JP2012065293A - 振動片、振動片の製造方法、振動子、振動デバイスおよび電子機器 - Google Patents

振動片、振動片の製造方法、振動子、振動デバイスおよび電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】製造が簡単で、周波数調整を簡単かつ高精度に行うことができる振動片、この振動片の製造方法を提供すること、また、この振動片を備える信頼性に優れた振動子、振動デバイスおよび電子機器を提供すること。
【解決手段】振動片2は、基部27と、基部27からY軸方向に延出しZ軸方向に屈曲振動する振動腕28と、振動腕28に設けられ、振動腕28を屈曲振動させる圧電体素子22と、振動腕28の圧電体素子22よりも先端側に設けられた質量部51とを有している。また、圧電体素子22は、少なくとも、第1の電極層222と、第2の電極層226と、これらの間に位置する圧電体層223とを有している。また、質量部51は、少なくとも1つの膜部を有し、この膜部は、圧電体素子22を構成する層のうちのいずれか1つの層と同じ材料で構成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、振動片、振動片の製造方法、振動子、振動デバイスおよび電子機器に関するものである。
水晶発振器等の振動デバイスとしては、複数の振動腕を備える音叉型の振動片を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、特許文献1に記載の振動片は、基部と、この基部から互いに平行となるように延出する3つの振動腕と、各振動腕上に下部電極膜、圧電体膜および上部電極膜がこの順で成膜されて構成された圧電体素子とを有する。このような振動片において、各圧電体素子は、下部電極膜と上部電極膜との間に電界が印加されることにより、圧電層を伸縮させ、振動腕を基部の厚さ方向(いわゆる面外方向)に屈曲振動させる。
このような振動片においては、一般に、振動腕の先端部上に金属膜を設け、この金属膜の一部をレーザー光の照射により除去して、振動腕の屈曲振動の周波数(共振周波数)の調整が行われる(例えば、特許文献2参照)。
例えば、特許文献2には、各振動腕が横方向(面内方向)に屈曲振動する振動片の周波数調整方法が開示されている。特許文献2に記載の周波数調整方法では、板状をなす振動腕の両板面上にそれぞれ同じパターンで周波数調整用の金属膜(錘部)が成膜されている。そして、レーザー光の照射により、振動腕の一方の板面上の金属膜の一部と他方の板面上の金属膜の一部とを同時に除去して粗調整を行い、その後、アルゴンイオンビームの照射により、金属腕の一方の板面上の金属膜の一部をさらに除去して微調整を行う。
特許文献1に記載の面外振動型の振動片に特許文献2に記載の金属膜(錘部)を適用することにより周波数調整を可能な構成とすることができる。しかしながら、このような場合には、特許文献1に記載の面外振動型の振動片に錘部材を設ける工程が増え、振動片の製造が煩雑化するという問題がある。
特開2009−5022号公報 特開2008−160824号公報
本発明の目的は、製造が簡単で、周波数調整を簡単かつ高精度に行うことができる振動片、この振動片の製造方法を提供すること、また、この振動片を備える信頼性に優れた振動子、振動デバイスおよび電子機器を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明の振動片は、第1の方向と該第1の方向に直交する第2の方向とを含む平面上に設けられた基部と、
前記基部から前記第1の方向に延出し、前記平面の法線方向に屈曲振動する振動腕と、
前記振動腕に設けられ、前記振動腕を屈曲振動させる圧電体素子と、
前記振動腕に設けられた質量部と、を有し、
前記圧電体素子は、少なくとも、第1の電極層と、第2の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に位置する圧電体層とを有し、
前記質量部は、少なくとも1つの膜部を有し、
前記膜部は、前記圧電体素子を構成する層のうちのいずれか1つの層と同じ材料で構成されたことを特徴とする。
これにより、質量部を圧電体素子と一括形成することができる。そのため、製造が簡単で、周波数調整を簡単かつ高精度に行うことができる振動片を提供することができる。
[適用例2]
本発明の振動片では、前記圧電体素子は、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に位置する絶縁体層を有したことが好ましい。
これにより、第1の電極層と第2の電極層との間をより確実に絶縁することができる。
[適用例3]
本発明の振動片では、前記圧電体素子は、前記振動腕と前記第1の電極層との間に位置する下地層を有したことが好ましい。
これにより、第1の電極層の振動腕からの剥離や、第2の電極層の絶縁体層からの剥離を防止または抑制することができる。
[適用例4]
本発明の振動片では、前記質量部の厚さは、前記圧電体素子の厚さ以下であることが好ましい。
これにより、質量部の重さ(質量)を、周波数調整をするのに不都合ない範囲で抑えることができる。したがって、周波数調整を簡単かつ高精度に行うことができると共に、振動腕を安定して屈曲振動させることができる。
[適用例5]
本発明の振動片では、前記質量部は、前記振動腕の先端側に設けられた先端側質量部と、前記先端側質量部よりも基端側に設けられた基端側質量部と、を有したことが好ましい。
これにより、先端側質量部を周波数の粗調整用として用い、基端側質量部を周波数の微調整用として用いることができる。そのため、振動片の周波数調整を簡単かつ高精度に行うことができる。
[適用例6]
本発明の振動片では、前記基端側質量部は、前記振動腕の基端から前記第1の方向の全長の1/2を超えた領域に設けられており、かつ、密度が2.20(10kg/m)以上、8.92(10kg/m)以下の材料で構成されたことが好ましい。
このような範囲内にある材料を用いて基端側質量部を形成することにより、振動片の周波数調整(微調整)を効率的に行うことができる。
[適用例7]
本発明の振動片では、前記先端側質量部は、密度が8.92(10kg/m)より大きい材料で構成された部分を有したことが好ましい。
このような範囲内にある材料を用いて基端側質量部を形成することにより、振動片の周波数調整(粗調整)を効率的に行うことができる。
[適用例8]
本発明の振動片では、前記第1の電極層および前記第2の電極層は、異なる材料で構成されたことが好ましい。
これにより、質量部の構成材料の選択肢が増し、より適した質量の質量部を形成することができる。
[適用例9]
本発明の振動片では、前記振動腕は、前記平面に対し水平な第1面と、該第1面に対向する第2面と、を有し、
前記質量部は、前記第1面および前記第2面の少なくとも一方の面上に設けられたことが好ましい。
圧電体素子が設けられている面(第1面)に設ける場合には、質量部の形成がより簡単となる。また、圧電体素子が設けられている面と反対側の面(第2面)に設ける場合には、質量部の一部を除去して周波数調整を行う際に、除去された屑が圧電体素子に付着するのを効果的に防止または抑制することができる。これにより、周波数調整をより高精度に行うことができるとともに、振動片の信頼性を維持することができる。また、第1面と第2面の両面に設ける場合には、一方の面に同じ質量の質量部を設ける場合と比較して、質量部の第1の方向における長さを抑えることができる。そのため、振動片の小型化を図ることができる。
[適用例10]
本発明の振動片では、前記振動腕は、前記第2の方向に複数並んで設けられ、隣り合う2つの前記振動腕が互いに反対方向に屈曲振動することが好ましい。
これにより、互いに隣り合う2つの振動腕の漏れ振動を互いに相殺させることができる。その結果、振動漏れの少ない振動片を実現することができる。
[適用例11]
本発明の振動片の製造方法は、第1の方向と該第1の方向に直交する第2の方向とを含む平面上に形成される基部と、
前記基部から前記第1の方向に延出し、前記平面の法線方向に屈曲振動する振動腕と、
前記振動腕に設けられ、少なくとも第1の電極層と、第2の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に位置する圧電体層とを有し、前記振動腕を屈曲振動させる圧電体素子と、前記振動腕に設けられた質量部とを有する振動片の製造方法であって、
前記質量部は、前記圧電体素子と一括して形成されることを特徴とする。
これにより、質量部を圧電体素子と一括形成することができる、すなわち同時に作り込むことができるため、振動片の製造の簡易化(少工程化)を図ることができる。
[適用例12]
本発明の振動子は、本発明の振動片と、
前記振動片を収納したパッケージと、を備えたことを特徴とする。
これにより、信頼性に優れた振動子を提供することができる。
[適用例13]
本発明の振動デバイスは、本発明の振動片と、
前記振動片に接続された発振回路と、を備えたことを特徴とする。
これにより、信頼性に優れた発振器等の振動デバイスを提供することができる。
[適用例14]
本発明の電子機器は、本発明の振動片を備えたことを特徴とする。
