JP2012063170A - フライング検査用コンタクトプローブ保持構造及び回路基板のフライング検査装置 - Google Patents

フライング検査用コンタクトプローブ保持構造及び回路基板のフライング検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】多数の検査ポイントへの接触に対する耐久性を確保することができるフライング検査用コンタクトプローブ保持構造、及び該フライング検査用コンタクトプローブ保持構造を備え信頼性が高いフライング検査装置を得る。
【解決手段】コンタクトプローブアセンブリ10を構成するスプリングプローブ20は、先端部25Aが検査ポイントに接触される針状のプランジャ25と、該プランジャ25の他端側が進退可能に挿入されたバレル24と、プランジャ25をバレル24に対する突出方向の移動限に偏移させるスプリング26とを含んで構成されている。バレル24は、基板部22の長手方向一端部に形成された溝部32の溝壁面32A、溝底面32Bのそれぞれに複合接着構造34によって固定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、フライング検査用コンタクトプローブ保持構造及び回路基板のフライング検査装置に関するものである。
プリント基板の検査装置として、該プリント基板の複数の検査ポイントにプローブを順次移動させ、移動先の検査ポイントにプローブを接触させることで導通検査を行う、所謂フライング検査装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、このようなフライング検査装置において、プローブを同軸配置したコイルスプリングによってプリント基板側に付勢したものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−222649号公報 特開平7−92227号公報
しかしながら、上記した従来の技術では、少数のプローブで多数の検査ポイントに順次接触される構成であるため、プローブには耐久性が要求される。
本発明は、多数の検査ポイントへの接触に対する耐久性を確保することができるフライング検査用コンタクトプローブ保持構造、及び該フライング検査用コンタクトプローブ保持構造を備え信頼性が高いフライング検査装置を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係るフライング検査用コンタクトプローブ保持構造は、一対の外側基板の間に内側基板を挟み込むことで、前記一対の外側基板の対向面を溝壁面としかつ前記内側基板の端面を溝底面する溝部が長手方向の端部に幅方向に沿って形成されると共に、検査ポイント間を移動するための移動手段に保持される保持部が前記溝部とは前記長手方向に離間した位置に設けられた基板部と、一端側が検査ポイントに接触される針状の接触子と、該接触子の他端側が進退可能に挿入された筒体と、前記接触子を前記筒体に対する突出方向の移動限に偏移させる付勢部材とを含んで構成されたスプリングプローブと、前記基板部の溝部内に入り込まされた前記スプリングプローブの筒体を、前記基板部の溝部における前記一対の溝壁面及び溝底面のそれぞれに固定した固定手段と、を備えている。
請求項1記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造では、スプリングプローブの接触子が、基板部の長手方向一端部に固定された筒体に対し進退(伸縮)しつつ検査ポイントに接触される。ここで、本フライング検査用コンタクトプローブ保持構造では、スプリングプローブの筒体を基板部(を介して移動手段)に固定する構造であるため、基板部にはスプリング機能を設ける必要がなく、所要の強度を確保し易い。また、基板部の溝部における溝壁面及び溝底面のそれぞれに対しスプリングプローブの筒体が固定される構造であるため、基板部に対しスプリングプローブの筒体を強固に固定することができる。
このように、請求項1記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造では、多数の検査ポイントへの接触に対する耐久性を確保することができる。また、基板部は、一対の外側基板に内側基板を挟み込む構成によって、機械加工を経ることなく溝部を形成することができる。
請求項2記載の発明に係るフライング検査用コンタクトプローブ保持構造は、請求項1記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造において、前記固定手段は、接着剤であり、前記基板部における前記溝部と前記保持部との間に切欠き部が形成されている。
請求項2記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造では、基板部の溝部内にスプリングプローブの筒体をセットして、該溝部(溝壁面及び溝底面)と筒体との間に接着剤を供給することで、スプリングプローブが基板部に固定される。この基板部に切欠き部を形成することで、基板部における保持部側に接着剤が侵入することが防止される。
請求項3記載の発明に係るフライング検査用コンタクトプローブ保持構造は、請求項1又は請求項2記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造において、単一の前記スプリングプローブが前記溝部内で前記一対の溝壁面及び溝底面のそれぞれに固定されている。
請求項3記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造では、単一のスプリングプローブの筒体が、一対の溝壁面及び溝底面のそれぞれに強固に固定され、耐久性の向上に寄与する。
請求項4記載の発明に係るフライング検査用コンタクトプローブ保持構造は、請求項1〜請求項3の何れか1項記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造において、複数の前記スプリングプローブが前記溝部内で前記厚み方向に絶縁シートを挟み込ませつつ並べて配置されている。
