JP2012061894A - 車両用スライドシートのループハンドル取付構造 - Google Patents

車両用スライドシートのループハンドル取付構造 Download PDF

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Abstract

【課題】ループハンドルの接続部に後ろ向きの力が掛かった場合にロック機構に力が及ぶのを防止でき、しかも接続部に前向きの力が掛かった場合はループハンドルがアッパレールから脱落するのを防止できる車両用スライドシートのループハンドル取付構造を得る。
【解決手段】上下方向に回転可能かつ前後動可能としてアッパレール15に支持した左右一対の回転部42、及び、一対の回転部の前端部を繋ぐ接続部41を有するループハンドル40と、回転部の側面に形成した上下方向に延びるスリット44と、アッパレールに支持された被支持部51、52、及び、スリットに脱出可能に係合するスリット係合部57、を有し、回転部をロック位置に保持しかつ弾性変形することによりアンロック位置側への移動を許容する付勢バネ50と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両に搭載するスライドシートに関し、特にスライドレールに設けたロック機構を操作するためのループハンドルの取付構造に関する。
車両内部の床面に設置されるスライドシートは一般的に、床面に固定した前後方向に延びる左右一対のロアレールと、シートの座部を支持し、かつ左右のロアレールにスライド可能に支持した左右一対のアッパレールと、アッパレールのロアレールに対するスライドを許容するアンロック状態とスライドを規制するロック状態とに移行可能なロック機構と、ロック機構を操作するための操作レバーと、を具備している。
操作レバーのタイプは様々であるが、その一例として平面視で略コ字形状をなす所謂ループハンドルと呼ばれるものがある。ループハンドルはシートの座部の直下空間に左右のロアレールの間に位置するように設けるものであり、前後方向に延びる左右一対の回転部と、左右の回転部の前端同士を接続する操作部(接続部)と、を有している。左右の回転部は左右のアッパレールに対して左右方向の回転軸回りに回転可能として接続しており、かつ上記ロック機構と連係している。
ループハンドルは、回転部を介してロック機構をロック状態に保持するロック位置と、回転部を介してロック機構をアンロック状態に移行させるアンロック位置との間を回転可能であり、さらにループハンドルとアッパレールの間にはループハンドルをロック位置に保持するための付勢バネが設けてある。そのため、ループハンドルに対して外力を与えない場合はロック機構によってアッパレールのスライドが規制されるので、シートのロアレールに対する位置が保持される。その一方で、当該スライドシートに座った乗客等がループハンドルの前端部である操作部を把持しながらループハンドルを付勢バネの付勢力に抗してアンロック位置まで回転させると、ロック機構がアンロック状態となるのでシートがロアレールに対してスライド可能になる。
特開2000−6694号公報
スライドシートを搭載した車両の後部に別の車両が衝突すると、このときの衝撃によりスライドシートに座っている乗客の足がループハンドルの操作部に接触し、ループハンドルを後方に押圧することがある。すると回転部からロック機構に力が及ぶおそれがある。
その一方で、一般的に乗客が手でループハンドルを操作する場合、乗客は操作部を前方に引きながらループハンドルを回転させることが多いため、ループハンドルに前向きの操作力が掛かってもループハンドルがアッパレールから脱落しないようにする必要がある。
本発明は、ループハンドルの接続部に後ろ向きの力が掛かった場合にロック機構に力が及ぶのを防止でき、しかも接続部に前向きの力が掛かった場合はループハンドルがアッパレールから脱落するのを防止できる車両用スライドシートのループハンドル取付構造を提供することを目的とする。
本発明の車両用スライドシートのループハンドル取付構造は、車両内の床面に固定した、前後方向に延びる左右一対のロアレールと、シートの座部を支持し、各ロアレールに対してスライド可能な一対のアッパレールと、該アッパレールのロアレールに対するスライドを許容するアンロック状態と規制するロック状態とに移行可能なロック機構と、該ロック機構を上記ロック状態にするロック位置とアンロック状態にするアンロック位置との間を上下方向に回転可能として上記アッパレールに支持した左右一対の回転部、及び、一対の回転部の前端部を繋ぐ接続部を有するループハンドルと、少なくとも一方の上記回転部の側面に形成した上下方向に延びるスリットと、上記アッパレールに支持された被支持部、及び、上記スリットに係合するスリット係合部、を有し、上記回転部を上記ロック位置に保持しかつ弾性変形することにより上記アンロック位置側への移動を許容する付勢バネと、を備え、上記スリット係合部は、後向きの所定値以上の大きさの入力が上記ループハンドルから入ったときは上記スリットから脱出することを特徴としている。