これにより、信頼性に優れた携帯電話、パーソナルコンピューター、デジタルカメラ等の電子機器を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る振動子を示す断面図である。 図1に示す振動子を示す上面図である。 図1に示す振動子を示す下面図である。 (a)は、図2中のA−A線断面図、(b)は、図2中のB−B線断面図である。 図2に示す振動片の動作を説明するための斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る質量部を説明するための断面図である。 本発明の第3実施形態に係る質量部を説明するための断面図である。 振動腕に形成された質量部の形成位置と周波数の関係を示すグラフである。 振動腕に形成する質量部の構成材料の密度と周波数が増減する境界位置の関係を示すグラフである。 先端側質量部および基端側質量部の構成の一例を示す図である。 本発明の振動片を備える電子機器(ノート型パーソナルコンピューター)である。 本発明の振動片を備える電子機器(携帯電話機)である。 本発明の振動片を備える電子機器(ディジタルスチルカメラ)である。
以下、本発明の振動片、振動片の製造方法、振動子、振動デバイスおよび電子機器を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る振動子を示す断面図、図2は、図1に示す振動子を示す上面図、図3は、図1に示す振動子を示す下面図、図4は、(a)は、図2中のA−A線断面図、(b)は、図2中のB−B線断面図、図5は、図2に示す振動片の動作を説明するための斜視図である。
なお、各図では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示している。また、以下では、Y軸に平行な方向(第1の方向)をY軸方向、X軸に平行な方向(第2の方向)を「X軸方向」、Z軸に平行な方向(第1の方向と第2の方向とを含む平面の法線方向)をZ軸方向と言う。また、以下の説明では、説明の便宜上、図1中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。また、図1では、説明の便宜上、振動基板21上に形成された複数の圧電体素子や複数の配線層については、図示を省略している。
図1に示す振動子1は、振動片2と、この振動片2を収納するパッケージ3とを有する。
以下、振動子1を構成する各部を順次詳細に説明する。
1.振動片
まず、振動片2について説明する。
振動片2は、図2に示すような3脚音叉型の振動片である。この振動片2は、振動基板21と、この振動基板21上に設けられた圧電体素子22、23、24および接続電極41、42と、質量部51、52、53とを有している。
振動基板21は、基部27と、3つの振動腕28、29、30とを有している。
振動基板21の構成材料としては、所望の振動特性を発揮することができるものであれば、特に限定されず、各種圧電体材料および各種非圧電体材料を用いることができる。
例えば、かかる圧電体材料としては、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、ホウ酸リチウム、チタン酸バリウム等が挙げられる。特に、振動基板21を構成する圧電体材料としては水晶(Xカット板、ATカット板、Zカット板等)が好ましい。水晶で振動基板21を構成すると、振動基板21の振動特性(特に周波数温度特性)を優れたものとすることができる。また、エッチングにより高い寸法精度で振動基板21を形成することができる。
また、かかる非圧電体材料としては、例えば、シリコン、石英等が挙げられる。特に、振動基板21を構成する非圧電体材料としてはシリコンが好ましい。シリコンで振動基板21を構成すると、振動基板21の振動特性を優れたものを比較的安価に実現することができる。また、基部27に集積回路を形成するなどして、振動片2と他の回路素子との一体化も容易である。また、エッチングにより高い寸法精度で振動基板21を形成することができる。
このような振動基板21において、基部27は、Z軸方向を厚さ方向とする略板状をなしている。また、図1および図3に示すように、基部27は、薄肉に形成された薄肉部271と、この薄肉部271よりも厚肉に形成された厚肉部272とを有し、これらがY軸方向に並んで設けられている。
また、薄肉部271は、後述する各振動腕28、29、30と等しい厚さとなるように形成されている。したがって、厚肉部272は、そのZ軸方向での厚さが各振動腕28、29、30のZ軸方向での厚さよりも大きい部分である。
このような薄肉部271および厚肉部272を形成することにより、振動腕28、29、30の厚さを薄くして振動腕28、29、30の振動特性を向上させるとともに、振動片2を製造する際のハンドリング性を優れたものとすることができる。
そして、基部27の薄肉部271の厚肉部272とは反対側には、3つの振動腕28、29、30が接続されている。
振動腕28、29は、基部27(薄肉部271)のX軸方向での両端部に接続され、振動腕30は、基部27(薄肉部271)のX軸方向での中央部に接続されている。
3つの振動腕28、29、30は、互いに平行となるように基部27からそれぞれ延出して設けられている。より具体的には、3つの振動腕28、29、30は、基部27からそれぞれY軸方向(Y軸の矢印方向)に延出するとともに、X軸方向に並んで設けられている。
この振動腕28、29、30は、それぞれ、長手形状をなし、その基部27側の端部(基端部)が固定端となり、基部27と反対側の端部(先端部)が自由端となる。
また、各振動腕28、29、30は、長手方向での全域に亘って幅が一定となっている。なお、各振動腕28、29、30は、幅の異なる部分を有していてもよい。
また、振動腕28、29、30は、互いに同じ長さとなるように形成されている。なお、振動腕28、29、30の長さは、各振動腕28、29、30の幅、厚さ等に応じて設定されるものであり、互いに異なっていてもよい。
なお、振動腕28、29、30の各先端部には、必要に応じて、基端部よりも横断面積が大きい質量部(ハンマーヘッド)を設けてもよい。この場合、振動片2をより小型なものとしたり、振動腕28、29、30の屈曲振動の周波数をより低めたりすることができる。
図4(a)に示すように、このような振動腕28の上面281上には、質量部51が設けられている。この質量部51は、例えば、エネルギー線の照射により一部または全部が除去されることにより質量を減少させて、振動腕28の共振周波数を調整するためのものである。同様に、振動腕29の上面291上には、質量部52が設けられ、また、振動腕30の上面301上には質量部53が設けられている。これら質量部51、52、53については、後に詳述する。
また、図4(b)に示すように、このような振動腕28上には、圧電体素子22が設けられ、また、振動腕29上には、圧電体素子23が設けられ、さらに、振動腕30上には、圧電体素子24が設けられている。これにより、振動腕28、29、30自体が圧電性を有していなかったり、振動腕28、29、30が圧電性を有していても、その分極軸や結晶軸の方向がZ軸方向での屈曲振動に適していなかったりする場合でも、比較的簡単かつ効率的に、各振動腕28、29、30をZ軸方向に屈曲振動させることができる。また、振動腕28、29、30の圧電性の有無、分極軸や結晶軸の方向を問わないので、各振動腕28、29、30の材料の選択の幅が広がる。そのため、所望の振動特性を有する振動片2を比較的簡単に実現することができる。
圧電体素子22は、通電により伸縮して振動腕28をZ軸方向に屈曲振動させる機能を有する。また、圧電体素子23は、通電により伸縮して振動腕29をZ軸方向に屈曲振動させる機能を有する。また、圧電体素子24は、通電により伸縮して振動腕30をZ軸方向に屈曲振動させる機能を有する。
このような圧電体素子22は、図4(b)に示すように、振動腕28上に、第1の下地層221、第1の電極層222、圧電体層(圧電薄膜)223、絶縁体層224、第2の下地層225、第2の電極層226がこの順で積層されて構成されている。同様に、圧電体素子23は、振動腕29上に、第1の下地層231、第1の電極層232、圧電体層(圧電薄膜)233、絶縁体層234、第2の下地層235、第2の電極層236がこの順で積層されて構成されている。また、圧電体素子24は、振動腕30上に、第1の下地層241、第1の電極層242、圧電体層(圧電薄膜)243、絶縁体層244、第2の下地層245、第2の電極層246がこの順で積層されて構成されている。
以下、圧電体素子22を構成する各層を順次詳細に説明する。なお、圧電体素子23、24の各層の構成については、圧電体素子22と同様であるため、その説明を省略する。
[第1の電極層]
第1の電極層222は、基部27上から振動腕28上にその延出方向(Y軸方向)に沿って設けられている。
本実施形態では、振動腕28上において、第1の電極層222の長さは、振動腕28の長さよりも短くなっている。
また、本実施形態では、第1の電極層222の長さ(圧電体素子22の長さ)は、振動腕28の長さの1/2程度に設定されている。これにより、振動片2のCI値を低く維持することができ、優れた振動特性を発揮することができる。なお、第1の電極層222の長さが、振動腕28の長さの1/2よりも短い場合、振動片のCI値が大きくなり、充分な振動特性が得られない場合がある。
このような第1の電極層222は、金(Au)、金合金、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等の金属材料やITO、ZnO等の透明電極材料により形成することができる。