請求項4記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造では、複数(例えば2つ)のスプリングプローブが基板部の厚み方向に並べられた状態で該基板部の溝部内に固定されている。これら複数のスプリングプローブの筒体間は絶縁シートによって電気的に絶縁されている。この構成では、複数のスプリングプローブによる基板検査ポイントへの接触の信頼性が向上する。また、基板部の溝部と固定手段とによって複数のスプリングプローブであっても強固に固定することができ、耐久性の向上に寄与する。
請求項5記載の発明に係るフライング検査用コンタクトプローブ保持構造は、請求項1〜請求項4の何れか1項記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造において、前記基板部は、前記検査ポイント側の縁部が、前記長手方向の一端において前記検査ポイント側に最も突出した形状とされている。
請求項5記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造では、基板部におけるスプリングプローブが固定される長手方向一端が、該スプリングプローブの接触子が接触する検査ポイント側に突出している。このため、本フライング検査用コンタクトプローブ保持構造では、検査ポイントの近傍に凸部が位置する場合においても、該凸部との干渉が回避される。
請求項6記載の発明に係るフライング検査用コンタクトプローブ保持構造は、請求項5記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造において、前記基板部は、前記検査ポイント側の縁部が、円弧状を成している。
請求項6記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造では、基板部における検査ポイント側の縁部が円弧状を成すため、該基板部は長手方向において断面(断面係数等)の急変部が形成されず、所要の強度を確保し易い。
請求項7記載の発明に係るフライング検査用コンタクトプローブ保持構造は、請求項1〜請求項6の何れか1項記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造において、前記スプリングプローブは、前記筒体に対する前記接触子の進退に伴って該接触子を自軸廻りに回転させる回転付与機構を有する。
請求項7記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造では、接触子が筒体に対する進退に伴って自軸廻りに回転される。このため、検査ポイントが絶縁体で覆われていても、本フライング検査用コンタクトプローブ保持構造を構成するスプリングプローブの接触子は、絶縁体を貫通して検査ポイントに接触される。
請求項8記載の発明に係る回路基板のフライング検査装置は、被検査基板を吸着保持する基板保持部と、請求項1〜請求項7の何れか1項記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造を前記基板部において保持し、前記スプリングプローブの接触子を前記被検査基板における複数の検査ポイントに順次接触させるプローブ駆動機構と、を備えている。
請求項8記載の回路基板のフライング検査装置では、基板保持部に吸着保持された回路基板の複数の検査ポイントに対し、プローブ駆動機構によって駆動されたフライング検査用コンタクトプローブ保持構造のスプリングプローブが順次移動、接触することで、回路基板の検査が為される。本フライング検査装置は、多数の検査ポイントへの繰り返し接触に対する耐久性を確保する請求項1〜請求項7の何れか1項記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造を備えるので、コンパクトに構成することができ、かつ信頼性が高い。
請求項9記載の発明に係る回路基板のフライング検査装置は、被検査基板をシート状のカバー材と共に吸着保持する基板保持部と、前記基板部において請求項7記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造を保持し、前記スプリングプローブの接触子を前記被検査基板における複数の検査ポイントに順次接触させるプローブ駆動機構と、を備えている。
請求項9記載の回路基板のフライング検査装置では、カバー材と共に基板保持部に吸着保持された回路基板の複数の検査ポイントに対し、プローブ駆動機構によって駆動されたフライング検査用コンタクトプローブ保持構造のスプリングプローブが順次移動、接触することで、回路基板の検査が為される。本フライング検査装置では、カバー材を回路基板と共に吸着することで、回路基板の部分的な浮きが防止又は効果的に抑制され、検査の信頼性が向上する。
そして、本フライング検査装置では、スプリングプローブの接触子がプローブへの接触(筒体に対する進退)に伴って回転されるため、該接触子はカバー材を貫通して回路基板の検査ポイントに接触する。このため、カバー材で回路基板を覆う検査方法をフライング検査装置にて実現することができる。なお、接触子の先端は、エッジ部が周方向(回転方向)に複数形成された形状(例えば正三角錐等の角錐状)とすることが望ましい。
請求項10記載の発明に係る回路基板のフライング検査装置は、請求項9記載の回路基板のフライング検査装置において、前記カバー材は、無延伸又は二軸延伸のポリエチレンより成るシート材である。
請求項10記載の回路基板のフライング検査装置では、ポリエチレンより成るシート材を回路基板と共に吸着することで、該シート材に覆われた回路基板の検査を行う。ここで、ポリエチレンのシートは、上記スプリングプローブの接触子で貫通した際に一方向に裂けることがないので、回路基板を覆いつつ基板保持部に吸着保持されて該回路基板の浮きを防止又は効果的に抑制する機能を維持することができる。これにより、本フライング検査装置では、回路基板の検査の信頼性が一層向上する。