上記スリット係合部が上記被支持部より前方に位置していてもよい。
この場合は、上記スリット係合部が上記スリットに係合しているときに、該スリット係合部が上記被支持部に対して該スリットの開口方向にオフセットするのが好ましい。
上記ロック機構が、上記ロアレールに形成した、上下方向に延びかつ上下のいずれかが開放するロック溝と、上記回転部が上記ロック位置に位置するときは上記ロック機構を上記ロック状態とするロック操作位置に位置し、上記ループハンドルがアンロック位置に位置するときは上記ロック機構を上記アンロック状態とする、該ロック操作位置とは上下位置が異なるアンロック操作位置に位置するロック片と、を有するものとしてもよい。
この場合は、上記ロック片を上記付勢バネの一部として構成してもよい。
ロック機構がロック状態にある状態でスライドシートを搭載した車両の後部に別の車両が衝突すると、このときの衝撃によりスライドシートに座っている乗客の足がループハンドルの接続部に接触し、ループハンドルが後方に勢いよく押されることがある。するとスリットの前面が付勢バネのスリット係合部を後方に押圧することになるが、このとき付勢バネには被支持部のアッパレールによる支持点からスリット係合部までの距離を不変にしようとする力が働くので、スリット係合部が側方に移動しスリットから脱出する。そのため、ループハンドル(回転部)はアッパレールに対して後方にスライドするものの、ロック状態にあるロック機構にループハンドルの回転部から力が及ぶことはない。
その一方で、一般的に乗客が手でループハンドルを操作する場合、乗客はループハンドルの接続部を前方に引きながらループハンドルを回転させることが多い。この要領でループハンドルを操作すると、スリットの後面が付勢バネのスリット係合部を前方に押圧することになるが、このときも付勢バネには上記支持点からスリット係合部までの距離を不変にしようとする力が働くので、スリット係合部はスリット内に留まる。そのため、ループハンドル(回転部)がアッパレールから前方に脱落することはなく、ロック機構は確実にアンロック状態に移行する。
さらに、付勢バネのスリット係合部を被支持部に対してシートの幅方向にオフセットさせる場合は、乗客の足がループハンドルの接続部を後方に押圧したときにスリット係合部がスリットから脱出し易くなる。
また、ロック機構を、ロアレールに形成した上下方向に延びるロック溝と、上下に移動可能なロック片により構成すれば、簡単な構造のロック機構が得られる。
さらに、この場合に付勢バネの一部によってロック片を構成すれば、構造をさらに簡単にすることが可能になる。
本発明の第1の実施形態を適用したスライドシート装置の平面図である。 ループハンドルの右側の回転部の平面図である。 ロック機構がロック状態にあるときの右側のレール、該レールの周辺部材、及び、ループハンドルの右側の回転部を表した前方から見た斜視図である。 ロック機構がロック状態にあるときの右側のレール、該レールの周辺部材、及び、ループハンドルの右側の回転部の側面図である。 ロック機構がアンロック状態にあるときの図3と同様の斜視図である。 ロック機構がアンロック状態にあるときの図4と同様の側面図である。 図4のVII−VII矢線に沿う断面図である。 アッパレールに取り付けたときの右側の付勢バネの単品状態で示す斜視図である。 アッパレールに取り付けたときの右側の付勢バネの単品状態で示す平面図である。 ロック位置にあるループハンドルを前方に引きながらアンロック位置側に回転操作し始めたときのループハンドルの右側の回転部、右側の付勢バネ、及び、右側のアッパレールの平面図である。 ループハンドルを前方に引きながらアンロック位置まで回転操作することにより、付勢バネのスリット係合部にスリットの後面が接触したときの図10と同様の平面図である。 ロック位置にあるループハンドルに後ろ向きの外力が掛かり始めたときの図10と同様の平面図である。 ロック位置にあるループハンドルに後ろ向きの外力が掛かることにより、付勢バネのスリット係合部にスリットの前面が接触したときの図12と同様の平面図である。 第2の実施形態のロック機構がロック状態にあるときの左側のレール、該レールの周辺部材、及び、ループハンドルの左側の回転部を表した前方から見た斜視図である。