中でも、第1の電極層222の構成材料としては、金を主材料とする金属(金、金合金)、白金を用いるのが好ましく、金を主材料とする金属(特に金)を用いるのがより好ましい。
Auは、導電性に優れ(電気抵抗が小さく)、酸化に対する耐性に優れているため、電極材料として好適である。また、AuはPtに比しエッチングにより容易にパターニングすることができる。さらに、第1の電極層222を金または金合金で構成することにより、圧電体層223の配向性を高めることもできる。
また、第1の電極層222の平均厚さは、特に限定されないが、例えば、1〜300nm程度であるのが好ましく、10〜200nmであるのがより好ましい。これにより、第1の電極層222が圧電体素子22の駆動特性や振動腕28の振動特性に悪影響を与えるのを防止しつつ、前述したような第1の電極層222の導電性を優れたものとすることができる。
[第1の下地層]
第1の電極層222、振動基板21の構成材料によっては、これらの密着性が低い場合がある(例えば、第1の電極層222を金で構成し、振動基板21を水晶で構成する場合)。そのため、本実施形態のように、第1の電極層222と振動基板21との間に第1の下地層221を設けるのが好ましい。
第1の下地層221は、例えば、Ti、Cr等で構成されている。これにより、第1の下地層221と振動腕28との密着性、および、第1の下地層221と第1の電極層222との密着性をそれぞれ優れたものとすることができる。その結果、第1の電極層222が振動腕28から剥離するのを防止し、振動片2の信頼性を優れたものとすることができる。
第1の下地層221の平均厚さは、第1の下地層221が圧電体素子22の駆動特性や振動腕28の振動特性に悪影響を与えるのを防止しつつ、前述したような密着性を高める効果を発揮することができれば、特に限定されないが、例えば、1〜300nm程度であるのが好ましい。
[圧電体層]
圧電体層223は、第1の電極層222上に振動腕28の延出方向(Y軸方向)に沿って設けられている。また、振動腕28の延出方向(Y軸方向)における圧電体層223の長さは、同方向(Y軸方向)における第1の電極層222の長さに略等しい。
これにより、圧電体層223のY軸方向の全域に亘って前述したように第1の電極層222の表面状態により圧電体層223の配向性を高めることができる。そのため、振動腕28の長手方向(Y軸方向)において圧電体層223を均質化することができる。
また、圧電体層223の基部27側の端部(すなわち圧電体層223の基端部)は、振動腕28と基部27との境界部を跨ぐように設けられている。これにより、圧電体素子22の駆動力を振動腕28に効率的に伝達させることができる。また、振動腕28と基部27との境界部における剛性の急激な変化を緩和することができる。そのため、振動片2のQ値を高めることができる。
このような圧電体層223の構成材料(圧電体材料)としては、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、ニオブ酸カリウム(KNbO)、四ホウ酸リチウム(Li)、チタン酸バリウム(BaTiO)、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等が挙げられるが、AIN、ZnOを用いるのが好ましい。
中でも、圧電体層223の構成材料としては、ZnO、AlNを用いるのが好ましい。ZnO(酸化亜鉛)や窒化アルミニウム(AlN)は、c軸配向性に優れている。そのため、圧電体層223をZnOを主材料として構成することにより、振動片2のCI値を低減することができる。また、これらの材料は、反応性スパッタリング法により成膜することができる。
また、圧電体層223の平均厚さは、50〜3000nmであるのが好ましく、200〜2000nmであるのがより好ましい。これにより、圧電体層223が振動腕28の振動特性に悪影響を与えるのを防止しつつ、圧電体素子22の駆動特性を優れたものとすることができる。
[絶縁体層]
絶縁体層224は、圧電体層223を保護するとともに、第1の電極層222と第2の電極層226との間の短絡を防止する機能を有している。絶縁体層224は、例えば、SiO(酸化ケイ素)、AlN(窒化アルミ)、SiN(窒化ケイ素)等で構成されている。
絶縁体層224の平均厚さは、特に限定されないが、50〜500nmであるのが好ましい。かかる厚さが前記下限値未満であると、前述したような短絡を防止する効果が小さくなる傾向となり、一方、かかる厚さが前記上限値を超えると、圧電体素子22の特性に悪影響を与えるおそれがある。
[第2の電極層]
第2の電極層226は、振動腕28の延出方向に沿って設けられている。
また、振動腕28の延出方向における第2の電極層226の長さは、圧電体層223の長さに略等しい。これにより、第2の電極層226と前述した第1の電極層222との間に生じる電界により、振動腕28の延出方向(Y軸方向)において圧電体層223の全域を伸縮させることができる。そのため、振動効率を高めることができる。
このような第2の電極層226は、金(Au)、金合金、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等の金属材料やITO、ZnO等の透明電極材料により形成することができる。
また、第2の電極層226の平均厚さは、特に限定されないが、例えば、1〜300nm程度であるのが好ましく、10〜200nmであるのがより好ましい。これにより、第2の電極層226が圧電体素子22の駆動特性や振動腕28の振動特性に悪影響を与えるのを防止しつつ、第2の電極層226の導電性を優れたものとすることができる。
[第2の下地層]
第2の電極層226および絶縁体層224の構成材料によっては、これらの密着性が低い場合がある(例えば、第2の電極層226を金で構成し、絶縁体層224をSiOで構成する場合)。そのため、本実施形態のように、第2の電極層226と絶縁体層224との間に第2の下地層225を設けるのが好ましい。
第2の下地層225は、例えば、Ti、Cr等で構成されている。これにより、第2の下地層225と絶縁体層224との密着性、および、第2の下地層225と第2の電極層226との密着性をそれぞれ優れたものとすることができる。その結果、第2の電極層226が絶縁体層224から剥離するのを防止し、振動片2の信頼性を優れたものとすることができる。
第2の下地層225の平均厚さは、第2の下地層225が圧電体素子22の駆動特性や振動腕28の振動特性に悪影響を与えるのを防止しつつ、前述したような密着性を高める効果を発揮することができれば、特に限定されないが、例えば、1〜300nm程度であるのが好ましい。
このような圧電体素子22においては、第1の電極層222と第2の電極層226との間に電圧が印加されると、圧電体層223にZ軸方向の電界が生じる。この電界により、圧電体層223は、Y軸方向に伸張または収縮し、振動腕28をZ軸方向に屈曲振動させる。
同様に、圧電体素子23においては、第1の電極層232と第2の電極層236との間に電圧が印加されると、圧電体層233は、Y軸方向に伸張または収縮し、振動腕29をZ軸方向に屈曲振動させる。また、圧電体素子24においては、第1の電極層242と第2の電極層246との間に電圧が印加されると、圧電体層243は、Y軸方向に伸張または収縮し、振動腕30をZ軸方向に屈曲振動させる。
このような圧電体素子22、23、24において、前述した第1の電極層222、232は、図示しない貫通電極および配線からなる導通部を介して、第2の電極層246に電気的に接続されている。そして、第2の電極層246は、図2に示すように、基部27の上面に設けられた接続電極41に電気的に接続されている。これにより、第1の電極層222、232および第2の電極層246は、それぞれ、接続電極41に電気的に接続されている。
また、第1の電極層242は、図示しない貫通電極および配線からなる導通部を介して、第2の電極層226、236に電気的に接続されている。そして、第2の電極層226、236は、図2に示すように、配線43を介して、基部27の上面に設けられた接続電極42に電気的に接続されている。これにより、第1の電極層242および第2の電極層226、236は、接続電極42に電気的に接続されている。
また、接続電極41、42および配線43等は、金(Au)、金合金、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、銅(Cu)、モリブデンン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等の金属材料やITO、ZnO等の透明電極材料により形成することができる。また、これらは、第1の電極層222、232、242または第2の電極層226、236、246と同時に一括形成することができる。
このような構成の振動片2においては、接続電極41と接続電極42との間に電圧(各振動腕28、29、30を振動させるための電圧)が印加されると、第1の電極層222、232および第2の電極層246と、第1の電極層242および第2の電極層226、236とが逆極性となるようにして、前述した圧電体層223、233、243にそれぞれZ軸方向の電圧が印加される。これにより、圧電体材料の逆圧電効果により、ある一定の周波数(共振周波数)で各振動腕28、29、30を屈曲振動させることができる。このとき、図5に示すように、振動腕28、29は、互いに同方向に屈曲振動し、振動腕30は、振動腕28、29とは反対方向に屈曲振動する。