以上説明したように本発明に係るフライング検査用コンタクトプローブ保持構造は、多数の検査ポイントへの接触に対する耐久性を確保することができるという優れた効果を有する。
また、本発明に係る回路基板のフライング検査装置は、上記のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造が適用されることで信頼性が高いという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係るコンタクトプローブアセンブリの全体構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るコンタクトプローブアセンブリの全体構成を示す側面図である。 本発明の第1の実施形態に係るコンタクトプローブアセンブリの基板部に対するスプリングプローブの固定構造を拡大して示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係るコンタクトプローブアセンブリの製造方法を示す図であって、(A)は基板部仮止め工程を示す斜視図、(B)はプローブ接着工程を示す斜視図、(C)は接着部補強工程を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るコンタクトプローブアセンブリを構成するスプリングプローブの縦断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るコンタクトプローブアセンブリが適用されたプリント基板のフライング検査装置の要部を模式的に示す一部破断した側面図である。 本発明の第1の実施形態との比較例に係るプリント基板の検査装置を示す側面図である。 本発明の第2の実施形態に係るコンタクトプローブアセンブリの基板部に対するスプリングプローブの固定構造を拡大して示す平面図である。
本発明の第1の実施形態に係るフライング検査用コンタクトプローブ保持構造が適用されたコンタクトプローブアセンブリ10、該コンタクトプローブアセンブリ10を備えたプリント基板のフライング検査装置11について、図1〜図7に基づいて説明する。先ず、フライング検査装置11の概略全体構成について説明し、次いで、本発明の要部であるコンタクトプローブアセンブリ10について詳細に説明することとする。
(プリント基板のフライング検査装置の全体構成)
図6には、プリント基板のフライング検査装置11の要部が一部破断した模式的な側面図にて示されている。この図に示される如く、フライング検査装置11は、検査対象であるプリント基板12の各検査ポイントの導通等を、後に詳述するコンタクトプローブアセンブリ10を用いて検査する構成とされている。この実施形態では、フライング検査装置11は、被検査プリント基板12に形成された導体パターンと基準電極との間の静電容量を測定し、その測定した静電容量に基づいて導体パターンの良否を検査するようになっている。以下、具体的に説明するが、検査(良否判定)原理については周知の方法を適用し得るので、説明を省略する。
フライング検査装置11は、プリント基板12を反検査面側から真空引き(負圧)によって吸着保持する基板保持部としての吸着テーブル14と、コンタクトプローブアセンブリ10を検査ポイントに応じて移動させるプローブ駆動機構としてのプローブ駆動ユニット16と、図示しない測定部とを主要部として構成されている。
吸着テーブル14は、水平かつ鉛直方向の上側を向く基板載置面14Aを有し、複数の吸引孔14Bを通じて基板載置面14Aとは反対(下面)側から図示しない吸引装置にて真空引きすることで、基板載置面14A上にプリント基板12を吸着保持するようになっている。また、基板載置面14A上には、プリント基板12を位置決めするための衝立部(凸部)14Cが設けられている。この実施形態に係るフライング検査装置11では、図7(A)にも示される如く、シート状のカバー材18がプリント基板12を上方から覆うように、該カバー材18をプリント基板12と共に吸着テーブル14に吸着させるようになっている。
これにより、コンタクトプローブアセンブリ10では、プリント基板12の各部を基板載置面14Aに浮きを生じることなく密着させることができる構成とされている。カバー材18は、厚み0.1mmの無延伸又は二軸延伸のポリエチレンシートとされており、後述するプランジャ25による貫通(孔開け)に伴って一方向に裂けることがない構成とされている。
プローブ駆動ユニット16は、吸着テーブル14に対しコンタクトプローブアセンブリ10をX方向、Y方向に駆動する水平駆動部と、コンタクトプローブアセンブリ10をZ方向に駆動する鉛直駆動部とを有して構成されている。これにより、コンタクトプローブアセンブリ10では、プローブ駆動ユニット16の水平駆動部によってコンタクトプローブアセンブリ10(のスプリングプローブ20)を検査ポイントの直上方に移動させた後、鉛直駆動部によってコンタクトプローブアセンブリ10を降下させることでスプリングプローブ20を検査ポイントに接触(コンタクト)させることで、測定部によって検査ポイントの検査が行われるようになっている。
また、コンタクトプローブアセンブリ10は、スプリングプローブ20が検査ポイントに接触している状態から鉛直駆動部によってコンタクトプローブアセンブリ10を上昇させた後、水平駆動部によってコンタクトプローブアセンブリ10別の検査ポイントに移動させ、複数の検査ポイントの検査を行うようになっている。
図6に示される如く、この実施形態に係るフライング検査装置11は、一組(2つ)のコンタクトプローブアセンブリ10、プローブ駆動ユニット16を備えて構成されている。
(コンタクトプローブアセンブリの構成)