以下、図1〜図13を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。なお、以下の説明中の方向は図中に記載した矢線方向を基準とする。
図示を省略した自動車(車両)の車内床面にはスライドシート装置10が設けてある。
スライドシート装置10は、車内床面に固定した前後方向に延びる左右一対のロアレール11を具備している。ロアレール11は上面が開口する樋状の金属製部材であり、左右のロアレール11は互いに左右対称である。図7等に示すようにロアレール11は、その上部から垂下する垂下片12を全長に渡って具備しており、垂下片12の下端部には上方に向かって延びる多数のロック溝13が一定間隔で前後方向に並べて形成してある。
左右のロアレール11には、左右一対のアッパレール15がそれぞれ前後方向にスライド可能に組み付けてある。アッパレール15は金属製部材であり、左右のアッパレール15は互いに左右対称である。アッパレール15は共に金属板に加工を施した部材であるアウター板16とインナー板22を接合して構成したものである。アウター板16は、垂下片12と平行な基部17と、基部17の下縁部を上方に曲折して形成した、ロアレール11にスライド自在として挿入するアウター係合片18と、基部17の側面からアウター係合片18と反対方向に突出しかつ支持孔20が穿設されたレバー支持片19と、レバー支持片19の直前に位置する上下方向に延びる支持長孔21と、を具備している。インナー板22は、基部17のレバー支持片19側の面に溶着した基部17と平行な基部23と、支持長孔21の直前に位置するように突設した2枚の板材からなり側面視ハの字形状をなす回動規制片24と、レバー支持片19が貫通する貫通長孔25と、インナー板22を切り欠いて形成した前後一対の下側バネ支持片26、27と、基部23の下端部に貫通孔として形成した一部のロック溝13を露出させるためのロック溝露出用孔28と、ロック溝露出用孔28の後端部の上縁部から下方に延びる上側バネ支持片29と、基部23の下縁部を上方に曲折することにより形成したロアレール11の垂下片12と反対側の側縁部内にスライド自在として挿入するインナー係合片30と、を具備している。
シート34は、座部35と、その下端部が座部35の後端部に左右方向の軸回りに回転可能として接続する背凭れ部36と、を有しており、座部35の下面が左右のアッパレール15の上面に固定してある。さらに図7に示すように、ロアレール11の底面とアウター板16の下面の間には左右方向の軸回りに回転自在な複数の支持ローラ31が前後方向に並べて設けてあり、アウター板16のアウター係合片18とロアレール11の内面の間には複数の金属球32が前後方向に並べて回転可能に挿入してあるので、左右のアッパレール15は左右のロアレール11に対して前後方向にスライド可能である。
左右のアッパレール15には断面円形をなす金属製のパイプ材を曲折加工して構成したループハンドル40が取り付けてある。
ループハンドル40は左右対称をなす部材であり、左右方向に延びる操作部41(接続部)と、操作部41の左右両端から後方に向かって延びる左右一対の回転部42と、を具備している。左右の回転部42の前部は屈曲しており、回転部42の後部は平面視で直線形状をなす直線部43となっており、さらに左右の直線部43の内側面(互いの対向面)には上下方向に延びるスリット44が形成してある。左右の直線部43は左右のレバー支持片19の支持孔20及び回動規制片24の内部空間に対して前後方向にスライド自在に挿入してある。直線部43を支持孔20に挿入すると、直線部43の外周面と支持孔20の間には隙間が形成されるので、ループハンドル40は左右の支持孔20(レバー支持片19)によって支持された部分を中心に上下方向に回転可能となる。また、ループハンドル40は左右の直線部43が回動規制片24の上面と下面にそれぞれ接触しない範囲内で回転可能であり、図3、図4、及び図7に示すロック位置と図5及び図6に示すアンロック位置との間を回転可能である。
左右のアッパレール15には、金属製の棒材を曲折加工することにより形成した付勢バネ50がそれぞれ取り付けてある。互いに左右対称をなす左右の付勢バネ50は以下の構造である。