このように、隣り合う2つの振動腕を互いに反対方向に屈曲振動させることにより、隣り合う2つの振動腕28、30および29、30により生じる漏れ振動を互いに相殺することができる。その結果、振動漏れを防止することができる。
また、各振動腕28、29、30が屈曲振動すると、接続電極41、42間には、圧電体材料の圧電効果により、ある一定の周波数で電圧が発生する。これらの性質を利用して、振動片2は、共振周波数で振動する電気信号を発生させることができる。
(質量部)
次いで、質量部51、52、53について説明する。
質量部51、52、53は、前述したように、エネルギー線の照射により一部または全部が除去されることにより質量を減少させて、振動腕28、29、30の共振周波数を調整するための錘である。
質量部51、52、53は、振動腕28、29、30の上面281、291、301上に設けられている。すなわち、質量部51、52、53は、振動腕28、29、30の圧電体素子22、23、24が設けられている面上に形成されている。このような配置とすることにより、後述する振動片2の製造方法にて、質量部51、52、53と圧電体素子22、23、24との一括形成をより簡単に行うことができる。
質量部51は、図4(a)に示すように、振動腕28上に、第1の膜部511、第2の膜部512、第3の膜部513、第4の膜部514、第5の膜部515および第6の膜部516がこの順で積層されて構成されている。
同様に、質量部52は、振動腕29上に、第1の膜部521、第2の膜部522、第3の膜部523、第4の膜部524、第5の膜部525および第6の膜部526がこの順で積層されて構成されている。
また、質量部53は、振動腕30上に、第1の膜部531、第2の膜部532、第3の膜部533、第4の膜部534、第5の膜部535および第6の膜部536がこの順で積層されて構成されている。
以下、振動腕28上に設けられた質量部51について詳述する。なお、振動腕29上に設けられた質量部52および振動腕30上に設けられた質量部53は、質量部51と同様であるため、その説明を省略する。
[第1の膜部]
第1の膜部511は、振動腕28の上面281に形成されている。このような第1の膜部511は、圧電体素子22の第1の下地層221と同じ構成材料で構成されている。また、第1の膜部511の厚さ(平均厚さ)は、第1の下地層221の厚さ(平均厚さ)とほぼ等しい。
[第2の膜部]
第2の膜部512は、第1の膜部511の上面に形成されている。このような第2の膜部512は、圧電体素子22の第1の電極層222と同じ構成材料で構成されている。また、第2の膜部512の厚さ(平均厚さ)は、第1の電極層222の厚さ(平均厚さ)とほぼ等しい。
[第3の膜部]
第3の膜部513は、第2の膜部512の上面に形成されている。このような第3の膜部513は、圧電体素子22の圧電体層223と同じ構成材料で構成されている。また、第3の膜部513の厚さ(平均厚さ)は、圧電体層223の厚さ(平均厚さ)とほぼ等しい。
[第4の膜部]
第4の膜部514は、第3の膜部513の上面に形成されている。このような第4の膜部514は、圧電体素子22の絶縁体層224と同じ構成材料で構成されている。また、第4の膜部514の厚さ(平均厚さ)は、絶縁体層224の厚さ(平均厚さ)とほぼ等しい。
[第5の膜部]
第5の膜部515は、第4の膜部514の上面に形成されている。このような第5の膜部515は、圧電体素子22の第2の下地層225と同じ構成材料で構成されている。また、第5の膜部515の厚さ(平均厚さ)は、第2の下地層225の厚さ(平均厚さ)とほぼ等しい。
[第6の膜部]
第6の膜部516は、第5の膜部515の上面に形成されている。このような第6の膜部516は、圧電体素子22の第2の電極層226と同じ構成材料で構成されている。また、第6の膜部516の厚さ(平均厚さ)は、第2の電極層226の厚さ(平均厚さ)とほぼ等しい。
以上のように、質量部51は、複数(6つ)の膜部511、512、513、514、515および516を有し、各膜部511、512、513、514、515および516は、圧電体素子22を構成する複数の層のうちのいずれか1つの層と同じ材料で構成されている。
質量部51をこのような構成とすることにより、次のような効果を発揮することができる。すなわち、振動腕28上に、質量部51と圧電体素子22とを一括形成(すなわち質量部51と圧電体素子22とを同時に(同じ工程内で)形成)することができるため、振動片2の製造工程の削減を図り、振動片2の製造の簡易化を図ることができる。
具体的には、後述する製造方法でも説明するように、第1の膜部511を第1の下地層221と一括形成し、次いで、第2の膜部512を第1の電極層222と一括形成し、次いで、第3の膜部513を圧電体層223と一括形成し、次いで、第4の膜部514を絶縁体層224と一括形成し、次いで、第5の膜部515を第2の下地層225と一括形成し、第6の膜部516を第2の電極層226と一括形成することにより、質量部51と圧電体素子22とを一括形成することができる。そのため、例えば、質量部51を別途形成する工程を省くことができ、振動片2の製造の簡易化を図ることができる。
特に、本実施形態では、質量部51を構成する各膜部511、512、513、514、515および516が、それぞれ、対応する圧電体素子22の層とほぼ等しい厚さとなっている。そのため、後述する製造方法でも説明するように、各種成膜方法によって成膜された膜の膜厚を部分的に調節する(例えば、第1の膜部511に相当する部分の膜厚を他の部分に対して薄くする)必要がなく、振動片2の製造のさらなる容易化を図ることができる。
このような質量部51の厚さは、圧電体素子22の厚さ以下であるのが好ましい。これにより、質量部51の重さ(質量)を、周波数調整をするのに不都合ない範囲で抑えることができる。すなわち、質量部51が過度に重くなることを防止または抑制することができ、周波数調整を簡単かつ高精度に行うことができると共に、振動腕28を安定して屈曲振動させることができる。
なお、本実施形態のように、各膜部511、512、513、514、515および516の厚さをそれぞれ圧電体素子22の対応する層の膜厚と等しくすることにより、確実に、質量部51の厚さを圧電体素子22の厚さ以下とすることができる。
(周波数の調整方法)
次に、振動片2の周波数調整方法について説明する。なお、以下では、振動腕28の周波数調整を代表的に説明するが、振動腕29、30の周波数調整も振動腕28の周波数調整と同様である。
まず、周波数調整前(未調整)の振動片2を用意する。このとき、振動腕28上には前述したような質量部51が設けられている。また、周波数調整前の振動腕28の周波数(共振周波数)は、目標とする周波数(共振周波数)に対して低くなるように設定されている。
そして、エネルギー線の照射により、質量部51の一部を必要に応じて除去する。例えば、質量部51の一部をレーザー光の照射により除去した場合、質量部51の除去された部分は、ライン状、ドット状等の形状をなす。これにより、質量部51の質量が減少するため、振動腕28の周波数が高められる。
このような周波数調整に用いるエネルギー線は、振動腕28の悪影響を与えずに、質量部51の必要部位を除去することができるものであれば、特に限定されず、放射線、電子線、レーザー、イオンビーム等が挙げられるが、炭酸ガスレーザー、エキシマーレーザー、YAGレーザー等のレーザーを用いるのが好ましい。これにより、簡単かつ確実に質量部51の一部を所望量だけ除去することができる。
(振動片の製造方法)
ここで、前述した振動片2の製造方法(本発明の製造方法)の一例について簡単に説明する。
振動片2の製造方法は、[A]振動腕28、29、30上に第1の下地層221、231、241および第1の膜部511、521、531を形成する工程と、[B]第1の下地層221、231、241上に第1の電極層222、232、242を形成すると共に、第1の膜部511、521、531上に第2の膜部512、522、532を形成する工程と、[C]第1の電極層222、232、242上に圧電体層223、233、243を形成すると共に、第2の膜部512、522、532上に第3の膜部513、523、533を形成する工程と、[D]圧電体層223、233、243上に絶縁体層224、234、244を形成すると共に、第3の膜部513、523、533上に第4の膜部514、524、534を形成する工程と、[E]絶縁体層224、234、244上に第2の下地層225、235、245を形成すると共に、第4の膜部514、524、534上に第5の膜部515、525、535を形成する工程と、[F]第2の下地層225、235、245上に第2の電極層226、236、246を形成すると共に、第5の膜部515、525、535上に第6の膜部516、526、536を形成する工程とを有する。
以下、各工程について説明する。
[A]
まず、振動基板21を形成するための基板を用意し、この基板をエッチングすることにより、振動基板21を形成する。