図1に示される如く、コンタクトプローブアセンブリ10は、プリント基板12の検査ポイントに接触されて該検査ポイントと測定部とを導通させるスプリングプローブ20と、スプリングプローブ20が固定されると共にプローブ駆動ユニット16のプローブ固定部16Aに固定的に取り付けられる基板部22とを主要部として構成されている。
スプリングプローブ20は、図5に示される如く、筒状を成す筒体としてのバレル24と、針状を成し長手方向の一部がバレル24に挿入された接触子としてのプランジャ25と、プランジャ25をバレル24に対する突出側に付勢する付勢部材としてのスプリング26とを主要部として構成されている。
バレル24は、長さが略15mm、外径Dが略0.48mmの細長円筒状を成しており、長手方向一方側の開口端24Aにプランジャ25が挿通されている。また、バレル24のカシメられた長手方向他端部24Bには、測定部と導通するための導線28(図1参照)がハンダ付け等によって接続されるようになっている。さらに、バレル24における長手方向の中間部には、径方向内側に突出された凸部24Cが形成されている。バレル24は、プランジャ25の抜け止め突起、及びプランジャ25のストローク力を回転力に変換するカムとして機能するようになっている。この実施形態では、バレル24の材質は、ベリリウム銅に金をクラッドしたものとされている。
プランジャ25は、バレル24から突出された先端部25Aが検査ポイントに接触するようになっている。先端部25Aは、角錐状(この実施形態では略正三角錐状)に形成されており、周方向に沿って複数のエッジ25Bが配置されている。プランジャ25におけるバレル24内に位置する他端部には、凸部24Cに係合する抜け止め段部25Cが形成されている。この実施形態では、プランジャ25の材質は、ステンレス鋼とされている。
スプリング26は、圧縮コイルスプリングとされており、プランジャ25におけるバレル24内に位置する端部25Dとバレル24の長手方向他端部24Bとの間に圧縮状態で配置されている。これにより、プランジャ25は、バレル24に対し開口端24Aから突出する方向に付勢されており、抜け止め段部25Cが凸部24Cに係合することでスプリング26の付勢力に抗してバレル24に対し抜け止めされている。すなわち、抜け止め段部25Cが凸部24Cに係合する位置が、プランジャ25のバレル24に対する突出限とされている。換言すれば、プランジャ25は、スプリング26の付勢力によって突出限に偏倚されている。突出限に位置するプランジャ25のバレル24に対する突出長は、略2mmとされている。
また、プランジャ25における先端部25Aと抜け止め段部25Cとの間(この実施形態では、常にバレル24内に位置する部分)には、バレル24の凸部24Cを入り込ませた螺旋溝25Eが形成されている。これにより、スプリングプローブ20は、プランジャ25をスプリング26の付勢力に抗してバレル24内に押し込む力の一部が、螺旋溝25Eの溝壁と凸部24Cとの摺動(カム作用)に伴ってプランジャ25の自軸廻りの回転力に変換される構成とされている。
この螺旋溝25Eの溝壁と凸部24Cとのカム作用により、プランジャ25は、検査ポイントに押し付けられると、自軸廻りに回転しつつバレル24内に押し込まれる(進入する)ようになっている。この実施形態では、プランジャ25の回転角は、フルストロークで略45°、フライング検査装置11による検査ストロークで略30°とされている。この実施形態では、螺旋溝25Eの溝壁と凸部24Cとが本発明における回転付与機構に相当する。
基板部22は、図1及び図6に示される如く、水平方向(例えばプローブ駆動ユニット16のX方向)に長手の板状に形成されており、該長手方向の一端部にスプリングプローブ20が固定されると共に、長手方向の略中央部でプローブ駆動ユニット16のプローブ固定部16Aに固定されている。この実施形態では、基板部22は、長手方向の略中央部に該長手方向に並べて形成された保持部としての2つの透孔22A(図4参照)を貫通した2つのビス30によって、プローブ駆動ユニット16のプローブ固定部16Aに締結固定されている。
基板部22の長手方向一端部には、溝部32が形成されており、該溝部32にスプリングプローブ20のバレル24が固定手段としての複合接着構造34によって固定されている。具体的には図2に示される如く、溝部32は、基板部22の厚み方向に対向する一対の溝壁面32Aと、一対の溝壁面32A間で長手方向の一端側を向く溝底面32Bとを有する。
この実施形態では、基板部22は、図4(A)に示される如く、互いに似た形状を成す3枚の板材の重ね合わせによって構成されている。具体的には、基板部22は、一対の外側基板36及び内側基板38を板厚方向に重ね合わせて構成されている。基板部22は、一対の外側基板36の長手方向一端部36Aが内側基板38の長手方向一端部38Aに対し該長手方向に突出されることで、溝部32が形成されている。
基板部22は、外側基板36、内側基板38の長手方向他端36B、38Bの位置は略一致されている。すなわち、内側基板38は、外側基板36に対し若干短く形成されている。また、外側基板36、内側基板38のそれぞれには、透孔22Aを成す透孔36C、38Cが形成されている。透孔36C、38Cは、後述する如く共通のビス30が挿通されて外側基板36、内側基板38を仮保持するのにも用いられるようになっており、該外側基板36と内側基板38との位置決め基準として機能する構成である。なお、互いに似た形状の外側基板36と内側基板38とを識別するために、該外側基板36、内側基板38の長手方向他端36B、38Bには、幅方向(上下方向)の異なる位置に識別片36D、38Dが設けられている。
以上により、溝壁面32Aは、外側基板36の長手方向一端部36Aにおける内側基板38の長手方向一端部38Aに対し突出した部分の板厚方向の端面であり、溝底面32Bは、内側基板38の長手方向一端部38Aの長手方向端面(板厚部分)とされている。すなわち、基板部22の溝部32は、長手方向の一端側及び板厚方向の一方側に開口された空間を形成しているものと把握することができる。また、溝壁面32Aの幅(基板部22の長手方向に沿った幅)W1は、バレル24の外径Dと同等又は若干大とされており、溝底面32Bの幅(基板部22の厚み方向に沿った幅)W2は、バレル24の外径と同等又は若干大とされている。