図8、9等に示すように付勢バネ50は、共に直線状をなす前側被支持部51及び後側被支持部52と、前側被支持部51の後端部と後側被支持部52の前端部からそれぞれ垂下した部分からアッパレール15側(左側の付勢バネ50は左側、右側の付勢バネ50は右側)に向かって突出する平面視コ字形をなす前後一対のロック片53と、前後のロック片53の間に位置し、かつ前後のロック片53の端部から上方に延びた後にロック片53とは反対側に向かって略水平に延びる平面視コ字形部を有する被押圧部54と、前側被支持部51の前端部から前側に延びる側面視略V字形の屈曲変形部55と、屈曲変形部55の上端から被押圧部54と同方向に突出する下面支持部56と、下面支持部56の端部から上方に向かって延びるスリット44より狭幅であるスリット係合部57と、スリット係合部57の上端からロック片53と同方向に延びる前端係止部58と、を具備している。
左右の付勢バネ50は、前側被支持部51と後側被支持部52を下側バネ支持片26と下側バネ支持片27に上方からそれぞれ係合し、後側被支持部52の前端部を下方から上側バネ支持片29に係合し、かつ、前後のロック片53をロック溝露出用孔28を通して対向するロック溝13に下方から係合することにより(図3、図4、及び、図7の実線参照)、対応するアッパレール15に取り付けてある。さらにこのようにして付勢バネ50をアッパレール15に取り付けると、前側被支持部51及び後側被支持部52が自由状態に比べて下方に若干弾性変形するので、ロック片53と被押圧部54には上向きの付勢力が掛かり、前後のロック片53が対応するロック溝13の上端に係合することによりそれ以上の上方移動が規制される。また付勢バネ50をアッパレール15に取り付けると(後述するようにループハンドル40に対して前後方向の外力を付与しない場合は)、図9に示すように前側被支持部51、後側被支持部52、及び屈曲変形部55は平面視において前後方向に延びる直線L上に位置し、スリット係合部57は直線Lから対向するアッパレール15とは反対側に距離L1だけオフセットする。
一方、前側被支持部51の前方に位置するスリット係合部57は対応する直線部43のスリット44に係合し、かつ前端係止部58の先端部は対応する支持長孔21に上下方向にスライド自在に挿入してある。このようにスリット係合部57をスリット44に係合させると、屈曲変形部55は自由状態に比べて下向きに若干弾性変形するので、直線部43の下面を支持する下面支持部56が直線部43を上方に移動付勢する。そのため、直線部43の下面は常に被押圧部54によって支持され、さらに、ループハンドル40に対して外力を与えない限りループハンドル40は図3及び図4に示すロック位置に保持される。
続いて、ループハンドル40を操作したときの動作について説明する。
ループハンドル40に対して外力を付与しないときループハンドル40はロック位置に位置し、前後のロック片53が図3、図4及び図7に示すロック操作位置に位置するので、ロック片53とロック溝13(この2部材はロック機構の構成要素)の係合関係によってアッパレール15及びシート34のロアレール11に対するスライドが規制される。
この状態でスライドシート装置10に座った乗客が手で操作部41を把持しながらループハンドル40を前方に引くことなくアンロック位置まで上方に回転させると、左右の直線部43が左右の付勢バネ50の被押圧部54を下方に押圧する(前側被支持部51及び後側被支持部52を下方に弾性変形させる)ので、前後のロック片53は対応するロック溝13から下方に脱出するアンロック操作位置に移動し、後側被支持部52の前端部は対応する上側バネ支持片29から下方に脱出する(図5、図6、及び、図7の仮想線参照)。従って、アッパレール15及びシート34のロアレール11に対するスライドが可能になる。また、付勢バネ50のスリット係合部57はループハンドル40のスリット44に係合しているので、ループハンドル40の回転操作中の前後動はスリット44とスリット係合部57の間のクリアランスの範囲内に限定される。
一方、乗客がループハンドル40を前方に引きながらアンロック位置まで回転操作すると、図10に示すようにスリット44の後面から付勢バネ50のスリット係合部57に対して前向きの外力F1が掛かるので、図11に示すように付勢バネ50は下側バネ支持片26によって支持された支持点P1を中心に対向するアッパレール15側に回転する。そして、屈曲変形部55と下面支持部56を接続する屈曲部がアッパレール15の側面に当接すると、付勢バネ50には下面支持部56の平面視長を不変にしようとする力が働くので、下面支持部56は当該当接点である支持点P2を中心にして前方に回転する。このとき付勢バネ50の支持点P2には図11に示す回転モーメントM1が生じるため、下面支持部56には移動力F1’(=回転モーメントM1/下面支持部56の全長)が生じる。即ち、下面支持部56にはスリット係合部57をスリット44の開口面とは反対側(左側の付勢バネ50には左側、右側の付勢バネ50には右側)に移動させる力が働くので、スリット係合部57が対応するスリット44から脱出することはない。そのため、乗客がループハンドル40を前方に引きながらアンロック位置まで回転させても、左右の直線部43がレバー支持片19(支持孔20)から前方に脱落することはない。
