2可動体の軌動が一部重なる構成では、各第2可動体が待機位置と作動位置との間を移動する際に、両第2可動体が干渉しないように動作すればよく、他方の第2可動体が一方の第2可動体の軌道から離間する位置まで移動した後に、一方の第2可動体が移動を開始するものでなくてもよい。
(11) 実施例では、第2可動演出装置のソレノイドの駆動力を第3伝達部を介して第3連繋機構に間接的に伝えるよう構成したが、ソレノイドのプランジャで第3連繋機構を直接作動するよう構成してもよい。
(12) 実施例では、第2可動演出装置の直動第2可動体を単独で移動する駆動手段としてソレノイドを用いたが、モータを用いることができる。例えば、モータを用いる場合は、該モータで回転されるカムによって第3伝達部を作動したり、あるいは第3連繋機構を直接移動する構成等、第3連繋機構と接離可能な構成であれば、その他の構成を採用し得る。
(13) 実施例では、第1可動体が表示部の上辺の外側で待機し、第2可動体が表示部の右辺の前側に重なった状態で上下に並んで待機するよう構成したが、第1可動体を表示部の上辺の前側に重なった状態で待機したり、第2可動体を表示部の右辺の外側で待機するようにしてもよい。
(14) 実施例では、表示部の右辺側で上下に並ぶ2つの第2可動体の内の下側の第2可動体を右辺に沿って上下方向に直線的に移動したが、上側の第2可動体を右辺に沿って上下方向に直線的に移動し、下側の第2可動体を左斜め上方に移動する構成を採用し得る。
(15) 実施例では、待機位置において表示部の上辺側に第1可動体を位置させると共に、2つの第2可動体を表示部の右辺側に並んで位置させたが、待機位置において第1可動体および第2可動体が位置する辺は交差する2辺であればよく、例えば以下の(a)〜(c)の構成が採用可能である。
(a) 第1可動体を表示部の上辺中央から右辺に偏った作動位置に移動する構成では、第2可動体を表示部の左辺側で上下に並んで配置する。この場合において、左辺に沿って上下方向に直線的に移動する第2可動体は上側のものでも下側のものでもよい。
(b) 第1可動体を表示部の下辺中央から左辺または右辺に偏った作動位置に移動する構成では、第2可動体を表示部の右辺側または左辺側で上下に並んで配置する。この場合における右辺または左辺に沿って上下方向に直線的に移動する一方の第2可動体は上側のものでも下側のものでもよく、他方の第2可動体が、作動位置に至った第1可動体および一方の第2可動体との間に入って左右方向に直線状に並ぶ位置に移動するよう構成すればよい。
(c) 第1可動体を表示部の右辺中央または左辺中央から上辺または下辺に偏った作動位置に移動する構成では、第2可動体を表示部の上辺側または下辺側で左右方向に並んで配置する。この場合における上辺または下辺に沿って左右方向に直線的に移動する一方の第2可動体は右側のものでも左側のものでもよく、他方の第2可動体が、作動位置に至った第1可動体および一方の第2可動体との間に入って上下方向に直線状に並ぶ位置に移動するよう構成すればよい。
(16) 実施例の第2可動演出装置において第2可動体を2つ備えた場合で説明したが、第2可動体は3つ以上であってもよく、待機位置で対応する辺に沿って並んでいた複数の第2可動体の夫々が作動位置に移動することで、第1可動体が待機していた辺に沿って直線状に並ぶように変化するものであればよい。
(17) 実施例では、第1可動体および第2可動体に形成される各図柄として文字を挙げて説明したが、例えばパチンコ機のモチーフとなるキャラクタの図形、その他のものであって、複数の図柄が並ぶことで意味のある一連の図柄を形成するものであればよい。
(18) 遊技機としては、パチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機やパチンコ球を用いたスロットマシン等、その他各種の遊技機であってもよい。
本願発明は、以下に示す構成に限定することができる。
(付記1)
請求項2または3記載の遊技機において、
前記外受部(58)は、上下方向の一端部が、装置本体部(47)に設けた係合部(45b)に係合して位置決めされると共に、上下方向の他端部が、装置本体部(47)に対して着脱可能に固定された固定部材(62)で保持されている。
付記1に係る発明によれば、中受部が移動する領域においてネジ等の固定手段による固定部分を設けたり、該固定手段と干渉しない構成を採用する必要がない。
(付記2)