また、この実施形態では、溝部32は、基板部22の幅方向(鉛直方向)の全幅に亘って形成されており、上下両側にも開口された空間を形成しているものと把握することができる。スプリングプローブ20は、この溝部32が形成する空間を占有(上下に貫通)するように配置されている。
以上説明した基板部22を構成する外側基板36、内側基板38は、プリント基板材料であるガラスクロス入りの基板、より具体的にはFR4グレード(米国電機工業規格(NEMA)による)の耐熱性ガラス基材エポキシ樹脂積層板にて構成されている。
そして、基板部22は、溝部32の一対の溝壁面32A及び溝底面32Bのそれぞれが固定手段としての接着層34を介して接着されている。この実施形態では、接着層34は、溝部32側の端部において一対の外側基板36と内側基板38との間に浸透し、該外側基板36と内側基板38とを固着するのにも寄与している。
また、この実施形態では、基板部22おける溝部32と透孔22Aとの間には、切欠き部35が形成されている。切欠き部35は、後述する如く溝部32側から供給された接着層34が透孔22A側に浸透することを防止するようになっている。切欠き部35は、プローブ駆動ユニット16へのコンタクトプローブアセンブリ10の取り付け状態で上向きに開口する略U字状の縁部を有し、基板部22を幅(上下)方向の半分以上に亘って切り欠いている。
さらに、図1に示される如く、コンタクトプローブアセンブリ10では、スプリングプローブ20は、鉛直方向(プローブ駆動ユニット16によって駆動されるZ方向)に対し所定角度θだけ傾斜して基板部22に固定されている。すなわち、基板部22の溝部32は、鉛直方向に対し所定角度θだけ傾斜して形成されている。所定角度θは、フライング検査装置11の2つのコンタクトプローブアセンブリ10が隣接する検査ポイントに接触する際に互いに干渉することがなく、かつバレル24に対するプランジャ25のスムースな進退(ストローク)が担保される値として設定されており、この実施形態では略8°とされている。
また、コンタクトプローブアセンブリ10を構成する基板部22は、長手方向の一端部が最も鉛直方向下向きに突出されている。この実施形態では、基板部22(外側基板36及び内側基板38)の下縁22Bは、円弧状に形成されている。この下縁22Bの形状は、衝立部14Cに近接した検査ポイントにスプリングプローブ20を接触させる(プランジャ25がバレル24に押し込まれるようにストロークさせる)際に、該衝立部14Cに干渉しないように決められている(図7(B)参照)。なお、スプリングプローブ20のバレル24は、図4(C)に示される如く、その下端(開口端24A)が基板部22の下縁22B(下方への突出端)に一致されるように、該基板部22の溝部32に固定されている。また、この実施形態では、溝部32における下縁22B(プランジャ25突出側)の端部は、接着層34が設けられておらず、バレル24の非固定部32Cが設定されている。溝部32の長手方向に沿った非固定部32Cの長さは略2mmとされている。
(コンタクトプローブアセンブリの製造方法)
次に、以上説明したコンタクトプローブアセンブリ10の製造方法(手順)を図4に基づいて説明する。図4(A)には、コンタクトプローブアセンブリ10の主要部が分解斜視図にて示されている。この図に示される如く、コンタクトプローブアセンブリ10を製造するに当たっては、先ず、ビス30とナット40とによって、外側基板36と内側基板38とを仮止めする(基板部仮止め工程)。これにより、長手方向の一端部に溝部32を有する基板部22が仮形成される。
次いで、図4(B)に示される如く、溝底面32Bが鉛直方向の上側を向くように基板部22をチャックにて保持し、溝部32内にバレル24入り込むようにスプリングプローブ20をセットする(プローブセット工程)。そして、流動性を有する接着剤(例えば、エポキシ樹脂やシアノアクリレート)を溝部32内に流し込み、硬化させる。(プローブ接着工程)。硬化した接着剤により接着層34が形成され、スプリングプローブ20が基板部22に固着される。なお、チャックは、基板部22における切欠き部35の底部と下縁22Bとの間の部分を挟むことで該基板部22を保持する。
このプローブ接着工程において接着剤の一部は、各外側基板36と内側基板38との間に流れ込み、該外側基板36と内側基板38との間においても硬化される。これにより、3枚の基板の重ね合わせ構造の基板部22が一体化される。なお、基板部22を構成する各外側基板36と内側基板38は、溝部32においてスプリングプローブ20を介しても一体化されている。これにより、コンタクトプローブアセンブリ10は、ビス30とナット40とによる締結を解除した状態での取り扱い、保管等が可能となる。そして、使用の際には再度ビス30を用いてプローブ駆動ユニット16のプローブ固定部16Aに締結固定される。
次に、実施形態の作用を説明する。
上記構成のコンタクトプローブアセンブリ10が適用されたフライング検査装置11では、プリント基板12の検査を行うにあたっては、先ず、吸着テーブル14の基板載置面14A上に、衝立部14Cで位置決めされるようにプリント基板12をセットする。次いで、プリント基板12にカバー材18を被せて、吸着テーブル14の吸引装置を起動する。すると、フライング検査装置11では、複数の吸引孔14Bを通じた真空引きによってプリント基板12がカバー材18と共に基板載置面14Aに吸着される。このカバー材18がプリント基板12の周縁の隙を塞ぐことで、プリント基板12は基板載置面14Aに浮きなく密着される。