このようにロック解除を行った状態でシート34(アッパレール15)のロアレール11に対する前後位置を調整し、調整が完了した後にループハンドル40から手を離せば、付勢バネ50の被押圧部54が上方に弾性変形しながら上記ロック操作位置に復帰し、被押圧部54がループハンドル40をロック位置に復帰させるので、シート34(アッパレール15)は調整した位置に保持される。
また、スライドシート装置10を搭載した自動車の後部に別の自動車等が衝突すると、このときの衝撃によりスライドシート装置10に座っている乗客の足が前方から操作部41に接触しループハンドル40を後方に勢いよく押圧することがある。この場合は図12に示すようにスリット44の前面から付勢バネ50のスリット係合部57に対して後向きの外力F2(所定値以上の大きさの入力)が掛かる。すると付勢バネ50には支持点P1からスリット係合部57までの直線距離L2を不変にしようとする力が働くので、付勢バネ50の支持点P1には回転モーメントM2が生じ、前側被支持部51には移動力F2’(=回転モーメントM2/直線距離L2)が生じる。即ち、前側被支持部51にはスリット係合部57をスリット44の開口面側(左側の付勢バネ50には右側、右側の付勢バネ50には左側)に移動させる力が働くので、スリット係合部57は対応するスリット44から円滑に脱出する。従って、ループハンドル40(直線部43)はアッパレール15に対して後方にスライドするものの、ループハンドル40からロック機構(ロック片53とロック溝13)に力は及ばない。
また、乗客がループハンドル40を上下方向に回転させるとループハンドル40のスリット44が付勢バネ50のスリット係合部57に対して上下方向に相対スライドするが、ループハンドル40の回転方向(及びスリット44の延長方向)とスリット係合部57の延長方向が(ほぼ)一致しているので、付勢バネ50によってループハンドル40の回転が妨げられることはない。
以上、上記実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明は様々な変更を施しながら実施可能である。
例えば、図14のスライドシート装置10’(アウター板16の形状がスライドシート装置10のアウター板16とはやや異なるが、対応する構成には同じ符号を付してある)のように付勢バネを2部材に分割してもよい。
一方の第1付勢バネ60は、付勢バネ50の屈曲変形部55より後方の部分と同じ構造である。
他方の第2付勢バネ70は、下面支持部56、スリット係合部57、及び前端係止部58と、下面支持部56の端部から下方に向かって屈曲しながら延びる被支持部71と、を有している。被支持部71の後端部は、アウター板16及びインナー板22に前後一対として形成した貫通支持孔73と貫通支持孔74に挿入しており、貫通支持孔73、74によって固定状態で支持されている。また、第2付勢バネ70をループハンドル40のスリット44及びアッパレール15の支持長孔21に対して取り付けると、付勢バネ50の場合と同様に、被支持部71は自由状態に比べて下向きに若干弾性変形するので、下面支持部56が直線部43の下面を上方に移動付勢する。そのため本変形例においても外力を与えない限りループハンドル40は図14に示すロック位置に保持される。
この変形例でもスリット係合部57は平面視において被支持部71を通る直線Lに対して左右方向にオフセットしているので、上記実施形態と同じ作用効果を発揮できる。
また、図示は省略してあるが回動規制片24とレバー支持片19の前後位置を逆にしてもよい。この場合、上記実施形態の回動規制片24とは逆に、前端の開口幅(上下寸法)が後端の開口幅より狭くなるように回動規制片24を構成するのが好ましい。
また、左右のアッパレール15の一方のみに付勢バネ50、60、70を設け、一方の回転部42のみに当該付勢バネ50、70が係脱するスリット44を形成してもよい。
さらに、付勢バネ50や第2付勢バネ70のアッパレール15に対する支持部(上記直線L上に位置する部分)とスリット係合部57(及びスリット44)とを左右方向にオフセットさせなくてもよい。