請求項1〜5または付記1の何れか一項に記載の遊技機において、
前記腕部(53)は、前支持部(55)と後支持部(56)とを備え、両支持部(55,56)の間に、可動連結部材(78)が左右方向に移動可能に支持されると共に、前支持部(55)には前後方向に貫通する長孔(55a)が左右方向に延在するよう形成され、
前記前支持部(55)の前側に位置する前記可動体(43)は、該可動体(43)に設けた突部(75)が該前支持部(55)の長孔(55a)に左右方向に移動可能に挿通されると共に、前記可動連結部材(78)に形成した前後方向に貫通する通孔(78a)に後側から挿通したネジ(80)を、前記突部(75)に設けたネジ孔(75a)に螺挿することで、可動連結部材(78)と可動体(43)とが着脱可能に固定され、
前記後支持部(56)には、前記可動体(43)が左右方向の所定位置に位置した際に前記通孔(78a)の後側に整列する孔(56a)が設けられている。
付記2に係る発明によれば、後支持部の孔を介して可動連結部材と可動体とを固定するネジを着脱し得るから、腕部を分解することなく可動体の着脱を行ない得る。
(付記3)
請求項1〜5または付記1,2の何れか一項に記載の遊技機において、
前記装置本体部(47)には、上側の待機位置に臨む前記可動部材(41)の腕部(53)の前側に、該腕部(53)の前方への移動を規制する規制部材(48)が設けられている。
付記3に係る発明によれば、可動部材の待機位置において可動体が前側に変位して前側に位置する部材と干渉するのを防止し得る。
37 第1可動演出装置(可動演出装置)
41 可動部材
42 第1駆動部(駆動部)
43 第1可動体(可動体)
44 第1連繋機構(連繋機構)
47 第1装置本体部(装置本体部)
49 磁石(磁力吸着部材)
51 転がり軸受
52 可動基部
53 腕部
54 金属片(被磁力吸着部材)
58 外受部
59 内受部
60 転動体
61 中受部
64 第1モータ(モータ)
67 ピニオン
68 ラック

Claims (5)

  1. 可動部材の動作により演出を行なう可動演出装置を備えた遊技機において、
    前記可動演出装置は、
    装置本体部と、
    前記装置本体部に設けられ、前記可動部材を該装置本体部に対して上下方向に往復動可能に支持する転がり軸受と、
    前記可動部材に連繋され、該可動部材を上下方向に往復動する駆動部と、
    前記可動部材に設けられて側方に延在する腕部に左右方向に移動可能に配設された可動体と、
    前記可動体と前記可動部材とに連繋され、該可動部材の上下動に伴って可動体を左右方向に変位させる連繋機構とを備えた
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記転がり軸受は、前記装置本体部に対して固定された外受部と、前記可動部材に対して固定された内受部と、外受部と内受部との間に位置し、該外受部および内受部に接触する複数の転動体を上下方向に離間して転動可能に保持する中受部とを有し、前記外受部に対して中受部が前記転動体によって上下方向に往復動可能に支持されると共に、前記中受部に対して内受部が前記転動体によって上下方向に往復動可能に支持される請求項1記載の遊技機。
  3. 前記可動部材は、上下方向に延在する可動基部と、該可動基部の上端部から側方に延出する前記腕部とを有し、前記可動基部に前記内受部が固定されると共に、前記中受部には、内受部の左右両側に、前記外受部および内受部に接触する複数の前記転動体が上下方向に離間して転動可能に保持される請求項2記載の遊技機。
  4. 前記可動部材の上端部と、前記装置本体部における可動部材の上端部に上側で対向する部位との何れか一方に磁力吸着部材が設けられると共に他方に被磁力吸着部材が設けられ、前記可動部材の上側の待機位置において磁力吸着部材が被磁力吸着部材を磁力吸着するよう構成した請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
  5. 前記駆動部は、前記装置本体部における前記転がり軸受を挟んで前記可動部材における前記腕部の延在側とは反対側に設けられたモータと、前記可動部材におけるモータ側の側部に設けられたラックと、該ラックと噛合して前記モータにより回転駆動されるピニオンとを有する請求項1〜4の何れか一項に記載の遊技機。
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