より具体的に説明すると、例えば、上記基板が水晶基板である場合、水晶基板の薄肉部271となる部分を、BHF(buffer hydrogen fluoride)をエッチング液として用いた異方性エッチングにより除去して薄肉化する。その後、その薄肉化された部分を、上記と同様の異方性エッチングにより部分的に除去して、振動腕28、29、30を形成する。これにより、振動基板21が形成される。
その後、振動腕28、29、30上に第1の下地層221、231、241および第1の膜部511、521、531を形成する。
この第1の下地層221、231、241および第1の膜部511、521、531の形成方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理成膜法、CVD(Chemical Vapor Deposition)等の化学蒸着法等の気相成膜法、また、インクジェット法等の各種塗布法等が挙げられるが、気相成膜法(特にスパッタリング法もしくは真空蒸着法)を用いるのが好ましい。また、第1の下地層221、231、241および第1の膜部511、521、531の形成(パターニング)に際しては、フォトリソグラフィ法を用いるのが好ましい。
なお、第1の下地層221、231、241および第1の膜部511、521、531は、同一の成膜工程で一括形成される。
[B]
次いで、第1の下地層221、231、241上に第1の電極層222、232、242を形成すると共に、第1の膜部511、521、531上に第2の膜部512、522、532を形成する。
この第1の電極層222、232、242および第2の膜部512、522、532の形成方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理成膜法、CVD等の化学蒸着法等の気相成膜法、また、インクジェット法等の各種塗布法等が挙げられるが、気相成膜法(特にスパッタリング法もしくは真空蒸着法)を用いるのが好ましい。また、第1の電極層222、232、242および第2の膜部512、522、532の形成(パターニング)に際しては、フォトリソグラフィ法を用いるのが好ましい。
なお、第1の電極層222、232、242および第2の膜部512、522、532は、同一の成膜工程で一括形成される。
ここで、必要に応じて、配線等は、工程[A]、[B]にて同時に形成する。
[C]
次いで、第1の電極層222、232、242上に圧電体層223、233、243を形成すると共に、第2の膜部512、522、532上に第3の膜部513、523、533を形成する。
この圧電体層223、233、243および第3の膜部513、523、533の形成方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理成膜法、CVD等の化学蒸着法等の気相成膜法、また、インクジェット法等の各種塗布法等が挙げられるが、気相成膜法(特に反応性スパッタリング法)を用いるのが好ましい。また、圧電体層223、233、243および第3の膜部513、523、533の形成(パターニング)に際しては、フォトリソグラフィ法を用いるのが好ましい。また、圧電体層223、233、243および第3の膜部513、523、533をパターニングする際に、不要部分の除去にはウェットエッチングを用いるのが好ましい。
なお、圧電体層223、233、243および第3の膜部513、523、533は、同一の成膜工程で一括形成される。
[D]
次いで、圧電体層223、233、243上に絶縁体層224、234、244を形成すると共に、第3の膜部513、523、533上に第4の膜部514、524、534を形成する。
この絶縁体層224、234、244および第4の膜部514、524、534の形成方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理成膜法、CVD等の化学蒸着法等の気相成膜法、また、インクジェット法等の各種塗布法等が挙げられるが、気相成膜法(特に反応性スパッタリング法)を用いるのが好ましい。また、絶縁体層224、234、244および第4の膜部514、524、534の形成(パターニング)に際しては、フォトリソグラフィ法を用いるのが好ましい。また、絶縁体層224、234、244および第4の膜部514、524、534をパターニングする際に、不要部分の除去にはウェットエッチングを用いるのが好ましい。
なお、絶縁体層224、234、244および第4の膜部514、524、534は、同一の成膜工程で一括形成される。
[E]
次いで、絶縁体層224、234、244上に第2の下地層225、235、245を形成すると共に、第4の膜部514、524、534上に第5の膜部515、525、535を形成する。
この第2の下地層225、235、245および第5の膜部515、525、535の形成方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理成膜法、CVD等の化学蒸着法等の気相成膜法、また、インクジェット法等の各種塗布法等が挙げられるが、気相成膜法(特にスパッタリング法もしくは真空蒸着法)を用いるのが好ましい。また、第2の下地層225、235、245および第5の膜部515、525、535の形成(パターニング)に際しては、フォトリソグラフィ法を用いるのが好ましい。
なお、第2の下地層225、235、245および第5の膜部515、525、535は、同一の成膜工程で一括形成される。
[F]
次いで、第2の下地層225、235、245上に第2の電極層226、236、246を形成すると共に、第5の膜部515、525、535上に第6の膜部516、526、536を形成する。
この第2の電極層226、236、246および第6の膜部516、526、536の形成方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理成膜法、CVD等の化学蒸着法等の気相成膜法、また、インクジェット法等の各種塗布法等が挙げられるが、気相成膜法(特にスパッタリング法もしくは真空蒸着法)を用いるのが好ましい。また、第2の電極層226、236、246および第6の膜部516、526、536の形成(パターニング)に際しては、フォトリソグラフィ法を用いるのが好ましい。
なお、第2の電極層226、236、246および第6の膜部516、526、536は、同一の成膜工程で一括形成される。
その後、必要に応じて、前述したような周波数調整を行う。
なお、この周波数調整は、振動片2をパッケージ3内に収納する前に行ってもよいし、振動片2をパッケージ3内に収納した後に行ってもよい。
以上説明したようにして振動片2を製造することができる。このような製造方法によれば、圧電体素子22、23、24と質量部51、52、53とを一括形成することができるため、振動片2の製造方法の簡易化を図ることができる。
以上、振動片2の構成および製造方法について説明したが、振動片2の構成については、本実施形態に限定されない。
例えば、本実施形態の圧電体素子22は、第1の下地層221、第1の電極層222、圧電体層223、絶縁体層224、第2の下地層225、第2の電極層226がこの順で積層されて構成されているが、圧電体素子22の機能を発揮するための最低限の要素である第1の電極層222、圧電体層223および第2の電極層226を有していれば、圧電体素子22の構成は特に限定されない。例えば、第1の電極層222、圧電体層223および第2の電極層226以外の層(すなわち、第1の下地層221、絶縁体層224、第2の下地層225)のうちの少なくとも1つを省略してもよい。また、反対に、少なくとも1つの層を追加してもよい。圧電体素子23、24についても同様である。
また、本実施形態の質量部51は、その構成(層構成)が圧電体素子22と同じであるが、これに限定されず、異なっていてもよい。すなわち、質量部51は、第1の膜部511、第2の膜部512、第3の膜部513、第4の膜部514、第5の膜部515および第6の膜部516から任意に選択した1つの単層または2つ以上5つ以下の複層で構成されていてもよい。例えば、質量部51は、第1の膜部511の単層で構成されていてもよいし、第1の膜部511と第2の膜部512が積層した積層体として構成されていてもよい。
質量部51が有する膜部の数をいくつにし、かつ膜部の構成材料を圧電体素子22を構成する各層のうちのいずれの層と同じとするかは、例えば、1)質量部51に求められている質量、2)圧電体素子22を構成する各層の構成材料の密度などから、最適な組み合わせを選択することができる。
この観点からすれば、圧電体素子22を構成する各層(特に、第1の電極層222および第2の電極層226)の構成材料をそれぞれ異ならせることが好ましい。これにより、質量部51の構成の選択の自由度が増加し、質量部51の質量をより適したものとすることができる。
2.パッケージ
次に、振動片2を収容・固定するパッケージ3について説明する。
パッケージ3は、図1に示すように、板状のベース基板31と、枠状の枠部材32と、板状の蓋部材33とを有している。ベース基板31、枠部材32および蓋部材33は、下側から上側へこの順で積層されている。ベース基板31と枠部材32とは、後述のセラミック材料等で形成されており、互いに一体に焼成されることで接合されている。そして、枠部材32と蓋部材33は、接着剤あるいはろう材等により接合されている。そして、パッケージ3は、ベース基板31、枠部材32および蓋部材33で画成された内部空間Sに、振動片2を収納している。なお、パッケージ3内には、振動片2の他、振動片2を駆動する電子部品(発振回路)等を収納することもできる。