また、アッパレール15における前側被支持部51、屈曲変形部55及び下面支持部56と対向する部分に貫通孔を形成することにより、乗客が操作部41を前方に引きながらアンロック位置側に回転操作したときにアッパレール15側に回転した付勢バネ50(屈曲変形部55と下面支持部56を接続する屈曲部)がアッパレール15に接触しないようにしてもよい。この場合はスリット係合部57をスリット44の開口面とは反対側(左側の付勢バネ50には左側、右側の付勢バネ50には右側)に移動させる力が前側被支持部51に働くので、スリット係合部57が対応するスリット44から脱出することはない。そのため、この変形例においても左右の直線部43がレバー支持片19(支持孔20)から前方に脱落することはない。
また、回転部42に回転部42とは別部材からなる固定部材(図示略)を構成し(特許請求の範囲上、この固定部材は「回転部」の一部をなす)、該固定部材にスリット44を形成してもよい。
さらに、ロック機構の構成は上記のものには限定されない。例えば、各ロック溝13を上方が開放する溝として構成し、ロック片53を上方から当該ロック溝に係脱させてもよい。
10 10’ スライドシート装置
11 ロアレール
12 垂下片
13 ロック溝(ロック機構)
15 アッパレール
16 アウター板
17 基部
18 アウター係合片
19 レバー支持片
20 支持孔
21 支持長孔
22 インナー板
23 基部
24 回動規制片
25 貫通長孔
26 27 下側バネ支持片
28 ロック溝露出用孔
29 上側バネ支持片
30 インナー係合片
31 支持ローラ
32 金属球
34 シート
35 座部
36 背凭れ部
40 ループハンドル
41 操作部(接続部)
42 回転部
43 直線部
44 スリット
50 付勢バネ
51 前側被支持部(被支持部)
52 後側被支持部(被支持部)
53 ロック片(ロック機構)
54 被押圧部
55 屈曲変形部
56 下面支持部
57 スリット係合部
58 前端係止部
60 第1付勢バネ
70 第2付勢バネ(付勢バネ)
71 被支持部
73 74 貫通支持孔

Claims (5)

  1. 車両内の床面に固定した、前後方向に延びる左右一対のロアレールと、
    シートの座部を支持し、各ロアレールに対してスライド可能な一対のアッパレールと、
    該アッパレールのロアレールに対するスライドを許容するアンロック状態と規制するロック状態とに移行可能なロック機構と、
    該ロック機構を上記ロック状態にするロック位置とアンロック状態にするアンロック位置との間を上下方向に回転可能として上記アッパレールに支持した左右一対の回転部、及び、一対の回転部の前端部を繋ぐ接続部を有するループハンドルと、
    少なくとも一方の上記回転部の側面に形成した上下方向に延びるスリットと、
    上記アッパレールに支持された被支持部、及び、上記スリットに係合するスリット係合部、を有し、上記回転部を上記ロック位置に保持しかつ弾性変形することにより上記アンロック位置側への移動を許容する付勢バネと、
    を備え、
    上記スリット係合部は、後向きの所定値以上の大きさの入力が上記ループハンドルから入ったときは上記スリットから脱出することを特徴とする車両用スライドシートのループハンドル取付構造。
  2. 請求項1記載の車両用スライドシートのループハンドル取付構造において、
    上記スリット係合部が上記被支持部より前方に位置する車両用スライドシートのループハンドル取付構造。
  3. 請求項2記載の車両用スライドシートのループハンドル取付構造において、
    上記スリット係合部が上記スリットに係合しているときに、該スリット係合部が上記被支持部に対して該スリットの開口方向にオフセットする車両用スライドシートのループハンドル取付構造。
  4. 請求項1から3のいずれか1項記載の車両用スライドシートのループハンドル取付構造において、
    上記ロック機構が、
    上記ロアレールに形成した、上下方向に延びかつ上下のいずれかが開放するロック溝と、
    上記回転部が上記ロック位置に位置するときは上記ロック機構を上記ロック状態とするロック操作位置に位置し、上記ループハンドルがアンロック位置に位置するときは上記ロック機構を上記アンロック状態とする、該ロック操作位置とは上下位置が異なるアンロック操作位置に位置するロック片と、
    を有する車両用スライドシートのループハンドル取付構造。
  5. 請求項4記載の車両用スライドシートのループハンドル取付構造において、
    上記ロック片が上記付勢バネの一部である車両用スライドシートのループハンドル取付構造。
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