この状態から各プローブ駆動ユニット16を起動させると、各プローブ駆動ユニット16は水平駆動部によってスプリングプローブ20を複数の検査ポイント上方に移動させ、鉛直駆動部によってスプリングプローブ20を検査ポイントに接触(コンタクト)させる。具体的には、プローブ駆動ユニット16の鉛直駆動部によってコンタクトプローブアセンブリ10を下方(プリント基板12側)に移動されると、先ず先端部25Aがカバー材18に突き当たり、さらにコンタクトプローブアセンブリ10が下方に移動されると、プランジャ25は自軸廻りに回転しつつバレル24に押し込まれる。
このプランジャ25の回転とスプリング26の圧縮量の増加に伴う押付力の増大とによって、プランジャ25はカバー材18を貫通し、プリント基板12の検査ポイントに接触する。これにより、検査ポイントとフライング検査装置11の測定部とが導通され、プリント基板12の導体パターンの良否が判定される。フライング検査装置11は、以上の動作を検査ポイントの数だけ繰り返す。
ここで、フライング検査装置11を構成するコンタクトプローブアセンブリ10は、スプリングプローブ20を基板部22の溝部32に固定する構造であるため、高い耐久性能を得ることができる。例えば、コンタクトプローブアセンブリ10と同程度の寸法形状を有する比較例として、樹脂製のプレートにおける針状のプローブを保持する部分とプローブ駆動ユニット16のプローブ固定部16Aに固定される部分との間に、板バネ部を設定する構成が考えられる。この第1比較例との比較で説明すると、この第1比較例では、板バネ部の疲労破壊により耐久性が低い(検査点数で略2万回〜3万回)ことが確かめられている。
これに対して、スプリング26を内蔵したスプリングプローブ20を採用したコンタクトプローブアセンブリ10では、基板部22には板バネ部が設定されないので、基板部22の疲労破壊の恐れがない。また、FR4グレードのガラスクロス入りの基板である基板部22の溝部32における溝壁面32A、溝底面32Bのそれぞれにスプリングプローブ20のバレル24が接着されるので、基板部22に対するスプリングプローブ20の保持強度が高い。しかも、スプリングプローブ20のバレル24は、接着層34Aと被覆接着層34Bとを含む複合接着構造34によって基板部22の溝部32に固定されるので、換言すれば、接着層34Aによる接着部位が被覆接着層34Bによって被覆(保護、補強)されているので、基板部22に対するスプリングプローブ20の保持強度が一層高い。
以上により、コンタクトプローブアセンブリ10では、繰り返し検査回数で1000万回以上の高い耐久性を示すことが確かめられた。このように、本実施形態に係るフライング検査用コンタクトプローブ保持構造が適用されたコンタクトプローブアセンブリ10では、多数の検査ポイントへの繰り返し接触に対する耐久性を確保することができる。また、スプリングプローブ20が鉛直方向に対し傾斜した姿勢で複合接着構造34によって基板部22に固定されているため、多数の検査ポイントへの繰り返し接触に伴い複合接着構造34には純粋なせん断ではなく、剥離荷重も分力として作用する構成とされている。このように接着層34へのせん断荷重を低減する構成も基板部22に対するスプリングプローブ20の保持強度(耐久性)の確保に寄与している。なお、鉛直方向に対しスプリングプローブ20の成す角θが10°を超えると、耐久性が低下することが確かめられており、θが8°を下回ると、2つのコンタクトプローブアセンブリ10が干渉してしまう恐れがある。
なお、1つの溝壁面32Aと溝底面32Bとで成すL字状の接着面にスプリングプローブ20を接着すると共に、該接着部分をさらに被覆接着層で被覆した第2比較例では、繰り返し検査回数で800万回以上であることが確かめられており、上記の比較例に対しては十分に高い強度を有するが、溝部32内でスプリングプローブ20を3方向から固定(接着)する構成すなわちコンタクトプローブアセンブリ10を採用することで、耐久性がさらに向上することが解る。これは、後述する通りプランジャ25の検査ポイントへの接触に伴ってバレル24に基板部22からの剥離方向の荷重が作用するところ、コンタクトプローブアセンブリ10は、L字状の接着面にスプリングプローブ20を接着する構成と比較して、この剥離方向の荷重に対しての接合強度が高いためと推察される。一方でコンタクトプローブアセンブリ10では、溝部32にスプリングプローブ20の非固定部32Cが設定されているので、スプリングプローブ20が基板部22から過剰な拘束を受けることが防止又は効果的に抑制されている。すなわち、バレル24の先端側の一部は、上記の剥離方向の荷重によってプランジャ25と共に弾性曲げを生じ、この曲げによって接着層34、スプリングプローブ20自体が保護されて耐久性の向上に寄与している。非固定部32Cが設定されない以外はコンタクトプローブアセンブリ10と同様に構成された第3比較例(本発明に含まれる)の繰り返し検査回数は400万回程度であることが確かめられている。
また、上記第1比較例に係る板バネ部を有する樹脂プレートは、板バネ部が水平方向への変位を生じ、検査ポイントがずれてしまう懸念がある。これに対してコンタクトプローブアセンブリ10では、高剛性の基板部22にスプリングプローブ20を固定する構成であるため、所要の検査ポイントに確実にスプリングプローブ20を接触させることができる。
さらに、上記第1比較例に係る板バネ部を有する樹脂プレートは、射出成形にて形成されるので、特に少量生産の場合に製造コストが高い。これに対してコンタクトプローブアセンブリ10は、ガラスクロス入りの基板の機械加工によって基板部22(外側基板36、内側基板38)を形成することができ、少量生産の場合であっても低コストで製造することができる。特に、コンタクトプローブアセンブリ10では、外側基板36及び内側基板38を重ね合わせて基板部22を構成するため、単純な機械加工と重ね併せ作業(ビス30、ナット40による仮保持)によって溝部32を有する基板部22を得ることができる。これにより、コンタクトプローブアセンブリ10は、少量生産の場合に極めて低コストで製造することが可能である。しかも、コンタクトプローブアセンブリ10では、外側基板36及び内側基板38を重ね合わせて基板部22を構成するため、溝部32を高精度で形成することができる。しかも、コンタクトプローブアセンブリ10では、単に接着層34によってスプリングプローブ20を溝部32(一対の溝壁面32A、溝底面32B)に固定する構成であるため、接着部位をさらに被覆接着層で被覆する上記第2比較例と比較して、製造が容易である。すなわち、コンタクトプローブアセンブリ10では、第2比較例と比較して大量生産の対応が可能(容易)となるメリットがある。