ベース基板31の構成材料としては、絶縁性(非導電性)を有しているものが好ましく、例えば、各種ガラス、酸化物セラミックス、窒化物セラミックス、炭化物系セラミックス等の各種セラミックス材料、ポリイミド等の各種樹脂材料などを用いることができる。
また、枠部材32および蓋部材33の構成材料としては、例えば、ベース基板31と同様の構成材料、Al、Cuのような各種金属材料、各種ガラス材料等を用いることができる。特に、蓋部材33の構成材料として、ガラス材料等の光透過性を有するものを用いた場合、振動片2をパッケージ3内に収容した後であっても、蓋部材33を介して前述した質量部にレーザーを照射し、前記金属被覆部を除去して振動片2の質量を減少させることにより(質量削減方式により)、振動片2の周波数調整を行うことができる。
このベース基板31の上面には、固定材36を介して、前述した振動片2が固定されている。この固定材36は、例えば、エポキシ系、ポリイミド系、シリコーン系等の接着剤で構成されている。このような固定材36は、未硬化(未固化)の接着剤をベース基板31上に塗布し、さらに、この接着剤上に振動片2を載置した後、その接着剤を硬化または固化させることにより形成される。これにより、振動片2(基部27)がベース基板31に確実に固定される。
なお、この固定は、導電性粒子を含有するエポキシ系、ポリイミド系、シリコーン系等の導電性接着剤を用いて行ってもよい。
また、ベース基板31の上面には、一対の電極35a、35bが内部空間Sに露出するように形成されている。
この電極35aは、例えばワイヤーボンディング技術により形成された金属ワイヤー(ボンディングワイヤー)38を介して、前述した接続電極42に電気的に接続されている。また、電極35bは、例えばワイヤーボンディング技術により形成された金属ワイヤー(ボンディングワイヤー)37を介して、前述した接続電極41に電気的に接続されている。
なお、一対の電極35a、35bと接続電極41、42との接続方法は、これに限定されず、例えば、導電性接着剤により行ってもよい。この場合、例えば、振動片2の図示とは表裏反転するか、振動片2の下面に接続電極41、42を形成すればよい。
また、ベース基板31の下面には、4つの外部端子34a、34b、34c、34dが設けられている。
これら4つの外部端子34a〜34dのうち、外部端子34a、34bは、それぞれ、ベース基板31に形成されたビアホールに設けられた導体ポスト(図示せず)を介して電極35a、35bに電気的に接続されたホット端子である。また、他の2つの外部端子34c、34dは、それぞれ、パッケージ3を実装用基板に実装するときに、接合強度を高めたり、パッケージ3と実装用基板との間の距離を均一化したりするためのダミー端子である。
このような電極35a、35bおよび外部端子34a〜34dは、それぞれ、例えば、タングステンおよびニッケルメッキの下地層に、金メッキを施すことで形成することができる。
なお、パッケージ3内部に電子部品を収納した場合、ベース基板31の下面には、必要に応じて、電子部品の特性検査や、電子部品内の各種情報(例えば、振動子の温度補償情報)の書き換え(調整)を行うための書込端子が形成されていてもよい。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る質量部を説明するための断面図である。なお、図6は、図2中のA−A線断面図に対応する図である。
以下、第2実施形態について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態は、質量部の配置が異なる以外は、第1実施形態とほぼ同様である。なお、図6では、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。また、本実施形態では、振動腕28上に設けられた質量部51Aについて代表的に説明するが、振動腕29、30上に設けられた質量部52A、53Aについても同様である。
図6に示すように、質量部51Aは、振動腕28の下面282上に設けられている。質量部51Aの構成は、前述した第1実施形態の質量部51と同様であるため、その説明を省略する。
このように、質量部51Aを、圧電体素子22が設けられている面(上面281)と反対側の面上に設けることにより、周波数調整時に、レーザーで質量部51Aを削った際に発生する削り屑が圧電体素子22に付着するのを防止でき、圧電体素子22の信頼性の低下を防止または抑制することができると共に、削り屑による周波数ずれを抑制することができる。
また、以上説明したような第2実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図7は、本発明の第3実施形態に係る質量部を説明するための断面図である。なお、図7は、図2中のA−A線断面図に対応する図である。
以下、第3実施形態について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態は、質量部の配置が異なる以外は、第1実施形態とほぼ同様である。なお、図7では、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。また、本実施形態では、振動腕28上に設けられた質量部51Bについて代表的に説明するが、振動腕29、30上に設けられた質量部52B、53Bについても同様である。
図7に示すように、振動腕28の上面281および下面282上に、それぞれ、質量部51Bが設けられている。各質量部51Bの構成は、前述した第1実施形態の質量部51と同様であるため、その説明を省略する。
このように、振動腕28の両面(上面281および下面282)にそれぞれ質量部51Bを設けることにより、前述した第1、第2実施形態のように、振動腕28の一方の面に同じ質量の質量部を設ける場合と比較して、質量部51BのY軸方向における長さを抑えることができる。そのため、振動片2の小型化を図ることができる。
なお、本実施形態では、一対の質量部51Bは、互いに同じ構成をなしているが、これに限定されず、互いに異なる構成であってもよい。例えば、一方の質量部51Bを第1の膜部、第2の膜部および第3の膜部で構成し、他方の膜部を第4の膜部、第5の膜部および第6の膜部で形成してもよい。
また、以上説明したような第3実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図8は、振動腕に形成された質量部の形成位置と周波数の関係を示すグラフ、図9は、振動腕に形成する質量部の構成材料の密度と周波数が増減する境界位置の関係を示すグラフ、図10は、先端側質量部および基端側質量部の構成の一例を示す図である。
以下、第2実施形態について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第4実施形態は、質量部の構成が異なる以外は、第1実施形態とほぼ同様である。なお、図8では、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。また、本実施形態では、振動腕28上に設けられた質量部について代表的に説明するが、振動腕29、30上に設けられた質量部についても同様である。
本実施形態の説明に先立って、本実施形態の理解のために、面外振動を行う振動片2における質量部と周波数の関係について詳細に説明する。なお、以下では、振動腕28について代表して説明する。
面外振動を行う振動片2において、振動片2の共振周波数をf、振動腕28の全長をL、振動腕28の厚さ(Z軸方向の長さ)をtとすると、f∝(t/L)という関係がある。つまり、面外振動を行う振動片2の共振周波数は、振動腕28の振動方向の厚みtに比例し、振動腕28の全長Lの二乗に反比例する。
このような基本的な特性を基に、発明者は、基部27に一本の振動腕が形成された振動片のモデルとして、XY平面内にある振動腕の一方の面上に金属膜または絶縁膜等からなる質量部を形成し、それを振動腕の先端側から削除していったときの周波数の変化をシュミレーションして考察を行った。図8がそのグラフであり、縦軸に規格化された周波数の変化Δfをとり、横軸に振動腕の全長Lに対する質量部の基部側の端部からの長さをとっている。また、Δfは、振動腕に周波数調整用の質量部を形成しないときの周波数をf0とし、周波数調整用の質量部を形成したときの周波数をfとしたとき、Δf=(f−f0)/f0とし、さらに、Δfの最大値が1となるようにΔf(規格化)=Δf/(Δfの最大値)として周波数変化量を規格化した値である。なお、このグラフは、質量部として金(Au)膜を形成した場合のデータである。
図8のグラフによれば、振動腕に形成した質量部を先端側から除去していくと、周波数は順次高くなるように変化し、振動腕のほぼ中央部で周波数の変化がゼロになる。そして、さらに質量部を基端側に向かって除去していくと、今度は周波数が順次低くなるように変化する。また、周波数の変化量は、振動腕の中央部に近いほど小さくなっている。
このような現象は、次の理由から生じるものであると推測される。すなわち、振動腕の長さ方向の中央部付近を境にして、振動腕の先端側では、質量部の錘効果が支配的となり、質量部の除去により周波数は高くなる方向に変化する。一方、振動腕の長さ方向の中央部付近から基端側では、厚み効果が支配的となり、質量部の除去により周波数は低くなる方向に変化する。このように、質量部が金で構成されている場合、振動腕の長さ方向のほぼ中央部に周波数変化の方向が異なる境界が存在する。
図9のグラフでは、縦軸を周波数調整したときに周波数変化の増減が切り替わる境界位置とし、横軸を質量部を構成する構成材料の密度(10kg/m)とし、質量部を構成しうる各材料をプロットしている。なお、境界位置は、振動腕の全長をLとし、振動腕の基端側からの割合で示している。例えば、縦軸が0.5Lよりも大きいときは、振動腕の先端側に境界位置があり、縦軸が0.5Lよりも小さいときは、振動腕の基端側に境界位置があることを示している。
図9のグラフに示すように、振動腕に形成する質量部の構成材料の密度によって周波数変化の方向が異なる境界位置に差があり、構成材料の密度が小さいほど境界位置が振動腕の先端側に存在することがわかる。
例えば、質量部をAuで構成した場合、その密度は、19.3(10kg/m)であり、境界位置は、振動腕の基端からおよそ0.43Lの位置にあり、振動腕の長さ方向の中央よりも基端側に位置している。また、質量部SiOで構成した場合、その密度は、2.20(10kg/m)と前述のAuよりも小さく、境界位置は、振動腕の始端からおよそ0.6Lの位置にあり、振動腕の長さ方向の中央よりも先端側に位置している。
このように、発明者は、振動腕の長さ方向の中央付近に周波数変化の方向が異なる境界が存在することを見出した。さらに、この境界の位置は、質量部の構成材料の密度によって変化し、密度が小さくなると境界の位置が振動腕の中央から先端側に移動する傾向があることを発見した。そして、これらの検知に基づき、本発明者は、本発明(本実施形態)を創出するに至った。
図10に示すように、質量部51Cが振動腕28の上面281に設けられている。このような質量部51Cは、振動腕28の先端部に設けられた先端側質量部51Caと、先端側質量部51Caより基端側に設けられた基端側質量部51Cbとを有している。これら2つの質量部51Ca、51Cbのうちの先端側質量部51Caは、周波数粗調整用の質量部であり、基端側質量部51Cbは、周波数微調整用の質量部である。このように、用途の異なる2つの質量部を設けることにより、振動片2の周波数調整を効率的かつ高精度に行うことができる。
先端側質量部51Caは、密度D(10kg/m)が、D>8.92である材料で構成された部分を有している。かかる密度を有する材料としては、図9のグラフに示すように、例えば、Au、Ag、Ptなどが挙げられる。このように、D>8.92である材料で構成された部分を有する先端側質量部51Caは、振動腕28の先端部において除去することによる周波数変化量が大きく、振動片2の周波数の粗調整用の質量部として最適である。
基端側質量部51Cbは、密度D(10kg/m)が、2.20≦D≦8.92である材料で構成されている。かかる密度を有する材料としては、図9のグラフに示すように、例えば、Cu、Ni、Fe、Cr、Ti、Alなどの金属材料や、ZnO、TiO、SiO、Al等の金属酸化物や、AlN等の窒化物が挙げられる。このように、2.20≦D≦8.92である材料で構成された基端側質量部51Cbは、周波数変化の方向が異なる境界が振動腕28の長さ方向の中央より先端側に位置するものとなる。
このような基端側質量部51Cbは、振動腕28の長さ方向の中央より先端側に設けられている。これにより、圧電体素子22(第1の電極層222および第2の電極層226)を振動腕28の中央付近(1/2L)まで長く形成することができる。そのため、振動片のCI値の増大を防止でき、振動片2の振動特性が優れたものとなる。
また、基端側質量部51Cbは、周波数変化の方向が異なる境界を含む(跨ぐ)ように設けられている。これにより、基端側質量部51Cbの先端側を除去すれば周波数を高めることができ、基端側質量部51Cbの基端側を除去すれば周波数を低めることができる。
ここで、先端側質量部51Caおよび基端側質量部51Cbは、それぞれ、圧電体素子22を構成する各層のうちの少なくとも1つの層と同じ構成材料で構成されている。そのため、先端側質量部51CaをD>8.92である材料で構成された部分を有するものとし、基端側質量部51Cbを2.20≦D≦8.92である材料で構成する場合には、圧電体素子22を構成する複数の層に、D>8.92である材料で構成された層と、2.20≦D≦8.92である材料で構成された層とが少なくとも1つずつ含まれている必要がある。
このような圧電体素子22としては、特に限定されないが、例えば、第1の下地層221をCr(D=7.19)で構成し、第1の電極層222をAu(D=19.3)で構成し、圧電体層223をZnO(D=5.68)で構成し、絶縁体層224をSiO(D=2.2)で構成し、第2の下地層225をCr(D=7.19)で構成し、第2の電極層226をAu(D=19.3)で構成したものを用いることができる。
そして、例えば、図10(a)に示すように、先端側質量部51Caを、Cr層(第1の下地層221に対応する層)とAu層(第1の電極層222に対応する層)との積層構造とし、基端側質量部51CbをSiO(絶縁体層224に対応する層)で構成することにより、上述した構成を簡単に達成することができる。なお、基端側質量部51CbをZnOやCrで構成してもよい。また、Cr層は、振動腕28とAu層との密着性を向上させるための下地層であるため、必要に応じて省略してもよい。
また、圧電体素子22の他の構成としては、例えば、第1の下地層221をCr(D=7.19)で構成し、第1の電極層222をAu(D=19.3)で構成し、圧電体層223をZnO(D=5.68)で構成し、絶縁体層224をSiO(D=2.2)で構成し、第2の下地層225を省略し、第2の電極層226をAl(D=2.7)で構成したものを用いることができる。
そして、例えば、図10(b)に示すように、先端側質量部51Caを、Cr層(第1の下地層221に対応する層)とAu層(第1の電極層222に対応する層)との積層構造とし、基端側質量部51CbをCr層(第1の下地層221に対応する層)とAl(第2の電極層226に対応する層)との積層構造とすることにより、上述した構成を簡単に達成することができる。なお、Cr層は、振動腕28とAu層との密着性を向上させるための下地層であるため、必要に応じて省略してもよい。
(周波数の調整方法)
次に、本実施形態の振動片2の周波数調整方法について説明する。なお、以下では、振動腕28の周波数調整を代表的に説明するが、振動腕29、30の周波数調整も振動腕28の周波数調整と同様である。
振動片2の周波数調整方法は、[1]振動片2(周波数調整前)を用意する工程と、[2]先端側質量部51Caを除去することによる周波数粗調整工程と、[3]基端側質量部51Cbを除去することにより周波数微調整工程とを有する。
以下、各工程[1]、[2]、[3]を順次説明する。
[1]
まず、周波数調整前(未調整)の振動片2を用意する。
このとき、振動腕28上には、先端側質量部51Caおよび基端側質量部51Cbが設けられている。また、このとき、振動腕28の周波数(共振周波数)は、目標とする周波数(共振周波数)に対して低くなるように設定されている。
[2]
(粗調整)
まず、エネルギー線の照射により、先端側質量部51Caの一部または全部を必要に応じて除去する。なお、この粗調整において除去される先端側質量部51Caの形状、部位およびその除去量は、必要に応じて適宜設定されるものであり、例えば、先端側質量部51Caの一部をレーザー光の照射により除去した場合、先端側質量部51Caの除去された部分は、ライン状、ドット状等の形状をなす。
このような粗調整により、先端側質量部51Caの質量を減少させることができ、振動腕28の周波数が高まる。また、この粗調整は、振動腕28の周波数(共振周波数)が後述する微調整で調整可能な範囲内となるように目標とする周波数(共振周波数)に対して若干低くなるように行われる。
[3]
(微調整)
まず、エネルギー線の照射により、基端側質量部51Cbの先端側の部分の一部または全部を必要に応じて除去する。当該部分を除去することにより、前述したように、振動腕28の周波数(共振周波数)を微少に高めることができる。そして、振動腕28の周波数(共振周波数)を所定の値と一致させる。
なお、先端側から中央部に向かうに連れて、基端側質量部51Cbの除去量に対する周波数の変化量が小さくなるため、より高精度な周波数調整が必要な場合には、中央部よりの部位を除去することが効果的である。
また、例えば、基端側質量部51Cbの先端側を除去し過ぎたことによって、振動腕28の周波数が所定値よりも高くなってしまう場合が考えられる。この時には、エネルギー線の照射により、基端側質量部51Cbの基端側の部分の一部または全部を除去すればよい。当該部分を除去することにより、前述したように、振動腕28の周波数を微少に低くすることができるため、振動腕28の周波数を所定値に合わせ込むことが可能となる。このように、基端側質量部51Cbによれば、振動腕28の周波数を高める方向、低める方向のいずれの方向へも微調整することが可能なため、周波数の高精度な調整が可能となる。
以上説明したような第4実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
以上説明したような各実施形態の振動片は、各種の電子機器に適用することができ、得られる電子機器は、信頼性の高いものとなる。