またさらに、コンタクトプローブアセンブリ10では、バレル24の外径と同程度の厚みを有する内側基板38に対し、バレル24の外径と同程度だけ長手方向一端部36Aを突出させて一対の外側基板36を重ね合わせる(挟み込む)構成であるため、基板部22の板厚が薄い。これによって、コンタクトプローブアセンブリ10のコンパクト化が図られる。
また、コンタクトプローブアセンブリ10では、基板部22におけるスプリングプローブ20が固定される溝部32の形成部位(長手方向一端部)が他の部分に対し下方に突出しているため、該基板部22の下縁22Bと衝立部14Cとの干渉が回避される。しかも、基板部22の下縁22Bが円弧状を成しているので、基板部22は、上記の通り溝部32の形成部位を他の部分に対し下方に突出させた構成において、断面(断面係数等)の急変部が形成されない。これにより、基板部22単体での強度(疲労強度)が確保し易く、コンタクトプローブアセンブリ10としての耐久性確保に寄与する。
さらに、コンタクトプローブアセンブリ10では、バレル24に対する進退に伴ってプランジャ25が回転されるスプリングプローブ20を採用しているため、該プランジャ25によってプリント基板12を覆うカバー材18を貫通して検査ポイントにスプリングプローブ20を導通させることができる。しかも、プランジャ25の先端部25Aが略正三角錐状を成しているため、検査ポイントへの繰り返し接触によって先端部25Aが丸まっても複数のエッジ25Bによってカバー材18を貫通する能力が維持される。コンタクトプローブアセンブリ10では、カバー材18にて覆われたプリント基板12に対し、上記した800万回以上の繰り返し検査回数(耐久性)を達成することが確かめられている。なお、プローブが回転しない上記比較例では、カバー材18を貫通させることができないことが確かめられている。
そして、フライング検査装置11は、多数の検査ポイントへの繰り返し接触に対する耐久性を確保し得るコンタクトプローブアセンブリ10を備えるため、信頼性が高い。また、フライング検査装置11のランニングコストが低減される。さらに、フライング検査装置11では、吸着テーブル14の基板載置面14Aにプリント基板12と共にカバー材18を吸着する構成であるため、基板載置面14Aに対するプリント基板12の浮きを防止又は効果的に抑制することができる。これにより、スプリングプローブ20がプリント基板12における各検査ポイントに正確に接触するので、検査(精度)に対する信頼性が向上する。特に、フレキシブル基板の検査においてカバー材18を用いる構成(検査方法)が有効である。
そして、上記した通りスプリングプローブ20のプランジャ25がストロークに伴い回転するため、カバー材18を使用する構成(検査方法)において、スプリングプローブ20をプリント基板12の検査ポイントに確実に接触させることができる。また、カバー材18が一軸延伸構造ではないポリエチレンシートにて構成されているので、該カバー材18は、例えばシリコンゴム製のカバー材のようにプランジャ25の貫通に伴って特定方向に裂けることがなく、検査完了までプリント基板12の基板載置面14Aに浮きなく密着させる機能が維持される。
(コンタクトプローブアセンブリの第2実施形態)
以下、第2の実施形態に係るコンタクトプローブアセンブリ50について、図8に基づいて説明する。なお、コンタクトプローブアセンブリ50における基本的にコンタクトプローブアセンブリ10と同様に構成されている部分については、コンタクトプローブアセンブリ10と同様の符号を付して、図示、説明を省略する。
図8には、コンタクトプローブアセンブリ50が図3に対応する拡大平面図にて示されている。この図に示される如く、コンタクトプローブアセンブリ50は、複数(この実施形態では2つ)のスプリングプローブ20を備える点で、第1の実施形態に係るコンタクトプローブアセンブリ10とは異なる。コンタクトプローブアセンブリ50では、2つのスプリングプローブ20が基板部52の厚み方向に並列されて、該基板部52の溝部54に入り込まされている。
具体的には、基板部52は、一対の外側基板36と、該一対の外側基板36に厚み方向に重ね合わされるように挟み込まれた内側基板56とを主要部として構成されている。内側基板56の厚みは、バレル24の外径(内側基板38の厚み)の略2倍とされている。内側基板56は、単一の基板にて構成されても良く、内側基板38を2枚重ね合わせたもの(図8の想像線ILを境界とするもの)として構成されても良い。
基板部52の溝部54は、一対の外側基板36の長手方向一端部36Aが内側基板56の長手方向一端部56Aに対し該長手方向に突出されることで形成されている。したがって、溝部54における基板部52の厚み方向に対向する一対の溝壁面54Aは一対の外側基板36の長手方向一端部36A側の対向面であり、溝部54における溝底面54Bは内側基板56の長手方向端面56Aとされている。
また、コンタクトプローブアセンブリ50では、2つのスプリングプローブ20のバレル24間に電気絶縁性を有する絶縁シート58が介在されている。これにより、2つのスプリングプローブ20は電気的に絶縁され、独立して検査ポイントと導通し得る構成とされている。
コンタクトプローブアセンブリ50における他の構成は、基本的にコンタクトプローブアセンブリ10における対応する構成を同じである。したがって、第2の実施形態に係るコンタクトプローブアセンブリ50によっても、耐久性で若干劣るもののコンタクトプローブアセンブリ10と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。また、コンタクトプローブアセンブリ50では、複数のスプリングプローブ20で検査ポイントに接触することができるので、該検査ポイントに対する接触位置ずれに対する信頼性が高い。