ここで、本発明の振動片を備える電子機器について、図11〜図13に基づき、詳細に説明する。
図11は、本発明の振動片を備える電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部100を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピューター1100には、フィルタ、共振器、基準クロック等として機能する振動子1が内蔵されている。
図12は、本発明の振動片を備える電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部100が配置されている。
このような携帯電話機1200には、フィルタ、共振器等として機能する振動子1が内蔵されている。
図13は、本発明の振動片を備える電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部は、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリ1308に転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリ1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなディジタルスチルカメラ1300には、フィルタ、共振器等として機能する振動子1が内蔵されている。
なお、本発明の振動片を備える電子機器は、図11のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図12の携帯電話機、図13のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレーター等に適用することができる。
以上、本発明の振動片、振動片の製造方法、振動子、振動デバイスおよび電子機器を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、上記実施例においては、質量部にエネルギー線を照射させて周波数調整を行う例について説明したが、これに限らず、イオンエッチング、サンドブラスト、ウェットエッチングにより質量部の質量を減少させても良い。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
例えば、前述した実施形態では、振動片が3つの振動腕を有する場合を例に説明したが、振動腕の数は、1つまたは2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
また、本発明の振動デバイスは、振動片に発振回路を接続することにより、水晶発振器(SPXO)、電圧制御水晶発振器(VCXO)、温度補償水晶発振器(TCXO)、恒温槽付水晶発振器(OCXO)等の圧電発振器の他、ジャイロセンサー等に適用される。
1‥‥振動子 2‥‥振動片 21‥‥振動基板 22‥‥圧電体素子 221‥‥第1の下地層 222‥‥第1の電極層 223‥‥圧電体層 224‥‥絶縁体層 225‥‥第2の下地層 226‥‥第2の電極層 23‥‥圧電体素子 231‥‥第1の下地層 232‥‥第1の電極層 233‥‥圧電体層 234‥‥絶縁体層 235‥‥第2の下地層 236‥‥第2の電極層 24‥‥圧電体素子 241‥‥第1の下地層 242‥‥第1の電極層 243‥‥圧電体層 244‥‥絶縁体層 245‥‥第2の下地層 246‥‥第2の電極層 27‥‥基部 271‥‥薄肉部 272‥‥厚肉部 28‥‥振動腕 281‥‥上面 282‥‥下面 29‥‥振動腕 291‥‥上面 30‥‥振動腕 301‥‥上面 3‥‥パッケージ 31‥‥ベース基板 32‥‥枠部材 33‥‥蓋部材 34a、34b、34c、34d‥‥外部端子 35a‥‥電極 35b‥‥電極 36‥‥固定材 37‥‥金属ワイヤー 38‥‥金属ワイヤー 41‥‥接続電極 42‥‥接続電極 43‥‥配線 51‥‥質量部 511‥‥第1の膜部 512‥‥第2の膜部 513‥‥第3の膜部 514‥‥第4の膜部 515‥‥第5の膜部 516‥‥第6の膜部 51A‥‥質量部 51B‥‥質量部 51C‥‥質量部 51Ca‥‥先端側質量部 51Cb‥‥基端側質量部 52‥‥質量部 521‥‥第1の膜部 522‥‥第2の膜部 523‥‥第3の膜部 524‥‥第4の膜部 525‥‥第5の膜部 526‥‥第6の膜部 52A‥‥質量部 52B‥‥質量部 53‥‥質量部 531‥‥第1の膜部 532‥‥第2の膜部 533‥‥第3の膜部 534‥‥第4の膜部 535‥‥第5の膜部 536‥‥第6の膜部 53A‥‥質量部 53B‥‥質量部 100‥‥表示部 1100‥‥パーソナルコンピューター 1102‥‥キーボード 1104‥‥本体部 1106‥‥表示ユニット 1200‥‥携帯電話機 1202‥‥操作ボタン 1204‥‥受話口 1206‥‥送話口 1300‥‥ディジタルスチルカメラ 1302‥‥ケース 1304‥‥受光ユニット 1306‥‥シャッターボタン 1308‥‥メモリ 1312‥‥ビデオ信号出力端子 1314‥‥入出力端子 1430‥‥テレビモニター 1440‥‥パーソナルコンピューター S‥‥内部空間

Claims (14)

  1. 第1の方向と該第1の方向に直交する第2の方向とを含む平面上に設けられた基部と、
    前記基部から前記第1の方向に延出し、前記平面の法線方向に屈曲振動する振動腕と、
    前記振動腕に設けられ、前記振動腕を屈曲振動させる圧電体素子と、
    前記振動腕に設けられた質量部と、を有し、
    前記圧電体素子は、少なくとも、第1の電極層と、第2の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に位置する圧電体層とを有し、
    前記質量部は、少なくとも1つの膜部を有し、
    前記膜部は、前記圧電体素子を構成する層のうちのいずれか1つの層と同じ材料で構成されたことを特徴とする振動片。
  2. 前記圧電体素子は、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に位置する絶縁体層を有したことを特徴とする請求項1に記載の振動片。
  3. 前記圧電体素子は、前記振動腕と前記第1の電極層との間に位置する下地層を有したことを特徴とする請求項2に記載の振動片。
  4. 前記質量部の厚さは、前記圧電体素子の厚さ以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の振動片。
  5. 前記質量部は、前記振動腕の先端側に設けられた先端側質量部と、前記先端側質量部よりも基端側に設けられた基端側質量部と、を有したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の振動片。
  6. 前記基端側質量部は、前記振動腕の基端から前記第1の方向の全長の1/2を超えた領域に設けられており、かつ、密度が2.20(10kg/m)以上、8.92(10kg/m)以下の材料で構成されたことを特徴とする請求項5に記載の振動片。
  7. 前記先端側質量部は、密度が8.92(10kg/m)より大きい材料で構成された部分を有したことを特徴とする請求項5または6に記載の振動片。
  8. 前記第1の電極層および前記第2の電極層は、異なる材料で構成されたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の振動片。
  9. 前記振動腕は、前記平面に対し水平な第1面と、該第1面に対向する第2面と、を有し、
    前記質量部は、前記第1面および前記第2面の少なくとも一方の面上に設けられたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載の振動片。
  10. 前記振動腕は、前記第2の方向に複数並んで設けられ、隣り合う2つの前記振動腕が互いに反対方向に屈曲振動することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の振動片。
  11. 第1の方向と該第1の方向に直交する第2の方向とを含む平面上に形成される基部と、
    前記基部から前記第1の方向に延出し、前記平面の法線方向に屈曲振動する振動腕と、
    前記振動腕に設けられ、少なくとも第1の電極層と、第2の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に位置する圧電体層とを有し、前記振動腕を屈曲振動させる圧電体素子と、前記振動腕に設けられた質量部とを有する振動片の製造方法であって、
    前記質量部は、前記圧電体素子と一括して形成されることを特徴とする振動片の製造方法。
  12. 請求項1ないし10のいずれか一項に記載の振動片と、
    前記振動片を収納したパッケージと、を備えたことを特徴とする振動子。
  13. 請求項1ないし10のいずれか一項に記載の振動片と、
    前記振動片に接続された発振回路と、を備えたことを特徴とする振動デバイス。
  14. 請求項1ないし10のいずれか一項に記載の振動片を備えたことを特徴とする電子機器。
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