なお、上記した実施形態では、バレル24の外径Dが略0.48mmである例を示したが、本発明はこれに限定されず、用途に応じた寸法のスプリングプローブ20を採用し得ることは言うまでもない。また、例えば、カバー材18を使用しない構成(フライング検査装置、検査方法)においては、プランジャが自軸廻りに回転しないタイプのスプリングプローブを用いても良い。
また、上記した実施形態では、基板部22が外側基板36と内側基板38との重ね合わせより成る例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、一枚板の端部に溝部32を形成する構成としても良い。但し、基板部22をFR4グレードのガラスクロス入り基板にて構成する場合、加工性を考慮すると、外側基板36と内側基板38との重ね合わせを採用することが望ましい。また、基板部22は、樹脂(繊維やクロスが含浸されたものを含む)の射出成形にて形成されても良い。
さらに、上記した実施形態では、フライング検査装置11が被検査プリント基板12に形成された導体パターンと基準電極との間の静電容量に基づいて導体パターンの良否を検査する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、プリント基板12の表裏からスプリングプローブ20を接触させて直接的に導通を検査するフライング検査装置11に本発明を適用しても良い。
10 コンタクトプローブアセンブリ(フライング検査用コンタクトプローブ保持構造)
11 ライング検査装置
12 プリント基板(回路基板)
14 吸着テーブル(基板保持部)
16 プローブ駆動ユニット(プローブ駆動機構)
20 スプリングプローブ
22 基板部
24 バレル(筒体)
25 プランジャ(接触子)
26 スプリング(付勢部材)
32 溝部
32A 溝壁面
32B 溝底面
34 接着層(固定手段)
35 切欠き部
36 外側基板部
38 内側基板部
50 コンタクトプローブアセンブリ(フライング検査用コンタクトプローブ保持構造)
52 基板部
54 溝部
56 内側基板
58 絶縁シート

Claims (10)

  1. 一対の外側基板の間に内側基板を挟み込むことで、前記一対の外側基板の対向面を溝壁面としかつ前記内側基板の端面を溝底面する溝部が長手方向の端部に幅方向に沿って形成されると共に、検査ポイント間を移動するための移動手段に保持される保持部が前記溝部とは前記長手方向に離間した位置に設けられた基板部と、
    一端側が検査ポイントに接触される針状の接触子と、該接触子の他端側が進退可能に挿入された筒体と、前記接触子を前記筒体に対する突出方向の移動限に偏移させる付勢部材とを含んで構成されたスプリングプローブと、
    前記基板部の溝部内に入り込まされた前記スプリングプローブの筒体を、前記基板部の溝部における前記一対の溝壁面及び溝底面のそれぞれに固定した固定手段と、
    を備えたフライング検査用コンタクトプローブ保持構造。
  2. 前記固定手段は、接着剤であり、
    前記基板部における前記溝部と前記保持部との間に切欠き部が形成されている請求項1記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造。
  3. 単一の前記スプリングプローブが前記溝部内で前記一対の溝壁面及び溝底面のそれぞれに固定されている請求項1又は請求項2記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造。
  4. 複数の前記スプリングプローブが前記溝部内で前記厚み方向に絶縁シートを挟み込ませつつ並べて配置されている請求項1又は請求項2記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造。
  5. 前記基板部は、前記幅方向における前記検査ポイント側の縁部が、前記長手方向の一端において前記検査ポイント側に最も突出した形状とされている請求項1〜請求項4の何れか1項記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造。
  6. 前記基板部は、前記検査ポイント側の縁部が、円弧状を成している請求項5記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造。
  7. 前記スプリングプローブは、前記筒体に対する前記接触子の進退に伴って該接触子を自軸廻りに回転させる回転付与機構を有する請求項1〜請求項6の何れか1項記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造。
  8. 被検査基板を吸着保持する基板保持部と、
    請求項1〜請求項7の何れか1項記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造を前記基板部において保持し、前記スプリングプローブの接触子を前記被検査基板における複数の検査ポイントに順次接触させるプローブ駆動機構と、
    を備えた回路基板のフライング検査装置。
  9. 被検査基板をシート状のカバー材と共に吸着保持する基板保持部と、
    前記基板部において請求項7記載のフライング検査用コンタクトプローブ保持構造を保持し、前記スプリングプローブの接触子を前記被検査基板における複数の検査ポイントに順次接触させるプローブ駆動機構と、
    を備えた回路基板のフライング検査装置。
  10. 前記カバー材は、無延伸又は二軸延伸のポリエチレンより成るシート材である請求項9記載の回路基板のフライング検査装置。
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